JP3298409B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

Info

Publication number
JP3298409B2
JP3298409B2 JP13818796A JP13818796A JP3298409B2 JP 3298409 B2 JP3298409 B2 JP 3298409B2 JP 13818796 A JP13818796 A JP 13818796A JP 13818796 A JP13818796 A JP 13818796A JP 3298409 B2 JP3298409 B2 JP 3298409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
piezoelectric member
head
adhesive
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13818796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09314829A (ja
Inventor
英雄 保富
楠 東野
久 高田
Original Assignee
ミノルタ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミノルタ株式会社 filed Critical ミノルタ株式会社
Priority to JP13818796A priority Critical patent/JP3298409B2/ja
Priority to US08/859,324 priority patent/US6074047A/en
Publication of JPH09314829A publication Critical patent/JPH09314829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3298409B2 publication Critical patent/JP3298409B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電部材の振動に
基づいてインクを飛翔させるインクジェット記録ヘッド
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数のインクキャビティに収容さ
れているインクを対応する圧電部材の変形に基づいて加
圧することによりインク滴として飛翔させるインクジェ
ット記録ヘッドが提案されており、この種のインクジェ
ット記録ヘッドでは各圧電部材はその支持部材に接着剤
で固定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、インクジェ
ット記録ヘッドでは、接着剤の特性(具体的には硬化弾
性率や厚み)によっては圧電部材の変形が隣接するイン
クキャビティに伝播して連動変形する現象すなわちクロ
ストークを生じるという問題があった。これにより、駆
動されていない圧電部材に対向するインクキャビティに
収容されているインクが吐出され、画像を損なうなどの
問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明に係るイ
ンクジェット記録ヘッドはクロストークを防止するため
になされたもので、基板上に圧電部材を固定するための
接着剤の弾性率を圧電部材と基板との間に形成される接
着層の厚みで割った値が約8×103(kgf/mm3
以上となるようにしたものである。
【0005】
【発明の効果】上記インクジェット記録ヘッドによれ
ば、圧電部材を動作して変形しても、この圧電部材の隣
接部分へ伝播する振動は僅かである。このため、圧電部
材を隣接して複数設けるとともに、各圧電部材に対向し
て複数のインクキャビティを設けた場合も、クロストー
クによりインクが不必要に吐出することがなく、画質の
安定化を図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について説明する。図1から図3は
本発明に係るインクジェット記録装置用マルチヘッドを
示している。マルチヘッド10は大径インク滴吐出用ヘ
ッド部12(以下「大径ヘッド部12」という。)と小
径インク滴吐出用ヘッド部14(以下「小径ヘッド部1
4」という。)からなり、これら大径ヘッド部12と小
径ヘッド部14は、チャンネルプレート16、隔壁1
8、振動板20、ベースプレート22を重ねて一体的に
構成されている。
【0007】チャンネルプレート16は、金属又は合成
樹脂などからなり、隔壁18との対向部(対向面)を電
鋳またはフォトリソグラフィー等により微細加工して、
大径ヘッド部12と小径ヘッド部14とのそれぞれに、
インク24を収容する複数のインクキャビティ26と、
各インクキャビティ26のインク24を吐出するノズル
28と、補給用インク24を収容するインク供給室30
と、各インクキャビティ26をインク供給室30に連結
するインクインレット32が形成されている。大径ヘッ
ド部12のノズル28は小径ヘッド部14のそれよりも
大径としてある。図1に示すように、大径ヘッド部12
と小径ヘッド部14のインクキャビティ26は、これら
ヘッド部12、14が対向する方向に向かって延びる長
溝状にかつ平行に形成されている。また、インク供給室
30は、インクキャビティ26を挟んで中央線34の反
対側に形成されており、図示しないインクタンクに接続
してある。
【0008】隔壁18は導電材料からなる薄肉フィルム
が使用されており、チャンネルプレート16と振動板2
0との間に固定されている。なお、隔壁18はこれに所
定の張力が加わった状態で固定するのが望ましい。
【0009】振動板20は周知の圧電材料からなり、そ
の上面と下面にはそれぞれ共通電極、個別電極として利
用される金属層が設けてあり、隔壁18とベースプレー
ト22との間に固定されている。また、振動板20は、
ベースプレート22にまず接着剤50(図2における拡
大断面図(a)参照)で固定した後、ダイシング加工
(図示せず)により縦方向溝58と横方向溝60を形成
して分断し、各インクキャビティ26に対応する圧電部
材42と、隣接する圧電部材42の間に位置する仕切壁
44と、これらを囲む壁46に分離されている。また、
上記ダイシング加工により圧電部材42の上下に設けた
金属層もそれぞれ縦方向溝58と横方向溝60により分
断され(図2の拡大断面図(a)、(b)参照)、隔壁
18に対向する金属層は導電性接着剤36により隔壁1
8に接着されて共通電極38とされており、ベースプレ
ート22に対向する金属層が個別電極40としてある。
個別電極40は振動板20の端部側面まで延長して設け
られており、ここで個別配線に接続されている。
【0010】ベースプレート22はセラミック、金属又
は合成樹脂等の剛体からなる。また、共通電極38と個
別電極40が対向する領域において、各圧電部材42は
それぞれ分極処理されて活性化されている。
【0011】上記構成のマルチヘッド10では、図示し
ないインクタンクからインク供給室30にインク24が
供給される。また、インク供給室30のインク24は、
インクインレット32を介して各インクキャビティ26
に分配される。そして、印字信号制御回路(図示せず)
から共通電極38と個別電極40との間に所定の電圧
(印字信号)が印加されると圧電部材42が変形する。
また、圧電部材42の変形は隔壁18に伝えられ、これ
によりインクキャビティ26内のインク24が加圧され
て、インクノズル28を介してインク滴が飛翔する。こ
こで、大径ヘッド部12のノズル28の径は小径ヘッド
部14のノズル28の径よりも大きくしてあるので、大
径ヘッド部12から大径インク滴が飛翔し、小径ヘッド
部14から小径インク滴が飛翔する。
【0012】次に、圧電部材とベースプレートとの間に
形成される接着剤層の弾性率と、厚みとを種々変化させ
て、圧電部材の変形とインクの飛翔状態とを調べた。測
定に使用した接着剤の種類、及びそれらの弾性率、厚
み、弾性率/厚み、および、変形率、画質の評価を図4
の表に示す。この表において、変形率とは、特定の一つ
の圧電部材を非動作状態に保ちつつ残るすべての圧電部
材を動作させたときの上記特定の圧電部材の連動変形量
(δ2)を、上記特定の一つ圧電部材を動作させると共
に当該圧電部材を除くすべての圧電部材を非動作とした
ときの上記特定の圧電部材の変形量(δ1)で割った値
(δ2/δ1)である。測定は、図1〜図3に示した装
置を用いて行った。ただし、圧電部材として、1層あた
りの厚みが30μmの圧電体を15層積層した積層型圧
電部材を使用した。また、ベースプレートとしては、
3.5mm厚のAl23セラミック板を使用した。圧電
部材上に設けられた両電極への印加電圧は50V、パル
ス幅50μsecとした。また、評価の基準は以下の通
りである。
【0013】
【表1】 評 価 ◎ :クロストークが殆どなく良好な画質が得られる。 〃 ○ :クロストークを僅かに生じるがインクの飛翔はなく良好な画質が 得られる。 〃 △ :クロストークによる僅かなインクの飛翔はあるが問題のない画質 が得られる。 〃 × :クロストークによるインクの飛翔により画質が低下する。
【0014】上記表に示す結果より以下のことが判明し
た。接着剤の弾性率をその厚みで割った値(弾性率/厚
み)が約2.0×104(kgf/mm3)以上のときは
クロストークが殆どなく、また約1.0×104〜2.
0×104(kgf/mm3)のときはクロストークが若
干あってもインクが飛翔することがなく、これらの条件
では画質に悪影響を及ぼすことがない。また、変形率を
5%以下に抑えることができるので、ヘッドの寿命向上
に有利である。弾性率/厚みが約8×103(kgf/
mm3)のときはクロストークによりインクが飛翔する
が実用上は問題がない。しかし、弾性率/厚みが約7×
103(kgf/mm3)の場合にはクロストークによる
インク飛翔の影響が画質に現れる。
【0015】なお、上記実施形態では、インクジェット
記録ヘッドとしてマルチヘッドを例にとって説明した
が、単一の大きさのインク滴を吐出するインクジェット
記録ヘッドにも本発明は当然に適用可能である。
【0016】また、圧電部材42の上下にそれぞれ共通
電極38と個別電極40を設けたが、導電性の隔壁18
を共通電極と兼用してもよいし、基板22上に導電性層
を設け、さらに接着剤50を導電性のものとすることに
より個別電極と兼用してもよい。この場合、電極を形成
する手間の分だけ振動板20の製作が容易になるという
利点がある。
【0017】さらに、上記実施形態では、圧電部材42
とその上下に設けた金属層38、40とで単層型の圧電
アクチュエータを構成したが、これに代えて、複数の圧
電部材の間に共通電極と個別電極を交互に介在させた積
層型圧電アクチュエータを使用してもよい。
【0018】さらにまた、各圧電部材42の周囲の溝5
8、60には、圧電部材42の変形を無理に拘束しない
程度の軟質の充填材を充填してもよい。
【0019】そして、圧電部材42はインク24と非接
触としたが、圧電部材がインクに接触した形式のインク
ジェットヘッドにも本発明は適用可能である。ただし、
この場合は、圧電部材のインク接触面には、インクの浸
透を防止するための被覆を設けるのが望ましい。
【0020】また、大径ヘッド部12と小径ヘッド部1
4におけるノズル28の径を違えることによりそれぞれ
のヘッド部から異なる径のインク滴を飛翔させるように
したが、それぞれのヘッド部に印加する信号の電圧を違
えることによってもインク滴の大きさを違えるようにし
てもよい。
【0021】さらに、インクキャビティ26および圧電
部材42の長さを、大径ヘッド部12と小径ヘッド部1
4との間で異ならせるようにすると、大径ヘッド部およ
び小径ヘッド部から各々飛翔するインク滴の大きさによ
り大きな差をつけられるので、ドット径制御による階調
幅のダイナミックレンジをより広げられる。
【0022】さらに、振動板と隔壁とを連結している接
着剤についても本発明を適用することにより更にクロス
トークによる連動変形及びそれに基づく不要なインクの
吐出を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマルチヘッドの一部平面図であ
る。
【図2】 図1のII−II線断面図、及び部分拡大断
面図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 圧電部材とベースプレートとの間に形成され
る接着剤層の弾性率と厚みとを種々変更したときの、圧
電部材の変形率と、画質の評価とを示す図表である。
【符号の説明】
10…マルチヘッド、12…大径ヘッド部、14…小径
ヘッド部、16…チャンネルプレート、18…隔壁、2
0…振動板、22…ベースプレート、24…インク、2
6…インクキャビティ、28…ノズル、30…インク供
給室、42…圧電部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−314672(JP,A) 特開 平6−305155(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に接着剤で固定されている圧電部
    材の振動に基づきインクを加圧して飛翔させるインクジ
    ェット記録ヘッドにおいて、上記接着剤の弾性率を上記
    圧電部材と基板との間に形成される接着層の厚みで割っ
    た値が8×103(kgf/mm3)以上としてあるイン
    クジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記接着剤の弾性率を上記接着剤層の厚
    みで割った値が8×103〜5×105(kgf/m
    3)である請求項1のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記接着剤の弾性率を上記接着剤層の厚
    みで割った値が1×104〜5×105(kgf/m
    3)である請求項2のインクジェット記録ヘッド。
JP13818796A 1996-05-21 1996-05-31 インクジェット記録ヘッド Expired - Fee Related JP3298409B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13818796A JP3298409B2 (ja) 1996-05-31 1996-05-31 インクジェット記録ヘッド
US08/859,324 US6074047A (en) 1996-05-21 1997-05-20 Ink-jet recording head

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13818796A JP3298409B2 (ja) 1996-05-31 1996-05-31 インクジェット記録ヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09314829A JPH09314829A (ja) 1997-12-09
JP3298409B2 true JP3298409B2 (ja) 2002-07-02

Family

ID=15216109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13818796A Expired - Fee Related JP3298409B2 (ja) 1996-05-21 1996-05-31 インクジェット記録ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3298409B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002292864A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Brother Ind Ltd 液滴噴射装置および液滴噴射装置の製造方法
JP5359129B2 (ja) * 2008-09-01 2013-12-04 株式会社リコー 圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び画像形成装置
KR100987525B1 (ko) * 2008-09-19 2010-10-13 삼성전기주식회사 잉크젯 헤드

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09314829A (ja) 1997-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6474784B1 (en) Ink-jet head, ink jet printer, and its driving method
US4549191A (en) Multi-nozzle ink-jet print head of drop-on-demand type
US5923352A (en) Method of adjusting electromechanical element of ink jet print head to increase uniformity of performance characteristic
US6074047A (en) Ink-jet recording head
JP3298409B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
US6036303A (en) Inkjet recording head for reducing crosstalk
JPH09300608A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP2935886B2 (ja) インクジェットヘッド
JP3500781B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3674885B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH09300611A (ja) インクジェット記録ヘッド
US5980027A (en) Ink jet print head including adhesive layers enabling optimal electrode coverage and ink droplet velocity
JPH1081011A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH09327911A (ja) インクジェットプリンタヘッド
JPH09300612A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH09309203A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP3180340B2 (ja) インクジェットヘッド
JPH04344253A (ja) インクジェットヘッド
JPH10235857A (ja) オンデマンド型マルチノズルインクジェットヘッド
JPH09314827A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH1044401A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH10202919A (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH1044402A (ja) インクジェット記録ヘッド
JP3132884B2 (ja) インクジェットヘッド
JPH0976513A (ja) インク噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080419

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100419

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100419

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110419

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120419

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130419

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140419

Year of fee payment: 12

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees