JP3292587B2 - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体

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JP3292587B2
JP3292587B2 JP10560794A JP10560794A JP3292587B2 JP 3292587 B2 JP3292587 B2 JP 3292587B2 JP 10560794 A JP10560794 A JP 10560794A JP 10560794 A JP10560794 A JP 10560794A JP 3292587 B2 JP3292587 B2 JP 3292587B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽水炉に好適な燃料集合
体に関し、特に水力特性、解体または組み立て性、経済
性等の向上を図った燃料集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば沸騰水型原子炉(以下BWRと略
する)の燃料集合体では一般に、方形のチャンネルボッ
クスの中に多数の燃料棒が規則的に配列され、燃料棒間
を中性子減速材兼冷却材である水(以下、冷却水または
水と呼ぶ)が下方(上流)から上方(下流)に向かって
流れている。この流れとともに、冷却水は燃料棒で発生
した熱を奪うことによって沸騰し、生じた蒸気はタービ
ンへ導かれて発電に供される。
【0003】図26ないし図28は、最近実用化される
ようになったBWRの燃料集合体を例示している。
【0004】図26(A)は燃料集合体1の縦断面図で
ある。この燃料集合体1は、可燃性毒物が添加された燃
料棒を含む多数の燃料棒2と水棒3とを複数のスペーサ
4、上流側結合部材としての下部タイプレート5及び下
流側結合部材としての上部タイプレート6により規則的
に配列した燃料バンドルを、チャンネルボックス7の内
部に収納した構成となっている。
【0005】燃料棒2は同図(B)に示すごとく、上下
端に密封式の端栓8,9を有する金属製の被覆管10の
中に多数の燃料ペレット11を収納して構成されてい
る。燃料棒2の断面は一般に円形で上下端栓8,9を除
いて一様な径を有し、しかも通常すべての燃料棒2の外
径は同一とされている。
【0006】水棒3は初期のBWRの燃料集合体では用
いられていなかったが、経済性の向上が大きな目標とな
り、そのため燃料の濃縮度が次第に高められるにしたが
って採用されるようになったものである。このような水
棒は、初めの段階では燃料棒と略等しい外径を有するも
のとして構成され1本設けられていた。そして次の段階
で2本に増加し、さらに次の段階で4本の燃料棒を外し
た空間を占める太径水棒(本発明では4セル水棒と呼ぶ
こともある)として大形化されてきている。
【0007】燃料集合体の改良設計はさらに進行中であ
り、7本の燃料棒を外した空間に2本の太径水棒を採用
する場合や、9本の燃料棒を外した空間に1本の断面円
形あるいは正方形のさらに横断面積の大きい太径(本発
明では超太径と呼ぶこともある)の水棒を採用する場合
もみられるようになっている。このような太径ないし超
太径の水棒は冷却水に対して広い濡れ面積を有するた
め、冷却水の流れに対して比較的大きな圧力損失を生じ
ることが知られている。なお、本明細書では、特に必要
な場合を除き、太径および超太径水棒を総称して太径水
棒と呼ぶ。
【0008】図26(C)に示す水棒3は前述の4セル
水棒の例である。この水棒3の上部と下部とは耐震問題
と前記冷却水の圧力損失問題を緩和するために一部小径
な構成となっている。なお、水棒3の内部には通水孔3
aを介して炉水が導入出され、この炉水が沸騰しない程
度に緩やかに流れ、その炉水によって中性子が効果的に
減速されるようになっている。
【0009】図27(A)は水棒3の直径が大きい部分
の燃料集合体1の横断面を示し、同図(B)は細い部分
の同燃料集合体1の横断面を示している。
【0010】図28は燃料バンドルの軸方向出力分布、
および冷却水沸騰に伴って発生する水蒸気(ボイド)の
割合の軸方向分布を、模式化した燃料集合体1と対比し
て示したものである。
【0011】燃料集合体1は同図(A)に示すように、
例えば7個のスペーサ4(SP1〜SP7)と、上下の
タイプレート6,5(UTP,LTP)とにより、可燃
性毒物を燃料に添加した複数の燃料棒(本明細書では毒
物棒と呼ぶ)を含む多数の燃料棒と水棒とが、規則的に
配列されて一体化されている。
【0012】同図(B)に示す出力分布において、上部
と下部とが格段に低下しているのは、これらの部分の燃
料の濃縮度を中性子経済性向上の観点から大幅に低下さ
せているためであり、近年の好ましい設計とされてい
る。
【0013】同図(C)は出力運転中の代表的なボイド
割合の軸方向分布を示したものである。主として上方に
おいてボイド割合が高く、中性子の減速効果が低下して
いる。このため、上記のように、出力分布が上方で低下
傾向となる。
【0014】したがって、上方(下流側)において燃料
の一部を除去すれば、相対的に燃料に対する割合が増加
し、上方における出力の低下の程度を緩和することがで
きる。本発明者はこの点に着目し、短尺燃料棒(Par
t Length Rod:PLR)の概念を特開昭5
2−50498号公報等で既に開示している。ここで、
短尺化した燃料棒の下端は、短尺化していない通常の燃
料棒(本明細書では長尺燃料棒あるいは通常燃料棒と呼
ぶ)の下端と揃えるため、上部(下流部)では燃料棒が
欠落することになる。この空間は“Vanishing
Rod ”と呼ばれることがある(本明細書ではVR
またはVR空間と呼ぶ)。このVR空間の形成により、
冷却水の圧力損失が大幅に緩和され、流れの外乱に対す
る圧力損失の変化も減少して、熱水力学的安定性が向上
し、その結果核的な安定性も向上するメリットが生ず
る。また、長尺燃料棒では冷却特性が悪化するような場
合、これを短尺化することにより冷却特性の悪化を回避
することもできる。さらに燃料棒の短尺化により、原子
炉停止時の未臨界度が深くなり、停止余裕を大きくする
ことも可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、VR空
間を形成した場合には、VR空間の下端位置で冷却水の
上昇流に偏りが生じ、一部の燃料棒の冷却特性が悪化す
る場合がある。
【0016】また冷却水は発熱していないチャンネルボ
ックスの内面に接して層を成すように流れる傾向があ
り、従って燃料棒の冷却水への寄与は少ないことが理解
される。換言すると、チャンネルボックス内面に接して
いる水を利用して冷却特性を改良し得る余地があること
が理解できる。
【0017】ところで、燃料経済性向上、すなわち燃料
の高燃焼度化の観点から、燃料棒内の核分裂性核種(フ
ィッサイル)濃度(ウラン燃料ではU−235の濃縮
度)を高めることは不可欠である。また、蓄積されてい
るプルトニウムをウランに添加した混合酸化物燃料(M
OX燃料)を効果的に採用することも最近重要な問題と
なってきている。
【0018】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、チャンネルボックスに面した位置に配置される
燃料棒または毒物棒の表面に冷却能力の高い水を近隣の
燃料棒の方へ振り向けることができるとともに、不必要
な冷却水旋回の反動として生じる回転応力を相殺させる
ことができる燃料集合体を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、燃料に可燃性毒物を添加しない多数の
燃料棒と、燃料に可燃性毒物を添加した複数の毒物棒
と、両端部の一定長さ範囲を除き前記燃料棒の径より大
きい径を有する少なくとも1本の太径水棒とを、複数の
スペーサ、上流側結合部材及び下流側結合部材を用いて
格子状に配列し一体化して燃料バンドルとし、この燃料
バンドルを取り囲む配置で金属製のチャンネルボックス
を設けてなる燃料集合体において、前記チャンネルボッ
クスに面した位置に第2の燃料棒または毒物棒を配置さ
せ、この第2の燃料棒または毒物棒は、冷却水の流れの
下流側端から一定長さ範囲に亘って細径化された細径部
と、隣接する燃料棒の核分裂性核種の濃縮度が天然ウラ
ンのウラン235の濃縮度より高い部分の位置となる前
記細径部に取付けられ冷却水の流れに旋回流を起こさせ
る冷却水旋回機構と、前記細径部の前記スペーサと係合
する位置に装着され細径化されていない部分の直径と同
じ外径を持つ短尺管と、この短尺管に装着され前記冷却
水旋回機構と冷却水の旋回方向を逆転させた旋回流を起
こさせる旋回羽根とを有することを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明に係る燃料集合体によれば、燃料棒また
は毒物棒に設けた細径部の旋回機構によってチャンネル
ボックス表面の冷却能力の高い水を近隣の燃料棒の方へ
振り向けることができるとともに、これらの燃料棒また
は毒物棒の細径部に設けた短尺管の旋回羽根によって冷
却水旋回機構による冷却水の旋回方向を逆転させ、燃料
棒または毒物棒に不必要な冷却水旋回の反動として生じ
る回転応力を相殺させることができる。
【0021】なお、本明細書において、「チャンネルボ
ックス」はBWR用燃料集合体のチャンネルボックスに
限らず、各種原子炉において燃料バンドルを直接的に取
り巻く構造材を広く示すものとする。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る燃料集合体の実施例を図
面を参照して説明する。
【0023】図1ないし図9は第1の実施例を示してい
る。
【0024】この実施例の燃料集合体20はBWR用燃
料集合体であり、図1および図2(A)〜(E)に示す
ように、方形のチャンネルボックス21の内部に、通常
の燃料棒(長尺燃料棒)22と、これと外径がほぼ等し
い可燃性毒物棒23(符号Gを付したもの。以下、G毒
物棒と呼ぶ。通常ガドリニア(Gd)をウラニア
(UO)に添加して焼結したペレット24が通常の燃
料棒と同様に金属管25の中に充填されている(図2
(A)))と、太径水棒26(図2(B))と、中実太
径2領域毒物棒27(図2(C))と、中水太径2領域
毒物棒28(図2(D))と、チャンネルボックス21
の内面に面した一部の偏流機構付き短尺燃料棒29(図
2(E))(本明細書では偏流短尺燃料棒と呼ぶ)と
が、燃料バンドルコーナと中央とに規則的に配置されて
いる。
【0025】太径水棒26は図2(B)に示すように、
外管26aと内管26bとで2重管構造とされ、両者の
間にはガドリニウム(Gd)筒26cが水密状に挿入さ
れている。内管26bの内側には冷却材貫流部としての
通水孔26dを介して炉水が矢印aで示すように、下方
から上方へ沸騰しない程度に緩やかに流れている(この
可燃性毒物であるGdを添加した太径水棒26を、以
下、毒物入り太径水棒と呼ぶ。)中実太径2領域毒物棒
27は図2(C)に示すように、外管27aと内管27
bとで2重構造とされ、外管27aと内管27bとの間
にはガドリニアの添加割合が低い(例えば1〜3重量
%)円環状毒物ペレット27cが、また内管27bの内
部にはガドリニア添加割合が高い(例えば5重量%以
上)芯毒物ペレット27dが、それぞれ密封挿入されて
いる。なお、内管27bは省略してもよい。芯毒物ペレ
ット27dは円環状ペレット27cと比べて断面積が大
幅に小さくなっており、ウランなどの燃料物質を充填し
なくても炉心への燃料装荷量の低下率は微小であり、従
って必要であればウラニアを用いず、ガドリニアを単独
で、又はジルコニウム等を用いたサーメットとして、或
いはアルミナ(Al)やジルコニア(ZrO
等との混合酸化物焼結体として内管の内部に充填される
(ここで、ペレット状とは粒状も含むものとする)。
【0026】中水太径2領域毒物棒28は図2(D)に
示すように、中実太径2領域毒物棒27と同様に外管2
8a、内管28b、円環状毒物ペレット28cを有する
構成であるが、芯毒物ペレットがなく、内管28bの内
部に炉水を矢印bのように通水孔28dを介して沸騰し
ない程度に流す点で異なっている。内管28bの内径を
大きくすると、毒物棒としての反応度効果が増大する代
わりに早期に燃焼し尽くすため、この点を考慮した設計
が必要である。
【0027】偏流短尺燃料棒29は図2(E)に示すよ
うに、通常の燃料棒22と同様に金属管25にペレット
24を充填した構成であるが、上端側の一定長さ範囲に
亘る部分を細径管30としたものである。なお、細径管
30には細径燃料物質の採用も可能であり、また管に代
えて中実な棒構造を採用してもよい。この細径管30の
外周部に、偏流機構31として、高速炉で用いられるワ
イヤスペーサと類似の螺旋状ワイヤ等からなる偏流部材
31aが巻装され、これにより細径管30の外周面を流
れる冷却水が旋回流を起こすことになっている。この旋
回流により、チャンネルボックス21の表面の冷却能力
の高い水を近隣の燃料棒22の方へ振り向けることがで
きる。なお、偏流短尺燃料棒29の本数が多過ぎると、
燃料のインベントリが減少したり反応度損失を生じた
り、出力ピーキングが過大になるなど、種々の問題が生
じ易いため、本数はやや少なめが良い。本実施例ではチ
ャンネルボックス21に沿って8本設けられている。こ
のうち、バンドルコーナに位置する短尺燃料棒29aだ
け設け、中央側のもの29bは通常の燃料棒に代えた方
が良い場合も考えられる。
【0028】図3は、図1の燃料集合体20からチャン
ネルボックス21を取り外した燃料バンドル20aを側
面視で模式的に示したものであり、合せて太径水棒2
6、太径2領域毒物棒27,28および偏流短尺燃料棒
29を抽出して示している。符号LTPは下部タイプレ
ート32、UTPは上部タイプレート33、SP1〜S
P7は格子状のスペーサ34をそれぞれ示している。
【0029】BWR用燃料集合体では上端側のスペーサ
(SP6,SP7)付近で冷却水の冷却能力の余裕が小
さくなりやすいことが知られているため、本実施例で
は、太径水棒26と太径2領域毒物棒27,28とを共
にこの付近から上側(下流側)で細径管35としたもの
である。この細径管35には、図4(A)に示す短尺管
36付き旋回羽根37や、図4(B)に示す円錐形のフ
ロー制御材38が装着され、近隣の燃料棒22側に向け
て冷却水を矢印cの如く供給するようになっている。こ
こで短尺管36にはスペーサ34が当接または保持さ
れ、その直径は細径化されていない部分の直径と同一と
され、これにより細径化していない場合と同様にバンド
ルを組み立てたり解体することができ、従来の燃料組み
立て装置あるいは解体装置をそのまま使用できるように
なっている。短尺管36の上下流側の端部36a,36
bには冷却水の不要な圧力損失を避けるため図4に示す
ように、テーパ付き断面としたり、流線形構造とするこ
とが望ましい。
【0030】図4(C)は、同図(A)の変形例を示し
ている。即ち、短尺管36の上下流側端部が共に円錐状
の外形とされて滑らかに変化している。このように外形
が滑らかに変化しているので、冷却水は矢印dに示すよ
うに外周側に偏流し、近隣燃料棒に対する冷却効率が向
上する。
【0031】図4(D)は前述した偏流短尺燃料棒29
の細径管30部分を拡大して示している。同図に示すよ
うに、冷却水旋回機構としての偏流部材31aが取り付
けられている。この機構には他の変形例も考えられる。
たとえば棒状のものに緩やかなピッチで比較的深いネ
ジ、あるいは溝を形成してもよい。
【0032】なお、偏流短尺燃料棒29のスペーサ当接
部には、図4(A)に類似した短尺管(ただし、スペー
サ保持部材は取り付けない)が取り付けられている。ま
た、冷却水旋回機構によりチャンネルボックス21の内
表面側を流れる冷却水が近隣の燃料棒22へ供給され
る。
【0033】図5〜図9は本発明の燃料集合体20を構
成する各種棒状物の長さ方向構造を模式的に、より詳細
に示したものである。即ち、図5は図2(B)に示した
太径水棒26の全体図で、可燃性毒物としてのGd筒2
6cが外管26aと内管26bとからなる2重管の内部
に密封されている。また、図6は通常の長尺燃料棒22
および従来型の毒物棒23、図7は中実太径2領域毒物
棒27、図8は中水太径2領域毒物棒28、図9は偏流
短尺燃料棒29をそれぞれ示している。これら図5〜図
9に示した各部材の構成については既に説明したので、
図2〜図4(ならびに図26等)と同一部分に同一符号
を付して、その説明は省略する。
【0034】以上で説明した第1の実施例の燃料集合体
20によれば、中性子束が高い位置に太径2領域毒物棒
27,28を配置することにより、大きい中性子増倍率
抑制効果が得られるようになり、燃料に可燃性毒物を添
加した構成の毒物棒23の本数が削減可能となる。この
結果、燃料集合体20内の出力ピーキングの緩和が図れ
るとともに、プルトニウムをより多く装荷でき、また太
径水棒26の周りに集まりがちな冷却水の流れが調整さ
れ、燃料棒22の冷却に効果的に活用されるため、燃料
の冷却特性が向上するようになる。
【0035】また、熱中性子束が高くなる位置が太径と
なっている太径水棒26の管肉部にGd筒16cなどの
可燃性毒物を含ませているので、燃料集合体20の中性
子増倍率抑制効果が大きくなる。さらに、太径水棒26
の外周部および内周部の水に面する表面積が従来の毒物
棒の表面積に比べて著しく大きいため、1本の毒物入り
太径水棒26の中性子増倍率抑制効果は、従来の毒物棒
の数倍(例えば5倍)に及ぶ。したがって、その分だけ
通常の毒物棒23の本数を低減することができ、代りに
通常の燃料棒22を使用することができる。原子炉運転
サイクルのうちで太径多領域毒物棒の中性子吸収作用が
続いている期間は太径水棒の中性子吸収作用は抑制され
るため、その期間における中性子増倍率の過大な抑制効
果は大幅に緩和される。
【0036】そして、太径2領域毒物棒27の中性子吸
収作用が弱まった頃に毒物入り太径水棒26の中性子吸
収作用が発揮される。運転サイクルの終了時点の少し前
では一般に毒物作用は最小とされるが、その際は単に太
径水棒26として作用し、燃料集合体20のサイクル末
期において不足がちとなる中性子増倍効果を向上させる
ことができる。なお、設計条件によってはサイクル末期
でも毒物作用を残す事も可能である。
【0037】また、太径2領域毒物棒28の内部に冷却
材、すなわち炉水を導入することで高速中性子が減速さ
れて毒物に吸収されやすい熱中性子となるため、燃料集
合体20の中性子増倍率抑制効果が一段と増大される。
【0038】しかも、太径2領域毒物棒27の内部の可
燃性毒物27dの濃度を外周部のそれより高くすると、
まず運転サイクルの初期の燃料集合体20の中性子増倍
率が特に高くなりがちな期間において増倍率抑制作用を
済ませた後、外周部の可燃性毒物27cの中性子吸収作
用が消滅し、内部の可燃性毒物27dが緩やかに増倍率
抑制作用を発揮することになる。すなわち、本構成は燃
料集合体20の中性子増倍率の実効的な値をほぼ一定に
保つ作用がある。
【0039】さらに、本実施例によれば、細径化された
部分に装着された冷却水偏流機構31の作用によって、
太径水棒26および太径多領域毒物棒近傍に集まりがち
な冷却水を周辺の燃料棒22の方へ偏流するため、燃料
の冷却効果が向上する。
【0040】さらにまた、チャンネルボックス21に面
した一部の燃料棒22あるいは毒物棒23のうち、冷却
水の流れの下流側で燃料棒22の熱的余裕の少ない部分
を細径化し、そこに冷却水偏流機構31を設けることに
より、その冷却水偏流作用によって構造材内面の冷却水
が隣接燃料棒22の方へ偏流され、隣接燃料棒22の冷
却に寄与することができる。
【0041】また、太径2領域毒物棒27,28、燃料
棒22、毒物棒23または太径水棒26の下流側の細径
化されスペーサと係合する部分に、上流側で細径化して
いない部分とほぼ同じ直径の短尺管36が装着されてい
るため、スペーサ34自体も特に変更する必要がなく、
また燃料集合体20の組み立てや必要時の解体作業の場
合でも、従来とほぼ同様に作業を行うことができる。
【0042】なお、短尺管36の上流側と下流側とにテ
ーパ部36a,36bを形成することにより、冷却特性
の改良を行うことができる。即ち、細径管35と短尺管
36との間を円錐状に外径が滑らかにつながるようにテ
ーパ部36a,36bを設けることにより、スペーサ部
での流路面積変化が滑らかとなり、流れに対する外乱を
抑制することができる。また、テーパ部36a,36b
により冷却水が近隣の長尺燃料棒に振り向けられるの
で、長尺燃料棒22の冷却効率が改善される。
【0043】なお、以上に説明した第1の実施例におい
ては、下記のように種々の変形が可能である。
【0044】(1)太径水棒を1重管とし、可燃性毒物
を除く。 (2)太径2領域毒物棒を全て中実または中水毒物棒と
する。 (3)太径2領域毒物棒の一部または全部を3領域以上
とする。 (4)太径2領域毒物棒の中に充填されているペレット
等の表面にジルコニウムボライド(ZrB)等の可燃
性毒物を塗布する。 (5)中実太径2領域毒物棒の内管内に、または内管を
用いないで内部に、硼素化合物、希土類元素の酸化物等
を充填する。 (6)下流側で水棒、毒物棒、偏流短尺燃料棒などの細
径化する範囲をいろいろ変化させる。 (7)偏流短尺燃料棒の位置、本数、あるいは細径化す
る範囲等をいろいろ変え、さらにそれらを適宜組み合わ
せる。 (8)中実可燃性毒物棒の位置、濃度、本数等を変更す
る。
【0045】図10は本発明の第2の実施例を示してい
る。本実施例は、全ての燃料棒22が比較的広い冷却水
の流れる間隙に面するように燃料棒22の配列を変更し
たものである。
【0046】即ち、この燃料集合体20では、太径水棒
26の回りに、4本の中水太径2領域毒物棒28と、符
号Gで示した4本のG毒物棒23とが配置されている。
G毒物棒23内でのUOへのGd添加濃度を比
較的高くし(例えば8〜10重量%)、毒物入り太径水
棒26および中水太径2領域毒物棒28の核的特性から
くるサイクル末期での燃料集合体の過度の反応度上昇問
題を避けている。
【0047】このような本実施例の構成によれば、冷却
特性が良く、かつ中性子の共鳴吸収を逃れる確率が増大
し、出力運転中の反応度利得がある。チャンネルコーナ
の燃料棒22には偏流短尺燃料棒29を採用して冷却特
性の低下が防止でき、停止余裕も良くなる。また、燃料
集合体20を構成する燃料濃縮度の種類を低減できる場
合も生じる。
【0048】図11は本発明の第3の実施例を示してい
る。本実施例は第2の実施例と類似しているが、燃料の
濃縮度が比較的低い場合に適しているもので、毒物入り
太径水棒26の周りにG毒物棒が配置されておらず、通
常の燃料棒22が45度の対角線に対して対称に配置さ
れている。このような構成によると、中水太径2領域毒
物棒28のGd濃度は比較的低く抑えられている
(例えば2〜4重量%)ものと、高いもの(例えば5〜
8重量%)との組み合わせとすることによって、サイク
ル末期における燃料集合体の過度の反応度上昇問題を緩
和することができる。
【0049】図12は本発明の第4の実施例を示してい
る。本実施例は前記各実施例と異なり、2本の毒物入り
太径水棒26が燃料集合体20の中央部に隣接配置さ
れ、両者と直交するように隣接して2本の中水太径2領
域毒物棒28が配置されている。
【0050】もし、この位置に普通の直径の燃料棒や従
来型の毒物棒を配置したとすると、その周りの冷却水流
路が広いため、冷却水が集り易く、従って冷却特性が低
下するが、本実施例によれば、その弊害が解除される。
本実施例では水棒は断面を円形としているがそれに限定
する必要がないのは、他の実施例も含めて同様である。
【0051】図13は本発明の第5の実施例を示してい
る。本実施例では2本の隣接する毒物入り太径水棒26
と直交して2本の中実太径2領域毒物棒(内部で濃度が
高く、外周部で低い)27が配置されている。低濃縮度
用燃料集合体であるため、図12の場合8本のG毒物棒
が用いられているのに対し、図13の例では4本となっ
ている。
【0052】本実施例の構成は燃料の濃縮度が比較的低
い場合に適している。
【0053】図14は本発明の第6の実施例を示してい
る。本実施例は第4の実施例と類似しているが、従来型
のG毒物棒23が偏流短尺燃料棒29に接近した配置と
され、また、中水太径に代えて中実太径2領域毒物棒2
7(但し、外周部にはガドリニア毒物が含まれていない
もの)が用いられている。
【0054】本実施例によれば、図10に示した場合に
比べて、反応度抑制効果は若干小さいものの、燃焼サイ
クルに亘る中性子増倍特性の変化を小さくし易い効果が
ある。
【0055】図15は本発明の第7の実施例を示してい
る。本実施例は、前記第6の実施例と構造的にほぼ同様
であるが、2本の太径水棒のうち一方26はガドリニウ
ムを含み、他方26′は硼素化合物を含んでいる。
【0056】本実施例によれば、硼素の中性子吸収断面
積がGdのそれより小さいため、燃焼速度が遅く、その
ためサイクル末期における中性子増倍率の過度の増加を
抑制することができる。硼素化合物の使用方法として
は、Al−BC混合焼結体を外管26aと内管
26bとの間に挿入したり、外管26aの内面及び/又
は内管26bの外面にZrBを塗布するなどの手段が
可能である。
【0057】図16は本発明の第8の実施例を示してい
る。本実施例は前記第5の実施例と類似しているが、燃
料集合体20が内部の2本の毒物入り太径水棒26と2
本の太径2領域毒物棒27(内部にGdを含むペレット
があり、外周部の燃料ペレットにはZrBのコーティ
ングが施されている)とを取り巻くように燃料棒を3×
3を一グループとする水ギャップで離間された8個のサ
ブハンドルで取り巻かれて構成されている。
【0058】本実施例によれば、前記第5の実施例より
も共鳴を逃れる確率が高くなるため、中性子増倍率を若
干大きくすることができる。また、コーナから3番目の
燃料棒22は、第5実施例ではチャンネルボックス21
に面しているのに対し、本実施例では広い水ギャップに
面しているため冷却特性も改良される。
【0059】図17は本発明の第9の実施例を示してい
る。本実施例も、前記第5の実施例と類似しているが、
燃料棒22の配置が一様でなく、図10および図11の
場合とほぼ同様に多くの水ギャップを有する離間配置と
なっている。本実施例によれば、冷却特性が良く、かつ
図13の場合よりも中性子増倍率の若干高い燃料集合体
が得られ、燃焼度向上に有利である。
【0060】図18は本発明の第10の実施例を示して
いる。本実施例では、燃料集合体20内の燃料棒22が
一様には配列されておらず、4−1−4型の粗密構造に
配列されている。中央部には2本の毒物入り太径水棒2
6が隣接配置され、それらを挾むように6本の太径2領
域毒物棒27,28が配置されている。これら6本の毒
物棒のうち3本組の中央のもの28は中水2領域太径毒
物棒、両側のもの27は中実2領域太径毒物棒とされて
いる。中実のものは、外周部に低濃度のガドリニアが添
加されている。チャンネルボックス21に面する燃料棒
22のうち、一つ置きの8本のものは短尺化されてお
り、チャンネルボックス21の内面から冷却余裕の大き
い冷却水が近接燃料棒へ供給される。
【0061】本実施例によれば、可燃性毒物による燃料
集合体20の中性子増倍率抑制効果が大きく、しかも長
続きする。したがって濃縮度の比較的高い燃料集合体に
適している。また、燃料棒22が粗密に配置されている
ため、前述のように運転中の反応度を高めるのに有利で
ある。
【0062】図19は本発明の第11の実施例を示して
いる。本実施例は図10に示した実施例と類似している
が、燃料棒22は9×9ではなく10×10に配列され
ている。
【0063】本実施例によれば作用効果は図10の場合
と略同様である。但し、チャンネルボックスに面してい
る燃料棒22は2本おきに短尺化されており、冷却特性
がさらに改良されている。
【0064】図20は本発明の第12の実施例を示して
いる。本実施例では、燃料棒22が11×11に配置さ
れており、中央に1本の毒物入り太径水棒26が配置さ
れ、その周りを取り巻くように8本の中実太径2領域毒
物棒27が配置されている。燃料集合体内の燃料棒本数
は、初期のBWRでは6×6であったが、7×7、8×
8、9×9という具合に大きくなって来ており、さらに
10×10、11×11へとさらに大きくなるものと想
定される。本実施例はそれに対応したものである。
【0065】図21は本発明の第13の実施例を示して
いる。本実施例のタイプの燃料集合体20は基本的には
ヨーロッパで開発されたもので、燃料集合体20の燃料
バンドル20aは4個のサブバンドル20′aに分割さ
れており、それぞれの間にスリット状の非沸騰水領域4
0が設けられている。
【0066】この例では中央に毒物入り太径水棒26が
配置されている。スリット部の構造材はチャンネルボッ
クスのそれと同じく、ジルカロイで構成されている。ス
リット状非沸騰水領域40には必要に応じて可燃性毒物
を添加した中性子吸収板を挿入することも可能である。
また、中央の水棒を取り囲むようにして、4本の太径2
領域毒物棒27,28が配置されている。そのうち2本
28が中水太径2領域毒物棒、他の2本27は中実太径
2領域毒物棒とされている。燃料集合体20の各コーナ
部の燃料棒22は冷却特性が一般に良くないため、偏流
短尺燃料棒29が配置されている。
【0067】なお、以上の実施例においては、BWR用
燃料集合体の場合につき、多数の例を挙げて説明した
が、本発明はBWR燃料集合体の場合に限定されない。
加圧水型原子炉(PWR)やイギリスや日本で開発され
た沸騰軽水冷却・重水減速型熱中性子炉(SGHWR,
ATR)などでも利用できる。
【0068】以下、PWR用燃料集合体、及びATR、
CANDU、SGHWR等の圧力管型原子炉用燃料集合
体の場合について簡単に説明する。
【0069】図22は本発明の第14の実施例として、
PWR用燃料集合体を示している。燃料棒22は15×
15に配置され、5本の毒物入り太径水棒26が対称に
配置されている。中央の水棒は構造的条件から他の4本
より細径となっており、その周りに4本の中実太径2領
域毒物棒27が配置されている。この毒物棒のガドリニ
ア濃度は内部で高く、外周部で低くなっている。PWR
燃料集合体の周りにはチャンネルボックスは配置されて
いないため、偏流短尺燃料棒は配置されていない。
【0070】本実施例においても、BWR用燃料集合体
と同様の効果が奏される。
【0071】図23〜図25は本発明の第15の実施例
として、3種の圧力管型原子炉用燃料集合体20を示し
ている。本実施例では各燃料棒22がほぼ等間隔で外形
が円形となるように同心円状に配置されて燃料バンドル
(燃料クラスターと呼ばれることが多い)となってい
る。燃料バンドルは円形の圧力管41内に配置されて燃
料集合体20となっている。実際には、圧力管41の周
りに図示しない気体の断熱層があり、さらにその周りを
カランドリア管が取り巻いている。圧力管41の内面に
面して配列された燃料棒22のうち5本ごとに偏流短尺
燃料棒29が配置され、圧力管41の内面付近の冷却余
裕のある水を近隣の燃料棒22へ振り掛ける構成とされ
ている。燃料集合体20の中央部分には、毒物入り太径
水棒26とそれを取り巻くように太径2領域毒物棒2
7,28が配置されている。
【0072】図23の例では中実太径2領域毒物棒27
が4本、図24および図25の例では燃料濃縮度が高い
場合に必要であり、6本のうち3本が中実太径2領域毒
物棒27、他の3本が中水太径2領域毒物棒28とされ
ている。図25の例では従来型のGで示す毒物棒23が
配置されており、燃料濃縮度が図24の場合よりもさら
に高い場合に好適である。
【0073】本発明の概念は以上に示したBWR、PW
R、あるいはイギリス、カナダ、日本などで開発された
圧力管型重水炉の燃料集合体のみに限らず、研究開発が
進められている高転換型軽水炉の燃料集合体にも適用す
ることができる。
【0074】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係る燃
料集合体によれば、チャンネルボックスに面した位置に
配置される特定の燃料棒または毒物棒に設けた細径部の
旋回機構によってチャンネルボックス表面の冷却能力の
高い水を近隣の燃料棒の方へ振り向けることができると
ともに、これらの燃料棒または毒物棒の細径部に設けた
短尺管の旋回羽根によって冷却水旋回機構による冷却水
の旋回方向を逆転させ、燃料棒または毒物棒に不必要な
冷却水旋回の反動として生じる回転応力を相殺させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料集合体の第1の実施例を示す
もので、BWR用燃料集合体の横断面図。
【図2】図1における部品の拡大図で、(A)は通常の
燃料棒及び毒物棒、(B)は毒物入り太径水棒、(C)
は中実太径2領域毒物棒、(D)は中水太径2領域毒物
棒、(E)は冷却水旋回機構を装着した偏流短尺燃料棒
をそれぞれ示す要部縦断面図。
【図3】前記実施例における燃料集合体からチャンネル
ボックスを取り外した状態の縦側面図で太径水棒および
太径多領域毒物棒ならびに偏流短尺燃料棒の軸方向高さ
関係を概念的に示す図。
【図4】(A)は太径水棒の下流部で細径化しかつスペ
ーサと係合する位置で冷却水旋回機構を有し、さらにス
ペーサ保持片を取り付けた短尺管部の概念を説明する
図、(B)は水棒、毒物棒及び短尺燃料棒のうち、細径
化された部分に装着するもので、旋回機構ではなく側面
へ冷却水を偏流させるフロー制御材を示す図、(C)は
(A)の変形例を示す図、(D)は旋回機構を有するフ
ロー制御材の一例を示す図。
【図5】前記実施例による太径水棒を示す図。
【図6】前記実施例による燃料棒と毒物棒とを示す図。
【図7】前記実施例による中実太径2領域毒物棒を示す
図。
【図8】前記実施例による中水太径2領域毒物棒を示す
図。
【図9】前記実施例による偏流短尺燃料棒を示す図。
【図10】本発明に係る燃料集合体の第2の実施例を示
す横断面図。
【図11】本発明に係る燃料集合体の第3の実施例を示
す横断面図。
【図12】本発明に係る燃料集合体の第4の実施例を示
す横断面図。
【図13】本発明に係る燃料集合体の第5の実施例を示
す横断面図。
【図14】本発明に係る燃料集合体の第6の実施例を示
す横断面図。
【図15】本発明に係る燃料集合体の第7の実施例を示
す横断面図。
【図16】本発明に係る燃料集合体の第8の実施例を示
す横断面図。
【図17】本発明に係る燃料集合体の第9の実施例を示
す横断面図。
【図18】本発明に係る燃料集合体の第10の実施例を
示す横断面図。
【図19】本発明に係る燃料集合体の第11の実施例を
示す横断面図。
【図20】本発明に係る燃料集合体の第12の実施例を
示す横断面図。
【図21】本発明に係る燃料集合体の第13の実施例を
示す横断面図。
【図22】本発明に係る燃料集合体の第14の実施例を
示す横断面図。
【図23】本発明に係る燃料集合体の第15の実施例を
示す横断面図。
【図24】図23に示す実施例の変形例を示す図。
【図25】図23に示す実施例の他の変形例を示す図。
【図26】(A)は従来のBWR用燃料集合体を示す縦
断面図、(B)は燃料棒を示す図、(C)は太径水棒を
示す図。
【図27】(A)は従来の同上燃料集合体を示す横断面
図、(B)は他の例を示す横断面図。
【図28】(A)は燃料集合体からチャンネルボックス
を取り外した縦側面図、(B)はそれに対応した出力分
布図、(C)はボイド分布図。
【符号の説明】
20 燃料集合体 20a 燃料バンドル 21 チャンネルボックス 22 長尺燃料棒 23 可燃性毒物棒 24 ペレット 25 金属管 26 太径水棒 27 中実太径2領域毒物棒 27a,28a 外管 27b,28b 内管 27c,28c 円環状毒物ペレット 27d 芯毒物ペレット 28 中水太径2領域毒物棒 28d 通水孔 29 偏流短尺燃料棒 30 細径管 31 偏流機構 31a 偏流部材 32 下部タイプレート 33 上部タイプレート 34スペーサ 35 細径管 36 短尺管 36a,36b テーパ部 37 旋回羽根 38 フロー制御材 40 スリット状非沸騰水領域 41 圧力管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G21C 3/30 Q 3/34 R (72)発明者 光武 徹 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (56)参考文献 特開 平2−147890(JP,A) 特開 平5−150064(JP,A) 特開 昭54−150582(JP,A) 特開 昭60−1591(JP,A) 特開 昭62−250392(JP,A) 特開 平7−301688(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 3/328 G21C 3/30 G21C 3/322 G21C 3/326 G21C 3/344

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料に可燃性毒物を添加しない多数の燃
    料棒と、燃料に可燃性毒物を添加した複数の毒物棒と、
    両端部の一定長さ範囲を除き前記燃料棒の径より大きい
    径を有する少なくとも1本の太径水棒とを、複数のスペ
    ーサ、上流側結合部材及び下流側結合部材を用いて格子
    状に配列し一体化して燃料バンドルとし、この燃料バン
    ドルを取り囲む配置で金属製のチャンネルボックスを設
    けてなる燃料集合体において、前記チャンネルボックス
    に面した位置に第2の燃料棒または毒物棒を配置させ、
    この第2の燃料棒または毒物棒は、冷却水の流れの下流
    側端から一定長さ範囲に亘って細径化された細径部と、
    隣接する燃料棒の核分裂性核種の濃縮度が天然ウランの
    ウラン235の濃縮度より高い部分の位置となる前記細
    径部に取付けられ冷却水の流れに旋回流を起こさせる冷
    却水旋回機構と、前記細径部の前記スペーサと係合する
    位置に装着され細径化されていない部分の直径と同じ外
    径を持つ短尺管と、この短尺管に装着され前記冷却水旋
    回機構と冷却水の旋回方向を逆転させた旋回流を起こさ
    せる旋回羽根とを有することを特徴とする燃料集合体。
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