JP3287153B2 - 組立用ロボットによるワーク自動組付方法およびその装置 - Google Patents

組立用ロボットによるワーク自動組付方法およびその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、組立用ロボットによる
ワーク自動組付方法およびその装置に係り、特に、変形
させながら作業をする必要があるワークを自動的に組み
付けることができるものに関する。
【0002】
【従来の技術】部品の組付作業の中には、固体差が大き
く精度のあまり良くない樹脂成形品などの柔軟物を部品
(組付物、被組付物)とし、それらを変形させながら作
業を行うことを前提としているものがある。たとえば、
インストルメントパネル(樹脂製)1にダクト(樹脂
製)2を組み付ける作業を例にとると、インストルメン
トパネル1のサイドデフグリル(差込口)3にダクト2
のサイドデフダクト部4を挿入する場合には、サイドデ
フダクト部4をたわめながらサイドデフグリル3に差し
込まなければならない。前記ダクト2はサイドデフダク
ト4とセンターベントダクト4をあらかじめ組み付けて
モジュール化した組立部品(ユニット)である(以上、
図9参照)。従来、このような部品の組付作業は人間に
よる作業を前提としており、専ら手作業で行われてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、部品の組付
作業をロボットを用いて自動化する場合には一般に複雑
な制御を必要とする。特に、上記のように樹脂成形品な
どの柔軟物は固体差が大きく部品精度にばらつきがある
ため、これらをワークとする場合には、人間と同じよう
な感覚で、つまり手(ハンド)に加わる力の具合を感じ
ながら作業を行う必要があり、力覚による力制御を行っ
て組付動作の力を微妙に制御しながら作業を行うことが
不可欠である。その上、とりわけ上記の例のように組付
時にワークを変形させながら作業をすることが前提とさ
れている場合には、たとえば双腕ロボットを使用する場
合を例にとると、ワークを分解または破壊しない範囲内
で2本のロボットアームを左右別々に独立して動かす必
要があり、きわめて高度な制御機能が必要とされる。こ
うした事情から、従来、その自動化はきわめて困難であ
った。
【0004】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、変形させながら作業をする
必要があるワークを組立用ロボットにより自動的に組み
付けることができる組立用ロボットによるワーク自動組
付方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1記載の組立用ロボットによる
ワーク自動組付方法は、組立用ロボットの手首に装着し
た力覚センサの検出値を利用してワークの組付作業を自
動的に行う組立用ロボットによるワーク自動組付方法で
あって、ワークが干渉した時に力覚センサの検出値に基
づいて前記ロボットの動作に関する補正量を決定する段
階と、補正後のロボット位置が、ワークが分解または破
壊される寸前の力覚情報によって決定された動作可能範
囲内にあるかどうかを判定する段階と、補正後のロボッ
ト位置が前記動作可能範囲内にあるときに前記補正量に
従って前記ロボットの動作を補正する段階とを有するこ
とを特徴とする。
【0006】
【0007】
【0008】また、請求項記載の組立用ロボットによ
るワーク自動組付装置は、組立用ロボットの手首に装着
した力覚センサの検出値を利用してワークの組付作業を
自動的に行う組立用ロボットによるワーク自動組付装置
であって、ワークが干渉した時に前記力覚センサの検出
値に基づいて前記組立用ロボットの動作に関する補正量
を決定する補正量決定手段と、ワークが分解または破壊
される寸前の力覚情報によって決定された前記組立用ロ
ボットの動作可能範囲データを記憶する記憶手段と、前
記補正量決定手段によって決定された補正後のロボット
位置が前記記憶手段に記憶されている動作可能範囲内に
あるかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段によ
り補正後のロボット位置が動作可能範囲内にあると判定
されたときに前記補正量決定手段によって決定された補
正量に従って前記組立用ロボットの動作を補正する補正
手段と、を有することを特徴とする組立用ロボットによ
るワーク自動組付装置。
【0009】
【作用】上記のように構成された請求項1記載の組立用
ロボットによるワーク自動組付方法にあっては、ワーク
が干渉した時に力覚センサの検出値に基づいて組立用ロ
ボットの動作に関する補正量を決定した後、補正後のロ
ボット位置が、ワークが分解または破壊される寸前の力
覚情報によって決定された動作可能範囲内にあるかどう
かを判定し、この判定の結果補正後のロボット位置が動
作可能範囲内にあるときには前記補正量に従って前記ロ
ボットの動作を補正する。すなわち、ワークが分解また
は破壊される寸前の動作可能範囲内であることを確認し
てから補正動作を行うので、変形させながら作業をする
必要があるワークであっても組立用ロボットにより自動
的に組み付けることができる。
【0010】
【0011】
【0012】また、請求項記載の組立用ロボットによ
るワーク自動組付装置にあっては、実際にワークの組付
作業を実行する前にあらかじめ組立用ロボットの動作可
能範囲をワークが分解または破壊される寸前の位置とし
決定し、そのデータを記憶手段に記憶しておく。実際
の組付作業にあたっては、補正量決定手段は、ワークが
干渉した時に力覚センサの検出値に基づいて組立用ロボ
ットの動作に関する補正量を決定し、判定手段は、補正
量決定手段によって決定された補正後のロボット位置が
記憶手段に記憶されている動作可能範囲内にあるかどう
かを判定し、補正手段は、判定手段により補正後のロボ
ット位置が動作可能範囲内にあると判定されたときに補
正量決定手段によって決定された補正量に従って組立用
ロボットの動作を補正する。すなわち、ワークが分解ま
たは破壊される寸前の動作可能範囲内であることを確認
してから補正動作を行うので、変形させながら作業をす
る必要があるワークであっても組立用ロボットにより自
動的に組み付けることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、ここでは、組付作業として、ダクトユニッ
ト(樹脂製)2をインストルメントパネル(樹脂製)1
に差し込んで組み付ける作業を例にとって説明する(図
9参照)。
【0014】図1は本発明のワーク自動組付装置を構成
する組立用ロボットの一例を示す全体図である。この組
立用ロボット10(以下、単にロボットという)は、た
とえば、人間のように2本の腕(アーム)を持ったティ
ーチング・プレイバック方式の双腕ロボットで構成さ
れ、作業台6の上に所定の治具7により固定されたイン
ストルメントパネル1にダクトユニット2を組み付ける
作業を行うものである。双腕ロボット10の各腕はサー
ボモータ直接駆動方式による多関節型であり、それぞれ
独立にティーチングが可能であって、腕(アーム)11
と手(ハンド)12の結合部分である手首には力覚セン
サ13が装着されている(図2参照)。実際にダクトユ
ニット2をインストルメントパネル1に組み付ける際に
は、双腕ロボット10によってダクトユニット2を所定
の2箇所の位置Aで把持して移動させ、インストルメン
トパネル1の内側の差込口(サイドデフグリル)3に差
し込む(図9参照)。前述したように、樹脂成形品など
の柔軟物は固体差が大きく部品精度を求めることはでき
ないので、これをワークとする場合には、ワークを正確
に位置決めしたりロボットを正確に教示したりすること
なく組付作業を行えるようにする必要がある。そのた
め、本実施例では、後述するように、力の加わり方を感
じながら適切に動作を修正して作業を行う、つまり力覚
による力制御を行って組付動作の力を微妙に制御しなが
ら作業をなすようにしている。なお、ダクトユニット2
は、前述したように、サイドデフダクト4とセンターベ
ントダクト5を組み付けて構成されている。
【0015】双腕ロボット10の各腕の手首に装着され
た力覚センサ13は、たとえば、6次元の情報を扱う6
軸の力覚センサであって、手(ハンド)に作用する反力
やモーメント(力覚情報)を直接検出するものである。
6次元の力覚情報は、たとえば、XYZの各軸方向の荷
重とモーメントからなっている。力覚センサ13の構造
自体は周知である。本実施例では、後述するように、こ
の力覚センサ13の検出値(力覚情報)を力制御にフィ
ードバックすることによって、ダクトユニット2のイン
ストルメントパネル1への組付作業を自動的に行うよう
にしている。
【0016】図3は本発明のワーク自動組付装置の構成
例を示すブロック図である。双腕ロボット10の2本の
ロボットアーム(ハンドも含む)11a、11bはロボ
ットコントローラ14によって統合的に制御される。ロ
ボットコントローラ14は、ロボットアーム11a、1
1bの動作を記憶し制御する補正手段としてのロボット
制御部15と、ロボットアーム11a、11bの各駆動
軸のサーボモータ(以下、単に軸モータという)に駆動
電力を供給するサーボアンプ16と、ロボットアーム1
1a、11bの手首にそれぞれ装着された力覚センサ1
3a、13bの検出値(力覚信号)を入力し監視する力
覚監視部17と、ロボットアーム11a、11bの位置
を補正する信号を作出する補正量決定手段としての位置
補正部18と、ロボットアーム11a、11b間の相対
的な動作可能範囲を決定し管理する判定手段としての動
作範囲管理部19とを有しており、上記各部15、1
7、18、19は入出力インタフェース20を介して内
部的に相互に接続されている。また、入出力インタフェ
ース20には、外部装置として、力覚センサ13a、1
3bのほかに、ワーク(ダクトユニット2)の把持範囲
を設定するための端末装置21や、ロボットアーム11
a、11bに所要の作業を記憶させるためのリモートコ
ントロール装置である教示盤22、作業台6上にワーク
(インストルメントパネル1、ダクトユニット2)が搬
入、搬出されたことを検出するリミットスイッチなどの
各種センサ(図示せず)などがそれぞれ接続されてい
る。また、ロボットアーム11a、11bに関するロボ
ット信号(たとえば、データの警告信号や断線検知な
ど)はロボット制御部15に対して入出力される。
【0017】ロボットアーム11a、11bの基本動作
の制御は、通常のプレイバックロボットの場合と同様で
あって、まず、あらかじめ教示盤22を操作して各ロボ
ットアーム11a、11bを動かして実際の組付作業を
教示することにより、その作業の順序、条件、位置、お
よびその他の情報をロボット制御部15内のメモリ23
に記憶させる。この教示作業は、双腕ロボット10の場
合、両方の腕についてそれぞれ行われる。実際の組付作
業は、2本のロボットアーム11a、11bを協調して
動作させることによって行われ、教示された順序、条
件、位置などの情報を必要に応じて読み出し、サーボア
ンプ16を介して軸モータ制御およびブレーキ制御を行
うことにより、その読み出した情報に従って動作の各段
階を逐次進めていく。その際、本実施例では、後述する
ように、組付段階において左右のロボットアーム11
a、11bを順次別々に動作させるが、それぞれ力覚セ
ンサ13a、13bの検出値を監視しながら適切に動作
を補正しながら差し込み動作を行うようになっている。
【0018】力覚監視部17は、上記したように、力覚
センサ13a、13bの検出値を入力して監視するもの
である。具体的には、たとえば、あらかじめ、ロボット
アーム11a、11bに正常な組付動作を教示した時の
力覚センサ13a、13bの検出値の変化をたとえば時
間に対する関係でメモリ24に記憶しておき(以下、メ
モリ24に記憶された正常動作時の時間に対する力覚セ
ンサ検出値のデータを力覚パターンという)、ロボット
制御部15からの同期信号により、メモリ24内の力覚
パターンを再生して、現在の検出値と比較し、それらの
誤差を求める。そして、求めた誤差があらかじめ設定さ
れた許容範囲内にあるかどうかを判定し、その結果をロ
ボット制御部15(範囲内の場合)または位置補正部1
8(範囲外の場合)に出力する。補正動作の間は、力覚
パターンの再生は停止される。メモリ24に記憶されて
いる力覚パターンは、実際に組付作業を行って成功した
時、つまり正常な組付動作を行った時の力覚センサ13
a、13bの検出値の変化であるから、ロボットアーム
11a、11bの動きと同期をとりながら力覚パターン
を逐次再生し、その時点における対応する組付動作の段
階における力覚センサ検出値(組み付いていない状態)
と比較して、力覚パターンに倣うように位置補正をかけ
ることによって、ワーク(インストルメントパネル1、
ダクトユニット2)をそれほど正確に位置決めしていな
くても、確実に組み付けることができる。
【0019】位置補正部18は、上記したように、ロボ
ットアーム11a、11bの位置を補正する信号を作出
するものである。位置補正部18のメモリ25には、力
覚センサ13a、13bの検出値と対応する動作段階で
の力覚パターンの値との誤差が許容範囲内にないときに
その誤差を許容範囲内に収めるためにロボットアーム1
1a、11bを動かすべき補正量(方向も含む)に関す
るデータ(以下、補正量テーブルという)が記憶されて
いる。この補正量テーブルの内容は、あらかじめ、動作
実験などを行って、適当に設定しておく。位置補正部1
8は、力覚監視部17の判定結果から、上記の補正量テ
ーブルを参照して、ロボットアーム11a、11bの移
動補正量を求める。この補正量はロボット制御部15に
出力され、ロボット制御部15は、指示された補正量に
従ってロボットアーム11a、11bを動かして、力の
加わり具合を制御することになる。
【0020】動作範囲管理部19は、上記したように、
ロボットアーム11a、11b間の相対的な動作可能範
囲を決定し管理するものである。具体的には、あらかじ
め、たとえば双腕ロボット10を教示する際に、ダクト
ユニット2を扱う場合における双腕ロボット10の動作
可能範囲を決定し、この結果を記憶手段としてのメモリ
26に記憶する。動作可能範囲は、扱うワークの形状に
応じて決定される。本実施例では、ガタを有するダクト
ユニット2を対象物とするため、双腕ロボット10の動
作可能範囲はダクトユニット2のがたつきの度合に対応
している。動作可能範囲を決定する手順については後述
する。また、動作範囲管理部19は、位置補正部18の
結果により補正されたロボットアーム11a、11b間
の相対位置が上記の動作可能範囲内にあるかどうかを判
定する機能をも有している。
【0021】次に、以上のように構成された本装置の動
作について図4〜図8のフローチャートを参照して説明
する。まず、図4は動作可能範囲を決定する手順を示す
メインフローチャートであり、図5〜図7は図4中のサ
ブルーチンの内容を示すフローチャートである。これら
の処理は、たとえば、あらかじめ、双腕ロボット10を
教示する際に実行される。なお、説明にあたっては、適
宜、図9を参照する。
【0022】まず、教示盤22を操作して双腕ロボット
10のそれぞれのアーム11a、11bでワーク(ダク
トユニット2)を所定の2箇所の位置Aで把持する(ス
テップS1)。
【0023】次に、X軸方向(左右方向)における2本
のロボットアーム11a、11bの相対可動範囲を決定
する(ステップS2)。具体的には、図5のフローチャ
ートに示すように、まず、2本のロボットアーム11
a、11bを寸動(インチング)によりX軸方向に徐々
に開いていき(つまり、アーム11a、11bの間隔を
広げ)(ステップS6)、ワークが分解する寸前の間隔
を求めてメモリ26に記憶する(ステップS7)。ま
た、ワークが分解する寸前の力覚センサ13a、13b
の検出値もメモリ26に記憶する(ステップS8)。た
とえば、ワークが分解する寸前の間隔は、寸動させなが
ら各ロボットアーム11a、11bの位置データを監視
しておき、実際に分解が起こった時点の直前の位置デー
タに基づいてアーム11a、11bの間隔を算出する
(以下同様)。同じく、ワークが分解する寸前の力覚セ
ンサ値も、寸動させながら各力覚センサ13a、13b
の検出値を監視しておき、実際に分解が起こった時点の
直前の力覚センサ値を記憶する(以下同様)。次に、ロ
ボットアーム11a、11bを寸動(インチング)によ
りX軸方向に徐々に閉じる(つまり、アーム11a、1
1bの間隔を狭める)方向に動かし(ステップS9)、
ワークが破壊される寸前の間隔を求めてメモリ26に記
憶する(ステップS10)。また、ワークが破壊される
寸前の力覚センサ13a、13bの検出値もメモリ26
に記憶する(ステップS11)。なお、ステップS6と
ステップS9において2本のロボットアーム11a、1
1bを共に動かすか、またはどちらか一方を固定しても
う一方を動かすかは、実際の組付動作の態様による。
【0024】ステップS2が終了すると、次に、Y軸方
向(前後方向)における2本のロボットアーム11a、
11bの相対可動範囲を決定する(ステップS3)。具
体的には、図6のフローチャートに示すように、まず、
2本のロボットアーム11a、11bを寸動によりY軸
方向に徐々にずらしていき(ステップS12)、ワーク
が分解する寸前の間隔を求めてメモリ26に記憶し(ス
テップS13)、また、ワークが分解する寸前の力覚セ
ンサ13a、13bの検出値をメモリ26に記憶する
(ステップS14)。なお、この場合にも、ステップS
12において2本のロボットアーム11a、11bを共
に動かすか、またはどちらか一方を固定してもう一方を
動かすかは、実際の組付動作の態様による。
【0025】ステップS3が終了すると、今度は、Z方
向(上下方向)における2本のロボットアーム11a、
11bの相対可動範囲を決定する(ステップS4)。具
体的には、図7のフローチャートに示すように、まず、
2本のロボットアーム11a、11bを寸動によりZ軸
方向に徐々にずらしていき(ステップS15)、ワーク
が分解する寸前の間隔を求めてメモリ26に記憶し(ス
テップS16)、また、ワークが分解する寸前の力覚セ
ンサ13a、13bの検出値をメモリ26に記憶する
(ステップS17)。なお、この場合にも、ステップS
15において2本のロボットアーム11a、11bを共
に動かすか、またはどちらか一方を固定してもう一方を
動かすかは、実際の組付動作の態様による。
【0026】ステップS4が終了すると、動作範囲管理
部19は、ステップS2〜ステップS4で求めたXYZ
の各軸方向の分解寸前の間隔データから、ワークの形状
をも考慮して、三次元的にワークをずらしても分解しな
い範囲を算出し、これをロボットアーム11a、11b
の相対的な動作可能範囲としてメモリ26に記憶する
(ステップS5)。このように、あらかじめロボットア
ーム11a、11bの相対的な動作可能範囲を設定して
おくことによって、ワーク(ダクトユニット2)を変形
させながら組付動作を行わせることが可能となる。
【0027】なお、ステップS2〜ステップS4の処理
の順序は適当に変更してもよい。また、上記したよう
に、双腕ロボット10を教示する際には、正常に組み付
けた時の力覚センサ13a、13bの検出値の変化もあ
らかじめ力覚監視部17内のメモリ24に記憶するよう
にしてある。
【0028】図8はロボットコントローラ14の動作を
示すフローチャートである。ここでは、所定の教示作業
を終えて双腕ロボット10によりワーク(インストルメ
ントパネル1、ダクトユニット2)の組付作業を行う場
合のフローチャートを示している。より具体的には、実
際にダクトユニット2をインストルメントパネル1に差
し込む作業を行う段階のフローチャートを示している。
【0029】まず、ダクトユニット2をインストルメン
トパネル1に組み付ける作業の全体的な流れを簡単に説
明しておく。教示された情報に従って、双腕ロボット1
0のそれぞれのアーム11a、11bでダクトユニット
2を所定の2箇所の位置Aで把持した状態で、ダクトユ
ニット2をインストルメントパネル1のほうへ運搬す
る。この時、力覚センサ13a、13bの検出値は安定
している。ダクトユニット2がインストルメントパネル
1に干渉すると、手首に一定方向の力が加わり力覚セン
サ13a、13bの検出値が変化するので、干渉したと
判断する。それぞれの力覚センサ13a、13bにより
ダクトユニット2の左右とも干渉が検知された時点で、
たとえば、一方のロボットアーム(たとえば、11b)
を固定し、もう一方のロボットアーム(たとえば、11
a)を動かして差し込み動作を行わせる。この差し込み
動作は、図8のフローチャートに示すとおりであり、力
覚センサ13aの検出値を監視しながら適切に動作を補
正しながら行う。この時、ダクトユニット2は変形する
が、組付部にガタがあるため、上記した動作可能範囲内
で移動する限り、ダクトユニット2が損傷(分解または
破壊)することはない。ダクトユニット2の一方のサイ
ドデフダクト部4の差し込みが完了すれば、その位置で
ロボットアーム11aを固定し、他方のロボットアーム
11bを動かしてもう一方のサイドデフダクト部4の差
し込みを行う。
【0030】次に、図8のフローチャートを参照して、
一方のロボットアーム11a(または11b)の差し込
み動作を詳細に説明する。なお、ここでは、ロボットア
ーム11aについて説明する。上記のようにしてダクト
ユニット2の左右ともインストルメントパネル1に干渉
したと判断されると、ロボット制御部15は、プログラ
ムに従ってサーボアンプ16を介してロボットアーム1
1aを動かし、力覚監視部17は、そのロボットアーム
11aの動きと同期をとりながらメモリ24内の力覚パ
ターンを逐次再生し、入力した力覚センサ13aの検出
値の監視を行う。すなわち、入力した力覚センサ13a
の検出値を対応する段階の力覚パターンの値と比較して
それらの誤差を求め、求めた誤差が許容範囲内にあるか
どうかを判定する(ステップS20、ステップS2
1)。
【0031】ステップS21の判定結果として誤差が許
容範囲内にない場合には、その判定結果を位置補正部1
8に出力する。位置補正部18は、力覚監視部17の判
定結果から、メモリ25内の補正量テーブルを参照し
て、ロボットアーム11aの移動補正量を求め、動作範
囲管理部19に出力する(ステップS22)。
【0032】動作範囲管理部19は、ステップS22で
求められた補正量と現在のアーム位置とから補正後のア
ーム位置を算出した後、その位置における力覚情報の値
を推定し、メモリ26に記憶されている分解寸前の力覚
センサ値と比較して、補正後の力覚情報が許容範囲内か
どうかを判断し(ステップS23)、それが許容範囲内
であれば、移動させてもダクトユニット2を分解したり
破壊したりするほどの力はかからないものと判断して、
さらに、補正後のアーム11aの位置データと固定され
ているアーム11bの位置データとから補正後のロボッ
トアーム11a、11bの間隔を求め、メモリ26に記
憶されている三次元の動作可能範囲と比較して、補正後
の間隔が許容範囲内かどうかを判断する(ステップS2
4)。それが許容範囲内であれば、移動させてもダクト
ユニット2が分解したり破壊されたりすることはないも
のと判断して、ステップS22で求められた補正量をロ
ボット制御部15にフィードバックし(ステップS2
5)、ステップS20に戻る。ステップS25で、ロボ
ット制御部15は、指示された補正量に従ってロボット
アーム11aを動かして、力の加わり具合を制御する。
【0033】ステップS23またはステップS24の判
断の結果としてNOであれば、つまりロボットアーム1
1aの動作可能範囲を超える場合には、組み付けはでき
ない(組付NG)ものと判断して、組付NGである旨の
警報を出力し(ステップS26)、作業を終了する。
【0034】また、ステップS21の判断の結果として
YESである場合には、プログラムの現在の段階が組付
作業終了段階であるかどうか、つまり組付作業は終了か
どうかを判断し(ステップS27)、終了していなけれ
ば、ロボットアーム11aを次の動作に移行させるべ
く、プログラムの次の段階を読み出し、ステップS1に
戻る。つまり、組付作業が終了するまで以上の差し込み
動作を繰り返す。
【0035】したがって、本実施例によれば、ワーク
(ダクトユニット2)のガタと力覚センサ13a、13
bの検出値を利用して組付作業を行う際に、補正後のア
ーム位置があらかじめ設定された動作可能範囲内である
ことを確認してから補正動作を行うようにしたので、ダ
クトユニット2を変形させながらインストルメントパネ
ル1に組み付ける作業を自動的に行うことができるよう
になり、省人化が図られる。
【0036】また、力覚センサ13a、13bの検出値
を利用してロボットアーム11a、11bを力制御する
ことにより、固体差の大きい樹脂成形品などの柔軟物の
組み付けにも柔軟に対応できるようにしたので、高精度
のワークや、ワークの高精度の位置決めは必要としな
い。
【0037】なお、本実施例では、双腕ロボット10に
よりダクトユニット2をインストルメントパネル1に組
み付ける作業を例にとっているが、これに限定されない
ことはもちろんである。組立用ロボットとしては、双腕
ロボット10に限らず、1本のロボットアームしか持た
ないシステムであってもよいし、3本以上のロボットア
ームを持つシステムであってもよい。また、2本のロボ
ットアームを持つ場合であっても、別々のロボットコン
トローラによって制御されるようなシステムであっても
よい。組付用ワークとしては、ガタのある組立部品(ユ
ニット)に限らず、変形させながら作業をする必要があ
るワークであれば本発明は適用可能である。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る請求項
1記載の組立用ロボットによるワーク自動組付方法によ
れば、ワークが分解または破壊される寸前の力覚情報に
よって決定された動作可能範囲内であることを確認して
から補正動作を行うので、変形させながら作業をする必
要があるワークであっても組立用ロボットにより自動的
に組み付けることができ、省人化が図られる。
【0039】
【0040】
【0041】また、請求項記載の組立用ロボットによ
るワーク自動組付装置によれば、ワークが分解または破
壊される寸前の力覚情報によって決定された動作可能範
囲内であることを確認してから補正動作を行うので、上
記請求項1記載の方法を確実に実行して、変形させなが
ら作業をする必要があるワークであっても組立用ロボッ
トにより自動的に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のワーク自動組付装置を構成する組立
用ロボットの一例を示す全体図
【図2】 力覚センサの装着位置の説明に供する図
【図3】 本発明のワーク自動組付装置の構成例を示す
ブロック図
【図4】 動作可能範囲を決定する手順を示すメインフ
ローチャート
【図5】 図4中のサブルーチンの内容を示すフローチ
ャート
【図6】 図4中の他のサブルーチンの内容を示すフロ
ーチャート
【図7】 図4中のさらに他のサブルーチンの内容を示
すフローチャート
【図8】 ロボットコントローラの動作を示すフローチ
ャート
【図9】 組付作業の一例を示す模式図
【符号の説明】
1…インストルメントパネル(ワーク) 2…ダクトユニット(ワーク) 10…双腕ロボット 11a、11b…ロボットアーム(組立用ロボット) 13a、13b…力覚センサ 14…ロボットコントローラ 15…ロボット制御部(補正手段) 17…力覚監視部 18…位置補正部(補正量決定手段) 19…動作範囲管理部(判定手段) 26…メモリ(記憶手段) 22…教示盤

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組立用ロボットの手首に装着した力覚セ
    ンサの検出値を利用してワークの組付作業を自動的に行
    う組立用ロボットによるワーク自動組付方法であって、 ワークが干渉した時に力覚センサの検出値に基づいて前
    記ロボットの動作に関する補正量を決定する段階と、 補正後のロボット位置が、ワークが分解または破壊され
    る寸前の力覚情報によって決定された動作可能範囲内に
    あるかどうかを判定する段階と、 補正後のロボット位置が前記動作可能範囲内にあるとき
    に前記補正量に従って前記ロボットの動作を補正する段
    階と、 を有することを特徴とする組立用ロボットによるワーク
    自動組付方法。
  2. 【請求項2】 組立用ロボットの手首に装着した力覚セ
    ンサの検出値を利用してワークの組付作業を自動的に行
    う組立用ロボットによるワーク自動組付装置であって、 ワークが干渉した時に前記力覚センサの検出値に基づい
    て前記組立用ロボットの動作に関する補正量を決定する
    補正量決定手段と、ワークが分解または破壊される寸前の力覚情報によって
    決定された前記組立用ロボットの動作可能範囲データを
    記憶する記憶手段と、 前記補正量決定手段によって決定された補正後のロボッ
    ト位置が前記記憶手段に記憶されている動作可能範囲内
    にあるかどうかを判定する判定手段と、 前記判定手段により補正後のロボット位置が動作可能範
    囲内にあると判定されたときに前記補正量決定手段によ
    って決定された補正量に従って前記組立用ロボットの動
    作を補正する補正手段と、 を有することを特徴とする組立用ロボットによるワーク
    自動組付装置。
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