JP3284719B2 - SiN系絶縁膜の形成方法 - Google Patents

SiN系絶縁膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体装置にお
いてウェハの最終保護膜あるいは層間絶縁膜として用い
られるSiN系絶縁膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ウェハの最終保護膜、いわゆ
るパッシベーション膜には、SiN系絶縁膜が広く用い
られている。このSiN系絶縁膜を成膜するに際して
は、既に形成されたAl系配線等にダメージを与えない
ように、プラズマCVD法によって低温での成膜が行わ
れている。原料ガスとしては、従来、SiH/NH
混合ガス、SiH/N混合ガス等が用いられてき
た。
【0003】上述の方法により成膜されたSiN系絶縁
膜を図3に示す。Si基板1上にSiO系層間絶縁膜
2およびAl系配線3が形成され、この上にSiN系絶
縁膜4が成膜されているが、ステップカバレージ(断差
被覆性)が悪いために、ボイド15が形成されてしまっ
ている。また、このようなSiN系絶縁膜4にはクラッ
クも発生しやすい。
【0004】上記ステップカバレージを改善する方法と
しては、2周波法によってプラズマ状態を制御すること
が提案されている。これは、プラズマCVD装置の平行
平板電極において、ウェハを載置する側の電極には数百
kHzの低周波RF電圧を印加し、他の電極には13.
56MHzの高周波RF電圧を印加するものである。こ
れにより、低エネルギーのイオンボンバードメントを増
加させ、カバレージを向上させることが可能となる。
【0005】しかし、この方法によっても、半導体装置
の微細化あるいは多層配線化に伴う基板の表面断差の増
大化には対応しきれず、コンフォーマル成膜を達成する
には至っていない。
【0006】そこで、さらにカバレージに優れたSiN
系絶縁膜を成膜する方法として、原料ガスに有機Si化
合物を用いてCVDを行うことが提案された。ここで、
有機Si化合物とは、Si原子,N原子,C原子を主な
構成要素とし、Si−N結合を有する化合物である。こ
れを原料ガスとして成膜を行うと、Si−N結合を有す
るため効率よくSiN系絶縁膜を堆積させることが可能
となり、且つ、実際に半導体装置の微細化あるいは多層
配線化に伴う基板の表面断差の増大化に対応できるだけ
の優れたカバレージを有するSiN系絶縁膜が得られ
る。優れたカバレージが示される理由としては、成膜時
に生成される中間生成物が炭素成分を有するため、高分
子化されやすく流動性が高いためであると考えられてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記有機S
i化合物の主な構成原子の原子間結合エネルギーは、S
i−N結合が約440kJ/モル、Si−C結合は約4
35kJ/モル、C−N結合が約728kJ/モルであ
り、Si−N結合とSi−C結合とは近い結合エネルギ
ーを有する。これは、原料ガスとして有機Si化合物を
用いてSiN系絶縁膜を成膜させると、このSiN系絶
縁膜中には炭素成分が取り込まれやすいことを示してい
る。
【0008】そして、炭素成分が大量に取り込まれたS
iN系絶縁膜は絶縁性が劣化している虞れがあり、これ
をパッシベーション膜および層間絶縁膜として適用する
と、半導体装置の信頼性を低下させることにもなりかね
ない。
【0009】そこで、本発明はかかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、ステップカバレージに優れ、
且つ、炭素成分の含有量が抑えられたSiN系絶縁膜を
成膜できるSiN系絶縁膜の形成方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、CVD法によ
り基板上にSiN系絶縁膜を形成するに際し、原料ガス
として、Si原子にアジド基と−NR基(但し、Rは
炭素数1以上の炭化水素を示す)とが少なくとも1つず
つ結合されてなる有機Si化合物を用いるものである。
即ち、原料ガスである有機Si化合物は、下記の一般式
(2)に示されるような構造を有するものである。
【0011】 (NR4−y Si(N (但し、yは1≦y≦3を満たす自然数であり、Rは炭
素数1以上の炭化水素基を示す。) ・・・(2) また、同一のSi原子に結合される置換基は、アジド基
と−NR基のみである必要はなく、アジド基と炭素数
2以上の炭化水素基および−NR基がそれぞれ同一の
Si原子に結合した構造の有機Si化合物であってもよ
い。即ち、原料ガスである有機Si化合物は、下記の一
般式(3)に示されるような構造を有するものである。
【0012】 (R' )(NRSi(N (但し、p,q,rは、p+q+r=4、1≦p≦2、
1≦q≦2、1≦r≦2を満たす自然数であり、R' は
炭素数2以上の炭化水素基、Rは炭素数1以上の炭化水
素基を示す。) ・・・(3) なお、上記R,R' で示される炭化水素基の炭素骨格は
特に限定されず、飽和炭化水素であっても不飽和炭化水
素であってもよい。また、それぞれの場合について、直
鎖型,分枝型,環状の炭素骨格があるが、これらのいず
れであってもよい。
【0013】また、上述のような有機Si化合物に、さ
らにNHやNを混合し、この混合ガスを原料ガスと
して用いてもよい。NHやNは炭素成分の還元剤と
して働くため、堆積したSiN系絶縁膜中の炭素成分を
引き抜き、SiN系絶縁膜中の炭素成分の含有量をさら
に低減させる。
【0014】そして、SiN系絶縁膜の成膜に際して
は、Al系配線等にダメージを与えないように低温での
処理が行えることが必要であり、このため、プラズマC
VDによる成膜が特に好適である。なお、成膜時には、
Si原子とアジド基との結合に比して、−NR基とS
i原子との結合が優先的に切断されるように、条件を適
正化することが必要である。
【0015】
【作用】Si原子にアジド基と−NR基とがそれぞれ
少なくとも1つずつ結合した有機Si化合物を原料ガス
としてCVDを行うと、炭素成分の含有量の少ないSi
N系絶縁膜が成膜できるのは次のような理由による。
【0016】C−N結合の結合エネルギーは約728k
J/モルと、やはりSi−C結合に比して大きい。この
ため、Si−N−Cなる結合においては、N−C結合よ
りSi−N結合の方が切断されやすい。即ち、上記有機
Si化合物において、−NR基の内部のN−C結合よ
り、Si原子と−NR基とのSi−N結合の方が切断
されやすい。
【0017】したがって、CVD条件を適正化すること
によって、Si原子とアジド基とのSi−N結合を存続
させ、Si原子と−NR基とのSi−C結合を優先的
に切断することが可能となる。
【0018】もちろん、Si原子にアジド基と−NR
基とがそれぞれ少なくとも1つずつ結合した有機Si化
合物を原料ガスとして用いた場合でも、成膜時には、中
間生成物が高分子重合体を形成するため流動性を有する
こととなる。このため、ステップカバレージに優れたS
iN系絶縁膜を成膜することができる。
【0019】また、有機Si化合物を原料ガスとした成
膜にプラズマCVD法を適用すると、低温による成膜が
可能であるため、既に形成されたAl系配線等にダメー
ジを与えることがない。また、RF電力等のプラズマの
放電条件を適正化することによって、有機Si化合物に
おいて上述したように所望の結合を優先的に切断し、所
望の結合を存続させることが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係るSiN系絶縁膜の形成方
法を具体的な実施例を用いて説明する。ここでは、Al
系配線上のパッシベーション膜としてSiN系絶縁膜を
成膜した例について説明する。
【0021】実施例1 本実施例では、原料ガスとして、ビスジメチルアミノシ
リルアジド[(CHN]Si(NとNH
との混合ガスを用いた。
【0022】具体的には、図1に示すように、Si基板
1上にSiO系層間絶縁膜2およびAl系配線3が形
成されたウェハに対して、以下の条件のプラズマCVD
によりSiN系絶縁膜を1μmなる膜厚に成膜した。
【0023】 プラズマCVD条件 装置 : 平行平板型プラズマCVD装置 原料ガス : [(CHN]Si(N 100sccm NH 50sccm RF電力 : 350W(13.56MHz)(上部電極に印加) 圧力 : 1200Pa ウェハ温度 : 200℃ 電極間距離 : 10mm 図2に示すように、上述のようにして成膜されたSiN
系絶縁膜4は、ボイドやクラックを有さない、ステップ
カバレージに優れたものであった。また、SiN系絶縁
膜4中に含有される炭素成分は抑制されていた。
【0024】なお、良好なステップカバレージを達成で
きたのは、原料ガスを構成する有機Si化合物が−N
(CH基を有するため、成膜時にプラズマ中で生
成する中間生成物が高分子重合体を形成し、優れた流動
性を示したからである。また、SiN系絶縁膜4中に含
有される炭素成分が少なかったのは、−N(CH
基内のC−N結合が、−N(CH基とSi原子と
のSi−N結合より強いため、−N(CH基とS
i原子とのSi−N結合が優先的に切断されるからであ
る。また、原料ガスにはNHが含有されていたため、
N原子による炭素成分の引き抜き効果が働き、SiN系
絶縁膜4中の炭素成分の含有量をさらに低減させること
ができた。
【0025】続いて、下記の条件のアニール処理を行っ
た。 アニール条件 導入ガス : 上記原料ガスを3%H含有Nガスにて希釈したもの 8000sccm アニール時間 : 60分 圧力 : 大気圧 アニール温度 : 400℃ そして、上述のSiN系絶縁膜4が形成されたウェハに
対して腐蝕試験を行った。この腐蝕試験の条件を下記に
示す。
【0026】 腐蝕試験条件塩酸濃度 : 5% 試験時間 : 5分 溶液温度 : 25℃ この腐蝕試験の結果、Al系配線3には腐蝕が見られな
かった。これより、上述のようにして形成されたSiN
系絶縁膜4は良好な耐水性,耐腐蝕性を示すものである
ことがわかった。
【0027】以上のように、本実施例によって作製され
たSiN系絶縁膜4は、良好なカバレージを示し、且
つ、炭素成分の含有量が抑えられた、パッシベーション
膜として好適なものとなった。
【0028】以上、本発明に係るSiN系絶縁膜の形成
方法を適用した例について説明したが、本発明は上述の
実施例に限定されるものではない。例えば、本発明を適
用してパッシベーション膜以外に層間絶縁膜を形成する
こともできる。また、SiN系絶縁膜を成膜するための
原料ガスとしては、Si原子にアジド基と−NR
(但し、Rは炭素数1以上の炭化水素を示す)とがそれ
ぞれ少なくとも1つずつ結合されてなる有機Si化合物
であればよい。あるいは、アジド基と炭素数2以上の炭
化水素基および−NR基がそれぞれ同一のSi原子に
結合されてなる有機Si化合物であってもよく、実施例
に示したものに限定されない。このとき、SiN系絶縁
膜の成膜条件は適宜適正化すればよい。
【0029】なお、SiN系絶縁膜が形成されるウェハ
の構成においても特に限定されない。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明を
適用すると、ステップカバレージに優れ、且つ、炭素成
分の含有量が低減されたSiN系絶縁膜が形成できる。
したがって、このSiN系絶縁膜は絶縁性が確保され、
耐水性、耐腐蝕性にも優れたものとなり、これをパッシ
ベーション膜あるいは層間絶縁膜として用いると、デバ
イス特性の劣化が防止された信頼性の高い半導体装置を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して半導体装置を製造する工程を
示すものであり、Si基板上にSiO系層間絶縁膜と
Al系配線が形成されたウェハの断面を示す模式図であ
る。
【図2】図1のウェハに対してSiN系絶縁膜を成膜し
た状態を示す模式図である。
【図3】従来法によりSiN系絶縁膜が成膜されたウェ
ハの断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・Si基板、2・・・SiOx 系層間絶縁膜、3
・・・Al系配線、4・・・SiN系絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/318 H01L 21/205 H01L 21/31

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD法により基板上にSiN系絶縁膜
    を形成するに際し、原料ガスとして、Si原子にアジド
    基と−NR基(但し、Rは炭素数1以上の炭化水素基
    を示す)とがそれぞれ少なくとも1つずつ結合されてな
    る有機Si化合物を用いることを特徴とするSiN系絶
    縁膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記CVD法がプラズマCVDであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のSiN系絶縁膜の形成方
    法。
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