JP3293350B2 - 人体検知装置 - Google Patents

人体検知装置

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JP3293350B2
JP3293350B2 JP20200194A JP20200194A JP3293350B2 JP 3293350 B2 JP3293350 B2 JP 3293350B2 JP 20200194 A JP20200194 A JP 20200194A JP 20200194 A JP20200194 A JP 20200194A JP 3293350 B2 JP3293350 B2 JP 3293350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検知領域の人体等か
ら発せられる赤外線を検知する焦電型赤外線検知素子を
用いた人体検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、より快適なオフィス等の業務空間
の実現をめざして温熱要素や、塵埃,臭い,空気組成等
の空気質要素の物理的な環境情報に加えて在室者の人体
生理情報が重要視されるようになり、在室者の有無を検
知する種々の人体検知装置が開発されている。中でも、
人体等から発せられる赤外線に反応する焦電型赤外線検
知素子を用い、被検知領域から入射される所定の赤外線
の強度変化により人体の存在の有無を判定する人体検知
装置が実用化されている。ここで、焦電型赤外線検知素
子とは、赤外線の入射により、結晶に温度変化が生じた
時に表面電荷が変化する焦電効果を利用した素子であ
る。この焦電型赤外線検知素子は、微分型検知素子であ
り、安定な赤外線入射に対しては反応せず、入射量が変
化する赤外線入射に対して反応するものである。したが
って、被検知領域で静止している人体の存在の有無を判
定するには、静止している人体から発せられる赤外線を
焦電型赤外線検知素子に断続的に入射させるか、又は赤
外線の入射量を変化させる必要がある。
【0003】また、焦電型赤外線検知素子を備えた赤外
線センサは、人体の存在の有無を確実に検知するため
に、そのセンサ視野中に占める人体の割合を、センサ視
野中に占める人体の背景等の割合よりも大きくし、これ
により人体を検知した検知出力を背景の検知出力よりも
増大させ、信号対雑音比の向上を図る必要がある。この
ため、赤外線センサのセンサ視野を狭くして信号対雑音
比の向上を図る方法が提案されているが、赤外線センサ
のセンサ視野が狭くなると人体の検知可能範囲が狭くな
るので、赤外線センサのセンサ視野を走査して、検知可
能範囲の拡大を図る方法が提案されている。この場合、
赤外線センサのセンサ視野内に存在する人体が移動せず
に静止していても、この人体から焦電型赤外線検知素子
に入射される赤外線の入射量を変化させることができる
ので、静止人体を検知することができる。すなわち、赤
外線センサのセンサ視野を走査することは、人体の検知
可能範囲の拡大を図るとともに静止人体も検知すること
ができ、この赤外線センサのセンサ視野を走査する人体
検知装置が広く実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、静止人体の有無の判定は可能であるものの
より快適な温熱空間を実現するために必要な人体の存在
位置情報を得ることが困難であるという問題点を有して
いた。また、焦電型赤外線検知素子や増幅回路等の電子
部品等には、時定数が存在するので、ある一定時間以上
焦電型赤外線検知素子に赤外線を入射させる必要があ
る。しかしながら、これを満足するには、赤外線センサ
のセンサ視野を走査する走査速度を遅くしなければなら
ず、この結果、焦電型赤外線検知素子に入射される赤外
線の単位時間当りの変化量が小さくなってしまう。この
ため、赤外線センサから出力される出力信号の出力レベ
ルが小さくなり、人体の存在の有無の判定さえできなく
なり、信頼性に欠けるという問題点を有していた。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
であり、被検知領域内の人体の存在の有無及び存在位置
(又は方向)を確実に認識でき、信頼性に優れた人体検
知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の人体検知装置は、以下の構成を有している。
すなわち、請求項1に記載の人体検知装置は、被検知領
域から発せられる赤外線を検知する少なくとも1以上の
焦電型赤外線検知素子及び前記焦電型赤外線検知素子の
前部に配設された赤外線選択透過板を備えた赤外線セン
サと、前記赤外線センサを回動させる走査部と、前記走
査部の前記赤外線センサの前部に保持された赤外線透過
レンズと、前記走査部を制御する制御部と、を備えた人
体検知装置であって、前記制御部が、前記走査部を回動
させる回動時間と前記走査部を静止させる静止時間とを
1サイクルとして前記走査部を制御し、前記制御部が、
前記回動時間を前記赤外線センサからの出力信号の立上
り時間より短く制御し、また前記静止時間を前記赤外線
センサからの前記出力信号の前記立上り時間より長く制
御する構成を有している。
【0007】
【0008】請求項に記載の人体検知装置は、請求項
1において、前記制御部が、前記赤外線センサからの一
サイクルの出力信号と先のサイクルの出力信号とを比較
する比較部を備えた構成を有している。
【0009】ここで、人体検知装置は、焦電型赤外線検
知素子から出力された出力信号を増幅する増幅回路を備
えてもよい。焦電型赤外線検知素子に使用される焦電材
料としては、LiTaO3 ,PZT,PbTiO3 等が
挙げられる。また焦電型赤外線検知素子は、少なくとも
1以上備えられたものであり、複数備えられればこの人
体検知装置の被検知領域を十分広くとることができ、よ
り好ましい。赤外線選択透過板は、焦電型赤外線検知素
子に赤外線以外の光線の入射を防止でき、被検知領域内
の人体の有無をより確実に認識でき、好ましい。この目
的で使用される赤外線選択透過板としては、シリコン,
5μmロングパスフィルター,7μmロングパスフィル
ター等が挙げられる。赤外線透過レンズとしては、フレ
ネルレンズ,球面レンズ,非球面レンズ等が挙げられ
る。制御部で制御される走査部の回動時間は、赤外線セ
ンサからの出力信号の立上り時間より短くされると、被
検知領域から焦電型赤外線検知素子に入射される赤外線
の単位時間当りの熱量の変化を大きくできるので、セン
サ感度を高めることができ、好ましい。また、制御部で
制御される走査部の静止時間は、赤外線センサからの出
力信号の立上り時間より長くされると、赤外線センサか
ら出力された出力信号を増幅回路及び増幅回路を介して
制御部に人体の存在の有無の判定等を確実に行える程度
に十分に出力することができ、これによりセンサ感度を
高めることができ、好ましい。尚、この静止時間は、赤
外線センサからの出力信号の立ち上がり時間より長く制
御されれば特に限定されるものではなく、例えば赤外線
センサからの出力信号の立上がり完了時間と赤外線セン
サからの出力信号の放電時間との総和等に制御してもよ
い。また、制御部は、走査部を回動走査するに際して、
少なくとも1サイクル以上のサイクル数を持って回動走
査すると、被検知領域内を細分化(又は小区分化)して
人体から発せられる赤外線を検知でき、この結果、細分
化した小被検知領域内の内いずれに人体が存在するか判
定でき、すなわち人体の存在位置(又は存在方向)を判
定でき、好ましい。また、制御部は、走査部の回動走査
させる際、走査部の角速度を赤外線センサからの出力信
号の立ち上がり時間より短く制御すれば特に限定される
ものではなく、例えば走査部の回動時の角速度がサイク
ル毎に異なっていてもよい。
【0010】
【作用】この構成によって、制御部が走査部を介して赤
外線センサのセンサ視野を、回動時間と静止時間を持っ
て被検知領域を走査させるので、赤外線センサの焦電型
赤外線検知素子は、走査部が静止状態から回動状態に移
行されることにより、被検知領域から焦電型赤外線検知
素子に入射される赤外線の強度変化(又は入射量)を変
化させることができる。また、走査部の回動時間を赤外
線センサ又は焦電型赤外線検知素子の出力信号の立上り
時間より短くしたことにより、被検知領域から焦電型赤
外線検知素子に入射される赤外線の単位時間当りの熱量
の変化を大きくできる。また、走査部の静止時間を赤外
線センサ又は焦電型赤外線検知素子の出力信号の立上り
時間より長くしたことにより、赤外線センサ又は焦電型
赤外線検知素子から十分な出力を得ることができる。ま
た、制御部が一サイクルの出力信号を先のサイクルの出
力信号と比較する比較部を備えたことにより、被検知領
域を小区分化した小被検知領域のいずれに人体が存在す
るかを判定でき、この結果、人体の存在位置を検知する
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例における人体検知装
置について、図面を参照しながら説明する。図1は本発
明の一実施例における人体検知装置を示す断面側面図で
ある。図1において、1は本発明の一実施例における人
体検知装置、2は後述する焦電型赤外線検知素子3,赤
外線選択透過板4及びパッケージ5からなる赤外線セン
サ、3は赤外線を検知する焦電型赤外線検知素子、4は
焦電型赤外線検知素子3に赤外線以外の光線が入射され
ることを防止するために、すなわち所定の赤外線を選択
的に透過させるために後述するパッケージ5の穿孔部5
aに挿着されたシリコン等で薄板状に形成された赤外線
選択透過板、5は焦電型赤外線検知素子3を電気的にシ
ールドするとともに赤外線選択透過板4を保持するため
にFe等からなり表面にNiめっき等された略筐体状に
形成されたパッケージ、5aはパッケージ5の前部に穿
設された穿孔部、6は一端面が閉塞された筒状物等から
なり内部底面にパッケージ5が穿孔部5a(又は赤外線
選択透過板4)を開口端に向けて配設させた走査部、7
は被検知領域から発せられた赤外線を集光するためにフ
レネルレンズ等からなり走査部6の開口端に保持された
赤外線透過レンズ、8は走査部6を後述する図2中A又
はB矢視する回動方向に回動させるための回動軸であ
る。尚、図示しないが、走査部6は、回動軸8を中心に
該走査部6を回動させる駆動部と、駆動部を所定の回動
時間及び静止時間を持って回動走査させる制御部と、焦
電型赤外線検知素子3から出力された出力信号の内,被
検知領域から赤外線透過レンズ7,赤外線選択透過板4
を順次介して焦電型赤外線検知素子3に入射された波長
λ=1〜10μm程度の赤外線に相当する出力信号を増
幅する増幅回路と、を備えている。
【0012】以上のように構成された人体検知装置につ
いて、以下その動作について図面を参照しながら説明す
る。図2は本発明の一実施例における人体検知装置の被
検知領域からの赤外線の検知状態を示す模式図、図3
(a)は本発明の一実施例における人体検知装置の走査
時間と角速度を示すタイムチャート、図3(b)は本発
明の一実施例における赤外線センサから出力された出力
信号の出力レベルの経時変化を示すタイムチャートであ
る。図2において、9は部屋等の被検知領域、10は被
検知領域9内の略中央に存在する人体である。ここで、
人体検知装置1のセンサ視野と人体10の肩幅等とは略
同一とされているものとする。また、図2中一点鎖線で
示すように、人体検知装置1が被検知領域9内の右方か
ら発せられる赤外線を検知するために走査部6の開口端
(又は赤外線透過レンズ7)を被検知領域9内の右方に
向けている姿勢を右方検知姿勢と称す。また、図2中細
線で示すように、人体検知装置1が被検知領域9内の中
央から発せられる赤外線を検知するために走査部6の開
口端(又は赤外線透過レンズ7)を被検知領域9内の中
央に向けている姿勢を中央検知姿勢と称す。更に、図2
中二点鎖線で示すように、人体検知装置1が被検知領域
9内の左方から発せられる赤外線を検知するために走査
部6の開口端(又は赤外線透過レンズ7)を被検知領域
9内の左方に向けている姿勢を左方検知姿勢と称す。こ
こでは、人体検知装置1が、右方検知姿勢から中央検知
姿勢へ、更に中央検知姿勢から左方検知姿勢へ走査され
る場合について説明する。また、被検知領域9から放射
された赤外線は、赤外線透過レンズ7により集光され、
赤外線選択透過板4を通過して焦電型赤外線検知素子3
に入射されるものである。
【0013】まず、走査部6の制御部が走査開始時間t
a を検知すると、走査部6の制御部は、人体検知装置1
を右方検知姿勢から中央検知姿勢にするために、人体検
知装置1を回動軸8を中心に図2中A矢視する方向に、
かつ図3(a)に示すように、角速度ω1 ,回動時間t
1 を持って回動走査し始める。次に、赤外線センサ2の
センサ視野は、人体検知装置1が図2中A矢視する方向
に回動走査されるに連れて、被検知領域9内に存在する
人体を次第に大きく捕捉し始める。換言するならば、赤
外線センサ2のセンサ視野内に占有される人体の占有面
積が次第に大きくなる。これにより、被検知領域9から
発せられる赤外線の照射量が次第に大きくなり、赤外線
センサ2の焦電型赤外線検知素子3は+側に反応し始
め、この結果、図3(b)に示すように、赤外線センサ
2の焦電型赤外線検知素子3から出力される出力信号の
出力レベルが次第に上昇する。次に、走査部6の制御部
が走査終了時間(又は静止開始時間)tb を検知する
と、走査部6の制御部は人体検知装置1の回動走査を停
止する。ここで、赤外線センサ2のセンサ視野は、被検
知領域9内に存在する人体10を完全に捕捉する。次
に、図3(b)に示すように、赤外線センサ2の焦電型
赤外線検知素子3から出力される出力信号の出力レベル
は、人体検知装置1が静止状態とされても、すなわち焦
電型赤外線検知素子3が被検知領域9から照射される赤
外線の強度変化を検知しなくなっても、上昇し続ける。
これは、焦電型赤外線検知素子3の時定数によるもので
あり、赤外線センサ2の焦電型赤外線検知素子3から出
力される出力信号の出力レベルは、人体検知装置1の静
止開始時間tb を過ぎた後、立上り時間te を迎える。
次に、赤外線センサ2の焦電型赤外線検知素子3から出
力される出力信号の出力レベルは、立上り完了時間tf
を迎えた後、放電時間t5 を経過して、焦電型赤外線検
知素子3の出力信号の出力を完了する。すなわち、人体
検知装置1の静止時間は、焦電型赤線検知素子3から出
力される出力信号の立上り時間より長く、更に立上り時
間から立上り完了時間までの時間,及び焦電型赤外線検
知素子3から出力される出力信号の放電時間を加えた時
間よりも長くされている。次に、走査部6の制御部が走
査開始時間tc を検知すると、走査部6の制御部は、人
体検知装置1を中央検知姿勢から左方検知姿勢にするた
めに、人体検知装置1を回動軸8を中心に図2中A矢視
する方向に、かつ図3(a)に示すように、やはり角速
度ω 1 ,回動時間t3 を持って回動走査し始める。ここ
で、一サイクル時の角速度及び回動時間は同じとされて
いるために人体検知装置1の回動角度は同じとされてい
る。次に、赤外線センサ2のセンサ視野内に占有される
人体10の占有面積は次第に小さくなる。これにより、
被検知領域9から発せられる赤外線の照射量が次第に小
さくなり、赤外線センサ2の焦電型赤外線検知素子3は
−側に反応し始め、この結果、図3(b)に示すよう
に、赤外線センサ2の焦電型赤外線検知素子3から出力
される出力信号の出力レベルが次第に下降する。次に、
走査部6の制御部が走査終了時間td (又は静止開始時
間td )を検知すると、走査部6の制御部は、人体検知
装置1を中央検知姿勢から左方検知姿勢にするための回
動走査を停止する。ここで、赤外線センサ2のセンサ視
野内に占有される人体10の占有面積は、略0となる。
この結果、焦電型赤外線検知素子3には、被検知領域9
の背景からの赤外線のみが入射されることになる。次
に、図3(b)に示すように、赤外線センサ2の焦電型
赤外線検知素子3から出力される出力信号の出力レベル
は、人体検知装置1が静止状態とされても、すなわち焦
電型赤外線検知素子3が被検知領域9から照射される赤
外線の強度変化を検知しなくなっても、下降し続ける。
これは、前述したように、焦電型赤外線検知素子3の時
定数によるものであり、赤外線センサ2の焦電型赤外線
検知素子3から出力される出力信号の出力レベルは、人
体検知装置1の静止開始時間td を過ぎた後、立上り時
間t h を迎える。次に、赤外線センサ2の焦電型赤外線
検知素子3から出力される出力信号の出力レベルは、立
上り完了時間ti を迎えた後、放電時間t7 を経過し
て、焦電型赤外線検知素子3の出力信号の出力を完了す
る。次に、制御部の比較部は、2サイクル時の焦電型赤
外線検知素子3から出力された出力信号の出力レベル
(ここでは、立上り完了時間ti 時の出力レベル)と、
1サイクル時の焦電型赤外線検知素子3から出力された
出力信号の出力レベル(ここでは、立上り完了時間tf
時の出力レベル)とを比較し、1サイクル時の焦電型赤
外線検知素子3から出力された出力信号の出力レベルが
高いことを検知し、人体10が被検知領域9の略中央に
存在することを検知する。また走査部6を図2中B矢視
する方向に回動する場合も同様である。
【0014】以上のように本実施例によれば、制御部
が、走査部を介して赤外線センサを回動時間と静止時間
とを1サイクルとして被検知領域を複数サイクル回動走
査するので、被検知領域から焦電型赤外線検知素子に入
射される赤外線は静止状態のとき、略安定し、回動状態
のとき小被検知領域から入射される赤外線強度に応じて
先の検知状態時に焦電型赤外線検知素子に入射される赤
外線強度に対する変化量を検知できる。換言するなら
ば、被検知領域から焦電型赤外線検知素子に入射される
赤外線を断続的に遮断する必要がない。また、走査部の
回動時間が赤外線センサ又は焦電型赤外線検知素子から
出力される出力信号の立上り時間より短いので、被検知
領域から焦電型赤外線検知素子に入射される赤外線の単
位時間当りの熱量の変化量を大きくでき、焦電型赤外線
検知素子のセンサ感度を向上できる。
【0015】また、走査部の静止時間が赤外線センサ又
は焦電型赤外線検知素子から出力される出力信号の立上
り時間より長くかつ赤外線センサ又は焦電型赤外線検知
素子から出力される出力信号の放電時間より長いので、
赤外線センサ又は焦電型赤外線検知素子から出力される
出力信号を十分得ることができる。したがって、被検知
領域内に複数の人体が存在しても、その複数の人体から
照射される赤外線強度の微妙な変化をも検知できる。ま
た、制御部が、一サイクルの出力信号を先のサイクルの
出力信号を比較する比較部を備えたことにより、一の小
被検知領域と他の小被検知領域との赤外線強度を比較し
て、被検知領域内のどの小被検知領域に人体が存在する
かすなわち、人体の存在位置を検知することができる。
尚、本実施例では、人体検知装置のセンサ視野と人体の
肩幅等とが略同じ場合について説明したが、人体検知装
置のセンサ視野と人体の肩幅等の大きさに依らず同様の
効果を得ることができる。また、本実施例では、走査部
をある一定角速度で回動走査した場合について説明した
が、走査部の回動時間が赤外線センサからの出力信号の
立上り時間より短かければ、角速度パターンに依らず同
様の効果を得ることができる。また、本実施例では、走
査部の静止時間を赤外線センサからの出力信号の立上り
完了時間と赤外線センサからの出力信号の放電時間とを
足した総和より長くしたが、走査部の静止時間を赤外線
センサからの出力信号の立上り時間より長くすれば、十
分な出力を得ることができる。また本実施例では、焦電
型赤外線検知素子を1個備えた赤外線センサを用いた人
体検知装置について説明したが、焦電型赤外線検知素子
を複数個備えた人体検知装置でも同様の効果を得ること
ができるとともにより被検知領域に存在する人体の有無
及び位置を認識できる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明の人体検知装置によ
れば、被検知領域から発せられる赤外線を検知する少な
くとも1以上の焦電型赤外線検知素子及び前記焦電型赤
外線検知素子の前部に配設された赤外線選択透過板を備
えた赤外線センサと、前記赤外線センサを回動させる走
査部と、前記走査部の前記赤外線センサの前部に保持さ
れた赤外線透過レンズと、前記走査部を制御する制御部
と、を備えた人体検知装置であって、前記制御部が、前
記走査部を回動させる回動時間と前記走査部を静止させ
る静止時間とを1サイクルとして前記走査部を制御し、
前記制御部が、前記回動時間を前記赤外線センサからの
出力信号の立上り時間より短く制御し、また前記静止時
間を前記赤外線センサからの前記出力信号の前記立上り
時間より長く制御するので、被検知領域から焦電型赤外
線検知素子に入射される赤外線を断続的に遮断すること
なく、焦電型赤外線検知素子が被検知領域から照射され
る赤外線の強度変化を検知でき、すなわち容易に焦電型
赤外線検知素子に入射される赤外線の入射量を変化させ
ることができ、信頼性に優れた低原価の人体検知装置を
実現できる。
【0017】また、前記制御部が、前記回動時間を前記
赤外線センサからの出力信号の立上り時間より短く制御
し、また前記静止時間を前記赤外線センサからの前記出
力信号の前記立上り時間より長く制御するので、走査部
の回動時間を赤外線センサ又は焦電型赤外線検知素子の
出力信号の立上り時間より短くしたことにより、被検知
領域から焦電型赤外線検知素子に入射される赤外線の単
位時間当りの熱量の変化を大きくでき、センサ感度を向
上することができるとともに走査部の静止時間を赤外線
センサ又は焦電型赤外線検知素子の出力信号の立上り時
間より長くしたことにより、赤外線センサ又は焦電型赤
外線検知素子から出力された出力信号を制御部等に人体
の存在の有無等の判定等を確実に行える程十分に出力す
ることができるので、センサ感度を高めることができ、
したがって、被検知領域内に複数の人体が存在しても、
その複数の人体から照射される赤外線強度の微妙な変化
をも検知でき、信頼性に優れた低原価の人体検知装置を
実現できる。
【0018】また、前記制御部が、前記赤外線センサか
らの一サイクルの出力信号と先のサイクルの出力信号と
を比較する比較部を備えたので、一の小被検知領域と他
の小被検知領域との赤外線強度を比較して、被検知領域
内のどの小被検知領域に人体が存在するかすなわち、人
体の存在位置を検知することができ、したがって、静止
人体の存在の有無の判定のみならず、静止人体の検知が
良好に行うことができ、信頼性に優れた低原価の人体検
知装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における人体検知装置を示す
断面側面図
【図2】本発明の一実施例における人体検知装置の被検
知領域からの赤外線の検知状態を示す模式図
【図3】本発明の一実施例における人体検知装置の走査
時間と角速度と赤外線センサの出力信号の経時変化を示
すタイムチャート
【符号の説明】
1 人体検知装置 2 赤外線センサ 3 焦電型赤外線検知素子 4 赤外線選択透過板 5 パッケージ 5a 穿孔部 6 走査部 7 赤外線透過レンズ 8 回動軸 9 被検知領域 10 人体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 8/12 G01J 1/02 G01J 1/04 G01J 5/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検知領域から発せられる赤外線を検知す
    る少なくとも1以上の焦電型赤外線検知素子及び前記焦
    電型赤外線検知素子の前部に配設された赤外線選択透過
    板を備えた赤外線センサと、前記赤外線センサを回動さ
    せる走査部と、前記走査部の前記赤外線センサの前部に
    保持された赤外線透過レンズと、前記走査部を制御する
    制御部と、を備えた人体検知装置であって、前記制御部
    が、前記走査部を回動させる回動時間と前記走査部を静
    止させる静止時間とを1サイクルとして前記走査部を制
    御する人体検知装置であって、制御部が、回動時間を赤
    外線センサからの出力信号の立上り時間より短く制御
    し、また静止時間を前記赤外線センサからの前記出力信
    号の前記立上り時間より長く制御することを特徴とする
    人体検知装置。
  2. 【請求項2】前記制御部が、前記赤外線センサからの一
    サイクルの出力信号と先のサイクルの出力信号とを比較
    する比較部を備えたことを特徴とする請求項1記載の人
    体検知装置。
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