JP3291273B2 - 炭素被膜作製方法 - Google Patents

炭素被膜作製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマイクロ波電界を加
えるとともに、外部磁場を加え、それらの相互作用を用
いた空間またはその近傍に反応性気体を導入せしめ、プ
ラズマにより活性化、分解または反応せしめ、薄膜形成
用物体の全表面に被膜を形成せしめる薄膜形成におい
て、マイクロ波電界に限定されたパルス形を付与するこ
とにより膜質の調整を可能せしめるダイヤモンド薄膜合
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、特有の機械的強度など
から、美術方面のみならず、工業的にも幅広い応用( 例
えば切削バイト等) が期待されている材料である。 人
工的な作成方法としては高温高圧法、衝撃法、気相成長
法などが挙げられ、それぞれに活発な研究活動が行われ
ているが、なかでも気相成長法は一般にダイヤモンドに
対して持たれてきた、超高圧がダイヤモンド作成の絶対
条件というイメ−ジを覆す作成方法であり、熱フィラメ
ントCVD 法、プラズマCVD 法( 高周波放電・マイクロ波
放電) 、ECR 法などの様々な装置によって、形成機構解
明を含めた研究が行われている。
【0003】それらの研究活動では、単純にダイヤモン
ド粒子・薄膜の作成に限ってみれば、かなりの成功を収
めている。特に本発明者らの開発した有磁場マイクロ波
プラズマCVD 装置によれば、直径10cm以上の基板に対し
て均質なダイヤモンド薄膜を合成することが可能であ
る。
【0004】一般に均質なダイヤモンド薄膜が形成され
る機構に関しては、必ずしも完全に解明が成された訳で
はない。多くの仮説が提案されているなかで、特に有力
と言われるものは、気相中で形成されるダイヤモンドの
核が基板に到達し捕獲され、その核が起点となってダイ
ヤモンドがテ−パ−状に広がりながら成長してゆくとい
うものである。ダイヤモンド薄膜が形成される必要条件
として、基板表面の研磨やエッチングなどによって基板
表面の活性化を計ることが必要であること、ダイヤモン
ド薄膜断面の電子顕微鏡観察によって、ダイヤモンドの
結晶粒の形がほぼ予想通りになっていることなどから、
前述の薄膜形成機構はほぼ正しいものと考えられてい
る。
【0005】むしろダイヤモンド薄膜の気相成長におい
て解決されねばならない問題は、基板とダイヤモンド薄
膜の密着性にあるといえる。実際、ダイヤモンド粒子・
薄膜の作成に成功したと称する多くの報告においても、
膜形成直後あるいは経時的に、ダイヤモンド粒子・薄膜
が基板から剥離してしまう報告がなされている。その点
では、直径10cm以上の基板への均質なダイヤモンド薄膜
の形成に成功した本発明者らも同感である。
【0006】密着性に関連する問題点として、ダイヤモ
ンド薄膜の内部にかなりの圧縮応力が蓄積されることが
あげられる。圧縮応力の発生原因に関しても、前述のダ
イヤモンド薄膜の形成機構が関係していると考えられ
る。すなわち基板上に捕獲されたダイヤモンド核を中心
としてダイヤモンド結晶がテ−パ−状に成長していくこ
とにより、成長が進むにつれて膜内部に結晶粒界を中心
として圧縮応力が形成・蓄積されていることになる。こ
の様に、現状では密着性と応力の問題がダイヤモンド薄
膜実用化の妨げとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、被形成面に
対し強い付着力を有したダイヤモンド薄膜の有効な作成
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記目
的はこのようなプラズマCVD 装置において、マイクロ波
の投入をパルス波形をもって行うことにより解決でき
る。
【0009】
【発明の実施の形態】ここでマイクロ波に与えられるパ
ルス波形は、2段階に構成されている。図3にパルス波
形の1例を示す。ダイヤモンドが硬質炭素膜においては
SP3 結合によって構成された構造が好ましいとされてお
り、成膜中に同時に生成される。SP2結合の除去が重要
である。通常、その為にH,O プラズマによる選択的なエ
ッチングを行っている。本発明者らによれば、SP3 結合
とSP2 結合の解離エネルギ−はほぼ6:5 である。第1ピ
−クを第2ピ−クよりも強く、第2ピ−クをその5/6 と
低く設定することにより、選択的エッチングよりもさら
に確実にSP3 結合の増加を実現した。
【0010】しかし、マイクロ波をパルス化することの
本質的な意義は、ダイヤモンド結晶の構造に関する。即
ち、パルスを用いた高周波プラズマCVD 法においてよく
知られているように核生成は活発化し、核の成長はおさ
えられる現象が生じ、基板全面にわたって均一に結晶核
が発生しそれが上方のみへ一方向成長した柱状結晶粒に
よって構成されたダイヤモンド薄膜となるため、従来の
様なテーパーに起因する応力発生やそれによる剥離の問
題が解決される。
【0011】本発明におけるプラズマCVD 装置は、0.3
〜30torr好ましくは0.3 〜3torrの高い圧力で「混成共
鳴」を用いた高密度プラズマを利用して被膜形成を行う
ものであり、被膜を大面積の基板の全表面に均一な厚さ
でコ−ティングせんとするものである。
【0012】これらの被膜形成用物体を混成共鳴空間ま
たはそれより離れた活性状態を保持した空間内に配設
し、反応生成物を物体の表面にコ−ティングさせる。こ
の目的のため、マイクロ波電力の電界強度が最も大きく
なる領域またはその近傍に被形成面を有する物体を配設
する。
【0013】また、高密度プラズマを0.03〜30torrの高
い圧力で発生、持続させるために、カラムを有する空間
にまず1×10-4〜1×10-5torrの低真空下でECR(電子サ
イクロトロン共鳴)を生ぜしめる。気体を導入し、0.03
〜30torr好ましくは0.3 〜3torrと高い空間圧力にプラ
ズマ状態を持続しつつ変化せしめ、この空間の生成物気
体の単位空間あたりの濃度をこれまでのECR CVD法に比
べて102 〜104倍程度の高濃度にする。するとかかる高
い圧力においてのみ初めて分解または反応をさせること
ができる材料の被膜形成が可能となる。例えば、ダイヤ
モンド、i−カ−ボン(ダイヤモンドまたは微結晶粒を
有する炭素被膜)、高融点の金属または絶縁性セラミッ
ク被膜である。
【0014】また、圧力が高いため、反応性気体の平均
自由工程が短くなり、反応性気体が四方八方に発散しや
すくなり、凹凸表面を有する物体の側部に対しても被膜
形成が可能となる。
【0015】すなわち本装置は従来より知られたマイク
ロ波を用いたプラズマCVD 法に磁場の力を加え、マイク
ロ波の電場と磁場との相互作用を用いている。しかし、
1×10-4〜1×10-5torrで有効なECR(エレクトロンサイ
クロトロン共鳴)条件を用いていない。本発明は0.03〜
30torrの高い圧力の「混成共鳴」の発生する高い圧力で
高密度高エネルギのプラズマを利用した被膜形成を行わ
しめたものである。その混成共鳴空間での高エネルギ状
態を利用して、前述の様にパルス波に起因するSP3 構造
を多量に発生させ、再現性に優れ、均一な結晶構造を有
するダイヤモンド膜の形成を可能としたものである。
【0016】マイクロ波の投入は50KW (波高値) 、46KW
の2段階パルス(平均電力1.5 〜30KW)にて行われる。第
1パルス波のパルス波長は5〜30ms、好ましくは7〜15
msとすべきである。また加える磁場の強さを任意に変更
可能な為、電子のみならず特定のイオンの共鳴条件を設
定することができる特徴がある。
【0017】また本発明の構成に付加して、パルスマイ
クロ波と磁場との相互作用により高密度プラズマを発生
させた後、物体面上まで至るまでの間でも高エネルギ状
態をより保持するため、光( 例えば紫外光)を同時に照
射し、活性種にエネルギを与えつづけると、マイクロ波
電界の最大となる領域即ち高密度プラズマ発生領域より
10〜50cmも離れた位置 (反応性気体の活性状態を保持で
きる位置) においても高エネルギ状態に励起された炭素
原子が存在して、より大きな空間でダイヤモンド膜を形
成することが可能である。本発明はかかる空間に筒状の
カラムを配設し、このカラム内に被膜形成様物体を配設
し、その表面に被膜形成を行った。以下に実施例を示
し、さらに本発明を説明する。
【0018】
【実施例】図1に本発明にて用いた磁場印加可能なパル
スマイクロ波プラズマCVD 装置を示す。
【0019】同図において、この装置は減圧状態に保持
可能なプラズマ発生空間(1),補助空間(2),磁場を発生す
る電磁石(5),(5')およびその電源(25), パルスマイクロ
波発振器(4),排気系を構成するタ−ボ分子ポンプ(8),ロ
−タリ−ポンプ(14), 圧力調整バルブ(11), 基板ホルダ
(10'),被膜形成用物体(10), マイクロ波導入窓(15),ガ
ス系(6),(7),水冷系(18)(18'),ハロゲンランプ(20), 反
射鏡(21), 加熱用空間(3) より構成されている。
【0020】まず薄膜形成用物体(10)を基板ホルダ(1
0') 上に設置し、ゲ−ト弁(16)よりプラズマ発生空間
(1) に配設する。この基板ホルダ(10') はマイクロ波お
よび磁場をできるだけ乱させないため石英製とした。
【0021】作製工程として、まずこれら全体をタ−ボ
分子ポンプ(8),ロ−タリ−ポンプにより1×10-6torr以
下に真空排気する。次に非生成物気体 (分解反応後固体
を構成しない気体)例えば水素(6) を30SCCMガス系(7)
を通してプラズマ発生領域(1) に導入し、この圧力を1
×10-4torrとする。外部より2.45GHz の周波数のマイク
ロ波を50KW/46KW の2段階ピ−クを有しかつ8ms周期の
パルスとして加える。磁場約2Kガウスを磁石(5),(5')よ
り印加し、高密度プラズマをプラズマ発生空間(1) にて
発生させる。
【0022】この高密度プラズマ領域より高エネルギを
持つ非生成物気体または電子が基板ホルダ(10') 上の物
体(10)の表面上に到り、表面を清浄にする。次にこの非
生成物気体を導入しつつ、ガス系(7) より気体特に例え
ば生成物気体( 分解・反応後固体を構成する気体) 例え
ば炭化物気体( アセチレン(C2H2)、エチレン(C2H4)また
はメタン(CH4) 等) 、炭化物液体 (メチルアルコ−ル(C
H3OH),エチルアルコ−ル(C2H5OH)等) 、あるいは炭化物
固体 (アダマンタン(C10H16)、ナフタレン(C10H8) 等)
を20SCCMの流量で導入する。
【0023】すると、空間の圧力をすでに発生している
プラズマ状態を保持しつつ0.03〜30torr好ましくは0.1
〜3torr例えば0.5torr の圧力に変更させる。この空間
の圧力を高くすることにより、単位空間あたりの生成物
気体の濃度を大きくでき被膜成長速度を大きくできる。
また同時に気体の廻りこみを大きくすることができる。
かくの如く一度低い圧力でプラズマを発生させ、そのプ
ラズマ状態を保持しつつ生成物気体の活性濃度を大きく
できる。そして高エネルギに励起された炭素原子が生成
され、基板ホルダ(10') 上の物体(10)上にこの炭素が堆
積して、ダイヤモンド膜が形成される。
【0024】図1において、磁場は2つのリング状の磁
石(5),(5')を用いたヘルムホルツコイル方式を採用し
た。さらに、4分割した空間(30)に対し電場・磁場の強
度を調べた結果を図2に示す。
【0025】図2(A) において、横軸(X軸) は空間(30)
の横方向( 反応性気体の放出方向)であり、縦軸(R軸)
は磁石の直径方向を示す。図面における曲線は磁場の等
磁位面を示す。そしてその線上に示されている数字は磁
石(5) が約2000ガウスの時に得られる磁場の強さを示
す。磁石(5) の強度を調整すると、電極・磁場の相互作
用を有する空間(100) (875ガウス±185 ガウス以内) で
大面積において磁場の強さを基板の被形成面の広い面積
にわたって概略均一にさせることができる。図面は等磁
場面を示し、特に線(26)が875 ガウスとなるECR(電子サ
イクロトロン共鳴) 条件を生ずる等磁場面である。
【0026】この共鳴条件を生ずる空間(100) は図2
(B) に示す如く、電場が最大となる領域となるようにし
ている。図2(B) の横軸は図2(A) と同じく反応性気体
の流れる方向を示し、縦軸は電場 ( 電界強度) の強さ
を示す。
【0027】すると電界領域(100) 以外に領域(100')も
最大となる領域に該当する。しかし、ここに対応する磁
場( 図2(A))はきわめて等磁場面が多く存在している。
即ち領域(100')では基板の被形成面の直径方向( 図2
(A) における縦軸方向) での膜厚のばらつきが大きくな
り、(26') の共鳴条件を満たすECR 条件部分で良質の被
膜ができるのみである。結果として均一かつ均質な被膜
を期待できない。もちろんド−ナツ型に被膜を形成せん
とする場合はそれでもよい。
【0028】領域(100) に対してその原点対称の反対の
側にも電場が最大であり、かつ磁場が広い領域にわたっ
て一定となる領域を有する。基板の加熱を行う必要がな
い場合はかかる空間での被膜形成も有効である。しかし
マイクロ波の電場を乱すことなく加熱を行う手段が得に
くい。
【0029】これらの結果、基板の出し入れ、加熱の容
易さを考慮し、均一かつ均質な被膜とするためには図2
(A) の領域(100) が3つの領域の中では最も工業的に量
産性の優れた位置であった。
【0030】この結果、本発明では領域(100) に基板(1
0)を配設すると、この基板が円形であった場合、半径10
0mm まで、好ましくは半径50mmまでの大きさで均一、均
質に被膜形成が可能となった。
【0031】さらに大面積とするには、例えばこの4倍
の面積において同じく均一な膜厚とするには、周波数を
2.45GHz ではなく1.225GHzとすればこの空間の直径(図
2(A) のR方向)を2倍とすることができる。
【0032】本実施例にて形成された薄膜の電子線回析
像をとったところ、アモルファスのハロ−パタ−ンの全
く見られない、結晶性の高いダイヤモンド膜となってい
た。また走査型電子顕微鏡により、薄膜の断面を観察し
たところ、柱状粒子として結晶ダイヤモンドが成長して
いた。特にその粒の大きさは定常値( 連続波) のマイク
ロ波を用いた場合に比べ、5〜10倍も大きかった。
【0033】また前述のようにこれまでは成長しはじめ
が小さな径を持ち、厚さが増すにつれて一部のダイヤモ
ンドが太くなってしまうため、被形成面との密着性が悪
かった。しかし本発明のパルス波法においては、走査型
電子顕微鏡による試料の断面観察から、被形成面近傍で
のダイヤモンドの太さも太く、結晶として密着性が大き
いことがモホロジ的にも推定できた。図4に試料断面の
模式図を示す。 また本実施例にて形成された薄膜の電
子線回析像をとったところ、ダイヤモンド( 単結晶粒)
のスポットがみられ、平均出力電力1.5KW またはそれ以
上でダイヤモンド構造がより明確となった被膜となっ
た。
【0034】本発明におけるパルスマイクロ波によるダ
イヤモンド薄膜作成技術は、これまでの定常値を用いる
方法では被形成面上に10μの厚さのダイヤモンドを作る
場合、その上面を手でこすったのみでダイヤモンドは剥
がれ( ピ−リング) してしまった。しかし、本発明のパ
ルスを用いた成膜方法では、同じ厚さのダイヤモンドの
上面を紙やすりでこすっても、全くダイヤモンドが剥が
れなかった。即ち、高い付着力を有するダイヤモンド薄
膜を作成することが可能であることが明らかになった。
【0035】
【発明の効果】本発明における圧力は、反応性気体の平
均自由行程が0.05〜数mm特に1mm 以下であってかつプラ
ズマ状態を持続できる0.03〜30torrに空間を変化させ、
「混成共鳴」条件が発生している空間で被膜形成をさせ
ることを基本としている。かくすることにより形成され
た被膜の成長速度が大きくなり、凹凸面を有する物体の
側面に対しても被膜形成が可能となった。
【0036】本発明が実験的に見出した方法を取ること
により、従来作製されていた結晶性を少なくとも一部に
有する被膜の作製条件より幅広い条件下にて作製可能に
あった。また従来法に比べて、大きな面積の表面に均一
な薄膜を形成させることが可能となった。
【0037】また、図面において気体は上より下方向へ
流れるようにした。しかし下より上方向であってもよ
く、右側より左方向であっても、左側より右側方向であ
ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いる磁場・電場相互作用を用いた
パルスマイクロ波プラズマCVD 装置の概略図。
【図2】 コンピュータシミュレーションによる磁場お
よび電場特性。
【図3】 本発明のプラズマCVD 装置において加えられ
るパルスマイクロ波の概念図。
【図4】 本発明によって得られたダイヤモンド薄膜の
断面構造模式図。
【符号の説明】
1 プラズマ発生空間 4 マイクロ波発振器 5,5' 外部磁場発生器 8 タ−ボ分子ポンプ 10 被膜形成用物体または基板 10' 基板ホルダ 20 ハロゲンランプ 21 反射鏡 29 ダイヤモンド層 30 第1ピーク 31 第2ピーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−102197(JP,A) 特開 平1−214122(JP,A) 特開 昭63−169379(JP,A) 特開 平4−132684(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 C23C 16/27

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非生成物気体のプラズマにより基板の表面
    を洗浄し、 階段形状のマイクロ波を投入して反応性気体のプラズマ
    を発生し炭素被膜を作製する方法であって、 前記マイクロ波は、2段階の階段形状を有し、第1段目
    の波高は第2段目の波高より高く、前記第1段目の波高
    と前記第2段目の波高との比は、炭素のsp3結合と炭
    素のsp2結合との解離エネルギーの比であることを特
    徴とする炭素被膜作製方法。
  2. 【請求項2】非生成物気体のプラズマにより基板の表面
    を洗浄し、 階段形状のマイクロ波を投入して反応性気体のプラズマ
    を発生し炭素被膜を作製する方法であって、 前記マイクロ波は、2段階の階段形状を有し、第1段目
    の波高は第2段目の波高より高く、 第1段目のマイクロ波投入時は、炭素のsp2結合およ
    び炭素のsp3結合が形成され、 第2段目のマイクロ波投入時は、炭素のsp3結合の形
    成と炭素のsp2結合のエッチングとが行われているこ
    とを特徴とする炭素被膜作製方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、サイク
    ロトロン共鳴が起こるように反応室に磁場を印加するこ
    とを特徴とする炭素被膜作製方法。
  4. 【請求項4】非生成物気体のプラズマにより基板の表面
    を洗浄し、 階段形状のマイクロ波を投入し、かつ磁場を印加するこ
    とによりサイクロトロン共鳴を起こして反応性気体のプ
    ラズマを発生し炭素被膜を作製する方法であって、 前記マイクロ波は、2段階の階段形状を有し、第1段目
    の波高は第2段目の波高より高く、前記第1段目の波高
    と前記第2段目の波高との比は、炭素のsp3 結合と炭
    素のsp2結合との解離エネルギーの比であることを特
    徴とする炭素被膜作製方法。
  5. 【請求項5】非生成物気体のプラズマにより基板の表面
    を洗浄し、 階段形状のマイクロ波を投入し、かつ磁場を印加するこ
    とによりサイクロトロン共鳴を起こして反応性気体のプ
    ラズマを発生し炭素被膜を作製する方法であって、 前記マイクロ波は、2段階の階段形状を有し、第1段目
    の波高は第2段目の波高より高く、 第1段目のマイクロ波投入時は、炭素のsp2結合およ
    び炭素のsp3結合が形成され、 第2段目のマイクロ波投入時は、炭素のsp3結合の形
    成と炭素のsp2結合のエッチングとが行われているこ
    とを特徴とする炭素被膜作製方法。
  6. 【請求項6】非生成物気体のプラズマにより基板の表面
    を洗浄し、 階段形状のマイクロ波を投入し、かつ磁場を印加するこ
    とにより電子サイクロトロン共鳴を起こして反応性気体
    のプラズマを発生し炭素被膜を作製する方法であって、 前記マイクロ波は、2段階の階段形状を有し、第1段目
    の波高は第2段目の波高より高く、前記第1段目の波高
    と前記第2段目の波高との比は、炭素のsp3結合と炭
    素のsp2結合との解離エネルギーの比であることを特
    徴とする炭素被膜作製方法。
  7. 【請求項7】非生成物気体のプラズマにより基板の表面
    を洗浄し、 階段形状のマイクロ波を投入し、かつ磁場を印加するこ
    とにより電子サイクロトロン共鳴を起こして反応性気体
    のプラズマを発生し炭素被膜を作製する方法であって、 前記マイクロ波は、2段階の階段形状を有し、第1段目
    の波高は第2段目の波高より高く、 第1段目のマイクロ波投入時は、炭素のsp2結合およ
    び炭素のsp3結合が形成され、 第2段目のマイクロ波投入時は、炭素のsp3結合の形
    成と炭素のsp2結合のエッチングとが行われているこ
    とを特徴とする炭素被膜作製方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項のいずれか一項にお
    いて、前記非生成物気体として水素を用いることを特徴
    とする炭素被膜作製方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項のいずれか一項にお
    いて、前記マイクロ波は平均電力1.5〜30kWで投入され
    ることを特徴とする炭素被膜作製方法。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項のいずれか一にお
    いて、前記炭素被膜はsp3混成軌道を有することを特徴
    とする炭素被膜作製方法。
  11. 【請求項11】請求項1乃至請求項10のいずれか一項
    において、前記炭素被膜はダイヤモンドまたはi-カーボ
    ンであることを特徴とする炭素被膜作製方法。
  12. 【請求項12】請求項1乃至請求項11のいずれか一項
    において、前記反応性気体は炭化水素であることを特徴
    とする炭素被膜作製方法。
  13. 【請求項13】請求項1乃至請求項12のいずれか一項
    において、前記マイクロ波のパルス周期は5-30 msであ
    ることを特徴とする炭素被膜作製方法。
  14. 【請求項14】請求項1乃至請求項13のいずれか一に
    おいて、前記マイクロ波のパルス周期は7-15 msである
    ことを特徴とする炭素被膜作製方法。
  15. 【請求項15】請求項1乃至請求項14のいずれか一項
    において、前記マイクロ波の周波数は2.45GHzであるこ
    とを特徴とする炭素被膜作製方法。
  16. 【請求項16】請求項1乃至請求項15のいずれか一項
    において、前記マイクロ波の周波数は1.225GHzであるこ
    とを特徴とする炭素被膜作製方法。
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