JP3292859B2 - 自動操縦装置を具備した物量投下用落下傘 - Google Patents

自動操縦装置を具備した物量投下用落下傘

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JP3292859B2
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彰 村上
正徳 藤井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動操縦装置を具備
した物量投下用落下傘に関し、特に自動操縦装置を具備
して落下傘降下中の方向修正、飛距離調整、接地直前の
フレア制御を積極的に実施し、落下傘を物量投下目的地
に誘導軟着陸せしめる自動操縦装置を具備した物量投下
用落下傘に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の物量投下用落下傘は投下物量の接
地速度を減速するという落下傘本来の機能しか有しては
おらず、落下傘降下中の方向修正、飛距離調整、接地直
前のフレア制御を実施して落下傘を物量投下目的地に積
極的に誘導軟着陸せしめることはしていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の物量投下用落下
傘は上述の通りのものであることから、航空機その他の
飛行体は、物量を投下する場合に物量投下目的地、降下
経路を予め考慮しなければならず、また、これらの考慮
がなされたところで、投下物量は風に流されて投下目的
地から離れ、接地直前のフレア制御がなされないことか
ら投下物量を軟着陸せしめることはできなかった。
【0004】この発明は、上述の通りの問題を解消した
自動操縦装置を具備した物量投下用落下傘を提供するも
のである。
【0005】航空機その他の飛行体から物量を投下する
物量投下用落下傘において、コントロール・コードによ
り操作される操縦舵面と、投下物量の位置、慣性速度、
姿勢、方位、加速度、角速度等の状態を検出する物量状
態検出部と、大気諸元を検出する大気諸元検出部と、対
地高度を検出する高度検出部と、予めプログラムされた
経路情報、投下物重量情報、および傘体性能情報に基づ
いて、物量状態検出部および大気諸元検出部より得られ
た入力を判断して、物量投下用落下傘を操作する操作信
号を発生して、投下から接地に到るまでの管理をする誘
導計算部と、誘導計算部から出力される操作信号に基づ
いてコントロール・コードを駆動するアクチュエータと
を具備する。
【0006】
【実施例】この発明の実施例を図1および図2を参照し
て説明する。10は傘体であり、操縦舵面11およびこ
れを操作するコントロール・コード12を有している。
20はアクチュエータであり、これによりコントロール
・コード12を駆動して操縦舵面11を操作する。30
は懸垂ライザであり、傘体10に結合している。傘体お
よびコードは開傘操作がなされるまで傘体コンテナ50
に収容されている。80は投下物量を示す。70はパレ
ットであり、投下物量80が載置されると共に自動操縦
装置90が内蔵されるものである。40はパレット70
を保持すると共に懸垂ライザ30に結合するハーネスで
ある。自動操縦装置90は対地高度計92、物量状態検
出部93、大気諸元検出部94、誘導計算部91および
動力源95より構成される。対地高度計92は地上から
の絶対高度を測定するものである。物量状態検出部93
は投下物量80についての位置、慣性速度、姿勢、方
位、加速度、角速度その他の状態を検出する。大気諸元
検出部94は気圧高度、対気速度その他の大気諸元を検
出する。誘導計算部91は対地高度計92、物量状態検
出部93、大気諸元検出部94により得られる出力を入
力して物量投下用落下傘を物量投下から接地に到る迄の
全ての管理をするものである。60はアクチュエータ2
0と自動操縦装置90とを接続する信号ラインである。
なお、動力源95は自動操縦装置90全ての電源である
と共に、アクチュエータ20の駆動電源でもある。
【0007】ここで、物量投下用落下傘の傘体10は投
下後に開傘操作がなされるまで傘体コンテナ50に収容
されている。開傘操作は、物量投下用落下傘を運搬する
航空機その他の飛行体に結合されている自動開傘索によ
りなされ、また、自動操縦装置90に予めプログラムさ
れている開傘指令、或は外部から送信されてくる遠隔制
御指令を誘導計算部91が解読することによりなされ
る。開傘操作がなされ、物量投下用落下傘が降下してい
る時は、誘導計算部91は予めプログラムされた経路情
報、投下物重量情報および傘体性能情報に基づいて物量
状態検出部93および大気諸元検出部94より得られる
入力を判断して傘体を制御する操作信号を発生し、これ
に基づいてアクチュエータ20を駆動することによりコ
ントロール・コード12を駆動して操縦舵面11を操作
する。物量投下用落下傘はこの様にして所望の経路を辿
ることができる。なお、経路情報、傘体を制御する操作
信号は外部情報として与えることができる。
【0008】対地高度計92は地上からの絶対高度を測
定するものであり、これにより得られた対地絶対高度が
所定値にまで低下したとき、左右のコントロ─ル・コ─
ド12を操作し、フレアを行う信号をアクチュエータ2
0に送信して落下傘の降下速度を減速し、これを軟着陸
させることができる。
【0009】
【発明の効果】以上の通りであって、この発明の物量投
下用落下傘はコントロール・コード12を有する操縦舵
面11を具備し、投下物量80についての位置、慣性速
度、姿勢、方位、加速度、角速度その他の状態を検出す
る状態検出部93を具備し、気圧高度、対気速度その他
の大気諸元を検出する大気諸元検出部94を具備し、対
地高度を検出する高度検出部92を具備し、対地高度計
92、物量状態検出部93、大気諸元検出部94により
得られる出力と予め設定され或は外部より与えられる降
下状態とに基づいて物量投下用落下傘を物量投下から接
地に到る迄の全ての管理をする操作信号を発生する誘導
計算部91を具備し、誘導計算部91から出力される操
作信号に基づいてコントロール・コード12を駆動する
アクチュエータ20を具備することにより、物量投下用
落下傘をして所望の経路を辿らしめると共に、落下傘の
降下速度を減速してこれを軟着陸せしめることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の物量投下用落下傘を示す図。
【図2】この発明の自動操縦装置のブロック図。
【符号の説明】
11 操縦舵面 12 コントロール・コード 20 アクチュエータ 80 投下物量 91 誘導計算部 92 高度検出部 93 状態検出部 94 大気諸元検出部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−273999(JP,A) 特開 平3−292299(JP,A) 実願 昭63−101170号(実開 平2− 23296号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B64D 17/34 B64C 13/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機その他の飛行体から物量を投下す
    る物量投下用落下傘において、コントロール・コード
    より操作される操縦舵面を具備し、投下物量の位置、慣
    性速度、姿勢、方位、加速度、角速度等の状態を検出す
    物量状態検出部を具備し、大気諸元を検出する大気諸
    元検出部を具備し、対地高度を検出する高度検出部を具
    備し、予めプログラムされた経路情報、投下物重量情
    報、および傘体性能情報に基づいて、上記物量状態検出
    部および大気諸元検出部より得られた入力を判断して、
    上記物量投下用落下傘を操作する操作信号を発生して、
    投下から接地に到るまでの管理をする誘導計算部を具備
    し、誘導計算部から出力される操作信号に基づいて上記
    コントロール・コードを駆動するアクチュエータを具備
    することを特徴とする自動操縦装置を具備した物量投下
    用落下傘。
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