JP3294877B2 - モータの製造方法およびそれに使用されるモータの組立装置 - Google Patents

モータの製造方法およびそれに使用されるモータの組立装置

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JP3294877B2 JP20851792A JP20851792A JP3294877B2 JP 3294877 B2 JP3294877 B2 JP 3294877B2 JP 20851792 A JP20851792 A JP 20851792A JP 20851792 A JP20851792 A JP 20851792A JP 3294877 B2 JP3294877 B2 JP 3294877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの製造方法およ
びそれに使用されるモータの組立装置に関し、特に、モ
ータのヨークに回転子およびエンドブラケットを組み付
ける際における調芯技術の改良に係り、例えば、オート
バイや自動車に搭載される各種の小型モータの製造に利
用して有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、オートバイや自動車には各種の
電装品が搭載され、これら電装品を駆動するのに小型モ
ータが広く使用されている。
【0003】従来、この種の小型モータの製造に際して
は、エンドブラケットと共に固定子を構成するヨークに
回転子およびエンドブラケットが組み付けられた後、ヨ
ークとエンドブラケットとの間にビスやリベットによる
締結作業が実施されて、ヨーク、回転子およびエンドブ
ラケットが一体的に連結される組立方法、が採用されて
いる。
【0004】ところが、このようなモータの組立方法が
実施される工程を備えたモータの製造方法においては、
ビスやリベットによる締結作業に際して、ワークの傾き
やこじれ等が発生することにより、回転子の軸芯とヨー
クおよびエンドブラケットの軸受の軸芯との間に誤差が
発生するため、回転子の回転が円滑でなくなって渋くな
り、予め設定された回転性能が得られない場合が発生す
る。
【0005】そこで、回転子の回転が円滑でなくなった
場合には、後工程においてヨークおよびエンドブラケッ
トの側面をハンマによって打撃することにより、前記軸
芯間の誤差を修正するための調芯作業が実施されること
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
のモータの製造方法においてはハンマリングによる調芯
作業が実施される場合が発生するため、次のような問題
点がある。
【0007】 ハンマリングによる調芯作業は人間に
よって実施されるため、生産効率が低く、また、熟練を
要する。
【0008】 モータ製品のうちには、ハンマリング
による調芯作業を実施することができないものがある。
【0009】 ハンマリングによってモータの外観等
が損傷される可能性がある。
【0010】本発明の目的は、ハンマリングによる調芯
作業を廃止し、工程を短縮することができるモータの製
造方法およびそれに使用されるモータの組立装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るモータの製
造方法は、ヨークに回転子が挿入され、ヨークの一端開
口にエンドブラケットが被せられているとともに、回転
子軸がヨークおよびエンドブラケットにそれぞれ配され
た軸受によって回転自在に支承されており、ヨークとエ
ンドブラケットとが締結されているモータの製造方法に
おいて、前記ヨークと前記エンドブラケットとの締結作
を実施しつつ、前記回転子回転さることにより、
回転子の軸芯と前記軸受の軸芯との芯合わせ確保する
ことを特徴とする。
【0012】また、本発明に係るモータの組立装置は、
前記ヨークとエンドブラケットとの締結作業を実施する
締結装置に、前記締結作業の実施中に前記回転子軸を外
部から回転させる回転操作装置が組み合わされているこ
とを特徴とする。
【0013】
【作用】前記した第1の手段によれば、回転子が回転さ
れながらヨークとエンドブラケットとの間の締結作業が
実施されるため、回転子の軸芯とヨークおよびエンドブ
ラケットにおける軸受の軸芯とは完全に調芯された状態
で、締結が完了することになる。すなわち、締結作業
中、回転子は回転されることにより、傾きのない芯出し
された状態に維持されるため、調芯状態でヨークとエン
ドブラケットとが締結されることになる。
【0014】このようにして回転子とヨークおよびエン
ドブラケットとが調芯された状態で、ヨークとエンドブ
ラケットとが締結されるため、後工程におけるハンマリ
ングによる調芯作業を廃止することができる。
【0015】前記した第2の手段によれば、締結作業
中、仮組みモータの回転子を外部から強制的に回転させ
ることができるため、仮組みモータを内部から回転する
ことができる構造にしなくて済む。したがって、界磁の
予備形成や、回転子への給電構造を予め設備しなくて済
む。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるモータの組立
装置の主要部を示す拡大した一部切断正面図、図2はそ
の回転操作装置部を示す一部切断正面図、図3はその一
部切断側面図、図4はその締結装置部を示す一部切断正
面図、図5はその一部切断側面図である。図6(a)、
(b)、(c)はモータを示す一部切断側面図、背面図
および正面図、図7(a)、(b)はパレットを示す平
面図および正面図である。
【0017】本実施例において、本発明に係るモータの
組立装置は、図6に示されているモータを調芯作業を自
動的に実施しながらビスを締結することにより、組み立
てる組立装置として構成されている。
【0018】図6に示されているモータ1は、ヨークお
よびエンドブラケット等から成る固定子と、アーマチュ
アおよびコミテータ等から成る回転子とを備えている。
ヨーク2は鉄等の磁性材料から成る薄板が用いられて深
絞り加工により、一端が開口し他端が閉塞した2段円筒
形状に一体成形されており、その開口端にはフランジ3
が径方向外向きに一体的に突設されている。フランジ3
は外形が略長方形に形成されており、その短辺側の2辺
にはビス挿通孔4が1個宛、その中心線上にそれぞれ配
されて肉厚方向に貫通するように開設されている。
【0019】他方、ヨーク2の閉塞壁には小径円筒形状
の軸受メタル装着部5が深絞り加工によって軸心方向に
膨出形成されており、この軸受メタル装着部5内には軸
受メタル6が圧入されている。この軸受メタル6はその
軸芯がヨーク2の筒心と合致するようになっている。
【0020】また、ヨーク2の内周面には界磁を形成す
るためのマグネット7が複数個、周方向に間隔を置かれ
て配され、接着剤等によりそれぞれ接着されている。
【0021】エンドブラケット8は硬質の樹脂が用いら
れて、その正面形状が略滴形の平板形状に一体成形され
ている。エンドブラケット8の略中央には軸挿通孔9が
肉厚方向に貫通するように開設されており、この軸挿通
孔9には軸受メタル10が圧入されている。この軸受メ
タル10はエンドブラケット8がヨーク2に組み付けら
れた状態で、その軸芯がヨーク2の軸受メタル6の軸芯
と合致するようになっている。
【0022】エンドブラケット8の尖端側端部にはねじ
孔11が中心線上に配されて肉厚方向に貫通するように
開設されている。また、エンドブラケット8の反対側の
端部にはねじ穴12が中心線上の軸挿通孔9寄りの位置
に配されて、肉厚方向の途中まで没設されている。これ
らねじ孔11およびねじ穴12はヨーク2のフランジ3
にそれぞれ開設された2個のビス挿通孔4、4にそれぞ
れ対向するように配置されている。
【0023】エンドブラケット8のヨーク2側を向く端
面にはブラシ装置13が組み付けられている。このブラ
シ装置13にはエンドブラケット8を肉厚方向に貫通さ
れた2本のリード線14が、電気的に接続されている。
そして、ブラシ装置13は後記するコミテータに摺接す
ることにより、リード線14によって送電された電力を
コミテータに通電するように構成されている。
【0024】モータ1の回転子15は回転子軸16を備
えており、回転子軸16の外周にはコミテータ17およ
びアーマチュア18が互いに隣接してそれぞれ装着され
て固定されている。また、回転子軸16の一端部外周に
は、係合部16aが軸心方向に平行な平面を構成するよ
うに形成されている。
【0025】以上のようにそれぞれ構成されているヨー
ク2およびエンドブラケット8と回転子15とは、本発
明に係るモータの組立装置に供給されるに際して、その
前工程(図示せず)において、次のように予め仮組み立
てされる。
【0026】回転子15がエンドブラケット8にコミテ
ータ17側をブラシ装置13側に向けられて対向され、
回転子軸16のコミテータ17側端部が軸受メタル10
に嵌入される。続いて、ブラシ装置13の各ブラシがコ
ミテータ17にそれぞれ摺接される。
【0027】エンドブラケット8が装着された回転子1
5はヨーク2内にアーマチュア18側を奥側に向けられ
て挿入され、回転子軸16の奥側端部が軸受メタル6に
嵌入される。この際、ヨーク2のマグネット7が着磁さ
れていないと、回転子15の挿入作業はきわめて円滑に
実行される。
【0028】続いて、ヨーク2のフランジ3とエンドブ
ラケット8とが当接されるとともに、フランジ3側の2
個のビス挿通孔4、4とエンドブラケット8側のねじ孔
11およびねじ穴12とがそれぞれ整合される。
【0029】以上の仮組立の状態で、モータ1は図7に
示されているパレット上の治具にセットされる。
【0030】図7に示されているパレット20は治具2
1を備えており、治具21は仮組み立てされたモータ1
を所定の姿勢かつ所定の位置決め状態で保持するように
構成されている。治具21は略正方形の平板形状に形成
された本体22を備えており、本体22の下面には取付
金具23が2個、互いに平行に配されて垂直方向下向き
に取り付けられている。取付金具23はパレット20を
搬送コンベアに取り付けるように構成されている。
【0031】治具本体22の上面にはモータ保持穴24
が没設されており、この保持穴24はエンドブラケット
8の正面形状に相似する平面形状に形成されている。こ
の保持穴24に仮組みされたモータ1のエンドブラケッ
ト8がヨーク2を上向きにした状態で嵌合されることに
より、仮組みされたモータ1は治具21に所定の姿勢
で、かつ、位置決めされた状態でセットされることにな
る。
【0032】また、治具本体22の下面には後記する回
転操作軸を挿入するための軸挿入孔25が、保持穴24
の底面に貫通するように開設されている。この軸挿通孔
25はその軸芯が保持穴24にセットされたモータ1の
回転子軸16の軸芯に合致するように配置されている。
【0033】次に、本発明の一実施例であるモータの組
立装置の構成について説明する。
【0034】本実施例に係るモータの組立装置30は、
本発明に係るモータの製造方法が実施されるコンベアラ
イン31の一部に設備されており、コンベアライン31
に沿って据え付けられた機台32を備えている。機台3
2上には回転操作装置および締結装置がコンベアライン
31の上下に設備されている。
【0035】図2および図3に示されているように、回
転操作装置33はガイドレール34を一対備えており、
両ガイドレール34、34は機台32におけるコンベア
ライン31の搬送方向の前後に相当する両側(以下、左
右側とする。)に配されて、垂直方向に脚されている。
機台32上における左右のガイドレール34、34間の
コンベアライン31の搬送方向と直角方向の一方の外側
(以下、後側とする。)位置には、シリンダ装置35が
垂直方向上向きに据え付けられている。
【0036】左右のガイドレール34、34には各スラ
イドブッシュ36、36が上下方向に摺動自在に嵌合さ
れており、左右のスライドブッシュ36、36間にはス
ライダ37が固定されて架設されている。
【0037】スライダ37の後面には第1連結バー38
が垂直方向に配されて固定されており、この第1連結バ
ー38の上端には第2連結バー39が後方に水平に突設
されている。第2連結バー39にはジョイント40を介
してシリンダ装置35のピストンロッド35aが連結さ
れている。したがって、スライダ37はシリンダ装置3
5の伸縮作動によって昇降されるようになっている。
【0038】第1連結バー38の下端部には第3連結バ
ー41が前方に水平に突設されており、第3連結バー4
1にはブレーキ付きモータ42がギヤヘッド43を介し
て垂直方向上向きに配されて据え付けられている。この
モータ42およびギヤヘッド43はスライダ37と共に
シリンダ装置35によって昇降されるようになってい
る。
【0039】スライダ37にはスリーブ44が垂直方向
に配されてベアリング45によって回転自在に支承され
ており、スリーブ44はファインナット46によってベ
アリング45のインナレースに固定されている。
【0040】スリーブ44の筒中空部には回転操作軸4
7がボールスプライン48を介して、回り止めされた状
態で垂直方向に摺動自在に嵌入されており、回転操作軸
47の下端面とスリーブ44の底面との間にはスプリン
グ49が介装されている。したがって、回転操作軸47
はスリーブ44内においてスプリング49によってフロ
ーティング支持された状態になっている。回転操作軸4
7の上端面にはモータ1の回転子軸16と着脱自在に連
結するための穴47aが開設されている。
【0041】他方、スリーブ44は下端においてギヤヘ
ッド43の出力軸43aにスリップクラッチ50を介し
て連結されている。したがって、スリーブ44はブレー
キ付きモータ42によってギヤヘッド43およびスリッ
プクラッチ50を介して回転駆動されるようになってい
る。そして、回転操作軸47はスリーブ44の回転力が
ボールスプライン48を介して伝達されるため、モータ
42によって回転駆動されることになる。
【0042】次に、コンベアライン31の上側に設備さ
れた締結装置の一実施例であるビス締め装置60につい
て説明する。
【0043】図4および図5に示されているように、ビ
ス締め装置60は機台32(図2および図3参照)上に
垂直に立設された2本の支柱61を備えており、両支柱
61、61間の上端には支持板62が水平に架橋されて
固定されている。支持板62には2本の吊持軸63、6
3が前後位置において垂直方向にそれぞれ配されて、各
スライドブッシュ64、64を介して摺動自在に支承さ
れている。前後の吊持軸63、63の上端間には連結板
65が水平に架橋されて固定されている。
【0044】両吊持軸63、63の下端部間にはビスホ
ルダ70がスライドブッシュ66、66を介して上下方
向に摺動自在に支承されている。このビスホルダ70は
両軸63、63の下端に螺着されたストッパ67、67
によって下限が規制されており、したがって、ビスホル
ダ70は下限位置において両軸63、63に吊持される
ようになっている。
【0045】また、ビスホルダ70の上端と両軸63、
63の中間位置に突設されたスプリング受け部68との
間には、スプリング69が圧縮状態で介設されており、
このスプリングによってビスホルダ70は下方に常時付
勢されている。
【0046】詳細な説明は省略するが、ビスホルダ70
は本体71を備えており、本体71にはビス保持孔72
が一対、左右の位置において垂直方向にそれぞれ開設さ
れている。左右の保持孔72、72は下端が仮組みモー
タ1の前記ビス孔11およびビス穴12にそれぞれ対向
するように、また、上端が後記する左右のドライバビッ
トにそれぞれ対向するようになっている。そして、左右
の保持孔72、72にはビス19が1本宛、ビス供給装
置(図示せず)によって自動的に順次供給されるように
なっている。
【0047】前記支持板62には2個の回転ブロック7
4、74が、垂直方向に延在するように中央部で左右に
それぞれ配されて、クロスローラリング73、73によ
って水平面内で回転自在に支承されている。左右の回転
ブロック74、74には左右のビットホルダ75、75
がボールスプライン結合(図示せず)によって回り止め
された状態で、垂直方向に摺動自在にそれぞれ支持され
ており、左右のビットホルダ75、75の下端には左右
のドライバビット76、76が垂直方向下向きにそれぞ
れ連結されている。
【0048】左右のビットホルダ75、75の上端部は
前記連結板65に上方にそれぞれ貫通されており、その
上端にそれぞれ突設された各ストッパ77が連結板65
に取り付けられたスラストベアリング78に当接するこ
とにより、下限位置において回転自在にそれぞれ吊持さ
れるようになっている。
【0049】また、左右のビットホルダ75、75の上
部には各スプリング受80、80が各ベアリング79、
79を介して上下方向については位置規制された状態
で、それぞれ回転自在に支承されている。左右のスプリ
ング受80、80と連結板65との間には各スプリング
81、81が蓄力状態でそれぞれ介設されており、左右
のビットホルダ75は各スプリング81、81によって
それぞれ下方に常時付勢されている。
【0050】他方、左右の回転ブロック74、74の下
端部外周には各従動歯車82、82がそれぞれ一体回転
するように装着されており、左右の従動歯車82、82
は支持板62に回転自在に支承されている各駆動側歯車
83、83によってそれぞれ回転駆動されるようになっ
ている。詳細な説明は省略するが、左右の駆動側歯車8
3、83は支持板62上に設備された回転駆動装置84
によって回転駆動されるようになっている。
【0051】また、支持板62の後端部にはブラケット
85が突設されており、このブラケット85にはシリン
ダ装置86が垂直方向上向きに据え付けられている。シ
リンダ装置86のピストンロッド86aはジョイント8
7を介して連結板65に連結されている。したがって、
連結板65はシリンダ装置86によって昇降駆動される
ようになっており、この連結板65の昇降に伴って、前
記したビスホルダ吊持軸63およびビットホルダ75が
昇降されるようになっている。
【0052】次に、前記構成に係るモータ組立装置が使
用される場合につき、本発明の一実施例であるモータの
製造方法におけるモータのビス締結工程を説明する。
【0053】前工程において、前述したように仮組みさ
れたモータ1がこのモータ組立装置によるモータのビス
締結工程にワークとして、コンベアライン31上をピッ
チ送りによって順次供給されて来る。
【0054】ワークとしての仮組みモータ1がピッチ送
りされて来て、コンベアライン31におけるモータの組
立装置30の位置に間欠停止されると、ビス締め装置6
0のシリンダ装置86が短縮作動される。この短縮作動
によって連結板65が下降されるため、連結板65に吊
持軸63を介して吊持されたビスホルダ70が下降す
る。
【0055】下降したビスホルダ70は間欠停止してい
るモータ1のフランジ3に押接することにより、コンベ
アライン31に取り付けられたパレット20との間で、
モータ1のフランジ3とエンドブラケット8とを押さえ
付ける。
【0056】この際、ビスホルダ70がモータ1のフラ
ンジ3の上面に当接した後、吊持軸63がシリンダ装置
86によって若干下降されることにより、吊持軸63の
途中に介装されているスプリング69が圧縮変形される
ため、ビスホルダ70はこのスプリング69の弾発力に
よって、フランジ3とエンドブラケット8とを押さえ付
けて保持する状態になっている。
【0057】続いて、ビスホルダ70の左右のビス保持
穴72、72にビス供給装置によってビス19がそれぞ
れ自動的に供給される。左右の保持穴72、72にそれ
ぞれ供給された各ビス19は、ビスホルダ70によって
押さえられたフランジ3の左右のビス挿通孔9、9を挿
通して、エンドブラケット8のねじ孔11およびねじ穴
12にそれぞれ整合した状態になる。
【0058】このようにしてビスホルダ70がモータ1
を保定し、ビス19が供給されたことがリミットスイッ
チ等(図示せず)によって確認されると、回転操作装置
33のシリンダ装置35が伸長作動される。この伸長作
動によってスライダ37が上昇されるため、スライダ3
7に支持されたスリーブ44およびモータ42等が同時
に上昇する。
【0059】スリーブ44が上昇すると、このスリーブ
44に回転自在に、かつ、フローティング支持された回
転操作軸47が上昇する。上昇した回転操作軸47は真
上位置で間欠停止しているパレット20の治具21に開
設された軸挿入孔25に挿入するとともに、その先端面
に開設された係合穴47aがこの治具21にビスホルダ
70によって保定されたモータ1の回転子軸16に嵌合
される。
【0060】この際、回転操作軸47の先端面がモータ
1の回転子軸16に接衝した場合や、回転操作軸47が
回転子軸16に嵌合した後にスライダ37がシリンダ装
置35によって若干上昇されると、ボールスプライン4
8によってスリーブ44に摺動自在に支持された回転操
作軸47が下降することにより、スリーブ44と回転操
作軸47との間に介装されているスプリング49が圧縮
変形されるため、接衝時の衝撃が吸収されるとともに、
回転操作軸47と回転子軸16との嵌合はスプリング4
9の弾発力下において適正に実行されることになる。
【0061】また、ブレーキ付きモータ42が運転され
ると、モータ42の回転駆動力がギヤヘッド43、スリ
ップクラッチ50を介してスリーブ44に伝達されるた
め、ベアリング45を介してスライダ37に回転自在に
支承されたスリーブ44は回転駆動される。スリーブ4
4が回転駆動されると、スリーブ44にボールスプライ
ン48によって結合された回転操作軸47が回転駆動さ
れることになる。そして、この回転操作軸47の回転に
よって回転子軸16が回転駆動されることになる。
【0062】万一、回転子軸16が強力に固定されてい
た場合等の異常時には、モータ42による回転駆動力は
スリップクラッチ50によって遮断されるため、当該回
転子軸16や回転操作軸47、スリーブ44、ボールス
プライン48等、さらには、ギヤヘッド43やモータ4
2において、無理な回転駆動による障害が起こるのは未
然に防止される。
【0063】モータ42によって回転子軸16が回転駆
動されると、ビス締め装置60のシリンダ装置86がさ
らに短縮作動され、連結板65が下降される。この下降
によって、連結板65にそれぞれ吊持された左右のビス
ホルダ75、75が下降され、各ビスホルダ75に連結
された左右のドライバビット76、76がそれぞれ下降
される。
【0064】下降した左右のドライバビット76、76
は左右の保持孔72、72に保持されたビス19、19
に整合するとともに、下降に伴ってビス19、19を押
し下げる。この際、各ビットホルダ75の途中に介装さ
れているスプリング81が圧縮変形されるため、ドライ
バビット76はこのスプリング81の弾発力によって押
し下げられる状態になる。
【0065】この際、連結板65の下降に伴って、連結
板65と左右の吊持軸63、63のスプリング受け6
8、68との間に介装された各スプリング69、69が
さらに圧縮変形される。したがって、両吊持軸63、6
3の下端に吊持されたビスホルダ70はモータ1につい
ての押圧力を増強するだけで下降することはない。
【0066】シリンダ装置86の短縮作動と同時に、回
転駆動装置84によって左右の駆動側歯車83、83を
介して各従動側歯車82、82が回転駆動され、これに
よって、左右のドライバビット76、76がそれぞれ回
転駆動される。
【0067】そして、この左右のドライバビット76、
76の回転と前記押し下げとによって、左右のドライバ
ビット76、76に整合された各ビット19がねじ孔1
1およびねじ穴12にそれぞれねじ込まれて行く。この
ビス19のねじ込みによって、フランジ3とエンドブラ
ケット8とが締結され、モータ1のヨーク2とエンドブ
ラケット8とが結合される。
【0068】このねじ込み作業中、モータ1の回転子軸
16は回転操作軸47を介してモータ42によって回転
駆動されている。すなわち、このビス止めによる締結作
業の間中、モータ1の回転子15はヨーク2およびエン
ドブラケット8に対して外部から強制的に回転され続け
る。
【0069】このようにして、本実施例によれば、回転
子15が回転されながらヨーク2とエンドブラケット8
との間の締結作業が実施されるため、回転子15の軸芯
とヨーク2およびエンドブラケット8の軸芯とは完全に
調芯された状態で、締結が完了することになる。すなわ
ち、締結作業中、回転子15は回転されることにより、
傾きのない芯出しされた状態に維持されるため、調芯状
態でヨーク2とエンドブラケット8とが締結されること
になる。
【0070】このようにして回転子15とヨーク2およ
びエンドブラケット8とが調芯された状態で、ヨーク2
とエンドブラケット8とが各ビス19、19によって締
結されるため、本実施例によれば、モータの製造方法の
後工程におけるハンマリングによる調芯作業を廃止する
ことができる。
【0071】以上のようにして、調芯された状態で、ヨ
ーク2とエンドブラケット8との締結作業が終了する
と、回転操作装置33のシリンダ装置35が短縮作動さ
れ、スライダ37が下降されることによって、回転操作
軸47が回転子軸16から離脱される。
【0072】また、ビス締め装置60のシリンダ装置8
6が伸長作動され、連結板65が上昇されることによっ
て、左右のドライバビット76、76およびビスホルダ
70がモータ1から離脱される。
【0073】その後、ヨーク2とエンドブラケット8と
が締結されたモータ1はコンベアによるパレット20の
ピッチ送り作動に伴って、コンベアライン31上をモー
タの製造方法における次工程へと搬送されて行く。ま
た、コンベアライン31におけるモータの組立装置30
の位置には次のワークとしての仮組みモータ1がパレッ
ト20によって搬送されて来る。
【0074】以降、前記作業が繰り返されることによっ
て、モータ1のヨーク2とエンドブラケット8との締結
作業が、回転子15が回転されることによる調芯状態を
確保されながら、順次実施されて行く。
【0075】前記実施例によれば次の効果が得られる。 回転子15を回転させながら、モータ1のヨーク2
とエンドブラケット8とをビス19によってねじ締めす
ることにより、回転子15の軸芯とヨーク2およびエン
ドブラケット8の軸受の軸芯との芯合わせ状態を確保し
ながら、ねじ締め作業を実施することができるため、モ
ータ1を調芯しながら組み立てを完了することができ
る。
【0076】 モータ1を調芯しながら組立すること
ができるため、モータの製造方法についての後工程にお
けるハンマリングによる調芯作業を廃止することができ
る。したがって、ハンマリングによる調芯作業によって
派生する前述した種々の弊害を未然に回避することがで
きる。
【0077】 ビス締め作業を実施するビス締め装置
60に、回転子軸16を外部から回転させるための回転
操作装置33を組み合わせることにより、ビス締め作業
中に、回転子15を外部から回転させ続けることができ
る。
【0078】 前記により、モータ1のマグネット
12を予め着磁しなくても済むため、モータ1の仮組み
工程の着磁による作業性の低下を防止することができ
る。例えば、マグネット12が予め着磁されていると、
回転子15をヨーク2内に挿入する作業が困難になる等
の弊害が発生する。
【0079】 また、着磁工程のコンベアライン31
への配置を遅く設定することができるため、着磁によっ
て派生する鉄粉の吸着等の弊害を可及的に回避すること
ができる。
【0080】 前記により、締結作業中、モータ1
のブラシ装置13に外部から給電しなくとも、回転子1
5を強制的に回転させることができるため、締結作業工
程にブラシ装置13への給電装置やリード線14との接
続装置等を設備しなくて済み、モータの組立作業の全自
動化を比較的簡単に実現することができる。
【0081】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々
変更可能であることはいうまでもない。
【0082】例えば、締結作業中、回転子15を回転さ
せておく手段としては、回転操作装置33によって回転
子軸16を外部から回転駆動するように構成するに限ら
ず、仮組みされたモータ1のマグネット12を予め着磁
しておくとともに、締結作業中、ブラシ装置13に給電
することにより、回転子15を自己の駆動力によって回
転させるように構成してもよい。
【0083】また、ヨーク2とエンドブラケット8との
締結手段としては、ビス19による締結構造を使用する
に限らず、リベットによる締結構造を使用してもよい。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回転子を回転させながら、モータのヨークとエンドブラ
ケットとの締結作業を実施することにより、回転子の軸
芯とヨークおよびエンドブラケットの軸受の軸芯とを芯
合わせ状態を確保しながら、締結作業を実施することが
できるため、モータを調芯しながら組み立てを完了する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるモータの組立装置の主
要部を示す拡大した一部切断正面図である。
【図2】その回転操作装置部を示す一部切断正面図であ
る。
【図3】その一部切断側面図である。
【図4】その締結装置部を示す一部切断正面図である。
【図5】その一部切断側面図である。
【図6】(a)、(b)、(c)はモータを示す一部切
断側面図、背面図および正面図である。
【図7】(a)、(b)はパレットを示す平面図および
正面図である。
【符号の説明】
1…モータ、2…ヨーク、3…フランジ、4…ビス挿通
孔、5…軸受メタル装着部、6…軸受メタル、7…マグ
ネット、8…エンドブラケット、9…軸挿通孔、10…
軸受メタル、11…ねじ孔、12…ねじ穴、13…ブラ
シ装置、14…リード線、15…回転子、16…回転子
軸、17…コミテータ、18…アーマチュア、19…ビ
ス、20…パレット、21…治具、22…本体、23…
取付金具、24…モータ保持穴、25…軸挿入孔、30
…モータの組立装置、31…コンベアライン、32…機
台、33…回転操作装置、34…ガイドレール、35…
シリンダ装置、35a…ピストンロッド、36…スライ
ドブッシュ、37…スライダ、38…第1連結バー、3
9…第2連結バー、40…ジョイント、41…第3連結
バー、42…ブレーキ付きモータ、43…ギヤヘッド、
43a…出力軸、44…スリーブ、45…ベアリング、
46…ファインナット、47…回転操作軸、47a…係
合穴、48…ボールスプライン、50…スリップクラッ
チ、60…ビス締め装置、61…支柱、62…支持板、
63…吊持軸、64…スライドブッシュ、65…連結
板、66…スライドブッシュ、67…ストッパ、68…
スプリング受け部、69…スプリング、70…ビスホル
ダ、71…本体、72…ビス保持穴、73…クロスロー
ラリング、74…回転ブロック、75…ビットホルダ、
76…ドライバビット、77…ストッパ、78…スラス
トベアリング、79…ベアリング、80…スプリング
受、81…スプリング、82…従動側歯車、83…駆動
側歯車、84…回転駆動装置、85…ブラケット、86
…シリンダ装置、86a…ピストンロッド、87…ジョ
イント。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨークに回転子が挿入され、ヨークの一
    端開口にエンドブラケットが被せられているとともに、
    回転子軸がヨークおよびエンドブラケットにそれぞれ配
    された軸受によって回転自在に支承されており、ヨーク
    とエンドブラケットとが締結されているモータの製造方
    法において、 前記ヨークと前記エンドブラケットとの締結作業を実施
    しつつ、前記回転子回転さることにより、回転子の
    軸芯と前記軸受の軸芯との芯合わせ確保することを特
    徴とするモータの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のモータの製造方法に使
    用されるモータの組立装置であって、 前記ヨークとエンドブラケットとの締結作業を実施する
    締結装置に、前記締結作業の実施中に前記回転子軸を外
    部から回転させる回転操作装置が組み合わされているこ
    とを特徴とするモータの組立装置。
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