JP3291628B2 - 希土置換タリウム基超伝導体 - Google Patents
希土置換タリウム基超伝導体Info
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- JP3291628B2 JP3291628B2 JP02757091A JP2757091A JP3291628B2 JP 3291628 B2 JP3291628 B2 JP 3291628B2 JP 02757091 A JP02757091 A JP 02757091A JP 2757091 A JP2757091 A JP 2757091A JP 3291628 B2 JP3291628 B2 JP 3291628B2
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- Japan
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- casr
- rare earth
- oxygen
- thallium
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Description
【0001】本発明は、希土置換タリウム基超伝導体に
関する。77Kより高い超伝導臨界温度Tcを有する種
々の高Tc超伝導酸化物が知られている(R J Cava,Sci
ence 247 (1990)656参照) 。従来の超伝導体に使用され
ている冷却液体ヘリウムと比較して冷却液体窒素は簡便
で廉価なため、これらの酸化物は商業的に応用できるこ
とを示す。応用できるものには、磁石、磁気遮蔽、送電
ワイヤ及びケーブル、変圧器、スイッチ、電流制限器、
発電機、モータ、超伝導量子干渉装置、電子的応用、機
械ベアリング、医療用スキャナその他が含まれる。これ
らの超伝導酸化物にはYBa2 Cu3 O7-h (1−2−
3)、Y2Ba4 Cu7 O15-h(2−4−7)、YBa
2 Cu4 O8 (1−2−4)、Bi 2 CaSr2 Cu2
O8 、Bi2 Ca2 Sr2 Cu3 O10、Tlm CaSr
2 Cu2 O6+m 及びTlm Ca2 Sr2 Cu3 O
8+m (m=1又は2)及びTl0.5Pb0.5 CaSr2
Cu2 O7 が含まれる。1−2−4及びTl0.5 Pb
0.5 CaSr2 Cu2 O7 以外は超伝導性を最大限に活
用して、最大Tcを得るためには、酸素を添加したまた
は添加しない以下の合成を必要とする。例えば、適宜な
温度及び酸素分圧で焼きなましすることにより或いは電
気化学的挿入によりなされる。この焼きなまし処理は製
造過程において生じる問題であり、酸素拡散係数が非常
に低いので、高密度材料においては酸素添加又は無添加
が極端に遅い(D RClark他J.Amer. Ceramic Soc. 72(198
9)1103 参照) 。酸素添加を必要としない前記化合物1
−2−4及びTl0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O
7 は、液体窒素温度77Kで実用するには低すぎる80
K及び83Kの臨界温度を夫々有する。Baを含むこれ
らの化合物は全て化学的に不安定な傾向にある。2−4
−7、1−2−4及びBi2 Ca2 Sr2 Cu3 O10は
全てゆっくりとした合成速度であり、合成までに数日間
を要する。Bi2 Ca2 Sr2 Cu3 O10及びTl組成
物は実施例1の図1aに示されるように単一相材料とし
て調整するのは困難である。
関する。77Kより高い超伝導臨界温度Tcを有する種
々の高Tc超伝導酸化物が知られている(R J Cava,Sci
ence 247 (1990)656参照) 。従来の超伝導体に使用され
ている冷却液体ヘリウムと比較して冷却液体窒素は簡便
で廉価なため、これらの酸化物は商業的に応用できるこ
とを示す。応用できるものには、磁石、磁気遮蔽、送電
ワイヤ及びケーブル、変圧器、スイッチ、電流制限器、
発電機、モータ、超伝導量子干渉装置、電子的応用、機
械ベアリング、医療用スキャナその他が含まれる。これ
らの超伝導酸化物にはYBa2 Cu3 O7-h (1−2−
3)、Y2Ba4 Cu7 O15-h(2−4−7)、YBa
2 Cu4 O8 (1−2−4)、Bi 2 CaSr2 Cu2
O8 、Bi2 Ca2 Sr2 Cu3 O10、Tlm CaSr
2 Cu2 O6+m 及びTlm Ca2 Sr2 Cu3 O
8+m (m=1又は2)及びTl0.5Pb0.5 CaSr2
Cu2 O7 が含まれる。1−2−4及びTl0.5 Pb
0.5 CaSr2 Cu2 O7 以外は超伝導性を最大限に活
用して、最大Tcを得るためには、酸素を添加したまた
は添加しない以下の合成を必要とする。例えば、適宜な
温度及び酸素分圧で焼きなましすることにより或いは電
気化学的挿入によりなされる。この焼きなまし処理は製
造過程において生じる問題であり、酸素拡散係数が非常
に低いので、高密度材料においては酸素添加又は無添加
が極端に遅い(D RClark他J.Amer. Ceramic Soc. 72(198
9)1103 参照) 。酸素添加を必要としない前記化合物1
−2−4及びTl0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O
7 は、液体窒素温度77Kで実用するには低すぎる80
K及び83Kの臨界温度を夫々有する。Baを含むこれ
らの化合物は全て化学的に不安定な傾向にある。2−4
−7、1−2−4及びBi2 Ca2 Sr2 Cu3 O10は
全てゆっくりとした合成速度であり、合成までに数日間
を要する。Bi2 Ca2 Sr2 Cu3 O10及びTl組成
物は実施例1の図1aに示されるように単一相材料とし
て調整するのは困難である。
【0002】化学的に安定した急速に合成(約2時間)
される酸素化学量論の調整を必要としない材料(J L Tal
lon 他Physica C161(1989)523 参照) はTl0.5Pb0.5
CaSr2Cu2O7である。しかしながら、この化合物
は単一相として容易には合成されずTc値は約83Kで
ある。本発明は通常Tl 0.5 Pb 0.5 CaSr 2-z La z C
u 2 O 7 (0.15≦z≦0.3である。)の化学式で表される
新規な希土置換超伝導体を提供するものである。更に好
ましい組成はz=0.2である。
される酸素化学量論の調整を必要としない材料(J L Tal
lon 他Physica C161(1989)523 参照) はTl0.5Pb0.5
CaSr2Cu2O7である。しかしながら、この化合物
は単一相として容易には合成されずTc値は約83Kで
ある。本発明は通常Tl 0.5 Pb 0.5 CaSr 2-z La z C
u 2 O 7 (0.15≦z≦0.3である。)の化学式で表される
新規な希土置換超伝導体を提供するものである。更に好
ましい組成はz=0.2である。
【0003】Tl0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O7 材
料においては、Cuの平均原子価が高すぎる、即ち空孔
キャリヤ濃度が高すぎるため、Tc値が低い。超伝導キ
ュプレイト(cuprates)は0から上昇し最大値を超えた後
に0に下降する空孔濃度特性としてのTcを示す基本状
態図を有する。空孔濃度の減少によってこの化合物内の
Tcが最大値に上昇し、平均Cu原子価が値2まで減少
するにつれて化合物の安定性が増大すると思われる。
料においては、Cuの平均原子価が高すぎる、即ち空孔
キャリヤ濃度が高すぎるため、Tc値が低い。超伝導キ
ュプレイト(cuprates)は0から上昇し最大値を超えた後
に0に下降する空孔濃度特性としてのTcを示す基本状
態図を有する。空孔濃度の減少によってこの化合物内の
Tcが最大値に上昇し、平均Cu原子価が値2まで減少
するにつれて化合物の安定性が増大すると思われる。
【0004】ペロブスカイト構造に基づく超伝導キュプ
レイト(cuprates)に関しては、一般に希土類元素R又は
Yは、Caがa−b面内の隣接する構造上の酸素空席を
有するペロブスカイト部位を占有する場合は、Caと置
換することは知られている。希土類元素がペロブスカイ
トA部位でSr及びBaと部分的に置換することもまた
知られている。一般に、大きな原子半径の希土類元素が
ペロブスカイト格子内で主としてSr又はBaと置換す
るのに対してY及び小さな原子半径の希土類元素は主と
してCaと置換する。
レイト(cuprates)に関しては、一般に希土類元素R又は
Yは、Caがa−b面内の隣接する構造上の酸素空席を
有するペロブスカイト部位を占有する場合は、Caと置
換することは知られている。希土類元素がペロブスカイ
トA部位でSr及びBaと部分的に置換することもまた
知られている。一般に、大きな原子半径の希土類元素が
ペロブスカイト格子内で主としてSr又はBaと置換す
るのに対してY及び小さな原子半径の希土類元素は主と
してCaと置換する。
【0005】本発明における代表例では、化合物Tl
0.5 Pb0.5 CaSr2 -zLaz Cu 2 O7+h を与える
Sr2+の代わりにLa3+を置換することによってTl
0.5 Pb 0.5 CaSr2 Cu2 O7 内で空孔濃度が減少
し、結果としてTcは100Kを超える最大値まで上昇
する。同時に置換組成物が単一相として容易に合成され
るので、化合物安定性は明らかに増大する。好ましい組
成は 0.1≦z≦0.5 で与えられ更に好ましい組成はz=
0.2 である。
0.5 Pb0.5 CaSr2 -zLaz Cu 2 O7+h を与える
Sr2+の代わりにLa3+を置換することによってTl
0.5 Pb 0.5 CaSr2 Cu2 O7 内で空孔濃度が減少
し、結果としてTcは100Kを超える最大値まで上昇
する。同時に置換組成物が単一相として容易に合成され
るので、化合物安定性は明らかに増大する。好ましい組
成は 0.1≦z≦0.5 で与えられ更に好ましい組成はz=
0.2 である。
【0006】最後に、親化合物Tl0.5 Pb0.5 CaS
r2 Cu2 O7 において鉛がPb4+であるのに対してタ
リウムはTl3+であり、またこれらは理想Tl部位を有
するのでTl含量を増大させまたPb含量を減少させる
ことにより空孔濃度を増大させることができる。これを
以下に示す。Tcを最大値にするために空孔濃度を減少
させる必要がある場合は、同様に過剰の希土合成によっ
て余分に減少させた後、過剰のタリウムにより最適値ま
で増大させて戻すことができることは明らかである。こ
のような組成は下記の一般化学式で表される。
r2 Cu2 O7 において鉛がPb4+であるのに対してタ
リウムはTl3+であり、またこれらは理想Tl部位を有
するのでTl含量を増大させまたPb含量を減少させる
ことにより空孔濃度を増大させることができる。これを
以下に示す。Tcを最大値にするために空孔濃度を減少
させる必要がある場合は、同様に過剰の希土合成によっ
て余分に減少させた後、過剰のタリウムにより最適値ま
で増大させて戻すことができることは明らかである。こ
のような組成は下記の一般化学式で表される。
【0007】Tl0.5+x Pb0.5-x Ca1-y Sr2-z R
y+z Cu2 O7+-h ここで、0≦x,h≦0.3,0≦y≦0.95, 0.05≦z≦1
−yである。好ましい組成は0.1 ≦y+z-x ≦0.5 で与え
られ更に好ましい組成はy+z−x=0.2 である。最適
例は、Tl0.6 Pb0.4 CaSr1.7 La0.3 Cu2 O
7+-hである。Baを有する化合物と比較して高い化学的
安定性を示し、Tl0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O7
材料と比較して容易に単一相を形成する本発明の化合物
は、合成後の酸素化学量論の調整を必要とせず、100
Kを超える温度での超伝導性が可能な組成を選択でき
る。
y+z Cu2 O7+-h ここで、0≦x,h≦0.3,0≦y≦0.95, 0.05≦z≦1
−yである。好ましい組成は0.1 ≦y+z-x ≦0.5 で与え
られ更に好ましい組成はy+z−x=0.2 である。最適
例は、Tl0.6 Pb0.4 CaSr1.7 La0.3 Cu2 O
7+-hである。Baを有する化合物と比較して高い化学的
安定性を示し、Tl0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O7
材料と比較して容易に単一相を形成する本発明の化合物
は、合成後の酸素化学量論の調整を必要とせず、100
Kを超える温度での超伝導性が可能な組成を選択でき
る。
【0008】本発明による新規な化合物は、親化合物T
l0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O 7 の正方晶層ペロブ
スカイト状構造を有している。親化合物は順次、角部共
有部位を有するTl/Pbと面心部位に分配された酸素
からなるTl0.5 Pb0.5 O層;角部共有部位を有する
酸素と面心部位を有するSrからなるSrO層;角部共
有部位を有するCuと端部共有部位を有する酸素からな
る平方面のCuO2 層;面心部位を有するCaと空の酸
素部位を有する角部共有部位からなるCa層;他のCu
O層;及び単位格子を完全にする他のSrO層を含んで
構成される。
l0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O 7 の正方晶層ペロブ
スカイト状構造を有している。親化合物は順次、角部共
有部位を有するTl/Pbと面心部位に分配された酸素
からなるTl0.5 Pb0.5 O層;角部共有部位を有する
酸素と面心部位を有するSrからなるSrO層;角部共
有部位を有するCuと端部共有部位を有する酸素からな
る平方面のCuO2 層;面心部位を有するCaと空の酸
素部位を有する角部共有部位からなるCa層;他のCu
O層;及び単位格子を完全にする他のSrO層を含んで
構成される。
【0009】
【実施例】本発明に係る材料を図面及び実施例を参照し
ながら説明する。 実施例1 Tl0.5 Pb0.5 CaSr1.8 La0.2 Cu2 O
7+h は、混合,粉砕され更に大気中で700℃で分解さ
れた化学量論比率のCa(NO3)2 、La2 O3 及びC
uOを使用した第一合成CaSr1.8 La0.2 Cu2 O
z で準備された。準備された化合物を粉砕してペレット
状に圧縮した後に大気中で16時間820℃で反応させ
た。できたセラミックを粉砕し、化学量論比率のTl2
O3 とPbOを混合し、再び粉砕し、そして、直径13
mmのペレット状に圧縮形成した。ペレットを酸素雰囲
気中の金の袋に入れてクリンピングして密封し、通気酸
素中で2時間950℃で反応させた。金の袋は空冷して
取り除き、その後X線粉末回折により基準4極抵抗率及
び交流磁化率測定が行われた。
ながら説明する。 実施例1 Tl0.5 Pb0.5 CaSr1.8 La0.2 Cu2 O
7+h は、混合,粉砕され更に大気中で700℃で分解さ
れた化学量論比率のCa(NO3)2 、La2 O3 及びC
uOを使用した第一合成CaSr1.8 La0.2 Cu2 O
z で準備された。準備された化合物を粉砕してペレット
状に圧縮した後に大気中で16時間820℃で反応させ
た。できたセラミックを粉砕し、化学量論比率のTl2
O3 とPbOを混合し、再び粉砕し、そして、直径13
mmのペレット状に圧縮形成した。ペレットを酸素雰囲
気中の金の袋に入れてクリンピングして密封し、通気酸
素中で2時間950℃で反応させた。金の袋は空冷して
取り除き、その後X線粉末回折により基準4極抵抗率及
び交流磁化率測定が行われた。
【0010】図1cは、通常不純物相が見られる合成さ
れない化合物と比較してTl0.5 P10.5 CaSr1.8
La0.2 Cu2 O7+h の単一相に極めて近い試料を示
す。図1bは、点で示される代表的な不純物反射の存在
を示すTl0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O7 について
のX線回折パターンを示す。Tl0.5 Pb0.5 CaSr
1.8 La0.2 Cu2 O7+h についてのパターンは格子定
数a=0.3810nm及びb=1.2106nmを有する正方晶セ
ルに一致する。
れない化合物と比較してTl0.5 P10.5 CaSr1.8
La0.2 Cu2 O7+h の単一相に極めて近い試料を示
す。図1bは、点で示される代表的な不純物反射の存在
を示すTl0.5 Pb0.5 CaSr2 Cu2 O7 について
のX線回折パターンを示す。Tl0.5 Pb0.5 CaSr
1.8 La0.2 Cu2 O7+h についてのパターンは格子定
数a=0.3810nm及びb=1.2106nmを有する正方晶セ
ルに一致する。
【0011】図2に示されるこの化合物についての抵抗
率及び交流磁化率の温度依存性により、ゼロ抵抗及び反
磁性は合成されない化合物Tl0.5 Pb0.5 CaSr2
Cu 2 O7 より約30K高い102Kに設定されること
が判明した。温度の酸素分圧を超えるその後の焼きなま
しからはTcに関して何の効果も観測されなかった。こ
のように、既に述べた他の多くの化合物に対してSr部
位に置換されるLa量xを調整することにより酸素化学
量論が決定され、Tcだけが最大になる。
率及び交流磁化率の温度依存性により、ゼロ抵抗及び反
磁性は合成されない化合物Tl0.5 Pb0.5 CaSr2
Cu 2 O7 より約30K高い102Kに設定されること
が判明した。温度の酸素分圧を超えるその後の焼きなま
しからはTcに関して何の効果も観測されなかった。こ
のように、既に述べた他の多くの化合物に対してSr部
位に置換されるLa量xを調整することにより酸素化学
量論が決定され、Tcだけが最大になる。
【0012】実施例2〜11 一連の材料Tl0.5 Pb0.5 CaSr2-z Laz Cu2
O7+h (z=0.1,0.15,0.20,0.25,0.3,0.4,0.5,0.6,0.
7,0.8) が合成CaSr2-z Laz Cu2 O5 による開
始以外は実施例1と同様に準備された。各材料のペレッ
トは金の開放舟形容器内で通気酸素中で1時間700℃
で焼きなましされ、超伝導状態への遷移を促進するため
に交流磁化率で測定しながら2時間以上200℃に冷却
された。
O7+h (z=0.1,0.15,0.20,0.25,0.3,0.4,0.5,0.6,0.
7,0.8) が合成CaSr2-z Laz Cu2 O5 による開
始以外は実施例1と同様に準備された。各材料のペレッ
トは金の開放舟形容器内で通気酸素中で1時間700℃
で焼きなましされ、超伝導状態への遷移を促進するため
に交流磁化率で測定しながら2時間以上200℃に冷却
された。
【0013】材料は各々、X線粉末回折により単一相に
近いことが示された。パターンは全て単純正方晶セルに
一致する。これらの実施例の超伝導遷移温度及び格子定
数を表1に示す。
近いことが示された。パターンは全て単純正方晶セルに
一致する。これらの実施例の超伝導遷移温度及び格子定
数を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】実施例12〜14 一連の材料Tl0.5+x Pb0.5-x CaSr2 Cu2 O7
(x=0.1, 0.2及び0.3 ) は、CaSr2 Cu2 O5 に
一致する組成の大気中での16時間820℃での反応開
始以外は、実施例2〜11と同様に準備された。化学量
論量のTl2 O 3 及びPbOを添加、粉砕して混合物を
ペレット状に圧縮した。これらは金の袋中に酸素雰囲気
下で密封されて、通気酸素中で3時間950℃で反応さ
れ、急冷した後、ペレットは酸素雰囲気下で700℃で
1時間焼きなましして、2時間以上200℃に冷却し
た。試料はX線回折で調べられ、図3におけるXRDパ
ターンで示されるような単一相に近いことが証明され
た。初期反磁性及びゼロ電気抵抗で測定された超伝導臨
界温度は正方セルに一致した格子定数とともに表2に示
される。
(x=0.1, 0.2及び0.3 ) は、CaSr2 Cu2 O5 に
一致する組成の大気中での16時間820℃での反応開
始以外は、実施例2〜11と同様に準備された。化学量
論量のTl2 O 3 及びPbOを添加、粉砕して混合物を
ペレット状に圧縮した。これらは金の袋中に酸素雰囲気
下で密封されて、通気酸素中で3時間950℃で反応さ
れ、急冷した後、ペレットは酸素雰囲気下で700℃で
1時間焼きなましして、2時間以上200℃に冷却し
た。試料はX線回折で調べられ、図3におけるXRDパ
ターンで示されるような単一相に近いことが証明され
た。初期反磁性及びゼロ電気抵抗で測定された超伝導臨
界温度は正方セルに一致した格子定数とともに表2に示
される。
【0016】
【表2】
【0017】図4は表1及び表2のTcデータのz及び
xに対する曲線を示す。X−目盛で示されるようにタリ
ウム含量の増加によって、空孔濃度が過剰タリウムによ
り増加することを確認するTcが緩やかに下降する。x
及びz即ち過剰タリウム及びSr置換水準を同時に調整
することにより例えばz−x=0.2を保証することによ
ってTcを最大値にできることは充分に推測できる。
xに対する曲線を示す。X−目盛で示されるようにタリ
ウム含量の増加によって、空孔濃度が過剰タリウムによ
り増加することを確認するTcが緩やかに下降する。x
及びz即ち過剰タリウム及びSr置換水準を同時に調整
することにより例えばz−x=0.2を保証することによ
ってTcを最大値にできることは充分に推測できる。
【0018】前述のとおり、本発明をその好ましい形態
及び実施例を含めて説明した。焼結セラミックの形態以
外の形態、即ち特に具体例として挙げた以外の薄膜、厚
膜、単結晶、フィラメント及び粉末の形態における誘導
物質の製造もまた、前述の内容例えばプラズマ、気体、
液体、ゾル、ゲル或いは固体蒸着及び反応を概観すれ
ば、当業者の理解の範囲内となるであろう。本発明の範
囲は各請求項によって定めるとおりである。
及び実施例を含めて説明した。焼結セラミックの形態以
外の形態、即ち特に具体例として挙げた以外の薄膜、厚
膜、単結晶、フィラメント及び粉末の形態における誘導
物質の製造もまた、前述の内容例えばプラズマ、気体、
液体、ゾル、ゲル或いは固体蒸着及び反応を概観すれ
ば、当業者の理解の範囲内となるであろう。本発明の範
囲は各請求項によって定めるとおりである。
【図1】 Tl2 Ca2 Sr2 Cu3 O10、Tl0.5 P
b0.5 CaSr2 Cu2 O7 及びTl0.5 Pb0.5 Ca
Sr1.8 La0.2 Cu2 O7+h の各X線回折パターン図
b0.5 CaSr2 Cu2 O7 及びTl0.5 Pb0.5 Ca
Sr1.8 La0.2 Cu2 O7+h の各X線回折パターン図
【図2】 Tl0.5 Pb0.5 CaSr1.8 La0.2 Cu
2 O7+h ペレットの直流抵抗率及び交流磁化率と温度と
の関係を示す図
2 O7+h ペレットの直流抵抗率及び交流磁化率と温度と
の関係を示す図
【図3】 Tl0.5+xPb0.5-xCaSr2Cu2O7(x=
0.1〜0.3)のX線回折パターン図
0.1〜0.3)のX線回折パターン図
【図4】 Tl0.5Pb0.5CaSr 2-z La z Cu2O7と
Tl0.5+xPb0.5-xCaSr2Cu2O7についてのzと
xに対するTc(R=0)曲線を示す図
Tl0.5+xPb0.5-xCaSr2Cu2O7についてのzと
xに対するTc(R=0)曲線を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーレイ ロバート プレスランド ニュージーランド国、イーストボルン、 マヒナ ベイ、マヒナ ベイ ロード 4/1 (56)参考文献 LIU et al.,,The f abirication and ch aracterization of superconducting TI 0.5Pb0.5(Ca1−xMx)S r2Cu2O2 compounds with ,Japnese Jour nal of Applied Phy sics,日本,vol.28,No. 7,L1179−L1181 ITOH T.et al.,,Su perconductivity an d structure of(TI, Pb)((Eu.La),Sr)2Cu Ox,Japanese Journa l of applied Physi cs,日本,Vol.28,No.10,L 1790−L1792 SUBRAMANIAN M.A.e t al.,,Structure−P roperty relation i n the single TI−O layer superconduct or TISr2−xRxCaCu2O 7(R=La,Pr orNd),Ma terials Research B ulletin,Vol.25,899−907 KWEI G.H.et al.,, Structure of TI(Sr 0.65Nd0.35)2CaCu2O7, Physica C,Vol.168,521 −529 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 1/00,15/00 EPAT(QUESTEL) WPI(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN) JICSTファイル(JOIS)
Claims (2)
- 【請求項1】Tl 0.5 Pb 0.5 CaSr 2-z La z Cu 2 O 7
(式中、0.15≦z≦0.3である)を有し、101Kより
高温で超伝導性を示す希土置換タリウム基超伝導体。 - 【請求項2】Tl 0.5 Pb 0.5 CaSr 1.8 La 0.2 Cu 2
O 7 である請求項1に記載の希土置換タリウム基超伝導
体。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
NZ23263390A NZ232633A (en) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | Superconducting materials: rare earth metal-substituted thallium-based compositions |
NZ232633 | 1990-02-21 | ||
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