JP3289485B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置

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JP3289485B2
JP3289485B2 JP09533394A JP9533394A JP3289485B2 JP 3289485 B2 JP3289485 B2 JP 3289485B2 JP 09533394 A JP09533394 A JP 09533394A JP 9533394 A JP9533394 A JP 9533394A JP 3289485 B2 JP3289485 B2 JP 3289485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は蒸発燃料処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両の燃料タンク内で蒸発した燃料が大
気中に放出されるのを防止するため、エンジンの停止時
に蒸発燃料をキャニスタ内の活性炭に吸着させておき、
吸入負圧の発達するエンジンの運転中になると、パージ
カットバルブを開き、キャニスタに導入される新気で蒸
発燃料をキャニスタ内の活性炭から離脱させて絞り弁下
流の吸気管に導くようにした蒸発燃料処理装置を設けて
いる。
【0003】しかしながら、燃料タンクから吸気管まで
の流路途中にリーク孔が開いたり、パイプの接合部のシ
ールが不良になると、蒸発燃料が大気中に放出されてし
まう。
【0004】そこで、たとえばEnvironmental Prote
ction Agency(EPA〔米国環境保護庁〕)やCalif
ornia Air Resources Board(CARB〔カリフ
ォルニア州大気資源局〕)は、リーク孔が許容値以下で
あるかどうかを診断して、許容値を越える場合には対策
を講じ蒸発燃料の大気中への放出を未然に防止すること
を要求するとともに、そのリーク診断の装置やリーク診
断の方法を提案している。
【0005】たとえば、キャニスタの新気取り入れ口を
開閉するドレンカットバルブと、燃料タンク内からパー
ジカットバルブまでの流路の圧力を検出するセンサとを
設ける。まず、ドレンカットバルブを閉じてパージカッ
トバルブを開いた状態で吸入負圧(絞り弁下流の吸気管
負圧のこと)を燃料タンクまでの流路に導いて減圧した
後パージカットバルブを閉じて密閉状態に保つ。この密
閉状態に保たれた流路の圧力変化をみると、リーク孔が
あれば急激に大気圧へと戻り、リーク孔がなければゆっ
くりとしか戻らない。したがって、密閉状態にしてから
の圧力変化をみればリークを診断できるというわけであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、キャニスタ
ーにたくさんの燃料蒸気が吸着されている場合に、パー
ジにより燃料蒸気の離脱がある程度進行した状態に適し
たパージ率と同じパージ率でパージを開始すると、パー
ジ開始直後の高濃度のパージガスにより空燃比が大きく
リッチ側にずれるので、パージ開始直後は小さな値を、
その後は所定時間に達するまで徐々にパージ率を大きく
するものがある。このものでは、パージ率を変化させて
いる間の空燃比フィードバック補正係数αの値が、実際
のパージガス濃度に対応する動きをしない。パージ率が
変化するときにもαからパージガス濃度を推定するので
は、推定誤差が生じるのである。
【0007】そこでこの発明は、パージ率が変化すると
きにも、パージガス濃度を精度よく推定し、このパージ
ガス濃度が所定値未満となるまでリーク診断や燃料供給
についての故障診断のためのパージ停止を禁止すること
により、パージに優先してリーク診断や故障診断を行っ
たために、リーク診断や故障診断の終了後に燃料蒸気が
キャニスターからあふれる状態でパージが再開されるよ
うな事態を避けることを目的とする。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【課題を解決するための手段】の発明は、図17
示すように、エンジンの運転条件に応じて基本噴射量T
pを算出する手段41と、排気中の酸素濃度に応じた出
力をするセンサー31と、このセンサー出力にもとづい
て平均空燃比が理論空燃比の近くにくるように空燃比フ
ィードバック補正量αを算出する手段42と、この補正
量αで前記基本噴射量Tpを補正して燃料噴射量を算出
する手段43と、この噴射量の燃料を吸気管に供給する
手段44と、吸入空気流量Qに対するパージガス流量の
比である基本パージ率PR0を可変に設定する手段45
と、この設定された基本パージ率でのパージ中における
前記フィードバック補正量αをサンプリングする手段4
6と、このサンプリングされた空燃比フィードバック補
正量αより理論空燃比からのずれ相当量(100−α)
を算出する手段47と、このずれ相当量(100−α)
を、このずれ相当量を算出するのに用いた前記空燃比フ
ィードバック補正量をサンプリングしたタイミングで前
記パージ率設定手段45により設定されている基本パー
ジ率PR0で除算した値をパージガス濃度相当量P(=
(100−α)/PR0)として算出する手段48と、
リーク診断条件であるかどうかを判定する手段61と、
この判定結果よりリーク診断条件になるとパージを停止
し、燃料タンクからパージカットバルブまでの流路を密
閉状態としてこの流路圧力の変化にもとづいて前記流路
に生じるリークを診断する手段62と、前記パージガス
濃度相当量Pが所定値未満となるまで前記リーク診断手
段62によるパージ停止を禁止してパージを実行する手
段63とを設けた。
【0015】第の発明は、図18に示すように、エン
ジンの運転条件に応じて基本噴射量Tpを算出する手段
41と、排気中の酸素濃度に応じた出力をするセンサー
31と、このセンサー出力にもとづいて平均空燃比が理
論空燃比の近くにくるように空燃比フィードバック補正
量αを算出する手段42と、この補正量αで前記基本噴
射量Tpを補正して燃料噴射量を算出する手段43と、
この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段44と、吸入
空気流量Qに対するパージガス流量の比である基本パー
ジ率PR0を可変に設定する手段45と、この設定され
た基本パージ率でのパージ中における前記フィードバッ
ク補正量αをサンプリングする手段46と、このサンプ
リングされた空燃比フィードバック補正量αより理論空
燃比からのずれ相当量(100−α)を算出する手段4
7と、このずれ相当量(100−α)を、このずれ相当
量を算出するのに用いた前記空燃比フィードバック補正
量をサンプリングしたタイミングで前記パージ率設定手
段45により設定されている基本パージ率PR0で除算
した値をパージガス濃度相当量P(=(100−α)/
PR0)として算出する手段48と、故障診断条件であ
るかどうかを判定する手段71と、この判定結果より故
障診断条件になるとパージを停止し、燃料供給について
の故障を診断する手段72と、前記パージガス濃度相当
量Pが所定値未満となるまで前記故障診断手段72によ
るパージ停止を禁止してパージを実行する手段73とを
設けた。
【0016】第の発明は、第1または第2の発明に
いて、前記空燃比フィードバック補正量αまたは前記パ
ージガス濃度相当量Pを平滑化する。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【作用】 パージ開始直後でパージガス濃度が急激に変化
しているのに対応してパージ率を変化させるなど、パー
ジ率を可変に設定するときは、空燃比フィードバック補
正量αから算出される空燃比のずれ相当量(100−
α)がパージガス濃度に対応しないのであるが、第
発明でパージに伴う空燃比のずれ相当量(100−α)
を、このずれ相当量を算出するのに用いた空燃比フィー
ドバック補正量をサンプリングしたタイミングで前記パ
ージ率設定手段45により設定されている基本パージ率
PR0で除算した値をパージガス濃度相当量P(=(1
00−α)/PR0)として算出するので、このパージ
ガス濃度相当量Pは、パージ開始直後でパージガス濃度
が急激に変化している場合においてパージ率を変化させ
る途中でも、パージガス濃度の実際の変化によく一致す
る。
【0024】
【0025】第の発明で、このパージガス濃度相当量
Pが所定値未満となるまでリーク診断のためのパージ停
止が禁止され、パージ開始直後で高濃度のパージガスが
導入されるときにパージが実行されると、パージに優先
してリーク診断を行ったために、リーク診断の終了後に
燃料蒸気がキャニスターからあふれる状態でパージが再
開されるような事態が避けられ、こうした事態での空燃
比のリッチ化によるCO,HCの排出量の増大を防止で
きる。
【0026】第の発明で、パージガス濃度相当量Pが
所定値未満となるまで燃料供給についての故障診断のた
めのパージ停止を禁止してパージが実行されると、パー
ジに優先して故障診断を行ったために、故障診断の終了
後に燃料蒸気がキャニスターからあふれる状態でパージ
が再開されるような事態が避けられる。
【0027】第の発明で、第1または第2の発明に
いて、空燃比フィードバック補正量αまたはパージガス
濃度相当量Pを平滑化すると、1回だけの異常値のよう
な値がカットされる。
【0028】
【実施例】図1において、7はスロットルバルブ、8は
吸気通路、23は排気通路、24は燃料インジェクタ
ー、25は触媒である。燃料インジェクター24には、
図示しない燃料供給系統を介して一定圧となるように調
圧された燃料が供給されており、コントロールユニット
21からの駆動パルスで開かれ、その開弁パルス幅に比
例した量の燃料が噴射供給される。
【0029】26は空気流量を検出する熱線式のエアフ
ローメーター、27はクランク角度の基準位置ごと(4
気筒では180°ごと、6気筒では120°ごと)の信
号(Ref信号)と単位クランク角度ごとの信号とを出
力するクランク角度センサー、28は排気中の残存酸素
濃度に応じ、理論空燃比を境に出力が急変するO2セン
サー、29はエンジンの冷却水温を検出する水温センサ
ーであり、これらからの信号が入力されるコントロール
ユニット21で、平均空燃比が理論空燃比となるように
空燃比制御が実行される。
【0030】マイクロコンピューターからなるコントロ
ールユニット21での空燃比制御は次の通りである。
【0031】燃料インジェクター24はRef信号に同
期して駆動される。たとえばシーケンシャル噴射方式で
はエンジン2回転ごとに1回、各気筒ごとに Ti=2×Te+Ts …(1) ただし、Te:有効パルス幅 Ts:バッテリー電圧に応じた無効パルス幅 の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター2
4が作動される。なお、同時噴射方式のときはエンジン
1回転ごとに1回、全気筒同時に Ti=Te+Ts …(2) の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター2
4が作動される。
【0032】図2は上記(1)式の有効パルス幅Teを
算出するための流れ図で、一定周期(たとえば10ms
ec)で実行する。
【0033】ステップ1ではエアフローメーター26で
検出した空気流量Qとクランク角度センサー27で検出
したエンジン回転数Nから基本パルス幅Tpを、 Tp=(Q/N)×K …(3) ただし、K:定数 の式で計算する。このTpで決まる空燃比がベース空燃
比といわれている。
【0034】ステップ2では基本パルス幅Tpを用いて
有効パルス幅Teを、 Te=Tp×Co×(α+αm−100) …(4) ただし、Co:各種補正係数 α:空燃比フィードバック補正係数〔%〕 αm:空燃比学習値〔%〕 の式で計算する。
【0035】(4)式の各種補正係数Coはいろいろな
条件下で円滑な運転を確保するための値である。たとえ
ば始動時、暖機時、高負荷時などで水温センサー15な
どの各センサーからの信号にもとづいて基本パルス幅T
pを補正する。このとき、空燃比フィードバック補正係
数αの値は100%にクランプされている。
【0036】(4)式の空燃比フィードバック補正係数
αはO2センサー28の出力にもとづく比例積分制御
(フィードバック制御の一種)によってRef信号に同
期して求められる値で、αの値が100%を越えると
(4)式より空燃比がリッチ側へ、100%を下回ると
空燃比がリーン側へと戻される。
【0037】(4)式の空燃比学習値αmは、インジェ
クターの噴射特性やエアフローメータの流量特性に生じ
るバラツキや経時変化に伴う定常誤差をなくすための値
で、空燃比フィードバック補正係数αに基づいて更新さ
れる。この値はエンジン停止後も消失しないように保持
される。
【0038】(4)式の−100〔%〕は単位合わせの
値である。空燃比フィードバック補正係数α、空燃比学
習値αmとも100%を中心とする値であるからであ
る。
【0039】図3は燃料噴射パルス幅Tiの算出と噴射
実行の流れ図で、Ref信号に同期して実行する。
【0040】シーケンシャル噴射のときはステップ11
で上記(1)式の燃料噴射パルス幅Tiを計算し、これ
をステップ12で出力レジスターに転送する。4気筒エ
ンジンにおける点火順序を#1−#3−#4−#2とし
て、今回のRef信号の入力で、たとえば1番気筒にT
iに対応する燃料が供給されたとすれば、次回(つまり
1回後)のRef信号の入力で3番気筒に、2回後のR
ef信号の入力で4番気筒に、3回後のRef信号の入
力で2番気筒にTiの燃料が供給されるわけである。
【0041】次に、蒸発燃料処理装置を図4で説明する
と、1は燃料タンク、4はキャニスターで、燃料タンク
1内で発生した燃料蒸気は、通路2を介してキャニスタ
ー4に導かれ、キャニスター4内の活性炭4aに吸着さ
れる。
【0042】3は燃料タンク側が大気圧より低くなると
開かれるメカニカルなバキュームカットバルブである
が、図5に示したように燃料タンク1内での燃料蒸気の
発生で燃料タンク側が所定圧(たとえば+10mmH
g)になったときにも開かれる。なお、図4において
は、大気圧を基準(つまり0mmHg)とし、大気圧よ
り高い場合の数値に「+」を、大気圧より低い場合の数
値に「−」をつけている。圧力についてのこの表示は以
下でも同じである。
【0043】キャニスター4は、スロットルバルブ7の
下流の吸気管8ともパージ通路6で連通され、このパー
ジ通路6に常閉のダイヤフラムアクチュエータ9aと三
方電磁弁9bとからなるパージカットバルブ9が設けら
れる。三方電磁弁9bのOFF状態では、ダイヤフラム
アクチュエータ9aのリターンスプリングによりダイヤ
フラムが図で下方に付勢されパージ通路6が遮断されて
いるが、コントロールユニット21からの信号で三方電
磁弁9bがONにされ、大気圧に代えて吸入負圧がダイ
ヤフラムアクチュエータ9bの負圧作動室に切換導入さ
れると、この負圧でリターンスプリングに抗してダイヤ
フラムが図で上方に引かれ、パージ通路6が開かれる。
【0044】このパージカットバルブ9と直列に、デュ
ーティ制御可能な(あるいはステッピングモーターで駆
動される)パージコントロールバルブ11が設けられ
る。一定の条件(たとえば暖機後の低負荷域)で、コン
トロールユニット21からの信号を受けてパージコント
ロールバルブ11が開かれると、スロットルバルブ7下
流に発達する吸入負圧によりキャニスター4の下部(図
ではキャニスター4の上部に示している)に設けた新気
導入路5から新気がキャニスター4内に導かれる。この
新気で活性炭4aから離脱された蒸発燃料が新気ととも
に吸気管8内に導入され、燃焼室で燃やされる。なお、
パージ中にパージカットバルブ9が開かれていることは
いうまでもない。
【0045】このように、パージ通路6に2つのバルブ
9と11を設けているのは、故障でパージコントロール
バルブ11が開いたままの状態になっても、常閉のパー
ジカットバルブ9でパージ通路6を遮断しておくこと
で、パージ条件以外でパージガスが吸気管8に導入され
ることのないようにしているわけである。
【0046】コントロールユニット21ではこれら2つ
のバルブ9と11を用いてパージ制御を実行する。
【0047】図7はパージコントロールバルブ11に与
えるONデューティ(一定周期の開弁時間割合のこと)
を算出するための流れ図で、一定周期(たとえば1秒ご
とに)で実行する。
【0048】ステップ21ではパージ条件であるかどう
かみる。パージ条件は、たとえば暖機後の低負荷域かつ
空燃比フィードバック制御中であることである。
【0049】ステップ22では空燃比学習値αmの更新
を禁止する。パージ条件で学習値αmの更新を禁止する
のは、インジェクターの噴射特性やエアフローメーター
の流量特性に生じるバラツキや経時変化に伴う定常誤差
をなくすのが空燃比学習値αmの本来の目的であるの
に、パージにより空燃比が理論空燃比からはずれてリッ
チやリーンになったときまで、学習値αmを更新する
と、誤学習となってしまうからである。
【0050】ステップ23ではパージガス濃度相当パラ
メーター(後述する)PECとスロットルバルブ開度TV
Oを読み込み、パージガス濃度相当パラメーターPEC
らステップ24において図8を内容とするテーブルを参
照して、パージ率補正係数K2を、またステップ25で
は回転数Nと基本パルス幅Tpとから所定のマップを参
照して、基本パージ率PR0を求め、ステップ26でパ
ージ率PRを PR=PR0×K2 …(5) の式で計算する。(5)式によりパージ率補正係数K2
で基本パージ率PR0を増量補正するわけである。
【0051】 PR0〔%〕=(パージ体積流量/体積吸入空気量)×100 の式で定義される基本パージ率PR0は基本的に一定値
であるが、キャニスターに満杯近くの燃料蒸気が吸着さ
れている場合の始動後すぐは、高濃度のパージガスが導
入されるので、始動直後は小さな値から初めてパージ率
を徐々に大きくしている。
【0052】図8のようにパージ率補正係数K2の値
は、パラメーターPECが負の(パージガス濃度が低い)
ときのほうが正の(パージガス濃度が高い)ときより大
きくしている。これは、パージガス濃度が低いときは、
パージガス流量を増やしても、空燃比フィードバック制
御中の空燃比への影響が小さく、大流量のパージにより
キャニスターを早くからにすることができるからであ
る。
【0053】ステップ27では、スロットルバルブ開度
TVOから図9を内容とするテーブルを参照して、スロ
ットルバルブの開口面積ATHを求め、ステップ28にお
いてパージコントロールバルブの目標開口面積APを AP=ATH×PR …(6) の式で計算する。この目標開口面積APをステップ29
で図10を内容とするテーブルを参照して、ONデュー
ティDutyに換算する。
【0054】図4に戻り、新気導入路5に常開のドレン
カットバルブ12が設けられる。このバルブ12は、後
述するリーク診断時にパージカットバルブ9とともに閉
じて、パージカットバルブ9より燃料タンク側を密閉状
態とするために必要となるものである。
【0055】また、キャニスター4とパージカットバル
ブ9のあいだのパージ通路に圧力センサー13が設けら
れ、この圧力センサー13はリーク診断時に密閉状態に
保持された流路の圧力(大気圧を基準とする相対圧)に
比例した電圧を図6に示したように出力する。
【0056】上記のバキュームカットバルブ3には、こ
れと並列に常閉のバイパスバルブ14が設けられる。こ
のバルブ14も後述するリーク診断に必要となるもので
ある。
【0057】コントロールユニット21ではまた、上記
の4つのバルブ(パージカットバルブ9、パージコント
ロールバルブ11、ドレンカットバルブ12、バイパス
バルブ14)を開閉制御することで、リーク孔があるか
どうかの診断をエンジンの運転中に行う。
【0058】この診断は一時的にパージを停止して実行
する必要があるが、ほとんど限界までの燃料蒸気がキャ
ニスターに吸着されており、しかも燃温が高くて燃料タ
ンク内で発生する燃料蒸気が多いときにまで、パージを
停止すると、燃料蒸気がキャニスターからあふれた状態
になることが考えられ、こうした状態でリーク診断の終
了によりパージが再開されるときは、空燃比が大きくリ
ッチ側に傾き、CO,HCの排出量が増大してしまう。
【0059】これに対処するためコントロールユニット
21では、パージガス濃度を推定し、推定したパージガ
ス濃度が所定値未満となるまで診断のためのパージ停止
を禁止する。
【0060】図11はパージガス濃度相当パラメーター
の算出を示す流れ図である。バックグランドジョブにお
いて一定周期(たとえば1秒ごとに)で実行する。
【0061】ステップ31からステップ35まではパラ
メーターを算出するための条件であるかどうかをみる部
分で、次の条件をすべて満たしたときにパラメーターを
算出するための条件であると判断し、ステップ36以降
に進む。
【0062】〈1〉パージ中であること(ステップ3
1)。 〈2〉冷却水温Twが所定の範囲(たとえば80℃<T
w<90℃)にあること(ステップ32)。これは暖機
後の水温である。 〈3〉回転数Nが所定の範囲(たとえば1000rpm
<N<3000rpm)にあること(ステップ33)。 〈4〉基本パルス幅(エンジン負荷相当量)Tpが所定
の範囲にあること(ステップ34)。この負荷範囲は吸
入負圧が−400mmHg〜−250mmHgとなる領
域である。 〈5〉空燃比フィードバック制御中であること(ステッ
プ35)。パージガス濃度の違いが空燃比フィードバッ
ク補正係数αの変化量に現れるからである。
【0063】ステップ36では空燃比フィードバック補
正係数αの加重平均値αN〔%〕を読み込む。
【0064】この加重平均値の計算式は αN=α×K3+旧αN×(1−K3) …(7) ただし、K3:加重平均係数 α:今回計算したα 旧αN:前回のαN であり、別のルーチンにおいて計算している。
【0065】ステップ37ではパージ率PR(=PR0
×K2)を読み込み、ステップ38でパージガス濃度パ
ラメーターP〔無名数〕を P=(100−αN)/PR …(8) の式で計算する。
【0066】かりにインジェクターの噴射特性やエアフ
ローメーターの流量特性に生じるバラツキや経時変化に
伴う定常誤差がないとして、パージにより高濃度のパー
ジガスが空燃比フィードバック制御中に導入されたとき
は、空燃比がリッチ側にずれるため、このリッチ側にず
れた空燃比を理論空燃比の側に戻そうと、αが100%
より小さくなり、この逆にキャニスターから燃料蒸気が
ほぼ離脱され、空気に近いパージガスが空燃比フィード
バック制御中に導入されたときは、空燃比がリーン側に
ずれるため、空燃比をリッチ側に戻そうとαが100%
より大きくなる。つまり、100−αNは、パージガス
濃度に相当する値であり、100−αN>0において1
00−αNが大きくなるほどパージガス濃度が高いこと
を、また100−αN<0において|100−αN|が大
きくなるほどパージガス濃度が低いことを表すわけであ
る。
【0067】さらに、(8)式のようにそのときのパー
ジ率PRで割ることで、単位パージ率当たりの値として
いるのは、理論空燃比からのずれ量を表す100−αN
の値が同じでも、パージ率が異なるときは、両者を同じ
に扱うことができないからである。
【0068】ステップ39ではパラメーターPの加重平
均値PNを PN=P×K4+旧PN×(1−K4) …(9) ただし、K4:加重平均係数 P:今回計算したパラメーター 旧PN:前回のPN の式で更新し、更新回数をカウントするカウント値CN
Tをステップ40で1だけインクリメントする。
【0069】パラメーターP(αについても)について
加重平均値とするのは、1回だけの異常値のような値を
カットするためである。
【0070】ステップ41ではカウント値CNTと所定
値を比較して、CNT<所定値であればルーチンの最初
に戻る。
【0071】所定回連続して更新していれば、ステップ
42に進んで、そのときの加重平均値PNを変数PEC
入れて、ルーチンを終了する。
【0072】図12と図13は全体としてひとつながり
の流れ図で、リーク診断を示したものである。診断の頻
度は1回の運転で1回程度が目安である。
【0073】ここでのリーク診断は運転による燃温上昇
に伴って発生する燃料蒸気圧(正圧)を用いる。エンジ
ン始動後の燃温上昇に伴って、通常の状態では燃料タン
ク1に燃料蒸気が発生する。バキュームカットバルブ3
は燃料タンク1の正圧を+10mmHg程度保持できる
特性としているため、燃料タンク1側にリーク孔がない
状態で燃料蒸気の発生がありさえすれば燃料タンク1に
診断に必要となる正圧が保持されることになる。この正
圧を、パージカットバルブ9とドレンカットバルブ12
を閉じて密閉状態にしている状態で、バイパスバルブ1
4を開いてキャニスター4の側に導き、一定時間後にバ
イパスバルブ14を閉じると、図14に示したように、
リークがなければ、バイパスバルブ14からパージカッ
トバルブ9までの流路圧力は徐々にしか低下しないが、
リークがあるときは、急激に流路圧力が低下するので、
バイパスバルブ14を閉じてから所定時間t2後の流路
圧力をみれば、リークの有無を判断できるわけである。
もちろん、負圧を用いたリーク診断でもかまわない。
【0074】図12においてステップ51からステップ
53は診断条件をみる部分で、次の条件をすべて満たす
ときステップ54に進み、パージカットバルブ9を閉じ
ることでパージを中止する。
【0075】〈1〉診断開始条件であること(ステップ
51)。診断開始条件は、たとえば圧力センサー13が
正常でありかつドレンカットバルブ12、バイパスバル
ブ14など個々のバルブに故障がないことを満たすこと
である。
【0076】〈2〉正圧診断条件(正圧を用いた診断条
件のこと)であること(ステップ52)。正圧診断条件
は、燃料タンク内での燃料蒸気の発生により診断に必要
な正圧があると思われる条件である。
【0077】〈3〉パージガス濃度パラメーターPEC
所定値P1未満であること(ステップ53)。PEC<P
1となるまで(つまりパージガス濃度が小さくなるま
で)リーク診断のためのパージ停止を禁止してパージを
実行するわけである。
【0078】ステップ55と56ではパージコントロー
ルバルブ11とドレンカットバルブ12を閉じた後でバ
イパスバルブ14を開き、バイパスバルブ14を開いて
から所定時間t1(たとえば数秒)が経過したかどうか
をステップ57でみる。
【0079】t1が経過したらステップ58でそのとき
の流路圧力Pと所定値p1(たとえば+数mmHg)を
比較し、P≧p1であれば、その流路圧力Pをステップ
59で変数DP1に移し、燃料タンク側にリークはない
と判断する。
【0080】P<p1のときは、正圧を用いてのリーク
遮断を行うことができないので、ステップ51に戻る。
なお、P<p1のとき負圧を用いたリーク診断に移行さ
せるようにすることもできる。
【0081】ステップ60でバイパスバルブ14を閉じ
てタイマーを起動する。このタイマー値T2はバイパス
バルブ14を閉じてからの経過時間を計測するものであ
る。タイマー値T2と所定時間t2(たとえば6秒)を
ステップ61で比較し、T2≧t2になると、ステップ
62でそのときの流路圧力Pを変数DP2に移す。
【0082】図13に移り、ステップ63でリークパラ
メーターAL1を AL1〔mmHg〕=DP1−DP2 …(10) の式で計算し、このパラメーターAL1と所定値c1を
ステップ64で比較する。AL1<c1であれば、ステ
ップ65でリークなしと判断し、今回の運転時における
リーク診断を終了する。このリーク診断の終了でパージ
制御に復帰する(リークありとされたときの診断終了後
も同じ)。
【0083】AL1≧c1のときはステップ66に進
み、リーク診断コードをみる。リーク診断コードが
“0”であれば、今回初めてリークありと判断されたと
きであり、ステップ67でリーク診断コードを“1”に
してストアし、今回の運転時におけるリーク診断を終了
する。
【0084】この診断の終了後にエンジンが停止され、
次の運転時において再び正圧を用いての診断に入って求
められたパラメータAL1についてAL1≧c1とな
り、ステップ66に進んだときは、前回運転時のリーク
診断でリーク診断コードが“1”にストアされているた
め、ステップ68に進むことになり、車室内の運転パネ
ルに設けた警告ランプを点灯する。
【0085】ここで、この例の作用を図15を参照しな
がら説明すると、図15はコールドスタートからのある
テストモード(このテストモードにはキャニスターに相
当量の燃料蒸気が吸着されている状態から入る)におけ
る空燃比フィードバック補正係数α、パージ率PR、パ
ージガス濃度相当パラメーターPの変化を示す。なお、
αの値は、αの値そのものでなく、走行の山(図15の
下段において車速が0の状態から立ち上がって再び車速
が0に戻るまでの間のこと)ごとの平均値である。
【0086】このテストモードにおいては、パージの開
始当初から、所定時間t5の経過後と同じパージ率でパ
ージコントロールバルブを開くと、パージ開始直後の高
濃度のパージガスにより空燃比が大きくリッチ側にずれ
るので、パージ開始直後は小さな値を、その後は所定時
間t5に達するまで徐々にパージ率PRを大きくしてい
る。このため、パージ開始直後からt5のあいだも10
0−αの値は、ほぼ一定の値を保ち、パージ開始当初に
あってはかえって小さな値となっている。
【0087】このように、パージ率が変化する場合に
も、(100−α)の値そのもの(あるいは比例する
値)をパージガス濃度相当であると推定したのでは、推
定誤差が生じる。パージ開始からの実際のパージガス濃
度は、ちょうど図15の中段に示した波形のように、パ
ージ開始直後が最も高く、キャニスターからの燃料蒸気
の離脱が進むにつれて小さくなり、離脱が完了したタイ
ミングで小さなある値に落ち着くのに、(100−α)
の値はそうした変化に対応しないからである。
【0088】これに対して、この例では、(100−
α)の値をパージ率PRで割った値がパージガス濃度相
当パラメーターPとして計算されることから、Pは、図
15の中段に示したように、パージ開始直後が最も高
く、キャニスターからの燃料蒸気の離脱が進むにつれて
小さくなり、離脱が完了したタイミングで小さなある値
に落ち着くことになり、パージ開始からのパージガス濃
度の実際の変化によく一致する。
【0089】このようにして、パージ開始直後でパージ
率が変化している途中でもパージガス濃度を精度よく推
定できることになると、パージガス濃度パラメーターが
所定値未満となるまで(つまりパージガス濃度が低くな
るまで)診断のためのパージ停止を禁止し、パージを実
行することで、パージ開始直後で高濃度のパージガスが
導入されるときは、パージが優先され、パージが進行し
て低濃度のパージガスになった段階でリーク診断が実行
される。
【0090】これにより、ほとんど限界までの燃料蒸気
がキャニスターに吸着されており、しかも燃温が高くて
燃料タンク内で発生する燃料蒸気が多くなりそうなとき
にパージを停止し、リーク診断の終了により燃料蒸気が
キャニスターからあふれた状態でパージが再開されるよ
うな事態を避けることができ、こうした事態での空燃比
のリッチ化によるCO,HCの排出量の増大を防止でき
る。
【0091】図16は第2実施例の燃料供給についての
故障診断の流れ図で、第1実施例の図12と図13に対
応する。
【0092】この例は、推定したパージガス濃度が所定
値未満となるまで燃料供給についての故障診断のための
パージ停止を禁止してパージを実行するようにしたもの
である。故障診断の頻度は先のリーク診断と同様に、1
回の運転で1回程度である。ステップ71からステップ
73までは診断条件かどうかをみる部分で、次の条件を
すべて満たす場合に診断条件であると判断してステップ
74と75でパージを停止し、空燃比学習値αmの更新
禁止を解除する。学習値の更新禁止を解除するのは、図
7に示したように、パージ条件になると、学習値の更新
を禁止する(ステップ21,22)こととの対比で、パ
ージを停止するとなると、学習値αmの更新を禁止して
おく理由がなくなるからである。
【0093】〈1〉暖機後であること(ステップ7
1)。 〈2〉定常時であること(ステップ72)。 〈3〉パージガス濃度パラメーターPECが所定値P1未
満であること(ステップ73)。ここでも、PEC<P1
となるまで(つまりパージガス濃度が小さくなるまで)
故障診断のためのパージ停止を禁止してパージを実行す
るわけである。 ステップ76では、α+αm−100〔%〕の値をみて
これが所定の範囲(たとえば80≦α+αm−100<
120)にはいっていれば、燃料インジェクターやエア
フローメーターなどからなる燃料供給装置に故障はない
と、また所定の範囲に入っていなければ、インジェクタ
ーの目詰まりなどの故障があると判断する。
【0094】この例でも、PEC<P1となるまで故障診
断のためのパージ停止を禁止してパージを行うことで、
第1実施例と同様に、パージに優先して故障診断を行っ
たために、故障診断の終了後に燃料蒸気がキャニスター
からあふれる状態でパージが再開されるような事態を避
けることができ、こうした事態での空燃比のリッチ化に
よるCO,HCの排出量の増大を防止できる。
【0095】実施例ではパージカットバルブ9とパージ
コントロールバルブ11を区別して使っているが、パー
ジコントロールバルブ11だけしか設けられないとき
は、このパージコントロールバルブ11が実施例でいう
パージカットバルブ9として機能することになる。実施
例のパージカットバルブ9は、ダイヤフラムアクチュエ
ータ9aと三方電磁弁9bとからなるものであるが、パ
ージカットバルブを、コントロールユニットからの信号
で開閉する電磁式のON,OFFバルブで構成すること
もできる。
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
【0102】
【発明の効果】の発明は、エンジンの運転条件に応
じて基本噴射量を算出する手段と、排気中の酸素濃度に
応じた出力をするセンサーと、このセンサー出力にもと
づいて平均空燃比が理論空燃比の近くにくるように空燃
比フィードバック補正量を算出する手段と、この補正量
で前記基本噴射量を補正して燃料噴射量を算出する手段
と、この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段と、吸入
空気流量に対するパージガス流量の比である基本パージ
率を可変に設定する手段と、この設定された基本パージ
率でのパージ中における前記フィードバック補正量をサ
ンプリングする手段と、このサンプリングされた空燃比
フィードバック補正量より理論空燃比からのずれ相当量
を算出する手段と、このずれ相当量を、このずれ相当量
を算出するのに用いた前記空燃比フィードバック補正量
をサンプリングしたタイミングで前記パージ率設定手段
により設定されている基本パージ率で除算した値をパー
ジガス濃度相当量として算出する手段と、リーク診断条
件であるかどうかを判定する手段と、この判定結果より
リーク診断条件になるとパージを停止し、燃料タンクか
らパージカットバルブまでの流路を密閉状態としてこの
流路圧力の変化にもとづいて前記流路に生じるリークを
診断する手段と、前記パージガス濃度相当量が所定値未
満となるまで前記リーク診断手段によるパージ停止を禁
止してパージを実行する手段とを設けたので、パージに
優先してリーク診断を行ったために、リーク診断の終了
後に燃料蒸気がキャニスターからあふれる状態でパージ
が再開されるような事態を避けることができ、こうした
事態での空燃比のリッチ化によるCO,HCの排出量の
増大を防止できる。
【0103】第の発明は、エンジンの運転条件に応じ
て基本噴射量を算出する手段と、排気中の酸素濃度に応
じた出力をするセンサーと、このセンサー出力にもとづ
いて平均空燃比が理論空燃比の近くにくるように空燃比
フィードバック補正量を算出する手段と、この補正量で
前記基本噴射量を補正して燃料噴射量を算出する手段
と、この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段と、吸入
空気流量に対するパージガス流量の比である基本パージ
率を可変に設定する手段と、この設定された基本パージ
率でのパージ中における前記フィードバック補正量をサ
ンプリングする手段と、このサンプリングされた空燃比
フィードバック補正量より理論空燃比からのずれ相当量
を算出する手段と、このずれ相当量を、このずれ相当量
を算出するのに用いた前記空燃比フィードバック補正量
をサンプリングしたタイミングで前記パージ率設定手段
により設定されている基本パージ率で除算した値をパー
ジガス濃度相当量として算出する手段と、故障診断条件
であるかどうかを判定する手段と、この判定結果より故
障診断条件になるとパージを停止し、燃料供給について
の故障を診断する手段と、前記パージガス濃度相当量が
所定値未満となるまで前記故障診断手段によるパージ停
止を禁止してパージを実行する手段とを設けたので、パ
ージに優先して故障診断を行ったために、故障診断の終
了後に燃料蒸気がキャニスターからあふれる状態でパー
ジが再開されるような事態を避けることができ、こうし
た事態での空燃比のリッチ化によるCO,HCの排出量
の増大を防止できる。
【0104】第の発明は、第1または第2の発明に
いて、前記空燃比フィードバック補正量または前記パー
ジガス濃度相当量を平滑化するので、1回だけの異常値
のような値をカットできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の燃料供給装置のシステム図である。
【図2】有効パルス幅Teの算出を説明するための流れ
図である。
【図3】燃料噴射パルス幅Tiの算出と噴射実行を説明
するための流れ図である。
【図4】蒸発燃料処理装置のシステム図である。
【図5】バキュームカットバルブ3の流量特性図であ
る。
【図6】圧力センサー13の出力特性図である。
【図7】パージコントロールバルブに与えるONデュー
ティの算出を説明するための流れ図である。
【図8】パージ率補正係数K2の特性図である。
【図9】スロットルバルブの開口面積ATHの特性図であ
る。
【図10】目標開口面積APに対するONデューティの
特性図である。
【図11】パージガス濃度相当パラメーターの算出を説
明するための流れ図である。
【図12】リーク診断を説明するための流れ図である。
【図13】リーク診断を説明するための流れ図である。
【図14】リーク診断時の圧力変化を示す波形図であ
る。
【図15】第1実施例の作用を説明するための波形図で
ある。
【図16】第2実施例の燃料供給についての故障診断を
説明するための流れ図である。
【図17】第1の発明のクレーム対応図である。
【図18】第の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 3 バキュームカットバルブ 4 キャニスター 6 パージ通路 7 スロットルバルブ 8 吸気管 9 パージカットバルブ 11 パージコントロールバルブ 12 ドレンカットバルブ 13 圧力センサー 21 コントロールユニット 24 インジェクター(燃料供給手段) 28 O2センサー(酸素濃度センサー) 31 酸素濃度センサー 41 基本噴射量算出手段 42 空燃比フィードバック補正量算出手段 43 燃料噴射量算出手段 44 燃料供給手段 45 パージ率設定手段 46 サンプリング手段 47 空燃比ずれ相当量算出手段 48 パージガス濃度相当量算出手段 61 リーク診断条件判定手段 62 リーク診断手段 63 パージ停止禁止手段 71 故障診断条件判定手段 72 故障診断手段 73 パージ停止禁止手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 F02M 25/08 301 F23N 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの運転条件に応じて基本噴射量を
    算出する手段と、 排気中の酸素濃度に応じた出力をするセンサーと、 このセンサー出力にもとづいて平均空燃比が理論空燃比
    の近くにくるように空燃比フィードバック補正量を算出
    する手段と、 この補正量で前記基本噴射量を補正して燃料噴射量を算
    出する手段と、 この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段と、 吸入空気流量に対するパージガス流量の比である基本パ
    ージ率を可変に設定する手段と、 この設定された基本パージ率でのパージ中における前記
    フィードバック補正量をサンプリングする手段と、 このサンプリングされた空燃比フィードバック補正量よ
    り理論空燃比からのずれ相当量を算出する手段と、 このずれ相当量を、このずれ相当量を算出するのに用い
    た前記空燃比フィードバック補正量をサンプリングした
    タイミングで前記パージ率設定手段により設定されてい
    る基本パージ率で除算した値をパージガス濃度相当量と
    して算出する手段と、 リーク診断条件であるかどうかを判定する手段と、 この判定結果よりリーク診断条件になるとパージを停止
    し、燃料タンクからパージカットバルブまでの流路を密
    閉状態としてこの流路圧力の変化にもとづいて前記流路
    に生じるリークを診断する手段と、 前記パージガス濃度相当量が所定値未満となるまで前記
    リーク診断手段によるパージ停止を禁止してパージを実
    行する手段とを設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装
    置。
  2. 【請求項2】エンジンの運転条件に応じて基本噴射量を
    算出する手段と、 排気中の酸素濃度に応じた出力をするセンサーと、 このセンサー出力にもとづいて平均空燃比が理論空燃比
    の近くにくるように空燃比フィードバック補正量を算出
    する手段と、 この補正量で前記基本噴射量を補正して燃料噴射量を算
    出する手段と、 この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段と、 吸入空気流量に対するパージガス流量の比である基本パ
    ージ率を可変に設定する手段と、 この設定された基本パージ率でのパージ中における前記
    フィードバック補正量をサンプリングする手段と、 このサンプリングされた空燃比フィードバック補正量よ
    り理論空燃比からのずれ相当量を算出する手段と、 このずれ相当量を、このずれ相当量を算出するのに用い
    た前記空燃比フィードバック補正量をサンプリングした
    タイミングで前記パージ率設定手段により設定されてい
    る基本パージ率で除算した値をパージガス濃度相当量と
    して算出する手段と、 故障診断条件であるかどうかを判定する手段と、 この判定結果より故障診断条件になるとパージを停止
    し、燃料供給についての故障を診断する手段と、 前記パージガス濃度相当量が所定値未満となるまで前記
    故障診断手段によるパージ停止を禁止してパージを実行
    する手段とを設けたことを特徴とする蒸発燃料処理装
    置。
  3. 【請求項3】前記空燃比フィードバック補正量または前
    記パージガス濃度相当量を平滑化することを特徴とする
    請求項1または2に記載の蒸発燃料処理装置。
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