JP3284151B2 - 太陽電池 - Google Patents
太陽電池Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池の構造に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】太陽電池には、光電変換層がpn接合に
より形成されたもの、pin接合により形成されたもの
があり、pn接合は結晶系で、pin接合は非晶質系で
用いられる。そして、非晶質系の太陽電池には、ガラス
等の透光性絶縁基板上にSnO2やITO等の透明導電
性膜電極が形成され、その上に非晶質半導体のp層、i
層、n層がこの順に積層されて光電変換層が形成され、
その上に金属薄膜裏面電極が積層されてなる構造や、金
属基板電極の上に非晶質半導体のn層、i層、p層がこ
の順に積層されて光電変換層が形成され、その上に透明
導電性膜電極が積層されてなる構造がある。
より形成されたもの、pin接合により形成されたもの
があり、pn接合は結晶系で、pin接合は非晶質系で
用いられる。そして、非晶質系の太陽電池には、ガラス
等の透光性絶縁基板上にSnO2やITO等の透明導電
性膜電極が形成され、その上に非晶質半導体のp層、i
層、n層がこの順に積層されて光電変換層が形成され、
その上に金属薄膜裏面電極が積層されてなる構造や、金
属基板電極の上に非晶質半導体のn層、i層、p層がこ
の順に積層されて光電変換層が形成され、その上に透明
導電性膜電極が積層されてなる構造がある。
【0003】また、光電変換層は、Si,GaAs,S
iC等の無機物や有機化合物等種々の材料で形成するこ
とができ、光電変換効率等の特性を考慮して場合により
二種以上が組み合わされる。例えば、pin接合を有す
る非晶質系太陽電池の受光面側のp層または裏面電極に
接するn層を炭素で形成し、他の層をケイ素で形成した
り(例えば特開平1-212478、特開平1-212479)、受光面
側のp層とi層を炭素で形成し、n層を炭化ケイ素で形
成したもの(例えば特開平2-34975)がある。これらで
は、電極膜からの不純物の拡散を防止できる事や良好な
光透過性をもつ事という炭素膜の性質が利用されてい
る。
iC等の無機物や有機化合物等種々の材料で形成するこ
とができ、光電変換効率等の特性を考慮して場合により
二種以上が組み合わされる。例えば、pin接合を有す
る非晶質系太陽電池の受光面側のp層または裏面電極に
接するn層を炭素で形成し、他の層をケイ素で形成した
り(例えば特開平1-212478、特開平1-212479)、受光面
側のp層とi層を炭素で形成し、n層を炭化ケイ素で形
成したもの(例えば特開平2-34975)がある。これらで
は、電極膜からの不純物の拡散を防止できる事や良好な
光透過性をもつ事という炭素膜の性質が利用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の太陽電池では、
光電変換効率や光劣化といった特性、価格といった点で
十分ではなかった。特に、基板の上に光電変換層を成膜
して製造される太陽電池では、製造時の光電変換層中へ
の不純物拡散が特性向上、低価格化の阻害要因となって
いた。例えば、光劣化が少なく高効率の非晶質ケイ素半
導体光電変換層を作製するためには、i層を300〜4
00℃という高温で作製しa−Si:H薄膜の膜中水素
量を制御するのが良い。また、これにより、光学バンド
ギャップEgoptも1.75eVから高温成膜により
1.65eVと狭バンドギャップになり、短絡電流が大
きくなり光電変換効率の向上に寄与する。尚、このよう
に高温にしてバンドギャップを変化させて特性を向上さ
せることが可能なものとしては、他にa−SiCやアモ
ルファスシリコン合金がある。しかしながら、透明導電
性膜電極の上にp−i−n層をこの順に積層すると、i
層の積層時にp層中のホウ素が不純物としてi層中に拡
散したり、透明導電性電極膜からp層へ不純物が拡散し
たりして、光電変換層の光入射側に損傷を与えて光電変
換特性を低下させてしまうという問題がある。また、金
属膜電極の上にn−i−p層をこの順に積層すると、金
属膜電極からn層へ不純物が熱拡散しやはり特性を低下
させてしまうという問題がある。また、金属級シリコン
基板といった安価な基板の上に多結晶シリコン薄膜を形
成して光電変換層を得ようとする場合にも、多結晶シリ
コン薄膜中へ基板から不純物が拡散し同様の問題が生じ
る。
光電変換効率や光劣化といった特性、価格といった点で
十分ではなかった。特に、基板の上に光電変換層を成膜
して製造される太陽電池では、製造時の光電変換層中へ
の不純物拡散が特性向上、低価格化の阻害要因となって
いた。例えば、光劣化が少なく高効率の非晶質ケイ素半
導体光電変換層を作製するためには、i層を300〜4
00℃という高温で作製しa−Si:H薄膜の膜中水素
量を制御するのが良い。また、これにより、光学バンド
ギャップEgoptも1.75eVから高温成膜により
1.65eVと狭バンドギャップになり、短絡電流が大
きくなり光電変換効率の向上に寄与する。尚、このよう
に高温にしてバンドギャップを変化させて特性を向上さ
せることが可能なものとしては、他にa−SiCやアモ
ルファスシリコン合金がある。しかしながら、透明導電
性膜電極の上にp−i−n層をこの順に積層すると、i
層の積層時にp層中のホウ素が不純物としてi層中に拡
散したり、透明導電性電極膜からp層へ不純物が拡散し
たりして、光電変換層の光入射側に損傷を与えて光電変
換特性を低下させてしまうという問題がある。また、金
属膜電極の上にn−i−p層をこの順に積層すると、金
属膜電極からn層へ不純物が熱拡散しやはり特性を低下
させてしまうという問題がある。また、金属級シリコン
基板といった安価な基板の上に多結晶シリコン薄膜を形
成して光電変換層を得ようとする場合にも、多結晶シリ
コン薄膜中へ基板から不純物が拡散し同様の問題が生じ
る。
【0005】以上に鑑み、本発明は製造時の基板からの
不純物拡散又は半導体間の不純物拡散を抑制して、変換
効率が大きく安価な太陽電池を提供することを目的とす
る。
不純物拡散又は半導体間の不純物拡散を抑制して、変換
効率が大きく安価な太陽電池を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の太陽電池は、基
板上にテトラヘドラル非晶質カーボン薄膜が形成され、
該テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜上に光電変換層が
形成され、該光電変換層上に受光面電極が形成されてい
ることを特徴とする。
板上にテトラヘドラル非晶質カーボン薄膜が形成され、
該テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜上に光電変換層が
形成され、該光電変換層上に受光面電極が形成されてい
ることを特徴とする。
【0007】上記基板としては、例えば、ステンレス等
の金属基板、ガラス等の絶縁物基板、炭素基板、シリコ
ン基板等をもちいることができ、適宜選択されて用いら
れる。例えば、基板に裏面電極の役割を持たせる場合に
は、金属基板、金属級シリコン基板等を用いるのが良
い。
の金属基板、ガラス等の絶縁物基板、炭素基板、シリコ
ン基板等をもちいることができ、適宜選択されて用いら
れる。例えば、基板に裏面電極の役割を持たせる場合に
は、金属基板、金属級シリコン基板等を用いるのが良
い。
【0008】
【0009】また、テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜
は不純物が添加されてp型またはn型となっているのが
好ましい。
は不純物が添加されてp型またはn型となっているのが
好ましい。
【0010】光電変換層としては、非晶質半導体による
pin接合構造、多結晶半導体によるpn接合構造等を
用いることができ、材料としてはSi,GaAs,Si
C等を用いることができ、適宜選択される。例えば、非
晶質半導体材料としては、非晶質シリコン(a−Si:
H)、非晶質シリコンゲルマニウム(a−SiGe:
H)、非晶質シリコンカーバイト(a−SiC:H)、
非晶質シリコン錫(a−SiSn:H)、等のa−Si
系半導体があり、これらは比較的良好な特性を得易い。
pin接合構造、多結晶半導体によるpn接合構造等を
用いることができ、材料としてはSi,GaAs,Si
C等を用いることができ、適宜選択される。例えば、非
晶質半導体材料としては、非晶質シリコン(a−Si:
H)、非晶質シリコンゲルマニウム(a−SiGe:
H)、非晶質シリコンカーバイト(a−SiC:H)、
非晶質シリコン錫(a−SiSn:H)、等のa−Si
系半導体があり、これらは比較的良好な特性を得易い。
【0011】また、非晶質半導体によるpin接合構造
を用いる場合には、上記テトラヘドラル非晶質カーボン
薄膜の側からn層、i層、p層の順に非晶質半導体層が
積層されて光電変換層を形成するのが好ましい。
を用いる場合には、上記テトラヘドラル非晶質カーボン
薄膜の側からn層、i層、p層の順に非晶質半導体層が
積層されて光電変換層を形成するのが好ましい。
【0012】さらにこの場合、上記テトラヘドラル非晶
質カーボン薄膜がp型であり、該テトラヘドラル非晶質
カーボン薄膜上にp+型の非晶質半導体層が積層され、
該非晶質半導体層上に光電変換層を形成するのが好まし
い。
質カーボン薄膜がp型であり、該テトラヘドラル非晶質
カーボン薄膜上にp+型の非晶質半導体層が積層され、
該非晶質半導体層上に光電変換層を形成するのが好まし
い。
【0013】上記受光面電極としては、金属、金属酸化
物等の材料を用いることができ、光電変換層の全面また
は一部に形成される。そして、本発明の太陽電池は、光
が基板と反対側から入射するようにして用いられる。
物等の材料を用いることができ、光電変換層の全面また
は一部に形成される。そして、本発明の太陽電池は、光
が基板と反対側から入射するようにして用いられる。
【0014】
【作用】本発明の太陽電池では、基板と光電変換層との
間にテトラヘドラル炭素結合を主とする炭素薄膜が設け
られているので、この炭素薄膜の強固で短いテトラヘド
ラル炭素のc−c結合により基板からの不純物拡散が阻
止される。したがって、光電変換層の形成時に基板から
の不純物の混入を避けることができる構造となってい
る。テトラヘドラル炭素結合はこのような役割をしてい
るので、テトラヘドラル炭素結合が他の結合に対して主
となっているのが良く、その占める割合は多い方が良
く、その密度も高い方が良い。
間にテトラヘドラル炭素結合を主とする炭素薄膜が設け
られているので、この炭素薄膜の強固で短いテトラヘド
ラル炭素のc−c結合により基板からの不純物拡散が阻
止される。したがって、光電変換層の形成時に基板から
の不純物の混入を避けることができる構造となってい
る。テトラヘドラル炭素結合はこのような役割をしてい
るので、テトラヘドラル炭素結合が他の結合に対して主
となっているのが良く、その占める割合は多い方が良
く、その密度も高い方が良い。
【0015】また、テトラヘドラル非晶質カーボン膜
は、薄膜ダイアモンド膜のように粒界を形成することが
ないので、より効果的に不純物の拡散を阻止できる。
は、薄膜ダイアモンド膜のように粒界を形成することが
ないので、より効果的に不純物の拡散を阻止できる。
【0016】さらに、炭素薄膜が不純物が添加されてp
型またはn型となっていると導電性が良くなって、発生
した電流を取り出し易くなる。また、オーミック接触が
得やすくなり、特に、炭素薄膜と光電変換層とがp−
p,n−nと続くように組み合わせると容易にオーミッ
ク接触が得られ好ましい。
型またはn型となっていると導電性が良くなって、発生
した電流を取り出し易くなる。また、オーミック接触が
得やすくなり、特に、炭素薄膜と光電変換層とがp−
p,n−nと続くように組み合わせると容易にオーミッ
ク接触が得られ好ましい。
【0017】また、炭素薄膜の側からn層、i層、p層
の順に非晶質半導体層が積層された構造とすると、製造
時にn層、i層、p層の順に積層することができるの
で、p層、i層、n層の順に積むよりも良質の光電変換
層が形成される。これは、例えばa−Si系半導体では
p層中のドープ材料であるホウ素がi層中に拡散混入す
ることを避けることができpi界面での不純物拡散の影
響がなくなり、また、光の入射側であるp層側が損傷を
うけると光電変換効率に著しい影響が出ることは避けら
れないが、n層側の場合は、p−i−nと光が入射する
過程においてp層とi層で既に光電変換に必要な大部分
の入射光が吸収されておりn層に到達する光電変換に必
要な光は本来少なく、ni界面での不純物混入の影響が
実質的に少なくなるからである。
の順に非晶質半導体層が積層された構造とすると、製造
時にn層、i層、p層の順に積層することができるの
で、p層、i層、n層の順に積むよりも良質の光電変換
層が形成される。これは、例えばa−Si系半導体では
p層中のドープ材料であるホウ素がi層中に拡散混入す
ることを避けることができpi界面での不純物拡散の影
響がなくなり、また、光の入射側であるp層側が損傷を
うけると光電変換効率に著しい影響が出ることは避けら
れないが、n層側の場合は、p−i−nと光が入射する
過程においてp層とi層で既に光電変換に必要な大部分
の入射光が吸収されておりn層に到達する光電変換に必
要な光は本来少なく、ni界面での不純物混入の影響が
実質的に少なくなるからである。
【0018】また、p型炭素薄膜と光電変換層のn層と
の間にp+の非晶質半導体層を挟むと、オーミック接触
が得られる。
の間にp+の非晶質半導体層を挟むと、オーミック接触
が得られる。
【0019】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳細に説明する。 実施例1 図1は、本実施例の太陽電池の概略構造図である。本実
施例の太陽電池は、ステンレスからなる金属電極基板1
の上にp型薄膜ダイアモンド層2、非晶質半導体p+層
3、非晶質半導体n層4、非晶質半導体i層5、非晶質
半導体p層6、透明導電性膜電極7をこの順に積層し、
該透明導電性膜電極7上に集電極8を形成した構造とな
っている。
施例の太陽電池は、ステンレスからなる金属電極基板1
の上にp型薄膜ダイアモンド層2、非晶質半導体p+層
3、非晶質半導体n層4、非晶質半導体i層5、非晶質
半導体p層6、透明導電性膜電極7をこの順に積層し、
該透明導電性膜電極7上に集電極8を形成した構造とな
っている。
【0020】本実施例の太陽電池は以下のようにして作
製される。マイクロ波プラズマCVD法により、ホウ素
をドープしてp型にした薄膜ダイアモンド層2をステン
レスの金属電極基板1上に形成する。CH4/H2の濃度
1vol%、流量250sccm,ドーピングガスの1
%水素希釈のジボランガスの流量3sccm、ガス圧力
20Torr、基板温度500℃、マイクロ波電力30
0W、反応時間10minで150nm堆積させる。こ
の薄膜ダイアモンド層2はテクスチュア構造を有してお
り、裏面反射光収集効率を向上させることができる。こ
のように、薄膜ダイアモンド膜は、膜自信にテクスチャ
構造(図では省略)を持たせることができるので好まし
い。
製される。マイクロ波プラズマCVD法により、ホウ素
をドープしてp型にした薄膜ダイアモンド層2をステン
レスの金属電極基板1上に形成する。CH4/H2の濃度
1vol%、流量250sccm,ドーピングガスの1
%水素希釈のジボランガスの流量3sccm、ガス圧力
20Torr、基板温度500℃、マイクロ波電力30
0W、反応時間10minで150nm堆積させる。こ
の薄膜ダイアモンド層2はテクスチュア構造を有してお
り、裏面反射光収集効率を向上させることができる。こ
のように、薄膜ダイアモンド膜は、膜自信にテクスチャ
構造(図では省略)を持たせることができるので好まし
い。
【0021】次に、該金属電極基板1をマイクロ波プラ
ズマCVD装置から取り出し、プラズマCVD装置中に
金属電極基板1を置き、基板温度を200℃に昇温す
る。反応ガスはモノシランガスを流量32sccm、ド
ーピングガスは5%の水素希釈のジボランガスを流量3
2sccmで流し、a−Si:Hの非晶質半導体p+層
3を形成する。なお、このようにn層のi層との接触面
と反対側の面にP+層を形成しても、光の入射面からは
遠いため,ホウ素拡散による光電変換効率低下の影響は
無視できる。
ズマCVD装置から取り出し、プラズマCVD装置中に
金属電極基板1を置き、基板温度を200℃に昇温す
る。反応ガスはモノシランガスを流量32sccm、ド
ーピングガスは5%の水素希釈のジボランガスを流量3
2sccmで流し、a−Si:Hの非晶質半導体p+層
3を形成する。なお、このようにn層のi層との接触面
と反対側の面にP+層を形成しても、光の入射面からは
遠いため,ホウ素拡散による光電変換効率低下の影響は
無視できる。
【0022】続いて、a−Si:Hの非晶質半導体n層
4を100nmの厚さに積層する。反応ガスはモノシラ
ンガスを流量60sccm、水素ガスを流量3scc
m、ドーピングガスは、0.3%水素希釈のホスフィン
ガスを流量18sccmで流す。こうして形成された非
晶質半導体p+層3と非晶質半導体n層4はオーミック
接触となり、薄膜ダイアモンド層2と非晶質半導体p+
層3もオーミック接触となる。このように、炭素薄膜と
光電変換層とはオーミック接触するのが好ましい。
4を100nmの厚さに積層する。反応ガスはモノシラ
ンガスを流量60sccm、水素ガスを流量3scc
m、ドーピングガスは、0.3%水素希釈のホスフィン
ガスを流量18sccmで流す。こうして形成された非
晶質半導体p+層3と非晶質半導体n層4はオーミック
接触となり、薄膜ダイアモンド層2と非晶質半導体p+
層3もオーミック接触となる。このように、炭素薄膜と
光電変換層とはオーミック接触するのが好ましい。
【0023】続いてa−Si:Hの非晶質半導体i層5
を400nmの厚さに積層する。この時、基板温度は3
50℃に昇温し、反応ガスはモノシランガスを流量60
sccm、キャリアガスは水素ガスを流量20sccm
で流す。基板をこのように高温にしても金属電極基板か
ら非晶質半導体層への不純物拡散はp型薄膜ダイアモン
ド層でブロッキングされる。
を400nmの厚さに積層する。この時、基板温度は3
50℃に昇温し、反応ガスはモノシランガスを流量60
sccm、キャリアガスは水素ガスを流量20sccm
で流す。基板をこのように高温にしても金属電極基板か
ら非晶質半導体層への不純物拡散はp型薄膜ダイアモン
ド層でブロッキングされる。
【0024】続いてa−SiC:Hの非晶質半導体p層
6を12nmの厚さに積層する。この場合は、基板温度
は200℃に降温し、反応ガスはモノシランガスを流量
30sccm、メタンガスを流量89sccm、キャリ
アガスは水素ガスを流量150sccm、ドーピングガ
スは1%の水素希釈のジボランガスを流量10sccm
で流す。
6を12nmの厚さに積層する。この場合は、基板温度
は200℃に降温し、反応ガスはモノシランガスを流量
30sccm、メタンガスを流量89sccm、キャリ
アガスは水素ガスを流量150sccm、ドーピングガ
スは1%の水素希釈のジボランガスを流量10sccm
で流す。
【0025】こうして非晶質半導体光電変換層を積層し
た後、その上に透明導電性膜電極としてITOを60n
mの厚さでDCマグネトロンスパッタ法により積層す
る。そして、この上に部分的に表面を覆うように集電極
8を形成する。以下の実施例でも同じであるが、透明導
電性膜としては、この他SnO2、In2O3、ZnO等
も用いることができる。
た後、その上に透明導電性膜電極としてITOを60n
mの厚さでDCマグネトロンスパッタ法により積層す
る。そして、この上に部分的に表面を覆うように集電極
8を形成する。以下の実施例でも同じであるが、透明導
電性膜としては、この他SnO2、In2O3、ZnO等
も用いることができる。
【0026】本実施例の薄膜太陽電池の特性は、AM
1.5(100mW/cm2)においてIsc:20.
6mA/cm2,Voc:0.87V、F.F.:0.
74、Pmax:13.3mW/cm2であった。
1.5(100mW/cm2)においてIsc:20.
6mA/cm2,Voc:0.87V、F.F.:0.
74、Pmax:13.3mW/cm2であった。
【0027】実施例2 図2は、第2実施例の太陽電池の概略構造図である。本
実施例の太陽電池は、ステンレスからなる金属電極基板
11の上にn型テトラヘドラル非晶質カーボン層12、
非晶質半導体n層14、非晶質半導体i層15、非晶質
半導体p層16、透明導電性膜電極17をこの順に積層
し、該透明導電性膜電極17上に集電極18を形成した
構造となっている。
実施例の太陽電池は、ステンレスからなる金属電極基板
11の上にn型テトラヘドラル非晶質カーボン層12、
非晶質半導体n層14、非晶質半導体i層15、非晶質
半導体p層16、透明導電性膜電極17をこの順に積層
し、該透明導電性膜電極17上に集電極18を形成した
構造となっている。
【0028】本実施例の太陽電池は以下のようにして作
製される。まず、金属電極基板11の上に、n型テトラ
ヘドラル非晶質カーボン層12を形成する。ノンドープ
のテトラヘドラル非晶質カーボン(ta−C)は、sp
3混成軌道結合を80%以上含み、残りはsp2混成軌道
結合と、不定型炭素からなる構造で、光学的バンドギャ
ップ:1.8〜2.2eV、フェルミ準位近傍の状態密
度:1018cm-3eV-1、450〜800nmの波長光
で外部量子効率:10%、導電率:10-7〜10-8Sc
m-1,わずかに茶色の透明膜である。この膜はFCVA
(filtered cathodic vacuum arc)法で形成でき、カソー
ドの高純度カーボン・ディスクをアーク放電でイオン化
し、このプラズマビームを磁場フィルタ中を通すことで
薄膜として堆積される。このようにして作製されるた
め、テトラヘドラル非晶質カーボンは構造中に水素を含
まない。本実施例では、これに燐イオンをドープしてn
型とする。これは、カソードに燐含有のカーボンディス
クを使用することでなされ、0.1〜1%の燐含有のn
型テトラヘドラル非晶質カーボン(n−type ta
−C)を形成する。燐ドープにより、導電率:10-3〜
10-4Scm-1となるが、光学的バンドギャップとsp
3混成軌道結合は、ノンドープ時と変わらない。堆積速
度は150nm/minとし、100nm堆積させる。
製される。まず、金属電極基板11の上に、n型テトラ
ヘドラル非晶質カーボン層12を形成する。ノンドープ
のテトラヘドラル非晶質カーボン(ta−C)は、sp
3混成軌道結合を80%以上含み、残りはsp2混成軌道
結合と、不定型炭素からなる構造で、光学的バンドギャ
ップ:1.8〜2.2eV、フェルミ準位近傍の状態密
度:1018cm-3eV-1、450〜800nmの波長光
で外部量子効率:10%、導電率:10-7〜10-8Sc
m-1,わずかに茶色の透明膜である。この膜はFCVA
(filtered cathodic vacuum arc)法で形成でき、カソー
ドの高純度カーボン・ディスクをアーク放電でイオン化
し、このプラズマビームを磁場フィルタ中を通すことで
薄膜として堆積される。このようにして作製されるた
め、テトラヘドラル非晶質カーボンは構造中に水素を含
まない。本実施例では、これに燐イオンをドープしてn
型とする。これは、カソードに燐含有のカーボンディス
クを使用することでなされ、0.1〜1%の燐含有のn
型テトラヘドラル非晶質カーボン(n−type ta
−C)を形成する。燐ドープにより、導電率:10-3〜
10-4Scm-1となるが、光学的バンドギャップとsp
3混成軌道結合は、ノンドープ時と変わらない。堆積速
度は150nm/minとし、100nm堆積させる。
【0029】次にa−Si:Hの非晶質半導体n層14
を100nmの厚さに積層する。プラズマCVD装置中
に基板を置き、基板温度を200℃に昇温する。反応ガ
スはモノシランガスを流量60sccm、水素ガスを流
量3sccm、ドーピングガスは、0.3%水素希釈の
ホスフィンガスを流量18sccmで流す。このような
構成にすることにより、n型テトラヘドラル非晶質カー
ボン層12と非晶質半導体n層14はオーミック接触と
なる。
を100nmの厚さに積層する。プラズマCVD装置中
に基板を置き、基板温度を200℃に昇温する。反応ガ
スはモノシランガスを流量60sccm、水素ガスを流
量3sccm、ドーピングガスは、0.3%水素希釈の
ホスフィンガスを流量18sccmで流す。このような
構成にすることにより、n型テトラヘドラル非晶質カー
ボン層12と非晶質半導体n層14はオーミック接触と
なる。
【0030】続いてa−Si:Hの非晶質半導体i層1
5を500nmの厚さに積層する。この時、基板温度は
350℃に昇温し、反応ガスはモノシランガスを流量6
0sccm、水素ガスを流量20sccmで流す。
5を500nmの厚さに積層する。この時、基板温度は
350℃に昇温し、反応ガスはモノシランガスを流量6
0sccm、水素ガスを流量20sccmで流す。
【0031】続いてa−SiC:Hの非晶質半導体p層
16を12nmの厚さに積層する。この場合は、基板温
度は200℃に降温し、反応ガスはモノシランガスを流
量30sccm、メタンガスを流量89sccm、キャ
リアガスは水素ガスを流量150sccm、ドーピング
ガスは1%の水素希釈のジボランガスを流量10scc
mで流す。
16を12nmの厚さに積層する。この場合は、基板温
度は200℃に降温し、反応ガスはモノシランガスを流
量30sccm、メタンガスを流量89sccm、キャ
リアガスは水素ガスを流量150sccm、ドーピング
ガスは1%の水素希釈のジボランガスを流量10scc
mで流す。
【0032】こうして非晶質半導体層を積層した後、そ
の上に透明導電性膜電極17としてITOを60nmの
厚さでDCマグネトロンスパッタ法により積層する。そ
して、この上に部分的に表面を覆うように集電極18を
形成する。
の上に透明導電性膜電極17としてITOを60nmの
厚さでDCマグネトロンスパッタ法により積層する。そ
して、この上に部分的に表面を覆うように集電極18を
形成する。
【0033】本実施例により作製した単層の薄膜太陽電
池の特性は、AM1.5(100mW/cm2)におい
てIsc:20.3mA/cm2,Voc:0.88
V、F.F.:0.74、Pmax:13.2mW/c
m2であった。本実施例では、テクスチャ構造を持たせ
ていないにも拘わらず実施例1の太陽電池と同等の特性
が得られている。これはテトラヘドラル非晶質カーボン
層の不純物阻止の効率が高いためである。
池の特性は、AM1.5(100mW/cm2)におい
てIsc:20.3mA/cm2,Voc:0.88
V、F.F.:0.74、Pmax:13.2mW/c
m2であった。本実施例では、テクスチャ構造を持たせ
ていないにも拘わらず実施例1の太陽電池と同等の特性
が得られている。これはテトラヘドラル非晶質カーボン
層の不純物阻止の効率が高いためである。
【0034】実施例3 図3は、第3実施例の太陽電池の概略構造図である。本
実施例の太陽電池は、ステンレスからなる金属電極基板
21の上にn型テトラヘドラル非晶質カーボン層22、
非晶質半導体n層24、非晶質半導体i層25、非晶質
半導体p層26、非晶質半導体n層34、非晶質半導体
i層35、非晶質半導体p層36、透明導電性膜電極2
7をこの順に積層し、該透明導電性膜電極27上に集電
極28を形成した構造となっている。本実施例の太陽電
池は、実施例2の光電変換層を2層積層したタンデム構
造の太陽電池である。
実施例の太陽電池は、ステンレスからなる金属電極基板
21の上にn型テトラヘドラル非晶質カーボン層22、
非晶質半導体n層24、非晶質半導体i層25、非晶質
半導体p層26、非晶質半導体n層34、非晶質半導体
i層35、非晶質半導体p層36、透明導電性膜電極2
7をこの順に積層し、該透明導電性膜電極27上に集電
極28を形成した構造となっている。本実施例の太陽電
池は、実施例2の光電変換層を2層積層したタンデム構
造の太陽電池である。
【0035】本実施例の太陽電池は、以下のようにして
作製される。まず、金属電極基板21の上に、n型テト
ラヘドラル非晶質カーボン層22を形成する。製法はF
CVA(filtered cathodic vacuum arc)法で、カソード
の、燐含有のカーボンディスクをアーク放電でイオン化
し、プラズマビームを磁場フィルタ中を通して薄膜とし
て堆積させ、0.1〜1%の燐含有のn型テトラヘドラ
ル非晶質カーボン(n−type ta−C)を形成す
る。堆積速度は150nm/minとし、100nm堆
積させる。燐ドープにより、導電率:10-3〜10-4S
cm-1となる。
作製される。まず、金属電極基板21の上に、n型テト
ラヘドラル非晶質カーボン層22を形成する。製法はF
CVA(filtered cathodic vacuum arc)法で、カソード
の、燐含有のカーボンディスクをアーク放電でイオン化
し、プラズマビームを磁場フィルタ中を通して薄膜とし
て堆積させ、0.1〜1%の燐含有のn型テトラヘドラ
ル非晶質カーボン(n−type ta−C)を形成す
る。堆積速度は150nm/minとし、100nm堆
積させる。燐ドープにより、導電率:10-3〜10-4S
cm-1となる。
【0036】次に第1段目のa−Si:Hの非晶質半導
体n層24を100nmの厚さに積層する。プラズマC
VD装置中に基板を置き、基板温度を200℃に昇温す
る。反応ガスはモノシランガスを流量60sccm、水
素ガスを流量20sccm、ドーピングガスは、2%ホ
スフィンガスを流量0.35sccmで流し、反応圧力
0.12torrで反応させる。n型テトラヘドラル非
晶質カーボン層22と非晶質半導体n層24はオーミッ
クコンタクトとなっている。続いてa−Si:Hの非晶
質半導体i層25を200nmの厚さに積層する。この
時、基板温度は350℃に昇温し、反応ガスはモノシラ
ンガスを流量60sccm、水素ガスを流量20scc
mで流し、反応圧力12torrで反応させる。続いて
a−SiC:Hの非晶質半導体p層26を10nmの厚
さに積層する。この場合は、基板温度は200℃に降温
し、反応ガスはモノシランガスを流量30ml/mi
n、メタンガスを流量35.6sccm、キャリアガス
は水素ガスを流量160sccm、ドーピングガスは
0.6%のジボランガスを流量0.06sccmで流
し、反応圧力0.32torrで反応させる。
体n層24を100nmの厚さに積層する。プラズマC
VD装置中に基板を置き、基板温度を200℃に昇温す
る。反応ガスはモノシランガスを流量60sccm、水
素ガスを流量20sccm、ドーピングガスは、2%ホ
スフィンガスを流量0.35sccmで流し、反応圧力
0.12torrで反応させる。n型テトラヘドラル非
晶質カーボン層22と非晶質半導体n層24はオーミッ
クコンタクトとなっている。続いてa−Si:Hの非晶
質半導体i層25を200nmの厚さに積層する。この
時、基板温度は350℃に昇温し、反応ガスはモノシラ
ンガスを流量60sccm、水素ガスを流量20scc
mで流し、反応圧力12torrで反応させる。続いて
a−SiC:Hの非晶質半導体p層26を10nmの厚
さに積層する。この場合は、基板温度は200℃に降温
し、反応ガスはモノシランガスを流量30ml/mi
n、メタンガスを流量35.6sccm、キャリアガス
は水素ガスを流量160sccm、ドーピングガスは
0.6%のジボランガスを流量0.06sccmで流
し、反応圧力0.32torrで反応させる。
【0037】続いて、第2段目のa−Si:Hの非晶質
半導体n+層34を5nmの厚さに堆積する。基板温度
は200℃で、n+層はその下のp層とオーミック接触
をとるため、ドープ量を2倍にする。反応ガスはモノシ
ランガスを流量60sccm、水素ガスを流量20sc
m、ドーピングガスは2%のホスフィンガスを流量2s
ccmで流し、反応圧力0.12torrで反応させ
る。続いて第2段目のa−Si:Hの非晶質半導体i層
35を150nmの厚さに堆積する。基板温度は200
℃で、反応ガスはモノシランガスを流量60sccm、
水素ガスを流量20sccmで流し、反応圧力0.12
torrで反応させる。続いて第2段目のa−SiC:
Hの非晶質半導体p層36を10nmの厚さに堆積す
る。基板温度は200℃で、反応ガスはモノシランガス
を流量30sccm、メタンガスを流量35.6scc
m、水素ガスを流量160sccm、ドーピングガスは
0.6%のジボランガスを流量0.06sccmで流
し、反応圧力0.32torrで反応させる。
半導体n+層34を5nmの厚さに堆積する。基板温度
は200℃で、n+層はその下のp層とオーミック接触
をとるため、ドープ量を2倍にする。反応ガスはモノシ
ランガスを流量60sccm、水素ガスを流量20sc
m、ドーピングガスは2%のホスフィンガスを流量2s
ccmで流し、反応圧力0.12torrで反応させ
る。続いて第2段目のa−Si:Hの非晶質半導体i層
35を150nmの厚さに堆積する。基板温度は200
℃で、反応ガスはモノシランガスを流量60sccm、
水素ガスを流量20sccmで流し、反応圧力0.12
torrで反応させる。続いて第2段目のa−SiC:
Hの非晶質半導体p層36を10nmの厚さに堆積す
る。基板温度は200℃で、反応ガスはモノシランガス
を流量30sccm、メタンガスを流量35.6scc
m、水素ガスを流量160sccm、ドーピングガスは
0.6%のジボランガスを流量0.06sccmで流
し、反応圧力0.32torrで反応させる。
【0038】こうして非晶質半導体光電変換層を形成し
た後、その上に透明導電性膜電極27としてITOを6
0nmの厚さでDCマグネトロンスパッタ法により積層
する。そして、この上に部分的に表面を覆うように集電
極28を形成する。このようにして、2段ダンデムの、
金属電極/n-type ta-C/n(a-Si:H)/i(a-Si:H)/p(a-S
iC:H)/n(a-Si:H)/i(a-Si:H)/p(a-SiC:H)/ITO構造の
薄膜太陽電池が作製される。
た後、その上に透明導電性膜電極27としてITOを6
0nmの厚さでDCマグネトロンスパッタ法により積層
する。そして、この上に部分的に表面を覆うように集電
極28を形成する。このようにして、2段ダンデムの、
金属電極/n-type ta-C/n(a-Si:H)/i(a-Si:H)/p(a-S
iC:H)/n(a-Si:H)/i(a-Si:H)/p(a-SiC:H)/ITO構造の
薄膜太陽電池が作製される。
【0039】本実施例の太陽電池の特性は、AM1.5
(100mW/cm2)においてIsc:10.1mA
/cm2,Voc:1.78V、F.F.:0.75、
Pmax:13.4mW/cm2であった。
(100mW/cm2)においてIsc:10.1mA
/cm2,Voc:1.78V、F.F.:0.75、
Pmax:13.4mW/cm2であった。
【0040】以上の実施例では、CVD法により成膜し
ているので、大面積の太陽電池に適している。このよう
に、非晶質半導体を用いると原料のグロー放電分解によ
るプラズマCVD法や光CVD法による気相成長が可能
となり、大面積の薄膜形成を行う場合に適している。ま
た、非晶質半導体の場合には、一般に光の吸収効率が悪
いため、炭素薄膜を透明にして基板面で光が反射するよ
うにするのが好ましい。この場合、基板そのものに本実
施例のように反射特性を持たせれば構造が簡単になる。
なお、シリコン多結晶半導体を用いた場合のように、光
が十分に吸収される場合には透明にする必要はない。さ
らに、炭素薄膜そのものに反射特性を持たせてもよい。
ているので、大面積の太陽電池に適している。このよう
に、非晶質半導体を用いると原料のグロー放電分解によ
るプラズマCVD法や光CVD法による気相成長が可能
となり、大面積の薄膜形成を行う場合に適している。ま
た、非晶質半導体の場合には、一般に光の吸収効率が悪
いため、炭素薄膜を透明にして基板面で光が反射するよ
うにするのが好ましい。この場合、基板そのものに本実
施例のように反射特性を持たせれば構造が簡単になる。
なお、シリコン多結晶半導体を用いた場合のように、光
が十分に吸収される場合には透明にする必要はない。さ
らに、炭素薄膜そのものに反射特性を持たせてもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明の太陽電池によれば、基板と光電
変換層との間にテトラヘドラル炭素結合を主とする炭素
薄膜が設けられているので、基板からの不純物拡散が防
止され、またこれにより、不純物を含んだ安価な基板を
利用することが可能となる。さらに、非晶質半導体を用
いる場合には、従来に比べi層積層時に基板を高温にす
ることができ、高温積層により形成できる高効率または
低劣化のa−Si:H膜等を用いることが可能となる。
変換層との間にテトラヘドラル炭素結合を主とする炭素
薄膜が設けられているので、基板からの不純物拡散が防
止され、またこれにより、不純物を含んだ安価な基板を
利用することが可能となる。さらに、非晶質半導体を用
いる場合には、従来に比べi層積層時に基板を高温にす
ることができ、高温積層により形成できる高効率または
低劣化のa−Si:H膜等を用いることが可能となる。
【0042】また、テトラヘドラル非晶質カーボン膜を
用いれば、より効果的に不純物の拡散を防止できる。
用いれば、より効果的に不純物の拡散を防止できる。
【0043】また、炭素薄膜を不純物を添加してp型ま
たはn型とすると、導電性が良くなって、発生した電流
を効率的に取り出せる。
たはn型とすると、導電性が良くなって、発生した電流
を効率的に取り出せる。
【0044】また、炭素薄膜の側からn層、i層、p層
の順に非晶質半導体層が積層された構造とすると、半導
体層間の不純物拡散による悪影響も防止できる。
の順に非晶質半導体層が積層された構造とすると、半導
体層間の不純物拡散による悪影響も防止できる。
【0045】さらに、p型炭素薄膜と光電変換層のn層
との間にp+の半導体層を挟むと、p型の炭素薄膜を使
用してもオーミック接触を得ることができ、発生した電
流を効率的に取り出すことができる。
との間にp+の半導体層を挟むと、p型の炭素薄膜を使
用してもオーミック接触を得ることができ、発生した電
流を効率的に取り出すことができる。
【0046】以上のことから、本発明によれば高効率又
は低劣化または安価な太陽電池の製造が可能となる。
は低劣化または安価な太陽電池の製造が可能となる。
【図1】第1実施例のp型薄膜ダイアモンド層を用いた
太陽電池の概略構造図である。
太陽電池の概略構造図である。
【図2】第2実施例のn型テトラヘドラル非晶質カーボ
ン層を用いた太陽電池の概略構造図である。
ン層を用いた太陽電池の概略構造図である。
【図3】第3実施例のn型テトラヘドラル非晶質カーボ
ン層を用いたタンデム構造の太陽電池の概略構造図であ
る。
ン層を用いたタンデム構造の太陽電池の概略構造図であ
る。
1,11,21 金属電極基板 2 p型薄膜ダイアモンド層 12,22 n型テトラヘドラル非晶質カーボン層 3 非晶質半導体p+層(a−Si:H) 4,14,24 非晶質半導体n層(a−Si:H) 34 非晶質半導体n+層(a−Si:H) 5,15,25,35 非晶質半導体i層(a−Si:H) 6,16,26,36 非晶質半導体p層(a−SiC:H) 7,17,27 透明導電性膜電極 8,18,28 集電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 孝司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−214676(JP,A) 特開 平4−214677(JP,A) 特開 平4−214678(JP,A) 特開 昭57−10982(JP,A) 特開 平4−338679(JP,A) 特開 平1−212479(JP,A) 特開 平1−201968(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 - 31/078
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上にテトラヘドラル非晶質カーボン
薄膜が形成され、該テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜
上に光電変換層が形成され、該光電変換層上に受光面電
極が形成されていることを特徴とする太陽電池。 - 【請求項2】 上記テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜
は不純物が添加されてp型またはn型であることを特徴
とする請求項1に記載の太陽電池。 - 【請求項3】 上記テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜
の側からn層、i層、p層の順に非晶質半導体層が積層
されて光電変換層が形成されていることを特徴とする請
求項1又は2に記載の太陽電池。 - 【請求項4】 上記テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜
がp型であり、該テトラヘドラル非晶質カーボン薄膜上
にp+型の非晶質半導体層が積層され、該非晶質半導体
層上に光電変換層が形成されていることを特徴とする請
求項3に記載の太陽電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33162793A JP3284151B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33162793A JP3284151B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 太陽電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07193264A JPH07193264A (ja) | 1995-07-28 |
JP3284151B2 true JP3284151B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=18245778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33162793A Expired - Fee Related JP3284151B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3284151B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5351628B2 (ja) * | 2009-06-22 | 2013-11-27 | 株式会社カネカ | 結晶シリコン系太陽電池 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33162793A patent/JP3284151B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07193264A (ja) | 1995-07-28 |
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