JP3299645B2 - 錐体状骨組構造物 - Google Patents
錐体状骨組構造物Info
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Description
に行い、積雪の落下を防止するドーム状の錐体状骨組構
造物に関するものである。
スの骨組構造からなる錐体状のドーム屋根は特開昭59-4
8543号のように角錐体の稜線方向に架設される、上下弦
材とラチス材からなる主材と、主材間に水平に架設され
る、同じく上下弦材とラチス材からなるトラス梁から構
成、あるいは特開昭62−236933号のように高さ方向に距
離を隔てた規模の異なる環状の接続リング間に上下弦材
とラチス材からなるトラス枠材を放射状に配置して組み
立てられた複数個のリングフレームを積み上げて構成さ
れる。
を生じない勾配が付いているため落下する雪による通行
人への被害や周辺建物の倒壊等の被害の他、落下した雪
の処理の問題がある。
き、掘割内に落下した雪を落とし込むことにより人手を
掛けない雪の処理が行われるが、掘割の形成にはドーム
の外周に広い敷地を要する。他に落下した雪による通行
人への被害防止のためにドームの出入口に外周通路とド
ーム屋根に連絡するスノーシェッド(snow shed) を設置
する方法もあるが、掘割を形成する方法と共にドーム屋
根としての付帯設備の増加による建設コストの上昇を招
くことに加え、落下した雪の後片付けに手間を要する。
を踏まえてなされたもので、屋根面からの雪の落下を防
止し、付帯設備の設置と落下した雪の処理を不要にする
ドーム形の骨組構造物を提案するものである。
状に形成して降雪を積極的に積もらせ、屋根面からの滑
り落ちを生じさせないことにより塊状の雪の落下を防止
し、降雪を落とし込む従来の掘割やスノーシェッド等の
付帯設備の設置を不要にすると共に、落下した雪の後片
付けを不要にする。
の異なる複数個の構造体を、規模の大きい構造体上にそ
れより規模の小さい構造体を順次上方へ積み重ねて構成
される。各構造体は平面上、環状に閉じ、上下に距離を
隔てて配置される外側上弦材と外側下弦材をラチス材で
連結すると共に、外側上弦材の内周側にその外側上弦材
から距離を隔てて配置される内側上弦材と外側上弦材を
ブレース材で連結してリング状に組み立てられる。
加えて束材が、内側上弦材と外側上弦材間にはブレース
材に加えてつなぎ材がそれぞれ架設される場合もある。
体の外側下弦材と下段側の構造体の内側上弦材が接続さ
れることにより互いに接続され、骨組構造物は全体的に
錐体状に組み立てられる。
成するが、構造体は現場での作業上、それが分割された
形の単位枠材にユニット化された状態で製作される場合
もあり、その場合は単位枠材の接続や積み上げによって
も骨組構造物が完成する。単位枠材は少なくとも外側上
弦材と外側下弦材及び内側上弦材と、ラチス材及びブレ
ース材から構成される。
面トラスと、外側上弦材と内側上弦材を含む平面トラス
の組み合わせからリング状に組み立てられることによ
り、リングとしての形態を維持しながら上方に位置する
構造体からの荷重を下方に位置する構造体へ流す働きを
持ち、その積み上げから構成される骨組構造物は特別な
補強を要することなくそのまま形態維持能力を保有す
る。
異なる複数個の構造体1を、規模の大きい構造体1上に
それより規模の小さい構造体1を順次上方へ積み重ねて
図1に示すように全体的に錐体状に組み立てられ、縦断
面上、屋根面が階段状に屈曲した形状に形成されるもの
である。
上、環状に閉じ、上下に距離を隔てて配置される外側上
弦材2と外側下弦材3を束材4及びラチス材7で連結す
ると共に、外側上弦材2の内周側にその外側上弦材2か
ら距離を隔てて配置される内側上弦材5と外側上弦材2
をつなぎ材6及びブレース材9で連結してリング状に組
み立てられる。構造体1の平面形状は円環状の他、多角
形状に形成される。図2は上下に重なり合う2個の構造
体1,1の断面を示す。束材4とつなぎ材6は図12,図
13に示すように省略される場合もある。
ラチス材7は立面トラスを、外側上弦材2と内側上弦材
5及びつなぎ材6とブレース材9は平面トラスをそれぞ
れ形成し、構造体1は立面トラスと平面トラスの組み合
わせから構成される。
ニット化された複数個の単位枠材10から構成した場合を
示す。この場合、構造体1は単位枠材10を周方向に接続
することにより組み立てられるが、単位枠材10は単独で
下段側の構造体1上に積み上げられ、接続される場合も
ある。
側下弦材3及び内側上弦材5と、ラチス材7及びブレー
ス材9から構成されるが、構造体1の構成に対応し、場
合により束材4とつなぎ材6が付加される。単位枠材1
0,10は互いに隣接して接続される他、1個の単位枠材1
0分の距離を隔てて設置され、設置後に外側上弦材2と
外側下弦材3及び内側上弦材5と、ラチス材7とブレー
ス材9を架設することにより互いに接続され、構造体1
を形成する。
L形の断面形状に形成した場合、図9は図2に鎖線で示
すように内側上弦材5の下方に内側下弦材8を配置して
両者を束材4とラチス材7で連結すると共に、内側下弦
材8と外側下弦材3をつなぎ材6とブレース材9で連結
し、矩形断面形状に形成した場合である。図8は図5に
示す形成例の場合に、鉛直荷重によるせん断力に対する
抵抗要素として内側上弦材5と外側下弦材3間に斜材11
を架設し、構造体1を三角形の断面形状に形成した場合
である。図8の場合も必要により矩形断面内の、例えば
外側上弦材2と内側下弦材7間に斜材11が架設される。
8,図9に示すように、規模の大きい構造体1から順次
上方へ積み重ねられる。上下に重なり合う、下段側の構
造体1の内側上弦材5と、上段側の構造体1の外側下弦
材3の環としての大きさは等しい、あるいはほとんど等
しく、両者が互いに接続されることにより上下に重なり
合う構造体1,1が互いに接続される。完成する骨組構
造物の屋根面は縦断面上、束材4とラチス材7を含む面
(立面トラス)とつなぎ材6とブレース材9を含む面
(平面トラス)とから階段状に屈曲した形状をする。
6は構造体1の各構成部材に形鋼を使用し、直接溶接接
合、あるいは図10に示す取付ピース等の接合金物12を用
いてボルトにより接合した場合、図7はパイプ状のフレ
ーム材を用い、球継手に直接溶接、またはボルト状のコ
ネクタ等を介して接合した場合を示す。
上記と同じく図10は各部材に形鋼を使用してボルトによ
り接合した場合、図11はパイプ状のフレーム材を用いて
球継手に直接ボルト状のコネクタ等を介して接合した場
合を示す。上下に重なり合う構造体1,1の接合部であ
る内側上弦材5と外側下弦材3との接合は上段側の構造
体1から下段側の構造体1に鉛直荷重と自重による水平
荷重が伝達できればよく、ピン接合と剛接合の別は問わ
ないが、積雪時の偏載荷重に対する安全度を上げるには
剛接合が適当である。
造体1の束材4を含む面とつなぎ材6を含む面に沿って
敷設され、降雪はつなぎ材6上の屋根葺き材13上に積雪
する。
施例の立面トラスを鉛直面に対して傾斜させると同時
に、平面トラスを水平面に対して傾斜させた場合の骨組
構造物の構築例を示す。図13,図16はそれぞれ図12,図
15の立面を、図14,図17はそれぞれ図13,図16の断面の
詳細を示す。
により最下部の外側下弦材3を除く弦材(2,3,5)
と、ラチス材7及びブレース材9に作用する軸方向力の
大きさを示す。各図の右下に軸方向力の単位を示すが、
図18中、線分の太さが各構成材の軸方向力の大きさを示
し、縞入りの線分が圧縮力を、白抜きの線分が引張力を
それぞれ示す。図19は最下部に位置する構造体1の外側
下弦材3に作用する軸方向力を示すが、各構造体1の弦
材(2,3,5)は環状に閉じることにより引張リング
となるため引張力のみが作用する。
し、これに積雪地帯での積雪荷重数100kgf/m2 を加味し
た場合、各構成材の軸方向力はいずれも許容軸力内に納
まることが確認されている。図12,図13に示す斜材11の
ない形の骨組構造物についての安全性が確認されれば、
図15,図16に示す斜材11のある形の骨組構造物について
の安全性も併せて確認されたことになる。なお、骨組構
造物は荷重の伝達と部材応力の低減の面より、縦断面
上、近似的にアーチ状の形状をしていることが望まし
い。
3を除く各構成材と最下部の外側下弦材3に作用する水
平軸回りの曲げモーメントの大きさを、図22,図23は鉛
直軸回りの曲げモーメントの大きさを示す。
による鉛直変位の様子を示すが、頂部の変位量は数cm程
度であることが確認されている。
に組み立てられた規模の大きい構造体上にそれより規模
の小さい構造体を順次上方へ積み重ねて全体的に錐体状
に組み立てられ、縦断面上、屋根面をラチス材を含む面
と、ブレース材を含む面とから階段状に屈曲させること
により降雪をブレース材を含む水平な、あるいはそれに
近い平坦面上に積雪させるものであるため、降雪を落と
し込む従来の掘割やスノーシェッド等の付帯設備の設置
を不要にすると共に、落下した雪の後片付けを不要にし
ながら塊状での雪の落下を防止でき、隣接する構造物の
倒壊等の危険を回避することができる。
面トラスと、外側上弦材と内側上弦材を含む平面トラス
の組み合わせからリング状に組み立てられているため、
リングとしての形態を維持しながら上方に位置する構造
体からの荷重を下方に位置する構造体へ流す働きを持
ち、その積み上げから構成される骨組構造物はそのまま
形態維持能力を保有する。
図である。
接続の様子を示した斜視図である。
を示した図1の縦断面図である。
大図である。
5の一部拡大図である。
物を示した縦断面図である。
を示した図1の縦断面図である。
拡大図である。
図9の一部拡大図である。
場合の骨組構造物を示した平面図である。
を傾斜させた場合の骨組構造物を示した平面図である。
軸方向力の大きさを示した分布図である。
きさを示した分布図である。
水平軸回りの曲げモーメントの大きさを示した分布図で
ある。
曲げモーメントの大きさを示した分布図である。
鉛直軸回りの曲げモーメントの大きさを示した分布図で
ある。
曲げモーメントの大きさを示した分布図である。
した立面図である。
……外側下弦材、4……束材、5……内側上弦材、6…
…つなぎ材、7……ラチス材、8……内側下弦材、9…
…ブレース材、11……斜材、12……接合金物、13……屋
根葺き材。
Claims (3)
- 【請求項1】 平面上、環状に閉じ、上下に距離を隔て
て配置される外側上弦材と外側下弦材をラチス材で連結
すると共に、外側上弦材の内周側にその外側上弦材から
距離を隔てて配置される内側上弦材と外側上弦材をブレ
ース材で連結して形成されたリング状の、規模の異なる
複数個の構造体から構成される骨組構造物であり、規模
の大きい構造体上にそれより規模の小さい構造体を順次
上方へ積み重ね、上下に重なり合う、下段側の構造体の
内側上弦材と上段側の構造体の外側下弦材を接続して両
構造体を互いに接続し、全体的に錐体状に組み立てら
れ、縦断面上、屋根面はラチス材を含む面とブレース材
を含む面とから階段状に屈曲していることを特徴とする
錐体状骨組構造物。 - 【請求項2】 外側上弦材と外側下弦材間にはラチス材
に加えて束材が架設され、内側上弦材と外側上弦材間に
はブレース材に加えてつなぎ材が架設されている請求項
1記載の錐体状骨組構造物。 - 【請求項3】 構造体はそれが分割された形にユニット
化された複数個の単位枠材から構成され、単位枠材は少
なくとも外側上弦材と外側下弦材及び内側上弦材と、ラ
チス材及びブレース材から構成されている請求項1記載
の錐体状骨組構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25662294A JP3299645B2 (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | 錐体状骨組構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25662294A JP3299645B2 (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | 錐体状骨組構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120780A JPH08120780A (ja) | 1996-05-14 |
JP3299645B2 true JP3299645B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=17295178
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25662294A Expired - Fee Related JP3299645B2 (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | 錐体状骨組構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3299645B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
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CN101864806B (zh) * | 2010-06-04 | 2011-07-20 | 北京工业大学 | 劲性支撑穹顶结构 |
-
1994
- 1994-10-21 JP JP25662294A patent/JP3299645B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH08120780A (ja) | 1996-05-14 |
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