JP3290029B2 - 人工呼吸器用呼吸振動発生装置 - Google Patents

人工呼吸器用呼吸振動発生装置

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JP3290029B2
JP3290029B2 JP08552594A JP8552594A JP3290029B2 JP 3290029 B2 JP3290029 B2 JP 3290029B2 JP 08552594 A JP08552594 A JP 08552594A JP 8552594 A JP8552594 A JP 8552594A JP 3290029 B2 JP3290029 B2 JP 3290029B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工呼吸器用呼吸振動
発生装置に係り、特に、人工呼吸器を装着した患者の肺
に対する負担を軽減する場合に好適な人工呼吸器用呼吸
振動発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人工呼吸器に装備される呼吸振動
発生装置としては、例えば特開平2−131773号公
報等に記載のものが開発されている。当該公報記載の呼
吸振動発生装置に組込まれたバルブ機構は、図19に示
す如く、バルブ機構駆動モータの出力軸に連結される回
転軸80が軸受81A,81Bを介して回転自在に貫通
したケース本体82と、ケース本体82の両端部を閉塞
するフランジケース部83A,83Bと、ケース本体8
2の上部に装備された上部ケース部84と、回転軸80
にピン85を介して固定され回転軸80と一体に回転す
るバルブ本体86と、ケース本体82に形成され人工呼
吸器の呼吸経路に接続される呼吸ポートPaと、上部ケ
ース部84に形成され人工呼吸器のブロアの与圧発生側
及び陰圧発生側に各々接続される与圧ポートPb及び陰
圧ポートPcと、上部ケース部84に形成された大気開
放ポートPdとを備えている。
【0003】更に、バルブ本体86は、隔壁部86a
と、隔壁部86aの外周縁部分から回転軸80の軸方向
へ互いに離間するように延設されると共に,回転軸80
の外周方向で位相が互いに180度ずれた円弧状を有す
る1対の弁体部86b,86cとから構成されている。
また、ケース内部は、与圧ポートPbが常時連通した与
圧室87と、陰圧ポートPcが常時連通した陰圧室88
とに画成されている。即ち、バルブ機構は、呼吸ポート
Paがケース本体82の中央部(図19における下端部
中央)に形成される一方、与圧ポートPb,大気開放ポ
ートPd及び陰圧ポートPcが,ケース本体82におけ
る呼吸ポートPa形成側とは反対側の上部ケース部84
に当該順序で形成された構造となっている。
【0004】バルブ機構駆動モータによりバルブ機構の
バルブ本体86を回転させると、与圧ポートPbがバル
ブ本体86の回転に応じて呼吸ポートPaと大気開放ポ
ートPdとに対して交互に連通される一方、陰圧ポート
Pcがバルブ本体86の回転に応じて呼吸ポートPaと
大気開放ポートPdとに対して交互に連通されるように
なっている。即ち、与圧ポートPbは、バルブ本体86
の弁体部86cにより呼吸ポートPaが閉塞された時に
大気開放ポートPdに連通され(図19参照)、逆に弁
体部86cにより大気開放ポートPdが閉塞された時に
呼吸ポートPaに連通される。他方、陰圧ポートPc
は、バルブ本体86の弁体部86bにより呼吸ポートP
aが閉塞された時に大気開放ポートPdに連通され、逆
に弁体部86bにより大気開放ポートPdが閉塞された
時に呼吸ポートPaに連通される(図19参照)。図中
破線矢印は空気の流れを示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来のバルブ機構は、呼吸ポートPaがケース本体82の
下端部中央に形成されると共に,与圧ポートPb,大気
開放ポートPd及び陰圧ポートPcが呼吸ポートPaと
は反対側の上部ケース部84に当該順序で形成された構
造となっているため、例えば与圧ポートPbから大気開
放ポートPdに流れる空気の流路はほぼU字状に曲が
り、与圧ポートPbから呼吸ポートPaに流れる空気の
流路もほぼクランク状に曲がる。大気開放ポートPdか
ら陰圧ポートPcに流れる空気の流路や、呼吸ポートP
aから陰圧ポートPcに流れる空気の流路も同様に曲が
ることになる。このため、バルブ機構内部における空気
抵抗が増加して空気の流れが円滑にならなくなるため、
呼吸ポートPaにおける空気の圧力波形が図20に示す
ような三角波,或いは方形波に近い波形となり、人工呼
吸器を装着した患者の肺に負担がかかるという不具合が
あった。図20で符号Waは流量波形、符号Wbは呼吸
ポートPaにおける圧力波形を示す。
【0006】そこで、例えば呼吸ポートPaをケース本
体82におけるフランジケース部83B寄りに形成し
て,呼吸ポートPaを与圧ポートPbに対して対向状態
に配置することにより,与圧ポートPbから呼吸ポート
Paに流れる空気の流路を直線に近づけることも考えら
れるが、この場合は呼吸ポートPaから陰圧ポートPc
に流れる空気の流路が更に曲がるという不具合が発生す
る。他方、例えば呼吸ポートPaをケース本体82にお
けるフランジケース部83A寄りに形成して,呼吸ポー
トPaを陰圧ポートPcに対して対向状態に配置するこ
とにより,呼吸ポートPaから陰圧ポートPcに流れる
空気の流路を直線に近づけることも考えられるが、この
場合は上記とは逆に与圧ポートPbから呼吸ポートPa
に流れる空気の流路が更に曲がるという不具合が発生す
る。
【0007】更に、従来のバルブ機構では、前述した如
くバルブ機構内部における空気の流れが曲線状となるた
めに当該バルブ機構内部における空気抵抗が増大して空
気の流れが円滑とならないため、バルブ機構の与圧ポー
ト及び陰圧ポートに接続される圧力発生源たるブロアに
余分な負荷がかかり、この結果、ブロアにおける吸入空
気温度が高温となると共に、人工呼吸器を構成する吸気
回路や呼気回路等の内部温度も高温となるという不具合
があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、特に、バルブ機構の呼吸ポートにおける空気の
圧力波形を,その正負の変化が円滑となるようにするこ
とにより、人工呼吸器を装着した患者の肺に負担がかか
らないようにすること等を達成した人工呼吸器用呼吸振
動発生装置を提供することを、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、与
圧発生口及び陰圧発生口を有する圧力発生手段と、この
圧力発生手段と人工呼吸経路との間に装備され,前記与
圧発生口及び陰圧発生口を前記人工呼吸経路に交互に連
通するバルブ機構と、このバルブ機構を駆動するモータ
とを具備して成り、前記バルブ機構が、ケース本体と,
このケース本体の内部に回転自在に収納された円筒状の
バルブ本体とを備え、前記ケース本体が、前記圧力発生
手段側に接続され前記バルブ本体の軸心に沿って一方か
ら他方に向けて並設された与圧ポート及び陰圧ポート
と,これら与圧ポート及び陰圧ポートとは反対側に位置
すると共に前記バルブ本体の軸心に沿って一方から他方
に向けて並設された第1,第2の大気開放ポート,及び
この第1,第2の大気開放ポート相互間に配設され前記
人工呼吸経路側に接続された呼吸ポートとを備え、前記
バルブ本体が、前記与圧ポート及び第1の大気開放ポー
トに連通可能な第1の与圧室と,前記与圧ポート及び呼
吸ポートに連通可能な第2の与圧室とを有すると共に、
前記陰圧ポート及び呼吸ポートに連通可能な第1の陰圧
室と,前記陰圧ポート及び第2の大気開放ポートに連通
可能な第2の陰圧室とを備える、という構成を採ってい
る。これによって、前述した目的を達成しようとするも
のである。
【0010】請求項2の本発明は、前記第1の与圧室,
第2の与圧室,第1の陰圧室及び第2の陰圧室を、前記
バルブ本体の軸心に沿って当該順序で配置し、前記第1
の与圧室及び第1の陰圧室の各々に,前記バルブ本体の
外周方向で位相が180度ずれた一対の開口部を設け、
前記第2の与圧室及び第2の陰圧室の各々に,前記第1
の与圧室及び第1の陰圧室の開口部に対して前記バルブ
本体の外周方向で位相が90度ずれた一対の開口部を設
ける、という構成を採っている。
【0011】
【作用】請求項1の本発明によれば、与圧ポート及び陰
圧ポートがバルブ本体の軸心に沿って一方から他方に向
けて並設され、第1及び第2の大気開放ポートが与圧ポ
ート及び陰圧ポートとは反対側で且つバルブ本体の軸心
に沿って一方から他方に向けて並設され、呼吸ポートが
第1及び第2の大気開放ポート相互間に配設されてお
り、また、バルブ本体が,与圧ポート及び第1の大気開
放ポートに連通可能な第1の与圧室と,与圧ポート及び
呼吸ポートに連通可能な第2の与圧室と,陰圧ポート及
び呼吸ポートに連通可能な第1の陰圧室と,陰圧ポート
及び第2の大気開放ポートに連通可能な第2の陰圧室と
に区画されているため、与圧ポートから第1の与圧室を
通って第1の大気開放ポートへ流れる空気の流路と,与
圧ポートから第2の与圧室を通って中央に位置する呼吸
ポートへ流れる空気の流路と,呼吸ポートから第1の陰
圧室を通って陰圧ポートへ流れる空気の流路と,第2の
大気開放ポートから第2の陰圧室を通って陰圧ポートへ
流れる空気の流路をそれぞれ直線に近づけることが可能
となる。従って、バルブ機構内部における空気抵抗を減
少させて空気の流れを円滑にすることができるため、人
工呼吸経路側に接続される呼吸ポートにおける空気の圧
力波形を,その正負の変化が円滑となるようにすること
ができる。これにより、人工呼吸器を装着した患者の肺
に負担がかからなくなる。
【0012】請求項2の本発明によれば、バルブ機構の
第1の与圧室,第2の与圧室,第1の陰圧室及び第2の
陰圧室がバルブ本体の軸心に沿って当該順序で配置さ
れ、第1の与圧室及び第1の陰圧室の各々に,バルブ本
体外周方向で位相が180度ずれた一対の開口部を設け
られ、第2の与圧室及び第2の陰圧室の各々に,第1の
与圧室及び第1の陰圧室の開口部に対しバルブ本体外周
方向で位相が90度ずれた一対の開口部が設けられてい
るため、第1の与圧室,第2の与圧室,第1の陰圧室及
び第2の陰圧室を通る空気の流れを更に直線に近づける
ことができる。従って、バルブ機構内部における空気抵
抗を的確に減少させて空気の流れを円滑にすることがで
きるため、呼吸ポートにおける空気の圧力波形を,その
正負の変化が更に円滑となるようにすることができる。
これにより、人工呼吸器を装着した患者の肺に負担がか
からなくなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の人工呼吸器用呼吸振動発生装
置を適用してなる実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】先ず、本実施例の呼吸振動発生装置を含む
人工呼吸器の全体構成を図6に基づき説明すると、人工
呼吸器の呼吸経路50Aは、共通回路51と,吸気回路
52と,呼気回路53とを備えており、共通回路51の
一端側は、患者の口元へ気密に接続され、共通回路51
の他端側は、吸気回路52,呼気回路53,振動回路6
1へ各々接続されている。吸気回路52は、患者へ供給
する清浄空気を貯溜したタンク54へ接続されており、
吸気回路52の途中には、流量計55及び加湿器56が
接続されている。呼気回路53は、大気に開放されてお
り、その開放度合いが電磁式の開度調整バルブ57によ
り調整されるようになっている。
【0015】また、呼吸経路50Aには振動回路61を
介して呼吸振動発生装置50Bが接続されており、呼吸
振動発生装置50Bは、圧力発生源たるブロア58と,
ブロア58を駆動するブロア用モータ59と,ロータリ
式のバルブ機構1(図1参照)と,バルブ機構1をモー
タ出力軸及び回転軸4を介して回転駆動するバルブ機構
用モータ60とを備える構成となっている。ブロア58
は、与圧を発生する与圧発生口58a(吐出口)と,陰
圧を発生する陰圧発生口58b(吸込口)とを備えてい
る。バルブ機構1は、バルブ機構用モータ60による回
転に伴い、ブロア58の与圧発生口58aで発生した与
圧と陰圧発生口58bで発生した陰圧とを振動回路61
へ交互へ供給するようになっている。
【0016】振動回路61は、呼吸経路50Aの共通回
路51,吸気回路52,呼気回路53に各々接続されて
おり、これにより患者の肺Hは振動回路61における振
動数に応じた呼吸数で強制的に呼吸されるようになって
いる。また、振動回路61の途中には、呼吸振動発生装
置50Bから呼吸経路50Aへ供給される呼吸振動(圧
力振動)の振幅の度合いを調整する振幅制御機構62
と,呼吸経路50Aにおける空気と呼吸振動発生装置5
0Bにおける空気との直接的な接触を防止する感染遮断
機構63とが接続されている。
【0017】制御部64は、共通回路51に付設され患
者の実際の呼吸量を検出する流量センサ65,ブロア用
モータ59の回転数を検出する回転数センサ66,バル
ブ機構用モータ60の回転数を検出する回転数センサ6
7から出力された各検出信号に基づき、ブロア用モータ
59,バルブ機構用モータ60,開度調整バルブ57,
振幅制御機構62等を制御するようになっている。
【0018】また、制御部64は、呼吸経路50Aに供
給する呼吸数を設定するスイッチ68,呼吸経路50A
に供給する高周波振動の平均圧力の度合いを設定するス
イッチ69,患者への呼吸容量を設定するスイッチ70
を備えた操作部から出力された各設定信号に基づき、ブ
ロア用モータ59,バルブ機構用モータ60,開度調整
バルブ57,振幅制御機構62等を制御するようになっ
ている。図中符号71は警報器を示す。
【0019】次に、本実施例における呼吸振動発生装置
のバルブ機構1の構成を図1乃至図5に基づき説明する
と、バルブ機構1は、ケース本体2と,ケース本体2の
内部に回転自在に収納された円筒状のバルブ本体3と,
ケース本体2の内部中央に回転自在に配置された回転軸
4と,ケース本体2の端部に固定されたケース側板5
と,ケース本体2の幅方向一方の端部に装備された与圧
用パイプ6及び陰圧用パイプ7と,ケース本体2の幅方
向他方の端部に装備された呼吸用パイプ8及び1対の第
1大気開放用パイプ9,第2大気開放用パイプ10と,
ケース本体2の長手方向両端部に固定された固定部材1
1,12等とから大略構成されている。
【0020】これを詳述すると、バルブ機構1のケース
本体2は、バルブ本体3の外径よりも若干大なる内径を
有すると共に,バルブ本体3の軸方向長さよりも若干大
なる軸方向長さを有する内部空間2aを備えており、ケ
ース側板5が固定される端部が開口した直方体として構
成されている。ケース本体2の内部空間2aには、軸方
向中心線に沿って貫通状態に回転軸4が配置されてお
り、回転軸4の両端部は、軸受13及び軸受14を介し
てケース本体2及びケース側板5に各々支持されてい
る。
【0021】回転軸4は、上述したバルブ機構用モータ
60の出力軸に連結される第1の軸部4aと,第1の軸
部4aに一体に設けられた第2の軸部4c,第3の軸部
4d,第4の軸部4eとを備えて構成されている。回転
軸4における第2の軸部4c及び第4の軸部4eの外径
は、第3の軸部4dの外径よりも若干小さい外径に設定
されており、これにより回転軸4を含めたバルブ機構1
の軽量化を図るようになっている。
【0022】ケース本体2の幅方向一方の端部には、図
2に示す如くほぼ直方体形状を有する台座15がフラン
ジ部15aを介してスクリュS・・により固定されてお
り、台座15の内部には、その長手方向に所定間隔を置
いて与圧用パイプ6及び陰圧用パイプ7とケース本体2
の内部空間2aとを各々連通する漏斗状の穴部15b
(図5参照),15cが形成されている。
【0023】台座15の穴部15b,15cの端部に
は、雌ネジ部15d・・が各々形成されると共に、与圧
用パイプ6,陰圧用パイプ7の端部には、雄ネジ部6a
・・が形成されており、与圧用パイプ6,陰圧用パイプ
7は、雄ネジ部6a・・及び雌ネジ部15d・・を介し
て穴部15b,15cに固定されている。そして、与圧
用パイプ6の開口部分が与圧ポートP1を構成し、陰圧
用パイプ7の開口部分が陰圧ポートP2を構成してい
る。
【0024】ケース本体2の幅方向他方の端部には、図
3に示す如くほぼ直方体形状を有する台座16がスクリ
ュS・・により固定されており、台座16の内部中央部
分には、呼吸用パイプ8とケース本体2の内部空間2a
とを連通する穴部16aが形成されている。更に、台座
16には、穴部16aに対応して呼吸用パイプ8が漏斗
状の基端部8aを介して固定されている。そして、呼吸
用パイプ8の開口部分が呼吸ポートP3を構成してい
る。
【0025】更に、ケース本体2の幅方向他方の端部で
且つ台座16の両側には、第1大気開放用パイプ9,第
2大気開放用パイプ10とケース本体2の内部空間2a
とを各々連通する穴部2b,2cが各々形成されてお
り、穴部2b,2cには、第1大気開放用パイプ9,第
2大気開放用パイプ10が各々固定されている。そし
て、第1大気開放用パイプ9の開口部分が第1大気開放
ポートP4を構成し、第2大気開放用パイプ10の開口
部分が第2大気開放ポートP5を構成している。
【0026】また、ケース本体2の幅方向両端部には、
与圧ポートP1,陰圧ポートP2,呼吸ポートP3,第
1及び第2大気開放ポートP4,P5と対応する箇所
に,後述する第1〜第4弁体部31〜34の各開口部3
1a〜34bと同一形状の開口部(図示略)が形成され
ている。更に、ケース本体2の長手方向両端部には、断
面L字状を有する固定部材11,12がスクリュS・・
により固定されている。これにより、バルブ機構1は、
人工呼吸器の呼吸振動発生装置50Bの所定箇所に固定
部材11,12を介して装着されるようになっている。
【0027】バルブ本体3の内部は、その軸方向中央部
分に回転軸4と直交する状態に形成された隔壁部3aに
より、与圧室側部分と陰圧室側部分とに区分されてお
り、更に、与圧室側部分は仕切り板17により第1与圧
室21と第2与圧室22とに区分されると共に、陰圧室
側部分は仕切り板18により第1陰圧室23と第2陰圧
室24とに区分されている。即ち、バルブ本体3は、そ
の軸に沿って第1与圧室21,第2与圧室22,第1陰
圧室23及び第2陰圧室24に当該順序で区画されてい
る。
【0028】バルブ本体3の回転に応じて、第1与圧室
21は与圧ポートP1及び第1大気開放ポートP4に連
通可能に構成され、第2与圧室22は与圧ポートP1及
び呼吸ポートP3に連通可能に構成され、第1陰圧室2
3は陰圧ポートP2及び呼吸ポートP3に連通可能に構
成され、第2陰圧室24は陰圧ポートP2及び第2大気
開放ポートP5に連通可能に構成されている。
【0029】バルブ本体3における第1与圧室21に対
応した部分は第1弁体部31として構成され、バルブ本
体3における第2与圧室22に対応した部分は第2弁体
部32として構成され、バルブ本体3における第1陰圧
室23に対応した部分は第3弁体部33として構成さ
れ、バルブ本体3における第2陰圧室24に対応した部
分は第4弁体部34として構成されている。
【0030】第1弁体部31には、バルブ本体3の外周
方向で位相が180度ずらされた矩形状の1対の開口部
31a,31bが形成され、第2弁体部32には、バル
ブ本体3の外周方向で位相が180度ずらされた矩形状
の1対の開口部32a,32bが形成され、第3弁体部
33には、バルブ本体3の外周方向で位相が180度ず
らされた矩形状の1対の開口部33a,33bが形成さ
れ、第4弁体部34には、バルブ本体3の外周方向で位
相が180度ずらされた矩形状の1対の開口部34a,
34bが形成されている。
【0031】第1弁体部31の開口部31a,31bと
第3弁体部33の開口部33a,33bとは同一形状に
形成されると共に、第2弁体部32の開口部32a,3
2bと第4弁体部34の開口部34a,34bとは同一
形状に形成されている。また、第1弁体部31の開口部
31a,31b,第2弁体部32の開口部32a,第3
弁体部33の開口部33a,33b,及び第4弁体部3
4の開口部34a,34bにおけるバルブ本体3の外周
方向に沿った寸法は、同一寸法に設定されている。
【0032】更に、第1弁体部31の開口部31a,3
1b及び第3弁体部33の開口部33a,33bにおけ
るバルブ本体3の軸方向に沿った寸法は、第2弁体部3
2の開口部32a,32b及び第4弁体部34の開口部
34a,34bにおけるバルブ本体3の軸方向に沿った
寸法よりも若干小さい寸法に設定されている。
【0033】即ち、第1弁体部31の開口部31a,3
1b及び第3弁体部33の開口部33a,33bの面積
は、第2弁体部32の開口部32a,32b及び第4弁
体部34の開口部34a,34bの面積よりも若干小さ
く設定されている。これは、上述した如く回転軸4のカ
バー部材4c,4eの外径をカバー部材4d,4fの外
径よりも若干小さく形成してあるためである。
【0034】第1弁体部31の開口部31a,31b
は、第2弁体部32の開口部32a,32bに対してバ
ルブ本体3の外周方向で位相が90度ずらされた状態に
配置され、第2弁体部32の開口部32a,32bは、
第3弁体部33の開口部33a,33bに対してバルブ
本体3の外周方向で位相が90度ずらされた状態に配置
され、第3弁体部33の開口部33a,33bは、第4
弁体部34の開口部34a,34bに対してバルブ本体
3の外周方向で位相が90度ずらされた状態に配置され
ている。
【0035】即ち、第1弁体部31の開口部31a,3
1bと第3弁体部33の開口部33a,33bとは、同
一位相関係を有して配置され、第2弁体部32の開口部
32a,32bと第4弁体部34の開口部34a,34
bとは、同一位相関係を有して配置されている。換言す
れば、第1弁体部31の開口部31a,31b,第2弁
体部32の開口部32a,32b,第3弁体部33の開
口部33a,33b,及び第4弁体部34の開口部34
a,34bは、交互に90度の位相差を有して配置され
ている。
【0036】例えばバルブ機構1のバルブ本体3が上記
図1に示す位置まで回転した場合、第1弁体部31の板
面部分が与圧ポートP1,第1大気開放ポートP4を閉
塞するため与圧ポートP1から第1大気開放ポートP4
への空気の流通が遮断され、第2弁体部32の開口部3
2a,32bが与圧ポートP1,呼吸ポートP3に連通
するため与圧ポートP1から第2与圧室22を通り呼吸
ポートP3へ空気が流れ、第3弁体部33の板面部分が
陰圧ポートP2,呼吸ポートP3を閉塞するため呼吸ポ
ートP3から陰圧ポートP2への空気の流通が遮断さ
れ、第4弁体部34の開口部34a,34bが陰圧ポー
トP2,第2大気開放ポートP5に連通するため第2大
気開放ポートP5から第2陰圧室24を通り陰圧ポート
P2へ空気が流れるようになっている。
【0037】他方、バルブ機構1のバルブ本体3が上記
図1に示す位置から90度回転した場合、第1弁体部3
1の開口部31a,31bが与圧ポートP1,第1大気
開放ポートP4に連通するため与圧ポートP1から第1
与圧室21を通り第1大気開放ポートP4へ空気が流
れ、第2弁体部32の板面部分が与圧ポートP1,呼吸
ポートP3を閉塞するため与圧ポートP1から呼吸ポー
トP3への空気の流通が遮断され、第3弁体部33の開
口部33a,33bが陰圧ポートP2,呼吸ポートP3
に連通するため呼吸ポートP3から第1陰圧室23を通
り陰圧ポートP2へ空気が流れ、第4弁体部34の板面
部分が陰圧ポートP2,第2大気開放ポートP5を閉塞
するため第2大気開放ポートP5から陰圧ポートP2へ
の空気の流通が遮断されるようになっている。
【0038】即ち、バルブ機構1の呼吸ポートP3を与
圧ポートP1及び陰圧ポートP2へ交互に連通させると
共に,第1大気開放ポートP4及び第2大気開放ポート
P5を与圧ポートP1及び陰圧ポートP2へ交互に連通
させることにより、ブロア58の与圧発生口58aで発
生した与圧と陰圧発生口58bで発生した陰圧とを振動
回路61,共通回路51等を介して人工呼吸器を装着し
た患者の肺へ交互へ供給するようになっている。
【0039】ここで、図7はバルブ機構1のバルブ本体
3におけるオープン角θa,クローズ角θb,ラップ角
θcの関係を示す説明図であり、オープン角θaは、第
1〜第4弁体部31〜34の各開口部31a〜34bに
おけるバルブ外周面方向の両端縁(第1弁体部31の開
口部31aの場合は図8の符号31a’,31a''で示
す端縁)と,バルブ本体3の中心軸Cとの成す角度を示
している。図中矢印はバルブ本体3の回転方向を示し、
符号Lはケース本体2の与圧ポート側開口部,陰圧ポー
ト側開口部の垂直方向寸法を示す。
【0040】また、クローズ角θbは、例えば第1弁体
部31と第2弁体部32との相互関係においては、第1
弁体部31の開口部31aにおけるバルブ外周面方向の
端縁31a''及び第2弁体部32の開口部32bにおけ
るバルブ外周面方向の端縁31b’により挟まれた共通
の非開口部分の上下両端(図11参照)と,バルブ本体
3の中心軸Cとの成す角度を示し、第1弁体部31の開
口部31bにおけるバルブ外周面方向の端縁及び第2弁
体部32の開口部32aにおけるバルブ外周面方向の端
縁により挟まれた共通の非開口部分の上下両端と,バル
ブ本体3の中心軸Cとの成す角度を示している。他の隣
接する弁体部同士についても同様である。
【0041】また、ラップ角θcは、クローズ角θbと
オープン角θaとの差の二分の一に相当する角度を示し
ている。
【0042】バルブ機構1を構成するバルブ本体3の第
1弁体部31〜第4弁体部34においては、オープン角
θa,クローズ角θb及びラップ角θcとの間に、 4・θa+4・θb=360[度] θa+θb=90[度] θb=θa+2・θc なる関係式が成立するように設定されている。
【0043】更に、バルブ機構1を構成するケース本体
2の与圧ポート側開口部,陰圧ポート側開口部の垂直方
向寸法をL、バルブ本体3の内径寸法を2Rとすると、 sin(θa/2)=(L/2)/R なる関係式が成立するように設定されている。即ち、 L=2R・sin(θa/2) なる関係式が成立するように設定されている。
【0044】バルブ機構1を前記構造とすることによ
り、バルブ本体3の第1弁体部31の開口部31a,3
1bが与圧ポートP1,第1大気開放ポートP4に対し
て非連通状態となってから、ラップ角θc相当分だけ遅
れて第2弁体部32の開口部32a,32bが与圧ポー
トP1,呼吸ポートP3に対して連通状態となり、第2
弁体部32の開口部32a,32bが与圧ポートP1,
呼吸ポートP3に対して非連通状態となってから、ラッ
プ角θc相当分だけ遅れて第3弁体部33の開口部33
a,33bが陰圧ポートP2,呼吸ポートP3に対して
連通状態となり、第3弁体部33の開口部33a,33
bが陰圧ポートP2,呼吸ポートP3に対して非連通状
態となってから、ラップ角θc相当分だけ遅れて第4弁
体部34の開口部34a,34bが陰圧ポートP2,第
2大気開放ポートP5に対して連通状態となるようにな
っている。
【0045】即ち、バルブ本体3の第1弁体部31の開
口部31a,31b,第2弁体部32の開口部32a,
32bが,瞬間的に与圧ポートP1,呼吸ポートP3,
第1大気開放ポートP4に対して閉塞された状態、第2
弁体部32の開口部32a,32b,第3弁体部33の
開口部33a,33bが,瞬間的に与圧ポートP1,陰
圧ポートP2,呼吸ポートP3に対して閉塞された状
態、第3弁体部33の開口部33a,33b,第4弁体
部34の開口部34a,34bが,瞬間的に陰圧ポート
P2,呼吸ポートP3,第2大気開放ポートP5に対し
て閉塞された状態を各々形成することにより、呼吸ポー
トP3における空気圧を高め、人工呼吸器を装着した患
者の肺に流量の大きい空気による呼吸振動を付与するよ
うになっている。
【0046】次に、上記の如く構成した本実施例の呼吸
振動発生装置におけるバルブ機構1の動作を,バルブ本
体3の第2弁体部32と第3弁体部33との相互関係を
例に上げて図8乃至図16を中心に説明する。
【0047】呼吸振動発生装置50Bのバルブ機構用モ
ータ60を作動させると、バルブ機構1のバルブ本体3
は、バルブ機構用モータ60の出力軸に連結された回転
軸4を介して回転を開始する。バルブ機構1のバルブ本
体3が例えば図8に示す位置まで回転すると、第2弁体
部32の開口部32a,32b(図9のオープン角θa
に対応)がケース本体2の与圧ポート側開口部,呼吸ポ
ート側開口部に対して位相が各々90度ずれた状態とな
り、第3弁体部33の開口部33a,33b(図10の
オープン角θaに対応)がケース本体2の陰圧ポート側
開口部,呼吸ポート側開口部に各々連通状態となる。
【0048】これにより、与圧ポートP1から呼吸ポー
トP3への空気の流通がバルブ本体の第2弁体部32の
板面部分により遮断される一方、呼吸ポートP3から陰
圧ポートP2への空気の流通がバルブ本体3の第3弁体
部33の開口部33a,33bを介して可能となる。こ
の時、呼吸ポートP3から第3弁体部33の内部(第3
与圧室23)を通り陰圧ポートP2へ流れる空気の流路
は直線状となる。
【0049】次に、バルブ機構1のバルブ本体3が図8
に示す位置から45度回転して図11に示す位置にくる
と、第2弁体部32の開口部32aがケース本体2の呼
吸ポート側開口部に対して位相が45度ずれると共に,
開口部32bがケース本体2の与圧ポート側開口部に対
して位相が45度ずれた状態となり、第3弁体部33の
開口部33aがケース本体2の与圧側開口部に対して位
相が45度ずれると共に,開口部33bがケース本体2
の呼吸ポート側開口部に対して位相が45度ずれた状態
となる。
【0050】これにより、与圧ポートP1から呼吸ポー
トP3への空気の流通がバルブ本体の第2弁体部32の
板面部分により遮断されると共に、呼吸ポートP3から
陰圧ポートP2への空気の流通がバルブ本体3の第3弁
体部33の板面部分により遮断される。この結果、第2
弁体部32の内部(第2与圧室22)及び第3弁体部3
3の内部(第3与圧室23)における空気の圧力が上昇
する。
【0051】次に、バルブ機構1のバルブ本体3が図1
1に示す位置からラップ角θcより若干大きい角度だけ
回転すると、第2弁体部32の開口部32a,32bの
一部が呼吸ポートP3,与圧ポートP1に各々連通する
ため、第2弁体部32の内部(第2与圧室22)に溜め
られていた圧力の高い空気が大きい流量となって呼吸ポ
ートP3から一気に流出する。
【0052】次に、バルブ機構1のバルブ本体3が図8
に示す位置から90度回転して図14に示す位置にくる
と、第2弁体部32の開口部32a,32b(図9のオ
ープン角θaに対応)がケース本体2の呼吸ポート側開
口部,与圧ポート側開口部に各々連通状態となり、第3
弁体部33の開口部33a,33b(図10のオープン
角θaに対応)がケース本体2の与圧ポート側開口部,
呼吸ポート側開口部に対して位相が90度ずれた状態と
なる。
【0053】これにより、与圧ポートP1から呼吸ポー
トP3への空気の流通がバルブ本体の第2弁体部32の
開口部32a,32bを介して可能となる一方、呼吸ポ
ートP3から陰圧ポートP2への空気の流通がバルブ本
体3の第3弁体部33の板面部分により遮断される。こ
の時、与圧ポートP1から第2弁体部32の内部(第2
与圧室22)を通り呼吸ポートP3へ流れる空気の流路
は直線状となる。
【0054】バルブ機構1のバルブ本体3の回転時に
は、上述したようなサイクルで与圧ポート1から呼吸ポ
ートP3へ,呼吸ポートP3から陰圧ポートP2へ空気
が流通する。この場合、与圧ポートP1から第1大気開
放ポートP4への空気の流通,及び第2大気開放ポート
P5から陰圧ポートP2への空気の流通に関しても、上
記と同様であるため説明を省略する。
【0055】従って、バルブ機構1のバルブ本体3の回
転に応じて、第1与圧室21,第2与圧室22,第1陰
圧室23及び第2陰圧室24が,それぞれ対応する各ポ
ートに対して上述した如く交互に連通状態/非連通状態
となるため、ブロア用モータ59により駆動されたブロ
ア58の与圧発生口58a及び陰圧発生口58bで発生
した与圧及び陰圧が,人工呼吸経路50Aの振動回路6
1,共通回路51等を介して患者の肺に交互に供給され
る。
【0056】即ち、上述したバルブ機構1の構造によ
り、与圧ポートP1から第1与圧室21を通って第1大
気開放ポートP4へ流れる空気の流路と,与圧ポートP
1から第2与圧室22を通って呼吸ポートP3へ流れる
空気の流路と,呼吸ポートP3から第1陰圧室23を通
って陰圧ポートP2へ流れる空気の流路と,第2大気開
放ポートP5から第2陰圧室24を通って陰圧ポートP
2へ流れる空気の流路はそれぞれ直線状となるため、バ
ルブ機構1内部における空気抵抗を減少させて空気の流
れを円滑にすることができる結果、呼吸ポートP3にお
ける空気の圧力波形を滑らかで且つ緩やかなほぼ正弦波
に近い波形とすることができる。
【0057】また、バルブ機構1を構成するバルブ本体
3の第1〜第4弁体部31〜34に対して上述した関係
を有するオープン角θa,クローズ角θb,ラップ角θ
cを設定することにより、呼吸ポートP3において圧力
の高い流量の大きい空気を流通させることができる。
【0058】図17は本実施例におけるバルブ機構1の
流量波形W1及び呼吸ポートP3における圧力波形W2
を示しており、呼吸ポートP3における圧力波形W2
は、滑らかで且つ緩やかなほぼ正弦波に近い波形となっ
ていることが分かる。
【0059】上述したように、本実施例によれば、バル
ブ機構1の第1与圧室21,第2与圧室22,第1陰圧
室23及び第2陰圧室24における空気の流れを直線状
とすることができるため、バルブ機構1内部における空
気抵抗が減少し、呼吸ポートP3における空気の圧力波
形を滑らかで且つ緩やかなほぼ正弦波に近い波形とする
ことができ、これにより、人工呼吸器を装着した患者の
肺に負担がかからなくなるという効果を上げることがで
きる。
【0060】また、本実施例によれば、バルブ機構1内
部における空気抵抗を減少させることができるため、バ
ルブ機構1の与圧ポートP1及び陰圧ポートP2に接続
された圧力発生源たるブロア58に従来の如く余分な負
荷がかかることを防止でき、これにより、ブロア58に
おける吸入空気温度を従来より大幅(5度C〜10度
C)に低下させることができると共に、人工呼吸器にお
ける吸気回路52,呼気回路53等の内部温度も従来よ
り低下させることができる。
【0061】また、本実施例によれば、バルブ機構1を
構成するバルブ本体3の第1弁体部31の開口部31
a,31b,第2弁体部32の開口部32a,32b
が,与圧ポートP1,呼吸ポートP3,第1大気開放ポ
ートP4に対して瞬間的に閉塞された状態、第2弁体部
32の開口部32a,32b,第3弁体部33の開口部
33a,33bが,与圧ポートP1,陰圧ポートP2,
呼吸ポートP3に対して瞬間的に閉塞された状態、第3
弁体部33の開口部33a,33b,第4弁体部34の
開口部34a,34bが,陰圧ポートP2,呼吸ポート
P3,第2大気開放ポートP5に対して瞬間的に閉塞さ
れた状態を作るため、バルブ機構1の呼吸ポートP3を
流通する空気の圧力及び流量を従来より高めることがで
き、従って、人工呼吸器を装着した患者の肺に従来より
圧力の高い流量の大きい空気による呼吸振動を付与する
ことができる。
【0062】次に、本実施例によるバルブ機構1の変形
例について説明する。図18は変形例によるバルブ機構
41の内部構造を示しており、本実施例によるバルブ機
構1と共通する構成には同一符号を付し説明を省略する
ものとする。変形例によるバルブ機構41が本実施例に
よるバルブ機構1と相異する点は、バルブ本体43をケ
ース本体2の内部に当該バルブ本体43の軸方向両端部
分を介して回転自在に収納した点である。
【0063】これを詳述すると、バルブ本体43の軸方
向両端部分は、円板状の端面部43a,43bにより閉
塞されており、端面部43a,43bには、回転軸44
a,44bの嵌合が可能な穴部43c,43dが各々形
成されている。回転軸44aは、端面部43aの穴部4
3cに圧入されると共に,回転軸44aの外周部に固定
されたカバー部材45を介して溶接されており、同様
に、回転軸44bは、端面部43bの穴部43dに圧入
されると共に,回転軸44bの外周部に固定されたカバ
ー部材46を介して溶接されている。図中符号47,4
8は溶接部分を示す。
【0064】バルブ本体43の端面部43aに固定され
た回転軸44aは、軸受13を介してケース本体2に対
し回転自在に支持されており、同様に、バルブ本体43
の端面部43bに固定された回転軸44bは、軸受14
を介してケース側板5に対し回転自在に支持されてい
る。これにより、バルブ本体43は、回転軸44a,4
4b及び軸受13,14を介して回転自在となってい
る。また、バルブ本体43の内部に回転軸を配置しない
構造であるため、第1〜第4弁体部31〜34の開口部
31a’〜34b’は同一形状となっている。この場
合、回転軸44bは、上述したバルブ機構用モータ60
の出力軸に連結されるようになっている。
【0065】即ち、変形例によれば、バルブ機構41の
バルブ本体43をケース本体2の内部に当該バルブ本体
43の軸方向両端部分を介して回転自在に収納した構造
であるため、バルブ本体43の内部にバルブ本体回転用
の回転軸や当該回転軸を覆うカバー部材を配設した場合
と比較し、第1及び第2与圧室21,22,第1及び第
2陰圧室23,24の容量を大きくすることができ、更
には空気の流通を円滑にすることができる。
【0066】従って、バルブ機構41を構成するバルブ
本体43の形状を、バルブ本体43の内部にバルブ本体
回転用の回転軸や当該回転軸を覆うカバー部材が無い分
だけ小型化することが可能となり、これに伴いバルブ機
構41の全体形状も小型化することが可能となり、この
結果、バルブ機構41を組込んだ人工呼吸器の小型化を
図ることができる。
【0067】
【発明の効果】請求項1の本発明の人工呼吸器用呼吸振
動発生装置によれば、与圧ポート及び陰圧ポートをバル
ブ本体の軸心に沿って一方から他方に向けて並設し,第
1及び第2の大気開放ポートを与圧ポート及び陰圧ポー
トとは反対側で且つバルブ本体の軸心に沿って一方から
他方に向けて並設し,呼吸ポートを第1及び第2の大気
開放ポート相互間に配設し,バルブ本体を,与圧ポート
及び第1の大気開放ポートに連通可能な第1の与圧室,
与圧ポート及び呼吸ポートに連通可能な第2の与圧室,
陰圧ポート及び呼吸ポートに連通可能な第1の陰圧室,
陰圧ポート及び第2の大気開放ポートに連通可能な第2
の陰圧室とに区画した構造であるため、与圧ポートから
第1の与圧室を通って第1の大気開放ポートへ流れる空
気の流路と,与圧ポートから第2の与圧室を通って中央
に位置する呼吸ポートへ流れる空気の流路と,呼吸ポー
トから第1の陰圧室を通って陰圧ポートへ流れる空気の
流路と,第2の大気開放ポートから第2の陰圧室を通っ
て陰圧ポートへ流れる空気の流路をそれぞれ直線に近づ
けることが可能となる。この結果、バルブ機構内部にお
ける空気抵抗を減少させて空気の流れを円滑にすること
ができるため、人工呼吸経路側に接続される呼吸ポート
における空気の圧力波形を,その正負の変化が円滑とな
るようにすることができ、従って、人工呼吸器を装着し
た患者の肺に負担がかからなくなる、という効果を奏す
る。
【0068】請求項2の本発明の人工呼吸器用呼吸振動
発生装置によれば、バルブ機構の第1の与圧室,第2の
与圧室,第1の陰圧室及び第2の陰圧室をバルブ本体の
軸心に沿って当該順序で配置し,第1の与圧室及び第1
の陰圧室の各々に,バルブ本体外周方向で位相が180
度ずれた一対の開口部を設け,第2の与圧室及び第2の
陰圧室の各々に,第1の与圧室及び第1の陰圧室の開口
部に対しバルブ本体外周方向で位相が90度ずれた一対
の開口部を設けた構造であるため、第1の与圧室,第2
の与圧室,第1の陰圧室及び第2の陰圧室を通る空気の
流れを更に直線に近づけることができる。この結果、バ
ルブ機構内部における空気抵抗を的確に減少させて空気
の流れを円滑にすることができるため、呼吸ポートにお
ける空気の圧力波形を,その正負の変化が更に円滑とな
るようにすることができ、従って、人工呼吸器を装着し
た患者の肺に負担がかからなくなる、という効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した本実施例におけるバルブ機構
の内部構造を示す断面図である。
【図2】本実施例におけるバルブ機構の正面図である。
【図3】図2に示すバルブ機構の背面図である。
【図4】図2に示すバルブ機構の右側面図である。
【図5】図2に示すバルブ機構の与圧ポート及びケース
本体の一部を示す平断面図である。
【図6】本実施例における人工呼吸器の構成を示すブロ
ック図である。
【図7】図2に示すバルブ機構におけるオープン角,ク
ローズ角,ラップ角の関係を示す説明図である。
【図8】本実施例におけるバルブ本体の外観を示す一部
を省略した説明図である。
【図9】図8に示すバルブ本体の第2弁体部の開口部が
ケース本体の与圧ポート側開口部に対して位相が90度
ずれた状態を示す説明図である。
【図10】図8に示すバルブ本体の第3弁体部の開口部
がケース本体の与圧ポート側開口部に連通した状態を示
す説明図である。
【図11】図8に示すバルブ本体が45度回転した状態
を示す説明図である。
【図12】図11に示すバルブ本体の第2弁体部の開口
部がケース本体の与圧ポート側開口部に対して位相が1
35度ずれた状態を示す説明図である。
【図13】図11に示すバルブ本体の第3弁体部の開口
部がケース本体の与圧ポート側開口部に対して位相が4
5度ずれた状態を示す説明図である。
【図14】図8に示すバルブ本体が90度回転した状態
を示す説明図である。
【図15】図14に示すバルブ本体の第2弁体部の開口
部がケース本体の呼吸ポート側開口部に連通した状態を
示す説明図である。
【図16】図14に示すバルブ本体の第3弁体部の開口
部がケース本体の与圧ポート側開口部に対して位相が4
5度ずれた状態を示す説明図である。
【図17】本実施例におけるバルブ機構の呼吸ポートの
流量波形及び圧力波形を示す線図である。
【図18】変形例におけるバルブ機構の内部構造を示す
断面図である。
【図19】従来例におけるバルブ機構の内部構造を示す
断面図である。
【図20】従来例におけるバルブ機構の呼吸ポートの流
量波形及び圧力波形を示す線図である。
【符号の説明】
1 バルブ機構 2 ケース本体 3 バルブ本体 4 回転軸 21 第1の与圧室としての第1与圧室 22 第2の与圧室としての第2与圧室 23 第1の陰圧室としての第1陰圧室 24 第2の陰圧室としての第2陰圧室 31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,
34b 開口部 50A 人工呼吸経路としての呼吸経路 58 圧力発生手段としてのブロア 58a 与圧発生口 58b 陰圧発生口 60 モータとしてのバルブ機構用モータ P1 与圧ポート P2 陰圧ポート P3 呼吸ポート P4 第1の大気開放ポートとしての第1大気開放ポー
ト P5 第2の大気開放ポートとしての第2大気開放ポー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 康仁 神奈川県横浜市緑区桜並木2番1号 ス ズキ株式会社技術研究所内 (72)発明者 鈴木 克由 神奈川県横浜市緑区桜並木2番1号 ス ズキ株式会社技術研究所内 (72)発明者 安川 幹男 神奈川県横浜市緑区桜並木2番1号 ス ズキ株式会社技術研究所内 (72)発明者 新田 一福 東京都文京区本郷3丁目4番11号 株式 会社メトラン内 (72)発明者 山田 芳嗣 東京都文京区音羽2−11−21−903 (56)参考文献 特開 平6−54909(JP,A) 特開 平4−174846(JP,A) 特開 平2−131773(JP,A) 特開 平2−131774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 16/00 325 A61M 16/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与圧発生口及び陰圧発生口を有する圧力
    発生手段と、この圧力発生手段と人工呼吸経路との間に
    装備され,前記与圧発生口及び陰圧発生口を前記人工呼
    吸経路に交互に連通するバルブ機構と、このバルブ機構
    を駆動するモータとを具備して成り、 前記バルブ機構が、ケース本体と,このケース本体の内
    部に回転自在に収納された円筒状のバルブ本体とを備
    え、 前記ケース本体が、前記圧力発生手段側に接続され前記
    バルブ本体の軸心に沿って一方から他方に向けて並設さ
    れた与圧ポート及び陰圧ポートと,これら与圧ポート及
    び陰圧ポートとは反対側に位置すると共に前記バルブ本
    体の軸心に沿って一方から他方に向けて並設された第
    1,第2の大気開放ポート,及びこの第1,第2の大気
    開放ポート相互間に配設され前記人工呼吸経路側に接続
    された呼吸ポートとを備え、 前記バルブ本体が、前記与圧ポート及び第1の大気開放
    ポートに連通可能な第1の与圧室と,前記与圧ポート及
    び呼吸ポートに連通可能な第2の与圧室とを有すると共
    に、前記陰圧ポート及び呼吸ポートに連通可能な第1の
    陰圧室と,前記陰圧ポート及び第2の大気開放ポートに
    連通可能な第2の陰圧室とを備えて成ることを特徴とし
    た人工呼吸器用呼吸振動発生装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の与圧室,第2の与圧室,第1
    の陰圧室及び第2の陰圧室を、前記バルブ本体の軸心に
    沿って当該順序で配置し、 前記第1の与圧室及び第1の陰圧室の各々に,前記バル
    ブ本体の外周方向で位相が180度ずれた一対の開口部
    を設け、前記第2の与圧室及び第2の陰圧室の各々に,
    前記第1の与圧室及び第1の陰圧室の開口部に対して前
    記バルブ本体の外周方向で位相が90度ずれた一対の開
    口部を設けて成ることを特徴とした請求項1記載の人工
    呼吸器用呼吸振動発生装置。
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