JP3299822B2 - 屈折率測定装置 - Google Patents

屈折率測定装置

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JP3299822B2 JP25049093A JP25049093A JP3299822B2 JP 3299822 B2 JP3299822 B2 JP 3299822B2 JP 25049093 A JP25049093 A JP 25049093A JP 25049093 A JP25049093 A JP 25049093A JP 3299822 B2 JP3299822 B2 JP 3299822B2
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賢治 川口
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    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/41Refractivity; Phase-affecting properties, e.g. optical path length
    • G01N21/43Refractivity; Phase-affecting properties, e.g. optical path length by measuring critical angle

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は屈折率測定装置に関し、
特に該屈折率測定装置の光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流体、すなわち、液体及び気体の屈折率
を測定するにあたって、例えば図4に示すように、光源
1から所定の波長、例えば589.3nmの拡散光を、プ
リズム2と試料Sとの試料境界面4に照射し、該試料境
界面4からの反射光を例えばCCDラインセンサで構成
される受光面7aを備える光検出装置7に入射させるよ
うにした、いわゆる全反射法による屈折率測定装置が使
用されている。
【0003】上記図4に示す構成においては、上記試料
境界面4(プリズム2)と光検出装置7との間にはレン
ズ6が装置本体9内の機枠91に設けられた位置調整手
段80によって保持されており、後述する理由によっ
て、この位置調整手段80を用いてレンズ6と光検出装
置7との間隔をレンズ6の焦点距離に精確に一致させる
ピント調整が行われる。
【0004】上記構成によれば、試料境界面4からの反
射光量が受光面7aのCCDラインセンサによって光電
変換されることにより、該試料境界面4の光量分布曲線
が得られ、該光量分布曲線に基づいて光源1からの拡散
光が試料境界面4において全反射する領域と透過する領
域との境界となる臨界点Pcを求め、これより試料の屈
折率に個有の臨界角を特定することができる。
【0005】すなわち、理想的な条件の下では、図5中
実線で示すように、上記臨界点Pcを境界として、ほぼ
一定の反射光量が得られる全反射領域と、上記臨界点P
cから遠ざかるに従って反射光量が漸減する透過領域と
が顕れる光量分布曲線(以下「理論光量分布曲線」と記
載する)Cbが得られるはずである。
【0006】ところが、上記理想的な条件においては試
料境界面4が完全拡散光によって照射されることを前提
としているので上記光源1は点光源と仮想されるが、実
際に屈折率測定装置に用いられる光源1は一定の面積を
有する面光源となることが不可避であり、該面光源の各
々の部位から射出された光線相互が干渉し合うことにな
る。その結果、図5中破線で示すように、実際に光検出
装置7より出力される光量分布曲線Caでは、臨界点P
cが上記理論光量分布曲線Cbのようにシャープなエッ
ジとなって顕われることがなく、該光量分布曲線Ca中
の丸みを帯びた肩部Sのいずれかに位置することにな
る。従って、かかる光量分布曲線Caに基づいて求めら
れる臨界点Pcは誤差を含みやすい欠点がある。
【0007】また、上記CCDラインセンサで受光面7
aを構成した光検出装置7では、臨界点Pcの測定精度
はCCDラインセンサを構成する受光素子の配置密度す
なわちCCDラインセンサの分解能に依存する。従っ
て、図6に示すように例え理想的な形状の光量分布曲線
をなす反射光が光検出装置7に入射したとしても、CC
Dラインセンサの受光素子が臨界点Pcの位置にあると
は限らず、該受光素子の出力を基に描かれる光量分布曲
線より求められる臨界点としては上記受光曲線の臨界点
に最も近い素子P1 、P2 の中のいずれかの位置(アド
レス)を取らざるを得ない。
【0008】そこで、上記図4に示す従来の構成におい
ては、装置本体9に組み込まれているレンズ6の焦点距
離と設計値との間の誤差や装置の組付け誤差を修正する
ために、レンズ6と光検出装置7の受光面7aとの間隔
を厳密に調整できる上記のような位置調整機構80が設
けられており、測定精度を可能な限り向上させるように
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記位置調
整手段80を用いたレンズ6の位置調整作業は専用の機
材や高度の熟練度を要するところから製品出荷前に製造
者の側で完了させておかなければならないが、かかる作
業には多大の時間を要するばかりか、少なくともレンズ
6と光検出装置7が組み込まれた各装置本体9ごとに行
われなければならず甚だ非効率的な作業となり、上記レ
ンズ6の位置調整には多大の時間が費やされることにな
り、コストダウンの観点から好ましくない。
【0010】しかも、屈折率測定装置のメンテナンスを
行う際にも装置本体9にレンズ6や光検出装置7が取り
付けられた状態で位置調整が行われなければならないた
め、使用者の手元から装置本体を引き取るか、上記位置
調整に供する機材を持参の上、作業を進めなければなら
ない等の不都合があった。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、上記レンズの位置調整作業の効率化を実現でき
る屈折率測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では以下の手段を採用する。すなわち、図1
に示すように、試料境界面4からの反射光を、レンズ6
を介して光検出装置7に入射させるようにした全反射法
による屈折率測定装置において、上記レンズ6と光検出
装置7とが、相互に所定の間隔を保った状態で単一の光
学ユニット10を構成するとともに、該光学ユニット1
0が装置本体9に対して着脱自在とした屈折率測定装置
である。上記レンズ6と光検出装置7の相互の位置は固
定的であってもよいし、また位置調整手段60によって
相互の位置調整を行うようにしてもよい。
【0013】
【作用】上記の構成によれば、レンズ6、光検出装置7
の両者を単一の光学ユニット10内に配置しているの
で、レンズ6、光検出装置7相互の位置調整は該屈折率
測定装置の装置本体9より取り外した光学ユニット10
に対して行うだけでよくなる。
【0014】また本願出願人が開発した後述するような
理論光量分布曲線と実際に検出される光量分布曲線とを
重ね合わせる方法を採用することによって上記位置調整
すら必要なくなり、レンズ6と光検出装置7の位置を固
定的にすることができる。
【0015】
【実施例】図1は本発明に係る一実施例の構成図であ
り、図2は本発明に係る一実施例の作用ブロック図であ
り、図3は本発明に係る一実施例による光量分布曲線の
補正の経過を示す説明図である。
【0016】図1に示すように、本発明に係る一実施例
は、装置本体9の上部中央に配置された斜辺面を試料S
との試料境界面4とするプリズム2と、該プリズム2の
左下方位置に配置された光源1と、上記プリズム2の右
下方位置に配置された光検出装置7とを備え、上記光源
1の前部にはコリメータレンズ1aが保持され、さらに
試料境界面4(プリズム2)と光検出装置7との間には
レンズ6が配置される。
【0017】上記レンズ6は、光検出装置7との間隔が
レンズ6の焦点距離に一致するように鏡筒61の先端部
に保持され、上記光源1を点光源に近似させるようにし
ている。上記鏡筒61はその基端部が光検出装置7に連
設されており、これによってレンズ6と光検出装置7と
が一体の光学ユニット10に構成される。
【0018】従って、このように光学ユニット10を構
成することにより、レンズ6側から上記装置本体9に設
けられた取付穴92に挿入し、例えば上記鏡筒61の基
端部が該取付穴92内周に螺着される等の固定手段を採
用することによって、上記レンズ6と光検出装置7とが
一括して装置本体9に対して着脱自在に組み込まれるよ
うにしている。
【0019】上記鏡筒61はレンズ6を上記光検出装置
7との間隔を保った状態で保持すればよく、この実施例
ではレンズ6と光検出装置7との間隔の微調整を行うた
めの位置調整手段60を兼ねるようにしている。これに
よって、製品出荷前やメンテナンスの際のレンズ6の位
置調整は、該装置本体9より離脱した状態の光学ユニッ
ト10毎に行うことができ、装置本体9に組み込まれた
状態で行われるよりも作業性が格段に向上することとな
る。また、後述するように理論光量分布曲線と実際に検
出される光量分布曲線とを重ね合わせる方法を採用する
ことによって上記鏡筒61は単に所定の長さ寸法を持つ
筒状体とし、上記レンズ6と光検出装置7とを固定的に
配置することも可能である。
【0020】上記実施例は、図4に示す従来例と全く同
様に、試料境界面4に試料Sを滴下した後、光源1を点
灯させ、上記プリズム2の試料境界面4からの反射光を
レンズ6によって収束させながら光検出装置7の受光面
7aに入射させ、該受光面7a上に配置されたCCDラ
インセンサの各素子において光電変換がなされ、得られ
た光量分布曲線に基づいて臨界点を特定することによっ
て、試料の屈折率を測定することができる。
【0021】尚、この実施例に対して以下の測定方法を
適用し、さらに屈折率の測定精度を向上させるととも
に、レンズ6の位置に多少の狂いが生じても測定精度を
保証することができる。
【0022】すなわち、図2に示すように、上記光検出
装置7からの出力はA/D変換手段20を通じて演算手
段30に入力され、CCDラインセンサの各素子に対応
する位置(アドレス)の光量が記憶手段40に記憶され
る。
【0023】ところで、上記構成において、試料を空気
とした場合(全反射面を想定した場合)であって、受光
面7aの中央位置がレンズ6の光軸位置に、かつ上記受
光面7aとレンズ6の光軸が直角である場合には、上記
光源1から光検出装置7の受光面7aまでの光路長を勘
案すると、図3(a) の破線で示される感度特性曲線Cc
のように、受光面7aの中央位置で最も受光強度が大き
く、両端部に向う程受光強度が小さくなる。
【0024】従って、実際に試料Sを試料境界面4上に
配置した場合、上記光検出装置7からの出力に基づいて
描かれる光量分布曲線Cdは、図3(a) 中実線で示すよ
うに、上記光軸に近い中央部ほど反射光量が高くなった
形状をなすことになり、このままの状態では正確な臨界
点を求めることができない。
【0025】そこで、この実施例では光検出装置7より
得られた信号に対して、演算手段30の正規化演算部3
1では、上記感度特性曲線Ccの受光量を分母とし、光
検出装置7からの出力に基づいて描かれる光量分布曲線
Cdを分子として割り算を行う補正をかけ、図3(b) に
おいて実線で示す正規化された光量分布曲線Caを得る
ようにしている。
【0026】尚、上記感度特性曲線Ccは光源1の劣化
程度や装置内温度等の測定条件によっても変化するの
で、上記のように例えば試料Sの屈折率測定に先立って
上記試料境界面4上に全く試料を配置しない(試料を空
気とする)状態で得られた光量分布曲線を感度特性曲線
Ccとして記憶手段40に記憶させておくことが望まし
い。
【0027】上記のようにして得られた光量分布曲線C
aは、図3(b) において破線で示す理論光量分布曲線C
bと臨界点Pc付近を除いてよく一致する。そこで、記
憶手段40には予め理論光量分布曲線Cbを収納してお
き、演算手段30の補間演算部32で上記正規化済の光
量分布曲線Caの両端部(理論光量分布曲線Cbと一致
する部分)と理論光量分布曲線Cbとが一致するように
演算(両曲線Ca,Cbの差が最小になるように両曲線
を重ねあわせ)を行う。臨界点Pc付近ではこの方法で
も両曲線Ca,Cbは一致しないが、この部分は上記し
たように受光面7a(CCDラインセンサ)の分解能の
影響と、レンズ6の収差あるいは装置の組付け誤差の影
響が光量分布曲線Caの側に顕れていると見做すことが
できるので、理論光量分布曲線Cbにおける臨界点Pc
の値を採用する。これによって、光量分布曲線Caが理
論光量分布曲線Cbによって補間され、理論光量分布曲
線Cbの臨界点Pcを演算し、該臨界点Pcのアドレス
より臨界角を求め、さらに試料Sの屈折率を算出し、後
段の表示手段50に表示させることができる。
【0028】このようにして読み取られた臨界点Pcに
基づいて試料Sの屈折率が求められるので、例えばレン
ズと光検出装置との間隔を固定して光学ユニットに組み
込むような構成としても、各機に用いられるレンズを始
めとする光学系の設計値との差異によって臨界点付近に
鈍りの生じた光量分布曲線が得られたとしても、正確な
臨界点を求めることができる。
【0029】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で設計変更が
可能であることはいうまでもない。
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、レンズと光検出装置とを一体の光学ユニットに組み
込み、装置本体に対して着脱自在となるように構成した
ので、レンズの位置調整作業を光学ユニット単位で行う
ことができ、製品出荷前やメンテナンス時の該作業の効
率化を達成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の断面図である。
【図2】本発明に係る一実施例の作用ブロック図であ
る。
【図3】本発明に係る一実施例による光量分布曲線の補
正の経過を示す説明図である。
【図4】従来例の概念図である。
【図5】従来例の問題点を示す光量分布曲線の特性図で
ある。
【図6】従来例の問題点を示す光量分布曲線の特性図で
ある。
【符号の説明】
4 試料境界面 6 レンズ 7 光検出装置 9 装置本体 10 光学ユニット 60 位置調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/74 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料境界面(4) からの反射光を、レンズ
    (6) を介して光検出装置(7) に入射させるようにした全
    反射法による屈折率測定装置において、 上記レンズ(6) と光検出装置(7) とが、相互に所定の間
    隔を保った状態で単一の光学ユニット(10)を構成すると
    ともに、該光学ユニット(10)が装置本体(9) に対して着
    脱自在としたことを特徴とする屈折率測定装置。
  2. 【請求項2】 上記レンズ(6) と光検出装置(7) 相互の
    位置が固定された光学ユニット(10) を用いた請求項1
    に記載の屈折率測定装置。
  3. 【請求項3】 上記レンズ(6) と光検出装置(7) の相互
    の位置調整を行う位置調整手段(60)を光学ユニット(10)
    に設けた請求項1に記載の屈折率測定装置。
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