JP3298854B2 - 斜め構造材の接合方法 - Google Patents

斜め構造材の接合方法

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JP3298854B2
JP3298854B2 JP31407499A JP31407499A JP3298854B2 JP 3298854 B2 JP3298854 B2 JP 3298854B2 JP 31407499 A JP31407499 A JP 31407499A JP 31407499 A JP31407499 A JP 31407499A JP 3298854 B2 JP3298854 B2 JP 3298854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造材受材、構造
材受材を用いた斜め構造材の接合構造および構造材受材
を用いた斜め構造材の接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、地下空間内に構築物を構築する
過程において、地下空間の土留め壁の崩壊を防止するた
めに、該土留め壁を支保する支保工材が用いられる。こ
のような支保工材は、H型鋼、I型鋼、溝型鋼などの構
造用鋼材や、これら構造用鋼材どうしを接合する接合材
などにより構成される。このような接合材の中には、腹
起し(主構造材)に対して火打梁(斜め構造材)を斜め
に固定するための火打受材(構造材受材)というものが
ある。図6に示すように、火打受材100は、鋼材等を
適宜接合することにより略台形状の多角形状の断面形状
に構成された枠体100a、この枠体100aの内部に
縦横斜めに組み込まれた補強材100b等により概略構
成されたものである。枠体100aは、腹起し101
(図7参照)に固定される固定面100c、火打梁10
2,102(図7参照)の一端が固定される火打受面1
00d,100dを有している。
【0003】図7には、このような構成の火打受材10
0を用いて構成した支保工材が示される。同図におい
て、腹起し101は長手方向が水平方向となるようにし
て土留め壁(図示省略)に設けられ、さらに、切梁10
3,…が該腹起し101と直交し、かつ切梁103,…
の長手方向が水平方向となるようにして、該切梁10
3,…の端部が腹起し101に設けられている。また、
火打受材100,…は、それぞれ切梁103,…の中間
に位置するように腹起し101に設けられている。さら
に、火打梁102,…は、一対ずつの一端が火打受材1
00,…に設けられ、他端が切梁103,…に設けられ
ている。ここで、火打梁102,…の一端と火打受材1
00,…の火打受面100d,100dとの間に間隔が
ある場合は、この間隔に、例えば、鋼板等からなる間隔
調整材を必要枚数重ねて挿入し、火打梁102,…の一
端と火打受面100d,100dとの密実な接合性を確
保していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術では、火打受材100は、全体が一体的に構
成されたものであるため、大重量のものであった。この
ため、配置作業が困難であるなど施工性が悪いといった
問題があった。また、1つの火打受材100につき、2
つの火打受面100d,100dと2つの火打梁10
2,102の一端との間隔を調整する必要があるため、
火打梁102,…の一端と火打受面100d,100d
との密実な接合性を確保するための作業に手間がかかる
といった問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、構造材受材の施
工性の向上を可能とするとともに、構造材受材と斜め構
造材との好適な接合性を確保するための作業を容易にす
ることを可能とする構造材受材、構造材受材を用いた斜
め構造材の接合構造および構造材受材を用いた斜め構造
材の接合方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、例えば、図1ないし図4に示す
ように、主構造材(例えば、腹起し20)に対して斜め
となる一対の斜め構造材(例えば、火打梁21、21)
の、該主構造材への接合を、 一方の斜め構造材の一端が
固定される第1の受面7を有する第1の部分2と、他方
の斜め構造材の一端が固定される第2の受面17を有す
る第2の部分3と、に分割された分割構造をなす構造材
受材(例えば、火打受材1(50))、を用いて行う斜
め構造材の接合方法であって、 先ず、第1の部分と第2
の部分とを主構造材に対して仮固定し、 次いで、予め他
端を固定した一対の斜め構造材の一端に対し、第1およ
び第2の受面がそれぞれ当接するように、第1および第
2の部分を主構造材の長手方向において位置合わせし、
次いで、第1および第2の部分を主構造材に固定すると
ともに、一対の斜め構造材の一端をそれぞれ第1および
第2の受面に固定し、 次いで、第1の部分と第2の部分
との間隔を間隔調整手段(例えば、間隔調整材30やフ
ラットジャッキ40)で埋める、ことを特徴としてい
る。
【0007】請求項1記載の発明によれば、先ず、第1
および第2の部分を主構造材に対して仮固定し、次い
で、予め他端を固定した一対の斜め構造材の一端に対
し、第1および第2の受面がそれぞれ当接するように、
第1および第2の部分を主構造材の長手方向において位
置合わせし、次いで、第1および第2の部分を主構造材
に固定するとともに、一対の斜め構造材の一端をそれぞ
れ第1および第2の受面に固定し、次いで、第1の部分
と第2の部分との間隔を間隔調整手段(例えば、間隔調
整材30やフラットジャッキ40)で埋める、ことによ
り一対の斜め構造材が主構造材に接合される。 この際、
第1の部分と第2の部分との間隔に、間隔調整手段が介
装されることにより、該第1および第2の部分が所定間
隔に保たれるので、構造材受材のうち、斜め構造材の一
端が固定される部分の位置を一定とし、構造材受材と斜
め構造材の一端との好適な接合性が得られる。すなわ
ち、構造材受材と斜め構造材の一端との好適な接合性を
得るための作業は、第1の部分と第2の部分との間隔1
箇所に間隔調整手段を介装するだけでよいため、従来に
比して作業が容易である。
【0008】ここで、主構造材は、例えば、土留め壁に
設置される腹起しであり、斜め構造材は、腹起しから切
梁にかけて斜めに設置される火打梁であり、構造材受材
は、火打梁の一端を受ける火打受材である。また、主構
造材はこれに限らず、各種の梁や、柱などの構造材が挙
げられ、この場合、斜め構造材はこれらの主構造材に斜
めに設置される構造材である。
【0009】
【0010】
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の斜
め構造材の接合方法において、第1および第2の部分
2、3の双方は、これら第1および第2の部分を主構造
材20に対し止着具により固定するための、主構造材の
長手方向に長い長孔9a、・・・、19a、・・・を有
しており、 この長孔内の止着材の位置を調整することに
より、第1および第2の部分を主構造材の長手方向にお
いて位置合わせする、ことを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明によれば、第1および
第2の部分の双方は、これら第1および第2の部分を主
構造材に対し止着具により固定するための、主構造材の
長手方向に長い長孔を有しているので、この長孔に沿っ
て第1および第2の部分の位置を主構造材の長手方向に
おいて調節することができる。これにより、第1の部分
の第1の受面と一方の斜め構造材の一端とを密着させて
から第1の受面に該斜め構造材の一端を固定することが
できる。同様に、第2の部分の第2の受面と他方の斜め
構造材の一端とを密着させてから第2の受面に該斜め構
造材の一端を固定することができる。従って、構造材受
材と斜め構造材との好適な接合が可能となる。
【0013】
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の斜め構造材の接合方法において、 第1および第2
の受面7、17の双方は、これら第1および第2の受面
に対し止着具により各斜め構造材21、21の一端を固
定するための長孔7a、・・・、17a、・・・を有し
ており、 この長孔内の止着材の位置を調整しながら、一
対の斜め構造材20の一端をそれぞれ第1および第2の
受面に固定する、ことを特徴としている。
【0015】請求項3記載の発明によれば、第1および
第2の受面の双方は、これら第1および第2の受面に対
し止着具により各斜め構造材の一端を固定するための長
孔を有しているので、斜め構造材の一端の位置と、第1
および第2の受面の位置とが若干ずれた場合でも、長孔
の範囲内であれば、斜め構造材の一端を第1および第2
の受面にそれぞれ好適に止着具により固定することがで
きる。
【0016】
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の斜め構造材の接合方法において、 間隔調
整手段(例えば、フラットジャッキ40)は、第1およ
び第2の部分2、3の間隔を広げる方向に、該第1およ
び第2の部分2、3を付勢する付勢手段であることを特
徴としている。
【0018】請求項4記載の発明によれば、間隔調整手
段は、第1および第2の部分の間隔を広げる方向に、該
第1および第2の部分を付勢する付勢手段であるので、
構造材受材のうち、斜め構造材の一端が固定される部分
と、斜め構造材の一端とを、付勢力をもって密着させる
ことができる。従って、構造材受材と斜め構造材の一端
とのより緊密な接合性が得られる。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態例について説明する。先ず、図1ないし図
3に示されるように、本発明に係る構造材受材の一例と
しての火打受材1は、腹起し(主構造材)20に対して
固定されるとともに、一対の火打梁(斜め構造材)2
1,21の各々の一端が固定されることで、これら一対
の火打梁21,21を腹起し20に対し斜めに接合する
ためのものであって、第1の部分2と第2の部分3とに
分割された分割構造をなしていることを主な特徴として
いる。
【0030】図2に示すように、第1の部分2は、平面
形状が台形状の枠体8と、この枠体8の内部に組み込ま
れた補強材10、11等により概略構成されている。こ
のうち枠体8は、例えば、H型鋼を、その一端をH型鋼
の長手方向に直交する方向に切断し、他端を斜めに切断
することにより得られた平面形状が台形状の本体5と、
本体5の一端側に溶接された、鋼板からなる側面部6
と、本体5の他端側に溶接された、鋼板からなる受面
(第1の受面)7とを有している。この受面7は、一方
の火打梁21の一端が固定される面である。また、本体
5の一方のフランジ面は、第1の部分2を腹起し20に
対し固定するための固定面9である。
【0031】さらに、補強材10,10は方形状に形成
された鋼板からなり、その3辺が第1の受面7の内面、
本体5の一方のフランジ部の内面、および本体5のウェ
ブ面に対してそれぞれ溶接されることで枠体8の内部に
設けられている。これら補強材10,10は、主に受面
7に対して火打梁21から矢印B方向に加わる荷重を受
けるのに寄与している。また、補強材11,11は、略
台形状に形成された鋼板からなり、その2辺が側面部6
の内面および本体5のウェブ面に対してそれぞれ溶接さ
れることで枠体8の内部に設けられている。これら補強
材11,11は、主に側面部6に対して矢印A方向に加
わる荷重を受けるのに寄与している。
【0032】さらに、固定面9には、第1の部分2を腹
起し20に対してボルトにより固定するための固定孔9
a,…が形成されている。これら固定孔9a,…は、長
孔であり、これら長孔の長手方向は、第1の部分2を腹
起し20に対して固定した際に、腹起し20の長手方向
と等しくなるようになっている。また、受面7には、該
受面7に対して火打梁21の一端をボルトにより固定す
るための固定孔7a,…が形成されている。これら固定
孔7a,…は、例えば、第1の部分2を腹起し20に対
して固定した際に、長手方向が水平方向となる長孔であ
る。加えて、側面部6には、第1の部分2と第2の部分
3とを、必要に応じて互いに緊結して固定するための固
定孔6a,…が形成されている。ただし、後述する変形
例2の場合は固定孔6a,…を用いないため、固定孔6
a,…を有しないでも良い。
【0033】また、図1に示すように、第2の部分3
は、第1の部分2と左右対称なものであるため、第1の
部分2と同様の構成要素には同一の符号を付すととも
に、詳細な説明を省略する。ここで、第2の部分3の受
面(第2の受面)17は、第1の部分2の受面7と同様
のものであり、受面17の固定孔17aは受面7の固定
孔7aと同様のものであるが、便宜上、符号を区別する
こととする。
【0034】なお、このように、火打受材1(第1およ
び第2の部分2,3)は、例えば、従来例の火打受材1
00と比べて、部材点数が少なく必要最小限の造りにな
っているため、火打受材100よりも大幅に小さく軽量
に構成できるという利点を有する。従って、軽作業のた
め施工性がよいとともに、これら第1および第2の部分
2,3を腹起し20に対して固定するためのボルトの総
数なども比較的少なくて済む。
【0035】次ぎに、以上のような構成の火打受材1を
用いた火打梁21,21の接合構造について説明する。
先ず、図3に示すように、土留め壁(図示省略)に対し
て腹起し20が、その長手方向が水平方向となるように
して設けられている。さらに、この腹起し20に対して
切梁25,…の一端が固定されており、切梁25,…の
長手方向が水平方向で、かつ、腹起し20と直交するよ
うにして、該切梁25,…が所定間隔に設けられてい
る。
【0036】腹起し20の、火打受材1が固定される面
には、図示しないボルト孔が設けられており、このボル
ト孔と、第1および第2の部分2,3の固定面9,9の
固定孔9a,…とを位置合わせした状態で、これら固定
孔9a,…およびボルト孔をボルトにより締結すること
により、第1および第2の部分2,3が腹起し20に対
して固定されている。また、火打梁21,…の一端の端
面には、図示しないボルト孔が設けられており、このボ
ルト孔と、第1および第2の部分2,3の受面7,17
の固定孔7a,…,17a,…とを位置合わせした状態
で、これら固定孔7a,…、17a,…およびボルト孔
をボルトにより締結することにより、火打梁21,…の
一端が第1および第2の部分2,3の受面7,17に対
して固定されている。さらに、火打梁21,…の他端は
接合部材26,…を介して切梁25,…に対して固定さ
れている。
【0037】加えて、第1および第2の部分2,3の相
互の間隔には、間隔調整材30が介装され、これによ
り、該第1および第2の部分2,3が所定間隔に保たれ
ている。この間隔調整材30は、例えば、鋼板等を必要
枚数重ねたものである。また、この間隔調整材30に
は、第1および第2の部分2,3の側面部6,6の固定
孔6a,…の位置と対応する図示しないボルト孔を有し
ており、固定孔6a,…がボルトにより締結されること
で、第1および第2の部分2,3が緊結されている。こ
のようにして、火打受材1,…を用いて火打梁21,…
がそれぞれ腹起し20から切梁25,…に亘って斜めに
設けられ、切梁25,…の安定性が得られている。
【0038】次ぎに、火打受材1を用いた火打梁21,
21の接合方法について説明する。先ず、図3に示すよ
うに土留め壁(図示省略)に対して腹起し20を、その
長手方向が水平方向となるようにして設置する。さら
に、この腹起し20に対して切梁25,…の一端を固定
し、切梁25,…の長手方向が水平方向で、かつ、腹起
し20と直交するようにして、該切梁25,…を所定間
隔に設置する。
【0039】次ぎに、第1および第2の部分2,3の固
定面9,9の固定孔9a,9aと腹起し20のボルト孔
に亘ってボルトを螺入することで、第1および第2の部
分2,3を腹起し20に対して仮固定する。この際、火
打受材1が第1の部分2と第2の部分3とに分割された
分割構造をなしているので、第1の部分2と第2の部分
3とを別個に腹起し20に対し仮固定することができる
ため、この仮固定作業が比較的軽作業となり、位置合わ
せなども容易であるため、施工性が良好である。この仮
固定の段階では、第1および第2の部分2,3の間隔を
小さくしておく。さらに、接合部材26,26を介して
火打梁21,21の他端を切梁21,21に対して固定
する。この状態で、火打梁21,21の一端の端面は、
第1および第2の部分2,3の受面7,17と向かい合
った状態となる。
【0040】次ぎに、仮固定した第1および第2の部分
2,3を、固定孔9a,…の長手方向に沿って、即ち、
腹起し20の長手方向に沿ってスライドさせて、第1お
よび第2の部分2,3の位置を腹起し20の長手方向に
おいて調節することで、火打梁21,21の端面と受面
7,17とを密着させる。これにより、該受面7,17
の固定孔7a,…,17a,…と、火打梁21,21の
端面のボルト孔とが位置合わせされ、この状態で、これ
ら固定孔7a,…、17a,…およびボルト孔をボルト
により締結する。これにより、該受面7,17と火打梁
21,21の端面とが接合される。このボルト接合の
際、受面7,17に形成された固定孔7a,…、17
a,…はそれぞれ長孔であるので、受面7,17と火打
梁21,21の端面との位置に多少の誤差があっても、
この誤差を許容できる。他方、第1および第2の部分
2,3を、その固定面9,9の固定孔9a,…により、
腹起し20に対してボルトで緊結し、第1および第2の
部分2,3の位置を本固定する。
【0041】さらに、第1および第2の部分2,3の側
面部6,6の間隔に、間隔調整材30を必要枚数挿入
し、該間隔を埋める。これにより、第1および第2の部
分2,3が所定間隔に保たれ、火打梁21,21の一端
が固定される受面7,17の一定とすることができる。
よって、火打受材1と火打梁21,21の一端との好適
な接合性が得られる。また、このように、火打受材1と
火打梁21,21の一端との好適な接合性を得るための
作業は、第1の部分2と第2の部分3との間隔に、間隔
調整材30を介装するだけでよいため、即ち、1箇所に
間隔調整材30を配設するだけで良いため、作業が容易
である。
【0042】このようにして、火打受材1が腹起し20
に対して固定されるとともに、一対の火打梁21,21
の各々の一端が火打受材1の第1および第2の部分2,
3の受面7,17に対して固定されることで、これら一
対の火打受材21,21が、腹起し20から切梁25,
25に亘って斜めに接合され、切梁25,25の安定性
が得られている。
【0043】以上のような実施の形態例によれば、火打
受材1は第1の部分2と第2の部分3とに分割された分
割構造をなしているので、第1の部分2と第2の部分3
とを別個に腹起し20に対し固定することができるた
め、この固定作業が比較的軽作業となるため位置合わせ
なども容易になり、施工性が良い。
【0044】また、第1および第2の部分2,3の設置
位置が、腹起し20の長手方向において調節可能である
ので、腹起し20の長手方向に沿って第1および第2の
部分をそれぞれ移動させることで、受面7,17と一対
の火打梁21,21の一端とを密着させてから、該受面
7,17に火打梁21,21の一端を固定することがで
きる。従って、火打受材1と火打梁21,21との好適
な接合が可能となる。この際、第1および第2の部分
2,3の双方は、これら第1および第2の部分2,3を
腹起し20に対しボルトなどの止着具により固定するた
めの、腹起し20の長手方向に長い長孔である固定孔9
a,…を有しているので、この固定孔9a,…に沿って
第1および第2の部分2,3の位置を腹起し20の長手
方向において調節することができる。
【0045】さらに、第1および第2の部分2,3の各
々の受面7,17は、これら受面7,17に対しボルト
などの止着具により各火打梁21,21の一端を固定す
るための長孔である固定孔7a,…、17a,…を有し
ているので、火打梁21,21の一端の位置と、受面7
a,…、17a,…の位置とが若干ずれている場合で
も、固定孔7a,…、17a,…の範囲内であれば、火
打梁21,21の一端を受面7,17にそれぞれ好適に
止着具により固定することができる。
【0046】加えて、第1の部分2と第2の部分3との
間隔に、間隔調整材30が介装されることにより、該第
1および第2の部分2,3が所定間隔に保たれているの
で、火打梁21,21の一端が固定される受面7,17
を一定とすることができる。よって、火打受材1と火打
梁21,21の一端との好適な接合性が得られる。ま
た、火打受材1と火打梁21,21の一端との好適な接
合性を得るための作業は、第1の部分2と第2の部分3
との間隔の1箇所に間隔調整材30を配設するだけで良
いため、作業が容易である。
【0047】なお、上記の実施の形態例では、主構造材
として腹起しを、斜め構造材として火打梁を、また、構
造材受材として火打受材を例示したが、主構造材、斜め
構造材および構造材受材はこれに限らない。また、主構
造材が、長手方向が水平方向となるようにして設けられ
る例を示したが、例えば、主構造材が柱など長手方向が
鉛直方向となるようにして設けられるものであっても良
い。
【0048】<変形例1>上記の実施の形態例では、火
打受材1,…が1つの腹起し20に対して固定される例
を示したが、例えば、複数の腹起し20,…が上下方向
に近い間隔で設けられているような場合、火打受材は、
火打受材は、複数の(例えば2つの)腹起し20,…に
対して固定されることとしても良い。このような場合に
用いられる火打受材50を図4に示す。この火打受材5
0の各構成要素の内、火打受材1と同様の構成要素につ
いては、同一の符号を付すとともに、その説明を省略す
る。
【0049】図4に示すように、火打受材50は、その
固定面19が火打受材1の固定面9と比べて上下に(腹
起し20に設置した際に上下方向となる方向に)幅広に
設定されており、かつ、その固定孔19a,…の上下間
隔が火打受材1の固定孔9a,…よりも大きく設定され
ている。これにより、上下方向に近い間隔で設けられた
腹起し20,20に対して、この固定面19を設置する
ことができる。従って、火打受材50をより安定的に腹
起し20,20に対して固定することができる。
【0050】<変形例2>上記の実施の形態例では、間
隔調整手段として鋼板などからなる間隔調整材30を用
いた例を示したが、この間隔調整材30に替えて、ある
いは、この間隔調整材30との併用で、フラットジャッ
キ(極東鋼弦コンクリート振興株式会社製)などの付勢
手段を用いることとしても良い。
【0051】図5の(a)に示すように、フラットジャ
ッキ40は、被付勢物を付勢する支圧板41,41、こ
れら支圧板41,41の内側に配設された伸縮可能な伸
縮部43、この伸縮部43と支圧板41,41との間に
介在された介在部42,42、および伸縮部43に高圧
注入を行うための注入管44等により概略構成されたも
のである。
【0052】上記の実施例中、間隔調整材30を配設す
る工程において、間隔調整材30の替わりに、図5の
(b)に示すようにフラットジャッキ40を、第1の部
分2と第2の部分3の側面部6,6の間隔に挿入する。
この状態で、注入管44により伸縮部43内に高圧注入
をおこなうことにより、図5の(c)に示すように伸縮
部43が膨張し、これにより、介在部42,42を介し
て支圧板41,41が互いに離間する方向に付勢され
る。これにより、側面部6,6が互いに離間する方向に
付勢される。この結果、火打受材1または火打受材50
の受面7,17と、火打梁21,21の一端とが、付勢
力をもって密着され、火打受材1または火打受材50と
火打梁21,21の一端とのより緊密な接合性が得られ
る。
【0053】このような変形例2によれば、間隔調整手
段として、第1および第2の部分2,3の間隔を広げる
方向に、該第1および第2の部分2,3を付勢する付勢
手段たるフラットジャッキ40を用いるので、火打受材
1または火打受材50の受面7,17と、火打梁21,
21の一端とを、付勢力をもって密着させることができ
る。よって、火打受材1または火打受材50と火打梁2
1,21の一端とのより緊密な接合性が得られる。
【0054】なお、間隔調整手段として、フラットジャ
ッキ40のみを用いることとしても良いし、側面部6,
6の間隔が広いような場合には、間隔調整材30との併
用であっても良い。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係る斜め構造材の
接合方法によれば、先ず、第1および第2の部分を主構
造材に対して仮固定し、次いで、予め他端を固定した一
対の斜め構造材の一端に対し、第1および第2の受面が
それぞれ当接するように、第1および第2の部分を主構
造材の長手方向において位置合わせし、次いで、第1お
よび第2の部分を主構造材に固定するとともに、一対の
斜め構造材の一端をそれぞれ第1および第2の受面に固
定し、次いで、第1の部分と第2の部分との間隔を間隔
調整手段(例えば、間隔調整材30やフラットジャッキ
40)で埋める、ことにより一対の斜め構造材が主構造
材に接合される。 この際、第1の部分と第2の部分との
間隔に、間隔調整手段が介装されることにより、該第1
および第2の部分が所定間隔に保たれるので、構造材受
材のうち、斜め構造材の一端が固定される部分の位置を
一定とし、構造材受材と斜め構造材の一端との好適な接
合性が得られる。すなわち、構造材受材と斜め構造材の
一端との好適な接合性を得るための作業は、第1の部分
と第2の部分との間隔1箇所に間隔調整手段を介装する
だけでよいため、従来に比して作業が容易である。
【0056】請求項2記載の発明に係る斜め構造材の接
合方法によれば、第1および第2の部分の双方は、これ
ら第1および第2の部分を主構造材に対し止着具により
固定するための、主構造材の長手方向に長い長孔を有し
ているので、この長孔に沿って第1および第2の部分の
位置を主構造材の長手方向において調節することができ
る。
【0057】請求項3記載の発明に係る斜め構造材の接
合方法によれば、第1および第2の受面の双方は、これ
ら第1および第2の受面に対し止着具により各斜め構造
材の一端を固定するための長孔を有しているので、斜め
構造材の一端の位置と、第1および第2の受面の位置と
が若干ずれた場合でも、長孔の範囲内であれば、斜め構
造材の一端を第1および第2の受面にそれぞれ好適に止
着具により固定することができる。
【0058】請求項4記載の発明に係る斜め構造材の接
合方法によれば、間隔調整手段は、第1および第2の部
分の間隔を広げる方向に、該第1および第2の部分を付
勢する付勢手段であるので、構造材受材のうち、斜め構
造材の一端が固定される部分と、斜め構造材の一端と
を、付勢力をもって密着させることができ、構造材受材
と斜め構造材の一端とのより緊密な接合性が得られる。
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る構造材受材の一例としての火打受
材を示す平面図である。
【図2】本発明に係る構造材受材の一例としての火打受
材の第1の部分を示す図であり、このうち(a)は平面
図、(b)は(a)の矢印A方向から見た図、(c)は
(a)の矢印B方向から見た図、(d)は(a)の矢印
C方向から見た図である。
【図3】本発明に係る構造材受材の一例としての火打受
材を適用して構成した支保工材を示す平面図である。
【図4】本発明に係る構造材受材の一例としての火打受
材の変形例を示す図であり、このうち(a)は平面図、
(b)は(a)の矢印D方向から見た図、(c)は
(a)の矢印E方向から見た図、(d)は(a)の矢印
F方向から見た図である。
【図5】間隔調整手段の一例としてのフラットジャッキ
を示す図であり、このうち(a)はフラットジャッキを
示す図、(b)は第1の部分と第2の部分との間隔にフ
ラットジャッキを配置した状態を示す図、(c)はフラ
ットジャッキにより付勢して第1の部分と第2の部分と
の間隔を押し広げた状態を示す図である。
【図6】従来の火打受材を示す平面図である。
【図7】従来の火打梁を適用して構成した支保工材を示
す図である。
【符号の説明】
1,50 火打受材(構造材受材) 2 第1の部分 3 第2の部分 7 受面(第1の受面) 7a 固定孔(長孔) 9a,19a 固定孔(長孔) 17 受面(第2の受面) 17a 固定孔(長孔) 20 腹起し(主構造材) 21 火打梁(斜め構造材) 30 間隔調整材(間隔調整手段) 40 フラットジャッキ(間隔調整手段)
フロントページの続き (72)発明者 大滝 克則 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−69720(JP,A) 特開 平6−336730(JP,A) 実開 平6−8442(JP,U) 実開 平6−87837(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 17/04 E04B 1/18 E04B 1/24 E04B 1/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主構造材に対して斜めとなる一対の斜め
    構造材の、該主構造材への接合を、 一方の斜め構造材の一端が固定される第1の受面を有す
    る第1の部分と、他方の斜め構造材の一端が固定される
    第2の受面を有する第2の部分と、に分割された分割構
    造をなす構造材受材、 を用いて行う斜め構造材の接合方法であって、 先ず、第1の部分と第2の部分とを主構造材に対して仮
    固定し、 次いで、予め他端を固定した一対の斜め構造材の一端に
    対し、第1および第2の受面がそれぞれ当接するよう
    に、第1および第2の部分を主構造材の長手方向におい
    て位置合わせし、 次いで、第1および第2の部分を主構造材に固定すると
    ともに、一対の斜め構造材の一端をそれぞれ第1および
    第2の受面に固定し、 次いで、第1の部分と第2の部分との間隔を間隔調整手
    段で埋める、 ことを特徴とする斜め構造材の接合方法。
  2. 【請求項2】 第1および第2の部分の双方は、これら
    第1および第2の部分を主構造材に対し止着具により固
    定するための、主構造材の長手方向に長い長孔を有して
    おり、 この長孔内の止着材の位置を調整することにより、第1
    および第2の部分を主構造材の長手方向において位置合
    わせする、 ことを特徴とする請求項1記載の斜め構造材の接合方
    法。
  3. 【請求項3】 第1および第2の受面の双方は、これら
    第1および第2の受面に対し止着具により各斜め構造材
    の一端を固定するための長孔を有しており、 この長孔内の止着材の位置を調整しながら、一対の斜め
    構造材の一端をそれぞれ第1および第2の受面に固定す
    る、 ことを特徴とする請求項1または2記載の斜め構造材の
    接合方法。
  4. 【請求項4】 間隔調整手段は、第1および第2の部分
    の間隔を広げる方向に、該第1および第2の部分を付勢
    する付勢手段であることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の斜め構造材の接合方法。
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