JP3297267B2 - 熱処理用ウェハボート及びこれを用いた熱処理装置 - Google Patents

熱処理用ウェハボート及びこれを用いた熱処理装置

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JP3297267B2 JP24333495A JP24333495A JP3297267B2 JP 3297267 B2 JP3297267 B2 JP 3297267B2 JP 24333495 A JP24333495 A JP 24333495A JP 24333495 A JP24333495 A JP 24333495A JP 3297267 B2 JP3297267 B2 JP 3297267B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウェハの熱処理
時に使用するウェハボ−トの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハ上にトランジスタなどのマ
イクロ電子装置を製造するに当って、半導体ウェハの熱
処理は、欠くことのできない技術の一つとなっている。
半導体ウェハの熱処理では、半導体ウェハ内の温度分布
を均一に制御することが、以下の観点から重要である。
【0003】i) 拡散層の不純物プロファイルを均一に
する。
【0004】ii) ウェハ上に成長又は堆積する膜の厚
さを均一にする。
【0005】iii) ウェハに形成されるスリップ(結晶
面の滑りによるライン状の凹凸)や曲りなどの熱歪みを
なくす。
【0006】一方、現在の製造技術においては、経済的
理由から、大きな直径の半導体ウェハが使用されると共
に、半導体ウェハ上に形成されるマイクロ電子装置のサ
イズも小さくなってきている。
【0007】また、1回の熱処理において、温度の上昇
及び下降の勾配を顕著に大きくすることが多くなってい
る。熱処理時の温度勾配の増大は、熱処理費を下げると
いう経済的理由、及び、ポリシリコン上にリ−ク電流の
少ない酸化物を成長させる、ウルトラ・シャロウ機能を
作るという技術的理由からも必要なものである。
【0008】なお、ウルトラ・シャロウ機能について
は、例えば、K.Yamabe,K.Imai,J.S
hiozawa,Y.Suizu,A.Yamamot
o及びK.Okumura、電気化学協会、Ext.A
bs.,電気化学協会学会誌、Vol.92−1(19
92)224 、 K.Yamabe,K.Imai,
H.Kawaguchi,Y.Suizu及びK.Ok
umura、電気化学協会、Ext.Abs.,電気化
学協会学会誌、Vol.92−1(1992)226に
記載されている。
【0009】ウェハ半径や温度勾配の増大などは、熱処
理時の半導体ウェハの半径方向の温度を不均一にする。
例えば、バッチタイプの水平型又は垂直型の拡散炉を用
いた場合、温度上昇時におけるウェハの温度は、ウェハ
の中心で最低温度となり、ウェハのエッジに向かって次
第に温度が高くなり、ウェハのエッジで最高温度とな
る。
【0010】このような半導体ウェハの半径方向の温度
不均一は、スリップの発生やウェハの曲りなどの熱歪み
の原因となる。従って、ウェハ半径や温度勾配の増大に
伴い、半導体ウェハの半径方向の温度を均一にすること
が重要な課題となる。
【0011】図24は、半導体ウェハの熱処理に用いる
垂直型の拡散炉の概略を示すものである。図25は、図
24のウェハボ−トを詳細に示すものである。
【0012】支持台11は、プロセスチュ−ブ12内に
配置されている。ウェハボ−ト13は、支持台11上に
搭載されている。ウェハボ−ト13は、複数本の棒状の
支持ロッド14と、各支持ロッド14に取り付けられ、
半導体ウェハ15が搭載される複数の環状の支持トレ−
16とから構成されている。
【0013】支持台11は、上下方向に移動することが
できるため、ウェハボ−ト13の配置や取り出しが容易
になっている。
【0014】ヒ−タ17は、ウェハボ−ト13内の半導
体ウェハ15を加熱するため、プロセスチュ−ブ12の
周囲に配置されている。
【0015】図26は、図25のウェハボ−トをさらに
詳細に示す平面図である。図27は、図26のXXVI
I−XXVII線に沿う断面図である。
【0016】ウェハボ−トは、4本の支持ロッド14を
有している。環状の支持トレ−16は、各支持ロッド1
4により支持されている。4本の支持ロッド14は、等
間隔かつ対称的に環状の支持ロッド14の周囲を保持し
ているのではなく、一方に偏ってかつ非対称的に環状の
支持ロッド14の周囲を保持している。
【0017】また、支持トレ−16の上面(半導体ウェ
ハを載せる面)は、平坦であり、半導体ウェハ15のエ
ッジの全ては、支持トレ−16に接触している。支持ト
レ−16の厚さは、均一であり、所定値に設定されてい
る。
【0018】上述のウェハボ−トは、半導体ウェハ15
を支持するに当って、温度上昇が比較的に早い半導体ウ
ェハ15のエッジ及びその近傍を、主としてSiCから
作られる支持トレー16に接触させている(例えば、
K.Yamabe,K.Imai,K.Okumur
a,K.Nakao,及びS.Ueno、米国特許5,
297,956,29.3.1994を参照)。
【0019】この環状の支持トレ−16は、半導体ウェ
ハ15の温度上昇時においては、半導体ウェハ15のエ
ッジ及びその近傍から熱を奪い、温度降下時において
は、半導体ウェハ15のエッジ及びその近傍に熱を与え
る。
【0020】従って、支持トレ−16の熱容量(厚さや
幅など)を適切な値に設計することにより、半導体ウェ
ハ15の温度上昇時及び下降時における温度の均一性に
貢献することができる。
【0021】しかし、支持トレ−16は、複数本の支持
ロッド14に支えられている。つまり、支持トレ−16
の熱容量のみを調節して、半導体ウェハ15の温度上昇
時及び下降時における温度を均一にしようとすると、支
持ロッド14に近い半導体ウェハ15のエッジ及びその
近傍の温度が、支持ロッド14から十分に離れた半導体
ウェハ15のエッジ及びその近傍の温度に比べて下がり
過ぎてしまう。
【0022】これは、主としてSiCから作られる支持
ロッド14が、支持トレ−16と同様に熱容量を持つか
らである。つまり、半導体ウェハ15と支持ロッド14
との熱交換により、支持ロッド14に近い半導体ウェハ
15のエッジ及びその近傍においては、加熱率及び冷却
率が顕著に低くなる。
【0023】以上のような支持ロッド(ボートロッド)
の近くにおける半導体ウェハの加熱率及び冷却率の低下
は、一般的に、ボートロッド効果と呼ばれている。
【0024】例えば、バッチタイプの垂直型迅速熱処理
炉において、100℃/分の率で8インチ・ウェハを加
熱する場合、図28に示すように、ロッドに近いウェハ
のエッジAの温度は、ロッドから十分に離れたウェハの
エッジB又はウェハの中央部Cの温度に比べて、最大で
10℃以上低くなる事実が判明した。
【0025】なお、バッチタイプの垂直型迅速熱処理炉
については、例えば、K.Yamabe,K.Ima
i,K.Okumura,K.Nakao,及びS.U
eno、米国特許5,297,956,29.3.19
94、又は、M.Shrem,A.Yamamoto,
Y.Mikata,K.Usuda,及びK.Naka
o;“Semiconductor Silicon
1994”、又は、H.Huff,W.Berghol
z,K.Sumino,eds.,電気化学協会学会
誌、Pennington,NJ,Vol.94−10
(1994)1050に記載されている。
【0026】特に、例えば、加熱が100℃/分、冷却
が60℃/分のごときFTP(FastThermal Processing
)に使用される高い温度勾配の場合、例えば1000
℃の処理温度において許容される半導体ウェハの温度分
布の幅は、±数℃程度に過ぎない。
【0027】また、ウェハ間における温度の不均一の原
因は、ウェハ・バッチの中で隣接し合うウェハ間に生じ
るいわゆるシャドウ効果である。
【0028】このシャドウ効果は、上下方向のウェハの
温度の不均一をもたらす。例えば、8インチ・ウェハ用
の従来のウェハボートにおいて、約11mmのウェハ間
スペーサを使用した場合、上下方向のウェハの温度差の
最大は、70℃程度になる。この場合、ボートロッド効
果によるウェハ内の温度差の最大は、10℃程度にな
る。
【0029】ところで、4本の支持ロッドのみ(支持ト
レ−を有しないもの)から構成されたウェハボ−トを用
意し、各々の支持ロッドに設けた溝により半導体ウェハ
を支持する技術が開発されている。
【0030】この技術を用いた場合、環状トレーを持つ
ウェハボートに比べて、半導体ウェハの半径方向の温度
の均一性が改善された。
【0031】しかし、この技術では、ボートロッド効果
による半導体ウェハの円周方向の温度の均一性が依然と
して改善できず、例えば、FTPの場合、約10℃のオ
ーダーの温度差が発生する。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のウ
ェハボ−トでは、1枚のウェハ内の温度分布及び半導体
ウェハ間の温度分布を均一にすることが難しく、拡散層
の不純物プロファイルの均一化、ウェハ上に成長又は堆
積する膜の厚さの均一化、及びウェハに形成されるスリ
ップや曲りなどの熱歪みの防止を達成することができな
い欠点がある。
【0033】本発明は、上記欠点を解決すべくなされた
もので、その目的は、ボ−トロッド効果によるウェハ内
の温度の不均一性を解消し、拡散層の不純物プロファイ
ルの均一化、ウェハ上に成長又は堆積する膜の厚さの均
一化、及びウェハに形成されるスリップや曲りなどの熱
歪みの防止を達成することである。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の熱処理用ウェハボ−トは、複数のロッド
と、前記複数のロッドに取り付けられ、ウェハが搭載さ
れるトレーとを備え、前記トレ−は、各々のロッドの近
傍の領域の熱容量がその他の領域の熱容量よりも低くな
るように構成されている。
【0035】本発明の熱処理用ウェハボ−トは、複数の
ロッドと、前記複数のロッドに取り付けられ、ウェハが
搭載されるトレーとを備え、前記トレ−は、前記ウェハ
が搭載される面の各々のロッドの近傍に窪みを有してい
る。
【0036】本発明の熱処理用ウェハボ−トは、複数の
ロッドと、前記複数のロッドに取り付けられ、ウェハが
搭載されるトレーとを備え、前記トレ−は、前記ウェハ
が搭載される面に対し反対側の面の各々のロッドの近傍
に窪みを有している。
【0037】本発明の熱処理用ウェハボ−トは、複数の
ロッドと、前記複数のロッドに取り付けられ、ウェハが
搭載されるトレーとを備え、前記トレ−は、各々のロッ
ドの近傍に貫通穴を有している。
【0038】本発明の熱処理用ウェハボ−トは、複数の
ロッドと、前記複数のロッドに取り付けられ、ウェハが
搭載されるトレーとを備え、各々のロッドは、円筒形を
有している。
【0039】そして、前記トレ−は、前記ウェハの円周
方向における前記トレ−と前記ロッドの合計の熱容量が
等しくなるように構成されている。また、前記複数のロ
ッドは、前記トレ−の一方側に偏った状態で前記トレ−
を支持している。
【0040】
【作用】上記構成によれば、ウェハボ−トを構成するト
レ−に窪み又は貫通穴を設けることにより、又はロッド
を円筒形にすることにより、ウェハの円周方向における
トレ−及びロッドの合計の熱容量をほぼ同じにしてい
る。
【0041】即ち、ボ−トロッド効果を補正することが
できるため、ウェハの半径方向の温度分布の均一化に加
えて、さらにウェハの円周方向の温度分布の均一化も達
成することができる。
【0042】従って、拡散層の不純物プロファイルの均
一化、ウェハ上に成長又は堆積する膜の厚さの均一化、
及びウェハに形成されるスリップ(結晶面の滑りによる
ライン状の凹凸)や曲りなどの熱歪みの防止を達成でき
る。
【0043】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の熱処理
用ウェハボ−トについて詳細に説明する。
【0044】図1は、半導体ウェハの熱処理に用いる垂
直型の拡散炉の概略を示すものである。図2は、図1の
ウェハボ−トを詳細に示すものである。
【0045】支持台11は、プロセスチュ−ブ12内に
配置されている。ウェハボ−ト13は、支持台11上に
搭載されている。ウェハボ−ト13は、複数本の棒状の
支持ロッド14と、各支持ロッド14に取り付けられ、
半導体ウェハ15が搭載される複数の環状の支持トレ−
16とから構成されている。
【0046】支持台11は、上下方向に移動することが
できるため、ウェハボ−ト13の配置や取り出しが容易
になっている。また、複数の支持トレ−16は、それぞ
れ隣接する支持トレ−16との間隔が一定となるように
配置されている。
【0047】ヒ−タ17は、ウェハボ−ト13内の半導
体ウェハ15を加熱するため、プロセスチュ−ブ12の
周囲に配置されている。
【0048】図3は、図2のウェハボ−トをさらに詳細
に示す平面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿
う断面図である。
【0049】ウェハボ−トは、4本の支持ロッド14を
有している。環状の支持トレ−16は、各支持ロッド1
4により支持されている。4本の支持ロッド14は、等
間隔かつ対称的に環状の支持ロッド14の周囲を保持し
ているのではなく、一方に偏ってかつ非対称的に環状の
支持ロッド14の周囲を保持している。
【0050】また、支持トレ−16の上面(半導体ウェ
ハを載せる面)は、一部を除いて平坦である。即ち、各
々の支持ロッド14の近傍の支持トレ−16の上面に
は、窪み18aが形成されている。
【0051】この窪み18aの幅は、支持ロッド14の
直径と同じ程度となるように形成される。例えば、支持
ロッド14の直径が約12mmである場合には、窪み1
8aの幅は、10〜20mmに設定される。
【0052】窪み18aが形成された領域における支持
トレ−16の厚さt2は、その他の領域における支持ト
レ−16の厚さt1よりも薄くなっている。つまり、窪
み18aが形成された領域における支持トレ−16の熱
容量は、その他の領域における支持トレ−16の熱容量
よりも小さくなっている。
【0053】また、窪み18aが形成された領域におい
ては、半導体ウェハ15は、支持トレ−16に接触して
いないのに対し、その他の領域においては、半導体ウェ
ハ15は、支持トレ−16に接触している。つまり、窪
み18aが形成された領域では、その他の領域に比べ
て、支持トレ−16の熱容量の影響を受け難い。
【0054】従って、支持ロッド14の熱容量及び窪み
を有する支持トレ−16の熱容量を考慮すると、半導体
ウェハ15の円周方向の支持ロッド14と支持トレ−1
6の合計の熱容量は、ほぼ等しくなる。
【0055】上述のウェハボ−トでは、半導体ウェハ1
5を支持するに当って、温度上昇が比較的に早い半導体
ウェハ15のエッジ及びその近傍を、石英又はSiCか
ら作られる支持トレー16に接触させている。さらに、
支持ロッド14近傍の支持トレ−16の上面に窪みを設
けている。これにより、半導体ウェハ15の円周方向の
支持ロッド14と支持トレ−16の合計の熱容量を等し
くしている。
【0056】つまり、支持トレ−16を設けることによ
り、温度上昇時又は下降時における半導体ウェハ15の
半径方向の温度分布を均一にすることができ、かつ、支
持トレ−16に窪み18aを設けることにより、半導体
ウェハ15の円周方向の温度分布を均一にすることがで
きる。
【0057】従って、ボ−トロッド効果による温度の不
均一を改善でき、半導体ウェハ15の温度上昇時及び下
降時における温度の均一性に貢献することができる。
【0058】例えば、バッチタイプの垂直型迅速熱処理
炉において、100℃/分の率で8インチ・ウェハを加
熱する場合、図5に示すように、ロッドに近いウェハの
エッジAの温度は、ロッドから十分に離れたウェハのエ
ッジBの温度とほぼ同じになり、ウェハのエッジA,B
及び中央部Cの温度の温度差は、最大でも数℃以下とな
った。
【0059】図6は、図2のウェハボ−トの変形例を示
す平面図である。図7は、図6のVII−VII線に沿
う断面図である。
【0060】ウェハボ−トは、4本の支持ロッド14を
有している。環状の支持トレ−16は、各支持ロッド1
4により支持されている。4本の支持ロッド14は、等
間隔かつ対称的に環状の支持ロッド14の周囲を保持し
ているのではなく、一方に偏ってかつ非対称的に環状の
支持ロッド14の周囲を保持している。
【0061】また、支持トレ−16の上面(半導体ウェ
ハを載せる面)は、平坦であり、支持トレ−16の下面
(半導体ウェハを載せる面と反対側の面)は、一部を除
いて平坦である。即ち、各々の支持ロッド14の近傍の
支持トレ−16の下面には、窪み18bが形成されてい
る。
【0062】この窪み18bの幅は、支持ロッド14の
直径と同じ程度となるように形成される。例えば、支持
ロッド14の直径が約12mmである場合には、窪み1
8bの幅は、10〜20mmに設定される。
【0063】窪み18bが形成された領域における支持
トレ−16の厚さt2は、その他の領域における支持ト
レ−16の厚さt1よりも薄くなっている。つまり、窪
み18bが形成された領域における支持トレ−16の熱
容量は、その他の領域における支持トレ−16の熱容量
よりも小さくなっている。
【0064】また、本実施例では、半導体ウェハ15の
エッジの全ては、支持トレ−16に接触している。従っ
て、半導体ウェハ15と支持トレ−16の間の直接の熱
伝導が発生する。
【0065】従って、支持ロッド14の熱容量及び窪み
を有する支持トレ−16の熱容量を考慮すると、半導体
ウェハ15の円周方向の支持ロッド14と支持トレ−1
6の合計の熱容量は、ほぼ等しくなる。
【0066】上述のウェハボ−トでは、半導体ウェハ1
5を支持するに当って、温度上昇が比較的に早い半導体
ウェハ15のエッジ及びその近傍を、石英又はSiCか
ら作られる支持トレー16に接触させている。さらに、
支持ロッド14近傍の支持トレ−16の下面に窪みを設
けている。これにより、半導体ウェハ15の円周方向の
支持ロッド14と支持トレ−16の合計の熱容量を等し
くしている。
【0067】つまり、支持トレ−16を設けることによ
り、温度上昇時又は下降時における半導体ウェハ15の
半径方向の温度分布を均一にすることができ、かつ、支
持トレ−16に窪み18bを設けることにより、半導体
ウェハ15の円周方向の温度分布を均一にすることがで
きる。
【0068】従って、ボ−トロッド効果による温度の不
均一を改善でき、半導体ウェハ15の温度上昇時及び下
降時における温度の均一性に貢献することができる。
【0069】例えば、バッチタイプの垂直型迅速熱処理
炉において、100℃/分の率で8インチ・ウェハを加
熱する場合、図8に示すように、ロッドに近いウェハの
エッジAの温度は、ロッドから十分に離れたウェハのエ
ッジBの温度とほぼ同じになり、ウェハのエッジA,B
及び中央部Cの温度の温度差は、最大でも数℃以下とな
った。
【0070】図9は、図2のウェハボ−トの変形例を示
す平面図である。図10は、図9のX−X線に沿う断面
図である。
【0071】ウェハボ−トは、4本の支持ロッド14を
有している。環状の支持トレ−16は、各支持ロッド1
4により支持されている。4本の支持ロッド14は、等
間隔かつ対称的に環状の支持ロッド14の周囲を保持し
ているのではなく、一方に偏ってかつ非対称的に環状の
支持ロッド14の周囲を保持している。
【0072】また、支持トレ−16の上面(半導体ウェ
ハを載せる面)から下面(半導体ウェハを載せる面と反
対側の面)へ達する貫通穴19が形成されている。
【0073】この貫通穴19の平面形状は、例えば、支
持ロッド14の直径と同じ程度の直径を有する円形とな
るように形成される。例えば、支持ロッド14の直径が
約12mmである場合には、貫通穴19の直径は、10
〜20mmに設定される。
【0074】従って、貫通穴19が形成された領域にお
ける支持トレ−16の熱容量は、その他の領域における
支持トレ−16の熱容量よりも小さくなっている。即
ち、支持ロッド14の熱容量及び貫通穴を有する支持ト
レ−16の熱容量を考慮した場合の半導体ウェハ15の
円周方向の合計の熱容量は、ほぼ等しくなる。
【0075】上述のウェハボ−トでは、半導体ウェハ1
5を支持するに当って、温度上昇が比較的に早い半導体
ウェハ15のエッジ及びその近傍を、石英又はSiCか
ら作られる支持トレー16に接触させている。さらに、
支持ロッド14近傍の支持トレ−16に貫通穴19を設
けている。これにより、半導体ウェハ15の円周方向の
支持ロッド14と支持トレ−16の合計の熱容量を等し
くしている。
【0076】つまり、支持トレ−16を設けることによ
り、温度上昇時又は下降時における半導体ウェハ15の
半径方向の温度分布を均一にすることができ、かつ、支
持トレ−16に貫通穴19を設けることにより、半導体
ウェハ15の円周方向の温度分布を均一にすることがで
きる。
【0077】従って、ボ−トロッド効果による温度の不
均一を改善でき、半導体ウェハ15の温度上昇時及び下
降時における温度の均一性に貢献することができる。
【0078】例えば、バッチタイプの垂直型迅速熱処理
炉において、100℃/分の率で8インチ・ウェハを加
熱する場合、図11に示すように、ロッドに近いウェハ
のエッジAの温度は、ロッドから十分に離れたウェハの
エッジBの温度とほぼ同じになり、ウェハのエッジA,
B及び中央部Cの温度の温度差は、最大でも数℃以下と
なった。
【0079】上述の実施例における窪み18a,18b
の形状及び貫通穴19の形状は、重要でなく、種々の変
形例が考えられる。
【0080】図12は、ウェハボ−トの中心点を原点と
する円周角θにより窪み18aの形状を決定する例であ
る。図13は、図12のXIII−XIII線に沿う断
面図である。
【0081】この場合の円周角θは、支持トレ−16の
弧の長さlから逆算される。即ち、最初に、弧の長さl
が支持ロッド14の直径とほぼ同じ程度に設定され、弧
の長さl及び支持トレ−16の半径rから円周角θが求
められる。円周角θは、一般に、0.1°〜10°の範
囲に収まる。
【0082】本実施例における支持トレー16の寸法の
一例を示す。熱処理するウエハーが200mmの場合、
支持トレー16は厚さは、1〜4mmの範囲にし、支持
トレー16の内側半径は、60〜80mmにし、支持ト
レー16の外側半径は100〜120mmにすることが
できる。
【0083】図14は、ウェハボ−トの中心点を原点と
する円周角θにより貫通穴19の形状を決定する例であ
る。図15は、図14のXV−XV線に沿う断面図であ
る。
【0084】この場合の円周角θは、支持トレ−16の
弧の長さlから逆算される。即ち、最初に、弧の長さl
が支持ロッド14の直径とほぼ同じ程度に設定され、弧
の長さl及び支持トレ−16の半径rから円周角θが求
められる。円周角θは、一般に、0.1°〜10°の範
囲に収まる。
【0085】本実施例における支持トレー16の寸法の
一例を示す。熱処理するウエハーが200mmの場合、
支持トレー16は厚さは、約4mmにし、支持トレー1
6の内側半径は、60〜80mmにし、支持トレー16
の外側半径は100〜120mmにすることができる。
【0086】図16は、窪み18aの具体例をさらに示
すものである。
【0087】窪み18aの平面形状は、三角形、四角
形、台形、円形や楕円形などの定形であってもよく、又
は不定形であってもよい。
【0088】図17は、貫通穴19の具体例をさらに示
すものである。
【0089】貫通穴19の平面形状は、三角形、四角
形、台形、円形や楕円形などの定形であってもよく、又
は不定形であってもよい。
【0090】図18〜図20は、半導体ウェハ15のエ
ッジの円周方向の温度分布を均一にするため、支持ロッ
ド14を円筒形にしたウェハボ−トを示すものである。
即ち、支持ロッド14が中空になるため、支持ロッド1
4の熱容量が減り、半導体ウェハ15の円周方向の支持
ロッド及び支持トレ−の合計の熱容量をほぼ等しくでき
る。また、ウェハボ−トの軽量化にも貢献できる。
【0091】図21〜図23は、半導体ウェハ15のエ
ッジの円周方向の温度分布を均一にするため、支持ロッ
ド14を円筒形にし、かつ、支持トレ−16に窪み18
aを設けたウェハボ−トを示すものである。即ち、支持
ロッド16の熱容量が減り、支持ロッド16近傍の支持
トレ−16の熱容量も減るため、半導体ウェハ15の円
周方向の支持ロッド及び支持トレ−の合計の熱容量をほ
ぼ等しくできる。また、ウェハボ−トの軽量化にも貢献
できる。
【0092】なお、本発明によるウェハボートは、垂直
形または水平形のいずれの熱処理装置にも使用できるよ
うに設計することができる。また、支持トレーは、例え
ば、石英、SiC又はこれらと同じような性質を有する
材料から作ることができる。半導体ウェハとしては、例
えば、Si,GaAs,Ge,SiCやガラスなどの材
料から構成されたものを使用することができる。
【0093】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の熱処理
用ウェハボ−トによれば、次のような効果を奏する。
【0094】ウェハボ−トを構成する支持トレ−に窪み
又は貫通穴を設けることにより、又は支持ロッドを円筒
形にすることにより、半導体ウェハの円周方向の支持ト
レ−及び支持ロッドの合計の熱容量をほぼ同じにでき
る。
【0095】即ち、ボ−トロッド効果を補正することが
でき、半導体ウェハの半径方向の温度分布の均一化に加
えて、さらに半導体ウェハの円周方向の温度分布の均一
化も達成することができる。
【0096】従って、拡散層の不純物プロファイルの均
一化、ウェハ上に成長又は堆積する膜の厚さの均一化、
及びウェハに形成されるスリップ(結晶面の滑りによる
ライン状の凹凸)や曲りなどの熱歪みの防止を達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェハボ−トを使用する垂直型熱処理
炉を示す概略図。
【図2】図1のウェハボ−トを詳細に示す断面図。
【図3】図2のウェハボ−トをさらに詳細に示す平面
図。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】熱処理時における時間とウェハ上の各点の温度
の関係を示す図。
【図6】図2のウェハボ−トの変形例を示す平面図。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図。
【図8】熱処理時における時間とウェハ上の各点の温度
の関係を示す図。
【図9】図2のウェハボ−トの変形例を示す平面図。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図。
【図11】熱処理時における時間とウェハ上の各点の温
度の関係を示す図。
【図12】支持トレ−の窪みの平面形状の一例を示す
図。
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う断面
図。
【図14】支持トレ−の貫通穴の平面形状の一例を示す
図。
【図15】図14のXV−XV線に沿う断面図。
【図16】支持トレ−の窪みの具体例を示す図。
【図17】支持トレ−の貫通穴の具体例を示す図。
【図18】図2のウェハボ−トの変形例を示す断面図。
【図19】図18のウェハボ−トの一部を詳細に示す平
面図。
【図20】図19のXX−XX線に沿う断面図。
【図21】図2のウェハボ−トの変形例を示す断面図。
【図22】図21のウェハボ−トの一部を詳細に示す平
面図。
【図23】図22のXXIII−XXIII線に沿う断
面図。
【図24】従来のウェハボ−トを使用する垂直型熱処理
炉を示す概略図。
【図25】図24のウェハボ−トを詳細に示す断面図。
【図26】図25のウェハボ−トをさらに詳細に示す平
面図。
【図27】図26のXXVII−XXVII線に沿う断
面図。
【図28】熱処理時における時間とウェハ上の各点の温
度の関係を示す図。
【符号の説明】
11 …ウェハボ−ト、 12 …プロセスチュ−ブ、 13 …支持台、 14 …支持ロッド、 15 …半導体ウェハ、 16 …支持トレ−、 17 …ヒ−タ、 18a,18b …窪み、 19 …貫通穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 見方 裕一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 山賀 健一 岩手県江刺市岩谷堂字松長根52 東京エ レクトロン東北株式会社内 (72)発明者 西 勝夫 岩手県江刺市岩谷堂字松長根52 東京エ レクトロン東北株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−45269(JP,A) 特開 平5−136071(JP,A) 特開 平7−174490(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/22 511 H01L 21/205 H01L 21/324

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のロッドと、前記複数のロッドに取
    り付けられ、ウェハが搭載されるトレーとを具備し、前
    記トレーは、前記トレーの中心と前記複数のロッド
    間の前記複数のロッドの近傍の領域の熱容量が、その他
    の領域の熱容量よりも低くなるように構成されているこ
    とを特徴とする熱処理用ウェハボート。
  2. 【請求項2】 複数のロッドと、前記複数のロッドに取
    り付けられ、ウェハが搭載されるトレーとを具備し、前
    記トレーは、前記ウェハが搭載される面の前記複数の
    ッドの近傍に窪みを有することを特徴とする熱処理用ウ
    ェハボート。
  3. 【請求項3】 複数のロッドと、前記複数のロッドに取
    り付けられ、ウェハが搭載されるトレーとを具備し、前
    記トレーは、前記ウェハが搭載される面に対し反対側の
    面の前記複数のロッドの近傍に窪みを有することを特徴
    とする熱処理用ウェハボート。
  4. 【請求項4】 複数のロッドと、前記複数のロッドに取
    り付けられ、ウェハが搭載されるトレーとを具備し、前
    記トレーは、前記トレーの中心と前記複数のロッド
    間の前記複数のロッドの近傍に貫通穴を有することを特
    徴とする熱処理用ウェハボート。
  5. 【請求項5】 前記複数のロッドが、円筒形であること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱
    処理用ウェハボート。
  6. 【請求項6】 前記トレーは、前記ウェハの円周方向に
    おける前記トレーと前記複数のロッドの合計の熱容量が
    等しくなるように構成されていることを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか1項に記載の熱処理用ウェハボー
    ト。
  7. 【請求項7】 前記トレーは、前記複数のロッドにより
    支えられていることを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れか1項に記載の熱処理用ウェハボート。
  8. 【請求項8】 前記複数のロッドは、前記トレーの一方
    側に偏った状態で前記トレーを支持していることを特徴
    とする請求項7記載の熱処理用ウェハボート。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の
    熱処理用ウェハボートを備えた熱処理装置。
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