JP3291499B2 - 瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法 - Google Patents

瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法

Info

Publication number
JP3291499B2
JP3291499B2 JP34854795A JP34854795A JP3291499B2 JP 3291499 B2 JP3291499 B2 JP 3291499B2 JP 34854795 A JP34854795 A JP 34854795A JP 34854795 A JP34854795 A JP 34854795A JP 3291499 B2 JP3291499 B2 JP 3291499B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
water
cryogen
pack
bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34854795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0914810A (ja
Inventor
和男 波形
Original Assignee
阿部 昭三
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 阿部 昭三 filed Critical 阿部 昭三
Priority to JP34854795A priority Critical patent/JP3291499B2/ja
Publication of JPH0914810A publication Critical patent/JPH0914810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3291499B2 publication Critical patent/JP3291499B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瞬間的に被冷却体
を冷却できるパック及び瞬間冷却パックを用いて被冷却
体を急速に冷却し、且つその保冷時間を延長させる方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】公知の冷却パックは、水と寒剤とを封入
したものからなり、水と寒剤とを混和させて水と寒剤と
を反応させ、溶解熱を周囲から奪って被冷却物を冷却さ
せている。
【0003】上記方法では、水と寒剤との単純な急速反
応であり、被冷却物は急速に冷却されるが、数十秒で寒
剤が溶解してしまうので、保冷時間は極端に短く、冷却
効果が十分でなかった。
【0004】保冷時間を延長するために、寒剤と結晶水
を有する塩類とを別の袋に用意し、これらを別の袋に充
填し同封したものも公知であるが、塩類から結晶水を放
出させるために、衝撃を与えたり、揉みほぐしたりする
のに根気を要し、また冷却が開始されるまでの時間が数
分ないし数十分に及び、緊急に冷却しなければならない
場合は用をなさないという欠点があり、実用化されてい
ない。更に、保冷袋を保管中に、温度変化に敏感な結晶
水によって寒剤が固結し、塊となって使用不可能になる
場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に基
づいてなされたものであり、被冷却体を瞬間的に冷却で
きるとともにその保冷時間を延長させることができる瞬
間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保
冷時間延長方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、寒剤の一成分の塩類を封入した外包袋の中に、寒剤
成分の水と結晶水を有する塩類と高分子吸収剤を封入し
た内包袋を封止した瞬間冷却パック及び外包袋に寒剤を
封入する段階と、内包袋に寒剤成分の水と結晶水を有す
る塩類と高分子吸収剤を封入する段階と、前記外包袋の
中に内包袋を封入する段階と、内包袋を破裂させる段階
と、外包袋の寒剤と水が反応する段階と、内包袋の結晶
水を有する塩類から結晶水が放出され、外包袋の寒剤と
反応する段階とからなる急速冷却と保冷時間延長方法を
構成するものである。
【0007】前記の構成によって、外包袋に寒剤を封入
した後、内包袋に寒剤成分の水と結晶水を有する塩類と
高分子吸収剤を封入し、外包袋の中に内包袋を封入す
る。次いで内包袋を破裂させると、外包袋の寒剤と水が
反応し、内包袋の結晶水を有する塩類から結晶水が放出
され、外包袋の寒剤と反応して急速に被冷却体を冷却し
且つ長時間の保冷が確保される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施例について
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例であ
る瞬間冷却パックの概略断面図である。
【0009】厚さ0.04mmのナイロンと厚さ0.0
3mmのポリエチレンをラミネートした縦180mm、
横100mmの外包袋(1)を作成する。また、厚さ
0.02mmのナイロンと厚さ0.02mmのポリエチ
レンをラミネートした縦90mm、横50mmの内包袋
(2)を作成する。外包袋(1)に硝酸ナトリウム
(3)を90g封入する。また、内包袋(2)に水
(4)42g、結晶水を有する硫酸ナトリウム(5)6
0g、カルボキシメチルセルロース(CMC)(6)1
gを封入する。外包袋(1)に内包袋(2)を封入し開
口(7)を接着する。拳骨を振り下ろす程度の衝撃を内
包袋(2)に与えると、内包袋(2)は破裂し、先ず硝
酸ナトリウム(3)と水が反応し溶解するとき、周囲か
ら溶解熱を奪って急速冷却が開始される。次に結晶水を
有する硫酸ナトリウム(5)の結晶がこわれて結晶水が
徐々に放出され、硝酸ナトリウム(3)と反応し、硝酸
ナトリウムは最終の溶解が終了するまで進行する。この
ときカルボキシメチルセルロース(CMC)による高分
子吸収剤の効果によって糊状になり断熱効果を発揮して
保冷の作用を奏する。
【0010】比較例として、下記のような冷却剤と冷却
方法を行った。硝酸ナトリウムを90g封入した包袋
と、水42gを封入した包袋とを拳骨を振り下ろす程度
の衝撃を与え、各包袋を破裂させて硝酸ナトリウムと水
を反応させる。
【0011】上記実施例と比較例の冷却パックについ
て、保冷性試験を行った。使用方法に基づいて、試料を
冷却させた後、冷却パックの裏面中央部に温度センサを
貼り付けた。25±1℃の恒温室内に下敷材を2枚重ね
た上に冷却パックの裏面を下にして試料を平らに静置し
た。その時の冷却パックの裏面の温度を測定した。試験
結果は表1に示すとおりである。ここで経過時間に対す
る冷却パックの温度を測定した。
【0012】
【表1】
【0013】表1に示すとおり、比較例の従来のものが
経過時間90分の冷却パックの裏面の温度が7.8℃で
あるのに対して、本発明の実施例のものは5.5℃であ
り、本発明の実施例のものは従来のものより保冷時間が
長くなった。
【0014】内包袋と外包袋の硝酸ナトリウム、結晶水
を有する硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース
(CMC)の重量比を変化させたときの急冷剤の10℃
に上昇する持続時間は表2に示すとおりである。なお、
最低温度は60分経過後の温度である。
【0015】
【表2】
【0016】表2に示すとおり、結晶水を有する硫酸ナ
トリウム59%、水40%、カルボキシメチルセルロー
ス1%の重量比のとき保冷時間が最とも長くなる。
【0017】本発明は上記の実施例に限定されるもので
はなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能で
ある。例えば、寒剤は硝酸アンモニウム、硝酸カリウム
を用いても良い。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
内包袋を破裂させ、外包袋の寒剤と水が反応させて内包
袋の結晶水を有する塩類から結晶水が放出され外包袋の
寒剤と反応することにより、結晶水が徐々に放出し、寒
剤との反応を繰返し、保冷時間を延長させることがで
き、救急用、食品用、レジャー用等のものに広く適用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である瞬間冷却パックの概略
断面図である。
【符号の説明】
1 外包袋 2 内包袋 3 寒剤 4 水 5 結晶水を有する硫酸ナトリウム 6 カルボキシメチルセルロース 7 開口

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 寒剤の一成分の塩類を封入した外包袋の
    中に、寒剤成分の水と結晶水を有する塩類と高分子吸収
    剤を封入した内包袋を封止したことを特徴とする瞬間冷
    却パック。
  2. 【請求項2】 外包袋の中の寒剤成分は硝酸ナトリウ
    ム、内包袋の中の成分は寒剤成分の水と結晶水を有する
    硫酸ナトリウム10水塩とカルボキシメチルセルロース
    とからなる請求項1記載の瞬間冷却パック。
  3. 【請求項3】 外包袋は0.07mm厚のナイロンフィ
    ルムとポリエチレンフィルムのラミネートフィルム、内
    包袋は0.04mm厚のナイロンフィルムとポリエチレ
    ンフィルムのラミネートフィルムからなる請求項1記載
    の瞬間冷却パック。
  4. 【請求項4】 外包袋に寒剤を封入する段階と、内包袋
    に寒剤成分の水と結晶水を有する塩類と高分子吸収剤を
    封入する段階と、前記外包袋の中に内包袋を封入する段
    階と、内包袋を破裂させる段階と、外包袋の寒剤と水が
    反応する段階と、内包袋の結晶水を有する塩類から結晶
    水が放出され外包袋の寒剤と反応する段階とからなるこ
    とを特徴とする急速冷却と保冷時間延長方法。
  5. 【請求項5】 外包袋の中の寒剤成分は硝酸ナトリウ
    ム、内包袋の中の成分は寒剤成分の水と結晶水を有する
    硫酸ナトリウム10水塩とカルボキシメチルセルロース
    とからなる請求項4記載の急速冷却と保冷時間延長方
    法。
  6. 【請求項6】 外包袋は0.07mm厚のナイロンフィ
    ルムとポリエチレンフィルムのラミネートフィルム、内
    包袋は0.04mm厚のナイロンフィルムとポリエチレ
    ンフィルムのラミネートフィルムからなる請求項4記載
    の急速冷却と保冷時間延長方法。
JP34854795A 1995-12-20 1995-12-20 瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法 Expired - Fee Related JP3291499B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34854795A JP3291499B2 (ja) 1995-12-20 1995-12-20 瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34854795A JP3291499B2 (ja) 1995-12-20 1995-12-20 瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0914810A JPH0914810A (ja) 1997-01-17
JP3291499B2 true JP3291499B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=18397753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34854795A Expired - Fee Related JP3291499B2 (ja) 1995-12-20 1995-12-20 瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3291499B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0914810A (ja) 1997-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5552075A (en) Compositions for thermal energy storage or thermal energy generation
KR0139054B1 (ko) 냉각제
US6644383B2 (en) Self-heating/self-cooling package
US20010008072A1 (en) Extended life thermal pack
US4057101A (en) Heat sink
JP3291499B2 (ja) 瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法
JPH09170861A (ja) 瞬間冷却パック及び瞬間冷却パックを用いる急速冷却と保冷時間延長方法
JP2572690B2 (ja) 冷却剤
JP2005006687A (ja) 冷却パック
JP6877776B2 (ja) 冷却パック
JPS60156784A (ja) 発冷体
JP2003207243A (ja) 瞬間冷却剤
JPS6367837B2 (ja)
JPS63234082A (ja) 携帯用冷却剤
JPS63216564A (ja) 冷却タオル
JPS6042480A (ja) 発熱組成物
JPS60171042A (ja) 冷用袋
JPH08188771A (ja) 即席冷却具
JPS63302274A (ja) 化学反応性冷却パック
TW577734B (en) Portable thermal pack for emergency use
JPH0625807Y2 (ja) 化学反応を利用した冷却袋
JPH0526454Y2 (ja)
JPS5951583B2 (ja) 持続形冷却剤
JPS59155486A (ja) 携帯可能な速効性氷のう
JPH01271479A (ja) 発熱・蓄熱剤及び該発熱・蓄熱剤を用いた発熱・保温装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees