JP3300496B2 - 放射線測定システム - Google Patents
放射線測定システムInfo
- Publication number
- JP3300496B2 JP3300496B2 JP23128593A JP23128593A JP3300496B2 JP 3300496 B2 JP3300496 B2 JP 3300496B2 JP 23128593 A JP23128593 A JP 23128593A JP 23128593 A JP23128593 A JP 23128593A JP 3300496 B2 JP3300496 B2 JP 3300496B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic core
- common mode
- radiation
- measurement system
- mode choke
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Measurement Of Radiation (AREA)
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば原子力発電所で
放射線検出器から送出される微弱な検出信号により放射
線を測定する放射線測定システムに係わり、特に検出信
号に対するノイズの混入を阻止し、測定の信頼性を向上
し得る放射線測定システムに関する。
放射線検出器から送出される微弱な検出信号により放射
線を測定する放射線測定システムに係わり、特に検出信
号に対するノイズの混入を阻止し、測定の信頼性を向上
し得る放射線測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、原子炉の保護のために圧力容器
内の放射線測定を必要とする原子力発電所では、原子炉
圧力容器内に配置した放射線検出器からの検出信号を前
置増幅器で増幅し、この増幅信号に基づいて放射線を測
定する放射線測定システムが広く用いられている。
内の放射線測定を必要とする原子力発電所では、原子炉
圧力容器内に配置した放射線検出器からの検出信号を前
置増幅器で増幅し、この増幅信号に基づいて放射線を測
定する放射線測定システムが広く用いられている。
【0003】図9はこの種の放射線測定システムの構成
を示す模式図である。この放射線測定システムは、原子
炉圧力容器1内に設置された放射線検出器2が放射線を
検出して電流パルスを発生し、この電流パルスを検出信
号として原子炉格納容器3に取り付けられた貫通部4を
貫通する同軸ケーブル5を通して送出する。
を示す模式図である。この放射線測定システムは、原子
炉圧力容器1内に設置された放射線検出器2が放射線を
検出して電流パルスを発生し、この電流パルスを検出信
号として原子炉格納容器3に取り付けられた貫通部4を
貫通する同軸ケーブル5を通して送出する。
【0004】また、この検出信号は同軸ケーブル5をト
ロイダル状磁芯6に巻き付けて形成されたコモンモード
チョークコイル7を介して前置増幅器盤8内の前置増幅
器9に送出される。なお、このトロイダル状磁芯6は、
ここでは、大きい初透磁率を数100kHzまで有する
Mn系フェライトを使用している。
ロイダル状磁芯6に巻き付けて形成されたコモンモード
チョークコイル7を介して前置増幅器盤8内の前置増幅
器9に送出される。なお、このトロイダル状磁芯6は、
ここでは、大きい初透磁率を数100kHzまで有する
Mn系フェライトを使用している。
【0005】前置増幅器9はこの検出信号を電圧変換し
て増幅し、増幅信号を金属製電線管10に収められた同
軸ケーブル5を通して中央制御室11内の信号処理ユニ
ット12に送出する。
て増幅し、増幅信号を金属製電線管10に収められた同
軸ケーブル5を通して中央制御室11内の信号処理ユニ
ット12に送出する。
【0006】信号処理ユニット12はこの増幅信号のパ
ルス計数と実効電圧測定を行うことにより、原子炉圧力
容器1内の放射線量を求める。なお、このような放射線
測定システムは、検出信号が微少なため、外来ノイズに
対して各種の対策がなされている。
ルス計数と実効電圧測定を行うことにより、原子炉圧力
容器1内の放射線量を求める。なお、このような放射線
測定システムは、検出信号が微少なため、外来ノイズに
対して各種の対策がなされている。
【0007】例えば、放射線検出器2から信号処理ユニ
ット12間の信号伝送では、同軸ケーブル5を数本毎に
金属製電線管10内に収めて飛来物及び外来ノイズから
保護している。また、接地は中央制御室11内の信号処
理ユニット12における1点接地としている。
ット12間の信号伝送では、同軸ケーブル5を数本毎に
金属製電線管10内に収めて飛来物及び外来ノイズから
保護している。また、接地は中央制御室11内の信号処
理ユニット12における1点接地としている。
【0008】さらに、外来ノイズのうち、周波数帯域が
放射線検出器2の測定周波数帯域と一致するものについ
ては、フィルター処理による排除が不可能なため、前述
したコモンモードチョークコイル7によって混入を阻止
している。
放射線検出器2の測定周波数帯域と一致するものについ
ては、フィルター処理による排除が不可能なため、前述
したコモンモードチョークコイル7によって混入を阻止
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような放射線測定システムでは、コモンモードチョーク
コイル7でトロイダル状磁芯6に巻き付けられた同軸ケ
ーブル5が互いに近接し、各同軸ケーブル5間に浮遊容
量が発生して高周波ノイズに対するインピーダンスを低
下させる問題がある。
ような放射線測定システムでは、コモンモードチョーク
コイル7でトロイダル状磁芯6に巻き付けられた同軸ケ
ーブル5が互いに近接し、各同軸ケーブル5間に浮遊容
量が発生して高周波ノイズに対するインピーダンスを低
下させる問題がある。
【0010】ここで、浮遊容量は巻き付け回数の二乗に
比例するため、浮遊容量を減少させるように巻き付け回
数を減らすと、自己インダクタンスも減ってしまう問題
がある。
比例するため、浮遊容量を減少させるように巻き付け回
数を減らすと、自己インダクタンスも減ってしまう問題
がある。
【0011】一方、浮遊容量を減少させるため、同軸ケ
ーブル5の巻き付け半径を小さくすると、漏れ磁束が少
なくなり、高周波に対するインピーダンスの向上を図り
得る。しかし、同軸ケーブル5の巻き付け半径を極端に
小さくすると、同軸ケーブル5の特性インダクタンスと
芯線からシールド間の相互インダクタンスとが不平衡と
なり、検出信号に悪影響を与える問題がある。
ーブル5の巻き付け半径を小さくすると、漏れ磁束が少
なくなり、高周波に対するインピーダンスの向上を図り
得る。しかし、同軸ケーブル5の巻き付け半径を極端に
小さくすると、同軸ケーブル5の特性インダクタンスと
芯線からシールド間の相互インダクタンスとが不平衡と
なり、検出信号に悪影響を与える問題がある。
【0012】また、コモンモードチョークコイル7のト
ロイダル状磁芯6はその磁性材料に対応した周波数特性
を有し、例えば、ここでは磁芯の透磁率が数100KH
z以上の高周波で減衰するものを使用している。すなわ
ち、広い周波数領域にわたってノイズを除去するコモン
モードチョークコイル7は原子炉格納容器3の狭いスペ
ースでは形成が困難であるという問題がある。
ロイダル状磁芯6はその磁性材料に対応した周波数特性
を有し、例えば、ここでは磁芯の透磁率が数100KH
z以上の高周波で減衰するものを使用している。すなわ
ち、広い周波数領域にわたってノイズを除去するコモン
モードチョークコイル7は原子炉格納容器3の狭いスペ
ースでは形成が困難であるという問題がある。
【0013】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、検出信号に影響を与えずに、ケーブル間に発生する
浮遊容量を減少させ、広い周波数範囲のノイズに対する
耐性を向上し得る放射線測定システムを提供することを
目的とする。
で、検出信号に影響を与えずに、ケーブル間に発生する
浮遊容量を減少させ、広い周波数範囲のノイズに対する
耐性を向上し得る放射線測定システムを提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、放射線検出器から出力される検出信号を同軸ケーブ
ルを介して前置増幅器に送出して放射線の線量を測定す
る放射線測定システムにおいて、前置増幅器と放射線検
出器との間に配置され、同軸ケーブルが複数回巻き付け
られた環状磁芯と、環状磁芯に挿入されて複数回巻き付
けられた同軸ケーブルが相互に接触しないように個別に
保持する棒状スペーサと、環状磁芯の外側に設けられ、
環状磁芯に巻き付けられた同軸ケーブルを互いに間隔を
保つように配置させ、同軸ケーブルを個別に保持する輪
部を備えたスペーサとを備えたことを特徴とする放射線
測定システムである。
は、放射線検出器から出力される検出信号を同軸ケーブ
ルを介して前置増幅器に送出して放射線の線量を測定す
る放射線測定システムにおいて、前置増幅器と放射線検
出器との間に配置され、同軸ケーブルが複数回巻き付け
られた環状磁芯と、環状磁芯に挿入されて複数回巻き付
けられた同軸ケーブルが相互に接触しないように個別に
保持する棒状スペーサと、環状磁芯の外側に設けられ、
環状磁芯に巻き付けられた同軸ケーブルを互いに間隔を
保つように配置させ、同軸ケーブルを個別に保持する輪
部を備えたスペーサとを備えたことを特徴とする放射線
測定システムである。
【0015】
【0016】
【作用】従って、請求項1に対応する発明は以上のよう
な手段を講じたことにより、前置増幅器及び放射線検出
器の間に配置された環状磁芯では、ケーブルに混入する
ノイズを消去するようにケーブルが複数回巻き付けら
れ、且つケーブル配置部材が、この環状磁芯に巻き付け
られて近接したケーブル間に生じる浮遊容量を小さくす
るように、ケーブルを互いに離間させて配置させるの
で、検出信号に影響を与えずに、ケーブル間に発生する
浮遊容量を減少させ、ノイズに対する耐性を向上させる
ことができる。
な手段を講じたことにより、前置増幅器及び放射線検出
器の間に配置された環状磁芯では、ケーブルに混入する
ノイズを消去するようにケーブルが複数回巻き付けら
れ、且つケーブル配置部材が、この環状磁芯に巻き付け
られて近接したケーブル間に生じる浮遊容量を小さくす
るように、ケーブルを互いに離間させて配置させるの
で、検出信号に影響を与えずに、ケーブル間に発生する
浮遊容量を減少させ、ノイズに対する耐性を向上させる
ことができる。
【0017】また、請求項2に対応する発明は、前置増
幅器及び放射線検出器の間に配置された第1の環状磁芯
では、ケーブルに混入するノイズを消去するようにケー
ブルが複数回巻き付けられ、一方、この第1の環状磁芯
とは異なる周波数特性をもつ磁性材料からなり、前置増
幅器及び放射線検出器の間で第1の環状磁芯と直列に配
置された第2の環状磁芯では、ケーブルが複数回巻き付
けられ、且つ複数のケーブル配置部材が、第1及び第2
の環状磁芯に巻き付けられて夫々近接したケーブル間に
生じる浮遊容量を小さくするように、ケーブルを互いに
離間させて配置させるので、請求項1の作用に加え、よ
り広い周波数範囲のノイズに対する耐性を向上させるこ
とができる。
幅器及び放射線検出器の間に配置された第1の環状磁芯
では、ケーブルに混入するノイズを消去するようにケー
ブルが複数回巻き付けられ、一方、この第1の環状磁芯
とは異なる周波数特性をもつ磁性材料からなり、前置増
幅器及び放射線検出器の間で第1の環状磁芯と直列に配
置された第2の環状磁芯では、ケーブルが複数回巻き付
けられ、且つ複数のケーブル配置部材が、第1及び第2
の環状磁芯に巻き付けられて夫々近接したケーブル間に
生じる浮遊容量を小さくするように、ケーブルを互いに
離間させて配置させるので、請求項1の作用に加え、よ
り広い周波数範囲のノイズに対する耐性を向上させるこ
とができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る放
射線測定システムに適用されるコモンモードチョークコ
イルの構成を示す模式図であり、図2はこのコモンモー
ドチョークコイルの周辺構成を示す模式図であって、図
9と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
ながら説明する。図1は本発明の第1の実施例に係る放
射線測定システムに適用されるコモンモードチョークコ
イルの構成を示す模式図であり、図2はこのコモンモー
ドチョークコイルの周辺構成を示す模式図であって、図
9と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0019】すなわち、本実施例システムは、コモンモ
ードチョークコイルで発生する浮遊容量を減少させて外
来ノイズに対する耐性を向上させるものであって、具体
的には、コモンモードチョークコイルの同軸ケーブル5
間で発生する浮遊容量を小さくするように各同軸ケーブ
ル5を離間させて配置させるスペーサを備えた構成とな
っている。
ードチョークコイルで発生する浮遊容量を減少させて外
来ノイズに対する耐性を向上させるものであって、具体
的には、コモンモードチョークコイルの同軸ケーブル5
間で発生する浮遊容量を小さくするように各同軸ケーブ
ル5を離間させて配置させるスペーサを備えた構成とな
っている。
【0020】コモンモードチョークコイル21では、前
置増幅器9の前段に配置されて前置増幅器盤8に金属製
電線管10を介して接続された磁芯収納箱22が、図示
しない原子炉格納容器3の側壁に取り付けられている。
置増幅器9の前段に配置されて前置増幅器盤8に金属製
電線管10を介して接続された磁芯収納箱22が、図示
しない原子炉格納容器3の側壁に取り付けられている。
【0021】磁芯収納箱22は板状スペーサ23が底部
に取り付けられている。板状スペーサ23上に配置され
た円筒状スペーサ24はトロイダル状磁芯(環状磁芯)
25を内側に有し、且つ外側をU字状スペーサ26によ
って板状スペーサ23上に固定されている。
に取り付けられている。板状スペーサ23上に配置され
た円筒状スペーサ24はトロイダル状磁芯(環状磁芯)
25を内側に有し、且つ外側をU字状スペーサ26によ
って板状スペーサ23上に固定されている。
【0022】トロイダル状磁芯25は、ほぼ均等な間隔
で長手方向に沿って複数の穴27aが形成された棒状ス
ペーサ27が挿入されている。また、このトロイダル磁
芯の磁性材料には大きい初透磁率を数100kHzまで
維持するMn系フェライトを使用している。
で長手方向に沿って複数の穴27aが形成された棒状ス
ペーサ27が挿入されている。また、このトロイダル磁
芯の磁性材料には大きい初透磁率を数100kHzまで
維持するMn系フェライトを使用している。
【0023】ここで、放射線検出器2に接続されている
同軸ケーブル5は、棒状スペーサ27の各穴27a及び
U字状スペーサ26の外側を通ってトロイダル状磁芯2
5に複数回巻き付けられ、金属製電線管10を通って前
置増幅器盤8内の前置増幅器9に接続されている。な
お、同軸ケーブル5の巻き径は、放射線検出器2から送
出される検出信号に影響を与えないように直径20cm
以上としている。
同軸ケーブル5は、棒状スペーサ27の各穴27a及び
U字状スペーサ26の外側を通ってトロイダル状磁芯2
5に複数回巻き付けられ、金属製電線管10を通って前
置増幅器盤8内の前置増幅器9に接続されている。な
お、同軸ケーブル5の巻き径は、放射線検出器2から送
出される検出信号に影響を与えないように直径20cm
以上としている。
【0024】さらに、U字状スペーサ26の外側には同
軸ケーブル5が通過可能な輪部28aをほぼ等間隔毎に
有する放物線状スペーサ28が配置され、放物線状スペ
ーサ28は各同軸ケーブルを各輪部28aに個別に通し
て扇型に配置している。なお、この放物線状スペーサ2
8は小さい断面積をもつように作成されている。
軸ケーブル5が通過可能な輪部28aをほぼ等間隔毎に
有する放物線状スペーサ28が配置され、放物線状スペ
ーサ28は各同軸ケーブルを各輪部28aに個別に通し
て扇型に配置している。なお、この放物線状スペーサ2
8は小さい断面積をもつように作成されている。
【0025】また、棒状スペーサ27及び放物線状スペ
ーサ28はケーブル配置部材を構成している。次に、以
上のように構成された放射線測定システムの作用を説明
する。
ーサ28はケーブル配置部材を構成している。次に、以
上のように構成された放射線測定システムの作用を説明
する。
【0026】まず、前述した通り、放射線検出器2は検
出信号をコモンモードチョークコイル21を介して前置
増幅器9に送出する。前置増幅器9は検出信号を増幅し
て増幅信号を信号処理ユニット12に送出し、信号処理
ユニット12は増幅信号に基づいて原子炉圧力容器1内
の放射線量を算出する。
出信号をコモンモードチョークコイル21を介して前置
増幅器9に送出する。前置増幅器9は検出信号を増幅し
て増幅信号を信号処理ユニット12に送出し、信号処理
ユニット12は増幅信号に基づいて原子炉圧力容器1内
の放射線量を算出する。
【0027】この状態で、放射線検出器2とコモンモー
ドチョークコイル21との間で外来ノイズが同軸ケーブ
ル5に混入したとする。しかしながら、前述した通り、
コモンモードチョークコイル21は各同軸ケーブル5が
棒状スペーサ27及び放物線状スペーサ28により離間
されているために同軸ケーブル5間には小さい浮遊容量
しか発生せず、高周波ノイズに対する高いインピーダン
スが維持可能となっている。
ドチョークコイル21との間で外来ノイズが同軸ケーブ
ル5に混入したとする。しかしながら、前述した通り、
コモンモードチョークコイル21は各同軸ケーブル5が
棒状スペーサ27及び放物線状スペーサ28により離間
されているために同軸ケーブル5間には小さい浮遊容量
しか発生せず、高周波ノイズに対する高いインピーダン
スが維持可能となっている。
【0028】よって、混入した外来ノイズは同軸ケーブ
ル5に導かれてコモンモードチョークコイル21に至
り、このコモンモードチョークコイル21の高いインピ
ーダンスによって消去される。なお、このコモンモード
チョークコイル21は、トロイダル状磁芯25の磁性材
料に対応して数100kHzまでの高周波ノイズを消去
することができる。
ル5に導かれてコモンモードチョークコイル21に至
り、このコモンモードチョークコイル21の高いインピ
ーダンスによって消去される。なお、このコモンモード
チョークコイル21は、トロイダル状磁芯25の磁性材
料に対応して数100kHzまでの高周波ノイズを消去
することができる。
【0029】上述したように第1の実施例によれば、前
置増幅器9及び放射線検出器2の間に配置されたトロイ
ダル状磁芯25では、同軸ケーブル5に混入するノイズ
を消去するように同軸ケーブル5が複数回巻き付けら
れ、且つ棒状スペーサ27及び放物線状スペーサ28
が、このトロイダル状磁芯25に巻き付けられて近接し
た同軸ケーブル5間に生じる浮遊容量を小さくするよう
に、同軸ケーブル5を互いに離間させて配置させるの
で、検出信号に影響を与えずに、ケーブル間に発生する
浮遊容量を減少させ、ノイズに対する耐性を向上させる
ことができ、もって、放射線測定の信頼性を向上させる
ことができる。
置増幅器9及び放射線検出器2の間に配置されたトロイ
ダル状磁芯25では、同軸ケーブル5に混入するノイズ
を消去するように同軸ケーブル5が複数回巻き付けら
れ、且つ棒状スペーサ27及び放物線状スペーサ28
が、このトロイダル状磁芯25に巻き付けられて近接し
た同軸ケーブル5間に生じる浮遊容量を小さくするよう
に、同軸ケーブル5を互いに離間させて配置させるの
で、検出信号に影響を与えずに、ケーブル間に発生する
浮遊容量を減少させ、ノイズに対する耐性を向上させる
ことができ、もって、放射線測定の信頼性を向上させる
ことができる。
【0030】また、第1の実施例によれば、U字状スペ
ーサ26や放物線状スペーサ28により、トロイダル状
磁芯25及びその周囲の同軸ケーブル5を固定するよう
にしたので、原子炉格納容器3内の比較的狭いスペース
においても、トロイダル状磁芯25を堅牢に設けること
ができる。
ーサ26や放物線状スペーサ28により、トロイダル状
磁芯25及びその周囲の同軸ケーブル5を固定するよう
にしたので、原子炉格納容器3内の比較的狭いスペース
においても、トロイダル状磁芯25を堅牢に設けること
ができる。
【0031】次に、本発明の第2の実施例に係る放射線
測定システムについて説明する。図3はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1及び図2と同一
部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
測定システムについて説明する。図3はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1及び図2と同一
部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0032】すなわち、本実施例システムは、トロイダ
ル状磁芯25に巻き付けた後の同軸ケーブル5の引き回
しを容易にしたものであって、具体的には、磁芯収納箱
22と前置増幅器盤8とを一体化した構成となってい
る。
ル状磁芯25に巻き付けた後の同軸ケーブル5の引き回
しを容易にしたものであって、具体的には、磁芯収納箱
22と前置増幅器盤8とを一体化した構成となってい
る。
【0033】ここで、磁芯収納箱22と前置増幅器盤8
間の距離が最小となることからトロイダル状磁芯25に
巻き付けた後の同軸ケーブル5を容易に引き回すことが
できる。
間の距離が最小となることからトロイダル状磁芯25に
巻き付けた後の同軸ケーブル5を容易に引き回すことが
できる。
【0034】上述したように第2の実施例によれば、磁
芯収納箱22と前置増幅器盤8とを一体化しているの
で、トロイダル状磁芯25に巻き付けた後の同軸ケーブ
ル5を容易に引き回すことができる。
芯収納箱22と前置増幅器盤8とを一体化しているの
で、トロイダル状磁芯25に巻き付けた後の同軸ケーブ
ル5を容易に引き回すことができる。
【0035】次に、本発明の第3の実施例に係る放射線
測定システムについて説明する。図4はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1及び図2と同一
部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
測定システムについて説明する。図4はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1及び図2と同一
部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略し、こ
こでは異なる部分についてのみ述べる。
【0036】すなわち、本実施例システムは、複数系統
の放射線検出器2に対応させて複数系統のコモンモード
チョークコイルを有したものであって、具体的には、磁
芯収納箱22内で同軸ケーブル5が巻き付けられるトロ
イダル状磁芯25を2個並設し、両トロイダル状磁芯2
5の間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽板29を介在して設け
ている。
の放射線検出器2に対応させて複数系統のコモンモード
チョークコイルを有したものであって、具体的には、磁
芯収納箱22内で同軸ケーブル5が巻き付けられるトロ
イダル状磁芯25を2個並設し、両トロイダル状磁芯2
5の間に磁気を遮蔽する磁気遮蔽板29を介在して設け
ている。
【0037】ここで、磁気遮蔽板29が両トロイダル状
磁芯25の間の磁気を遮蔽するので、異なる系統の同軸
ケーブル5間の磁気結合を阻止し、他系統へのノイズの
伝播を防止することができる。
磁芯25の間の磁気を遮蔽するので、異なる系統の同軸
ケーブル5間の磁気結合を阻止し、他系統へのノイズの
伝播を防止することができる。
【0038】上述するように第3の実施例によれば、複
数の検出系統を設けた場合であっても、各系統に対応す
るトロイダル状磁芯25を並設し、且つこれら各磁芯2
5間に磁気遮蔽板29を配置するようにしたので、第1
の実施例の効果に加え、異なる系統のケーブル間の磁気
結合を阻止し、他系統へのノイズの伝播を防止すること
ができる。
数の検出系統を設けた場合であっても、各系統に対応す
るトロイダル状磁芯25を並設し、且つこれら各磁芯2
5間に磁気遮蔽板29を配置するようにしたので、第1
の実施例の効果に加え、異なる系統のケーブル間の磁気
結合を阻止し、他系統へのノイズの伝播を防止すること
ができる。
【0039】次に、本発明の第4の実施例に係る放射線
測定システムについて説明する。図5はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図3と同一部分につ
いては同一符号を付してその詳しい説明は省略し、ここ
では異なる部分についてのみ述べる。
測定システムについて説明する。図5はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図3と同一部分につ
いては同一符号を付してその詳しい説明は省略し、ここ
では異なる部分についてのみ述べる。
【0040】すなわち、本実施例システムは、コモンモ
ードチョークコイルの取付スペースを不要としたもので
あって、具体的には、図3に示すシステムに対し、磁芯
収納箱22を省略し、同軸ケーブル5が巻き付けられる
トロイダル状磁芯25を前置増幅器盤8内に配置した構
成となっている。
ードチョークコイルの取付スペースを不要としたもので
あって、具体的には、図3に示すシステムに対し、磁芯
収納箱22を省略し、同軸ケーブル5が巻き付けられる
トロイダル状磁芯25を前置増幅器盤8内に配置した構
成となっている。
【0041】ここで、トロイダル状磁芯25を前置増幅
器盤8内に配置しているので、トロイダル状磁芯25を
磁芯収納箱22に配置していたときの磁芯収納箱22の
取付スペースを不要とし、よりコンパクトな構造を実現
することができる。
器盤8内に配置しているので、トロイダル状磁芯25を
磁芯収納箱22に配置していたときの磁芯収納箱22の
取付スペースを不要とし、よりコンパクトな構造を実現
することができる。
【0042】上述したように第4の実施例によれば、ト
ロイダル状磁芯25を前置増幅器盤8内に配置してコモ
ンモードチョークコイル21の取付スペースを不要とし
たので、第2の実施例の効果に加え、よりコンパクトな
構造を実現することができる。
ロイダル状磁芯25を前置増幅器盤8内に配置してコモ
ンモードチョークコイル21の取付スペースを不要とし
たので、第2の実施例の効果に加え、よりコンパクトな
構造を実現することができる。
【0043】次に、本発明の第5の実施例に係る放射線
測定システムについて説明する。図6はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1,図2及び図9
と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略
し、ここでは異なる部分についてのみ述べるすなわち、
本実施例システムは、放射線検出器2からトロイダル状
磁芯25に至るまでの同軸ケーブル5の引き回しを容易
化したものであって、具体的には、磁芯収納箱22を原
子炉格納容器3の貫通部4に防塵用の太筒30を介して
接続した構成となっている。
測定システムについて説明する。図6はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1,図2及び図9
と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略
し、ここでは異なる部分についてのみ述べるすなわち、
本実施例システムは、放射線検出器2からトロイダル状
磁芯25に至るまでの同軸ケーブル5の引き回しを容易
化したものであって、具体的には、磁芯収納箱22を原
子炉格納容器3の貫通部4に防塵用の太筒30を介して
接続した構成となっている。
【0044】ここで、トロイダル状磁芯25を収納する
磁芯収納箱22が貫通部4の近傍に配置されるので、放
射線検出器2とトロイダル状磁芯25との間のケーブル
を容易に引き回すことができる。また、磁芯収納箱22
と貫通部4との間の太筒30を太くすることができるの
で、同軸ケーブル5の余長を容易に処理することができ
る。
磁芯収納箱22が貫通部4の近傍に配置されるので、放
射線検出器2とトロイダル状磁芯25との間のケーブル
を容易に引き回すことができる。また、磁芯収納箱22
と貫通部4との間の太筒30を太くすることができるの
で、同軸ケーブル5の余長を容易に処理することができ
る。
【0045】上述したように第5の実施例によれば、磁
芯収納箱22を原子炉格納容器3の貫通部4に近接して
配置したので、放射線検出器2とトロイダル状磁芯25
との間の同軸ケーブル5を容易に引き回すことができ、
もって、同軸ケーブル5の余長を容易に処理することが
できる。
芯収納箱22を原子炉格納容器3の貫通部4に近接して
配置したので、放射線検出器2とトロイダル状磁芯25
との間の同軸ケーブル5を容易に引き回すことができ、
もって、同軸ケーブル5の余長を容易に処理することが
できる。
【0046】次に、本発明の第6の実施例に係る放射線
測定システムについて説明する。図7はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイルの周
辺構成を示す模式図であり、図1と同一部分には同一符
号を付してその詳しい説明は省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
測定システムについて説明する。図7はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイルの周
辺構成を示す模式図であり、図1と同一部分には同一符
号を付してその詳しい説明は省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0047】すなわち、本実施例システムは、1MHz
を越える周波数をもつ外来ノイズについても低減し得る
ものであって、具体的には、トロイダル状磁芯25に同
軸ケーブル5を巻き付けることに加え、空芯にて同軸ケ
ーブル5をループ状に巻いた構成となっている。
を越える周波数をもつ外来ノイズについても低減し得る
ものであって、具体的には、トロイダル状磁芯25に同
軸ケーブル5を巻き付けることに加え、空芯にて同軸ケ
ーブル5をループ状に巻いた構成となっている。
【0048】ここで、空芯であることからコモンモード
チョークとしての自己インダクタンスは小さいが、外来
ノイズが1MHzを越える高周波ノイズである場合、該
ノイズを低減させることができる。
チョークとしての自己インダクタンスは小さいが、外来
ノイズが1MHzを越える高周波ノイズである場合、該
ノイズを低減させることができる。
【0049】また、1MHzよりも遥かに高い周波数の
ノイズの場合、トロイダル状磁芯25の効果がほとんど
期待できないため、空芯によるコモンモードチョークも
磁芯有りのものとほぼ同様にノイズを低減させることが
できる。
ノイズの場合、トロイダル状磁芯25の効果がほとんど
期待できないため、空芯によるコモンモードチョークも
磁芯有りのものとほぼ同様にノイズを低減させることが
できる。
【0050】上述したように第6の実施例によれば、ト
ロイダル状磁芯25に同軸ケーブル5を巻き付けること
に加え、空芯にて同軸ケーブルをループ状に巻くように
したので、第1の実施例の効果に加え、更に、1MHz
を越える周波数をもつノイズをトロイダル状磁芯なしで
低減させることができる。
ロイダル状磁芯25に同軸ケーブル5を巻き付けること
に加え、空芯にて同軸ケーブルをループ状に巻くように
したので、第1の実施例の効果に加え、更に、1MHz
を越える周波数をもつノイズをトロイダル状磁芯なしで
低減させることができる。
【0051】次に、本発明の第7の実施例に係る放射線
測定システムについて説明する。図8はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1と同一部分につ
いては同一符号を付してその詳しい説明は省略し、ここ
では異なる部分についてのみ述べる。
測定システムについて説明する。図8はこの放射線測定
システムに適用されるコモンモードチョークコイル及び
その周辺構成を示す模式図であり、図1と同一部分につ
いては同一符号を付してその詳しい説明は省略し、ここ
では異なる部分についてのみ述べる。
【0052】すなわち、本実施例システムは、広い周波
数範囲にわたってノイズを消去もしくは低減するもので
あって、具体的には、図1に示すトロイダル状磁芯25
に対し、このトロイダル状磁芯25(第1の環状磁芯)
とは異なる周波数特性をもつ磁性材料からなり、同軸ケ
ーブル5が複数回巻き付けられるトロイダル状磁芯31
(第2の環状磁芯)が直列に付加されている。なお、こ
の付加されたトロイダル状磁芯31をもつコモンモード
チョークコイル32は、図1に示すコモンモードチョー
クコイル21と同様に複数のスペーサ(複数のケーブル
配置部材)を有して構成されている。
数範囲にわたってノイズを消去もしくは低減するもので
あって、具体的には、図1に示すトロイダル状磁芯25
に対し、このトロイダル状磁芯25(第1の環状磁芯)
とは異なる周波数特性をもつ磁性材料からなり、同軸ケ
ーブル5が複数回巻き付けられるトロイダル状磁芯31
(第2の環状磁芯)が直列に付加されている。なお、こ
の付加されたトロイダル状磁芯31をもつコモンモード
チョークコイル32は、図1に示すコモンモードチョー
クコイル21と同様に複数のスペーサ(複数のケーブル
配置部材)を有して構成されている。
【0053】ここで、付加されたトロイダル状磁芯31
は、例えば小さい初透磁率を数MHzまで維持するNi
系フェライトを使用している。従って、前述した通り、
Mn系フェライトを磁芯25とするコモンモードチョー
クコイル21によって数100kHzまでのノイズを消
去し、且つNi系フェライトを磁芯31とするコモンモ
ードチョークコイルによって数MHzまでのノイズを低
減することができる。
は、例えば小さい初透磁率を数MHzまで維持するNi
系フェライトを使用している。従って、前述した通り、
Mn系フェライトを磁芯25とするコモンモードチョー
クコイル21によって数100kHzまでのノイズを消
去し、且つNi系フェライトを磁芯31とするコモンモ
ードチョークコイルによって数MHzまでのノイズを低
減することができる。
【0054】上述したように第7の実施例によれば、互
いに異なる周波数特性のトロイダル状磁芯25,31を
もつコモンモードチョークコイルを直列に組み合わせた
ので、広い周波数範囲にわたってノイズを消去もしくは
低減することができる。
いに異なる周波数特性のトロイダル状磁芯25,31を
もつコモンモードチョークコイルを直列に組み合わせた
ので、広い周波数範囲にわたってノイズを消去もしくは
低減することができる。
【0055】なお、上記第1乃至第7の実施例では、環
状磁芯としてトロイダル状磁芯25,31を使用した場
合について説明したが、これに限らず、例えば半円部と
直線部からなるレーストラック型の如き環状磁芯を用い
た構成としても、本発明を同様に実施して同様の効果を
得ることができる。
状磁芯としてトロイダル状磁芯25,31を使用した場
合について説明したが、これに限らず、例えば半円部と
直線部からなるレーストラック型の如き環状磁芯を用い
た構成としても、本発明を同様に実施して同様の効果を
得ることができる。
【0056】また、上記第5の実施例では、磁芯収納箱
22と貫通部4とを防塵用の太筒30を介して接続した
場合について説明したが、これに限らず、磁芯収納箱2
2と貫通部4とを直接に接続したり、又はジッパーチュ
ーブ等の電磁遮蔽物を介して接続するようにしても、本
発明を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
22と貫通部4とを防塵用の太筒30を介して接続した
場合について説明したが、これに限らず、磁芯収納箱2
2と貫通部4とを直接に接続したり、又はジッパーチュ
ーブ等の電磁遮蔽物を介して接続するようにしても、本
発明を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
【0057】さらに、上記第7の実施例では、Mn系フ
ェライトと、Ni系フェライトとを組み合わせた場合に
ついて説明したが、これに限らず、大きい初透磁率で高
周波特性の悪い磁性材料Aと、小さい初透磁率で高周波
特性の良い磁性材料Bとの組み合わせであれば、本発明
を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
ェライトと、Ni系フェライトとを組み合わせた場合に
ついて説明したが、これに限らず、大きい初透磁率で高
周波特性の悪い磁性材料Aと、小さい初透磁率で高周波
特性の良い磁性材料Bとの組み合わせであれば、本発明
を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
【0058】なお、磁性材料Aとしては、例えばスーパ
ーマロイ、パーマロイ、ケイ素鋼などのように、大きい
初透磁率を数10kHzから数100kHzまで維持す
る金属系材料が使用可能である。また、例えばMn−Z
n系フェライトのように、電気抵抗が大きいために渦電
流の発生が抑えられ、金属系材料の9割程度の初透磁率
を数100kHzまで維持する磁性材料が使用可能であ
る。
ーマロイ、パーマロイ、ケイ素鋼などのように、大きい
初透磁率を数10kHzから数100kHzまで維持す
る金属系材料が使用可能である。また、例えばMn−Z
n系フェライトのように、電気抵抗が大きいために渦電
流の発生が抑えられ、金属系材料の9割程度の初透磁率
を数100kHzまで維持する磁性材料が使用可能であ
る。
【0059】一方、磁性材料Bとしては、例えばNi−
Zn系フェライトあるいはカーボニル鉄ダストのよう
に、Mn−Zn系フェライトよりも高抵抗であるために
更に渦電流が抑止され、数MHzの周波数帯域まで小さ
い初透磁率を維持する磁性材料が使用可能である。
Zn系フェライトあるいはカーボニル鉄ダストのよう
に、Mn−Zn系フェライトよりも高抵抗であるために
更に渦電流が抑止され、数MHzの周波数帯域まで小さ
い初透磁率を維持する磁性材料が使用可能である。
【0060】また、上記第7の実施例では、互いに異な
る周波数特性をもったトロイダル状磁芯25,31を2
つ組み合わせた場合について説明したが、これに限ら
ず、互いに異なる種々の周波数特性をもったトロイダル
状磁芯を3つ以上組み合わせて所望の周波数特性をもっ
たコモンモードチョークコイルを実現するようにして
も、本発明を同様に実施して、より広い周波数範囲のノ
イズを低減させることができる。また、コモンモードノ
イズ電流により発生し、コモンモードチョークとしての
作用を妨げる磁気飽和を低減させることができる。その
他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施できる。
る周波数特性をもったトロイダル状磁芯25,31を2
つ組み合わせた場合について説明したが、これに限ら
ず、互いに異なる種々の周波数特性をもったトロイダル
状磁芯を3つ以上組み合わせて所望の周波数特性をもっ
たコモンモードチョークコイルを実現するようにして
も、本発明を同様に実施して、より広い周波数範囲のノ
イズを低減させることができる。また、コモンモードノ
イズ電流により発生し、コモンモードチョークとしての
作用を妨げる磁気飽和を低減させることができる。その
他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施できる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に対応する
発明は、前置増幅器及び放射線検出器の間に配置された
環状磁芯では、ケーブルに混入するノイズを消去するよ
うにケーブルが複数回巻き付けられ、且つケーブル配置
部材が、この環状磁芯に巻き付けられて近接したケーブ
ル間に生じる浮遊容量を小さくするように、ケーブルを
互いに離間させて配置させるようにしたので、検出信号
に影響を与えずに、ケーブル間に発生する浮遊容量を減
少させ、ノイズに対する耐性を向上できる放射線測定シ
ステムを提供できる。
発明は、前置増幅器及び放射線検出器の間に配置された
環状磁芯では、ケーブルに混入するノイズを消去するよ
うにケーブルが複数回巻き付けられ、且つケーブル配置
部材が、この環状磁芯に巻き付けられて近接したケーブ
ル間に生じる浮遊容量を小さくするように、ケーブルを
互いに離間させて配置させるようにしたので、検出信号
に影響を与えずに、ケーブル間に発生する浮遊容量を減
少させ、ノイズに対する耐性を向上できる放射線測定シ
ステムを提供できる。
【0062】また、請求項2に対応する発明は、前置増
幅器及び放射線検出器の間に配置された第1の環状磁芯
では、ケーブルに混入するノイズを消去するようにケー
ブルが複数回巻き付けられ、一方、この第1の環状磁芯
とは異なる周波数特性をもつ磁性材料からなり、前置増
幅器及び放射線検出器の間で第1の環状磁芯と直列に配
置された第2の環状磁芯では、ケーブルが複数回巻き付
けられ、且つ複数のケーブル配置部材が、第1及び第2
の環状磁芯に巻き付けられて夫々近接したケーブル間に
生じる浮遊容量を小さくするように、ケーブルを互いに
離間させて配置させるようにしたので、請求項1の効果
に加え、より広い周波数範囲のノイズに対する耐性を向
上できる放射線測定システムを提供できる。
幅器及び放射線検出器の間に配置された第1の環状磁芯
では、ケーブルに混入するノイズを消去するようにケー
ブルが複数回巻き付けられ、一方、この第1の環状磁芯
とは異なる周波数特性をもつ磁性材料からなり、前置増
幅器及び放射線検出器の間で第1の環状磁芯と直列に配
置された第2の環状磁芯では、ケーブルが複数回巻き付
けられ、且つ複数のケーブル配置部材が、第1及び第2
の環状磁芯に巻き付けられて夫々近接したケーブル間に
生じる浮遊容量を小さくするように、ケーブルを互いに
離間させて配置させるようにしたので、請求項1の効果
に加え、より広い周波数範囲のノイズに対する耐性を向
上できる放射線測定システムを提供できる。
【図1】本発明の第1の実施例に係る放射線測定システ
ムに適用されるコモンモードチョークコイルの構成を示
す模式図。
ムに適用されるコモンモードチョークコイルの構成を示
す模式図。
【図2】同実施例におけるコモンモードチョークコイル
の周辺構成を示す模式図。
の周辺構成を示す模式図。
【図3】本発明の第2の実施例に係る放射線測定システ
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
【図4】本発明の第3の実施例に係る放射線測定システ
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
【図5】本発明の第4の実施例に係る放射線測定システ
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
【図6】本発明の第5の実施例に係る放射線測定システ
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
【図7】本発明の第6の実施例に係る放射線測定システ
ムに適用されるコモンモードチョークコイルの周辺構成
を示す模式図。
ムに適用されるコモンモードチョークコイルの周辺構成
を示す模式図。
【図8】本発明の第7の実施例に係る放射線測定システ
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
ムに適用されるコモンモードチョークコイル及びその周
辺構成を示す模式図。
【図9】従来の放射線測定システムの構成を示す模式
図。
図。
1…原子炉圧力容器、2…放射線検出器、3…原子炉格
納容器、4…貫通部、5…同軸ケーブル、8…前置増幅
器盤、9…前置増幅器、10…金属製電線管、11…中
央制御室、12…信号処理ユニット、21,32…コモ
ンモードチョークコイル、22…磁芯収納箱、23…板
状スペーサ、24…円筒状スペーサ、25,31…トロ
イダル状磁芯、26…U字状スペーサ、27…棒状スペ
ーサ、28…放物線状スペーサ、29…磁気遮蔽板、3
0…太筒。
納容器、4…貫通部、5…同軸ケーブル、8…前置増幅
器盤、9…前置増幅器、10…金属製電線管、11…中
央制御室、12…信号処理ユニット、21,32…コモ
ンモードチョークコイル、22…磁芯収納箱、23…板
状スペーサ、24…円筒状スペーサ、25,31…トロ
イダル状磁芯、26…U字状スペーサ、27…棒状スペ
ーサ、28…放物線状スペーサ、29…磁気遮蔽板、3
0…太筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−133377(JP,A) 特開 平5−281363(JP,A) 特開 平3−286511(JP,A) 特開 平5−322953(JP,A) 実開 平2−68520(JP,U) 実開 平3−41909(JP,U) 実開 平1−125522(JP,U) 実開 平5−48320(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 17/10 G01T 3/00
Claims (1)
- 【請求項1】 放射線検出器から出力される検出信号を
同軸ケーブルを介して前置増幅器に送出して放射線の線
量を測定する放射線測定システムにおいて、 前記前置増幅器と前記放射線検出器との間に配置され、
前記同軸ケーブルが複数回巻き付けられた環状磁芯と、 前記環状磁芯に挿入されて前記複数回巻き付けられた同
軸ケーブルが相互に接触しないように個別に保持する棒
状スペーサと、 前記環状磁芯の外側に設けられ、前記環状磁芯に巻き付
けられた前記同軸ケーブルを互いに間隔を保つように配
置させ、前記同軸ケーブルを個別に保持する輪部を備え
たスペーサとを備えたことを特徴とする放射線測定シス
テム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23128593A JP3300496B2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 放射線測定システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23128593A JP3300496B2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 放射線測定システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0784088A JPH0784088A (ja) | 1995-03-31 |
JP3300496B2 true JP3300496B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=16921212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23128593A Expired - Fee Related JP3300496B2 (ja) | 1993-09-17 | 1993-09-17 | 放射線測定システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3300496B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5403848B2 (ja) * | 2005-03-16 | 2014-01-29 | キヤノン株式会社 | 放射線検出装置及び放射線検出システム |
JP4659492B2 (ja) * | 2005-03-18 | 2011-03-30 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 起動領域モニタシステム用ノイズ監視システム |
JP4512551B2 (ja) * | 2005-12-13 | 2010-07-28 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子炉出力測定装置及び出力測定装置 |
JP4616214B2 (ja) * | 2006-06-27 | 2011-01-19 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子力発電プラントに用いられる電磁機器の制御装置 |
JP5324079B2 (ja) * | 2007-12-10 | 2013-10-23 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子力発電所用中性子モニタシステム |
JP5450267B2 (ja) * | 2010-06-04 | 2014-03-26 | 三菱電機株式会社 | 放射線測定装置 |
-
1993
- 1993-09-17 JP JP23128593A patent/JP3300496B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0784088A (ja) | 1995-03-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5469058A (en) | Feedback enhanced sensor, alternating magnetic field detector | |
US4740758A (en) | Apparatus for generating a magnetic field in a volume having bodies influencing the field pattern | |
US3495264A (en) | Loop antenna comprising plural helical coils on closed magnetic core | |
US5066891A (en) | Magnetic field cancellation circuit | |
EP0139308A2 (en) | Nuclear magnetic resonance apparatus | |
JPH0350539B2 (ja) | ||
CN104266665B (zh) | 电感式传感器 | |
US4967145A (en) | Active current transformer | |
JP3300496B2 (ja) | 放射線測定システム | |
US3522509A (en) | Floating power supply | |
US5295166A (en) | Start-up range neutron monitor system | |
US5130655A (en) | Multiple-coil magnetic field sensor with series-connected main coils and parallel-connected feedback coils | |
US3546580A (en) | Magnetic field variometer using a low noise amplifier and a coil-core arrangement of minimum weight and maximum sensitivity | |
JPH10232259A (ja) | 漏電センサー | |
US2463778A (en) | Magnetic shielding | |
US5576622A (en) | Shielded NMR radio frequency coil and method of performing an NMR experiment | |
JP4512551B2 (ja) | 原子炉出力測定装置及び出力測定装置 | |
CN115524520A (zh) | 磁屏蔽装置和电流传感器 | |
CN212379588U (zh) | 带屏蔽层的瞬变电磁勘探装置及系统 | |
US4584549A (en) | Magnet system | |
JPH0629128A (ja) | コネクタ | |
US3353130A (en) | High ratio vacuum tube input transformer | |
CN111929735A (zh) | 带屏蔽功能的瞬变电磁勘探装置及系统 | |
JPS6264024A (ja) | 不要輻射防止装置 | |
US20240192254A1 (en) | Measuring device for a current converter |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |