JP3295209B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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Description
および、レゾルシン残基を有する共重合ポリカーボネー
トを含む熱可塑性樹脂組成物に関する。
は、透明性、耐熱性および耐衝撃性に優れていることか
ら、ガラスの代替材料、例えばレンズ、プリズム等の光
学用途をはじめとして種々の分野で使用されている。
動性が劣るので、成形性が悪いという欠点を有する。単
に流動性を改良するだけであれば、ポリカーボネート系
樹脂の分子量を低くすればよいが、その場合、成形品の
耐衝撃強度が低下するので好ましくない。
有する共重合ポリカーボネートは、ポリカーボネート樹
脂と同様に透明性および耐衝撃性に優れ、かつ流動性が
良好である。しかし、このレゾルシンまたはその誘導体
残基を有する共重合ポリカーボネートは、ポリカーボネ
ート樹脂に比べて耐熱性が低いという欠点を有する。そ
こで本発明は、透明性、耐熱性、耐衝撃性および流動性
がバランス良く優れた熱可塑性樹脂組成物を提供するこ
とを目的とする。
ボネート系樹脂に特定の構造を有する共重合カーボネー
ト樹脂を配合することにより、上記の目的が達成される
ことを見出し、本発明を完成した。
シフェニル)プロパンであるところのポリカーボネート
樹脂99〜1重量部、および (B)次式(化3):
単位の量は(化3)および(化4)の構造単位の合計量
の2〜90モル%を占めるところの共重合ポリカーボネ
ート1〜99重量部を含むことを特徴とする。
ート樹脂は公知である。
ロキシフェニル)プロパン(いわゆるビスフェノール
A)である。
ポリカーボネートは、上記式(化3)および(化4)で
示される構成単位を有することが必要である。まず、
(化3)で示される構成単位はジフェノール成分および
カーボネート成分よりなる。ジフェノール成分を導入す
るために使用されるジフェノールは、先に記載した2,2-
ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(いわゆるビス
フェノールA)である。
駆物質としては、例えばジフェニルカーボネート、ジト
リールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネ
ート、m-クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネー
ト、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジエチルカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネー
ト、ジシクロヘキシルカーボネートなどの炭酸ジエステ
ル、およびホスゲンなどのハロゲン化カルボニル化合物
等が挙げられる。これらを1種または2種以上組合せて
使用することができる。特にジフェニルカーボネートが
好ましい。
は、レゾルシン成分ならびにカーボネート成分から成
る。カーボネート成分としては、上記した炭酸ジエステ
ルまたはホスゲンを使用できる。
(化3)(化4)で示される上記した2種の構成単位を
次の割合で有している。すなわち、(化4)で示される
構成単位の量が、(化3)および(化4)の合計量の2
〜90モル%、好ましくは2〜40モル%である。(化
4)の量が2モル%より少ないとガラス転移温度(T
g)の低下が不十分であるので、流動性の改良効果がみ
られない。また、90モル%より多いと従来のポリカー
ボネートと同等の優れた物性、例えば機械的強度、耐熱
性等が得られない。
平均分子量は、通常10,000〜100,000 、好ましくは18,0
00〜40,000である。ここでいう重量平均分子量とは、ポ
リカーボネート用に補正されたポリスチレンを用いて、
GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定さ
れたものである。(また、メチレンクロリド中、25℃で
測定した固有粘度が、0.35〜0.65 dl/g であるものが好
ましい。)
知のポリカーボネートの製造方法、例えばホスゲンを用
いる界面重合法、溶融重合法等によって製造できる。特
に溶融重合法は毒性物質であるホスゲンや塩化メチレン
等を用いないので、環境衛生上好ましい。
任意であり、公知の慣用の条件を用いることができる。
具体的には、好ましくは80〜250 ℃、より好ましくは 1
00〜230 ℃、特に好ましくは 120〜190 ℃の温度で、好
ましくは0〜5時間、より好ましくは0〜4時間、特に
好ましくは0〜3時間、常圧下で、ジフェノール(ビス
フェノールA)およびレゾルシンと炭酸ジエステルとを
反応させる。次いで、反応系を減圧にしながら反応温度
を高めて、ジフェノールおよびレゾルシンと炭酸ジエス
テルとの反応を行い、最終的には5mmHg以下、より好ま
しくは1mmHg以下の減圧下で 240〜320 ℃の温度で、ジ
フェノールおよびレゾルシンと、炭酸ジエステルとの反
応を行うのが好ましい。
ても良く、バッチ式で行っても良い。また、上記反応を
行う際に使用する反応装置は、槽型であっても、管型で
あっても、塔型であっても良い。
重合ポリカーボネートにおける構造単位(化4)が(化
3)および(化4)の合計の90モル%を超えるような
割合で、すなわちレゾルシンを、ジフェノール100モ
ルに対して、90モルを超えるような量で使用しても、
他の方法、例えば界面重合法等に比べて、色相、耐水
性、耐熱性の優れた共重合ポリカーボネートが得られ
る。
は、その末端がフェノールであっても十分な耐衝撃強度
を有するが、p-t-ブチルフェノール、イソノニルフェノ
ール、イソオクチルフェノール、m-またはp-クミルフェ
ノール(好ましくはp-クミルフェノール)、クロマニル
化合物、例えばクロマンのような、よりかさ高い末端基
を導入すると、より低温衝撃性が優れた共重合ポリカー
ボネートを得ることができる。
率は、(A)1〜99重量部に対して(B)を99〜1
重量部、好ましくは(A)10〜90重量部に対して(B)
を90〜10重量部である。
かにさらに、その物性を損なわない限りにおいて、その
目的に応じて樹脂の混合時、成形時に、慣用の他の添加
剤、例えば顔料、染料、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維
等)、充填剤(カーボンブラック、シリカ、酸化チタン
等)、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型
剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を添
加することができる。
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリ―ミキサ―、ロ―ラ―、ニ―ダ―等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
明する。なお、実施例においては各成分として以下のも
のを用いた。成分(A) PC:ビスフェノールAのポリカーボネート、商標LEXA
N (日本ジーイープラスチックス株式会社製)、メチレ
ンクロリド中、25℃で測定した固有粘度0.50 dl/
g成分(B) RS−PC:以下のようにして製造した共重合ポリカー
ボネート;ビスフェノールA(日本ジーイープラスチッ
クス株式会社製)0.22キロモル、レゾルシン0.2
2キロモルおよびジフェニルカーボネート(エニィ社
製)0.44キロモルを、第1の槽型撹拌機(容量25
0リットル)に仕込み、140℃で溶融した。この温度
に保持しながら、得られた混合物を、ビスフェノールA
換算で毎時0.16キロモルの速度で、第2の槽型撹拌
機(容量50リットル)に送液した。第2の槽型撹拌機
の温度は180℃に保持した。
ウムヒドロキシドを毎時0.04モルおよび水酸化ナト
リウムを毎時0.00016モル(1×10-6モル/モル
‐ビスフェノールA)添加し、滞留時間が30分間とな
るように時間を調整し、撹拌した。
算で毎時0.16キロモルの速度で、第3の槽型撹拌機
(容量50リットル)に送液した。第3の槽型撹拌機の
温度は210℃、圧力は200mmHgであった。滞留時間
が30分間となるように時間を調整し、フェノールを抽
出除去しながら撹拌した。
算で毎時0.16キロモルの速度で、第4の槽型撹拌機
(容量50リットル)に送液した。第4の槽型撹拌機の
温度は240℃、圧力は15mmHgであった。滞留時間が
30分間となるように時間を調整し、フェノールを抽出
除去しながら撹拌した。反応が定常になって得られた反
応物の極限粘度[η]は0.15dl/gであった。
ビスフェノールA換算で毎時0.16キロモルの速度
で、遠心式薄膜蒸発機に送入し、反応を進めた。薄膜蒸
発機の温度および圧力はそれぞれ、270℃および2mm
Hgに制御した。反応物を、蒸発機下部よりギアポンプに
て、290℃および0.2mmHgに制御された二軸横型撹
拌重合槽(L/D=3、撹拌翼回転直径 220mm、内容
積80リットル)に、ビスフェノールA換算で毎時0.
16キロモルの速度(約40kg/ 時間)で送り込み、滞
留時間30分間にて重合させた。このときの生成物の極
限粘度[η]は0.49dl/gであった。生成物は、
次式(化3)および(化4)をモル比50:50で有す
る共重合ポリカーボネートであった。以下ではこれをR
S−PCと略記する。
0 rpm 、80Kg/ 時間(押出速度)に設定した1軸押出機
(65mm)で押出し、ペレットを作成した。次に、設定温
度280 ℃、金型温度80℃、射出圧力900Kg/cm2 の条件
で、スパイラルフロー成形(肉厚3mm)を行い、このス
パイラルフロー成形の際の流動長を測定した。さらに、
得られた成形品について、アイゾット衝撃強度、全光線
透過率、熱変形温度(HDT)およびメルトインデック
ス(MI)を測定し、その結果を表に示した。
D256に従い、1/8 インチ ノッチ付アイゾット衝撃
強度を測定した。全光線透過率はヘイズメーター(モデ
ル1001DP、日本電色株式会社製)を用いて、50×50×3
mmの試験片について測定した。熱変形温度はASTM
D648に従って、荷重18.6Kgで測定した。ま
た、メルトインデックスはASTM D1238に従っ
て測定した。
および共重合ポリカーボネート樹脂の両方の長所が活か
され、透明性、耐熱性、耐衝撃性および流動性がバラン
ス良く優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することができ
る。本発明の樹脂組成物は広い用途に適するので、工業
的に有用性が高い。
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)ジフェノール単位が2,2-ビス
(4'-ヒドロキシフェニル)プロパンであるところのポ
リカーボネート樹脂 99〜1重量部、および(B)次式
(化1): 【化1】 および次式(化2): 【化2】 で示される構造単位から成り、かつ前記(化2)の構造
単位の量は(化1)および(化2)の構造単位の合計量
の2〜90モル%を占めるところの共重合ポリカーボネ
ート1〜99重量部を含む熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35352993A JP3295209B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35352993A JP3295209B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07196906A JPH07196906A (ja) | 1995-08-01 |
JP3295209B2 true JP3295209B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=18431458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35352993A Expired - Lifetime JP3295209B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3295209B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7057004B2 (en) | 2004-01-29 | 2006-06-06 | General Electric Company | Process for the production of copolycarbonates with reduced color |
JP5286654B2 (ja) * | 2006-09-08 | 2013-09-11 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 耐熱性印刷インキ |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP35352993A patent/JP3295209B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07196906A (ja) | 1995-08-01 |
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