JP3289332B2 - 内燃機関用ノック制御装置 - Google Patents
内燃機関用ノック制御装置Info
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- JP3289332B2 JP3289332B2 JP22721292A JP22721292A JP3289332B2 JP 3289332 B2 JP3289332 B2 JP 3289332B2 JP 22721292 A JP22721292 A JP 22721292A JP 22721292 A JP22721292 A JP 22721292A JP 3289332 B2 JP3289332 B2 JP 3289332B2
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-
- Y02T10/46—
Landscapes
- Testing Of Engines (AREA)
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関に発生するノッ
キングを検出して、点火時期、A/F(空燃比)、等の
ノッキング制御要因を制御する、いわゆるノックコント
ロールシステムに関する。
キングを検出して、点火時期、A/F(空燃比)、等の
ノッキング制御要因を制御する、いわゆるノックコント
ロールシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より内燃機関のシリンダブロック
に、ノッキングを検出して電気信号を出力するノック検
出手段であるノックセンサを設け、このノックセンサの
出力信号に基づいてノック判別手段において内燃機関に
ノッキングが発生したか否かを判別し、内燃機関にノッ
キングが発生したと判断すると例えば点火時期を最適点
火時期より徐々に遅角側に制御し、またノッキングが発
生していないと判断すると徐々に最適点火時期に近づけ
るといったフィードバック制御を行なうものがある。
に、ノッキングを検出して電気信号を出力するノック検
出手段であるノックセンサを設け、このノックセンサの
出力信号に基づいてノック判別手段において内燃機関に
ノッキングが発生したか否かを判別し、内燃機関にノッ
キングが発生したと判断すると例えば点火時期を最適点
火時期より徐々に遅角側に制御し、またノッキングが発
生していないと判断すると徐々に最適点火時期に近づけ
るといったフィードバック制御を行なうものがある。
【0003】このとき、ノッキングの有無の判別は一般
にノックセンサの出力信号とノック判定レベルVKDとの
比較によって行われるため、精度良くノッキング判定す
るためにはノック判定レベルVKDを適切な値に設定する
ことが重要な課題となる。
にノックセンサの出力信号とノック判定レベルVKDとの
比較によって行われるため、精度良くノッキング判定す
るためにはノック判定レベルVKDを適切な値に設定する
ことが重要な課題となる。
【0004】そこで、発明者らは例えば機関回転数に応
じて定まる値Kとノックセンサの出力信号の分布の中央
値VBGとを乗じてノック判定レベルVKDを作成すると共
に、さらにこのノック判定レベルVKDをノックセンサの
出力信号の対数変換値の分布形状を基に自動的に補正す
る、詳しくは上記分布形状に基づき補正値ΔVを用い
て、ノック判定レベルVKDを小さくする方向に補正する
(VKD←VKD−ΔV)、或いはノック判定レベルVKDを
大きくする方向に補正する(VKD←VKD+ΔV)ことに
より、最適なノック判定レベルを設定するシステムを既
に提案している(例えば、特開昭60ー243369号
公報)。
じて定まる値Kとノックセンサの出力信号の分布の中央
値VBGとを乗じてノック判定レベルVKDを作成すると共
に、さらにこのノック判定レベルVKDをノックセンサの
出力信号の対数変換値の分布形状を基に自動的に補正す
る、詳しくは上記分布形状に基づき補正値ΔVを用い
て、ノック判定レベルVKDを小さくする方向に補正する
(VKD←VKD−ΔV)、或いはノック判定レベルVKDを
大きくする方向に補正する(VKD←VKD+ΔV)ことに
より、最適なノック判定レベルを設定するシステムを既
に提案している(例えば、特開昭60ー243369号
公報)。
【0005】ところが、ここで問題となるのは補正値Δ
Vの設定であり、補正値ΔVを大きく設定するとノック
判定レベルVKDの応答性(換言するなら、例えば内燃機
関の過渡時におけるノック判定レベルVKDの追従性)を
得ることができるが、ノック判定レベルVKDの安定性は
損なわれる。また、それとは反対に補正値ΔVを小さく
設定するとノック判定レベルVKDの安定性は得られるも
のの、応答性は損なわれるといった不具合が生じる。
Vの設定であり、補正値ΔVを大きく設定するとノック
判定レベルVKDの応答性(換言するなら、例えば内燃機
関の過渡時におけるノック判定レベルVKDの追従性)を
得ることができるが、ノック判定レベルVKDの安定性は
損なわれる。また、それとは反対に補正値ΔVを小さく
設定するとノック判定レベルVKDの安定性は得られるも
のの、応答性は損なわれるといった不具合が生じる。
【0006】すなわち、安定性を重視して設定すると、
車両の加速時等でノックセンサの出力信号が急変(急加
速時には出力信号が大きくなる)した場合に、ノッキン
グ発生していない状態でもノッキング有りと誤判定して
しまう恐れがある。また、それとは反対に応答性を重視
して設定すると、定常状態でもノイズの影響を受けてノ
ック判定値が大きく更新され、最終的にはノッキング判
定をすることができなくなる恐れがある。
車両の加速時等でノックセンサの出力信号が急変(急加
速時には出力信号が大きくなる)した場合に、ノッキン
グ発生していない状態でもノッキング有りと誤判定して
しまう恐れがある。また、それとは反対に応答性を重視
して設定すると、定常状態でもノイズの影響を受けてノ
ック判定値が大きく更新され、最終的にはノッキング判
定をすることができなくなる恐れがある。
【0007】このような問題点を解決するために、さら
に発明者らは特開平1ー315647号公報に示す如
く、内燃機関状態を検出してノック判定レベルVKDの応
答遅れが問題となる内燃機関状態時のみ所定期間応答性
を上げるべく上記補正値ΔVを大きくするといった装置
を提案している。
に発明者らは特開平1ー315647号公報に示す如
く、内燃機関状態を検出してノック判定レベルVKDの応
答遅れが問題となる内燃機関状態時のみ所定期間応答性
を上げるべく上記補正値ΔVを大きくするといった装置
を提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記装置を
用いたノック判定レベルVKDの作成方法は、機関回転数
の変動状態からノックセンサ信号の変化状態を予測し
て、例えば、加速時にはノックセンサ信号が大きくなる
ことからノック判定レベルVKDの補正値ΔVを大きく設
定することにより応答性を良くするというものである。
すなわち、ノックセンサ信号の変化状態を検出してノッ
ク判定レベルVKDを更新するものではなく、間接的に機
関回転数の変動状態からノックセンサ信号の変化状態を
予測した値に基づいてノック判定レベルVKDを更新する
ものである。
用いたノック判定レベルVKDの作成方法は、機関回転数
の変動状態からノックセンサ信号の変化状態を予測し
て、例えば、加速時にはノックセンサ信号が大きくなる
ことからノック判定レベルVKDの補正値ΔVを大きく設
定することにより応答性を良くするというものである。
すなわち、ノックセンサ信号の変化状態を検出してノッ
ク判定レベルVKDを更新するものではなく、間接的に機
関回転数の変動状態からノックセンサ信号の変化状態を
予測した値に基づいてノック判定レベルVKDを更新する
ものである。
【0009】したがって、どの程度機関回転数が変化し
たらノックセンサ信号が大きく変化するのかということ
を予測することは、内燃機関毎にノックセンサ信号にば
らつきが生じることから非常に困難であると共に、或る
車両走行状態下で機関回転数が変動してもノックセンサ
信号自身が予測通りに大きく変化しないといった場合に
はノック検出精度が逆に悪化してしまうという不具合が
生じる。
たらノックセンサ信号が大きく変化するのかということ
を予測することは、内燃機関毎にノックセンサ信号にば
らつきが生じることから非常に困難であると共に、或る
車両走行状態下で機関回転数が変動してもノックセンサ
信号自身が予測通りに大きく変化しないといった場合に
はノック検出精度が逆に悪化してしまうという不具合が
生じる。
【0010】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたものであり、ノックセンサ信号の変
動状態を的確に検出して、ノックセンサ信号が大きく変
動したときには応答性良くノック判定レベルVKDを更新
すると共に、ノックセンサ信号が安定しているときには
ノイズ等の影響によりノック判定レベルVKDが大きく更
新されることを防止する目的で安定性を重視してノック
判定レベルVKDを設定することで、常にノック判定レベ
ルVKDが最適な値に更新することができる装置を提供す
ることを目的とする。
するためになされたものであり、ノックセンサ信号の変
動状態を的確に検出して、ノックセンサ信号が大きく変
動したときには応答性良くノック判定レベルVKDを更新
すると共に、ノックセンサ信号が安定しているときには
ノイズ等の影響によりノック判定レベルVKDが大きく更
新されることを防止する目的で安定性を重視してノック
判定レベルVKDを設定することで、常にノック判定レベ
ルVKDが最適な値に更新することができる装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明による内燃機関用ノック制御装置は図1に示す
如く、内燃機関に発生するノッキングを検出して電気信
号を出力するノック検出手段と、前記ノック検出手段の
出力信号における所定クランク角度区間内のノック強度
値を検出するノック強度値検出手段と、前記ノック強度
値の平均値を算出する平均値算出手段と、前記ノック強
度値と前記平均値との平均偏差を算出する平均偏差算出
手段と、前記ノック強度値の頻度分布における累積%点
を算出する累積%点算出手段と、前記ノック強度値と前
記累積%点とに基づいて、前記累積%点を更新するため
の第1の更新量を演算する第1の更新量演算手段と、前
記累積%点を更新するための第2の更新量を、前記第1
の更新量が前記平均偏差の絶対値より大きい場合には、
前記平均偏差に基づいて設定し、前記第1の更新量が前
記平均偏差の絶対値より小さい場合には、前記第1の更
新量に基づいて設定する第2の更新量設定手段とを含む
累積%点更新手段と、前記累積%点更新手段の更新結果
に基づいてノック判定レベルを作成するノック判定レベ
ル作成手段と、前記ノック強度値と前記ノック判定レベ
ルとの比較によりノッキングの有無を判定し、この判定
結果に基づいて点火時期あるいは空燃比等のノッキング
制御要因を制御するノック判定制御手段とを備えるとい
う技術的手段を採用する。
に本発明による内燃機関用ノック制御装置は図1に示す
如く、内燃機関に発生するノッキングを検出して電気信
号を出力するノック検出手段と、前記ノック検出手段の
出力信号における所定クランク角度区間内のノック強度
値を検出するノック強度値検出手段と、前記ノック強度
値の平均値を算出する平均値算出手段と、前記ノック強
度値と前記平均値との平均偏差を算出する平均偏差算出
手段と、前記ノック強度値の頻度分布における累積%点
を算出する累積%点算出手段と、前記ノック強度値と前
記累積%点とに基づいて、前記累積%点を更新するため
の第1の更新量を演算する第1の更新量演算手段と、前
記累積%点を更新するための第2の更新量を、前記第1
の更新量が前記平均偏差の絶対値より大きい場合には、
前記平均偏差に基づいて設定し、前記第1の更新量が前
記平均偏差の絶対値より小さい場合には、前記第1の更
新量に基づいて設定する第2の更新量設定手段とを含む
累積%点更新手段と、前記累積%点更新手段の更新結果
に基づいてノック判定レベルを作成するノック判定レベ
ル作成手段と、前記ノック強度値と前記ノック判定レベ
ルとの比較によりノッキングの有無を判定し、この判定
結果に基づいて点火時期あるいは空燃比等のノッキング
制御要因を制御するノック判定制御手段とを備えるとい
う技術的手段を採用する。
【0012】ここで、上記平均偏差算出手段から算出さ
れる平均偏差は、前記ノック強度値と前記平均値との差
の絶対値を平均化したものとしてもよい。また、内燃機
関に発生するノッキングを検出して電気信号を出力する
ノック検出手段と、前記ノック検出手段の出力信号にお
ける所定クランク角度区間内のノック強度値を検出する
ノック強度値検出手段と、前記ノック強度値の平均値を
算出する平均値算出手段と、前記ノック強度値と前記平
均値との平均偏差を算出する平均偏差算出手段と、前記
ノック強度値の頻度分布における累積%点を算出する累
積%点算出手段と、前記ノック強度値と前記累積%点と
に基づいて、前記平均値を更新するための第1の更新量
を演算する第1の更新量演算手段と、前記平均値を更新
するための第2の更新量を、前記第1の更新量が前記平
均偏差の絶対値より大きい場合には、前記平均偏差に基
づいて設定し、前記第1の更新量が前記平均偏差の絶対
値より小さい場合には、前記第1の更新量に基づいて設
定する第2の更新量設定手段とを含む平均値更新手段
と、前記平均値更新手段の更新結果に基づいてノック判
定レベルを作成するノック判定レベル作成手段と、前記
ノック強度値と前記ノック判定レベルとの比較によりノ
ッキングの有無を判定し、この判定結果に基づいて点火
時期あるいは空燃比等のノッキング制御要因を制御する
ノック判定制御手段とを備えるという技術的手段を採用
してもよい。
れる平均偏差は、前記ノック強度値と前記平均値との差
の絶対値を平均化したものとしてもよい。また、内燃機
関に発生するノッキングを検出して電気信号を出力する
ノック検出手段と、前記ノック検出手段の出力信号にお
ける所定クランク角度区間内のノック強度値を検出する
ノック強度値検出手段と、前記ノック強度値の平均値を
算出する平均値算出手段と、前記ノック強度値と前記平
均値との平均偏差を算出する平均偏差算出手段と、前記
ノック強度値の頻度分布における累積%点を算出する累
積%点算出手段と、前記ノック強度値と前記累積%点と
に基づいて、前記平均値を更新するための第1の更新量
を演算する第1の更新量演算手段と、前記平均値を更新
するための第2の更新量を、前記第1の更新量が前記平
均偏差の絶対値より大きい場合には、前記平均偏差に基
づいて設定し、前記第1の更新量が前記平均偏差の絶対
値より小さい場合には、前記第1の更新量に基づいて設
定する第2の更新量設定手段とを含む平均値更新手段
と、前記平均値更新手段の更新結果に基づいてノック判
定レベルを作成するノック判定レベル作成手段と、前記
ノック強度値と前記ノック判定レベルとの比較によりノ
ッキングの有無を判定し、この判定結果に基づいて点火
時期あるいは空燃比等のノッキング制御要因を制御する
ノック判定制御手段とを備えるという技術的手段を採用
してもよい。
【0013】
【作用】本発明によれば、ノック検出手段の出力信号に
おける所定クランク角度区間内のノック強度値を検出
し、平均値算出手段ではこのノック強度値の平均値を算
出し、累積%点更新手段ではノック強度値の累積%点を
更新する。
おける所定クランク角度区間内のノック強度値を検出
し、平均値算出手段ではこのノック強度値の平均値を算
出し、累積%点更新手段ではノック強度値の累積%点を
更新する。
【0014】そして、平均偏差算出手段では上記平均値
と上記ノック強度値との平均偏差を求め、上記ノック強
度値と上記累積%点とに基づいて第1の更新量を求め、
上記累積%点を更新するための第2の更新量を、第1の
更新量が平均偏差より小さい場合には、第1の更新量に
基づいて設定すると共に、第1の更新量が平均偏差より
大きい場合には、平均偏差に基づいて設定する。そし
て、ノック判定レベル作成手段において累積%点更新手
段の更新結果に基づいて、ノック判定レベルを作成す
る。
と上記ノック強度値との平均偏差を求め、上記ノック強
度値と上記累積%点とに基づいて第1の更新量を求め、
上記累積%点を更新するための第2の更新量を、第1の
更新量が平均偏差より小さい場合には、第1の更新量に
基づいて設定すると共に、第1の更新量が平均偏差より
大きい場合には、平均偏差に基づいて設定する。そし
て、ノック判定レベル作成手段において累積%点更新手
段の更新結果に基づいて、ノック判定レベルを作成す
る。
【0015】ここで、平均偏差算出手段から算出される
平均偏差を、上記ノック強度値と上記平均値との差の絶
対値を平均化した値としてもよい。また、平均値更新手
段で、平均値を更新するための第2の更新量を、上記第
1の更新量が上記平均偏差より小さい場合には、第1の
更新量に基づいて設定すると共に、第1の更新量が平均
偏差より大きい場合には、平均偏差に基づいて設定し、
平均値更新手段の更新結果に基づいて、ノック判定レベ
ルを作成してもよい。
平均偏差を、上記ノック強度値と上記平均値との差の絶
対値を平均化した値としてもよい。また、平均値更新手
段で、平均値を更新するための第2の更新量を、上記第
1の更新量が上記平均偏差より小さい場合には、第1の
更新量に基づいて設定すると共に、第1の更新量が平均
偏差より大きい場合には、平均偏差に基づいて設定し、
平均値更新手段の更新結果に基づいて、ノック判定レベ
ルを作成してもよい。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。図2は本発明の第1の実施例の装置の構
成を示す概略構成図である。
細に説明する。図2は本発明の第1の実施例の装置の構
成を示す概略構成図である。
【0017】図2において、1は内燃機関であり、2は
図示しないエアクリーナから導入された吸入空気を内燃
機関1内に導く吸気管である。3は図示しないアクセル
ペダルに連動して開閉作動し、上記吸入空気の内燃機関
1への導入量(吸入空気量Q)を制御するスロットル
弁、4はこの吸入空気量Qを計測するエアフロメータで
あり、エアフロメータ4はポテンショメータを内蔵して
吸入空気量Qに比例したアナログ電圧の電気信号を発生
し、この電気信号は後述する電子制御装置に入力され
る。
図示しないエアクリーナから導入された吸入空気を内燃
機関1内に導く吸気管である。3は図示しないアクセル
ペダルに連動して開閉作動し、上記吸入空気の内燃機関
1への導入量(吸入空気量Q)を制御するスロットル
弁、4はこの吸入空気量Qを計測するエアフロメータで
あり、エアフロメータ4はポテンショメータを内蔵して
吸入空気量Qに比例したアナログ電圧の電気信号を発生
し、この電気信号は後述する電子制御装置に入力され
る。
【0018】5aはディストリビュータ6内に内蔵さ
れ、所定クランク角毎に、内燃機関1の機関回転数Ne
を求めるために用いられる信号を発生する回転角セン
サ、5bは同じくディストリビュータ6内に内蔵され、
内燃機関1の基準クランク角度位置(例えば、1気筒の
上死点)を示す信号を発生するための基準角センサであ
り、回転角センサ5aおよび基準角センサ5bからの出
力信号も同様に電子制御装置に入力される。
れ、所定クランク角毎に、内燃機関1の機関回転数Ne
を求めるために用いられる信号を発生する回転角セン
サ、5bは同じくディストリビュータ6内に内蔵され、
内燃機関1の基準クランク角度位置(例えば、1気筒の
上死点)を示す信号を発生するための基準角センサであ
り、回転角センサ5aおよび基準角センサ5bからの出
力信号も同様に電子制御装置に入力される。
【0019】7は内燃機関1本体のシリンダブロックに
配設され、例えばシリンダブロックの振動からノッキン
グを検出するノック検出手段をなすノックセンサであ
り、ノックセンサ7の出力信号は後述するピークホール
ド回路11に入力される。
配設され、例えばシリンダブロックの振動からノッキン
グを検出するノック検出手段をなすノックセンサであ
り、ノックセンサ7の出力信号は後述するピークホール
ド回路11に入力される。
【0020】8は上記各センサおよび図示しない内燃機
関状態を検出するセンサからの検出信号に基づいて点火
系および燃料系の最適な制御量を演算し、後述するイン
ジェクタおよびイグナイタ等を的確に制御するための制
御信号を出力する公知の電子制御装置(以下、ECUと
いう)である。
関状態を検出するセンサからの検出信号に基づいて点火
系および燃料系の最適な制御量を演算し、後述するイン
ジェクタおよびイグナイタ等を的確に制御するための制
御信号を出力する公知の電子制御装置(以下、ECUと
いう)である。
【0021】また、ECU8は、演算処理を行う公知の
CPU8a、制御プログラムおよび演算に必要な制御定
数を記憶しておくための読み出し専用の記憶装置ROM
8b、演算装置8aの動作中に演算データを一時記憶す
るための一時記憶装置RAM8c、およびECU8外部
からの信号を入出力するためのI/Oポート9dにより
構成されている。
CPU8a、制御プログラムおよび演算に必要な制御定
数を記憶しておくための読み出し専用の記憶装置ROM
8b、演算装置8aの動作中に演算データを一時記憶す
るための一時記憶装置RAM8c、およびECU8外部
からの信号を入出力するためのI/Oポート9dにより
構成されている。
【0022】さらに、ECU8は、上記回転角センサ5
aからの出力信号に基づき、所定クランク角間の上記ノ
ックセンサ7からの信号の最大値V(ノック強度値)の
平均値を算出する平均値算出手段、ノック強度値Vの分
布の累積%点を更新する累積%点更新手段、累積%点更
新手段の更新結果に基づいてノック判定レベルVKDを作
成するノック判定レベル作成手段、およびノッキンング
の有無を判定するノック判定手段を含んでいる。なお、
以上述べた各手段の詳細については後で説明する。
aからの出力信号に基づき、所定クランク角間の上記ノ
ックセンサ7からの信号の最大値V(ノック強度値)の
平均値を算出する平均値算出手段、ノック強度値Vの分
布の累積%点を更新する累積%点更新手段、累積%点更
新手段の更新結果に基づいてノック判定レベルVKDを作
成するノック判定レベル作成手段、およびノッキンング
の有無を判定するノック判定手段を含んでいる。なお、
以上述べた各手段の詳細については後で説明する。
【0023】9は上記ECU8からの制御信号に基づい
て最適なタイミングおよび燃料噴射量で内燃機関1に燃
料を供給するインジェクタ、10は内燃機関1の図示し
ない点火プラグにおいて火花放電するために必要な高電
圧を、同じく上記ECU8からの制御信号に基づいて最
適なタイミングで発生させるイグナイタである。
て最適なタイミングおよび燃料噴射量で内燃機関1に燃
料を供給するインジェクタ、10は内燃機関1の図示し
ない点火プラグにおいて火花放電するために必要な高電
圧を、同じく上記ECU8からの制御信号に基づいて最
適なタイミングで発生させるイグナイタである。
【0024】11はノックセンサ7の出力信号を、気筒
毎にピークホールドするピークホールド回路であり、そ
の詳細な構成について、以下図3を用いて説明する。図
3において、11aはノックセンサ7の出力信号のノイ
ズ成分を除去すると共に、ノッキング時に発生する特有
の周波数成分の信号のみを抽出するバンドパスフィル
タ、11bは上記ECU8からの信号に基づいて常に最
適な増幅率でバンドパスフィルタ11aを介して抽出し
た信号を増幅する増幅器である。11cはECU8から
の気筒切換信号を基に増幅器11bより出力されるノッ
クセンサ信号を、例えばコンデンサ等によりピークホー
ルドしてノック強度値Vを示す信号を出力するノック強
度値検出手段をなすピークホールド回路である。なお、
本実施例におけるノック強度値Vとは、図4に示す如
く、所定クランク角度間(例えば、上死点前10〜70
℃A間)のノックセンサ信号の極大値VADj (j=1,
2〜n)の中の最大値Vpeakである。
毎にピークホールドするピークホールド回路であり、そ
の詳細な構成について、以下図3を用いて説明する。図
3において、11aはノックセンサ7の出力信号のノイ
ズ成分を除去すると共に、ノッキング時に発生する特有
の周波数成分の信号のみを抽出するバンドパスフィル
タ、11bは上記ECU8からの信号に基づいて常に最
適な増幅率でバンドパスフィルタ11aを介して抽出し
た信号を増幅する増幅器である。11cはECU8から
の気筒切換信号を基に増幅器11bより出力されるノッ
クセンサ信号を、例えばコンデンサ等によりピークホー
ルドしてノック強度値Vを示す信号を出力するノック強
度値検出手段をなすピークホールド回路である。なお、
本実施例におけるノック強度値Vとは、図4に示す如
く、所定クランク角度間(例えば、上死点前10〜70
℃A間)のノックセンサ信号の極大値VADj (j=1,
2〜n)の中の最大値Vpeakである。
【0025】次に、上記ECU8において実行されるノ
ック判定、およびノック判定レベルを作成する処理につ
いて図5〜6に示すフローチャートを用いて説明する。
なお、図5に示したルーチンは回転角センサ5aからの
情報に基づいて設定される角度割り込み信号に同期し
て、所定クランク角毎(本実施例では、上死点前70℃
A毎)に実行される。
ック判定、およびノック判定レベルを作成する処理につ
いて図5〜6に示すフローチャートを用いて説明する。
なお、図5に示したルーチンは回転角センサ5aからの
情報に基づいて設定される角度割り込み信号に同期し
て、所定クランク角毎(本実施例では、上死点前70℃
A毎)に実行される。
【0026】ステップ100では、上記ピークホールド
回路11から出力されるノック強度値を示す信号Vを検
出する。ステップ200では、ノック強度値Vを下記の
数式1に基づいて対数変換して対数変換値LOG(V)
を算出する。
回路11から出力されるノック強度値を示す信号Vを検
出する。ステップ200では、ノック強度値Vを下記の
数式1に基づいて対数変換して対数変換値LOG(V)
を算出する。
【0027】
【数1】 LOG(V)=64/LOG4・LOG(V/32) ステップ300では、各気筒毎の対数変換値LOG
(V)の分布の中央値VBG i を新たに更新して求める。
ここで、iは気筒番号を示し、例えば4気筒内燃機関で
あるならi=1〜4となる。なお、ここでの処理につい
ては本発明の最も特徴とする部分であるので、後で詳細
に説明する。
(V)の分布の中央値VBG i を新たに更新して求める。
ここで、iは気筒番号を示し、例えば4気筒内燃機関で
あるならi=1〜4となる。なお、ここでの処理につい
ては本発明の最も特徴とする部分であるので、後で詳細
に説明する。
【0028】ステップ400では、ノック判定レベルV
KDをステップ300で求めた中央値VBGi に基づいて、
詳しくは下記の数式2を用いて作成する。
KDをステップ300で求めた中央値VBGi に基づいて、
詳しくは下記の数式2を用いて作成する。
【0029】
【数2】VKD=KVAL+VBGi ここで、KVALは機関回転数に応じて定まる所定値で
あり、前述した従来の方法においてノック判定レベルV
KDの作成に際し用いられている値Kに相当するものであ
る。また、ノック判定レベルVKDが、所定値KVALと
中央値VBGi との和から算出されているが、これはノッ
ク判定レベルVKDが対数変換された値であるからであ
り、対数変換前の状態ではこの値は、所定値KVALと
中央値VBG i との乗算により求めることになる。
あり、前述した従来の方法においてノック判定レベルV
KDの作成に際し用いられている値Kに相当するものであ
る。また、ノック判定レベルVKDが、所定値KVALと
中央値VBGi との和から算出されているが、これはノッ
ク判定レベルVKDが対数変換された値であるからであ
り、対数変換前の状態ではこの値は、所定値KVALと
中央値VBG i との乗算により求めることになる。
【0030】ステップ500では、ステップ200で求
めた対数変換値LOG(V)とノック判定値VKDとを比
較して内燃機関1にノッキングが発生しているか否かを
判別する。詳しくは、対数変換値LOG(V)がノック
判定値VKDより大きいとき(LOG(V)≧VKD)、ノ
ッキング有りと判断し、対数変換値LOG(V)がノッ
ク判定値VKDより小さいとき(LOG(V)<VKD)、
ノッキング無しと判断するものである。
めた対数変換値LOG(V)とノック判定値VKDとを比
較して内燃機関1にノッキングが発生しているか否かを
判別する。詳しくは、対数変換値LOG(V)がノック
判定値VKDより大きいとき(LOG(V)≧VKD)、ノ
ッキング有りと判断し、対数変換値LOG(V)がノッ
ク判定値VKDより小さいとき(LOG(V)<VKD)、
ノッキング無しと判断するものである。
【0031】ステップ600では、全気筒の対数変換値
LOG(V)の平均値VMALLを、下記の数式3を用いて
算出する。
LOG(V)の平均値VMALLを、下記の数式3を用いて
算出する。
【0032】
【数3】 VMALL=VMALL+(LOG(V)−VMALL)/16 ステップ700では、平均偏差VERM を、下記の数式4
に基づいて更新して本ルーチンを終了する。ここで、平
均偏差VERM とは、対数変換値LOG(V)と平均値V
MALLとの偏差の平均値である。
に基づいて更新して本ルーチンを終了する。ここで、平
均偏差VERM とは、対数変換値LOG(V)と平均値V
MALLとの偏差の平均値である。
【0033】
【数4】 VERM =VERM +(LOG(V)−VMALL−VERM )/16 なお、平均偏差VERM も本発明の特徴とする部分であ
り、平均偏差VERM の算出方法についても後で詳細に説
明する。
り、平均偏差VERM の算出方法についても後で詳細に説
明する。
【0034】次に図6を用いて、図5のルーチンのステ
ップ300の処理について説明する。図6において、ス
テップ301では、下記の数式5に基づいて新たに中央
値VBGi を更新して求める。ここで、ΔVBGi (第2の
更新量)は、各気筒の中央値VBGi と全気筒の対数変換
値LOG(V)の平均値VMALLとの偏差を示す値であ
り、このΔVBGi は後述する処理によって求まる。ま
た、VMALLの値としては、前回行った図5のステップ6
00における演算の算出値を使用する。
ップ300の処理について説明する。図6において、ス
テップ301では、下記の数式5に基づいて新たに中央
値VBGi を更新して求める。ここで、ΔVBGi (第2の
更新量)は、各気筒の中央値VBGi と全気筒の対数変換
値LOG(V)の平均値VMALLとの偏差を示す値であ
り、このΔVBGi は後述する処理によって求まる。ま
た、VMALLの値としては、前回行った図5のステップ6
00における演算の算出値を使用する。
【0035】
【数5】VBGi =VMALL+ΔVBGi ステップ302で
は、ΔVBGi の更新量ΔV(第1の更新量)を、下記の
数式6に基づいて算出する。ここで、更新量ΔVは数式
6から分かるように、対数変換値LOG(V)とその気
筒の中央値VBGi との偏差の絶対値を1/4倍した値で
ある。
は、ΔVBGi の更新量ΔV(第1の更新量)を、下記の
数式6に基づいて算出する。ここで、更新量ΔVは数式
6から分かるように、対数変換値LOG(V)とその気
筒の中央値VBGi との偏差の絶対値を1/4倍した値で
ある。
【0036】
【数6】ΔV=|LOG(V)−VBGi |/4 ステップ303では、ステップ302で算出した更新量
ΔVが前述した平均偏差の絶対値|VERM |より大きい
か否かを判別し、更新量ΔVが平均偏差の絶対値|V
ERM |より大きいならステップ304に進み、ステップ
304で更新量ΔVを平均偏差の絶対値|VERM |の値
に設定し、更新量ΔVの大きさを制限する。一方、ステ
ップ303において、更新量ΔVが平均偏差の絶対値|
VERM |より大きくないなら、ステップ304をスルー
してステップ305に進む。なお、この処理については
後で詳細に説明する。
ΔVが前述した平均偏差の絶対値|VERM |より大きい
か否かを判別し、更新量ΔVが平均偏差の絶対値|V
ERM |より大きいならステップ304に進み、ステップ
304で更新量ΔVを平均偏差の絶対値|VERM |の値
に設定し、更新量ΔVの大きさを制限する。一方、ステ
ップ303において、更新量ΔVが平均偏差の絶対値|
VERM |より大きくないなら、ステップ304をスルー
してステップ305に進む。なお、この処理については
後で詳細に説明する。
【0037】ステップ305では、対数変換値LOG
(V)が中央値VBGi より大きいか否かを判別し、大き
ければステップ306に進み、大きくないならステップ
307に進む。
(V)が中央値VBGi より大きいか否かを判別し、大き
ければステップ306に進み、大きくないならステップ
307に進む。
【0038】ステップ306では、ステップ302、或
いはステップ304で設定された更新量ΔVを用いて、
詳しくは下記の数式7に基づいてΔVBGi を更新して求
め、新たに求めたΔVBGi を次回の本ルーチン実行時の
処理に用いるためにRAM8cに記憶して本ルーチンを
終了し、前述のステップ400に進む。
いはステップ304で設定された更新量ΔVを用いて、
詳しくは下記の数式7に基づいてΔVBGi を更新して求
め、新たに求めたΔVBGi を次回の本ルーチン実行時の
処理に用いるためにRAM8cに記憶して本ルーチンを
終了し、前述のステップ400に進む。
【0039】
【数7】ΔVBGi =ΔVBGi +ΔVステップ307で
は、下記の数式8に基づいてΔVBGi を更新して求め、
新たに求めたΔVBGi を前述の処理と同様に次回の本ル
ーチン実行時の処理に用いるためにRAM8cにその値
を記憶して本ルーチンを終了し、前述のステップ400
に進む。
は、下記の数式8に基づいてΔVBGi を更新して求め、
新たに求めたΔVBGi を前述の処理と同様に次回の本ル
ーチン実行時の処理に用いるためにRAM8cにその値
を記憶して本ルーチンを終了し、前述のステップ400
に進む。
【0040】
【数8】ΔVBGi =ΔVBGi −ΔV さらに、以上述べた処理を明瞭に図解するために図7を
用いて以下に説明する。図7(a)はスロットル開度の
変化状態を示し、図7(b)は車両の加速時における或
る気筒のノック強度値Vを対数変換した対数変換値LO
G(V)、この対数変換値LOG(V)の全気筒の平均
値VMALL、および平均偏差VERM の経時変化特性を示し
た図である。
用いて以下に説明する。図7(a)はスロットル開度の
変化状態を示し、図7(b)は車両の加速時における或
る気筒のノック強度値Vを対数変換した対数変換値LO
G(V)、この対数変換値LOG(V)の全気筒の平均
値VMALL、および平均偏差VERM の経時変化特性を示し
た図である。
【0041】図7(a)に示す如く、時刻T1 において
加速状態となると、ノックセンサ7の出力信号は大きく
なると共に、それに伴ってノック強度値Vも大きくな
り、よって、図7(b)の実線のように対数変換値LO
G(V)は大きくなる。
加速状態となると、ノックセンサ7の出力信号は大きく
なると共に、それに伴ってノック強度値Vも大きくな
り、よって、図7(b)の実線のように対数変換値LO
G(V)は大きくなる。
【0042】また、図7(b)の破線は平均値VMALLを
示し、平均値VMALLも対数変換値LOG(V)の平均値
であるのでノックセンサ7の出力信号と共に大きくな
る。また、平均偏差VERM は数式4に示したように対数
変換値LOG(V)と平均値VMALLとの偏差の平均値で
あるので、図7(b)の一点鎖線で示すように対数変換
値LOG(V)と平均値VMALLとの差が大きいほど大き
くなるという特性となる。
示し、平均値VMALLも対数変換値LOG(V)の平均値
であるのでノックセンサ7の出力信号と共に大きくな
る。また、平均偏差VERM は数式4に示したように対数
変換値LOG(V)と平均値VMALLとの偏差の平均値で
あるので、図7(b)の一点鎖線で示すように対数変換
値LOG(V)と平均値VMALLとの差が大きいほど大き
くなるという特性となる。
【0043】ここで、図7を用いて図6のルーチンの各
処理について説明すると、更新量ΔVは、数式6から例
えば時刻T2 では、図7(b)中の(A)で示した値と
なる。したがって時刻T2 において、図6のステップ3
04の処理を実行し、ΔV<|VERM |のときは、更新
量ΔVは|LOG(V)−VBGi |/4の値に設定さ
れ、中央値VBGi は応答性良く更新されると共に、これ
によりノック判定レベルVKDも応答性良く更新され、ノ
ックセンサ信号の変化に追従したノック判定レベルVKD
を得ることができる。
処理について説明すると、更新量ΔVは、数式6から例
えば時刻T2 では、図7(b)中の(A)で示した値と
なる。したがって時刻T2 において、図6のステップ3
04の処理を実行し、ΔV<|VERM |のときは、更新
量ΔVは|LOG(V)−VBGi |/4の値に設定さ
れ、中央値VBGi は応答性良く更新されると共に、これ
によりノック判定レベルVKDも応答性良く更新され、ノ
ックセンサ信号の変化に追従したノック判定レベルVKD
を得ることができる。
【0044】一方、時刻T3 の時点ではノックセンサ7
の出力信号は或るレベルに落ち着き、対数変換値LOG
(V)も図に示すように一定レベルとなっている。この
ような状態下では平均偏差VERM は0近傍の値となり、
よって時刻T3 の時点ではΔV>|VERM |となり、更
新量ΔVは|VERM |の値に設定されることから、中央
値VBGi は大きく更新されることはなく、ノック判定レ
ベルVKDは安定的に設定される。
の出力信号は或るレベルに落ち着き、対数変換値LOG
(V)も図に示すように一定レベルとなっている。この
ような状態下では平均偏差VERM は0近傍の値となり、
よって時刻T3 の時点ではΔV>|VERM |となり、更
新量ΔVは|VERM |の値に設定されることから、中央
値VBGi は大きく更新されることはなく、ノック判定レ
ベルVKDは安定的に設定される。
【0045】つまり、実際にはノックセンサ7からの出
力信号にはばらつきが生じることから、常に更新量ΔV
を|LOG(V)−VBGi |/4の値に設定した場合に
は、ばらつきによる変動であるにも拘らず、ノック判定
レベルVKDは新たな値に更新されてしまい、ノッキング
検出精度を悪化させてしまう。ところが、前述したよう
にΔV>|VERM |のときには、更新量ΔVを|VERM
|の値に設定することにより、このようなばらつきが生
じてもノック判定レベルVKDを安定的に設定することが
できる。
力信号にはばらつきが生じることから、常に更新量ΔV
を|LOG(V)−VBGi |/4の値に設定した場合に
は、ばらつきによる変動であるにも拘らず、ノック判定
レベルVKDは新たな値に更新されてしまい、ノッキング
検出精度を悪化させてしまう。ところが、前述したよう
にΔV>|VERM |のときには、更新量ΔVを|VERM
|の値に設定することにより、このようなばらつきが生
じてもノック判定レベルVKDを安定的に設定することが
できる。
【0046】したがって、図5および図6に示した処理
を実行することにより内燃機関状態の検出を必要とする
ことなく、ノックセンサ7の出力信号の変化状態を的確
に検知してノックセンサ7の出力信号が急変したときの
中央値VBGi を応答性良く設定し、また定常走行時等ノ
ックセンサ7の出力信号が安定しているときには、ノッ
クセンサ7の出力信号のばらつきにより中央値VBGi が
変化してしまうことなどの不具合を防止して、安定的に
中央値VBGi を設定することから常に最適なノック判定
レベルVKDを作成することができる。
を実行することにより内燃機関状態の検出を必要とする
ことなく、ノックセンサ7の出力信号の変化状態を的確
に検知してノックセンサ7の出力信号が急変したときの
中央値VBGi を応答性良く設定し、また定常走行時等ノ
ックセンサ7の出力信号が安定しているときには、ノッ
クセンサ7の出力信号のばらつきにより中央値VBGi が
変化してしまうことなどの不具合を防止して、安定的に
中央値VBGi を設定することから常に最適なノック判定
レベルVKDを作成することができる。
【0047】次に、本実施例における平均偏差VERM の
算出方法について説明する。つまり、本実施例ではステ
ップ600において対数変換値LOG(V)の平均値V
MALLを求め、そして数式4に示す如く、この平均値V
MALLを用いて平均偏差VERM を算出している。その理由
について述べると、仮に平均値VMALLの代わりに全気筒
の対数変換値LOG(V)の中央値VBGを使用するこ
と、詳しくは下記の数式9を用いて平均偏差VERM を算
出したとしても、平均偏差の絶対値|VERM |は定常時
では小さく、過渡時では大きくなるという特性を有する
ことができる。
算出方法について説明する。つまり、本実施例ではステ
ップ600において対数変換値LOG(V)の平均値V
MALLを求め、そして数式4に示す如く、この平均値V
MALLを用いて平均偏差VERM を算出している。その理由
について述べると、仮に平均値VMALLの代わりに全気筒
の対数変換値LOG(V)の中央値VBGを使用するこ
と、詳しくは下記の数式9を用いて平均偏差VERM を算
出したとしても、平均偏差の絶対値|VERM |は定常時
では小さく、過渡時では大きくなるという特性を有する
ことができる。
【0048】
【数9】 VERM =VERM +(LOG(V)−VBG−VERM )/16 ところが、上記数式9に基づき平均偏差VERM を算出し
た場合には、定常時でもノッキングが頻発している状態
下では、平均偏差VERM が大きくなり、図5のルーチン
で示した如く中央値VBGi は大きく更新され、よってノ
ック判定レベルVKDが大きくなる。これにより、ノッキ
ングが発生しているにも拘らず、ノッキング無しと判断
してしまうといった不具合が生じる。
た場合には、定常時でもノッキングが頻発している状態
下では、平均偏差VERM が大きくなり、図5のルーチン
で示した如く中央値VBGi は大きく更新され、よってノ
ック判定レベルVKDが大きくなる。これにより、ノッキ
ングが発生しているにも拘らず、ノッキング無しと判断
してしまうといった不具合が生じる。
【0049】以上のことについてさらに図8に基づいて
説明すると、図8は対数変換値LOG(V)の分布形状
を示し、ノッキングが発生していないときには実線で示
すようにほぼ正規分布に準じた形状になり、ノッキング
が発生すると破線で示したような分布形状となる(この
ことは、例えば特開昭60ー243369号公報により
公知)。
説明すると、図8は対数変換値LOG(V)の分布形状
を示し、ノッキングが発生していないときには実線で示
すようにほぼ正規分布に準じた形状になり、ノッキング
が発生すると破線で示したような分布形状となる(この
ことは、例えば特開昭60ー243369号公報により
公知)。
【0050】このとき、中央値VBGはLOG(V)>V
BGとなる確率とLOG(V)<VBGとなる確率とが等し
くなる値という定義で定められているため、図8に示す
如く、中央値VBGはノッキングの有無でその分布上の位
置が変化することはない。しかしながら、平均値VMALL
はノッキング発生状態に応じて(ノッキングが頻発する
と対数変換値LOG(V)の最大値LOG(V)MAX は
さらに大きくなる。)変化する。そのため、ノッキング
が発生すると平均値VMALLが大きくなり、図8(F)の
位置に移動する。
BGとなる確率とLOG(V)<VBGとなる確率とが等し
くなる値という定義で定められているため、図8に示す
如く、中央値VBGはノッキングの有無でその分布上の位
置が変化することはない。しかしながら、平均値VMALL
はノッキング発生状態に応じて(ノッキングが頻発する
と対数変換値LOG(V)の最大値LOG(V)MAX は
さらに大きくなる。)変化する。そのため、ノッキング
が発生すると平均値VMALLが大きくなり、図8(F)の
位置に移動する。
【0051】そこで、平均偏差VERM を対数変換値LO
G(V)と中央値VBGとの偏差の平均値と定義した際に
は、前述した如く定常時でもノッキングが頻発している
状態下では、対数変換値LOG(V)が大きくなって
も、中央値VBGが常に一定であるために平均偏差VERM
が徐々に大きくなり、よってΔV<|VERM |となって
ノック判定レベルVKDがノッキングを検出しにくい方向
へと更新されてしまう。ところが、平均偏差VERM を対
数変換値LOG(V)と平均値VMALLとの偏差の平均値
と定義した際には、前述の通り定常時でもノッキングが
頻発している状態下で平均値VMALL自身が大きくなるた
め、平均偏差VERM は0近傍を保持し、ノック判定レベ
ルVKDは安定して作成され、ノッキングを検出しにくい
方向へと更新されてしまうことはない。
G(V)と中央値VBGとの偏差の平均値と定義した際に
は、前述した如く定常時でもノッキングが頻発している
状態下では、対数変換値LOG(V)が大きくなって
も、中央値VBGが常に一定であるために平均偏差VERM
が徐々に大きくなり、よってΔV<|VERM |となって
ノック判定レベルVKDがノッキングを検出しにくい方向
へと更新されてしまう。ところが、平均偏差VERM を対
数変換値LOG(V)と平均値VMALLとの偏差の平均値
と定義した際には、前述の通り定常時でもノッキングが
頻発している状態下で平均値VMALL自身が大きくなるた
め、平均偏差VERM は0近傍を保持し、ノック判定レベ
ルVKDは安定して作成され、ノッキングを検出しにくい
方向へと更新されてしまうことはない。
【0052】よって、以上述べた理由から平均偏差V
ERM は対数変換値LOG(V)と平均値VMALLとに基づ
いて求めることにより、さらに精度良くノッキング判定
することができる。
ERM は対数変換値LOG(V)と平均値VMALLとに基づ
いて求めることにより、さらに精度良くノッキング判定
することができる。
【0053】なお、本実施例では図5に示した如く、ノ
ック判定レベルVKDは各気筒毎に中央値VBGi を求め、
この中央値VBGi を用いて作成したが、中央値VBGi の
代わりに各気筒毎のノックセンサ信号の平均値VMALLを
用いても本発明を実施することができる。
ック判定レベルVKDは各気筒毎に中央値VBGi を求め、
この中央値VBGi を用いて作成したが、中央値VBGi の
代わりに各気筒毎のノックセンサ信号の平均値VMALLを
用いても本発明を実施することができる。
【0054】ここで、図9はこのときの平均値VMALLの
算出方法を示すフローチャートであり、図6のルーチン
と同様の処理ステップを実行するものには同じステップ
番号を付し、その処理内容は既に述べた通りであるので
説明は省略する。
算出方法を示すフローチャートであり、図6のルーチン
と同様の処理ステップを実行するものには同じステップ
番号を付し、その処理内容は既に述べた通りであるので
説明は省略する。
【0055】ステップ311では、下記の数式10を用
いて平均値VMALLを更新し算出する。ここで、ΔVMALL
は前述したΔVBGi に相当する値である。
いて平均値VMALLを更新し算出する。ここで、ΔVMALL
は前述したΔVBGi に相当する値である。
【0056】
【数10】VMALL=VMALL+ΔVMALL ステップ302〜305は、既に述べた手法でΔVMALL
の更新量ΔV(第1の更新量)を設定して、続くステッ
プ316では、下記の数式11を用いて、ステップ31
7では、下記の数式12を用いてΔVMALLを更新して求
める。
の更新量ΔV(第1の更新量)を設定して、続くステッ
プ316では、下記の数式11を用いて、ステップ31
7では、下記の数式12を用いてΔVMALLを更新して求
める。
【0057】
【数11】ΔVMALL=ΔVMALL+ΔV
【0058】
【数12】ΔVMALL=ΔVMALL−ΔV そして、このようにして設定された平均値VMALLを用い
て下記の数式13からノック判定レベルを求める。
て下記の数式13からノック判定レベルを求める。
【0059】
【数13】VKD=KVAL+VMALL しかしながら、このように各気筒毎の対数変換値LOG
(V)の分布の中央値VBGi の代わりに各気筒毎のノッ
クセンサ信号の平均値VMALLを用いてノック判定レベル
VKDを作成する場合には、中央値VBGi に基づいてノッ
ク判定レベルVKDを作成する場合と比較して、以下に述
べるような不具合が生じる恐れがある。
(V)の分布の中央値VBGi の代わりに各気筒毎のノッ
クセンサ信号の平均値VMALLを用いてノック判定レベル
VKDを作成する場合には、中央値VBGi に基づいてノッ
ク判定レベルVKDを作成する場合と比較して、以下に述
べるような不具合が生じる恐れがある。
【0060】すなわち、図8に示したように平均値V
MALLはノッキングの有無でその値は変化する。詳しく述
べれば、ノッキングが発生すると平均値VMALLは大きく
なってしまう。つまり、このように平均値VMALLが大き
くなるとノック判定レベルVKDも大きくなってしまい、
最終的にはノッキングが発生しているにも拘らずノッキ
ング無しと判断してしまう。ところが、前述の通り中央
値VBGi はノッキングの有無でその値は変化することは
ないので、ノック判定レベルVKDが大きな値に更新され
ることはない。
MALLはノッキングの有無でその値は変化する。詳しく述
べれば、ノッキングが発生すると平均値VMALLは大きく
なってしまう。つまり、このように平均値VMALLが大き
くなるとノック判定レベルVKDも大きくなってしまい、
最終的にはノッキングが発生しているにも拘らずノッキ
ング無しと判断してしまう。ところが、前述の通り中央
値VBGi はノッキングの有無でその値は変化することは
ないので、ノック判定レベルVKDが大きな値に更新され
ることはない。
【0061】したがって、以上述べた理由から本実施例
では中央値VBGi を用いてノック判定レベルVKDを作成
したが、ノッキング検出精度は悪化するけれども平均値
VMA LLを用いてノック判定レベルVKDを作成することが
できる。
では中央値VBGi を用いてノック判定レベルVKDを作成
したが、ノッキング検出精度は悪化するけれども平均値
VMA LLを用いてノック判定レベルVKDを作成することが
できる。
【0062】また、本実施例では中央値VBGi 、詳しく
は累積50%点の値(LOG(V)>VBGとなる確率と
LOG(V)<VBGとなる確率とが等しくなる値)を用
いたが、例えば、累積33%点に相当する値を中央値V
BGi の代わりに用いても以上述べた処理を実行して最適
なノック判定レベルVKDを作成することができる。
は累積50%点の値(LOG(V)>VBGとなる確率と
LOG(V)<VBGとなる確率とが等しくなる値)を用
いたが、例えば、累積33%点に相当する値を中央値V
BGi の代わりに用いても以上述べた処理を実行して最適
なノック判定レベルVKDを作成することができる。
【0063】また、本実施例ではノック強度値Vを図4
に示した如く、ノックセンサ信号の所定クランク角度間
の最大値であるが、例えば図4に示す如くノックセンサ
信号の極大値Vadi (i=1〜n)の累積値(Σ
Vadi )をノック強度値Vとして定義してもよい。
に示した如く、ノックセンサ信号の所定クランク角度間
の最大値であるが、例えば図4に示す如くノックセンサ
信号の極大値Vadi (i=1〜n)の累積値(Σ
Vadi )をノック強度値Vとして定義してもよい。
【0064】また、上記実施例に述べたように、ノック
センサ7の出力信号が大きくなり、各気筒毎の対数変換
値LOG(V)が大きくなるとき、図7(b)に示すよ
うに平均偏差VERM も追従して大きくなる。
センサ7の出力信号が大きくなり、各気筒毎の対数変換
値LOG(V)が大きくなるとき、図7(b)に示すよ
うに平均偏差VERM も追従して大きくなる。
【0065】ここで、図10(a)、図11(a)にス
ロットルバルブ開度変化量を示し、図10(b)、図1
1(b)に、車両の減速時における或る気筒の対数変換
値LOG(V)、このLOG(V)の全気筒の平均値V
MALL、および平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時
変化特性を示した図を示す。
ロットルバルブ開度変化量を示し、図10(b)、図1
1(b)に、車両の減速時における或る気筒の対数変換
値LOG(V)、このLOG(V)の全気筒の平均値V
MALL、および平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時
変化特性を示した図を示す。
【0066】この図10(a)に示す如く、時刻T4に
おいて減速状態となり、ノックセンサ7の出力信号が急
激に小さくなると、対数変換値LOG(V)と平均値V
MALLとの偏差が大きくなるにもかかわらず、図10
(b)に示すように平均偏差VER M の絶対値|VERM |
は追従せずに小さな値となってしまう。これは、ノック
センサ出力信号が急激に小さくなるとき、対数変換値L
OG(V)と平均値VMALLとの差が負となるため、数式
4で算出される平均偏差VERM の値は増大しないからで
ある。このため、ノックセンサ信号の変化に追従したノ
ック判定レベルVKDを得ることができない恐れがある。
おいて減速状態となり、ノックセンサ7の出力信号が急
激に小さくなると、対数変換値LOG(V)と平均値V
MALLとの偏差が大きくなるにもかかわらず、図10
(b)に示すように平均偏差VER M の絶対値|VERM |
は追従せずに小さな値となってしまう。これは、ノック
センサ出力信号が急激に小さくなるとき、対数変換値L
OG(V)と平均値VMALLとの差が負となるため、数式
4で算出される平均偏差VERM の値は増大しないからで
ある。このため、ノックセンサ信号の変化に追従したノ
ック判定レベルVKDを得ることができない恐れがある。
【0067】そこで、平均偏差VERM を下記の数式14
によって求める。
によって求める。
【0068】
【数14】 |VERM |=|VERM |+(|LOG(V)−VMALL|−|VERM |)/16 そして、この上式14で得られる平均偏差VERM の絶対
値|VERM |を、図5に示すフローチャート中のステッ
プ700で求め、更新する。これによって、図11
(a)に示す如く時刻T4において減速状態になり、ノ
ックセンサ出力信号が急激に小さくなっても、対数変換
値LOG(V)と平均値VMALLとの差を絶対値で求める
ため、平均偏差VERM の絶対値|VERM |の値は図11
(b)に示すように大きくなり、この出力信号の変化に
追従することができる。したがって、ノックセンサ出力
信号の変化に追従したノック判定レベルVKDを得ること
ができる。
値|VERM |を、図5に示すフローチャート中のステッ
プ700で求め、更新する。これによって、図11
(a)に示す如く時刻T4において減速状態になり、ノ
ックセンサ出力信号が急激に小さくなっても、対数変換
値LOG(V)と平均値VMALLとの差を絶対値で求める
ため、平均偏差VERM の絶対値|VERM |の値は図11
(b)に示すように大きくなり、この出力信号の変化に
追従することができる。したがって、ノックセンサ出力
信号の変化に追従したノック判定レベルVKDを得ること
ができる。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように本発明においては、内
燃機関状態からノックセンサ信号変動を予測してノック
判定レベルを作成せず、ノック強度値とノック強度値の
平均値との平均偏差を算出することにより、ノックセン
サ信号の変動状態を的確に検出して、ノックセンサ信号
が大きく変動したときには、応答性良くノック判定レベ
ルVKDを更新すると共に、ノックセンサ信号が安定して
いるときにはノイズ等の影響によりノック判定レベルV
KDが大きく更新されることを防止する目的で、安定性を
重視してノック判定レベルVKDを設定することができ、
常にノック判定レベルVKDを最適な値に更新することが
できるという優れた効果を奏する。
燃機関状態からノックセンサ信号変動を予測してノック
判定レベルを作成せず、ノック強度値とノック強度値の
平均値との平均偏差を算出することにより、ノックセン
サ信号の変動状態を的確に検出して、ノックセンサ信号
が大きく変動したときには、応答性良くノック判定レベ
ルVKDを更新すると共に、ノックセンサ信号が安定して
いるときにはノイズ等の影響によりノック判定レベルV
KDが大きく更新されることを防止する目的で、安定性を
重視してノック判定レベルVKDを設定することができ、
常にノック判定レベルVKDを最適な値に更新することが
できるという優れた効果を奏する。
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例の構成を示す概略構成図であ
る。
る。
【図3】図2に示したピークホールド回路の詳細を示し
たブロック図である。
たブロック図である。
【図4】ノックセンサ信号波形を示した図である。
【図5】本発明の作動説明に供するフローチャートであ
る。
る。
【図6】本発明の作動説明に供するフローチャートであ
る。
る。
【図7】(a)はスロットルバルブ開度変化量を示し、
(b)は対数変換値LOG(V)、平均値VMALL、およ
び平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時変化を示す
図である。
(b)は対数変換値LOG(V)、平均値VMALL、およ
び平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時変化を示す
図である。
【図8】対数変換値LOG(V)の分布を示す図であ
る。
る。
【図9】本発明の他の実施例における作動説明に供する
フローチャートである。
フローチャートである。
【図10】(a)はスロットルバルブ開度変化量を示
し、(b)は対数変換値LOG(V)、平均値VMALL、
および平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時変化を
示す図である。
し、(b)は対数変換値LOG(V)、平均値VMALL、
および平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時変化を
示す図である。
【図11】(a)はスロットルバルブ開度変化量を示
し、(b)は対数変換値LOG(V)、平均値VMALL、
および平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時変化を
示す図である。
し、(b)は対数変換値LOG(V)、平均値VMALL、
および平均偏差VERM の絶対値|VERM |の経時変化を
示す図である。
1 内燃機関 3 スロットル弁 4 エアフロメータ 7 ノックセンサ 8 電子制御装置(ECU) 11 ピークホールド回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01M 15/00 (72)発明者 山田 裕彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−121269(JP,A) 特開 平1−315649(JP,A) 特開 平3−164552(JP,A) 特開 昭62−126244(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 45/00 368 F02D 45/00 345 F02D 41/22 305 F02P 5/152 F02P 5/153
Claims (4)
- 【請求項1】 内燃機関に発生するノッキングを検出し
て電気信号を出力するノック検出手段と、 前記ノック検出手段の出力信号における所定クランク角
度区間内のノック強度値を検出するノック強度値検出手
段と、 前記ノック強度値の平均値を算出する平均値算出手段
と、 前記ノック強度値と前記平均値との平均偏差を算出する
平均偏差算出手段と、 前記ノック強度値の頻度分布における累積%点を算出す
る累積%点算出手段と、 前記ノック強度値と前記累積%点とに基づいて、前記累
積%点を更新するための第1の更新量を演算する第1の
更新量演算手段と、前記累積%点を更新するための第2
の更新量を、前記第1の更新量が前記平均偏差の絶対値
より大きい場合には、前記平均偏差に基づいて設定し、
前記第1の更新量が前記平均偏差の絶対値より小さい場
合には、前記第1の更新量に基づいて設定する第2の更
新量設定手段とを含む累積%点更新手段と、 前記累積%点更新手段の更新結果に基づいてノック判定
レベルを作成するノック判定レベル作成手段と、 前記ノック強度値と前記ノック判定レベルとの比較によ
りノッキングの有無を判定し、この判定結果に基づいて
点火時期あるいは空燃比等のノッキング制御要因を制御
するノック判定制御手段とを備えたことを特徴とする内
燃機関用ノック制御装置。 - 【請求項2】 前記平均偏差算出手段から算出される平
均偏差は、前記ノック強度値と前記平均値との差の絶対
値を平均化したものであることを特徴とする請求項1記
載の内燃機関用ノック制御装置。 - 【請求項3】 内燃機関に発生するノッキングを検出し
て電気信号を出力するノック検出手段と、 前記ノック検出手段の出力信号における所定クランク角
度区間内のノック強度値を検出するノック強度値検出手
段と、 前記ノック強度値の平均値を算出する平均値算出手段
と、 前記ノック強度値と前記平均値との平均偏差を算出する
平均偏差算出手段と、 前記ノック強度値の頻度分布における累積%点を算出す
る累積%点算出手段と、 前記ノック強度値と前記累積%点とに基づいて、前記平
均値を更新するための第1の更新量を演算する第1の更
新量演算手段と、前記平均値を更新するための第2の更
新量を、前記第1の更新量が前記平均偏差の絶対値より
大きい場合には、前記平均偏差に基づいて設定し、前記
第1の更新量が前記平均偏差の絶対値より小さい場合に
は、前記第1の更新量に基づいて設定する第2の更新量
設定手段とを含む平均値更新手段と、 前記平均値更新手段の更新結果に基づいてノック判定レ
ベルを作成するノック判定レベル作成手段と、 前記ノック強度値と前記ノック判定レベルとの比較によ
りノッキングの有無を判定し、この判定結果に基づいて
点火時期あるいは空燃比等のノッキング制御要因を制御
するノック判定制御手段とを備えたことを特徴とする内
燃機関用ノック制御装置。 - 【請求項4】 前記累積%点算出手段は前記ノック強度
値の分布の中央値を算出するものであることを特徴とす
る請求項1または請求項2に記載の内燃機関用ノック制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22721292A JP3289332B2 (ja) | 1991-09-04 | 1992-08-26 | 内燃機関用ノック制御装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-224265 | 1991-09-04 | ||
JP22426591 | 1991-09-04 | ||
JP22721292A JP3289332B2 (ja) | 1991-09-04 | 1992-08-26 | 内燃機関用ノック制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202798A JPH05202798A (ja) | 1993-08-10 |
JP3289332B2 true JP3289332B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=26525954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22721292A Expired - Fee Related JP3289332B2 (ja) | 1991-09-04 | 1992-08-26 | 内燃機関用ノック制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3289332B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-26 JP JP22721292A patent/JP3289332B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05202798A (ja) | 1993-08-10 |
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