JP3287811B2 - リニアモーター用コイル装置 - Google Patents

リニアモーター用コイル装置

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武夫 川嶋
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株式会社モステック
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモーター用
コイル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリニアモーター用コイル装置とし
ては、図3および図4で示されるような構成のものがあ
った。ここに、図3は従来のリニアモーター用コイル装
置の斜視図であり、図4はその正面図である。また、図
5は、従来のリニアモーター用コイル装置の上部付近の
正面図である(リニアカーも図示されている)。
【0003】まず、図3および図4を参照しながら、従
来のリニアモーター用コイル装置の構成について説明す
る。すなわち、基盤35上には、複数の板状固定磁芯3
6、37、38、39、40、41、42、43が直立
させられて等間隔に立設されている。また、コイル4
4、45、46、47、48は、それぞれ前記固定磁芯
を二本ずつ束にして巻回するように、前記板状固定磁芯
に順次装着されている。つまり、コイル44は、板状固
定磁芯37および板状固定磁芯38を巻回するように装
着されており、コイル45は、板状固定磁芯38および
板状固定磁芯39を巻回するようにコイル44の上から
装着されている。このようにして、コイル46、47、
48も順次装着されている。また、コイル44、45、
46、47、48の端子部は電圧印加回路に接続され、
これらコイル間には電気絶縁用のシートが挿入されてい
る(図示省略)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のリニ
アモーター用コイル装置の板状固定磁芯36、37、3
8、39、40、41、42、43は、直立させられて
基盤35上に立設されている。したがって、図5にも示
されているように、これら板状固定磁芯の上端部の縦断
面における端部の角49、50、51、52、53、5
4,55、56および57、58、59、60、61、
62、63、64は全て直角であり、コイル装置の上部
に発生する磁界は、左右対称的である。
【0005】しかしながら、リニアモーター用コイル装
置は、リニアカー66を走行させるために使用されるも
のであるから、磁界は、むしろ積極的に左右非対称的で
ある方がよい。すなわち、磁界は、リニアカーの走行方
向67に対して適切に歪んでいる方がよい。
【0006】本発明は、このような従来のリニアモータ
ー用コイル装置における課題を考慮し、コイル装置の上
面に非対称的な磁界を発生させるようなリニアモーター
用コイル装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に対
応)は、基盤と、その基盤の表面に対し傾斜して前記基
盤上並列的に立設された複数の固定磁芯と、所定個の前
記固定磁芯を束にしてそれら固定磁芯に巻回された複数
個のコイルとを備え、前記固定磁芯の上端部の縦断面に
おける一方の端部の角度は鋭角であり、他方の端部の角
度は鈍角であり、前記傾斜の方向は、前記複数の固定磁
芯の配列の方向であることを特徴とするリニアモーター
用コイル装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下では、当該発明にかかる実施
の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。ここ
に、図1は本発明の一実施の形態であるリニアモーター
用コイル装置の正面図である。また、図2は、本発明の
一実施の形態におけるリニアモーター用コイル装置の上
部付近の正面図である(リニアカーも図示されてい
る)。
【0009】まず、図1を参照しながら、本実施の形態
におけるコイル装置の構成について説明する。すなわ
ち、基盤1上には、複数の板状固定磁芯2、3、4、
5、6、7、8、9が基盤1の表面に対し符合15で表
される角度(60゜)だけ傾斜させられて等間隔に立設
されている。また、コイル10、11、12、13、1
4は、それぞれ前記固定磁芯を二本ずつ束にして巻回す
るように、前記板状固定磁芯に対して順次まっすぐ装着
されている。また、コイル10、11、12、13、1
の端子部は電圧印加回路に接続され、これらコイル間
には電気絶縁用のシートが挿入されている(図示省
略)。
【0010】ところで、本発明の一実施の形態であるリ
ニアモーター用コイル装置の板状固定磁芯2、3、4、
5、6、7、8、9は、基盤1の表面に対し符合15で
表される角度(60゜)だけ傾斜させられて立設されて
いる。よって、図2にも示されているように、これら固
定磁芯の上端部の縦断面における一方の端部の角16、
17、18、19、20、21、22、23は鋭角であ
り、他方の端部の角24、25、26、27、28、2
9、30、31は鋭角である。したがって、コイル装置
の上部に発生する磁界は、左右非対称的であって、リニ
アカー33の走行方向34に対して適切に歪んでいる。
【0011】なお、本発明におけるコイルの装着は、上
述した実施の形態におけるように各コイルが二本の固定
磁芯を巻回するように行う必要はなく、各コイルが任意
の本数の固定磁芯を巻回するように行ってもよい。
【0012】なお、本発明におけるコイルの装着は、上
記実施の形態におけるように固定磁芯に対してまっすぐ
である必要はなく、傾いていてもよい。
【0013】なお、本発明における基盤の表面に対する
固定磁芯の傾斜は、上記実施の形態では60゜(符合1
5で表される角度)であったが、他の角度でもよく、要
するにコイルの装着が可能であるような角度であればよ
い。
【0014】なお、本発明における固定磁芯の形状は、
上記実施の形態では板状であったが、円柱など他の形状
でもよい。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の本発明は、コイル装置の上面に非対称的な磁界
を発生させるようなリニアモーター用コイル装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるリニアモーター用
コイル装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるリニアモーター
用コイル装置の上部付近の正面図である。
【図3】従来のリニアモーター用コイル装置の斜視図で
ある。
【図4】従来のリニアモーター用コイル装置の正面図で
ある。
【図5】従来のリニアモーター用コイル装置の上部付近
の正面図である。
【符号の説明】
1 基盤 2、3、4、5、6、7、8、9 板状固定磁芯 10、11、12、13、14 コイル 15 板状固定磁芯が基盤1の表面に対してなす角度
(60゜) 33 リニアカー 34 リニアカー33の走行方向 35 基盤 36、37、38、39、40、41、42、43 板
状固定磁芯 44、45、46、47、48 コイル 66 リニアカー 67 リニアカー66の走行方向

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基盤と、その基盤の表面に対し傾斜して
    前記基盤上並列的に立設された複数の固定磁芯と、所定
    個の前記固定磁芯を束にしてそれら固定磁芯に巻回され
    た複数個のコイルとを備え、 前記固定磁芯の上端部の縦断面における一方の端部の角
    度は鋭角であり、他方の端部の角度は鈍角であり、前記傾斜の方向は、前記複数の固定磁芯の配列の方向で
    ある ことを特徴とするリニアモーター用コイル装置。
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