JP3291588B2 - 樹脂充填材用二酸化珪素微粉末 - Google Patents
樹脂充填材用二酸化珪素微粉末Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種樹脂組成物に添加
した際に、樹脂の透明性を損なわず、かつ硬化前のトル
ク値を低く維持できる樹脂充填用二酸化珪素微粉末に関
する。
した際に、樹脂の透明性を損なわず、かつ硬化前のトル
ク値を低く維持できる樹脂充填用二酸化珪素微粉末に関
する。
【0002】室温硬化型エラストマー、接着剤、あるい
は高温加硫型シリコンゴム等として用いられる各種樹脂
組成物において、硬化後に高い強度特性を賦与するため
に樹脂に充填材を添加する場合が多く、従来、二酸化珪
素粉末が充填材として用いられている。一方、これらの
樹脂組成物は、成形時間や成形時の取扱い易さなどの点
から、硬化前のトルク値ができるだけ低く、具体的には
10Kg・cm以下であることが求められる。ところ
が、一般に充填材の添加量が多くなると樹脂のトルク値
が高くなり、通常の二酸化珪素粉末用いた場合には、こ
れを40重量部程度を添加して必要強度を達成する条件
下で、10Kg・cm以下のトルク値を得るのは難し
い。
は高温加硫型シリコンゴム等として用いられる各種樹脂
組成物において、硬化後に高い強度特性を賦与するため
に樹脂に充填材を添加する場合が多く、従来、二酸化珪
素粉末が充填材として用いられている。一方、これらの
樹脂組成物は、成形時間や成形時の取扱い易さなどの点
から、硬化前のトルク値ができるだけ低く、具体的には
10Kg・cm以下であることが求められる。ところ
が、一般に充填材の添加量が多くなると樹脂のトルク値
が高くなり、通常の二酸化珪素粉末用いた場合には、こ
れを40重量部程度を添加して必要強度を達成する条件
下で、10Kg・cm以下のトルク値を得るのは難し
い。
【0003】そこで、従来、二酸化珪素粉末を比表面積
80m2/g〜180m2/g、嵩比重80〜300g
/lに疎水化し、かつ圧密することにより低トルク値を
得る試みがなされているが、従来の上記二酸化珪素粉末
には凝集物が多く含まれるため、これを樹脂に充填する
と樹脂の透明性を損なう問題がある。一例として、シリ
コンオイル100重量部に従来の二酸化珪素粉末微粉末
40重量部を添加したときのトルク値は8Kg・cmで
あるが、凝集物が多く含まれているために樹脂が白濁し
透明性が損なわれる。この凝集物は、二酸化珪素の微粒
子が凝集して生じる粒径約1mm程度の白色の粗粒子で
あり、樹脂に添加して機械的に撹拌混合しても分散しな
い。
80m2/g〜180m2/g、嵩比重80〜300g
/lに疎水化し、かつ圧密することにより低トルク値を
得る試みがなされているが、従来の上記二酸化珪素粉末
には凝集物が多く含まれるため、これを樹脂に充填する
と樹脂の透明性を損なう問題がある。一例として、シリ
コンオイル100重量部に従来の二酸化珪素粉末微粉末
40重量部を添加したときのトルク値は8Kg・cmで
あるが、凝集物が多く含まれているために樹脂が白濁し
透明性が損なわれる。この凝集物は、二酸化珪素の微粒
子が凝集して生じる粒径約1mm程度の白色の粗粒子で
あり、樹脂に添加して機械的に撹拌混合しても分散しな
い。
【0004】
【発明の解決課題】本発明は、従来の上記課題を解決す
るものであって、樹脂に添加された際に、樹脂の透明性
を損なわず、しかも低トルク値を与える疎水化された樹
脂充填用二酸化珪素微粉末を提供することを目的とす
る。
るものであって、樹脂に添加された際に、樹脂の透明性
を損なわず、しかも低トルク値を与える疎水化された樹
脂充填用二酸化珪素微粉末を提供することを目的とす
る。
【0005】従来、比表面積80〜180m2/g、嵩
比重80〜300g/lの疎水化された二酸化珪素微粉
末は、ハロゲン化シランの火炎加水分解によって得た二
酸化珪素を有機珪素化合物の疎水化剤と共に機械的に粉
砕し、あるいは該二酸化珪素を機械的に粉砕した後に疎
水化処理して製造されている。本発明者らは、従来の二
酸化珪素粉末に含有される凝集物は、該粉末を機械的に
粉砕して微粒子化する際に生じ、流動性の悪い粉体に過
度の機械的粉砕力が加わることが原因であることを見出
し、二酸化珪素粉末を疎水化処理した後に粉砕すれば凝
集物の少ない二酸化珪素の微粒子を得ることができ、こ
れは樹脂に充填した場合に、樹脂の透明性を損なわず、
しかも低トルク値を与えることができる知見を得た。本
発明はかかる知見に基づいて従来の上記問題を解決し
た。
比重80〜300g/lの疎水化された二酸化珪素微粉
末は、ハロゲン化シランの火炎加水分解によって得た二
酸化珪素を有機珪素化合物の疎水化剤と共に機械的に粉
砕し、あるいは該二酸化珪素を機械的に粉砕した後に疎
水化処理して製造されている。本発明者らは、従来の二
酸化珪素粉末に含有される凝集物は、該粉末を機械的に
粉砕して微粒子化する際に生じ、流動性の悪い粉体に過
度の機械的粉砕力が加わることが原因であることを見出
し、二酸化珪素粉末を疎水化処理した後に粉砕すれば凝
集物の少ない二酸化珪素の微粒子を得ることができ、こ
れは樹脂に充填した場合に、樹脂の透明性を損なわず、
しかも低トルク値を与えることができる知見を得た。本
発明はかかる知見に基づいて従来の上記問題を解決し
た。
【0006】本発明によれば以下の樹脂充填材用二酸化
珪素微粉末が提供される。 (1)ハロゲン化シランの火炎加水分解によって得た二
酸化珪素微粉末を有機珪素化合物によって疎水化処理し
た後に機械的に粉砕することによって、樹脂に充填した
ときの基準トルク値が10kg・cm以下であって樹脂の透
明性を維持するようにしたことを特徴とする樹脂充填材
用二酸化珪素微粉末。 (2)ハロゲン化シランの火炎加水分解によって得た二
酸化珪素微粉末を有機珪素化合物によって疎水化処理し
た後に、比表面積80m2/g〜180m2/g、嵩比重80g/
l〜300g/lに機械的に粉砕することによって、樹脂に
充填したときの基準トルク値が10kg・cm以下であって
樹脂の透明性を維持するようにした上記(1)の樹脂充填
材用二酸化珪素微粉末。
珪素微粉末が提供される。 (1)ハロゲン化シランの火炎加水分解によって得た二
酸化珪素微粉末を有機珪素化合物によって疎水化処理し
た後に機械的に粉砕することによって、樹脂に充填した
ときの基準トルク値が10kg・cm以下であって樹脂の透
明性を維持するようにしたことを特徴とする樹脂充填材
用二酸化珪素微粉末。 (2)ハロゲン化シランの火炎加水分解によって得た二
酸化珪素微粉末を有機珪素化合物によって疎水化処理し
た後に、比表面積80m2/g〜180m2/g、嵩比重80g/
l〜300g/lに機械的に粉砕することによって、樹脂に
充填したときの基準トルク値が10kg・cm以下であって
樹脂の透明性を維持するようにした上記(1)の樹脂充填
材用二酸化珪素微粉末。
【0007】
【発明の具体的な説明】本発明に用いられる二酸化珪素
粉末はハロゲン化シランの火炎加水分解によって得られ
るものであり、例えば、特公昭47−46274号の製
法によって製造される。この製法は、四塩化珪素ガスを
酸素と水素の火炎中に通じ、高温下で加水分解させる方
法であり、二酸化珪素の微粒子が得られる。
粉末はハロゲン化シランの火炎加水分解によって得られ
るものであり、例えば、特公昭47−46274号の製
法によって製造される。この製法は、四塩化珪素ガスを
酸素と水素の火炎中に通じ、高温下で加水分解させる方
法であり、二酸化珪素の微粒子が得られる。
【0008】本発明の二酸化珪素粉末は有機珪素化合物
によって疎水化処理されたものである。疎水化処理の方
法は従来行なわれている方法によって行なうことがで
き、使用する有機珪素化合物も一般に疎水化剤として用
いるものであれば良い。一般に用いられている疎水化剤
は二酸化珪素粉末表面の水酸基何等かの形で結合してこ
れを封鎖し、かつ自身が疎水基を有する化合物であっ
て、実用されているのは、疎水基を有するシランカップ
リング剤、シリル化剤などであり、具体的には、例え
ば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサ
ン、トリメチルシラノール、トリメチルシランエトキシ
ド、トリメチルシランメトキシドなどのオルガノシロキ
サンやオルガノポリシロキサンなどが好適に用いられ
る。
によって疎水化処理されたものである。疎水化処理の方
法は従来行なわれている方法によって行なうことがで
き、使用する有機珪素化合物も一般に疎水化剤として用
いるものであれば良い。一般に用いられている疎水化剤
は二酸化珪素粉末表面の水酸基何等かの形で結合してこ
れを封鎖し、かつ自身が疎水基を有する化合物であっ
て、実用されているのは、疎水基を有するシランカップ
リング剤、シリル化剤などであり、具体的には、例え
ば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサ
ン、トリメチルシラノール、トリメチルシランエトキシ
ド、トリメチルシランメトキシドなどのオルガノシロキ
サンやオルガノポリシロキサンなどが好適に用いられ
る。
【0009】疎水化剤として使用される上記有機珪素化
合物の使用量は特に限定されないが、実用上、原料の二
酸化珪素微粉末に対して0.5〜40重量%が好まし
い。使用量が0.5重量%より少ないと、疎水化の効果
が低く、また使用量が40重量%を越えても疎水化の効
果は大きな差はない。また、疎水化処理の反応条件も特
に限定されないが、好適には、不活性ガス雰囲気下で6
0℃〜350℃の温度範囲で上記有機珪素化合物を二酸
化珪素粉末に混合し10分〜4時間保持した後に乾燥
し、未反応物および副生成物を除去する方法によれば良
い。不活性ガス雰囲気下で疎水化反応を行なわせること
により疎水化剤の酸化が防止される。反応湿度が60℃
よりも低いと十分に疎水化反応が進行せず、また350
℃よりも高いと疎水化剤が熱分解するので好ましくな
い。
合物の使用量は特に限定されないが、実用上、原料の二
酸化珪素微粉末に対して0.5〜40重量%が好まし
い。使用量が0.5重量%より少ないと、疎水化の効果
が低く、また使用量が40重量%を越えても疎水化の効
果は大きな差はない。また、疎水化処理の反応条件も特
に限定されないが、好適には、不活性ガス雰囲気下で6
0℃〜350℃の温度範囲で上記有機珪素化合物を二酸
化珪素粉末に混合し10分〜4時間保持した後に乾燥
し、未反応物および副生成物を除去する方法によれば良
い。不活性ガス雰囲気下で疎水化反応を行なわせること
により疎水化剤の酸化が防止される。反応湿度が60℃
よりも低いと十分に疎水化反応が進行せず、また350
℃よりも高いと疎水化剤が熱分解するので好ましくな
い。
【0010】原料の二酸化珪素粉末を疎水化処理した後
に、比表面積80〜180m2/g、嵩比重80〜30
0g/lになるまで機械的に粉砕する。機械的粉砕手段
は、ボールミル、コニカルミル、タワーミルなど通常の
粉砕機を用いることができる。また、石臼などのように
磨砕力を利用して粉砕しても良い。粉砕条件も特に限定
されない。一例として、通常のボールミルを用いて粉砕
する場合には、10〜200rpmの回転数で、5分〜
8時間撹拌すれば良い。なお、比表面積および嵩比重が
上記範囲外であるときは、この二酸化珪素粉末を樹脂に
添加した場合、樹脂の硬化前のトルク値が10Kg・c
m以上になる。
に、比表面積80〜180m2/g、嵩比重80〜30
0g/lになるまで機械的に粉砕する。機械的粉砕手段
は、ボールミル、コニカルミル、タワーミルなど通常の
粉砕機を用いることができる。また、石臼などのように
磨砕力を利用して粉砕しても良い。粉砕条件も特に限定
されない。一例として、通常のボールミルを用いて粉砕
する場合には、10〜200rpmの回転数で、5分〜
8時間撹拌すれば良い。なお、比表面積および嵩比重が
上記範囲外であるときは、この二酸化珪素粉末を樹脂に
添加した場合、樹脂の硬化前のトルク値が10Kg・c
m以上になる。
【0011】原料の二酸化珪素粉末を疎水化処理した後
に機械的に粉砕することにより、凝集物が少ない二酸化
珪素の微粉末が得られる。なお、機械的粉砕処理を疎水
化処理と同時に行なう場合には、機械的粉砕後に疎水化
処理する方法よりも、樹脂に添加した場合に樹脂の白濁
の程度は少ないが透明性を維持する点でまだ不十分であ
る。これは疎水化処理が十分に行なわれない段階で二酸
化珪素粉末が機械的に粉砕されるために依然として凝集
物が発生し、透明性に影響を与える程度の量の凝集物が
含まれるためであると考えられる。
に機械的に粉砕することにより、凝集物が少ない二酸化
珪素の微粉末が得られる。なお、機械的粉砕処理を疎水
化処理と同時に行なう場合には、機械的粉砕後に疎水化
処理する方法よりも、樹脂に添加した場合に樹脂の白濁
の程度は少ないが透明性を維持する点でまだ不十分であ
る。これは疎水化処理が十分に行なわれない段階で二酸
化珪素粉末が機械的に粉砕されるために依然として凝集
物が発生し、透明性に影響を与える程度の量の凝集物が
含まれるためであると考えられる。
【0012】
【発明の効果】以上のようにして得られる本発明の二酸
化珪素微粉末は樹脂に混入したときに白濁を生じること
がなく、かつ低いトルク値を得ることができる。一例と
して、シリコーンオイル100重量部に該二酸化珪素微
粉末を40重量部混合すると、トルク値8Kg・cmの
透明な樹脂組成物が得られる。なお、本明細書におい
て、説明の便宜上、シリコーンオイル100重量部に二
酸化珪素微粉末を40重量部混合したときのトルク値を
基準トルク値とする。
化珪素微粉末は樹脂に混入したときに白濁を生じること
がなく、かつ低いトルク値を得ることができる。一例と
して、シリコーンオイル100重量部に該二酸化珪素微
粉末を40重量部混合すると、トルク値8Kg・cmの
透明な樹脂組成物が得られる。なお、本明細書におい
て、説明の便宜上、シリコーンオイル100重量部に二
酸化珪素微粉末を40重量部混合したときのトルク値を
基準トルク値とする。
【0013】
【実施例および比較例】以下、本発明を実施例に基づい
て具体的に説明するが、以下の実施例は本発明を限定す
るものではない。
て具体的に説明するが、以下の実施例は本発明を限定す
るものではない。
【0014】実施例1 四塩化珪素を酸水素炎中で加水分解して得た二酸化珪素
粉末(日本アエロジル社製:商品名Aerosil20
0)200gにヘキサメチルジシラザン13gを加えて
混合した後に、150℃で熱処理を行ない211gの疎
水化された二酸化珪素粉末を得た。この二酸化珪素粉末
を内容積4リットルのボールミルに装入し、2時間粉砕
して比表面積160m2/g、嵩比重240g/lの微
粉末を得た。この二酸化珪素粉末40部と透明なシリコ
ーンオイル(商品名KF96:10000CS)100
部をロータミキサーに入れて混合(60rpm,30
℃,15分間)し、ラボプラストミル(東洋精機社製)
を用い、シリコーンオイルの基準トルク値を測定したと
ころ、8Kg・cmであった。また上記二酸化珪素粉末
を混合したシリコーンオイルは白濁せず透明であった。
粉末(日本アエロジル社製:商品名Aerosil20
0)200gにヘキサメチルジシラザン13gを加えて
混合した後に、150℃で熱処理を行ない211gの疎
水化された二酸化珪素粉末を得た。この二酸化珪素粉末
を内容積4リットルのボールミルに装入し、2時間粉砕
して比表面積160m2/g、嵩比重240g/lの微
粉末を得た。この二酸化珪素粉末40部と透明なシリコ
ーンオイル(商品名KF96:10000CS)100
部をロータミキサーに入れて混合(60rpm,30
℃,15分間)し、ラボプラストミル(東洋精機社製)
を用い、シリコーンオイルの基準トルク値を測定したと
ころ、8Kg・cmであった。また上記二酸化珪素粉末
を混合したシリコーンオイルは白濁せず透明であった。
【0015】実施例2 実施例1の二酸化粉末に代えて、疎水化処理された他の
二酸化珪素粉末(日本アエロジル社製:商品名RY20
0)を用い、実施例1と同様に粉砕処理して比表面積1
05m2/g、嵩比重148g/lの二酸化珪素粉末を
得た。この粉体を実施例1と同一の条件でシリコーンオ
イルに添加して基準トルク値を測定したところ、5Kg
・cmであった。また上記二酸化珪素粉末を混合したシ
リコーンオイルは白濁せず透明であった。
二酸化珪素粉末(日本アエロジル社製:商品名RY20
0)を用い、実施例1と同様に粉砕処理して比表面積1
05m2/g、嵩比重148g/lの二酸化珪素粉末を
得た。この粉体を実施例1と同一の条件でシリコーンオ
イルに添加して基準トルク値を測定したところ、5Kg
・cmであった。また上記二酸化珪素粉末を混合したシ
リコーンオイルは白濁せず透明であった。
【0016】実施例3 四塩化珪素を酸水素炎中で加水分解して得た二酸化珪素
粉末(日本アエロジル社製:商品名Aerosil20
0)200gにトリメチルエトキシシラン40gを加え
て混合した後に、150℃で熱処理を行ない疎水化され
た二酸化珪素粉末を得た。この二酸化珪素粉末を内容積
4リットルのボールミルに装入し、2時間粉砕して比表
面積151m2/g、嵩比重86g/lの微粉末を得
た。この二酸化珪素粉末を実施例1と同一の条件でシリ
コーンオイルに添加して基準トルク値を測定したとこ
ろ、9Kg・cmであった。また上記二酸化珪素粉末を
混合したシリコーンオイルは白濁せず透明であった。
粉末(日本アエロジル社製:商品名Aerosil20
0)200gにトリメチルエトキシシラン40gを加え
て混合した後に、150℃で熱処理を行ない疎水化され
た二酸化珪素粉末を得た。この二酸化珪素粉末を内容積
4リットルのボールミルに装入し、2時間粉砕して比表
面積151m2/g、嵩比重86g/lの微粉末を得
た。この二酸化珪素粉末を実施例1と同一の条件でシリ
コーンオイルに添加して基準トルク値を測定したとこ
ろ、9Kg・cmであった。また上記二酸化珪素粉末を
混合したシリコーンオイルは白濁せず透明であった。
【0017】比較例1 実施例3の処理工程において、疎水化処理に先立って原
料の二酸化珪素粉末を粉砕して嵩比重135g/lにし
た後に、180℃の温度下で疎水化処理を行なう以外は
実施例3と同様に処理して、比表面積140m2/g、
嵩比重150g/lの二酸化珪素粉末を得た。この粉体
を実施例1と同一の条件でシリコーンオイルに添加して
基準トルク値を測定したところ、9Kg・cmであった
が、シリコーンオイルは白濁していた。
料の二酸化珪素粉末を粉砕して嵩比重135g/lにし
た後に、180℃の温度下で疎水化処理を行なう以外は
実施例3と同様に処理して、比表面積140m2/g、
嵩比重150g/lの二酸化珪素粉末を得た。この粉体
を実施例1と同一の条件でシリコーンオイルに添加して
基準トルク値を測定したところ、9Kg・cmであった
が、シリコーンオイルは白濁していた。
【0018】比較例2 四塩化珪素を酸水素炎中で加水分解して得た二酸化珪素
粉末(日本アエロジル社製:商品名Aerosil20
0)20Kgとトリメチルエトキシシラン4Kgを内容
積400リットルのボールミルに入れ、70℃に保っ
て、60rpmで2時間回転した後に、内容物を窒素気
流中にて200℃、2時間保持し、未反応物および副生
物を揮発除去した。得られた疎水化された二酸化珪素粉
末の比表面積は158m2/g、嵩比重214g/lで
あった。この粉体を実施例1と同一の条件でシリコーン
オイルに添加して基準トルク値を測定したところ、8K
g・cmであったが、シリコーンオイルは白濁してい
た。
粉末(日本アエロジル社製:商品名Aerosil20
0)20Kgとトリメチルエトキシシラン4Kgを内容
積400リットルのボールミルに入れ、70℃に保っ
て、60rpmで2時間回転した後に、内容物を窒素気
流中にて200℃、2時間保持し、未反応物および副生
物を揮発除去した。得られた疎水化された二酸化珪素粉
末の比表面積は158m2/g、嵩比重214g/lで
あった。この粉体を実施例1と同一の条件でシリコーン
オイルに添加して基準トルク値を測定したところ、8K
g・cmであったが、シリコーンオイルは白濁してい
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−70848(JP,A) 桑田勉、新しい工業材料の化学、A− 4 ゴム材料、金原出版株式会社、、昭 和41年3月20日発行、p.2 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/12 - 33/193 C01B 13/32 C08K 3/36
Claims (2)
- 【請求項1】ハロゲン化シランの火炎加水分解によって
得た二酸化珪素微粉末を有機珪素化合物によって疎水化
処理した後に機械的に粉砕することによって、樹脂に充
填したときの基準トルク値が10kg・cm以下であって樹
脂の透明性を維持するようにしたことを特徴とする樹脂
充填材用二酸化珪素微粉末。 - 【請求項2】ハロゲン化シランの火炎加水分解によって
得た二酸化珪素微粉末を有機珪素化合物によって疎水化
処理した後に、比表面積80m2/g〜180m2/g、嵩比重
80g/l〜300g/lに機械的に粉砕することによって、
樹脂に充填したときの基準トルク値が10kg・cm以下で
あって樹脂の透明性を維持するようにした請求項1の樹
脂充填材用二酸化珪素微粉末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16035892A JP3291588B2 (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | 樹脂充填材用二酸化珪素微粉末 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16035892A JP3291588B2 (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | 樹脂充填材用二酸化珪素微粉末 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0687609A JPH0687609A (ja) | 1994-03-29 |
JP3291588B2 true JP3291588B2 (ja) | 2002-06-10 |
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ID=15713252
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16035892A Expired - Fee Related JP3291588B2 (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | 樹脂充填材用二酸化珪素微粉末 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3291588B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2357497A (en) | 1999-12-22 | 2001-06-27 | Degussa | Hydrophobic silica |
CN100475692C (zh) | 2003-05-06 | 2009-04-08 | 株式会社德山 | 疏水性热解法二氧化硅 |
EP1801166A1 (de) * | 2005-12-23 | 2007-06-27 | Degussa GmbH | Pyrogen hergestelltes silanisiertes Siliciumdioxid |
DE102007024365A1 (de) * | 2007-05-22 | 2008-11-27 | Evonik Degussa Gmbh | Pyrogen hergestellte silanisierte und vermahlene Kieselsäure |
EP2070992A1 (de) * | 2007-12-11 | 2009-06-17 | Evonik Degussa GmbH | Lacksysteme |
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1992
- 1992-05-27 JP JP16035892A patent/JP3291588B2/ja not_active Expired - Fee Related
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