JP3285555B2 - 簾状ローマンシェードの昇降コード挿通環取付構造 - Google Patents

簾状ローマンシェードの昇降コード挿通環取付構造

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JP3285555B2 JP10318699A JP10318699A JP3285555B2 JP 3285555 B2 JP3285555 B2 JP 3285555B2 JP 10318699 A JP10318699 A JP 10318699A JP 10318699 A JP10318699 A JP 10318699A JP 3285555 B2 JP3285555 B2 JP 3285555B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簾状ローマンシェ
ードの昇降コード挿通環取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の昇降コード挿通環取付構
造としては、実開昭60−4293号公報に記載された
ものがある。
【0003】かかる公報に記載された挿通環は、帯状体
の織布に固定紐を直線状に配置して移動可能に織り込
み、適宜間隔に固定紐を突出させてリング部を形成し、
該リング部に切り口を有する挿通環を挿通して固定紐を
引張ることにより挿通環を織布に挟着している。そし
て、スクリーンの上下方向に沿ってこの織布を固定する
ことにより、挿通環が所定間隔をあけてスクリーンに取
り付けられる。
【0004】また、簾状スクリーンの場合にあっては、
適宜位置の経木に挿通環連結用の糸を巻付け、その糸に
挿通環を連結することによる、挿通環取付構造が採用さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の挿通環取付構造は、挿通環を取り付けるための別
の作業や別の部材が必要であり、効率が悪く、製造コス
ト上昇につながるという課題がある。かかる課題を解決
するために本出願人は、実願平10−10401号にお
いて、部品点数を増加させることなく、また昇降コード
挿通環を簡単に取り付けることができる簾状ローマンシ
ェードの昇降コード挿通環取付構造を提案する。この出
願による昇降コード挿通環は、昇降コードが挿通する環
部と、開放端を有する係止部とを備えており、係止部の
開放端から織糸に係止部を引掛けることによって、昇降
コード挿通環を簾状スクリーンに取り付ける構造であ
り、織糸を利用して取り付けるので、部品点数が増加す
ることなく、また、簡単且つ迅速に取り付けることがで
きる利点を有している。しかしながら、この取付構造で
は、織糸に対して挿通環が上下方向に振れやすく、スク
リーン昇降時の昇降コードの移動によって挿通環が織糸
を擦り、織糸が切れやすいという問題がある。
【0006】本発明は、上記先願のさらなる改良を図っ
たもので、請求項1ないし3記載の発明は、挿通環を簡
単に取り付けることができると共に、織糸が切れにくい
簾状ローマンシェードの昇降コード挿通環取付構造を提
供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、窓枠等に固定されるヘッドレ
ール(10)と、多数の経木(14)が上下に連設され
経木連結用または意匠用の織糸(16)が上下方向に多
数の経木(14)に亘って織り込まれてなり、その上端
がヘッドレール(10)に固定される簾状スクリーン
(12)と、簾状スクリーン(12)の上下方向に所定
間隔をあけて設けられた複数の挿通環(18)と、前記
簾状スクリーン(12)の下端に一端が連結されるとと
もに、他端が挿通環(18)を挿通して、ヘッドレール
(10)内へと導入される昇降コード(20)と、を備
える簾状ローマンシェードにおいて、前記挿通環(1
8)を簾状スクリーン(12)に取り付ける昇降コード
挿通環取付構造であって、前記挿通環(18)は、昇降
コード(20)が挿通する第1環部(18a)と、開放
端(18c)を有し該開放端(18c)から織糸(1
6)が導入される第2環部(18b)とからなり、第1
環部(18a)には、織糸(16)を挟み込み可能な挟
持部(18d)が形成されており、織糸(16)を挟持
部(18d)に挟み込むと共に第2環部(18b)内に
挿通させることにより、挿通環(18)が簾状スクリー
ン(12)に取り付けられることを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のものにおいて、前記第1環部(18a)は線状材が
3周以上した多重構造となっており、この多重構造部分
が前記挟持部(18d)となり、挟持部(18d)の隣
合う線状材同士の間に織糸(16)を挟み込むことを特
徴とする。
【0009】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載のものにおいて、第1環部(18a)と第2環部(1
8b)とは、1つの線状材を8の字形状に配い回したも
のであり、第2環部(18b)は一重構造であることを
特徴とする。
【0010】尚、括弧内の数字は、対応する実施の形態
の部材の符号を表す。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。図1は、簾状ローマンシェードのス
クリーンを表す一部切欠き斜視図である。
【0012】図において、符号10は、窓枠等に固定さ
れるヘッドレールであり、ヘッドレール10からは、該
ヘッドレール10に上端が固定された簾状スクリーン1
2が垂下されている。簾状スクリーン12は、多数の経
木14が上下に連設されてなり、織糸16が上下方向に
亘って織込まれている。織糸16は、複数本(図の例で
は4本)がまとまり17となって、経木14を互い違い
にその前後を往復しながら、上下方向に進んでいる。ま
た、この織糸16の1つのまとまり17の流れに隣接し
て、他の織糸16のまとまり17が、位相を180度異
ならして、同じく経木14を互い違いにその前後を往復
しながら、上下方向に進んでおり、全体として簾状スク
リーン12に、模様が形成されている。これらの織糸1
6は、多数の経木14を連結する目的及び/または意匠
の目的で設けられており、適宜の形状を構成するよう
に、織り込まれる。
【0013】簾状スクリーン12の裏面には、その上下
方向に沿って所定間隔をあけて挿通環18、18、・・
・が一列に取り付けられている。最下端に位置する挿通
環18には、昇降コード20の一端が連結されており、
昇降コード20の他端は、最下端に位置する挿通環18
よりも上方に位置する各挿通環18を挿通し、ヘッドレ
ール10へと導入される。さらに昇降コード20の他端
は、ヘッドレール10に導入されると、ヘッドレール1
0のコードガイド10aにおいて90度方向転換されて
コードガイド10aを挿通し、ヘッドレール10の長手
方向に進み、ヘッドレール10の一端側に設けられたス
トッパー22を通り、ヘッドレール10の端部から導出
され、つまみ24に連結される。
【0014】上記挿通環18は、図3に示したように、
例えば、ステンレス鋼製の線状材からなり、昇降コード
20が挿通する第1環部18aと、織糸16が導入され
織糸16が挿通する第2環部18bとをそれぞれ備えて
いる。第1環部18aは線状材が3周した三重構造とな
り、第2環部18bは線状材が1周した一重構造となっ
ており、1つの線状材を8の字形状に配い回すことによ
り、線状材が3周して第1環部18aを形成した後、1
周して第2環部18bを形成している。第2環部18b
の終端は、第1環部18aと第2環部18bの連結点に
一部重なった開放端18cとなっている。第1環部18
aの三重構造部分は、挟持部18dとなっており、織糸
16を、第1環部18aが挟持部18dの隣合う線材同
士の間で互い違いに挟み込むと共に、第2環部18b内
に挿通させることにより、挿通環18が簾状スクリーン
12に取り付けられる。第1環部18aは、昇降コード
20が摩擦抵抗なく挿通できるように十分な大きさとな
っている。
【0015】この挿通環18を簾状スクリーン12に取
り付けるのは、図4ないし図6に示した手順によって行
われる。まず、図4(a)に示したように、経木14と織
糸16との間に第2環部18bを差し込み、織糸16
を、第1環部18aと第2環部18bとの連結部に差し
込む(図4(b))。図4(b)の状態から、挿通環1
8全体を右回りに回転し、270度回転させると図4
(c)の状態となる。図4(c)の状態から、紙面に平
行な水平軸の回りに回転させて、挿通環18の上下を反
対にする(図4(d))。そして、挿通環18を左回り
に回転し、第2環部18bを織糸16の表側を通す(図
5(e)及び図5(f))。以上の操作により、織糸1
6は、第1環部18aの三重構造を互いに違いに通り、
挟持部18dに挟み込まれる。次に、挿通環18を右回
りに回転し、第2環部18bを織糸16の下側に通して
(図6(g))、織糸16に開放端18cを通過させる
と(図6(h))、織糸16が第2環部18bへと導入
され、挿通環18が簾状スクリーン12に取り付けられ
た状態となる。こうして、簡単かつ迅速に、挿通環18
を取り付けることができる。一度、挿通環18が取り付
けられた後は、開放端18cと開放端18cが重なり合
う連結部との間を織糸16が簡単に通り抜けることはで
きないため、簡単に外れることはない。
【0016】挟持部18dが織糸16を挟み込んでいる
ため、挿通環18が織糸16に対して上下方向に振れる
ことはない。また、第2挿通環18bによって織糸16
に対する左右方向の移動が規制される。これにより、挿
通環18が織糸16を擦って織糸16が切断されるとい
う事態を防止することができる。また、従来のように織
布を介して挿通環をスクリーンに取り付ける必要はな
く、直接簾状スクリーン12に取り付けることができる
ので、部品点数が増加することもない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし3
記載の発明によれば、織糸を利用して、挿通環を簾状ス
クリーンに取り付けることとしたので、部品点数が増加
することなく、簡単に且つ迅速に取り付けることがで
き、作業効率を向上させることができる。また、織糸を
第1環部の挟持部に挟み込むと共に、第2環部内に挿通
させるので、挿通環の織糸に対する移動を規制し、挿通
環が織糸を擦って切断するといった、事態を防止するこ
とができる。
【0018】また、請求項2記載の発明によれば、多重
構造となった線状材同士の間に織糸を挟み込むことによ
り、簡単な構成で織糸を挟み込むことができる。
【0019】また、請求項3記載の発明によれば、挿通
環を取付の際に、全体で8の字状になった第1環部と第
2環部の連結点から織糸を差込んで、挿通環を回転させ
ることにより、挟持部である多重構造部分の隣合う線状
材同士の間に織糸を挟み込ませることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の簾状ローマンシェードの実施の形態を
表す一部切欠き斜視図である。
【図2】挿通環が取り付いた状態を示す要部拡大背面図
である。
【図3】(a)は挿通環の左側面図、(b)は挿通環の
正面図、(c)は挿通環の右側面図である。
【図4】(a)〜(d)は挿通環を簾状スクリーンに取
り付ける際の手順を示す図である。
【図5】(e)〜(f)は挿通環を簾状スクリーンに取
り付ける際の手順を示す図である。
【図6】(g)〜(i)は挿通環を簾状スクリーンに取
り付ける際の手順を示す図である。
【符号の説明】 10 ヘッドレール 12 簾状スクリーン 14 経木 16 織糸 18 挿通環 18a 第1環部 18b 第2環部 18c 開放端 18d 挟持部 20 昇降コード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47H 11/00 - 11/06 A47H 5/00 - 5/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓枠等に固定されるヘッドレール(1
    0)と、多数の経木(14)が上下に連設され経木連結
    用または意匠用の織糸(16)が上下方向に多数の経木
    (14)に亘って織り込まれてなり、その上端がヘッド
    レール(10)に固定される簾状スクリーン(12)
    と、簾状スクリーン(12)の上下方向に所定間隔をあ
    けて設けられた複数の挿通環(18)と、前記簾状スク
    リーン(12)の下端に一端が連結されるとともに、他
    端が挿通環(18)を挿通して、ヘッドレール(10)
    内へと導入される昇降コード(20)と、を備える簾状
    ローマンシェードにおいて、前記挿通環(18)を簾状
    スクリーン(12)に取り付ける昇降コード挿通環取付
    構造であって、 前記挿通環(18)は、昇降コード(20)が挿通する
    第1環部(18a)と、開放端(18c)を有し該開放
    端(18c)から織糸(16)が導入される第2環部
    (18b)とからなり、第1環部(18a)には、織糸
    (16)を挟み込み可能な挟持部(18d)が形成され
    ており、織糸(16)を挟持部(18d)に挟み込むと
    共に第2環部(18b)内に挿通させることにより、挿
    通環(18)が簾状スクリーン(12)に取り付けられ
    ることを特徴とする簾状ローマンシェードの昇降コード
    挿通環取付構造。
  2. 【請求項2】 前記第1環部(18a)は線状材が3周
    以上した多重構造となっており、この多重構造部分が前
    記挟持部(18d)となり、挟持部(18d)の隣合う
    線状材同士の間に織糸(16)を挟み込むことを特徴と
    する請求項1記載の簾状ローマンシェードの昇降コード
    挿通環取付構造。
  3. 【請求項3】 第1環部(18a)と第2環部(18
    b)とは、1つの線状材を8の字形状に配い回したもの
    であり、第2環部(18b)は一重構造であることを特
    徴とする請求項2記載の簾状ローマンシェードの昇降コ
    ード挿通環取付構造。
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