JP3301044B2 - 鋳鉄製マンホール蓋のめっき方法 - Google Patents

鋳鉄製マンホール蓋のめっき方法

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礼治郎 石川
伸悟 高松
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株式会社ヨドキャスチング
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳鉄製のマンホール蓋
のめっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】路面に敷設されるマンホール蓋は、一般
に鋳造をした表面状態のままで敷設しているが、一部に
防食性を持たせるために、鋳造後の表面を清浄処理し、
タールに浸漬してタール皮膜を表面に形成したものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記タール皮膜は密着
性が弱く短時間ではがれ易い。とくに塩害を受けやすい
海岸近くや、各種薬品を被り易い路面に敷設のマンホー
ル蓋にいたっては、赤く錆び付き、これが市街の景観を
悪くしていた。とくに最近のカラー舗装路でこれが目立
っていた。
【0004】そこで本発明者等は、この錆付きを防ぐた
めに、アルカリ脱脂等の表面処理をしたのち亜鉛めっき
をして、めっき皮膜を形成することを試みたが、次の問
題点があることに気づいた。すなわち、鋳鉄は組織中に
カーボンが多く含まれており、このカーボンが表面に多
く析出している。めっき時に蓋の表面の鉄面は亜鉛と金
属結合をするが、この表面に析出しているカーボンは亜
鉛とは金属結合をしない。従って、この部分が不めっき
状態あるいはめっきが乗っているだけの状態となりめっ
きの付着力が弱い。加えて蓋表面は総じて滑り止めのた
めに凹凸状に形成されているため、もともとめっき皮膜
が付着し難く密着性が悪い点である。
【0005】更に、マンホール蓋の表面にめっき皮膜を
形成しただけでは、環境調和の問題がある。つまり路面
に敷設したマンホール蓋のめっき皮膜がキラキラして違
和感を与えるだけでなく、これに太陽光線が当たると、
その反射光が自動車の運転者や付近の住宅、工場などに
入り、まぶしいなどの問題である。本発明の目的は、亜
鉛又は亜鉛合金めっき皮膜の密着性がよく、表面防食性
に優れた鋳鉄製マンホール蓋のめっき方法を提供するに
ある。更に本発明の他の目的は、めっき皮膜のキラキラ
感をなくして環境調和を図った鋳鉄製のマンホール蓋を
得るにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳鉄製のマン
ホール蓋の鋳はだをショットブラスト処理する工程と、
マンホール蓋を酸洗いしたのち水洗いするめっき前処理
工程と、マンホール蓋の外表面に亜鉛又は亜鉛合金のめ
っき皮膜を形成するめっき工程とを順に経て鋳鉄製マン
ホール蓋を製造するにある。更に具体的には、めっき工
程でマンホール蓋を溶融亜鉛又は溶融亜鉛合金のめっき
浴に浸漬して、亜鉛又は亜鉛合金のめっき皮膜を形成
し、冷却時にめっき皮膜上にスパングルを現出させる。
そして、めっき工程後にマンホール蓋を皮膜化成処理し
て、めっき皮膜上に化成皮膜を形成するにある。
【0007】
【作用】ショットブラスト処理を十分にすることによ
り、マンホール蓋の表面に析出しているカーボンをでき
るだけ落とすとともに、表面の鋳物砂、油分、酸化鉄を
除去する。さらにショットブラスト処理時における、小
さな鋼鉄粒子(ショット)又は鋼砕粒(グリット)の吹
き付けによって、マンホール蓋表面に微細な凹凸を全面
に形成し、亜鉛めっき皮膜を付着しやすくする。
【0008】酸洗処理では、例えば15〜45℃に加温
した7〜20%の塩酸又は硫酸水溶液にマンホール蓋を
浸漬し、これで表面の酸化皮膜を完全に除去する。その
後に水洗い処理し、フラックス処理に入る。フラックス
処理は、例えば50〜85℃に加温した飽和状態に近い
塩化亜鉛アンモニウム水溶液にマンホール蓋を浸漬し、
被めっき面を清浄化して、めっきまでの錆の発生を防
ぐ。
【0009】めっき工程では、例えば440〜470℃
に加熱した溶融亜鉛浴または溶融亜鉛・5%アルミ合金
浴にマンホール蓋を浸漬するが、好ましくはこれを繰り
返して不めっき部分が出ないようにチェックしながらめ
っき皮膜をつくる。亜鉛・アルミ合金めっきによるとき
は、耐食性の向上により有利である。亜鉛・55%アル
ミ合金浴の場合は浴の温度は600℃位に設定する。な
お、後述するスパングルをマンホール蓋の模様として利
用しない場合は、電気亜鉛めっきでもよい。
【0010】なお、めっき後すぐにマンホール蓋は常法
どおりに冷却することになる。すなわち鋳はだ面に鉄と
亜鉛の合金層を形成し、この金属層上に亜鉛層を形成す
ることになるが、冷却に時間をかけ過ぎると合金層が成
長し過ぎて亜鉛層が薄くなり過ぎ、防食性に問題が出
る。一方、急冷すると、めっき面上に現出するスパング
ル(亜鉛の結晶模様)が出にくく、このスパングルをマ
ンホール蓋の表面模様として利用するに不利となる。従
って、めっき後の冷却工程では、60〜90℃の温水に
マンホール蓋を1〜3分間浸漬して冷却したのち引き上
げることが望ましい
【0011】めっき後に、めっき皮膜のキラキラ感をつ
や消しするための皮膜化成処理工程に入る。これにはま
ず前処理として50〜75℃の弱脱脂液に1〜10分間
浸漬して、清浄化したのち水洗いし、次に15〜40℃
のコロイド状チタン酸液(商品名:日本パーカライジン
グ社製プレバリンZ)に0.5〜1分間浸漬攪拌して表面
調整する。その後にマンホール蓋を50〜80℃のリン
酸亜鉛浴に2〜5分間浸漬し、めっき皮膜上にリン酸亜
鉛の化成皮膜を厚さ5〜30g/m2に積層形成する。か
くして得られたリン酸亜鉛の化成皮膜は耐剥離強度に優
れグレー色に発色する。そして、溶融亜鉛又は溶融亜鉛
合金のめっき皮膜の場合は、これのめっき表面にスパン
グルが出て化成皮膜を通して見えることになる。なお、
皮膜化成処理は、先のリン酸亜鉛やリン酸鉄によるリン
酸塩皮膜が好ましいが、クロメート処理によることもで
きる。
【0012】
【発明の効果】本発明方法によれば、マンホール蓋1は
鋳鉄製ではあるが、ショットブラスト処理によって、不
めっきの原因である蓋表面に析出しているカーボンを除
去するとともに鋳砂、油分、酸化鉄等も除去すること、
同時に蓋の全表面に微細な凹凸を形成して、後のめっき
皮膜の付着性を向上してあることとが相まって、めっき
皮膜の密着性が良く、不めっき部分もない防食性に優れ
たマンホール蓋をつくることができる。
【0013】また、めっき後にマンホール蓋を皮膜化成
処理してめっき皮膜上に化成皮膜を積層形成してあるの
で、化成皮膜が更なる防食性の向上に資するとともに、
めっき面のキラキラ面をつや消しし、環境調和のとれた
マンホール蓋を得ることができる。更に、溶融亜鉛又は
溶融亜鉛合金のめっき皮膜とし、めっき後の冷却時に徐
冷してめっき面にスパングルが現出するようにしたとき
は、化成皮膜を通して見える該スパングルがマンホール
蓋の表面模様として利用できる利点を有する。
【0014】
【実施例】
ショットブラフト処理工程: 鋳鉄製のマンホール蓋1
の鋳はだにショットブラスト機で鋼製粒子にインペラで
強い遠心力を与えて繰り返し吹き付け、表面に析出のカ
ーボン、鋳砂、油分、酸化鉄を除去するとともに、表面
に微細な凹凸を形成し、該表面を粗面化処理する。同時
に、このときの衝撃で鋳造時の表面の残留応力を取り除
く。 酸洗工程: 次に、30℃に加温した8%の塩酸水溶液
にマンホール蓋1を分間浸漬し、表面に残っている酸化
鉄を除去し、水洗いをした。 フラックス処理工程: 80℃に加温した飽和状態に近
い塩化亜鉛アンモニウム水溶液にマンホール蓋1を1分
間浸漬し、フラックス処理をして、めっき面を清浄化す
るとともに酸化亜鉛の付着を防ぐ。
【0015】めっき工程: マンホール蓋1を450℃
の溶融亜鉛浴に浸漬し、5分経過後に引きあげる。この
作業はめっき状態を見ながら数回繰り返してもよい。よ
って得られるめっき皮膜2の厚さを100μmとした。
【0016】冷却工程: めっき後1分間空冷し、68
℃の温水にマンホール蓋を2分間浸漬して冷却し、めっ
き皮膜2には下層に鉄と亜鉛の合金層を形成し、その表
面に亜鉛層を形成し、めっき皮膜2上にスパングルを現
出させた。
【0017】皮膜化成処理工程: 冷却後のマンホール
蓋1を各種前処理後60℃のリン酸亜鉛浴に3分間浸漬
し、めっき皮膜2上にリン酸亜鉛の化成皮膜3を厚さ2
0g/m2に積層形成した。
【0018】よって得られた製品マンホール蓋は塩水噴
霧試験によるも防食性が飛躍的に向上し、表面の化成皮
膜3がグレー色を呈してメッキ面のキラキラ感を消し、
かつめっき面のスパングルが縞模様をなして見えるもの
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳鉄製マンホール蓋の要部の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 マンホール蓋 2 めっき皮膜 3 化成皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 功 大阪府大阪市住之江区北加賀屋3丁目3 番44号 オーエム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−26717(JP,A) 特開 昭62−224663(JP,A) 特開 平2−85347(JP,A) 特開 昭61−60884(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/14 C23C 2/06 C23C 2/34 C23C 26/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳鉄製のマンホール蓋の鋳はだをショッ
    トブラスト処理する工程と、 マンホール蓋を酸洗いしたのち水洗いするめっき前処理
    工程と、マンホール蓋を溶融亜鉛浴又は溶融亜鉛合金のめっき浴
    に浸漬して、 マンホール蓋の外表面に亜鉛又は亜鉛合金
    めっき皮膜を形成するめっき工程と、 めっき後の冷却時に、めっき皮膜上にスパングルを現出
    させる冷却工程 とからなる鋳鉄製マンホール蓋のめっき
    方法。
  2. 【請求項2】 冷却後のマンホール蓋を皮膜化成処理し
    て、めっき皮膜上に化成皮膜を積層形成する皮膜化成処
    理工程を含む請求項1記載の鋳鉄製マンホール蓋のめっ
    き方法
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