JP3297822B2 - 製本テープ貼り方法および装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えばホッチキスなどで
止められた書類の背中をくるむようにテープを貼るため
の製本テープ貼り方法および装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の製本テープ貼り装置は図60（実公
昭50ー37850号公報）に示すように書類の枚数（書類の厚
さ）に合わせて選ばれた書類の背中をくるむに必要な幅
のテープロール１から引き出したテープを案内ロール
２、３を通してガイド部４に引き出して通常（回転刃で
はない）のカッターナイフで所定の長さに切断し、この
切断したテープにホッチキスなどで止められた書類５の
背を押しつけるようにして書類５の背にテープを貼着
し、次に貼着されたテープの端部７を圧着ロール６にて
圧着するようにしたものが開示されている。

【０００３】また、図58（実公昭47ー12091号公報）に示
す従来例は所定の寸法に切断されてスポンジ８の上に載
せられたすでに截断済みのテープ９にホッチキスなどで
止められた書類５の背の部分の側部を押し当て、次にス
ポンジ８を８′のように折り曲げながらテープ９を書類
５の背に貼着するようにしたものである。

【０００４】また、図59（実開平4ー58371 号公報）に示
す従来例は台紙13に所定寸法に切断された製本テープ12
を剥離可能に貼着したテープロール１を使用しており、
テープロール１から引き出された台紙13を剥離ロール10
を通過させることにより製本テープ12を台紙13から剥離
し、台紙13を引き出しロール11により保持すると共に製
本テープ12を剥離ロール10に保持する。

【０００５】そして、このように剥離ロール10に保持し
た製本テープ12に対してホッチキスなどで止められた書
類５を矢印方向に移動して書類５の背 501に製本テープ
12を貼着し、次に剥離ロール10を押し下げながら書類５
を５′の位置まで移動して製本テープ12の端部を押え部
材14で折り曲げ、次に書類５を５″の位置まで移動して
案内面15と押えロール16とで製本テープ12を書類５の背
部側面に貼着し、次に押え部材17により書類５の背 501
を押して書類５の背 501に貼着されている製本テープ12
を密着させるようにしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記従来例はいずれも
次のような改良すべき問題がある。すなわち、製本はそ
の外観が重視されるのであるが、そのうち看者の目を引
く重要な部分として背表紙がある。図60に示した従来例
にあっては書類５の背を製本テープに押し当てるように
して貼着し、その後に圧着ロール６により背の側面にテ
ープの端部７を圧着するようにしているので、書類５の
背とテープの密着の仕方が不十分であり、かつ、圧着ロ
ール６で側部を圧着するだけであるので、書類５の背と
側部との間の境界部に際立った稜線を出すことができ
ず、製本の外観が悪いという問題がある。

【０００７】次に、図58に示す従来例にあってはスポン
ジ８に添わせてテープ９を貼着するようにしているの
で、実質的に図60に示した従来例と同様に書類５の背と
テープの密着の仕方が不十分であり、かつ、書類５の背
と側部との間の境界部に際立った稜線を出すことができ
ず、製本の外観が悪いという問題がある。更にこの従来
例の場合はスポンジ８に添わせてテープを貼着するよう
にしているので、書類の枚数が多い場合には問題はない
が、その枚数が少ない場合にはスポンジ８の折り曲げに
つられて書類５の背の部分も曲がることになり背表紙を
貼る作業が困難であるという問題がある。

【０００８】次に、図59に示す従来例にあっては書類５
の背 501と製本テープ12とが最終的に押え部材17にて押
えられて密着されるのであるが、背 501の両側面に製本
テープ12が貼着された後に背 501を押すようにして密着
するので、この従来例の場合も同様に書類５の背と側部
との間の境界部に際立った稜線を出すことができず、書
類の外観が悪いという問題がある。更にこの従来例は最
初の段階において書類５を矢印方向に移動して製本テー
プ12を押すことにより製本テープ12を背 501に貼着する
ので、この場合も書類５の枚数が少ない場合には製本テ
ープ12を押す力により書類５が曲がる場合があり背表紙
を貼着するのが困難であるという問題がある。

【０００９】そして、製本テープを書類の背中に貼着す
るには製本テープの粘着面を上にしなければならないの
で、テープの切断ないし截断は粘着面側を切断ないしは
截断しなければならない。そこで、図60に示した従来例
のように通常のカッターナイフで截断した場合に接着剤
によって刃の滑りが悪くなって、テープを真っ直ぐに截
断することができないという不具合があり、また、カッ
ター回数が重なるにしたがってカッターナイフの刃にテ
ープの接着剤が付着して刃の切れ味が悪くなって頻繁に
刃を取り替えなければならないという問題がある。ま
た、上記従来例はいずれも書類の厚さに合わせて、書類
の背中をくるむテープの幅を予め選定しそのテープを使
用しているので、書類の厚さが変わる度にテープの取り
替えが必要になり、作業性の点で改良すべき問題があ
る。

【００１０】本発明はホッチキスなどで止められた書類
の枚数の多少に拘らず書類の背とその両側面との間の境
界部に際立った稜線を出すことができ、かつ、書類の厚
みに合わせてテープを交換することなしにテープの截断
が正確に行える製本テープ貼り方法および装置を提供す
るものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明にかかわる手段は、粘着テープロールから下貼
り受け板まで引き出した製本テープをテープカッターで
截断し、次に書類を受け板と押え板との間に挟んで押し
下げて下貼り受け板の上面に引き出されている前記製本
テープに書類の下側を押しつけて書類の下側に製本テー
プを貼着し、次に下貼り受け板と共に受け板と押え板と
の間に書類を挟んで更に押し下げることによりテープ折
曲圧着部で書類の下側に貼着されている前記製本テープ
を折曲ながらしごくようにして書類の背中に製本テープ
を貼着し、次に書類の下側および背中に貼着されている
製本テープを上貼りロールにより書類の上側に折曲圧着
して製本テープを書類の上側に貼着することを特徴とす
る製本テープ貼り方法であり、

【００１２】この方法を実施するための装置として、粘
着テープロールから引き出された製本テープを書類の厚
さに合わせて截断するための回転刃式テープカッターを
設け、テープ引き出し手段から引き出されたテープをガ
イドするガイド板の先端部に略垂直方向の圧着面を有す
るテープ折曲圧着部を設け、該テープ折曲圧着部の圧着
面との間に僅かな間隙を設け前記ガイド板のガイド面と
ほぼ同一高さの支持面を備えた下貼り受け板を上下動可
能に支持し、前記ガイド板の上部に位置し前記テープ折
曲圧着部の圧着面とほぼ同一垂直平面内にストッパを設
け、前記下貼り受け板の上方に位置して水平方向にスラ
イド可能であって、かつ、上下動可能に支持したスライ
ド式押え板を設け、該押え板に対向しその先端が前記下
貼り受け板のほぼ長さ分だけ前記ストッパから離間し上
下動可能に支持した受け板を設け、前記下貼り受け板の
ところまで水平移動可能に上貼りロールを設けたことを
特徴とするものである。

【００１３】

【作用】本発明はこのように構成したので次の通りの作
用がある。すなわち、ガイド板にそって下貼り受け板の
ところまで引き出された製本テープは、回転式カッター
刃で書類の厚さに合わせて所定の幅に截断される。

【００１４】一方において、上下動可能に設けられた受
け板は下貼り受け板よりも上方に位置しており、スライ
ド式押え板および押え板が受け板から離間している状態
で、書類を受け板に添わせてスライド式押え板および押
え板と受け板との間に挿入することにより、書類の先端
をストッパに当接させて位置決することが可能になる。
そして、水平移動、かつ、上下動可能に設けられたスラ
イド式押え板と押え板を押し下げると、スライド式押え
板がストッパのとこまで前進したのち、書類を受け板と
押え板およびスライド式押え板との間に挟む。これによ
り書類はその先端がストッパにより位置決され、かつ、
受け板の先端とストッパとの間に一定の距離があるの
で、書類の下側の一部が受け板から解放された状態で挟
持することが可能になる。

【００１５】次に、この状態からスライド式押え板およ
び押え板と受け板とで書類を挟持したままこれらを一体
として押し下げることにより、上記書類の下側で受け板
から解放されている部分が下貼り受け板の上に載せられ
ている製本テープに圧着され、書類の背中の下側に製本
テープが貼着されると共に、書類の先端をスライド式押
え板と下貼り受け板とで挟持することが可能となる。

【００１６】引き続き、スライド押え板、押え板、受け
板および下貼り受け板で書類を挟持しこれらを一体とし
て押し下げることにより、書類の下側に貼着された製本
テープおよび書類の先端がスライド押え板と下貼り受け
板とで挟持されているので、書類の厚さにかかわりな
く、この製本テープがテープ折曲圧着部により書類の背
中にこすりつけられるようにして書類の背中に貼着する
ことが可能になる。このように、書類の下側から背中に
かけて製本テープは鋭角に折り曲げられながら書類の背
中にこすりつけるように貼着されるので、製本テープの
この折曲部において際立った稜線が得られ、かつ、書類
の背中に製本テープを確実に貼着することが可能にな
る。

【００１７】引き続きスライド押え板、押え板、受け板
および下貼り受け板により書類を挟持した状態でこれら
を一体として押し下げる過程で、書類上面と上貼りロー
ル下面の高さがほぼ一致した時点において、上貼りロー
ルがスライド式押え板側に移動すると同時にスライド式
押え板も押え板側に移動し、書類上側を解放しながら書
類の上側に製本テープを貼着できる状態になり、回転可
能に設けられた上貼りロールが回転しながら製本テープ
を書類の上面に鋭角にこすりつけるようにして製本テー
プを貼着することが可能になる。これにより、書類の背
中から上側に鋭角に曲げられるので、この部分に際立っ
た稜線が形成され、かつ、書類の上側に確実に貼着する
ことが可能になる。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
先ず、本実施例の要部を模式図で示した図１を用いて概
要を説明する。スライド式押え板18はストッパ21との間
に製本テープの厚さに略等しい僅かな間隙をもって水平
方向および上下方向に移動可能なように支持されてい
る。押え板19はスライド式押え板18の水平移動量だけ間
隙C1をあけた状態で上下動可能に設けられている。受け
板20はスライド式押え板18および押え板19に対向した位
置であって、スライド式押え板18および押え板19とは独
立しており、かつ、連動して上下動可能に設けられてお
り、ストッパ21との間では下貼り受け板22の長さ寸法に
略等しい距離C2だけ離れた状態になっている。

【００１９】ガイド板23の端部を垂直に折り曲げてテー
プ折曲圧着部24が形成されており、このテープ折曲圧着
部24の圧着面とストッパ21のストッパ面とが同一垂直平
面内になるようにストッパ21がテープ折曲圧着部24の上
方に設けられている。そして、下貼り受け板22はこのテ
ープ折曲圧着部24に対して製本テープの厚さに略等しい
僅かな間隙をもって設けられている。

【００２０】癖取り部材25、引っ張りロール26および剥
離ロール27はテープロール32から引き出される製本テー
プ33の引き出し方向に順次設けられており、後で説明す
るように引っ張りロール26と剥離ロール27の外周が互い
に重なり合うように軸支されており、これら両ロール26
および27の頂点（外周）を結ぶ接線が一定の角度αにな
るように傾斜している。そして、製本テープ33の巻き癖
を除去するためにテープロール32は癖取り部材25より下
の位置にセットし、癖取り部材25の位置は引き出される
製本テープ33が引っ張りロール26の外周面に接触する長
さができるだけ長くなるように配設され、少なくとも引
っ張りロール26の外周下部よりも高い位置になるように
配設する。剥離ロール27は例えばシリコン処理されてお
り、外周面にテープが貼りつかないようにしている。本
実施例では癖取り部材25にロールを使用しているが、こ
れに限定されるものではなく、要するに巻き癖が除去で
きるブレードなどを使用してもよい。

【００２１】後で詳細に説明する回転式カッター刃29は
ホルダ30に取りつけられており、ホルダ30は摺動板36に
設けられた軸35に矢印方向に移動可能に支持されてお
り、書類５の厚さに応じて製本テープ33の截断位置が調
整できるようになっている。そして、摺動板36はストッ
パ21と案内板34との間に摺動可能に支持されており、紙
面に対して垂直方向に移動して製本テープ33を書類５の
縦方向幅に截断できるようになっている。28はガイドロ
ール、31は上貼りロールである。また、この回転式カッ
ター刃29にはシリコンやテフロン等の滑剤を回転式カッ
ター刃29の表面に塗布して、粘着性のあるテープを切断
しても回転式カッター刃29に粘着性物質が付着しないよ
うにして、刃の切れ味を長期間持続させるようにしてい
る。

【００２２】次に、図２および図３を用いて製本テープ
貼り方法について説明する。製本テープ33は癖取り部材
25により巻き癖が取り除かれて引っ張りロール26により
引き出され、引っ張りロール26の外周に製本テープ33が
貼り着いて巻き込まれないように剥離ロール27で剥離
し、ガイド板23にそって下貼り受け板22のところまで引
き出され、回転式カッター刃29で截断される。

【００２３】（イ）の段階ではスライド式押え板18がス
トッパ21のところまで出ており、かつ、受け板20は下貼
り受け板22よりも上方に位置している。そして、スライ
ド式押え板18および押え板19が受け板20から離間してい
る状態で、書類５を受け板20に添わせてスライド式押え
板18および押え板19と受け板20との間に挿入し、書類５
の先端をストッパ21に当接させて位置決する。そして、
スライド式押え板18と押え板19を押し下げて書類５を受
け板20と押え板19およびスライド式押え板18との間に挟
む。これにより書類５はその先端がストッパ21により位
置決され、かつ、受け板20の先端とストッパ21との間に
一定の距離（図１におけるＣ₂ ）があるので、書類５の
下側の一部が受け板20から解放された状態で挟持され
る。

【００２４】次に、上記（イ）の状態からスライド式押
え板18および押え板19と受け板20とで書類５を挟持した
ままこれらを一体として押し下げる。これにより（ロ）
の段階で上記書類５の下側で受け板20から解放されてい
る部分が下貼り受け板22の上に載せられている製本テー
プ33に圧着され、書類５の背中の下側に製本テープ33が
貼着されると共に、書類５の先端はスライド式押え板18
と下貼り受け板22とで挟持される。

【００２５】引き続き、スライド押え板18、押え板19、
受け板20および下貼り受け板22で書類５を挟持しこれら
を一体として押し下げると（ハの段階）、書類５の下側
に貼着された製本テープ33および書類５の先端がスライ
ド押え板18と下貼り受け板22とで挟持されているので、
この製本テープ33がテープ折曲圧着部24により書類５の
背中にこすりつけられるようにして書類５の背中に貼着
される。このように、書類５の下側から背中にかけて製
本テープ33は鋭角に折り曲げられながら書類５の背中に
こすりつけるように貼着されるので、製本テープ33のこ
の折曲部において際立った稜線が得られ、かつ、書類５
の背中に製本テープ33が確実に貼着される。

【００２６】この（ハ）の段階を経て引き続きスライド
押え板18、押え板19、受け板20および下貼り受け板22に
より書類５を挟持した状態でこれらを一体として押し下
げる過程において、上貼りロール31が回転しながら水平
移動すると同時に、スライド式押え板18も押え板19側に
移動する。このように書類５の上側をスライド式押え板
18が後退する動作に追従して、上貼りロール31が製本テ
ープ33を圧着しながら回転移動してくる（ニの段階）。
これにより、書類５の上側に製本テープ33を貼着できる
状態になり、上貼りロール31の回転により製本テープ33
はこすられながら書類５の上面に鋭角に折曲られて貼着
される（ホの段階）。このように製本テープ33が書類５
の背中から上側に鋭角に曲げられるので、この部分に際
立った稜線が形成され、かつ、書類５の上側に確実に貼
着される。

【００２７】次に、この方法を実施するための装置につ
いて説明する。図４は本実施例の外観を示す斜視図であ
り、作動カバー37を押し下げることにより後で説明する
レバー39およびカム機構を介して前記スライド式押え板
18、押え板19、受け板20、下貼り受け板22、上貼りロー
ル31を作動させるようになっている。受け板20は書類５
が挿入しやすいようにその先端がケーシング38から突き
出た状態になっている。回転式カッター刃29を保持する
ホルダ30は書類５の長手方向に移動可能なように設けら
れている。40はテープを巻き戻すための摘みであり、図
６に示す通りそのほぼ反対側にある摘み 401はテープを
送り出すための摘みである。

【００２８】正面を示す図５において、作動カバー37の
外形は概略Ｈ形になっており、作動カバー37を押し下げ
たときに、ある一定の移動範囲内では、スライド式押え
板18と押え板19との間に一定の間隙を保ちながら作動カ
バー37および押え板19の押し下げを可能にしている。ま
た、平面を示す図６において、装置の上面には後で説明
するところのホルダ30が移動するレール41が設けられて
いる。また、側面を示す図７において、レバー39は軸 3
91を中心にして揺動可能に設けられており、レバー39の
この揺動により上貼りロール31を軸支している軸43を長
孔42に案内させて上貼りロール31を水平方向に移動する
ようになっている。

【００２９】図８は作動カバー37およびケーシング38の
一部を断面してその内部を示した図であり、作動カバー
37の内面には作動カバー37を押し下げてレバー39に当接
させレバー39を揺動させるためのカム面 371が形成され
ている。また、ケーシング38の内面にはカム面 381が形
成されており、作動カバー37の押し下げ移動を利用して
スライド式押え板18のスライド移動、レバー39とカム面
371とが当接することによって上貼りロール31の水平移
動などの動作を起こさせるようにしている。また、ケー
シング38内には中間壁44が設けられており、後で説明す
る押え板19に設けられたガイド筒 191をガイドして押え
板19を上下動させるためのガイド部や、受け板20の上下
動をガイドするガイド溝や、上貼りロール31を水平に案
内する長孔および回転させるためのラックなどが設けら
れている。 441はガイド筒 191を挿入するガイド孔を形
成するため、中間壁44に締結されるガイド部材である。

【００３０】図９はレール41の側面を示す図であり、後
で説明するホルダ30の摺動部材 36が摺動移動する案内
面 412が形成されており、この案内面 412の両端部に逃
げ部411が形成されている。そして、この逃げ部 411に
ホルダ30の軸 60 が嵌った状態で回転式カッター刃29が
スプリングにより持ち上げられ、軸 60 が案内面 412に
あるときに、この案内面 412により軸 60 が押し下げら
れて回転式カッタ刃29が29′の位置に押し出されるよう
になっている。

【００３１】図10はカム面 371、 381、レバー39（図
８）の関係を示す図であり、カム面 381は垂直下降カム
溝 382、水平作動カム溝 383、上昇カム溝 384および水
平戻りカム溝 385からなる概略四辺形の環状溝になって
おり、図10、11に示すように、水平作動カム溝 383の下
側には戻り防止用爪386 が設けてある。この戻り防止用
爪386 は水平作動カム溝 383を通過した軸46が次に上昇
カム溝 384へ移動する際後戻りしないためのものであ
る。また、上昇カム溝 384内にも軸46の移動を抑制する
ためのピン387 を設けてもよい。レバー39には案内面 3
92が形成されており、スライド押え板18には案内板 181
が固定されていて、この案内板 181には垂直方向に長孔
182が設けられている。そして、案内板 181（スライド
押え板18）とレバー39は連結リンク45により連結されて
いる。

【００３２】すなわち、連結リンク45の一端は長孔 182
を貫通しカム面 381のカム溝に係合している軸46に固定
されており、他端は長孔 451を貫通している上貼りロー
ルの軸43に連結されている。カム面 371は作動カバー37
を押し下げてレバー39にカム面 371を当接させ軸 391を
支点としてレバー39を揺動させるのに適合した形状にな
っている。

【００３３】図11は作動カバー37を押し下げてカム面 3
71をレバー39に当接させ、レバー39を矢印の方向に揺動
させている状態を示しており、このレバー39の揺動によ
り、軸43が連結リンク45の長孔 451の終端部に位置して
いて連結リンク45を押すことにより、連結リンク45の他
端に固定されている軸46をカム溝に案内させて移動さ
せ、この軸46の移動により、軸46が貫通している長孔 1
82を介して案内板 181を水平作動カム溝 383にそって移
動させ、案内板 181はスライド押え板18に固定されてい
るので、この案内板 181の移動によって、スライド押え
板18が押え板19側に移動させられるようになる。このよ
うに、作動カバー37を押し下げることにより、スライド
押え板18は押え板19側に移動されるようになっている。

【００３４】連結リンク45は図16から図18に示すように
厚さｔの比較的薄い板で作られており、一端には軸46が
固定される軸孔 452が開けられており、他端には軸43が
貫通される長孔 451が開けられている。また、長孔 451
が開けられた側の角部 453は小さな半径になっており、
図10に示す案内ピン47側に連結リンク45が移動した時に
角部 453が案内ピンに当接して連結リンク45をその位置
で一時停止させる。これにより他端に固定された軸46も
停止することになり、スライド式押え板18もその位置で
停止するようになっている。

【００３５】レバー39は図19から図21に示すように凹穴
状に形成された案内面 392が設けられており、他端には
軸 391（図10）が挿入される軸穴 393が開けられてい
る。また、レバー39の外縁にはカム面 371（図10）が当
接する当接面 394が形成されている。

【００３６】図12は受け板20の支持構造を示す図であ
り、二本のリンク49を交叉するようにその一端を受け板
20にピン 491により回動可能に取り付け、リンク49が交
叉する部分に長孔 494を開けて軸 493で二本のリンク49
をまとめ、リンク49の他端にスプリングを固定する孔 4
92を開け、二本のリンク49の他端を図示省略のスプリン
グにより連結して一種のパンタグラフを形成し、受け板
20を支持するようにしている。これにより、受け板20は
作動カバー37の押し下げ力により20′の位置まで押し下
げられ、作動カバー37の押し下げ力の解除により元の位
置に上昇するようになっている。

【００３７】すなわち、図13に示すように、テープロー
ル32から引き出した製本テープ33が癖取り部材25を通過
する間に、製本テープ33の巻き癖が除去されて引っ張り
ロール26、剥離ロール27により製本テープ33はガイド板
23の上面にガイドされ、更にガイドロール28にてガイド
されながら下貼り受け板22まで引き出される。そして、
製本テープ33は回転式カッター刃29により截断される。

【００３８】一方書類５は受け板20の上面に沿わせてス
ライド式押え板18および押え板19との間に挿入され、そ
の先端をストッパ21に当接させて位置決される。そし
て、作動カバー37を押し下げることにより、書類５はス
プリング50により前進しているスライド式押え板18およ
び押え板19と受け板20との間に挟持される。このよう
に、書類５を挟持した状態で作動カバー37を押し下げる
と、受け板20はパンタフラフを形成しているリンク49の
孔 494の間に設けられているスプリングを引き伸ばしな
がら下降する。

【００３９】この下降の過程で下貼り受け板22の上面に
引き出されている製本テープ33を書類５の下側に貼着
し、次にテープ折曲圧着部24で書類５の背中をしごくよ
うにして製本テープ33を貼着し、次にスプリング50を押
し縮めながらスライド押え板18を後退させ（図11を参
照）ながら上貼りロール31を前進して書類５の上側に製
本テープ33を貼着する。そして、作動カバー37の押しつ
け力を解除すると、孔 494間に設けられたスプリングに
より受け板20が上昇し元の位置に復帰するようになって
いる。

【００４０】図14に示す実施例は図11における受け板20
の支持構造、すなわち、リンク49で構成するパンタグラ
フ式に代えてスプリング51を使用して、受け板20を支持
するようにしたものである。また、押え板19および下貼
り受け板22も後で説明するようにスプリング52および53
で支持されている。

【００４１】図15は受け板ロック部材を示す図である。
すなわち、受け板20および下貼り受け板22は共にスプリ
ングにより独立して支持されているので、作動カバー37
の押しつけ力を解除すると、受け板20および下貼り受け
板22はスプリング52および53により個別に上昇する。

【００４２】そこで、製本テープ貼りつけ工程におい
て、上貼りロール31により書類５の上側に製本テープ33
を貼着し、その後に上貼りロール31が退避する間の段階
では、上貼りロール31は下貼り受け板22の上側に位置し
ているので、貼りつけ完了後に作動カバー37の押し付け
力を解除すると、下貼り受け板22は上貼りロール31にて
押えられているので上昇ができず、受け板20のみが上昇
することになる。

【００４３】このように、書類５の端部が下貼り受け板
22と上貼りロール31との間に挟持された状態で受け板20
のみが上昇すると、挟持されている書類５の部分が受け
板20のみの上昇により強制的に曲げられることになり、
書類破損の原因となる。そのために、受け板20の単独上
昇をロックするための受け板ロック部材54が設けられて
いる。

【００４４】図25はその詳細を示した図であり、受け板
ロック部材54は受け板20の裏面に支持部 201を突設し、
受け板ロック部材54に設けた長孔 541をこの支持部 201
に嵌合して止めピン55により移動可能なように取りつけ
られている。そして、受け板ロック部材54は圧縮バネ57
により矢印方向に弾性力が付与されている。一方底板56
には案内部 562が突設されており、受け板20の下降によ
り受け板ロック部材54の案内面 542が案内部 562の案内
面 561に当接し、圧縮バネ57を押し縮めながら長孔 541
の範囲内で矢印とは反対方向に受け板ロック部材54が押
し出されるようになっている。

【００４５】これにより、受け板ロック部材54の先端部
543が下貼り受け板22の下端部 221のところまで突出
し、受け板20は受け板ロック部材54の先端部 543と下貼
り受け板22の下端部 221との係合により、下貼り受け板
22が上貼りロール31で押えられている状態で、受け板20
の単独上昇がロックされることになる。このロック状態
は案内部 562と受け板ロック部材54とが係合している間
は維持されており、この係合が外れたところで、受け板
ロック部材54は圧縮バネ57により矢印の方向に移動し、
受け板ロック部材54の先端部 543と下貼り受け板22の下
端部 221との係合が解除され、受け板20と下貼り受け板
22はスプリング52、53により単独で上昇できるようにな
る。

【００４６】図22は図８の一部を拡大して示した図であ
り図23はその一部を断面して示した図である。押え板19
の鍔部 192の裏面にはガイド筒 191が一体に設けられて
おり、このガイド筒 191は中間壁44とガイド部材 441に
より形成されているガイド孔442に挿入されており、そ
の内部にスプリング52が設けられている。これにより、
押え板19は上下動可能に底板56とケーシング38に固定さ
れている中間壁44に支持され、スプリング52の弾性力に
より上方に復帰するようになっている。

【００４７】また、作動カバー37と受け板19の鍔部 192
との間にレバー58が介在されており、両者間に一定の隙
間を保持するようにしている。すなわち、図２における
（イ）の段階から（ハ）の段階に至り、カム面 371がレ
バー39に当接してスライド押え板18が後退するまでの間
は、レバー58によって作動カバー37と押え板19が一体と
なってスプリング52を圧縮しながら下降して受け板20と
の間に書類５を挟持し、カム面 371がレバー39に当接し
てスライド押え板18が後退する直前に、ケーシング38の
先端部に形成した案内面 382にレバー58の案内面 582が
接触してレバー58を支持している板バネ 581を変形させ
て、レバー58を矢印方向に退避させ、その後はスプリン
グ57の弾性力により押え板19を押し付けて、書類５の挟
持を維持すると共に、作動カバー37と押え板19との間の
隙間による作動カバー37の下降量により、図10に示すレ
バー39を揺動させ、スライド押え板18の後退と、上貼り
ロール31の前進を行うようにしている。

【００４８】図24は要部を断面して示した図であり、上
貼りロール31の軸 311は中間壁44に設けられた長孔 44
3、連結リンク45に設けられた長孔 451（図10参照）お
よびケーシング38に設けた長孔42（図７参照）を貫通し
て、レバー39の案内面 392に達している。また、軸 311
にはピニオン59が取りつけられており、このピニオン59
が中間壁44に形成されたラック 444に噛み合っている。
したがって、軸 311がレバー39の揺動により上記長孔内
を往復移動することにより、上貼りロール31が正転逆転
するようになっている。

【００４９】図25において、下貼り受け板22の下端 222
は受け板ロック部材54の先端 543が干渉しないように部
分的にＬ字状に曲げられていて、受け板20の下端に引っ
かかるようになっており、受け板20が下降した時に下貼
り受け板22の下端 222が係合して、受け板20と共に下貼
り受け板22が共に下降するようになっている。底板56に
立設されたテープ折曲圧着部24の案内面 241に案内され
て、下貼り受け板22が上下動するようになっている。

【００５０】次に、回転式カッター刃について説明す
る。図26は中間壁44にホルダ30が装着されている状態を
示す図であり、ホルダ30はストッパ21と案内板34に形成
された案内面 412（図９参照）に案内されて移動するよ
うになっている。図26を拡大して示した図27を用いて更
に詳しく説明する。案内板34とストッパ21とが互いに向
き合う面に溝型の案内面 412が形成されており、この案
内面 412にはホルダ30の摺動板36が嵌合している。

【００５１】この摺動板36には図46に示すように軸60が
嵌め込まれる凹部 361が形成されており、この凹部 361
に軸60が嵌合した状態で、案内面 412に案内されるよう
になっている。また、この軸60は後で説明するように回
転式カッター刃29を軸支しているカッター刃ホルダ61を
貫通し、このカッター刃ホルダ61を保持する保持部材62
および63に開けられた長孔 621および 631を貫通してい
る。

【００５２】カッター刃ホルダ61は図31、図32および図
34に示すように、両側にスプリング取付部 611が設けら
れ、上側には軸60が挿通される軸孔 612、下側に回転式
カッター刃29を軸支するための軸孔 614およびカッター
刃ホルダ61の上下方向の移動を案内するための案内突起
613が設けられている。また、図33に示すようにカッタ
ー刃ホルダ61の反対側の面（回転式カッター刃29が当た
る面）にはシリコンなどを溜めるための凹部 615が設け
られている。

【００５３】次に、保持部材63は図35、図36および図37
に示すように、保持部材63のほぼ中央部には軸60（図2
7）が挿通される長孔 631が開けられており、その直下
にはシリコンなどを溜めるための凹部 635が設けられて
いる。また、保持部材63の両側の対称位置には書類５の
厚さに応じて回転式カッター刃29の位置を調整する調整
軸65（図49）が挿通される調整孔 634が開けられてお
り、この調整孔 634に接する縦方向に案内溝 632が設け
られ、調整孔 634に近接した部分に逃げ部 633が形成さ
れている。また、長孔 631の両側にはカッター刃ホルダ
61のスラスト方向のガタツキを防止するための突起 636
が設けられている。また、保持部材63の頂部中央にはＵ
字状の凹部 637が形成されている。

【００５４】次に、保持部材62は図38から図41に示すよ
うに、保持部材62のほぼ中央部には軸60（図27）が挿通
される長孔 621が開けられており、また、保持部材62の
両側の対称位置には書類５の厚さに応じて回転式カッタ
ー刃29の位置を調整する調整軸65（図49）が挿通される
調整孔 624が開けられている。この調整孔 624に接する
縦方向に案内溝 622が設けられ、調整孔 624に近接した
部分に逃げ部 623が形成されている。また、長孔 621の
両側にはカッター刃ホルダ61に設けた案内突起613が嵌
合して案内する案内溝 626が設けられている。保持部材
62の頂部中央にはＵ字状の凹部 627が形成され、下部に
は回転式カッター刃29を軸支する軸が貫通する長孔 625
が開けられている。 628はタップネジ穴である。

【００５５】次に、書類５の厚さに応じて回転式カッタ
ー刃29の位置をロックする調整ロック部材64は図42およ
び図43に示すように、保持部材62および63に形成した案
内溝622および 632に嵌合される脚部 641を有する門形
になっており、中央部には保持部材62および63に形成し
た凹部 627および 637に嵌合する頭部 644が形成されて
いる。また、脚部 641の内側付け根部にスプリング取付
部 643が設けられ、脚部 641の先端外側には図49に示す
調整軸65の溝 651に嵌合する突起 642が設けられてい
る。

【００５６】次に、摺動板36は図44から図47に示すよう
に、中央部側面に軸60が嵌め込まれる凹部 361が形成さ
れており、摺動板36の両側には調整軸65（図49）の両端
が嵌合される凹穴 362が設けられ、図48に示す調整軸65
の両端に設けられたネジ穴 652に螺合するネジ孔 363が
開けられている。そして、ネジの頭部が吐出しないよう
に凹穴 364が設けられている。

【００５７】図28は保持部材63を取り外した状態のホル
ダ30の組み立て構造を示すものである。図において、先
ず保持部材62の案内溝 622に調整ロック部材64の脚部 6
41を嵌合し、次に、カッター刃ホルダ61に設けた凹部 6
15にシリコンをしみ込ませた例えばスポンジを嵌め込ん
だ後に、カッター刃ホルダ61の案内突起 613を保持部材
62に設けた案内溝 626に嵌合し、カッター刃ホルダ61の
スプリング取付部 611と保持部材62のスプリング取付部
643に引っ張りバネ66を装着する。

【００５８】次に、保持部材63の凹部 635にシリコンを
しみ込ませたスポンジなどを嵌め込んだ後に、保持部材
63をカッター刃ホルダ61側から被せ、カッター刃ホルダ
61を保持部材62と63の間に挟むようにしてタップネジ穴
638にネジを螺合し締結する。この状態で次に、調整ロ
ック部材64の頭部 644を摘んで調整ロック部材64を引き
上げて脚部 641の先端に設けた突起 642を逃げ部 623の
ところまで引き上げ、図29および図30に示すように、保
持部材62および保持部材63の調整穴 624および634に調
整軸64を挿通し、保持部材62および保持部材63の長孔 6
21、 631およびカッター刃ホルダ61の軸穴 612に軸60を
挿通する。

【００５９】次に、軸60の端部を摺動板36の凹部 361に
嵌合し、摺動板36の両端に設けた凹穴 362に調整軸65の
端部を嵌合して調整軸65の端部に設けたネジ穴 652にネ
ジを螺合して、調整軸65と摺動板36を締結することによ
り、ホルダ30が組み立てられる。図30に示すように、摺
動板36の間は調整軸65の長さにより規制された間隔にな
っている。

【００６０】図29および図35に示すように、保持部材63
は回転式カッター刃29が露出する高さになっており、ホ
ルダ30を組み立てた状態、または、ホルダ30を分解しな
い状態で、回転式カッター刃29を保持部材63とカッター
刃ホルダ61との間の隙間に挿入し、ナット67にボルト68
を螺合し、回転式カッター刃29の着脱が容易なようにな
っている。

【００６１】図50および図51には一端縁が角度αの傾斜
部を備えたカッターシート69を示し、また、図52から図
54には複数の溝部 701を形成し角度αの傾斜面 702と水
平面703が形成されており、回転式カッター刃29で製本
テープ33を截断する際には、溝部 701または傾斜面 702
で截断する製本テープ33を浮かした状態での截断（空中
截断）のための、カッターシートを示している。截断に
はカッターシート69または70のどちらかを使用するが、
69は押し切り用のカッターシートであり、寿命の点では
カッターシート70の方が長くなる。

【００６２】このように構成した本実施例の作用につい
て次に説明する。図１において、テープロール32から引
き出された製本テープ33は癖取り部材25により巻き癖が
除去され引っ張りロール26の外表面に張り付いた状態で
引き出される。そして、引っ張りロール26の外表面に張
り付いた状態で引き出された製本テープ33が、そのまま
引っ張りロール26の外周面に貼り付いてに巻き込まれな
いように剥離ロール27により剥離され、ガイド板23にガ
イドされて引き出され、ガイドロール28によりガイドさ
れて下貼り受け板22の所定の位置まで引き出される。上
記各ロールの回転は図６に示す摘み401 を手動で回すこ
とにより与えられる。

【００６３】このようにして、。製本テープ33を下貼り
受け板22の所定の位置まで引き出すに際して回転式カッ
ター刃29が邪魔にならないように上昇している。すなわ
ち、図９に示すように案内面 412の両端部に逃げ部 411
が形成されており、ホルダ30の軸60がこの逃げ部 411に
位置した時に、カッター刃ホルダ61は図28に示すように
引っ張りバネ66により常時引き上げられる方向に弾性力
が付与されているので、案内面 411による軸60の押し付
け力が解除され、軸60が保持部材62および63の長孔 621
および 631内を移動し、回転式カッター刃29がカッター
刃ホルダ61と共に上昇し、製本テープ33の引き出しを可
能にする。

【００６４】このように、回転式カッター刃29が上昇し
た状態で、書類５の厚さに合わせて回転式カッター刃29
の截断位置が調整される。すなわち、図27および図28に
示す調整ロック部材64の頭部 644を摘んで調整ロック部
材64を、引っ張りバネ66の弾性力に抗して引き上げるこ
とにより、調整ロック部材64の脚部 641が案内溝 632お
よび 622に案内されて上昇し、突起 641（図42）が逃げ
部 623、 633のところまで逃げて、突起 641と調整軸65
の溝 651（図49）との係合が解除され、ホルダ30を摺動
板36の間で移動させることが可能になる。そして、書類
５の厚さに対応した位置、すなわち、調整軸65の対応す
る溝 651のところで、頭部 644の摘み上げを解除するこ
とにより、調整ブロック部材64が引っ張りバネ66により
引っ張られて下降し、突起 642が調整軸65の溝 651に嵌
められて、回転式カッター刃29の位置がロックされる。
このようにして、書類５の厚さに対応して回転式カッタ
ー刃29の位置調整ができるので、テープロール32を書類
５の厚さに応じて交換しなくても、書類５の厚さに対応
した製本テープ33の截断が可能になる。

【００６５】そして、ホルダ30を案内面 411に沿わせて
移動すると、軸60が案内面 411に押されて長孔 621、 6
31内を引っ張りバネ66の弾性力に抗して押し下げられる
ので、カッター刃ホルダ61が下降し回転式カッター刃29
が保持部材62から突出し、同時に製本テープ33を截断す
る。すなわち、ホルダ30を案内面 411に沿って移動する
ことにより、回転式カッター刃29が自動的に突出して製
本テープ33を截断し、ホルダ30を案内面 411の両端部に
移動させることにより、回転式カッター刃29を自動的に
上昇して製本テープ33の引き出し通路から退避させるこ
とが可能になる。

【００６６】そして、回転式カッター刃29を使用し、カ
ッター刃ホルダ61および保持部材63に設けた凹部 615と
635にシリコンを浸透させたスポンジを設けているの
で、回転式カッター刃29の回転を利用して、回転式カッ
ター刃29にシリコンを塗布することが可能になり、例え
製本テープ33の粘着面側を截断しても回転式カッター刃
29への粘着剤の付着はなく、回転式カッター刃29の切れ
味を長期間持続させることが可能になる。

【００６７】また、このように回転式カッター刃29への
粘着剤の付着を防止したので、例え製本テープ33の粘着
面側を截断しても、粘着剤の粘着抵抗が極めて小さくな
り、回転式カッター刃29によって粘着面側を截断しても
製本テープ33の引きずりがなく、製本テープ33の截断に
曲がりを生じることなく正確に截断することがかのうに
なり、かつ、空中切りを可能にしてカッターシート70の
寿命を長くすることが可能になる。

【００６８】このようにして、書類５の厚さに適合する
幅に截断された製本テープ33は粘着面を上にして、下貼
り受け板22の上に載置された状態になる。図12および図
14に示すように、受け板20はリンク49で構成されている
パンタグラフ式の弾性支持または圧縮スプリング51で弾
性支持されているので、最初の状態では下貼り受け板22
よりも上側に在り、また、押え板19は受け板20とは独立
した状態で、圧縮スプリング52により支持され、スライ
ド式押え板18は押え板19に水平移動可能に支持されてい
るので、受け板20と押え板19およびスライド式押え板18
との間を広く開けるように設計することができ、受け板
20の上面に沿わせて書類５を容易に挿入することが可能
になる。

【００６９】そして、図１に示すように、受け板20の先
端とストッパ21との間に間隙Ｃ2 を設けているので、書
類５の先端がストッパ21に当接するまで挿入することに
より、書類５の下側の貼り代を固定化することが可能で
ある。このように、書類５を挿入した後に作動カバー37
を押し下げると、図23に示すように押え板19と作動カバ
ー37との間にレバ−58が介在しているので、押え板19は
作動カバー37と一体となって押し下げられ、かつ、受け
板20と押え板19は独立して上下動可能に弾性的に支持さ
れているので、書類５を受け板20と押え板19およびスラ
イド押え板18との間で挟持することが可能になる。この
状態は図２における（イ）の段階である。

【００７０】一方において、上記書類５を挿入する段階
では、図55の（イ）の状態であり、軽く作動カバー37を
押すとピン47から連結リンク45の先端部 453が外れ、図
55（ロ）に示すようにスライド押え板18はスプリング50
によってストッパ21のところまで押し出されており、軸
46は案内板 181に設けられた長孔 182の下側終端に位置
しており、連結リンク45は軸46を介してスプリング50に
よりスライド押え板18と共に押されて移動し、この連結
リンク45の移動により、上貼りロール31の軸43は連結リ
ンク45に設けられた長孔 451の終端により押され、上貼
りロール31はテープ折曲圧着部24から最も離れた位置
に、軸46は垂直下降カム溝 382の位置にくる。そして、
カム面 371はレバー39から離れた状態にある。

【００７１】また、軸46が案内板 181に設けた長孔 182
の下端終端から上端終端までの間を移動しているときに
は連結リンク45に何らの力も働かないので、上貼りロー
ル31の上記位置をそのまま維持することが可能になる。
図56（ニ）の状態は軸46が長孔 182の上端終端の近くま
で達しており、一方カム面 371がレバー39の近くまで達
している。

【００７２】そして更に、レバー58（図23）を介在した
状態で作動カバー37と押え板19およびスライド式押え板
18を一体にして押し下げると、軸46は長孔 182の上端終
端に達し、カム面 371がレバー39に当接する。引き続き
作動カバー37を押し下げると、軸46は長孔 182の上端終
端により押されて、垂直下降カム溝 382に案内されて垂
直下降し、一方カム面 371によりレバー39が押されて揺
動する。このように、軸46が垂直下降カム溝 382に案内
されて垂直下降し、レバー39が揺動すると、連結リンク
45は図56（ニ）に示すように傾動するので、上貼りロー
ル31の軸43はまだそのままの位置を維持することが可能
になる。そして、軸46が垂直下降カム溝382の最下端に
達し、かつ、レバー39の揺動によって軸43の案内ローラ
48が、レバー39に形成された案内面 392と連結リンク45
に設けた長孔 451の終端との間に挟まれた状態になる。

【００７３】このように、軸46が垂直下降カム溝 382の
最下端に達し、かつ、レバー39の揺動によって軸43の案
内ローラ48が、レバー39に形成された案内面 392と連結
リンク45に設けた長孔 451の終端との間に挟まれた状態
に達した時に、図23に示すレバー58の案内面 582がケー
シング38の端部 382に当接して板バネ 581を変形し、レ
バー58を作動カバー37と押え板19の間から退避させ、作
動カバー37のみを単独で押し下げ可能にする。

【００７４】この間においては、スライド式押え板18は
スプリング50の弾性力により、ストッパ21のところまで
押し出された状態を維持し、一方上貼りロール31はテー
プ折曲圧着部24から最も離れた位置を維持しており、図
２の（イ）から（ハ）の段階を経て、書類５の下側に製
本テープ33を貼着し、書類５の背中の部分に製本テープ
33をこすりつけるように貼着する。

【００７５】上記図２の（ロ）の段階、すなわち、書類
５の下側が下貼り受け板22に載置されている製本テープ
33に圧着される段階において、図25に示すように受け板
20の下端が下貼り受け板22の突出部 222に係合し、受け
板20と下貼り受け板22がスプリング53を押し縮めながら
一体となって押し下げられ、書類５は受け板20および下
貼り受け板22とスライド式押え板18および押え板19との
間に挟持された状態で、一体となって押し下げられる。
そして、更に作動カバー37を押し下げると、受け板ロッ
ク部材54の案内面 542が、底板56に立設した案内部 562
の案内面 561に押されてスプリング57を押し縮めながら
受け板ロック部材54の先端 543を下貼り受け板22の下端
に突出する。

【００７６】そして、図56（ニ）の状態から作動カバー
37のみを押し下げると、レバー39はカム面 371に押され
て揺動し、レバー39に形成された案内面 392と連結リン
ク45に設けた長孔 451の終端との間に挟まれた案内ロー
ラ48を介して連結リンク45が押され、軸46が作動水平カ
ム溝 383に案内されて水平に移動し、この軸46の水平移
動により長孔 182を介して案内板 181を水平移動してス
ライド式押え板18をスプリング50の弾性力に抗して後退
させることが可能になり、一方上貼りロール31の軸43を
長孔42（図７）に案内させて移動させることが可能にな
り、図57（ホ）の状態になる。

【００７７】また、このように上貼りロール31が水平移
動すると、上貼りロール31の軸43には図24に示すよう
に、ピニオン59が取りつけられており、このピニオン59
に噛み合うラック 444が中間壁44に設けられているの
で、上貼りロール31は図３（ニ）に示す方向に回転させ
られる。

【００７８】このように、スライド式押え板18が後退
し、同時に上貼りロール31が回転しながら前進すること
により、書類５の上側の挟持が解放されて製本テープ33
の貼りつけを可能にし、書類５の下側から背中にかけて
貼着されテープ折曲圧着部材24にそって立っている製本
テープ33を、回転しながら移動している上貼りロール31
により鋭角に折り曲げられながら、図３（ニ）から
（ホ）の段階をへて書類５の上側に製本テープ33を貼着
することが可能になる。

【００７９】このようにして、製本テープ33の貼着が完
了した図57（ホ）の状態から、作動カバー37を押してい
る力を解放（手を離す）すると、押え板19は単独でスプ
リング52により支持されているので、長孔 182の範囲内
でスプリング52の弾性力により、押え板19およびスライ
ド式押え板18が先に上昇して、書類５の挟持を解放す
る。この間においては連結リンク45は図57（ホ）の状態
が維持されているので、上貼りロール31はまだ下貼り受
け板22の上にあり、下貼り受け板22は上貼りロール31に
押されて現状位置を維持し、かつ、受け板20は受け板ロ
ック部材部材54により単独上昇がロックされて、下貼り
受け板22と共に現状位置を維持することが可能になる。

【００８０】もしも、上貼りロール31が下貼り受け板22
の上に位置して、上貼りロール31と下貼り受け板22との
間に書類５の端部（製本テープ貼着部）を挟持した状態
で、受け板20のみが単独上昇した場合に書類５は、製本
テープ貼着部で折り曲げられることになり、書類５の厚
さが特に薄い場合には書類を破損することになる。そこ
で、上記のように受け板ロック部材54により受け板20の
単独上昇をロックすることにより、書類５の厚さが例え
薄くても、その破損を防止することが可能になる。

【００８１】そして、更に押え板19およびスライド式押
え板18がスプリング52の弾性力により上昇すると共に作
動カバー37も上昇し、案内板 181が上昇し長孔 182の下
側に軸46が当接し、更に案内板 181が上昇することによ
って、軸46が上昇カム溝 384に案内されて上昇する。カ
ム面 371がレバー39から離れ、レバー39の揺動が自由に
なり、上貼りロール31は軸43に取りつけられた引っ張り
バネによって、長孔42に沿って水平に元の位置に復帰す
る。この時軸43は連結リンク45の長孔 451に沿って戻る
ため、連結リンク45はその位置を維持する。そして、軸
46が図55（イ）の位置に達した時に、スプリング50の弾
性力によりスライド式押え板18が押し出される状態にな
る。この上貼りロール31の復帰過程においても、上貼り
ロール31はピニオン59とラック 444との噛み合いにより
図３（ニ）に示す回転方向とは逆の方向に回転しなが
ら、書類５の上に貼着されている製本テープ33をこする
ようにして更にその貼着をより確実にしながら復帰す
る。

【００８２】このようにして、上貼りロール31が元の位
置に復帰し、下貼り受け板22の上から外れると下貼り受
け板22を押しつけている力が解放されるので、下貼り受
け板22はスプリング53の弾性力により押し上げられ、ま
た、受け板20は受け板ロック部材54が案内部 562から外
れるまで下貼り受け板22と共に上昇し、受け板ロック部
材54が案内部 562から外れた時に、受け板ロック部材54
はスプリング57により押されてそのロックが解除され、
受け板20はリンク49で構成されているパンタグラフ式弾
性支持またはスプリング51により単独で上昇し、元の位
置（図55イ）に復帰する。

【００８３】また図23に示すように、作動カバー37がス
プリング57により押されて上昇し、かつ、レバー58の案
内面 582からケーシング38の先端部 382が外れて板バネ
581の変形が復帰し、レバー58が作動カバー37と押え板
19との間に押し出されて元の状態（図55イ）に復帰す
る。なお、上貼りロール31とスライド式押え板18の水平
方向への追従移動は、押し下げ状態にある押え板19、ス
ライド式押え板18、受け板20、下貼り受け板22、書類５
等の下降運動を、書類５上面と上貼りロール31下面の高
さがほぼ一致した時点で止めた状態、あるいは、止めな
い状態で行ってもその作用は変わらない。また、上記説
明は回転式カッター刃について行ったが、例えばナイフ
型などの非回転式カッター刃を使用しても、鋭角な稜線
を出す製本テープ33の貼着および書類５の厚さにかかわ
りなく製本テープ33を上記のように貼着できる作用は同
じである。

【００８４】

【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、回転
式カッター刃で書類の厚さに合わせて所定の幅に截断す
るようにしたので、書類の厚さに応じてテープロールを
交換する必要がなく、テープ貼りの効率を向上すること
ができる。

【００８５】一方において、上下動可能に設けられた受
け板は下貼り受け板よりも上方に位置しており、スライ
ド式押え板および押え板が受け板から離間している状態
で、書類を受け板に添わせてスライド式押え板および押
え板と受け板との間に挿入することにより、書類の先端
をストッパに当接させて位置決することができる。そし
て、水平移動、かつ、上下動可能に設けられたスライド
式押え板と押え板を押し下げると、スライド式押え板が
ストッパのところまで前進したのち、書類を受け板と押
え板およびスライド式押え板との間に挟むことができ、
書類の厚さに関係なく書類の先端がストッパにより位置
決され、かつ、受け板の先端とストッパとの間に一定の
距離があるので、書類の下側の一部が受け板から解放さ
れた状態で挟持することができる。

【００８６】次に、この状態からスライド式押え板およ
び押え板と受け板とで書類を挟持したままこれらを一体
として押し下げることにより、上記書類の下側で受け板
から解放されている部分が下貼り受け板の上に載せられ
ている製本テープに圧着され、書類の背中の下側に製本
テープが貼着されると共に、書類の厚さにかかわりなく
書類の先端をスライド式押え板と下貼り受け板とで挟持
することができる。

【００８７】引き続き、スライド押え板、押え板、受け
板および下貼り受け板で書類を挟持しこれらを一体とし
て押し下げることにより、書類の下側に貼着された製本
テープおよび書類の先端がスライド押え板と下貼り受け
板とで挟持されているので、書類の厚さにかかわりな
く、この製本テープがテープ折曲圧着部により書類の背
中にこすりつけられるようにして書類の背中に貼着する
ことができる。このように、書類の下側から背中にかけ
て製本テープは鋭角に折り曲げられながら書類の背中に
こすりつけるように貼着されるので、製本テープのこの
折曲部において際立った稜線が得られ、かつ、書類の背
中に製本テープを確実に貼着することができる。

【００８８】引き続きスライド押え板、押え板、受け板
および下貼り受け板により書類を挟持した状態でこれら
を一体として押し下げる過程において、スライド式押え
板は押え板側に後退し書類の上側を解放することができ
る。これにより、書類の上側に製本テープを貼着できる
状態になり、スライド式押え板が後退した後に水平移動
可能であり、かつ、回転可能に設けられた上貼りロール
が回転しながら移動し、この上貼りロールの回転により
製本テープはこすられながら書類の背中から上側に向け
て鋭角に折り曲げられ、かつ、書類の上側にこすりつけ
るようにして製本テープを貼着することができる。これ
により、書類の背中から上側に鋭角に曲げられるので、
この部分に際立った稜線が形成され、かつ、書類の上側
に確実に貼着することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかわる装置の一実施例の要部を示す
模式図である。

【図２】本発明にかかわるテープ貼り方法の段階を示す
模式図のである。

【図３】図２に引き続き本発明にかかわるテープ貼り方
法の段階を示す模式図である。

【図４】本発明にかかわる装置の全体斜視図である。

【図５】図４の正面図である。

【図６】図５の平面図である。

【図７】図５の左側面図である。

【図８】図５の一部を縦断面してその内部を示した図で
ある。

【図９】図６におけるレールの側面を示す図である。

【図１０】リンクとカムとの関係を示す側面図である。

【図１１】リンクとカムとの関係を示す側面図である。

【図１２】受け板の支持構造を示す側面図である。

【図１３】図12の動作状態を示す側面図である。

【図１４】受け板の支持構造の他の実施例を示す側面図
である。

【図１５】受け板ロック部材の作動状態を示す側面図で
ある。

【図１６】連結リンクの側面図である。

【図１７】図16の正面図である。

【図１８】図17の縦断面図である。

【図１９】レバーの正面図である。

【図２０】図19の縦断面図である。

【図２１】図19の裏面図である。

【図２２】図８の要部拡大図である。

【図２３】図22の一部を縦断面した図である。

【図２４】図22の一部を縦断面した図である。

【図２５】図15における受け板ロック部材の詳細を示す
縦断面図である。

【図２６】図４におけるホルダの取り付け状態を示す図
である。

【図２７】図26の部分拡大図である。

【図２８】図27におけるホルダの組み立て図である。

【図２９】図28の縦断面図である。

【図３０】図28の横断面図である。

【図３１】図28におけるカッター刃ホルダの正面図であ
る。

【図３２】図31の左側面図である。

【図３３】図31の背面図である。

【図３４】図31の平面図である。

【図３５】図29の保持部材の正面図である。

【図３６】図35の背面図である。

【図３７】図35の平面図である。

【図３８】図28の保持部材の正面図である。

【図３９】図38の平面図である。

【図４０】図38の背面図である。

【図４１】図38の左側面図である。

【図４２】図28における調整ロック部材の正面図であ
る。

【図４３】図42の側面図である。

【図４４】図29における摺動板の正面図である。

【図４５】図44の平面図である。

【図４６】図44のＡーＡ線における縦断面図である。

【図４７】図44のＢーＢ線における縦断面図である。

【図４８】図28における調整軸の縦断面図である。

【図４９】図28における調整軸の正面図である。

【図５０】カッターシートの平面図である。

【図５１】図50の正面図である。

【図５２】他のカッターシートの平面図である。

【図５３】図52の正面図である。

【図５４】図52の拡大縦断面図である。

【図５５】リンク機構とカムとの関連においてその作動
状態を示す拡大側面図である。

【図５６】リンク機構とカムとの関連においてその作動
状態を示す拡大側面図である。

【図５７】リンク機構とカムとの関連においてその作動
状態を示す拡大側面図である。

【図５８】従来例の模式図である。

【図５９】他の従来例の模式図である。

【図６０】更に他の従来例の模式図である。

【符合の説明】

18 スライド式押え板 181 案内板 182 長孔 19 押え板 191 ガイド筒 20 受け板 21 ストッパ 22 下貼り受け板 222 下端 23 ガイド板 24 テープ折曲圧着部 25 癖取り部材 26 引っ張りロール 27 剥離ロール 28 ガイドロール 29 回転式カッター刃 30 ホルダ 31 上貼りロール 311 軸 32 テープロール 33 書類テープ 34 案内板 35 軸 36 摺動部材 37 作動カバー 371 カム面 38 ケーシング 381 カム面 382 カム溝 383 水平作動カム溝 384 上昇カム溝 385 水平戻りカム溝 386 戻り防止用爪 387 ピン 39 レバー 391 軸 392 案内面 40 巻き戻し用つまみ 401 送り出し用つまみ 41 レール 411 逃げ部 412 案内面 42 長孔 43 軸 431 引っ張りバネ 44 中間壁 441 ガイド部材 443 長孔 444 ラック 45 連結リンク 451 長孔 46 軸 49 リンク 54 受け板ロック部材 543 先端 55 止めピン 56 底板 57 スプリング 58 レバー 59 ピニオン 60 軸

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平６−34967（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−7957（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B42C 9/00 - 9/02

Claims (11)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 粘着テープロールから下貼り受け板まで
   引き出した製本テープをテープカッターで截断し、次に
   書類を受け板と押え板との間に挟んで押し下げて下貼り
   受け板の上面に引き出されている前記製本テープに書類
   の下側を押しつけて書類の下側に製本テープを貼着し、
   次に下貼り受け板と共に受け板と押え板との間に書類を
   挟んで更に押し下げることによりテープ折曲圧着部で書
   類の下側に貼着されている前記製本テープを折曲ながら
   しごくようにして書類の背中に製本テープを貼着し、次
   に書類の下側および背中に貼着されている製本テープを
   上貼りロールにより書類の上側に折曲圧着して製本テー
   プを書類の上側に貼着することを特徴とする製本テープ
   貼り方法。
2. 【請求項２】 粘着テープロールから引き出された製本
   テープを書類の厚さに合わせて截断するための回転刃式
   テープカッターを設け、テープ引き出し手段から引き出
   されたテープをガイドするガイド板の先端部に略垂直方
   向の圧着面を有するテープ折曲圧着部を設け、該テープ
   折曲圧着部の圧着面との間に僅かな間隙を設け前記ガイ
   ド板のガイド面とほぼ同一高さの支持面を備えた下貼り
   受け板を上下動可能に支持し、前記ガイド板の上部に位
   置し前記テープ折曲圧着部の圧着面とほぼ同一垂直平面
   内にストッパを設け、前記下貼り受け板の上方に位置し
   て水平方向にスライド可能であって、かつ、上下動可能
   に支持したスライド式押え板を設け、該押え板に対向し
   その先端が前記下貼り受け板のほぼ長さ分だけ前記スト
   ッパから離間し上下動可能に支持した受け板を設け、前
   記下貼り受け板のところまで水平移動可能に上貼りロー
   ルを設けたことを特徴とする製本テープ貼り装置。
3. 【請求項３】請求項２において、回転刃式テープカッタ
   ーに代えて非回転刃式テープカッターを設けたことを特
   徴とする製本テープ貼り装置。
4. 【請求項４】 揺動可能にレバーを設け、該レバーの揺
   動によりスライド押え板の水平移動および上貼りロール
   の水平移動を行うことを特徴とする請求項２および３記
   載の製本テープ貼り装置。
5. 【請求項５】 スライド式押え板を覆うように作動カバ
   ーを上下動可能に設け、該作動カバーにカム面を形成
   し、該カム面によりレバーを揺動させることを特徴とす
   る請求項４記載の製本テープ貼り装置。
6. 【請求項６】 スライド式押え板に案内板を一体に設
   け、該案内板に垂直方向の長孔を設け、該長孔と上貼り
   ロールの軸とを連結リンクで連結し、前記長孔の連結部
   分をカム溝に案内させると共に上貼りロールの軸をレバ
   ーに形成した案内面に案内させることを特徴とする請求
   項５記載の製本テープ貼り装置。
7. 【請求項７】 カム溝はスライド式押え板が一定期間ス
   トッパから離間した状態を維持するように形成されてい
   ることを特徴とする請求項６記載の製本テープ貼り装
   置。
8. 【請求項８】 受け板の裏面に水平移動可能に受け板ロ
   ック部材を設け、該受け板ロック部材によって受け板の
   上昇ロックおよびロック解除を可能にした請求項２およ
   び３記載の製本テープ貼り装置。
9. 【請求項９】 テープを切断する方向に移動可能なホル
   ダに回転式カッター刃を軸支し、該軸の長手方向に回転
   式カッター刃を移動可能にしたことを特徴とする請求項
   ２記載の製本テープ貼り装置。
10. 【請求項１０】 回転式カッター刃のホルダに、回転式
    カッター刃にシリコン等を塗布するためのシリコン保持
    部を設けたことを特徴とする請求項９記載の製本テープ
    貼り装置。
11. 【請求項１１】 回転式カッター刃のホルダをホルダ保
    持部材に上下動可能に弾性支持し、前記ホルダを貫通し
    た軸を設け、前記ホルダ保持部材の側面に該軸端を突出
    させたことを特徴とする請求項９および１０記載の製本
    テープ貼り装置。