JP3287951B2 - 写真フイルムパトローネの組立方法及び組立システム - Google Patents

写真フイルムパトローネの組立方法及び組立システム

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JP3287951B2
JP3287951B2 JP11722194A JP11722194A JP3287951B2 JP 3287951 B2 JP3287951 B2 JP 3287951B2 JP 11722194 A JP11722194 A JP 11722194A JP 11722194 A JP11722194 A JP 11722194A JP 3287951 B2 JP3287951 B2 JP 3287951B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯状の写真フイルムを
定尺切断した写真フイルム細片を搬送する写真フイルム
搬送装置、写真フイルムをパトローネ内に巻き込む写真
フイルム巻込装置、及び写真フイルムパトローネの組立
方法、並びに写真フイルムパトローネの組立装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4834306号明細書,同
第4846418号明細書、さらには本出願人による特
開平3−37645号公報等によれば、パトローネを樹
脂成形品で組み立てるとともに、スプールの回転によっ
て写真フイルムをパトローネ外に送り出す機能をもった
写真フイルムパトローネが公知である。この写真フイル
ムパトローネはこれまでのものと異なり、未使用状態そ
して使用済み状態のいずれでも写真フイルムのリーダー
部がパトローネから突出しておらず、写真フイルムをよ
り光密に収納できるだけでなく、使用前後の取り扱いが
簡単になるという利点がある。
【0003】このような写真フイルムパトローネを組み
立てる装置としては、特願平4−212135号に、空
のスプールを組み込んだパトローネを明室で作ってお
き、このパトローネを1個ずつセットして、セットされ
たパトローネのフイルム通路に舌片状のガイド板を挿入
し、これをガイドにして写真フイルムを後端部側からパ
トローネ内に挿入してゆき、写真フイルムの後端部をス
プールに係止させた後にスプールを回転して写真フイル
ムをパトローネ内に巻き込むようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記写真フ
イルムパトローネの装置では、パトローネを1個ずつセ
ットするため、大量生産には不向きである。
【0005】そこで、生産性を向上させた写真フイルム
パトローネの組立方法及び組立システムを提供すること
を目的とする。ところで、写真フイルムパトローネの組
み立てには、帯状の写真フイルムを定尺切断し、切断し
た写真フイルム細片を搬送する写真フイルム搬送装置
や、写真フイルム細片をパトローネ内のスプールに巻き
込む写真フイルム巻込装置等が必要となる。本発明で
は、これらについても生産性を向上させることを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の写真フイルムパトローネの組立システムで
は、暗室内に設置され、帯状写真フイルムを搬送しなが
ら一定の長さごとに切断して切断後の写真フイルム細片
を後端側から順次に送り出す定尺・切断装置と、この定
尺・切断装置から送り出されてくる写真フイルム細片を
暗室内の複数の搬送シュートに順次に振り分ける振り分
け装置と、前記複数の搬送シュートの後端側にそれぞれ
設けられ、振り分け装置から送られてきた写真フイルム
細片を空のパトローネに巻き込む複数のフイルム巻き込
みユニットとからなる写真フイルムパトローネ組み立て
システムであって;前記フイルム巻き込みユニットは、
暗室と明室とを仕切る仕切り壁に回転自在に設けられた
回転円筒部に組み込まれ、回転円筒部の回転位置に応じ
て一方が暗室内のフイルム巻き込み位置に移動したとき
には他方が明室側のパトローネ供給・排出位置に移動す
る一対のパトローネ保持部を有するパトローネホルダ
と;前記フイルム巻き込み位置に移動したパトローネ保
持部が保持している空のパトローネのスプールに、前記
搬送シュートから送られてきた写真フイルム細片の後端
を係止させるフイルム後端係止手段と;写真フイルム細
片の後端が係止された前記スプールを回転させて写真フ
イルム細片をパトローネ内に巻き込むフイルム巻き込み
手段と;前記パトローネ供給・排出位置に移動したパト
ローネ保持部が保持している写真フイルム細片巻き込み
後のパトローネを取り出した後に、新たな空のパトロー
ネをそのパトローネ保持部に供給するパトローネ排出・
供給手段とを有したものである。
【0007】
【作用】回転円筒部の明室部側では、パトローネ供給手
段が供給位置にある保持部にパトローネを供給する。そ
の後、回転円筒部が回転し、保持したパトローネを暗室
部側の巻き込み位置に移動させる。暗室部側では、写真
フイルム係止手段が写真フイルム細片の後端部をスプー
ルに係止し、さらにスプール回転手段がスプールを回転
させて写真フイルム細片をスプールの外周に巻き込む。
この暗室部側の作業中には、明室部側で新たなパトロー
ネが保持部に供給されている。暗室部側の作業が完了す
ると、回転円筒部が再び回転し、暗室部側で写真フイル
ム細片の収納作業が行われる。そして、明室部側では、
写真フイルム細片を収納したパトローネが排出され、新
たに空のパトローネが保持部に供給される。このように
連続して写真フイルム細片の収納作業とパトローネの供
給作業とが並行して行えるから、生産能力が向上する。
なお、写真フイルム細片を収納したパトローネの排出に
ついては、供給位置に限ることはなく、例えば、巻き込
み位置から供給位置に回転円筒部が回転する間で排出す
るようにしてもよい。
【0008】 ところで、暗室部と明室部との間で回動す
る回転円筒部には、明室部側から暗室部側に入射する光
を防止する必要がある。そこで、請求項2に記載したよ
うに、遮光機構が必要となる。また、請求項4に記載の
ように、写真フイルム細片の後端部をパトローネ内のス
プールに係止させるフイルム後端係止手段としては、パ
トローネのフイルム通路が狭いため、写真フイルムの細
片の後端部を捕捉するインサート板を用いると、確実に
係止させることができるため、好適である。
【0009】 請求項3記載の写真フイルムパトローネの
組立システムでは、前記搬送シュートの何れかに、写真
フイルム細片を直線状に案内する直線状のガイドを2つ
直列させ、かつこれらのガイドの接続部で写真フイルム
細片が屈曲して搬送されるように組み合わせている屈曲
接続部を設け、前記屈曲接続部に、屈曲した写真フイル
ム細片の内側に接触して写真フイルム細片を搬送する駆
動ローラと、この駆動ローラとの間に写真フイルム細片
を挟持して従動回転する従動ローラとを設けたものであ
る。これによれば、写真フイルムをガイドするフイルム
ガイドを直線同志の組み合わせで構成し、これらのフイ
ルムガイドの屈折した接続部に駆動及び従動ローラとを
内蔵したから、写真フイルムを単時間で、且つスムーズ
に搬送できるとともに、写真フイルムに与えるダメージ
も少なくすることができる。
【0010】 写真フイルム細片の後端部をスプールに係
止した後には、スプールを外部から回転させて写真フイ
ルム細片をスプールの外周に巻き付ける。この巻き込み
の際に写真フイルムがパトローネのフイルム通路の内壁
に摺接しないように、請求項5記載の写真フイルムパト
ローネの組立システムには、フイルム巻き込み手段に、
前記写真フイルム細片の少なくとも一方の面に接する後
端を支持するフイルム支持ローラと、前記フイルム支持
ローラを、巻き込み開始時に写真フイルム細片がパトロ
ーネの写真フイルム通路の内壁に接しない経路に保つ巻
込み開始位置と巻き込み終了時に写真フイルム細片が写
真フイルム通路の内壁に接しない経路に保つ巻込み終了
位置との間で移動させるローラ移動手段とを設けたもの
である。また、請求項6に記載したフイルム支持ローラ
及びローラ移動手段手段とを設ける代わりに、スプール
に巻かれる写真フイルムの径に応じてパトローネを僅か
に回転させるパトローネ回転手段を設けてもよい。
【0011】スプールを回転させて写真フイルムを送出
するタイプの写真フイルムパトローネを用いるカメラで
は、写真フイルムの送り出し、及び巻き込みの際にスプ
ールに係合してこれを回動させる回動部材が設けられて
いる。この回動部材は、予め回動可能なトルクが規定さ
れている。このため、組立装置にもスプールの回動トル
クを検査する必要がある。そこで、請求項7記載の写真
フイルムパトローネの組立システムでは、パトローネ内
に写真フイルム細片を巻き込んだ後に、再度スプールを
フイルム送り出し方向に回転させ、写真フイルムの先端
部を僅かに露呈させ、再びスプールをフイルム巻き込み
方向に回転させて先端部をパトローネの内部に収納する
一連の作業の間に、測定手段によって写真フイルムの送
出と巻込とに必要なスプールの回転トルクを測定するよ
うにした。
【0012】製品を組み立てる際には、出荷した後に不
良とされた場合の対応処置をスムーズに行うために、必
ず製造番号や製造年月日等を付与しておく必要がある。
そこで、写真フイルムパトローネにも製造番号や製造年
月日等を付与しておく。付与は、パトローネと写真フイ
ルムとに施すのが好適である。さらに、パトローネと写
真フイルムとの製造番号等を一々照合できないために、
確実に一致させるため、これらの製造番号等を一致させ
ておくのが望ましい。そこで、請求項8記載の組立方法
では、写真フイルム細片を巻き込む前のパトローネから
IDコードを読み取り、定尺切断前の写真フイルムを搬
送しながら前記IDコードに対応した固有のIDコード
を潜像として写真フイルムに焼き込んだ後にその写真フ
イルムを切断してIDコード入りの写真フイルム細片を
作成し、この切断後の写真フイルム細片を対応するID
コードが付されたパトローネに巻き込むようにしたもの
である。また、これ以外の方法としては、IDコードの
潜像を写真フイルム細片に焼き込みする作業と、先に作
成した潜像焼き込み済みの写真フイルム細片を写真フイ
ルムパトローネに巻き込む作業とを並行に行うようにし
てもよい
【0013】 請求項10記載の写真フイルムパトローネ
の組立システムでは、写真フイルムパトローネと写真フ
イルム細片とにそれぞれ有したIDコードが一致するよ
うに、伝達手段で潜像焼込み手段から写真フイルム細片
のIDコードの情報をフイルム巻込み手段に伝達し、こ
こでパトローネから読み取ったIDコードと伝達された
写真フイルム細片のIDコードとをフイルム巻き込み後
に照合するようにしたものである。
【0014】図1は写真フイルムパトローネの一例を示
す。写真フイルムパトローネ10は、樹脂の一体成形品
からなる上・下ケース7,8とからなるパトローネ本体
に予めスプール12と蓋部材14とを内蔵させてパトロ
ーネ9とし、このパトローネ9のスプール12の外周に
写真フイルム細片11を巻き取ることによって組み立て
が完了する。
【0015】上・下ケース7,8の内壁には一対のリブ
15が形成され、写真フイルム細片11をロール状に巻
きつけたスプール12をこれらの上・下ケース7,8の
中に収納したとき、リブ15は写真フイルムの最外周に
接してスプール12からの巻き緩みを防ぐ。したがっ
て、スプール12をフイルム送り出し方向(図中で時計
方向)に回転したときには、写真フイルムロールもスプ
ール12と一体に同方向に回転するようになる。なお、
符号17は先端分離爪を示し、スプール12とともにフ
イルムロールを回転させたときに、この先端分離爪17
が写真フイルム細片11のリーダー部を掬い上げる作用
を行う。
【0016】上・下ケース7,8にはポート部7a,8
aが設けられ、上・下ケース7,8を組み合わせて一体
に連結したときに各ポート部7,8の合わせ目にフイル
ム通路19が形成される。ポート部7a,8aとの間に
は蓋部材14が組み込まれる。蓋部材14の両端部には
それぞれ回転支持部14aが設けられ、蓋部材14はス
プール12の回転軸と平行な軸を中心に回転自在になっ
ている。回転支持部14aの一方の端部にはさらにキー
16が設けられ、パトローネ本体10の側面に露呈す
る。そして、外部からキー16に蓋開放部材18を嵌め
て回転させることによって、蓋部材14をフイルム通路
19を開放する開き位置と閉じる位置との間で回転させ
ることができる。
【0017】スプール12には一対のフランジ12aが
一体に設けられ、写真フイルム細片11はこれらのフラ
ンジ12a間の軸部12bに巻きつけられる。スプール
12の両端はパトローネ本体10の側面に露呈し、この
露呈した部分にはキー13が設けられている。周知のよ
うに、キー13はスプール12を回転させるときにスプ
ール駆動用の部材を係合させるのに用いられる。そし
て、図示したように、キー13の一端部には切欠13a
が設けられている。
【0018】スプール12の軸部12bにはスリット2
0が形成されている。スリット20の内部には、図2及
び図3にも示したように一対の爪21と押さえリブ22
とが設けられ、押さえリブ22は爪21の間に下向きに
突出している。このスリット20は図2で右側が挿入口
側となっており、この挿入口から写真フイルム細片11
の写真フイルム後端部24が挿入される。
【0019】写真フイルム細片11の写真フイルム後端
部24には、図4に示したように一対の係止穴25が形
成されており、前記爪21がこの係止穴25に係合す
る。そして押さえリブ22は写真フイルム後端部24が
浮き上がらないように押さえるから、爪21と係止穴2
5との係止は維持され、スリット20から写真フイルム
細片11を引き抜く方向に力が加わっても抜けることは
ない。なお、写真フイルム後端部24には、前記係止穴
25の外側に位置してさらに一対の穴26が形成され、
これらの穴26は写真フイルム後端部24をスリット2
0に挿入するときに用いられる。
【0020】パトローネ9には、写真フイルム細片11
を収納する前に、外周にラベル26が貼着される。この
ラベル26には、バーコードで記されたIDコード27
がポート部8aの下方に印字されている。IDコード2
7は、パトローネ9の製造番号や製造年月日等を表して
いる。
【0021】写真フイルム細片11のフイルム給送方向
に沿った長さLは、図5に示すように、規定の予定撮影
コマ28の数によって異なり、例えば10枚〜40枚撮
りで、500 〜1700mmとなっている。また、フイルム幅方
向に沿った長さWは、例えば25mmとなっている。なお、
予定撮影コマ28のサイズは30×16.7mmとしている。
【0022】フイルム幅方向の片側には、パーフォレー
ション29がフイルム給送方向に沿って形成されてい
る。パーフォレーション29は、予定撮影コマ28のフ
イルム給送方向に沿った両端上部に2個づつ設けられて
おり、予定撮影コマ28をカメラのアパーチャーに位置
決めするために用いられる。また、写真フイルム細片1
1には、フイルム幅方向の両側にコマ番号、フイルム感
度、IDコード、及び規定コマ数等の情報を表したバー
コード30が予め潜像焼き込み(以下、「プレ露光」と
称する。)されている。このうちIDコードは、写真フ
イルム細片11の製造番号や製造年月日等を表したコー
ドである。
【0023】写真フイルム細片11は、厚み70〜120 μ
m の支持体に、厚み2 〜4 μm で感光層が塗布されてい
る。支持体としては、ポリエチレン-2 ,6 ナフタレート
(PEN) が用いられている。このような構成の写真フイル
ム細片11は、引張弾性が400 〜750Kg/mm2 、また、静
摩擦係数は感光層が塗布された乳剤面側で0.16、反対側
で0.12である。
【0024】
【実施例】写真フイルムパトローネ組立システムを図6
に示す。写真フイルムパトローネ組立システムは、写真
フイルム供給部31、定尺・切断装置35、振分け装置
40、3個の写真フイルム巻込ユニット45a〜45c
とから構成されている。写真フイルム巻込ユニット45
a〜45cは、写真フイルム巻込装置41a〜41c、
パトローネ供給・排出装置42a〜42c、及びパトロ
ーネ受渡し装置43a〜43cとから構成され、これら
は一体化されている。
【0025】写真フイルム供給部31には、帯状写真フ
イルム32を巻き取ったリール33がセットされてい
る。帯状写真フイルム32は、支持体に感光層を塗布し
た後に、乳剤面側を上にしてリール33に巻かれてい
る。帯状写真フイルム32は、リール33から水平方向
に引き出され、穿孔装置34でパーフォレーション29
が連続的に穿孔される。その後、帯状写真フイルム32
は定尺・切断装置35によって規定長さに切断されて写
真フイルム細片11とされる。
【0026】定尺・切断装置35には、定尺送りローラ
ー36及び切断機構37との他に、IDコード等の潜像
をバーコード30で予めプレ露光するためのプレ露光機
構38と、穿孔されたパーフォレーション29を検出す
るためのセンサー39とがそれぞれ配置されている。な
お、バーコード30の代わりに数字をプレ露光してもよ
い。
【0027】切断機構37は、詳しくは後述する振り分
け装置40で振り分けられ、定尺送りローラー36で所
定長さに送られた後に作動して切断する。この切断時に
は、写真フイルム細片11の搬送方向の後端側が図5に
示した写真フイルム先端部23の形状に、また残った帯
状写真フイルム32の搬送方向の先端側が図5に示した
写真フイルム後端部24の形状にそれぞれ整えられ、ま
た穴25,26の穿孔も同時に行われる。さらに、プレ
露光機構38は、詳しくは後述する写真フイルム巻込装
置43で読み取ったパトローネ9のIDコード27を基
に写真フイルム細片11にバーコード30をプレ露光す
る。
【0028】写真フイルム細片11は、写真フイルム後
端部24を先頭にして振分け装置40に送られ、例えば
3個の写真フイルム巻込装置41a〜41cにそれぞれ
振り分けられる。この振り分けは、写真フイルム細片1
1がこれと同じIDコードを記したパトローネ9に収納
されるように振り分けられる。これらの写真フイルム巻
込装置41は、暗室状態の暗室箱47の中に配置されて
おり、これらには明室状態の中に配置されたパトローネ
供給・排出装置42a〜42cがそれぞれ接続されてい
る。そして、パトローネ供給・排出装置42a〜42c
と写真フイルム巻込装置41a〜41cとの間には、暗
室箱47に外部から入射する光を遮光するための遮光性
機能を持ったパトローネ受渡し装置43a〜43cが配
置されている。なお、写真フイルム供給部31、穿孔装
置34、定尺・切断装置35及び振分け装置40は暗室
状態の中に配置されている。
【0029】パトローネ9は、パトローネ受渡し装置4
3によってパトローネ供給・排出装置42から写真フイ
ルム巻込装置43に送られる。写真フイルム巻込装置4
3は、先ず、パトローネ9のIDコード27を読み取
り、この情報をプレ露光機構38に伝達する。その後、
蓋部材14を開き位置に回転させた後に、写真フイルム
細片11の写真フイルム後端部24をスプール12に係
合させた後、スプール12を回転させて写真フイルム細
片11をスプール12の外周に巻き取り、写真フイルム
細片11の全部を巻き取った後に、蓋部材14を閉じ位
置に回転させて作業を完了する。
【0030】組立完了した写真フイルムパトローネ10
は、再度パトローネ受渡し装置43によって写真フイル
ム巻込装置41からパトローネ供給・排出装置42に送
られ、このとき、パトローネ9のIDコード27を再度
読み取り、この情報と写真フイルム細片11にプレ露光
したIDコードとをデータ上で比較して両者のミスがな
いか確認する。その後、包装工程に搬送される。なお、
不良である写真フイルム細片11、例えば、センサ39
でパーフォレーション29が検出されなかった等の写真
フイルム細片11は、振分け装置40によって不良排出
部44に排出される。
【0031】写真フイルム巻込装置41、写真フイルム
受渡し装置43、及びパトローネ供給・排出装置42
は、パトローネ9を1分間に15〜25個処理する能力とな
っており、これらが並列に3個設けられているため、写
真フイルムパトローネ組立システムは写真フイルムパト
ローネ10を1分間に45〜75個で組み立てる能力を有す
る。
【0032】図7に、振分け装置40、写真フイルム巻
込装置41、パトローネ供給・排出装置42、及びパト
ローネ受渡し装置43との概略を示す。振分け装置40
は、軸40aを中心に振分けガイド部40bを所定ピッ
チづつ回動させて写真フイルム細片11を写真フイルム
搬送装置を構成する各直線搬送シュート48a〜48d
にそれぞれ振り分ける。
【0033】直線搬送シュート48a〜48dは、軸4
0aを中心として放射状に配置されており、このうち直
線搬送シュート48a〜48cが暗室箱47の内部で写
真フイルム搬送装置を構成する水平搬送シュート49a
〜49cにそれぞれ接続されている。水平搬送シュート
49a〜49cは写真フイルム巻込装置41a〜41c
にそれぞれ接続されている。なお、直線搬送シュート4
8dは、暗室箱47の外部に配置されている不良排出部
44に接続されている。
【0034】暗室箱47の内部は、2枚の仕切り板51
によって3つの部屋47a,47b,47cに仕切られ
ている。部屋47aには直線搬送シュート48a、水平
搬送シュート49a、及び写真フイルム巻込装置41a
が、また部屋47bに直線搬送シュート48b、水平搬
送シュート49b、及び写真フイルム巻込装置41b
が、さらに部屋47cに直線搬送シュート48c、水平
搬送シュート49c、及び写真フイルム巻込装置41c
がそれぞれ収納されている。
【0035】暗室箱47の内部での直線搬送シュート4
8と水平搬送シュート49との長さは、最大長さの写真
フイルム細片11を1本分をストックできるように、17
00mm以上となっており、全て直線としているので写真フ
イルム細片11の搬送時間を略同じにすることができ
る。
【0036】水平搬送シュート49aは、図8に示すよ
うに、上ガイド板54と下ガイド板55とをラビリンス
に組み合わせ、これらの内部に写真フイルム細片11
を通す写真フイルム細片通路を形成している。写真フイ
ルム細片通路は、写真フイルム細片11の予定露光画面
範囲外を支持するようにしている。上ガイド板54と下
ガイド板55との材質としては、鉄又は真鍮等を用い、
これらにハードクロムメッキを施すのが好適である。そ
して、他の水平搬送シュート49b,49c及び直線搬
送シュート48a〜48bも同様な構造としている。
【0037】暗室箱47には、各写真フイルム巻込装置
41でトラブルが発生した際に開かれる扉52a〜52
cが側面にそれぞれ配置されている。写真フイルム巻込
装置41aがトラブルを生じた場合には、扉52aを開
ける。この際、仕切り板51が設けられているため、ト
ラブルが生じていない写真フイルム巻込装置41b,4
に、開いた扉52aから外光が入射することはな
い。また、扉52を開けた部屋47から振分け装置40
側の部屋に光が入射することがないように、直線搬送シ
ュート48の暗室箱47の入口にシャッタ機構50a〜
50dがそれぞれ配置されている。
【0038】シャッタ機構50は、図9に示すように、
暗室箱47と写真フイルム振分け装置40側との隔壁5
6に取り付けられている。隔壁56には、開口58が設
けられており、開口58を通して直線搬送シュート48
が配置されている。また、直線搬送シュート48は一部
が破断されており、ここにシャッタ板57が入り込み、
開口58を塞ぐ。シャッタ機構50の閉作動は扉52に
連動している。シャッタ機構50aの閉作動は扉52a
の開動作に、またシャッタ機構50bの閉じ作動が扉5
2bの開動作に、さらにシャッタ機構50cの閉じ作動
が扉52cの開動作にそれぞれ連動する。
【0039】直線搬送シュート48及び水平搬送シュー
ト49には、写真フイルム細片11を搬送するため、駆
動ニップローラ対53が所定箇所にそれぞれ組み込まれ
ている。このうち直線搬送シュート48と水平搬送シュ
ート49との接続部にも、駆動ニップローラ対53が配
置されている。
【0040】直線搬送シュート48aと水平搬送シュー
ト49bとの屈折部に組み込んだ駆動ニップローラ対5
3は、図10に示すように、駆動ローラ59と従動ロー
ラ60とからなり、従動ローラ60は、バネ61により
駆動ローラ59に当接する方向に付勢されている。従動
ローラ60は、写真フイルム細片11にキズ等を付けな
いように、金属ローラ60aの外周にゴム60bを塗布
したゴムローラとしている。このように屈折部に駆動ニ
ップローラ対53を組み込んだことで、写真フイルム細
片11を直線的に、且つスムーズに搬送することができ
る。
【0041】写真フイルム巻込ユニット45は、故障が
発生した場合のために、暗室箱47から容易に取り外せ
るようになっている。取り付けた際には、暗室箱47の
壁には、写真フイルム受渡し装置43が光密に組み込ま
れる。そして、写真フイルム受渡し装置43を挟んで暗
室箱47の内部に写真フイルム巻込装置41が、反対の
明室側にパトローネ供給・排出装置42がそれぞれ配置
される。
【0042】写真フイルム受渡し装置43は、パトロー
ネ供給・排出装置42から供給されたパトローネ9を写
真フイルム巻込装置41に移載するものであり、図11
に示すように、暗室箱47の壁に嵌め込まれる遮光部材
62とパトローネホルダー63とから構成されている。
遮光部材62は二分割されており、パトローネホルダー
63を軸63aを中心として回動自在に支持している。
【0043】パトローネホルダー63は、円柱形状をし
ている。そして、図12及び図13にも示すように、遮
光部材62の厚みを厚くしているため、開口62aの上
面又は下面から外光が入射しても、隙間内で数回以上の
反射を繰り返しそのうち隙間内の内壁面に吸収されてし
まうため、暗室箱47の内部に到達することはない。ま
た、パトローネホルダー63の両側面に複数のリブ63
dを回転軌跡に沿って設け、また遮光部材62の開口6
2a,62bとの内壁をパトローネホルダー63の側面
形状に合わせて形成したから、開口62aの側面から外
光が入射しても、暗室箱47の内部に到達することはな
い。
【0044】パトローネホルダー63には、180°回
転対象な位置に凹部63b,63cがそれぞれ形成され
ている。これらの凹部63b,63cには、パトローネ
9を保持するためのパトローネ保持機構64,65がそ
れぞれ取り付けられている。これらのパトローネ保持機
構64,65をパトローネ供給・排出装置42側と写真
フイルム巻込装置41側とにそれぞれ露呈させるため
に、遮光部材62には開口62a,62bがそれぞれ形
成されている。
【0045】パトローネ受渡し機構43の初期状態は、
図11に示すように、パトローネホルダー63を図11
に示す状態としている。すなわち、パトローネ保持機構
64を供給・排出位置に、またパトローネ保持機構65
を巻込み位置にそれぞれ位置決めした状態としている。
供給・排出位置では、パトローネ供給・排出装置42か
らパトローネ9の供給が行われ、このパトローネ9がパ
トローネ保持機構64に保持される。このとき、パトロ
ーネ受渡し機構43は、センサ66によってIDコード
27を読み取る。なお、読み取ったIDコード27の情
報は、定尺・切断装置35のプレ露光機構38に送られ
る。
【0046】IDコード27の読み取り完了後、パトロ
ーネホルダー63を180°回転させ、パトローネ9を
巻込み位置に回転移動させる。巻込み位置では、写真フ
イルム巻込装置41によってパトローネ9に写真フイル
ム細片11を収納して写真フイルムパトローネ10とす
る巻込み作業が行われる。この巻込み作業は、パトロー
ネ9をパトローネ保持機構64で保持させたまま行う。
なお、この巻込み作業中には供給・排出位置で新たなパ
トローネ9がパトローネ保持機構65に保持されてい
る。
【0047】写真フイルム巻込装置41の巻込み作業が
完了した後には、写真フイルム受渡し装置43がパトロ
ーネホルダー63を180°回転させ、写真フイルム細
片11を巻き取った写真フイルムパトローネ10を再び
供給・排出位置に回転移動させる。移動完了後、写真フ
イルムパトローネ10は、パトローネ保持機構64から
パトローネ供給・排出装置42に排出される。なお、こ
れらの作業中には巻込み位置でパトローネ保持機構65
に保持されたパトローネ9に新たな写真フイルム細片1
1が収納されている。
【0048】パトローネ保持機構64は、固定板64a
と可動板64bとから構成されており、パトローネ保持
機構65も固定板65aと可動板65bとから構成され
ている。固定板64a,65aにはパトローネ9の外形
形状に対応した受け部が形成され、図14に示したよう
にパトローネ9を受け入れる。固定板64a,65aに
は、例えば油圧シリンダ装置やリンク機構(いずれも図
示省略)を介して駆動される可動板64b,65bが軸
着され、受け部にパトローネ本体9が供給されるとパト
ローネ9を押さえ付ける。
【0049】可動板64b,65bによりパトローネ9
を押さえ付けると、受け部の形状及びポート部受けによ
りパトローネ9は一定の姿勢で保持され、写真フイルム
通路19の入口も一定の位置に決められる。この姿勢
は、巻込み位置の際に写真フイルム通路19が僅かに上
方に向けた姿勢としている。
【0050】写真フイルム巻込装置41は、図14及び
図15に示すように、写真フイルム後端係止機構70、
スプール駆動機構71、蓋部材開閉機構72、写真フイ
ルム後端支持ローラ73、巻込バックテンションローラ
74、及びインサート用テンションローラ対75等から
構成されている。
【0051】水平搬送シュート49から写真フイルム細
片11が搬送されると、インサート用テンションローラ
対75でニップされる。インサート用テンションローラ
対75は、駆動ローラ75aと従動ローラ75bとで構
成されており、駆動ローラ75aは前述した駆動ニップ
ローラ対53の駆動ローラ59に連動して駆動する。こ
れらの駆動により写真フイルム細片11は、写真フイル
ム後端支持ローラ73から僅かに突出した位置まで移送
される。
【0052】写真フイルム後端支持ローラ73の下方に
は、写真フイルム後端部24を検出するセンサ76が配
置されている。このセンサ76が写真フイルム後端部2
4を検出した時点で駆動ローラ75a,59の駆動が停
止され、写真フイルム細片11の搬送が停止する。これ
により写真フイルム後端部24は、写真フイルム後端支
持ローラ73によって支持された状態となる。写真フイ
ルム後端支持ローラ73は、詳しくは後述するインサー
ト板77の回動軌跡内に写真フイルム後端部24を位置
させた待機位置の状態となっている。この待機位置は、
写真フイルム後端部24を捕捉した後に写真フイルム細
片11がインサート板77の回動軌跡に沿うように写真
フイルム通路19よりも高い位置となっている。
【0053】蓋部材開閉機構72は、蓋部材14のキー
16に係合する蓋開閉部材18と駆動ユニットとから構
成されている。駆動ユニットは、蓋開閉部材18を退避
位置からパトローネ9のキー16に係合させた係合位置
に移動させる移動機構と、蓋開閉部材18を回動させて
写真フイルム通路19を開く開き位置と閉じ位置との間
で開閉を行うモータとからなる。駆動ユニットは、写真
フイルム細片11をパトローネ9に収納する前に蓋開閉
部材18をキー16に係合させ、モータを駆動させて蓋
部材14を開き位置に回転させる。また、写真フイルム
細片11の巻込み作業完了後には、蓋部材14を閉じ位
置に回転させた後に、蓋開閉部材18をキー16から退
避させた退避位置に移動させる。
【0054】写真フイルム後端係止機構は、写真フイル
ム細片11の写真フイルム後端部24をパトローネ9の
スプール12に係止させるものであり、写真フイルム後
端部24をパトローネ9のスプール12に向けてインサ
ートするインサート板77、インサート板77の先端に
一体に設けられた2つの捕捉爪78、インサート板77
を回動させる回動機構とから構成されている。
【0055】インサート板77は、図16及び図17に
も示すように、円弧状に湾曲し、しかも可撓性をもつ金
属薄板から構成され、先端に2つの捕捉爪78がそれぞ
れ一体に形成されている。なお、インサート板77の材
料としては、ステンレスバネ用スプリング鋼板が好適で
あり、さらにこれを調質したものが望ましい。
【0056】インサート板77は、回動機構の作動によ
り捕捉爪78が写真フイルム後端支持ローラ73の上方
に待機した待機位置と、捕捉爪78が写真フイルム通路
19を経てパトローネ9の内部のスプール12に達し、
スリット20に入り込む挿入位置との間で回動する。こ
の回転軸79はスプール12の中心と、写真フイルム通
路19と、インサート板77が待機位置にあるときの捕
捉爪78との三者からほぼ等距離に設定されている。し
たがって、インサート板77を図14に示した待機位置
から時計方向に回転すると、捕捉爪78は写真フイルム
通路19を通りスプール12のスリット20の中に入り
込むようになる。
【0057】捕捉爪78は、インサート板77が回転し
た際に、直ぐに写真フイルム後端部24の2つの穴26
に係合し、写真フイルム後端部24を捕捉する。また捕
捉爪78は、インサート板77が挿入位置の際に、写真
フイルム後端部24がスプール12に当接して傷等を与
えることないように、捕捉した状態が写真フイルム後端
部24の端と同じか、又は僅かに突出する長さとなって
いる。
【0058】スプール駆動機構71は、スプール12の
キー13に係合するフォーク部材80とこれを駆動する
駆動ユニットとから構成されている。駆動ユニットは、
フォーク部材80を退避位置からキー13に係合した係
合位置との間で移動させる移動機構と、フォーク部材8
0を回転させてスプール12を回動させるモータ81と
から構成されている。図18に示すように、フォーク部
材80やモータ81等はスライドフレーム82に載置さ
れており、移動機構はパトローネ保持機構64,65が
巻込み位置に位置決めされた際に、スライドフレーム8
2を退避位置から係合位置にスライドさせる。
【0059】パトローネホルダー63を挟んでフォーク
部材80の反対側にはフォトセンサ83が組み込まれて
いる。このフォトセンサ83は、スプール12のキー1
3に設けられた切欠13aの位置を検知し、スプール1
2が一定の回転位置になっているか否かを識別する作用
を行う。このため、スプール12の他端側にも全く同様
のキー13及び切欠13aが設けられている。スプール
12の一定の回転位置は、インサート板77が挿入位置
の際に捕捉爪78がスリット20の内部に容易に入り込
めるように、写真フイルム後端部24が挿入される側の
スリット20の開口をインサート板77の回動軌跡上に
合わせた位置である。
【0060】フォーク部材80とモータ81との間に
は、トルクメータ84が介在されている。このトルクメ
ータ84は、スプール12を回転させるのに必要なトル
クを測定する。測定は、写真フイルム細片11をパトロ
ーネ9の内部に巻き込んだ直後に、写真フイルム先端部
23をパトローネ9の外部に僅かに送り出すようにスプ
ール12を写真フイルム送り出し方向に回転させ、直ぐ
にスプール12を写真フイルム巻込み方向に回転させて
写真フイルム先端部23をパトローネ9の内部に収納す
る作業を行い、この間に写真フイルム送り出しトルクと
写真フイルム巻き込みトルクとを測定する。この測定結
果は、パトローネ供給・排出装置42に伝達され、不合
格の場合には、ここで不合格集積部に排出される。な
お、写真フイルム細片11の巻込み作業の完了は、前述
したセンサ76によって行われる。
【0061】写真フイルム後端支持ローラ73は、前述
したように、図14に示す状態が待機位置となってい
る。写真フイルム後端支持ローラ73を待機位置の状態
にしたまま、写真フイルム細片11の巻き込み作業を行
うと、写真フイルム細片11が写真フイルム通路19の
上壁に摺動しながら巻き込まれてしまい、写真フイルム
細片11にスリ傷等を生じさせる恐れがある。このた
め、写真フイルム後端支持ローラ73は、写真フイルム
後端部24がスプール12に係止された後に、写真フイ
ルム細片11が写真フイルム通路19の内壁に当接しな
い巻込み開始位置まで移動する。この巻き込み開始位置
は、待機位置より下方で、且つ写真フイルム通路19に
対して略同じか僅かに高い位置となっている。
【0062】また、写真フイルム細片11をスプール1
2に巻き取ってゆくにつれてスプール12に巻かれた写
真フイルム細片11の径が太くなり、写真フイルム細片
11が写真フイルム通路19の内部を通過する位置が異
なってくる。これにより、写真フイルム細片11が写真
フイルム通路19の下壁に摺動してしまう。そこで、写
真フイルム後端支持ローラ73は、巻込み終了する直前
には写真フイルム細片11が写真フイルム通路の内壁に
当接させない巻込み終了位置まで移動しており、写真フ
イルム細片11の巻き径に応じて高さを変えるようにさ
れている。巻込み終了位置は、写真フイルム通路19よ
りも高い位置となっている。
【0063】写真フイルム後端支持ローラ73を巻込み
開始位置から巻込み終了位置まで移動させる機構は、カ
ム板86の回転によって行われる。このカム板86は、
スプール駆動機構71の作動開始に連動して回転し、軸
73aを中心として写真フイルム後端支持ローラ73を
巻込み開始位置から巻込み終了位置に向けて回転させる
形状となっている。
【0064】ところで、写真フイルム細片11は、温度
や湿度の変化によってカールする。特に、写真フイルム
後端部24は、写真フイルム後端支持ローラ73だけで
下方から支持されているだけなので、写真フイルム幅方
向の中央部が凸となる凸カールが生じる。この状態でイ
ンサート板77を回転させると捕捉爪78が穴26に係
合しない恐れがある。そこで、写真フイルム後端部24
の凸カールを矯正するために、写真フイルム後端係止機
構70の作動する際には、インサート用テンションロー
ラ対75が写真フイルム後端部24をニップしている。
この状態で写真フイルム後端係止機構70を作動させる
と、写真フイルム細片11にテンションを与えた状態で
写真フイルム後端部24のインサートが行える。
【0065】テンションは、インサート用テンションロ
ーラ対75の駆動軸に設けられたブレーキ力によって定
められており、例えば20g 〜200gが好ましい。これによ
り、写真フイルム後端部24を確実に捕捉し、さらに、
写真フイルム後端部24を確実にインサート板77に沿
わせてインサートできるため、写真フイルム通路19に
写真フイルム後端部24が引っ掛かる等のトラブルが生
じることはない。そして、写真フイルム後端部24がス
プール12に係止されると、ソレノイド88が作動し、
インサート用テンションローラ対75の従動ローラ75
bが軸89を中心として駆動ローラ75aから上方に退
避し、写真フイルム後端部24のニップを解除する。
【0066】巻込バックテンションローラ74は、イン
サート板77の内側で、且つインサート板77の回動軌
跡から退避した位置が待機位置となっている。この待機
位置には、ソレノイド90の作動によって保持されてい
る。写真フイルム後端部24がスプール12に係止され
た後には、ソレノイド90の作動が停止され、巻込バッ
クテンションローラ74は、軸74aを中心として、写
真フイルム後端支持ローラ73とで写真フイルム細片1
1をニップする位置に回転される。これにより、写真フ
イルム細片11の巻き込みは、巻込バックテンションロ
ーラ74と写真フイルム後端支持ローラ73とのニップ
によって写真フイルム細片11をスプール12に巻き締
めながら行える。
【0067】上記装置を用いて写真フイルムパトローネ
10を組み立てる作用について説明する。図1に示した
ように、パトローネ9は写真フイルム細片11以外の部
品が明室で組み立てられる。明室での組み立てであるか
ら、各部品の組み込みも確実、容易に行うことができ
る。また、上下ケース7,8は超音波溶着により強固に
結合され、その後、IDコード27が印字されたラベル
26が外周に貼着され、パトローネ9そのものは完成品
としてパトローネ供給・排出装置42a,42b,42
cにそれぞれ送られる。
【0068】送られたパトローネ9は、パトローネ供給
・排出装置42a,42b,42cからパトローネ受渡
し装置43a,43b,43cにそれぞれ供給され、各
パトローネホルダー63a,63b,63cのパトロー
ネ保持機構64に保持される。このとき、センサ66
a,66b,66cで保持された各パトローネ9のID
コード27がそれぞれ読み取られる。読み取られたID
コード27の情報は、センサ66a、センサ66b及び
センサ66cの順番で、プレ露光機構38に送られる。
【0069】このようにして各写真フイルム巻込ユニッ
ト45a,45b,45cの運転準備が整うと、リール
33から帯状写真フイルムム32が引き出される。引き
出された写真フイルム32は、穿孔装置34でパーフォ
レーション29が穿孔され、定尺・切断装置35を介し
て振分け装置40に送られる。
【0070】振分け装置40は、写真フイルム巻込装置
41に保持されたパトローネ9のIDコードと写真フイ
ルム細片11にプレ露光したIDコードとが同じとなる
ように写真フイルム細片11を振り分け、例えば、写真
フイルム後端部24側を直線搬送シュート48aに振り
分ける。その後、定尺・切断装置35の定尺送りローラ
36によって規定長さの分だけ送った後に切断され、写
真フイルム細片11とされる。この定尺送りの間にプレ
露光機構38によって写真フイルム細片11の長さ内に
センサ66aから送られてきたIDコードと同じIDコ
ードをプレ露光する。その後、直線搬送シュート48a
の駆動ニップローラ対53が駆動して写真フイルム細片
11をパトローネ巻込装置41aに搬送する。
【0071】パトローネ受渡し装置43aは、定尺送り
ローラ36の定尺送りと同時に、パトローネホルダー6
3を回転させ、パトローネ保持機構64に保持されたパ
トローネ9を供給・排出位置から巻込み位置に回転させ
る。その後、図19に示すように、蓋部材開閉機構72
とスプール駆動機構71とが作動し、蓋開閉部材18に
よって蓋部材14を開き位置に移動させ、またフォーク
部材72によってスプール12を一定な回転位置に回転
させる。
【0072】センサ76によって写真フイルム後端部2
4が検出されると、写真フイルム細片11の搬送が停止
される。停止された写真フイルム細片11は、暗室箱4
7の内部の直線搬送シュート48と水平搬送シュート4
9との長さ内にストックされている。
【0073】写真フイルム巻込装置41の初期状態は、
図14に示すように、インサート用テンションローラ対
によって写真フイルム後端部24がニップされており、
各駆動ローラ対53がフリーとなっている。また、写真
フイルム後端支持ローラ73は待機位置の状態となって
おり、さらに、巻込バックテンションローラ74は退避
位置の状態となっている。
【0074】写真フイルム後端部24が検出されると、
写真フイルム後端係止機構70が作動する。この作動
は、図20に示すように、インサート板77が軸79を
中心に時計方向に回転する。回転すると直ぐに捕捉爪7
8が写真フイルム後端部24の穴26に係合する。イン
サート板77の回転が継続されると、捕捉爪78は、写
真フイルム後端部24を捕捉したまま移動し、写真フイ
ルム細片11は写真フイルム後端支持ローラ73からイ
ンサート板77の回動軌跡に沿うようになる。
【0075】そして、捕捉爪78は、写真フイルム後端
部24を捕捉したまま写真フイルム通路19を通り、パ
トローネ9内に入り込み、スプールの軸部12bに設け
たスリット20内に進入し図21に示すようになる。捕
捉爪78がスリット20の中に入り込んでゆくと、写真
フイルム後端部24は図22に示したように、スリット
20の奥に設けられた係止爪21と押さえリブ22との
間に通され、係止爪21が係止穴25に嵌まり込む。こ
のとき、捕捉爪78がスリット20の内壁に摺接するこ
とがあっても、捕捉爪78自体は可撓性をもっているの
で途中で引っ掛かることなく、捕捉爪78がスリット2
0内をほぼ通過する位置まで移動する。なお、図22で
は軸部12bの下半分は破断して省略してある。
【0076】こうして写真フイルム後端部24がスプー
ル12の軸部12bに係止されると、インサート板77
が元の待機位置に回動し、これにより捕捉爪78がパト
ローネ9の外に引き抜かれる。係止爪21は、写真フイ
ルム後端部24が引き抜き方向に移動することを阻止す
る形状をしているから、係止穴25が係止爪21に一旦
係合した後は、インサート板77がスリット20から引
き抜かれるときに係止爪21から外れることはない。
【0077】インサート板77が待機位置まで戻された
後には、図23に示すように、カム板86が所定角度だ
け回転し、写真フイルム後端支持ローラ73を巻込み開
始位置に移動させる。図24に示すように、写真フイル
ム後端支持ローラ73が巻込み開始位置に移動される
と、写真フイルム細片11は、写真フイルム通路19の
下壁に最も接近した位置となる。なお、写真フイルム後
端支持ローラ73の移動に伴ってインサート用テンショ
ンローラ対75との間に配置したガイド板のうち写真フ
イルム細片11を下方から支える下ガイド板95も移動
する。これにより、巻込み開始の際に、スプール12の
外周最下方の位置と写真フイルム通路19と写真フイル
ム後端支持ローラ73の外周最上の位置とが略水平の高
さとなり、この間で写真フイルム細片11は、略水平に
搬送される。
【0078】その後、図25に示すように、巻込バック
テンションローラ74がニップ位置に移動され、写真フ
イルム細片11は巻込バックテンションローラ74と写
真フイルム後端支持ローラ73とでニップされる。この
とき、インサート用テンションローラ対75の従動ロー
ラ75bが駆動ローラ75aから離れた退避位置に移動
され、ここでの写真フイルム細片11のニップを解除す
る。
【0079】インサート用テンションローラ対75のニ
ップが解除された後には、モータ81によってフォーク
部材80が回転され、スプール12が写真フイルム巻込
み方向に回転される。このとき、写真フイルム細片11
は、巻込バックテンションローラ74と写真フイルム後
端支持ローラ73とでニップされているので、スプール
12の外周に締め付けられながら巻き取られる。また、
フォーク部材80の回転に連動してカム板86が図23
において時計方向に回転する。したがって、図26に示
すように、スプール12に巻き取られる写真フイルム細
片11の巻径に応じて写真フイルム後端係止ローラ73
が巻込み開始位置から巻込み終了位置に向けて移動す
る。これにより、写真フイルム細片11を写真フイルム
通路19の内壁に摺接させずに巻き込むことができる。
【0080】センサ76によって写真フイルム細片11
の巻き込み終了が検出されると、フォーク部材80の回
転が停止される。その後、トルク測定が行われる。な
お、フォーク部材80にはトルクメータ84が接続され
ているため、写真フイルム細片11を巻き込み中に巻き
込みトルクを監視することで、写真フイルム細片11に
かかるテンションの変化を確認することができ、例えば
テンションが重くなって写真フイルム細片11にスリ傷
等を与えるトラブルを未然に防止できる。
【0081】トルク測定は、フォーク部材80を回動さ
せることにより、写真フイルム先端部23をパトローネ
9の外部に僅かに送り出し、再度この写真フイルム先端
部23をパトローネ9の内部に巻き込む。この間に、ト
ルクメータ84によって送り出しトルクと巻き込みトル
クが測定される。この測定結果の情報は、パトローネ供
給・搬出装置42に伝達される。
【0082】トルク測定が完了すると、蓋部材開閉機構
72が蓋開閉部材18を回転させ、蓋部材14を閉じ位
置に回転させる。これにより、写真フイルムパトローネ
10は、内部が光密に保たれる。そして、写真フイルム
受渡し装置43は、パトローネホルダー63を180°
回転させる。最後に、パトローネ9のIDコード27を
再び読み取り、これと写真フイルム細片11にプレ露光
したIDコードのデータを比較する。これにより、写真
フイルム細片11とパトローネ9とのIDコードを確実
に合わせることができる。
【0083】データ上のIDコードの比較が行われた後
に、写真フイルムパトローネ10をパトローネ供給・排
出装置42に排出する。以後は同様の作業が繰り返され
る。
【0084】図27は、巻径に応じて写真フイルム後端
支持ローラ73を巻込み開始位置から巻込み終了位置に
向けて移動させる機構の別の実施例である。スライド板
100は、ガイド部材によって垂直方向に移動自在とな
っており、バネ103によって下方に設けたカムフォロ
ワー101をカム板102に押圧する方向に付勢されて
いる。カム板102は、偏心軸102aを中心として時
計方向に回転する。カム板102は、半回転することで
写真フイルム後端支持ローラ73を巻込み開始位置から
巻込み終了位置に向けて移動させる形状となっている。
これにより写真フイルム後端支持ローラ73は、巻込バ
ックテンションローラ74とともに巻込み開始位置から
巻込み終了位置に移動する。
【0085】ところで、写真フイルム細片11の長さ
は、予定撮影コマの数によって異なる。写真フイルム細
片11の長さが異なることにより、スプール12の外周
に巻かれる写真フイルム細片11の巻径も異なる。巻径
が異なると、パトローネ9の内部に設けた巻き緩み防止
用のリブ15が作用を果たさなくなる。そこで、写真フ
イルム細片11の長さに応じて、リブ15の高さ、又は
スプール12の軸径を変えてやる必要がある。
【0086】リブ15の高さを変化させる場合には支障
はないが、スプール12の軸径を変化させる場合には、
この軸径に応じて写真フイルム後端支持ローラ73の巻
込み開始位置を変化させなければ、写真フイルム細片1
1が巻き込み開始の最に写真フイルム通路19の内壁に
接触する恐れが生じる。そこで、短い長さの写真フイル
ム細片11を巻き取るスプール110の軸径は太いか
ら、カム板102を僅かに回転させ、写真フイルム後端
支持ローラ73の巻込み開始位置を図27に実線で示し
た位置よりも僅かに高くしておく。このように、軸径の
異なったスプールに応じて写真フイルム後端支持ローラ
73の巻込み開始位置を変化させることで、巻き込み開
始時に写真フイルム通路19に写真フイルム細片11が
接触することがない。なお、写真フイルム後端支持ロー
ラ73の巻込み終了位置は、巻き取った写真フイルム細
片11の最外周の径が写真フイルム細片11の長さによ
らず常に一定となるようにスプール12の軸径を変化さ
せるため、変える必要がない。
【0087】図26で説明した実施例では、巻径に応じ
て写真フイルム後端支持ローラ73を移動させた例とし
たが、本発明ではこれに限らず、図28に示すように、
パトローネ9を回転させるようにしてもよい。この場合
には、パトローネ保持機構64,65にパトローネ9を
回転させる機構を組み込む必要がある。パトローネ9の
回転は、写真フイルム通路19の出口となるポート部7
a,8aの中心点111を軸に反時計方向に回転させる
ことで、巻き込みの際に写真フイルム細片11を写真フ
イルム通路19の内壁に接触させないように巻き取るこ
とができる。なお、符号112は写真フイルム後端支持
ローラであり、移動しないようになっている。また、図
27及び図28では図面の煩雑化を防ぐために、スプー
ル12を簡略して記載し、さらに図28では蓋部材14
を省略している。
【0088】上記のように、パトローネ本体10そのも
のについては明室で組み立てておき、パトローネ本体内
のスプール12と写真フイルム24の後端部との係止、
及びその後の写真フイルム巻込工程を暗室工程と分ける
ことによって、パトローネ本体10の構造が多少複雑に
なっても、毎分45〜75個の能力で効率的に写真フイ
ルムパトローネを製造してゆくことが可能となる。
【0089】本発明を実施する上では、以下のような実
施態様を採ることも効果的である。 インサート板は、円弧状となっており、この先端に
写真フイルムの後端部に形成した穴に係合して写真フイ
ルムの後端部を捕捉する捕捉爪を設け、これらの捕捉爪
は、捕捉した際に、捕捉爪の先端が写真フイルムの後端
と同じか又はこれよりも突出する長さとなっていること
を特徴とする請求項4記載の写真フイルム巻込装置。
【0090】 写真フイルム巻込装置には、インサー
ト板が写真フイルムの後端部を捕捉する際に、写真フイ
ルムにテンションを与えるテンションローラが設けられ
ていることを特徴とする記載の写真フイルム巻込装
置。
【0091】によれば、捕捉爪を、捕捉した際に捕捉
爪の先端が写真フイルムの後端と同じか又はこれよりも
突出する長さとしたから、写真フイルムの後端がスプー
ルに接触して写真フイルムの後端部が折り曲がりを防ぐ
ことができ、万が一フイルム後端係止中にトルブルが生
じても、再度トライしてフイルム後端をスプールに係止
することができる。
【0092】また、によれば、インサート板が写真フ
イルムの後端部を捕捉する際に、写真フイルムにテンシ
ョンを与えるテンションローラを設けたため、写真フイ
ルムの後端のカールが防止でき、確実にインサート板の
捕捉爪で捕捉できる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、暗室で行う写真フイルム細片の収納作業と
明室で行うパトローネの供給作業とが並行して行えるか
ら、生産能力が向上し、大量生産が可能となる。また請
求項2記載の発明では、仕切り壁の内壁形状に対応させ
て同心円状の遮光用リブを形成したから、未露光である
写真フイルム細片の暴露が確実に防止でき、信頼性の高
い品質にすることができる。
【0094】請求項3記載の発明によれば、写真フイル
ムをガイドするフイルムガイドを直線同志の組み合わせ
で構成し、これらのフイルムガイドの屈折した接続部に
ニップローラを内蔵したから、写真フイルムを単時間
で、且つスムーズに搬送できるとともに、写真フイルム
に与えるダメージも少なくすることができ、生産性の向
上が図れ、しかも品質の向上にも寄与する。
【0095】請求項4記載の発明では、写真フイルム細
片の後端部をパトローネ内のスプールに係止させるフイ
ルム後端係止手段として、写真フイルムの細片の後端部
を捕捉するインサート板を用い、狭いパトローネのフイ
ルム通路を破損並びに損傷させずに、迅速に係止させる
ことができるため、品質の高い連続生産が可能となる。
【0096】請求項5及び6記載の発明によれば、スプ
ールに巻かれる写真フイルムの径に応じて写真フイルム
の巻込み経路を変化させるフイルム支持ローラとローラ
移動手段、又はスプールに巻かれる写真フイルムの径に
応じてパトローネを僅かに回転させるパトローネ回転手
段を設けたから、スプールの外周に巻き込む際に写真フ
イルムがパトローネのフイルム通路の内壁に摺接するこ
とを確実に防止することができ、写真フイルムにスリ傷
等を生じさせない効果がある。
【0097】請求項7記載の発明では、パトローネ内に
写真フイルム細片を巻き込んだ後に、再度スプールをフ
イルム送り出し方向に回転させ、写真フイルムの先端部
を僅かに露呈させ、再びスプールをフイルム巻き込み方
向に回転させて先端部をパトローネの内部に収納する一
連の作業の間に、測定手段によって写真フイルムの送出
と巻込とに必要なスプールの回転トルクを測定するか
ら、写真フイルム巻込作業を行うのと同じ場所で、回転
トルクの検査を行うから、写真フイルム巻込作業で使用
するスプール回転手段を共通して使用することができ、
作業を重複して行わないで済み、トラブルの防止やコン
パクト化の向上を図ることができる。
【0098】請求項8記載の発明では、パトローネに付
したIDコードを読み取り、該IDコードに対応したI
Dコードを写真フイルム細片に潜像焼き込みした後に、
両者のIDコードが一致するように写真フイルム細片を
パトローネに巻き込むようにしたから、連続作業が容易
となり、大量生産が可能となる。また、請求項9記載の
発明では、読み取ったパトローネのIDコードに対応し
たIDコードを潜像として焼き込む作業と並行して先に
作成した潜像焼き込み済みの写真フイルム細片を写真フ
イルムパトローネに巻き込むようにしたから、生産効率
の向上が図れる。
【0099】請求項10記載の写真フイルムパトローネ
の組立装置では、フイルム巻き込み完了後に、再びパト
ローネのIDコードを読み取って伝達手段で伝達される
写真フイルムIDコードとを照合するようにしから、両
者のIDコードを確実に一致させることができる。請求
11記載の写真フイルムパトローネの組立装置では、
写真フイルムパトローネと写真フイルム細片とにそれぞ
れ有したIDコードが一致するように写真フイルム細片
を写真フイルムパトローネに巻き込むようにしたから、
固有のパトローネと写真フイルム細片との対応付けとい
う点で信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真フイルムパトローネの分解斜視図である。
【図2】スプールの断面図である。
【図3】スプールの正面図であり、一部を破断して示し
ている。
【図4】写真フイルム後端部の説明図である。
【図5】写真フイルム細片の説明図である。
【図6】写真フイルムパトローネ組立システムの概略図
である。
【図7】写真フイルム巻込ユニットの概略説明図であ
る。
【図8】搬送シュートの断面図である。
【図9】シャッタ機構の概略説明図である。
【図10】駆動ローラ対の説明図である。
【図11】パトローネホルダーの概略を示す斜視図であ
る。
【図12】軸方向に破断したパトローネホルダーの断面
図である。
【図13】軸に対して直交する方向に破断したパトロー
ネホルダーの断面図である。
【図14】写真フイルム巻込装置の概略を示す説明図で
ある。
【図15】写真フイルム巻込装置の概略を示す斜視図で
ある。
【図16】インサート板の側面図である。
【図17】インサート板の正面図である。
【図18】フォーク部材駆動機構の概略説明図である。
【図19】写真フイルム巻込装置の動作を示すフローチ
ャートである。
【図20】写真フイルム後端部を検出した状態を示す要
部説明図である。
【図21】インサート爪が挿入位置に挿入された状態を
示す要部説明図である。
【図22】インサート爪がスプールに挿入された状態を
示す要部説明図である。
【図23】フイルム後端支持ローラを巻取り開始位置に
移動させた状態を示す写真フイルム巻込装置の説明図で
ある。
【図24】フイルム後端支持ローラを巻取り開始位置に
移動させた状態を示す要部説明図である。
【図25】巻込バックテンションローラをニップ位置に
移動させた状態を示す要部説明図である。
【図26】巻径に応じてフイルム後端支持ローラを移動
させた状態を示す要部説明図である。
【図27】巻径に応じてフイルム後端支持ローラを移動
させる機構の他の実施例を示す要部説明図である。
【図28】巻径に応じてパトローネを移動させるように
した実施例を示す要部説明図である。
【符号の説明】
9 パトローネ 10 写真フイルムパトローネ 11 写真フイルム細片 14 蓋部材 19 フイルム通路 20 スリット 21 係止爪 22 押さえリブ 24 写真フイルム後端部 25 係止穴 26 穴 34 穿孔装置 35 定尺・切断装置 40 振分け装置 41 写真フイルム巻込装置 42 パトローネ供給・排出装置 43 パトローネ受渡し装置 45 写真フイルム巻込ユニット 63 パトローネホルダー 73 フイルム後端支持ローラ 74 巻込バックテンションローラ 75 インサート用テンションローラ対 77 インサート板 78 捕捉爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−51443(JP,A) 特開 平6−35128(JP,A) 特開 平6−35123(JP,A) 特開 平5−88547(JP,A) 特開 平1−291136(JP,A) 特開 昭59−28153(JP,A) 特開 平6−35126(JP,A) 特開 昭59−174428(JP,A) 特公 昭26−7477(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 3/00 555

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 暗室内に設置され、帯状写真フイルムを
    搬送しながら一定の長さごとに切断して切断後の写真フ
    イルム細片を後端側から順次に送り出す定尺・切断装置
    と、この定尺・切断装置から送り出されてくる写真フイ
    ルム細片を暗室内の複数の搬送シュートに順次に振り分
    ける振り分け装置と、前記複数の搬送シュートの後端側
    にそれぞれ設けられ、振り分け装置から送られてきた写
    真フイルム細片を空のパトローネに巻き込む複数のフイ
    ルム巻き込みユニットとからなる写真フイルムパトロー
    ネ組立システムであって、 前記フイルム巻き込みユニットは、 暗室と明室とを仕切る仕切り壁に回転自在に設けられた
    回転円筒部に組み込まれ、回転円筒部の回転位置に応じ
    て一方が暗室内のフイルム巻き込み位置に移動したとき
    には他方が明室側のパトローネ供給・排出位置に移動す
    る一対のパトローネ保持部を有するパトローネホルダ
    と、 前記フイルム巻き込み位置に移動したパトローネ保持部
    が保持している空のパトローネのスプールに、前記搬送
    シュートから送られてきた写真フイルム細片の後端を係
    止させるフイルム後端係止手段と、 写真フイルム細片の後端が係止された前記スプールを回
    転させて写真フイルム細片をパトローネ内に巻き込むフ
    イルム巻き込み手段と、 前記パトローネ供給・排出位置に移動したパトローネ保
    持部が保持している写真フイルム細片巻き込み後のパト
    ローネを取り出した後に、新たな空のパトローネをその
    パトローネ保持部に供給するパトローネ排出・供給手段
    とを有していることを特徴とする写真フイルムパトロー
    ネ組立システム。
  2. 【請求項2】 前記回転円筒部の側面に、前記仕切り壁
    の内壁形状に対応させて同心円状の遮光用リブを形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の写真フイルムパトロ
    ーネの組立システム。
  3. 【請求項3】 前記搬送シュートのいずれかは、写真フ
    イルム細片が屈曲して搬送されるように2つの直線状の
    フイルムガイドを接続して構成されるとともに、これら
    の接続部には、屈曲した写真フイルム細片の内側に接触
    して写真フイルム細片を搬送する駆動ローラと、この駆
    動ローラとの間に写真フイルム細片を 挟持して従動回転
    する従動ローラとが設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の写真フイルムパトローネの組立システム。
  4. 【請求項4】 前記フイルム後端係止手段は、写真フイ
    ルム細片の後端を捕捉して該後端とともにパトローネに
    形成された写真フイルム通路からパトローネ内に進入
    し、写真フイルム細片の後端を前記スプールに係止させ
    た後に写真フイルム通路から引き出されるインサート板
    を有することを特徴とする請求項1記載の写真フイルム
    パトローネの組立システム。
  5. 【請求項5】 前記フイルム巻き込み手段に、前記写真
    フイルム細片の少なくとも一方の面に接する後端を支持
    するフイルム支持ローラと、前記フイルム支持ローラ
    を、巻き込み開始時に写真フイルム細片がパトローネの
    写真フイルム通路の内壁に接しない経路に保つ巻込み開
    始位置と巻き込み終了時に写真フイルム細片が写真フイ
    ルム通路の内壁に接しない経路に保つ巻込み終了位置と
    の間で移動させるローラ移動手段とを設けたことを特徴
    とする請求項1記載の写真フイルムパトローネの組立シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 前記フイルム巻き込み手段に、前記スプ
    ールの回転により写真フイルム細片をスプール外周に巻
    き付けるに際して、スプールに巻かれている写真フイル
    ムの巻径に応じて写真フイルムパトローネを回転させる
    パトローネ回転手段を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の写真フイルムパトローネの組立システム。
  7. 【請求項7】 前記写真フイルム巻き込み手段に、巻き
    込み動作終了後に該巻き込み動作実施位置にて該スプー
    ルを写真フイルム送出方向に回転させて写真フイルム
    片の先端部を僅かに露呈させ、再び該スプールを写真フ
    イルム巻き込み方向に回転させて該先端部を該パトロー
    ネの内部に収納する間に、写真フイルム細片の送出と巻
    込とに必要なスプール回転トルクを測定する測定手段を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の写真フイルムパ
    トローネ組立システム。
  8. 【請求項8】 外表面に固有のIDコードが付されたパ
    トローネに請求項1記載の写真フイルムパトローネ組立
    システムを用いて定尺切断後の写真フイルム細片を巻き
    込む工程を含む写真フイルムパトローネの組立方法であ
    って、前記写真フイルム細片を巻き込む前のパトローネ
    から前記IDコードを読み取り、定尺切断前の写真フイ
    ルムを搬送しながら前記IDコードに対応した固有のI
    Dコードを潜像として写真フイルムに焼き込んだ後にそ
    の写真フイルムを切断してIDコード入りの写真フイル
    ム細片を作成し、この切断後の写真フイルム細片を対応
    するIDコードが付されたパトローネに巻き込むことを
    特徴とする写真フイルムパトローネの組立方法。
  9. 【請求項9】 前記IDコードの情報の潜像を前記写真
    フイルム細片に焼き込む工程と、先に作成した潜像焼き
    込み済みの写真フイルム細片をパトローネに巻き込む
    とを並行して行うことを特徴とする請求項8記載の写
    真フイルムパトローネの組立方法。
  10. 【請求項10】 外表面に固有のIDコードを有したパ
    トローネに定尺切断後の写真フイルム細片を巻き込む請
    求項1記載の写真フイルムパトローネの組立システムに
    おいて、 空のパトローネからパトローネごとに付与したIDコー
    ドを読み取る読み取り手段と、 読み取ったパトローネのIDコードに対応付けされ、か
    つ個々の写真フイルム細片に固有に付与したIDコード
    の情報を潜像として定尺切断済みの写真フイルム細片に
    焼き込みする潜像焼込み手段と、 潜像焼込み手段で潜像焼き込みしたIDコードの情報を
    伝達する伝達手段と、 前記IDコードを読み取ったパトローネを前記パトロー
    ネ保持部に供給するパトローネ受渡し手段と、 前記フイルム巻き込み手段で写真フイルム細片をパトロ
    ーネに巻き込んで前記パトローネ供給・排出位置に移動
    した後に、前記読み取り手段で再びパトローネのIDコ
    ードを読み取り、その読み取ったIDコードと前記伝達
    手段から伝達される写真フイルム細片のIDコードとを
    照合する照合手段とを備えたことを特徴とする写真フイ
    ルムパトローネの組立システム。
  11. 【請求項11】 前記読み取り手段は、前記パトローネ
    ホルダの何れか一方のパトローネ保持部をパトローネ供
    給・排出位置に移動したときに、そのパトローネ保持部
    で前記パトローネを保持した状態でIDコードを読み取
    ることを特徴とする請求項10記載の写真フイルムパト
    ローネの組立システム。
  12. 【請求項12】 パトローネ用のIDコードを印刷した
    ラベルを写真フイルムパトローネの外表面に貼り付ける
    貼付手段を備え、前記読み取り手段は、前記ラベルに印
    刷したIDコードを読み取ることを特徴とする請求項1
    0又は11記載の写真フイルムパトローネの組立システ
    ム。
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