JP3296183B2 - スライドコア駆動機構付樹脂成形金型 - Google Patents

スライドコア駆動機構付樹脂成形金型

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JP3296183B2
JP3296183B2 JP10238296A JP10238296A JP3296183B2 JP 3296183 B2 JP3296183 B2 JP 3296183B2 JP 10238296 A JP10238296 A JP 10238296A JP 10238296 A JP10238296 A JP 10238296A JP 3296183 B2 JP3296183 B2 JP 3296183B2
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圭三 中川
宏昭 東野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂材などを使用し
た各種成形品用のスライドコア駆動機構付樹脂成形金型
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスライドコア付の樹脂成形金型に
おいては、2個のスライドコアを使用し、かつ、互いに
金型内を出入する方向が反対方向すなわち180度異な
る場合には、各々の方向に駆動する2個のアクチュエー
タを配置した構成のものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成のスライドコア付の樹脂成形金型では、2個のス
ライドコアを各々異なる方向に駆動させるために2個の
アクチュエータを必要とし、また、これらの取付けスペ
ースを樹脂成形金型に確保しなければならないために樹
脂成形金型のサイズが大きくなり、結果として前記樹脂
成形金型を使用する射出成形機などのサイズが大きくな
るなどの課題を有していた。
【0004】本発明はこのような従来の課題を解決しよ
うとするもので、1個のアクチュエータで2個のスライ
ドコアを各々異なる方向に駆動でき、小型で設備コスト
の低減が可能なスライドコア駆動機構付樹脂成形金型を
提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明のスライドコア駆動機構付樹脂成形金型は、各
々空洞部分のキャビティ部を2個設けた上型および下型
と、一部が各々のキャビティ部を出入する2本のスライ
ドコアを2本のロッド棒、支点ピンにより揺動自在なレ
バーおよびアクチュエータの駆動端を固着あるいは回動
自在に連結し、アクチュエータの駆動動作によりスライ
ドコアが互いに逆方向に移動する構成としている。
【0006】以上の構成および動作により、アクチュエ
ータを削減でき、小型で設備コストを低減することが可
能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、パーティング面どうしを対向させて開閉自在に組み
合わされる一対の金型の上記各パーティング面の両端近
傍に所望形状の製品を得るための空洞部分を形成したキ
ャビティ部をそれぞれ設けた金型部と、この金型部に設
けたキャビティ部内に外部から摺動自在にそれぞれはま
り込む第1、第2のスライドコアと、この第1のスライ
ドコアに一端が連結されると共に略中間部に外部動力発
生機構を結合した第1のリンク部材と、上記第2のスラ
イドコアに一端が連結されると共に略中間部に支点ピン
を設けて上記第1のリンク部材と平行に配設された第2
のリンク部材と、上記第1、第2のリンク部材の他端ど
うしをそれぞれ連結した第3のリンク部材からなり、上
記外部動力発生機構の往復運動により第1〜第3のリン
ク部材を介して第1のスライドコアと第2のスライドコ
アがそれぞれ互いに反対方向へ摺動するように構成した
ものであり、アクチュエータが削減でき、設備や装置が
小型化できるという作用を有する。
【0008】以下、本発明の一実施の形態について図面
を用いて説明する。図1は同実施の形態におけるスライ
ドコア駆動機構付樹脂成形金型の要部構成を示す平面概
念図、図2は同図1のA矢視における部分断面図であ
る。
【0009】図1、図2において、2は空洞部分の上型
キャビティ1と1aを下部に設けた上型であり、上型ホ
ルダー21の下面に結合されている。4は同じく下型キ
ャビティ5と5aを上部に設けた下型であり、下型ホル
ダー22の上面に結合されており、かつ、前記上型2と
対向して配置されておりパーティングライン7を基準に
矢印B方向に開閉可能となっている。
【0010】3は第1のスライドコアであり、パーティ
ングライン7に沿って上型2と下型4の内部を摺動して
その一部が上型キャビティ1と下型キャビティ5により
形成される樹脂注入部空間、すなわち2個中の一方の成
形製品の形成部を出入する。
【0011】第1のスライドコア3の一端は第1のリン
ク部材8の一端に連結ピン19により固着あるいは回動
自在に連結されている。また、第1のリンク部材8の中
心部にはエアーあるいはオイルシリンダ、ソレノイドあ
るいはカム機構を使用したモータ駆動などによる本体フ
レーム9に固定された外部動力発生機構となるアクチュ
エータ6の先端駆動部が固定体20により結合されてお
り、アクチュエータ6の駆動で固定体20と一体となり
移動動作をする。
【0012】第1のリンク部材8の他端は第3のリンク
部材15の一端に連結ピン18により固着あるいは回動
自在に連結されている。そして第3のリンク部材15の
他端には駆動ピン12が取付けられており、第2のリン
ク部材10の一端に設けた駆動ピン12の外径とほぼ同
じ幅で所定長さの長孔形状のガイド孔16にはめ合わさ
れて回動かつ摺動自在に連結している。
【0013】11は本体フレーム9の一端に固定された
支点ピンであり、第2のリンク部材10のほぼ中心部に
取付けられ、その支点ピン11を中心に第2のリンク部
材10が回転揺動する。そして第2のリンク部材10の
他端には前記と同じ長孔形状のガイド孔17が設けられ
ており、パーティングライン7に沿って上型2と下型4
の他の内部を摺動してその一部が上型キャビティ1aと
下型キャビティ5aにより形成される樹脂注入部空間す
なわち、2個の内の他方の成形製品の形成部を出入する
第2のスライドコア14の一端に取付けた駆動ピン13
がはめ合わされており、回動かつ摺動自在に連結されて
いる。
【0014】第1のスライドコア3と第2のスライドコ
ア14は所定方向に直線移動できるように、各々下型4
のガイド溝(図示せず)に規制ガイドされて摺動する。
そして、アクチュエータ6の駆動動作により第1のスラ
イドコア3、第1、第3、第2のリンク部材8,15,
10および第2のスライドコア14が精度よくかつスム
ースに移動あるいは回動動作するように、ほぼパーティ
ングライン7に沿った同一平面上に設定されている。
【0015】次に、第1のスライドコア3と第2のスラ
イドコア14の動作について説明する。
【0016】まず、第1のスライドコア3と第2のスラ
イドコア14の一部を上型キャビティ1と下型キャビテ
ィ5、そして上型キャビティ1aと下型キャビティ5a
でなる各々の成形製品の形成部に挿入するにはアクチュ
エータ6を駆動動作して点線矢印方向に固定体20を移
動させる。
【0017】すると同時に、第1のスライドコア3の一
部は点線矢印方向に第1のリンク部材8により摺動して
一方の上型キャビティ1と下型キャビティ5でなる成形
製品の形成部に挿入される。また同時に、第1のリンク
部材8の連結ピン18のある端部も点線矢印方向に移動
するために第3のリンク部材15の駆動ピン12のある
反対の端部も点線矢印方向に移動する。
【0018】すると、第2のリンク部材10は支点ピン
11を中心に点線矢印方向にガイド孔16内を駆動ピン
12が摺動しかつ第2のリンク部材10が回動される。
したがって、第2のリンク部材10の他端のガイド孔1
7は駆動ピン13を摺動しかつ第2のリンク部材10が
前記と逆方向に回動して、第2のスライドコア14の一
部を点線矢印方向に移動させてもう一方の上型キャビテ
ィ1aと下型キャビティ5aでなる成形製品の形成部に
挿入するものである。
【0019】そして第1のスライドコア3と第2のスラ
イドコア14の一部を各々の成形製品の成形部から抜き
出すのは、前記挿入と逆の実線矢印方向にアクチュエー
タ6の固定体20を駆動動作することにより、前記と同
様ではあるが逆方向の実線矢印方向動作により、各々の
成形製品の形成部から抜き出されるのである。
【0020】以上のようにアクチュエータ6の駆動によ
り、互いに逆方向に第1のスライドコア3と第2のスラ
イドコア14が各々の成形製品の形成部を出入するよう
にしたものである。
【0021】なお、第1のスライドコア3と第2のスラ
イドコア14が同一距離かつ速度で移動するように、固
定体20、連結ピン18と19、駆動ピン12と13お
よび支点ピン11の位置、そして、第1、第3、第2の
リンク部材8,15,10の長さを設定している。
【0022】したがって、前記の距離あるいは速度を変
更する必要があるときは、前記の全てあるいは必要箇所
あるいはその一部分を変更すれば容易に実現可能であ
る。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、アクチュ
エータを削減でき、金型サイズを小型化することが可能
であり、また金型サイズを大きくすることなく多方向か
つ多様な移動距離でスライドコアを出入できるという有
利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるスライドコア駆
動機構付樹脂成形金型の要部構成を示す平面概念図
【図2】同図1のA矢視における部分断面図
【符号の説明】
1 上型キャビティ 2 上型 3 第1のスライドコア 4 下型 5 下型キャビティ 6 アクチュエータ 7 パーティングライン 8 第1のリンク部材 9 本体フレーム 10 第2のリンク部材 11 支点ピン 12 駆動ピン 13 駆動ピン 14 第2のスライドコア 15 第3のリンク部材 16 ガイド孔 17 ガイド孔 18 連結ピン 19 連結ピン 20 固定体 21 上型ホルダー 22 下型ホルダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/00 - 33/76 B29C 45/00 - 45/84

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーティング面どうしを対向させて開閉
    自在に組み合わされる一対の金型の上記各パーティング
    面の両端近傍に所望形状の製品を得るための空洞部分を
    形成したキャビティ部をそれぞれ設けた金型部と、この
    金型部に設けたキャビティ部内に外部から摺動自在にそ
    れぞれはまり込む第1、第2のスライドコアと、この第
    1のスライドコアに一端が連結されると共に略中間部に
    外部動力発生機構を結合した第1のリンク部材と、上記
    第2のスライドコアに一端が連結されると共に略中間部
    に支点ピンを設けて上記第1のリンク部材と平行に配設
    された第2のリンク部材と、上記第1、第2のリンク部
    材の他端どうしをそれぞれ連結した第3のリンク部材か
    らなり、上記外部動力発生機構の往復運動により第1〜
    第3のリンク部材を介して第1のスライドコアと第2の
    スライドコアがそれぞれ互いに反対方向へ摺動するよう
    にしたスライドコア駆動機構付樹脂成形金型。
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