JP3293665B2 - マルチ−レーザ熱転写プリンタ用電子ドライブ回路 - Google Patents

マルチ−レーザ熱転写プリンタ用電子ドライブ回路

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JP3293665B2 JP21619492A JP21619492A JP3293665B2 JP 3293665 B2 JP3293665 B2 JP 3293665B2 JP 21619492 A JP21619492 A JP 21619492A JP 21619492 A JP21619492 A JP 21619492A JP 3293665 B2 JP3293665 B2 JP 3293665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマルチ−レーザ熱転写プ
リンタ用の電子ドライブ回路に関し、さらに特定する
と、プリンタの各々のレーザに対して自動的に調整でき
る電子ドライブ回路で、これによりすべてのレーザがそ
の寿命期間中、同一の入力データに対して明確に同濃度
で印刷できる電子ドライブ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ある型の熱転写プリンタでは、ダイ( d
ye)−ドナー( donor)エレメントがダイ−レシーバエ
レメントの上部に位置している。両エレメントはとも
に、複数の非常に小さい“熱源”を有するプリントヘッ
ドを通過して移動する。ある特定の熱源が励起される
時、ここからの熱エネルギーにより、ダイの小さなドッ
ト又はピクセルが発生し、ダイドナーエレメントからレ
シーバエレメント上へと伝達される。各ダイピクセルの
濃度はプリントヘッドの各熱源からダイドナーエレメン
トへと派生するエネルギー量の関数である。各ピクセル
は画像データにしたがって印刷される;このようにして
形成されたすべてのダイピクセルはともにレシーバエレ
メント上に印刷される画像を形づくる。
【0003】レーザからの光は、非常にきめ細かく強い
熱力のスポットへと集光され、非常に高速で調整される
ため、現在ではレーザ(例えば小さく、比較的安価なダ
イオードレーザなど)はより進歩した熱転写プリンタに
おいてダイピクセルを印刷するための好適な熱源となっ
ている。しかし、ピクセルが非常に狭いラインスペース
で非常にきめ細かく印刷される場合(例えば、インチあ
たり1800ライン及びインチあたり1800ピクセル)、印刷
されるページの幅にわたり各ラインに一つ一つのレーザ
をあてがうのは非実際的である。例えば、10インチの幅
のページでは、各々がドライブ回路をともなう18,000個
のレーザを必要とする。一方、ただ一つのレーザを用い
て連続的にページを横切りながらラインを走査して印刷
を行なう操作はマルチ−レーザを用いる場合と比較して
ひどく時間がかかる。
【0004】1989年12月18日に出願され、本特許出願と
共通の譲渡人に譲渡された、米国特許出願番号第451 65
5 号の「熱転写プリンタ」では、同時にプリントピクセ
ルの複数のラインを印刷するため複数のレーザを採用し
た熱転写プリンタを開示している。この熱転写プリンタ
は画像原図のピクセルに対応する電子画像データにした
がい、熱転写により印刷されたフルカラー図面を作成す
る。これにより作成された図面は細部にわたり非常にき
め細かく、忠実な色描写がなされており、現在の写真技
術レベルで作成した大判の写真プリントと画質の点で互
角かこれを上回るものである。この熱転写プリンタは連
続トーンとハーフトーンの両方の印刷ができる。連続ト
ーンモードでは、カラーダイの非常にきめ細かく印刷さ
れたピクセルの濃度は画像データにしたがい、連続トー
ンスケールを上回る幅で変動する。一方、ハーフトーン
モードにおいては、図面を形づくる非常にきめ細かいプ
リントピクセルは、ダイのより多いかまたは、より少な
いミクロピクセルにより形成される。このため近接して
プリントされるピクセルは、より濃く見えたり、または
薄く目に映り、連続トーンスケールのように見える。ハ
ーフトーンのオフセット印刷は例えば印刷業や出版業に
おいて広く使用されている。これら及び関連産業におい
ては、作成に先立ってあらかじめ“試し”印刷を行な
い、肉眼で視覚的損傷、ハーフトーン工程におけるアー
ティファクト、その他の試し刷り上の(ひいては最終作
品にもあらわれるであろう)望ましくない品質を検査
し、作品作成前に修正するのが慣例である。過去におい
ては、このような“試し”印刷は重大な時間の遅れを引
き起こし、また大きな経費が余分にかかった。この熱転
写プリンタはユニークな設計と操作モードにより、オフ
セット印刷で作成された、より高品質なカラー画像に、
目で見る限り(あらゆる点や目的において)匹敵する信
頼性の高いハーフトーン印刷された画像を迅速に、すな
わち数分以内に作成する。高品質オフセット印刷で必要
とされる印刷板を作成するための初期経費や作成工程に
要する時間は、この熱転写プリンタが同品質の“試し”
印刷を作成するのに必要な経費や時間と比較して非常に
大きく、例えば数百倍となる。これは作品作成に先立つ
印刷操作を簡便化するのみでなく、出版業者が最終作品
(例えばイラスト雑誌など)の視覚的品質を向上させる
のを助ける。
【0005】人間の目は、トーンスケールの違い、明白
なきめの粗さ、カラーバランスや多色刷りの印刷の一致
(レジストレーション)、その他図面の再生工程の結果
として現われるであろう種々の偶発的な欠陥(印刷アー
ティファクトと呼ばれる)に対し、非常に敏感である。
このため、上述のような熱転写プリンタが鑑識眼の高い
目的に使用される場合できる限りこのようなアーティフ
ァクトを除去することが非常に望まれている。
【0006】前述の米国特許出願で説明された熱転写プ
リンタは、印刷受信エレメントを搭載可能な回転ドラム
を有しており、ダイドナーエレメントが最上部に近接し
て設置されている。二つのエレメントは、薄い伸縮可能
な多角形のシート状でドラムの周囲に搭載されている。
ドラムが回転すると、熱転写印刷ヘッドはドラム軸に平
行して横方向に移動する、この時レーザ光の各チャネル
は、ダイエレメント上に狭いスペースどりで非常にきめ
細かく集光される光のスポットを発生する。ドラムの各
回転に伴い、ミクロピクセルのマルチライン(“スワス
(swath )”と呼ばれる)は各レーザチャネルの電子ド
ライブ回路に適用されるラインデータに連動して受信エ
レメント上に印刷される。レーザチャネルと同じだけの
ラインがスワス中に印刷され(例えば、インチ当たり18
00ラインの横方向のスペースどりで20ライン)、所定の
ページ幅の画像を印刷するのに必要な分のスワス(“シ
ームレス”、すなわち目に見えない重複がある)が存在
する。しかしながら、各レーザの光出力強度レベルのほ
んの微小な違い(同一の画像データの光度は同じと思わ
れる)が、各レーザチャネルにより印刷されたミクロピ
クセルの濃度に不愉快な視覚的差異を生じさせる恐れが
ある。望ましいレーザ出力パワーレベルのほんの1%と
いった一見重要と思われない光パワーの違いが、印刷さ
れたピクセルの濃度の多様性として顕著に現われるので
ある。各レベルの光度を迅速かつ容易に精密に調整し
て、すべてのレーザチャネルが所定のデータコマンドに
対して均一な印刷を行なうことが非常に望まれている。
【0007】上述の熱転写プリンタに使用されているよ
うな半導体ダイオードレーザは、オン作動している時、
比較的高温で操作される。操作環境、その他の因子のた
め、このようなレーザの寿命期間は比較的長い(数千時
間)が、消耗の過程でレーザの光出力パワーは(ある時
は常識を越える範囲で)変化する。このため、所定のプ
リンタのレーザの光パワーレベルは初期段階でまったく
同一になるよう調整されたにも関わらず、その後のレー
ザの消耗により、一つ一つの光パワーレベルが少しずつ
変化するのは避けられず、これによりパワーレベルは累
積的に低下する。このような累積的な変化は、いかに些
細であっても印刷された画像の高品質を低下させる。こ
のため、ある時点で、一部もしくはすべてのレーザを再
調整し、正確にカリブレートすることにより再度望まし
い均一性の範囲内で(例えば1%内外)印刷できるよう
にすることが必要である。過去においては、このような
再調整やカリブレーションは退屈かつ時間のかかる作業
であり、熱転写プリンタが使用されている分野では二重
に困難であった。さらに、より多くのレーザを使用して
いる熱転写プリンタいおいては、より多くのラインを同
時に印刷し印刷完了時間を短縮するようにするために、
この問題はさらに増長される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明により、熱転写
プリンタのマルチ−レーザがその寿命期間を通してほぼ
完璧な均一性を維持するという問題に対して、単純かつ
必然的で、非常に経済性の高い解決が図られる。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、マル
チ−レーザ熱転写プリンタ内のレーザ(及びその各ライ
ン印刷チャネル)用電子ドライブ回路であり、印刷にお
いてすべてのレーザの均一性が保証される。この回路
は、半導体ダイオードレーザ、電流でレーザをドライブ
するためのパワートランジスタ、光センサ、電流モニ
タ、デジタル制御電位差計及びバイアスレベルユニッ
ト、パワートランジスタドライブ用デュアル入力パワー
アンプ、パワーアンプの二つの入力に閾値信号レベルと
イネーブル(フルオン)信号レベルをそれぞれ供給する
二つのD/Aコンバータが含まれる。レーザ電流モニタ
から、別に設けられたCPUを経由して、D/Aコンバ
ータの一つへの第一データフィードバックループは、レ
ーザへの閾値ドライブ電流を供給する。光センサから、
CPUと調整可能なバイアスユニットを経由して、二番
目のD/Aコンバータへの第二データフィードバックル
ープは、レーザにイネーブルドライブ電流レベル(上限
及び下限の範囲内の)を供給し、レーザの精密にカリブ
レートされたフルオン光パワー出力が得られるようにし
ている。
【0010】
【実施例】図1において、熱転写プリンタ10の各構成
要素がブロック図で図示されている。これらの構成要素
にはデータインターフェースモジュール(DMI)1
2、複数のチャネルドライブ回路14(それぞれ“1”
から“n”で示されている)、マルチ−レーザ印字ヘッ
ド16が含まれる。“1”から“n”で示された複数の
レーザチャネルを有するマルチ−レーザ印字ヘッド16
は、フィードスクリュー18に搭載されている。フィー
ドスクリュー18は、印字ドラム20に近接して平行
に、図示しないフレーム上に取り付けられている。上記
印字ドラム20もやはりフレームに取り付けられてい
る。プリンタ10の操作中、ドラム20は曲線矢印22
の方向に動き、フィードスクリュー18は印字ヘッドを
矢印24の方向にゆっくりと移動させる。ドラム20の
表面26にはダイレシービングエレメント(図示せず)
とダイドナーエレメント(図示せず)が近接して搭載さ
れている。この二つのエレメントは、薄い伸縮可能な多
角形のシート状で、ドラム20の表面26に巻きつけら
れており、その長さに合わせて引き伸ばされている。ド
ラム20が曲線矢印22の方向に回転すると、各々
“1”から“n”で示されるレーザチャネルを有するマ
ルチ−レーザ印字ヘッド16は、ダイエレメント上に焦
点が合うよう狭いスペースで非常にきめの細かい光を発
する。マルチ−レーザ印字ヘッド16は矢印24の方向
にドラム20の回転軸に平行にゆっくりと移動する。ド
ラム20の各回転にともない、ミクロピクセルの複数の
印刷ライン28は、各レーザチャネル(“1”から
“n”)のチャネルドライブ回路14に供給される画像
ラインもしくは印刷データにしたがいレシービングエレ
メント上に印刷される。すなわち、レーザチャネルの数
だけ印刷ライン28があり、これらのラインはまとまっ
てスワス30を形成する。図示する関係上、一つのスワ
スのみが示されているが(スケールなし)、所定のペー
ジ幅の画像を印刷するのに必要なだけのスワス30が矢
印24の方向に目には見えないよう重複して隣り合って
存在するのが理解されるであろう。
【0011】印字ヘッドのレーザチャネル“1”から
“n”は、複数のファイバオプティックリンク34−1
から34−nによりそれぞれのチャネルドライブ回路に
連結されている。ファイバオプティックリンク34−1
から34−nは、図中34−1、34−2、34−3、
34−nで示されている。この印字ヘッド、ファイバオ
プティックリンク、それぞれのレーザは、前述の米国特
許出願にさらに詳細に説明されている。各チャネルドラ
イブ回路14“1”から“n”には、データバス36−
1から36−nのそれぞれにより、DIM12からライ
ン印刷データが供給される。このデータバス36−1か
ら36−nは、36−1、36−2、36−3、36ー
nで示されている。DIM12には、図示しないラスタ
イメージプロセッサ(raster image processor) (RI
P)からの画像データが供給される。
【0012】ドラム20の右側にフレーム(図示せず)
に固定されて搭載されているのはレーザ光センサ40で
ある。これについてはこの後詳細に記述する。センサ4
0からの出力信号はリード42に供給される。印字ヘッ
ド16のレーザチャネル“1”から“n”がカリブレー
トされる時、印字ヘッド16はフィードスクリュー18
にそって右方向に移動し、センサ40に非常に接近す
る。これはヘッド16の点線のアウトラインで示されて
いる。この位置で、各レーザチャネル“1”から“n”
の出力光度は非常に正確に測定され、必要に応じて再カ
リブレートされる。
【0013】図2には、本発明の好適な実施例であるチ
ャネルドライブ回路14の一つがブロック図で示されて
いる。回路14は、半導体ダイオードレーザ44、パワ
ードライブトランジスタ46、高速パワーオペレーショ
ナルアンプ(OA)48、12−ビットデジタル/アナ
ログ(D/A)コンバータ50、8−ビットD/Aコン
バータ及びラッチユニット52が含まれる。デジタル制
御電位差計54は精密に調整されたバイアス電圧を、リ
ード56を経由してD/Aコンバータ50に供給する。
精密基準電圧源58は、リード60を経由して基準電圧
(+V)を電位差計54に供給するともに、リード62
を経由して基準電圧をD/Aラッチユニット52に供給
する。ダイオードレーザ44は、オン作動している時、
二重曲線矢印(光ビーム)64で示される光ビームを発
する。ここに図示されるように、レーザ44(このレー
ザは前述のとおり、ファイバオプティックリンクを経由
して印字ヘッド16のそれぞれのレーザチャネルを励起
する)は、その光ビーム64がセンサ40に当たるよう
に位置している(図1参照)。レーザ44の一方は、接
地されている電流モニタレジスタ(RCM)66につな
がっており、他方は、リード68によりパワートランジ
スタ46(フィールドエフェクトトランジスタとして示
されている)のドレインソース(drain-source)電極と
ポジティブサプライ電圧VDDに接続されている。トラ
ンジスタ46の制御電極(ゲート)はリード70を経由
してアンプ48の出力に接続されている。アンプ48の
下側(ポジティブ(+))の入力は、リード72を経由
してD/Aコンバータ50の出力に接続されている。ア
ンプ48の上側(ネガティブ(−))の入力は、リード
74を経由してD/Aラッチユニット52の出力に接続
されている。フィードバックレジスタ(RFB)76は
リード74と68の間に接続されている。パワートラン
ジスタ46は、アンプ48からリード70を通じて送ら
れる信号にしたがいレーザ44に種々のレベルのドライ
ブ電流を供給する。
【0014】図3には、レーザドライブ電流(縦軸)
と、レーザ44が発生した光パワー(光度)レベルに対
する時間(横軸)の関係を示したグラフである。パワー
トランジスタ46からレーザ44へ供給されたドライブ
電流に対する閾値電流レベル“ITH”では、レーザ光
出力は、横線80で示されるとおりオフである。その後
レーザドライブ電流が“イネーブル(enable)”(フル
オン(full-on)) 値“IEN”に上昇すると、横線(光
度レベル)82で示されるとおりレーザ光度はフルオン
になる。光度レベル82を発生するイネーブル電流IE
Nは、レーザごとに異なり、それぞれの寿命期間中その
値は変化する。このため、イネーブル電流IENはブラ
ケット84として示される。ここでブラケット84は、
光度レベル82に対応して下限値86と上限値88を有
する。パワートランジスタ46からのドライブ電流(例
えばIEN)の持続期間(duration)に対応した時間中
レーザはオンである。光度レベル80(“オン”のすぐ
下)と光度レベル82(フルオン)のとの差は、12−
ビット二進数(12−ビットD/Aコンバータ50で使
用されるような)で図示されている。光レベル80
(“オン”のすぐ下)は閾値電流ITHにより設定さ
れ、また、この閾値電流は8−ビットD/Aラッチユニ
ット52からパワーアンプ48への定常信号により設定
されている。電流IENを下限値86から上限値88の
範囲内に調整することにより、光度レベル82(フルオ
ン)は精密な測定値に一定に維持される。レーザ光度
は、12−ビット数の重みにしたがい修正される。
【0015】図2に戻ると、パワートランジスタ46か
らレーザ44に供給される閾値電流ITHは、8−ビッ
トD/Aコンバータ及びラッチユニット52により所望
の値に設定される(図3参照)。フィードバックレジス
タ(RFB)76は、8−ビットD/Aラッチユニット
52からの定電圧信号がリード74を経由してパワーア
ンプ48に供給される間、閾値電流(定電圧信号により
決定された)を一定に保つことを保証する。次いで、ア
ンプ48がリード70を経由してパワートランジスタ4
6をドライブする。
【0016】レーザ44をドライブする電流はRCMレ
ジスタ66によりモニタされる。レジスタ66は、典型
的には精密な値の低オームレジスタである。レジスタ6
6にかかった電圧はリード90を経由して電流モニタデ
ータユニット92に供給され、ここで電圧は対応する電
流モニタ二進データに変換される。このデータはリード
94を経由して、ドライブ回路14から分離したセント
ラルプロセッサユニット(CPU)96に入力される。
CPU96の出力はリード98を経由してスイッチ10
0に供給される。スイッチ100はCPU96からのデ
ータ信号を選択的に下部ターミナル102もしくは上部
ターミナル104に供給する。リード98と上部ターミ
ナル104の間に接続されたスイッチ100により、C
PU96からのデータ信号はリード106を経由してD
/Aラッチユニット52の入力に供給される。こうし
て、リード74上にある8−ビットD/Aラッチユニッ
ト52の出力電圧は、リード106、CPU96、リー
ド94、電流モニタデータユニット92を含むフィード
バックループにより決定される。一度、8−ビットD/
Aコンバータ及びラッチ52が望ましい一定の閾値電流
ITHを与えるよう設定されれば、スイッチ100は下
部ターミナル102に接続される。これ以降レーザ44
への閾値ドライブ電流ITHは、次にリセットされるま
で当該所望の望ましい値に正確に設定される。
【0017】レーザ44からの光度に対応した光センサ
40からのアナログ信号は、リード42を経由して光セ
ンサデータユニット110に供給される。ここで、これ
らの信号はデジタル光センサデータに変換され、このデ
ータはリード112を経由してCPUのもう一つの入力
に供給される。CPU96は、既知のアルゴリズムに従
って、二進信号を発生する。この信号は、リード98、
スイッチ100、ターミナル102、リード114を経
由して、デジタル制御電位差計54に供給される。CP
Uからのデジタルデータは電位差計54を精密に調整
し、これに対応して、リード56と12−ビットD/A
コンバータ50に供給される調整可能なバイアスレベル
を設定する。CPU96と電位差計54を介しての、光
センサ40からのデータフィードバックループは、12
−ビットD/Aコンバータ50の内部電圧レベルを精密
に設定する。こうして、データバス116(図1の、3
6−1から36−nまでのデータバスの一つに対応)を
経由して12−ビットD/Aコンバータ50に供給され
る所定のデータコマンド(ライン印刷データ)に対し、
12−ビットD/Aコンバータ50は、光センサ40に
より測定されて、精密に決定されたレーザ光度を発する
アナログ信号を用いて、アンプ48をドライブする。要
するに、リード56上のバイアスレベルを設定すること
により、12−ビットD/Aコンバータ50のゲインが
調整される。その結果、12−ビットD/Aコンバータ
50へのバス116上のライン印刷データ入力(図3中
カリブレートされたレベル82に対応するフルオンレベ
ル出力パワーもしくは光度に相当する)に対して、パワ
ートランジスタ46はレンジ84の範囲内(図3)の必
要なドライブ電流IENを供給する。異なるレーザ44
に対する異なるドライブ回路14内の電位差計54は、
上述のように、同一のデータコマンドに対して同一の出
力光度が得られるよう別々に設定されるであろう。所定
の回路14の電位差計54は、定期的にリセット(すな
わち、イネーブルドライブ電流IENをリセットする)
され、これにより望ましいフルオン光度レベル82(図
3参照)を発するようレーザ44の光出力パワーが調整
される。こうして、閾値電流ITHとイネーブル電流I
ENを定期的に調整することにより、レーザ44は、精
密にカリブレートされた光度をライン印刷データにした
がい発生する。上記ライン印刷データは、バス116に
より12−ビットD/Aコンバータ50に供給される。
精密基準電圧源58は0.1%まで正確で、温度補償さ
れているため、各回路14は同一の精密さと正確さをも
ってそれぞれのレーザ44をドライブする。
【0018】図4は、一定イネーブルドライブ電流IE
N(図3参照)におけるレーザ44の光出力パワーレベ
ル(縦線)をレーザ寿命期間(横線)の関数で示したラ
イン120を有するグラフを図示している(スケールな
し)。ゼロレーザ出力レベルは閾値ドライブ電流ITH
に対応する。ライン120が、時には常識を請える範囲
で変化し、光パワーレベルが一般的にレーザの消耗にと
もなって低下するのが認められる。異なるレーザ44に
対するライン120はそれぞれ異なると思われる。
【0019】図5のグラフに(スケールなし)示すライ
ン122は、本発明の回路14に使用されるレーザにお
いて、望ましいフルオン光度レベル82(図3)に対応
するレーザ出力パワーレベルを表している。レーザ44
の寿命期間中、このパワーレベル122は、レーザ44
の消耗に関わらず(図4参照)縦矢印124で示される
ように非常に狭い範囲内に保持される。これは、イネー
ブル電流IENを下限86と上限88の範囲内(図3)
に定期的にリセットすることにより達成される。このよ
うに、上述の通り閾値電流ITHとイネーブル電流IE
Nが設定または再設定(リセット)された後には、レー
ザ44の寿命期間を通して、12−ビットD/Aコンバ
ータ50内の同一の12−ビット値(各回路14のそれ
ぞれのコンバータ50から別々にバイアスされる)は、
ライン122で示される均一なレーザ光パワーレベルを
発生する。異なるレーザ44のパワーレベルライン12
2は概ねライン122と類似し、矢印124で示される
狭い範囲内に収まる。
【0020】レーザチャネルの各パワーレベルが上述の
ようにカリブレートされ、設定された後、印字ヘッド1
6は印刷位置に戻る(図1)。光センサ40はプリンタ
10内に搭載されているため、それぞれのレーザチャネ
ルをカリブレートするために印字ヘッドを取り除く必要
がない。各チャネルのカリブレーションは非常に精密
で、設定は正確に維持される。上述のように、各レーザ
44に対する閾値及びイネーブルドライブ電流がCPU
に制御されて自動設定されることにより、多くのレーザ
チャネル(例えば20個)が含まれていても、この(カリ
ブレーション)操作は迅速、かつ、非常に正確に行なわ
れる。デジタル制御電位差計は、部品番号X9103と
して購入可能である。光センサは部品番号SD444−
4141−261として購入可能である。本発明によ
り、画像の最高品質を維持しつつ、熱転写プリンタにお
いて従来より多くのレーザチャネルを採用することが可
能になるであろう。
【0021】ここで説明された熱転写プリンタ用電子ド
ライブ回路の実施例は本発明の一般的原理の一例であ
る。本発明の精神と範囲を逸脱することなく、熟練者に
よる変更態様が可能である。例えば、本発明は特定のレ
ーザチャネル数、特定の部品番号のデジタルに制御され
る電位差計や光センサに制限されるものではない。
【0022】
【発明の効果】この回路はフィードバックループの働き
により定期的に再カリブレートされ、これにより所定の
データコマンドに対するレーザ光フルオンパワー出力レ
ベルはレーザの寿命期間を通して、その消耗に関わら
ず、一定に維持される。プリンタ内のマルチ−レーザ
(及びその各レーザチャネル)に対するすべての光出力
レベルは、所定のデータコマンドに対して同一の光度も
しくはパワー出力レベル(狭い範囲内で)にカリブレー
トされる。こうして、プリンタのマルチ−レーザは、レ
ーザ及びその各ドライブ回路間の小さな違いに関わらず
均一な濃度で印刷を行なう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の特徴を具現化したマルチ−レーザ熱転
写プリンタのブロック図である。
【図2】本発明の好適な実施例における電子レーザドラ
イブ回路のブロック図である。
【図3】増加するレーザドライブ電流とそれに対応する
レーザ光パワーレベルもしくは光度との関係を示したグ
ラフである。
【図4】所定のレーザの、その寿命期間中の一定フルオ
ンドライブ電流を伴うレーザ光パワーレベルの多様性を
示したグラフである。
【図5】本発明におけるレーザの寿命期間とフルオンレ
ーザ光パワーレベルとの関係を示したグラフである。
【符号の説明】
10 熱転写プリンタ 12 データインターフェースモジュール(DIM) 14 レーザチャネルドライブ回路 16 マルチ−レーザ印字ヘッド 18 フィードスクリュー 20 印字ドラム 22 曲線矢印 24 矢印 26 表面 28 印刷ライン 30 スワス 34−1〜n ファイバオプティックリンク 36−1〜n データバス 40 レーザ光センサ 42 リード 44 半導体ダイオードレーザ 46 パワードライブトランジスタ 48 高速パワーオペレーショナルアンプ(OA) 50 12−ビットデジタル/アナログ(D/A)コン
バータ 52 8−ビットD/Aコンバータ及びラッチユニット 54 デジタル制御電位差計 56 リード 58 精密基準電圧源 60 リード 62 リード 64 二重曲線矢印(光ビーム) 66 電流モニタレジスタ(RCM) 68 リード 70 リード 72 リード 74 リード 76 フィードバックレジスタ(RFB) 80 横線(光度レベル) 82 横線(光度レベル) 84 ブラケット 86 下限値 88 上限値 90 リード 92 電流モニタデータユニット 94 リード 96 セントラルプロセッサユニット(CPU) 98 リード 100 スイッチ 102 下部ターミナル 104 上部ターミナル 106 リード 110 光センサデータユニット 112 リード 114 リード 116 データバス 120 線 122 線 124 縦矢印

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチ−レーザ熱転写プリンタ用ドライ
    ブ回路において、レーザと、 レーザがオフからオンになる閾値電流レベルから、レー
    ザ光出力パワーレベルがカリブレートされた最大発光と
    なるフルオン値であるイネーブル電流レベルまで変化す
    る電流を用いてレーザをドライブするパワードライブ手
    段と、 レーザへの電流を決定する電流モニタ手段と、 レーザの光出力パワーを正確に測定し、カリブレートす
    る光センサ手段と、前記パワードライブ手段の出力を前記レーザの 閾値電
    ベルに設定するために電流モニタ手段からの情報を
    ワードライブ手段へとフィードバックする第一フィード
    バック手段と、 入力データをパワードライブ手段に供給するためのライ
    ンデータ手段と、 所定のラインデータコマンドのカリブレート値にしたが
    いイネーブル電流レベルを設定するために、光センサ手
    段からパワードライブ手段へとフィードバックすること
    により、レーザの消耗に関わらずフルオンレーザ出力パ
    ワーレベルを一定に保つ第二フィードバック手段とを有
    することを特徴とするマルチ−レーザ熱転写プリンタ用
    ドライブ回路。
  2. 【請求項2】 全ての回路のフルオン値におけるレーザ
    出力パワーレベルを、プリンタの使用寿命期間を通して
    狭い範囲内に維持することにより、マルチ−レーザの消
    耗に関わらず高度に均一な濃度で印刷することを特徴と
    する複数の同様な回路との組合せにおける請求項1に記
    載のドライブ回路。
  3. 【請求項3】 パワードライブ手段が、 レーザに電流を供給するパワートランジスタと、 前記パワートランジスタの電流を制御し、2つの入力部
    を有するパワーアンプとを有し、 記パワーアンプが、前記レーザに対するパワートラン
    ジスタの閾値電流レベルにしたがい、パワーアンプの入
    力の一つに、設定可能な定常電圧を供給する第一D/A
    コンバータと、前記レーザに対するパワートランジスタ
    のレーザの所望のドライブ電流にしたがい、信号をパワ
    ーアンプのもう一つの入力に供給する第二D/Aコンバ
    ータとを有することを特徴とする請求項1に記載のドラ
    イブ回路。
  4. 【請求項4】 第一D/Aコンバータが、第一フィード
    バック手段により調整され、設定されることを特徴とす
    る請求項3に記載のドライブ回路。
  5. 【請求項5】 第二D/Aコンバータが、第二フィード
    バック手段により調整され、バイアスされることを特徴
    とする請求項3に記載のドライブ回路。
  6. 【請求項6】 第二フィードバック手段が、第二D/A
    コンバータをバイアスするデジタル制御電位差計を有す
    ることを特徴とする請求項5に記載のドライブ回路。
  7. 【請求項7】 第二D/Aコンバータが、精密な基準電
    圧源を基準として調整し得るバイアス電圧を有し、第二
    D/Aコンバータも精密な電圧源を基準とする設置可能
    な定常状態電圧を有することを特徴とする請求項6に記
    載のドライブ回路。
  8. 【請求項8】 熱転写媒体上に画像を形成する複数の線
    を印刷するために、同様に複数のレーザチャネルを有す
    るプリントヘッドと、各レーザチャネルの光出力を測定
    するために、プリントヘッドに近接して搭載されたレー
    ザ光センサと、各レーザチャネルをドライブするための
    複数の電子ドライブ回路とを有するマルチ−レーザ熱転
    写プリンタにおいて、 各ドライブ回路は、 各一つのレーザチャネルに光を供給するレーザと、 閾値電流レベルとイネーブル電流レベルの範囲内で操作
    可能な電源手段で、レーザにドライブ電流を供給し、レ
    ザの閾値電流レベルを設定する第一入力と、レーザの
    イネーブル電流レベルを設定し、レーザ光出力パワーレ
    ベルを正確に測定された値にする第二入力と、ラインデ
    ータ入力に対応してレーザ光を修正する第三入力とを有
    する電源手段と、 レーザへの電流を測定し、レーザの閾値電流レベルに
    定するためにフィードバック信号を電源手段の第一入力
    に供給する電流モニタフィードバック手段と、 レーザ光センサからの光出力測定値を受信し、さらに、
    電源手段の第二入力に所定の範囲内にレーザーへのイネ
    ーブル電流を設定するためのフィードバック信号を供給
    して、正確に測定されたレーザ光出力パワーレベルを出
    力し、これによりすべてのレーザチャネルは、各レーザ
    間の違いや消耗による変化に関わらず、均一に印刷でき
    る光センサフィードバック手段とを有することを特徴と
    するマルチ−レーザ熱転写プリンタ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のマルチ−レーザ熱転写
    プリンタが、さらに、すべてのドライブ回路に対して、
    温度補償精密基準電圧源を備えたことを特徴とするマル
    チ−レーザ熱転写プリンタ。
  10. 【請求項10】 レーザの寿命が終了するまでの間、各
    レーザのフルオン光出力パワーを厳密にカリブレートさ
    れた限界の範囲内に維持するマルチ−レーザ熱転写プリ
    ンタ用回路において、 その光出力が、ドライブ電流によりオフとフルオンの間
    で制御される半導体ダイオードレーザと、 制御信号に対応して、ドライブ電流をレーザに供給する
    パワードライブ手段と、 パワードライブ手段に制御信号を供給し、バイアスレベ
    ル入力とラインデータ入力を有するD/Aコンバータ手
    段と、 精密に設定されたバイアスレベルをコンバータ手段のバ
    イアス入力に供給するする精密調整バイアス手段と、 レーザ光出力パワーレベルを精密に測定し、光出力パワ
    ーレベルに対応した正確なデータ信号を供給する光セン
    サ手段と、 光センサ手段からのデータ信号にしたがい精密バイアス
    手段を調整し、D/Aコンバータ手段へのラインデータ
    入力により、パワードライブ手段が、センサ手段により
    測定されカリブレートされたフルオン光パワーを出力す
    るレーザにフルオンドライブ電流を供給するような値に
    D/Aコンバータ手段のバイアスが設定されるフィード
    バック手段とを有することを特徴とするマルチ−レーザ
    熱転写プリンタ用回路。
  11. 【請求項11】 精密バイアス手段が、非常に安定かつ
    正確な基準電圧を供給するデジタル制御電位差計である
    ことを特徴とする請求項10に記載のマルチ−レーザ熱
    転写プリンタ用回路。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の回路が、すべての
    レーザがその寿命期間を通して非常に均一な印刷を行な
    うよう、プリンタ内のすべての各レーザについて複数の
    回路を有することを特徴とする請求項11に記載のマル
    チ−レーザ熱転写プリンタ用回路。
  13. 【請求項13】 フィードバック手段がセンサ手段から
    のデータ信号を操作し、電位差計を精密に調整するデジ
    タル信号を供給するセントラルプロセッサユニットを有
    することを特徴とする請求項11に記載のマルチ−レー
    ザ熱転写プリンタ用回路。
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