JP3284084B2 - Gh型液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

Gh型液晶表示装置及びその製造方法

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JP3284084B2
JP3284084B2 JP18263297A JP18263297A JP3284084B2 JP 3284084 B2 JP3284084 B2 JP 3284084B2 JP 18263297 A JP18263297 A JP 18263297A JP 18263297 A JP18263297 A JP 18263297A JP 3284084 B2 JP3284084 B2 JP 3284084B2
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征三郎 清水
勝之 内藤
一之 春原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GH型液晶表示装
置及びその製造方法に係り、特に、複数の液晶層を積層
することによるカラー表示に適したGH型液晶表示装置
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯機器が広く普及しつつあり、
それに搭載されるカラー表示装置の需要も高まりつつあ
る。表示装置の1つであるCRTは、低コストであるこ
と及び大画面化が可能であること等の理由で広く用いら
れており、全表示装置市場の約70%を占めている。し
かしながら、CRTでは、1つの電子銃で全ての画素の
表示が行われるため、装置の奥行き方向の長さを短くす
ることができない。さらに、CRTは、消費電力が大き
く軽量化が困難である等の問題を有しているため、携帯
機器へ搭載される表示装置としては適していない。
【0003】プラズマ表示装置及びEL表示装置は、薄
型の表示装置として知られている。しかしながら、これ
ら表示装置を、携帯機器に搭載される表示装置として実
用化するには未だ問題を有している。
【0004】液晶表示装置は、薄型、軽量、及び低消費
電力であるため、現在、腕時計や電卓等の携帯機器へ搭
載される表示装置として最も広く使用されている。特
に、TN型液晶表示装置は、TFT等のアクティブスイ
ッチを組み込むことにより、CRT並みの表示特性を得
ることができ、テレビ等の表示装置として用いられてい
る。
【0005】しかしながら、TN型液晶表示装置は偏光
板を用いる必要があるため、光の利用効率が低い。その
ため、TN型液晶表示装置では、通常、十分な光量を得
るためにバックライトが用いられているが、バックライ
トで消費される電力が非常に大きいため、装置の消費電
力が高くなるという問題を生じてしまう。
【0006】偏光板を必要としない液晶表示装置とし
て、液晶材料と二色性色素との混合物を用いたゲスト−
ホスト(GH)型液晶表示装置が知られている。このG
H型液晶表示装置でフルカラー表示を行うためには、例
えば、図9に示すように、シアン、マゼンタ、及びイエ
ロー等のGH液晶層を3層以上積層する必要がある。
【0007】図9に示すGH型カラー液晶表示装置10
0は、ガラス等の透明基板で構成されるアレイ基板10
1、中間基板102、103、及び対向基板104が所
定の間隔をあけて順次配置され、それぞれの基板間にシ
アン、マゼンタ、及びイエローのGH液晶層105〜1
07が設けられた構造を有している。
【0008】アレイ基板101は、透明基板の一方の主
面に、3系統のスイッチング素子を構成するTFT、ゲ
ート電極及び信号配線(図示せず)が形成され、その上
にパッシベーション膜(図示せず)が形成された構造を
有している。アレイ基板101のTFTが形成された面
には、各画素毎にパターニングされ、3系統のスイッチ
ング素子の1つのソース電極に電気的に接続された透明
な画素電極108が形成されている。
【0009】中間基板102及び103の一方の主面に
は、それぞれ透明な画素電極109及び111が設けら
れ、他方の主面には、透明電極110及び112が設け
られている。画素電極110はビア114及び115を
介して、画素電極112はビア116、117、及び1
18を介して、それぞれ別系統のTFTのソース電極に
電気的に接続されている。また、対向基板104の下面
には、液晶層107と接して透明電極113が形成され
ている。
【0010】以上のようにして構成されるGH型カラー
液晶表示装置100の製造においては、予めそれぞれの
基板に電極及びビアを形成した後に、それぞれの層を電
気的に接続しながら積層する必要がある。
【0011】すなわち、まず、アレイ基板101に、ビ
ア115、116、及び画素電極108を設け、中間基
板102に、ビア114及び117、画素電極110、
及び透明電極109を設け、中間基板103に、ビア1
18、画素電極112、及び透明電極111を設ける。
次に、それぞれの基板を、画素電極及びビアの位置を合
わせて積層することにより、中間基板102及び103
に形成した画素電極110及び112を、それぞれ別系
統のスイッチング素子のソース電極に電気的に接続す
る。
【0012】このような方法では、画素電極110及び
112をそれぞれ別系統のスイッチング素子のソース電
極に電気的に接続するために、中間基板102及び10
3にを貫通して各画素ごとにビア114、117、及び
118を設ける必要がある。また、このような方法で
は、それぞれのビアの位置を合わせて基板同士を貼り合
せる必要があるため、非常に高い精度が要求される。
【0013】さらに、上述の方法では、ビアの高さが不
均一であると基板間でビア同士が接続されない場合があ
るため、接続不良が生じ易く、高い歩留まりを得ること
ができない。したがって、上述の方法では、製造に高い
精度が要求され、低コスト化することができないという
問題を有している。
【0014】また、上述のGH型カラー液晶表示装置
は、比較的厚い中間基板を用いる必要があるため、反射
光の損失や視差等が生じ、表示品位が低下するという問
題を有している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容易な及び
低コストのGH型液晶表示装置の製造方法を提供するこ
とを目的とする。また、本発明は、容易に及び低コスト
で製造することができ、反射光の損失や視差等の表示品
位の低下が生じにくいGH型液晶表示装置を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、スイッチング
素子が形成された基板の一方の主面上に、前記スイッチ
ング素子のソース電極と電気的に接続して疎水性導電部
を形成する工程、前記基板の一方の主面上に、前記疎水
性導電部と電気的に絶縁して、前記疎水性導電部よりも
高い親水性を有する第1の電極を形成する工程、前記第
1の電極上に、GH型液晶マイクロカプセルを含有し、
前記疎水性導電部に対する接触角が45°以上のマイク
ロカプセル分散液を塗布して液晶層を形成する工程、及
び前記液晶層上に、前記疎水性導電部と電気的に接続し
て第2の電極を形成する工程を具備することを特徴とす
るGH型液晶表示装置の製造方法を提供する。
【0017】また、本発明は、スイッチング素子が形成
された基板の一方の主面上に、所定のパターンで第1の
電極を形成する工程、前記第1の電極上に、GH型液晶
マイクロカプセルを含有するマイクロカプセル分散液を
塗布して液晶層を形成する工程、前記基板の一方の主面
上に、前記液晶層に対する接触角が45°以上の導電部
形成用塗布液を塗布して、前記第1の電極と電気的に絶
縁し、前記スイッチング素子のソース電極と電気的に接
続して疎水性導電部を形成する工程、及び前記液晶層上
に、前記疎水性導電部と電気的に接続して第2の電極を
形成する工程を具備することを特徴とするGH型液晶表
示装置の製造方法を提供する。
【0018】さらに、本発明は、スイッチング素子が形
成された基板の一方の主面上に、所定のパターンで第1
の電極を形成する工程、前記基板の一方の主面上に、前
記第1の電極と並置して、所定の波長の光を照射するこ
とにより導電性を発現する絶縁性の補助部材を形成する
工程、前記第1の電極上に、GH型液晶マイクロカプセ
ルを含有するマイクロカプセル分散液を塗布して液晶層
を形成する工程、前記補助部材の所定の領域に光照射し
て、前記スイッチング素子のソース電極と電気的に接続
して導電部を形成する工程、及び前記液晶層上に、前記
導電部と電気的に接続して第2の電極を形成する工程を
具備することを特徴とするGH型液晶表示装置の製造方
法を提供する。
【0019】本発明は、上記GH型液晶表示装置の製造
方法において、前記基板の一方の主面上に、前記第1の
電極と並置して絶縁部を形成する工程を具備することを
特徴とする。
【0020】本発明は、上記GH型液晶表示装置の製造
方法において、前記第2の電極を形成する工程が、所定
の処理により硬化して導電膜を形成する導電性塗布液を
塗布することを含むことを特徴とする。
【0021】本発明は、上記GH型液晶表示装置の製造
方法において、前記液晶層上に、前記液晶層を保護する
絶縁性の透明保護層を形成する工程を具備することを特
徴とする。
【0022】本発明は、上記GH型液晶表示装置の製造
方法において、前記基板の一方の主面上に、それぞれ吸
収波長の異なるGH型液晶マイクロカプセルを含有する
3層の液晶層を積層することを特徴とする。
【0023】また、本発明は、複数系統のスイッチング
素子が形成された基板と、前記基板の一方の主面上に、
前記複数系統のスイッチング素子の2つのソース電極と
それぞれ電気的に接続して設けられた2つの疎水性導電
部と、前記基板の一方の主面上に形成された第1の電極
と、前記第1の電極上に形成され、ホスト液晶材料とゲ
スト二色性色素とを包含する液晶マイクロカプセルを含
有し、それぞれ吸収波長の異なる3層の液晶層と、前記
3層の液晶層の液晶層間にそれぞれ形成された第2及び
第3の電極と、前記3層の液晶層上に形成された第4の
電極とを具備し、前記第2の電極が、前記2つの疎水性
導電部の一方と電気的に接続され、前記第3の電極が、
前記2つの疎水性導電部の他方と電気的に接続されるこ
とを特徴とするGH型液晶表示装置を提供する。
【0024】本発明は、上記GH型液晶表示装置におい
て、前記複数系統のスイッチング素子が2系統のスイッ
チング素子であることを特徴とする。本発明は、上記G
H型液晶表示装置において、前記複数系統のスイッチン
グ素子が3系統のスイッチング素子であり、前記2つの
疎水性導電部と電気的に絶縁されたソース電極が前記第
1の電極と電気的に接続されることを特徴とする。
【0025】本発明は、上記GH型液晶表示装置におい
て、前記3層の液晶層のそれぞれの上に、絶縁性の透明
保護膜を具備することを特徴とする。本発明は、上記G
H型液晶表示装置において、前記基板の一方の主面上
に、前記第1の電極と並置された絶縁部を具備すること
を特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明のGH型液晶表示装置の製造方法について説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係るGH型液晶表示装置
の断面図を示す。
【0027】図1に示すように、GH型液晶表示装置1
は、基板2上に、第1の電極3、第1の液晶層としてイ
エローの液晶層7、第2の電極4、第2の液晶層として
シアンの液晶層8、第3の電極5、第3の液晶層として
マゼンタの液晶層9、及び第4の電極6が順次積層され
た構造を有している。
【0028】基板2上には、2系統のスイッチング素子
として、TFT、ゲート電極、及び信号配線(図示せ
ず)が形成され、その上にパッシベーション膜(図示せ
ず)及び第1の電極3が積層されているとともに、疎水
性の導電部13及び14が設けられている。なお、図
中、導電部13及び14は近接して描かれているが、実
際には、導電部13と導電部14との間の電気的短絡を
防止するために所定の間隔を隔てて配置される。
【0029】導電部13は、一端が一方のスイッチング
素子のソース電極に、他端が第2の電極4にそれぞれ接
続されており、すなわち、一方のスイッチング素子のソ
ース電極と第2の電極4とを電気的に接続している。ま
た、導電部14は、一端が他方のスイッチング素子のソ
ース電極に、他端が導電部15を介して第3の電極5に
接続されており、すなわち、他方のスイッチング素子の
ソース電極と第3の電極5とを電気的に接続している。
【0030】なお、上記GH型液晶表示装置1におい
て、電極4と液晶層7との間、電極5と液晶層8との
間、及び電極6上には、それぞれ任意に保護層10、1
1、及び12が設けられている。
【0031】このGH型液晶表示装置1は、以下のよう
にして駆動される。例えば、電極3、6に印加する定電
位を、スイッチングにより電極4、5に印加される電位
より低くして駆動することができる。
【0032】電極3、6に印加する定電位を、例えば0
Vとした場合、2系統のスイッチング素子の一方を駆動
することにより電極4に所定の電位を印加すると、液晶
層9には電位差が形成されず、液晶層7、8に電位差が
形成される。また、電極5に所定の電位を印加すると、
液晶層7には電位差が形成されず、液晶層8、9に電位
差が形成される。
【0033】電極4、5に所定の電位を印加した場合に
は、液晶層8には電位差が形成されず、液晶層7、9に
電位差が形成される。なお、電極4、5に電位を印加し
ない場合は、液晶層7〜9に電位差は形成されない。
【0034】また、電極3、6に所定の定電位を印加し
て駆動することも可能である。このような場合、電極
4、5に電圧を印加しない場合は、液晶層7、9に電位
差が形成される。電極4に、電極3、6の電位と同じ値
の電位を印加すると、液晶層7には電位差は形成され
ず、液晶層8、9に電位差が形成される。また、電極5
に電極3、6の電位と同じ値の電位を印加した場合は、
液晶層9には電位差が形成されず、液晶層7、8に電位
差が形成される。
【0035】さらに、電極4及び電極5に、電極3、6
の電位と同じ値の電位を印加すると、電位差は、液晶層
7〜9の全てにおいて形成されない。以上示したよう
に、電極4、5を別系統のスイッチング素子で駆動する
ことにより、それぞれの液晶層に選択的に電位差を形成
することが可能となり、フルカラー表示を行うことがで
きる。
【0036】上述のGH型液晶表示装置1は、例えば、
以下のようにして製造される。まず、2系統のスイッチ
ング素子が形成されたガラス等の基板2の一方の主面上
に、電極3及び導電性の導電部13、14を形成する。
導電部13、14は、電極3と電気的に絶縁され、2系
統のスイッチング素子のそれぞれのソース電極に電気的
に接続されるように形成される。
【0037】次に、基板2の電極3及び導電部13、1
4が形成された面に、イエローの液晶マイクロカプセル
16を含有し、導電部13及び14に対して45°以上
の接触角を有するマイクロカプセル分散液を塗布・硬化
して液晶層7を形成する。この液晶層7の形成の際、マ
イクロカプセル分散液は導電部13及び14に対して低
い親和性を有しているので、導電部13及び14上及び
その近傍にマイクロカプセル分散液の塗布膜が形成され
ることはない。
【0038】液晶層7上には、液晶層7の耐熱性及び耐
溶剤性等を向上させるために、任意に保護層10を形成
する。保護層10の形成は、導電部13及び14に対し
て45°以上の接触角を有する樹脂を塗布液として用
い、これを塗布・硬化することにより行う。このような
塗布液を用いることにより、導電部13及び14上に塗
布膜を形成することなく液晶層7全体を覆うようにして
保護層10を形成することができる。
【0039】次に、液晶層7上に、或いは保護層10を
設けた場合は保護層10上に、所定の処理により硬化し
て導電体を形成する塗布液を印刷・硬化させ、電極4を
形成する。この電極4は、導電部14と電気的に接続さ
れないように、及び導電部13の上部の少なくとも一部
を覆うように印刷する。
【0040】このように導電部13の上部を覆うように
電極4を形成すると、電極4を形成するのに用いる塗布
液を親水性とした場合でも、導電部13と電極4との間
に電気的な接続不良が生じることはない。
【0041】電極4を形成した後、導電部14上に導電
部15を形成する。導電部15は、導電部15に親和性
を示す導電ペーストを印刷法により印刷することにより
形成することができる。
【0042】次に、イエローの液晶層7の塗布と同様に
して、導電部15の周辺及び頂部にマゼンタのマイクロ
カプセル8が残留しないように液晶層8を形成し、任意
に保護層11を形成し、上記電極4の形成と同様にし
て、電極5を導電部15と電気的に接続して形成する。
【0043】さらに、電極5上に、シアンの液晶層9を
形成し、一方の主面に電極6が設けられた保護層12を
シールすることにより、GH型液晶表示装置1を製造す
る。このようにして製造される本発明のGH型液晶表示
装置において、電極3は、ITO等の透明な導電性無機
材料、ポリアニリン等の透明な導電性ポリマー、及びI
TO等の透明な透明導電性微粒子と透明な絶縁性ポリマ
ーとの混合物等で構成される。電極3を導電性無機材料
で構成する場合、電極3は、Sn(OH)4とTi(O
R)4 等とを用いてゾル−ゲル法により形成することが
でき、また、スパッタリングやCVD等の成膜プロセス
により形成することもできる。
【0044】また、電極3を導電性ポリマーや透明導電
性微粒子と絶縁性ポリマーとの混合物で構成する場合、
ポリアニリンとトルエンやキシレン等の溶媒との混合液
のような導電性ポリマーを形成する化合物を含む導電性
塗布液や、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、または金属ア
ルコキシド等の絶縁性ポリマーを形成する化合物と透明
導電性微粒子とを含む導電性塗布液を、塗布や印刷する
ことにより形成することができる。
【0045】電極4及び5は、上述の透明な導電性ポリ
マー、及びITO等の透明な透明導電性微粒子と透明な
絶縁性ポリマーとの混合物等で構成される。電極4及び
5は、液晶層7、8或いは保護層10、11上に、上記
導電性塗布液を塗布・硬化することにより形成される。
【0046】この導電性塗布液が親水性である場合、液
晶層7、8或いは保護層10、11に対して良好な親和
性を得ることができるが、導電部13、14、及び15
に対する親和性が低いため、形成される電極と導電部と
の間で接続不良を生ずるおそれがある。このような場合
は、導電性塗布液を所望の導電部の上部の少なくとも一
部を覆うようにして印刷することにより、接続不良を生
ずることなく電極を形成することができる。
【0047】導電性塗布液が疎水性である場合は、導電
部13、14、及び15に対して良好な親和性を得るこ
とができるが、液晶層7、8或いは保護層10、11に
対する親和性が低いため、所望の形状に電極を形成する
ことが困難である。このような場合は、液晶層7、8或
いは保護層10、11に後述する疎水化処理を施すこと
により、容易に電極を形成することができる。
【0048】このような導電性塗布液の親水性の程度
は、導電性塗布液に含有させる溶媒を適宜選択すること
により制御することができる。溶媒は、電極形成の際の
乾燥工程で蒸発するので、このように溶媒により親水性
を制御すると、形成される電極の親水性の程度に関わら
ず、導電性塗布液の親水性の程度を制御することができ
る。
【0049】なお、上述のようにして形成される電極3
〜5は、後述する液晶層の形成を容易にするために、導
電部13〜15に比べてより親水性であることが好まし
い。したがって、電極を構成する導電性ポリマー及び絶
縁性ポリマーは、水酸基、カルボン酸基、及びスルホン
酸基等の親水性置換基を有していることが好ましい。
【0050】導電部13〜15は、銀ペースト等の導電
ペーストを、例えば所定のパターンのメタルマスクを用
いてスクリーン印刷し硬化することにより形成すること
ができる。この導電ペーストは、銀等の金属微粒子と有
機化合物とを混合することにより得られ、この導電ペー
ストを構成する有機化合物として、アクリル酸エステ
ル、ポリエステル、ポリシクロヘキシルメタクリレー
ト、疎水性アクリル樹脂、及び疎水性エポキシ樹脂等の
疎水性化合物を用いると、導電部13〜15へ疎水性を
付与することができる。
【0051】また、導電部13〜15を、UV導電ペー
ストや、UV型透明導電コート剤を用いて形成すること
もできる。UV導電ペーストとは、導電性金属コロイド
粒子とUV効果性樹脂とを混合した絶縁性ペーストであ
って、UV照射することにより、金属粒子間に介在する
樹脂が硬化収縮することにより導電性を発現する材料で
ある。このUV導電ペーストに用いられる化合物として
は、例えば、光開始剤としてベンゾフェノン、ベンゾイ
ンエーテル、ケタール、及びアセトフェノン等を含有す
るUV硬化性樹脂と導電性金属コロイド粒子とを混合し
たものを用いることができる。エポキシ等を含有するU
V導電ペーストを用いた場合、非照射部を親水性、照射
部を疎水性にすることができ、さらに、非照射部に有機
溶媒を適用することにより除去することもできる。
【0052】また、UV型透明導電コート剤は、ポリア
ニリン等の透明なUV効果性の導電性ポリマー、及びS
n(OH)4 とTi(OR)4 との混合物のようなゾル
−ゲル型の混合物等を挙げることができる。
【0053】したがって、これらUV導電ペーストやU
V型透明導電コート剤を基板上に塗布して絶縁性の補助
部材を電極と並置して形成する場合、所望の領域に光照
射することにより、補助部材の一部を上述の導電部とす
ることができ、さらに、この補助部材を画素同士を分割
する隔壁として用いることができる。
【0054】また、導電部13及び14については、メ
ッキ法を併用して形成することもできる。メッキ法を併
用する場合、基板2の表面に導電部13、14を形成す
る前に、予めTFTとの導通部を基板2上に形成し、こ
の導通部上に電解・無電解メッキにより導電部13、1
4を順次形成する。また、メッキ法を併用して導電部1
3、14を形成した場合、これら導電部13、14に酸
化被膜を形成しない金属膜を形成すること、または、疎
水性絶縁膜を形成することにより、導電部13及び14
に疎水性を付与することができる。
【0055】導電部15は、図2(a)〜(c)に示す
ようにして導電部14上に形成される。なお、この図
で、基板、導電部、及び液晶層以外の部材は、簡略化の
ために省略されている。
【0056】図2(a)、(b)に示すGH型液晶表示
装置は、基板2上に、導電部14、液晶層7、導電部1
5、液晶層8、及び液晶層9を順次形成することにより
製造される。図2(b)に示すGH型液晶表示装置は、
図2(a)に示すGH型液晶表示装置と、導電部15の
形成方法が異なっている。すなわち、図2(a)では、
導電部15は導電部14の真上に設けられて、導電部1
4、15が直線的に配置されるのに対し、図2(b)で
は、導電部15及び導電部14のそれぞれの長軸が同軸
上になく、階段状に配置されている。
【0057】図2(a)、(b)に示すGH型液晶表示
装置のように、まず、導電部を形成し、後から液晶層を
形成する場合は、液晶層を形成するために用いる塗布液
を、導電部に対する接触角が45°以上となるように制
御することにより、導電部上及びその近傍への液晶層の
形成を防止することができる。
【0058】一方、図2(c)に示すGH型液晶表示装
置は、基板2上に、まず、液晶層7を形成して孔37を
設け、この孔37に導電部14を形成し、次に、液晶層
8を形成して孔38を設け、この孔38に導電部15を
形成し、さらに、液晶層9を積層することにより製造さ
れる。或いは、基板2上に、まず、液晶層7及び液晶層
8を積層し、レーザー照射等により孔37及び孔38を
設け、この孔37、38に導電部14及び15を形成
し、さらに、液晶層9を積層することにより製造され
る。
【0059】このように、まず、液晶層に導電部が形成
される孔を設け、後から、この孔に導電部を形成する場
合は、導電部の形成に用いる塗布液を、液晶層に対する
接触角が45°以上となるように制御することにより、
液晶層上への導電部の形成を防止することができる。
【0060】図1に示すGH型液晶表示装置において、
液晶層7〜9は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン
のゲスト二色性色素及びホスト液晶材料を包含する液晶
マイクロカプセル16、17、18と、樹脂19、2
0、21とで構成される。
【0061】液晶マイクロカプセル16〜18のカプセ
ル壁は、メタクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ターシ
ャリブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アクリレート、ブチルアクリレート、エ
チルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、イソ
プレン、イソブチレン、アクリロニトリル、エポキシ樹
脂前駆体、ジビニルベンゼン、及びTMPTAから選ば
れる2種以上のコポリマーから形成される。
【0062】液晶層7〜9の形成においては、上述の液
晶マイクロカプセルを所定の溶媒で分散させたマイクロ
カプセル分散液が用いられる。この溶媒としては主に純
水が用いられる。液晶層7及び8の形成においては、こ
の溶媒には、バインダーとして、或いはマイクロカプセ
ル分散液の親水性を制御するために、以下に説明する水
溶性樹脂または親水性官能基で表面修飾された透明な高
分子微粒子が添加される。
【0063】マイクロカプセル分散液に添加される水溶
性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロー
ス、及びポリエチレングリコール等を挙げることができ
る。
【0064】また、親水性官能基で表面修飾される透明
な高分子微粒子としては、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ターシ
ャリブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アクリレート、イソプレン、イソブチレ
ン、アクリロニトリル、エステル等のモノマーから、T
MPTA及びジビニルベンゼン等の架橋剤を用いて製造
されるポリマーまたはコポリマーの透明な高分子微粒子
や、メラミン、ウレタン樹脂及びエポキシ樹脂等の透明
な高分子微粒子を挙げることができる。
【0065】これら高分子微粒子は、カルボキシル基、
スルホ基、及び水酸基等の親水性置換基で、或いは、メ
チロール基、エポキシ基、及びイソシアネート基等の架
橋性置換基で表面を修飾されていてもよい。また、上述
の高分子微粒子は、粒径が数10nm〜数100nmで
あることが好ましい。
【0066】液晶層7及び8の形成に用いられる、液晶
マイクロカプセルを所定の溶媒で分散させたマイクロカ
プセル分散液は、導電部13〜15を構成する材料から
なる平板に対して、接触角が45°以上であることが好
ましく、70°以上であることがより好ましい。また、
このマイクロカプセル分散液は、液晶層7及び8を形成
する面に対して、接触角が25°以下であることが好ま
しい。
【0067】このようなマイクロカプセル分散液を用い
ると、導電部に対するマイクロカプセル分散液の接触角
が大きいため、基板2の導電部が形成された面の全体に
塗布することにより、導電部上部及び導電部近傍を除い
てマイクロカプセル分散液の塗布膜を形成することがで
きる。
【0068】上述の液晶マイクロカプセルにおいて、G
H型液晶表示装置の光の利用効率を向上させるために、
カプセル壁に対する液晶材料の体積比を高めること、す
なわち、カプセル壁を薄くすることが好ましい。しかし
ながら、カプセル壁を薄くした場合、液晶マイクロカプ
セルの耐熱性や耐溶剤性が低下してしまう。
【0069】そこで、上記GH型液晶表示装置1には、
液晶層7〜9の耐熱性及び耐溶剤性等を向上させるため
に、基板2上に、液晶層7〜9上に、または電極3〜6
上に、任意に絶縁性の透明なポリマーで構成される保護
層が設けられてもよい。これら保護層は、所定の塗布液
を塗布・硬化することにより形成される。保護層の形成
に用いられる塗布液としては、熱硬化性樹脂、光硬化性
樹脂、及び2液反応性硬化樹脂等の樹脂を有機溶媒等で
希釈した溶液を挙げることができる。
【0070】この塗布液は、導電部13〜15を構成す
る材料からなる平板に対して、接触角が45°以上であ
ることが好ましく、70°以上であることがより好まし
い。また、この塗布液は、保護層を形成する面に対する
接触角が25°以下であることが好ましい。
【0071】このような塗布液を用いると、導電部に対
する塗布液の接触角が大きいため、基板2の導電部が形
成された面の全体に塗布するだけで、導電部上部及び導
電部近傍を除いて第1のポリマー前駆体の塗布膜を形成
することができる。
【0072】また、上述の液晶層及び保護層は、空気雰
囲気中でUV光を照射すること、或いは、空気雰囲気中
で加熱すること等により表面が疎水化される。このよう
にして得られる疎水性は、一時的なものであって時間の
経過とともに親水性へと変化するが、上述の疎水化処理
の直後に、疎水性の塗布液を用いて電極を形成すること
により、液晶層或いは保護層と塗布液との親和性が良好
になり、容易に電極を形成することができる。
【0073】以上、図1に示すGH型液晶表示装置につ
いて説明したが、本発明のGH型液晶表示装置は様々な
構成をとり得る。図3(a)は、GH型液晶表示装置の
一部を示す断面図である。なお、図3(a)は、導電部
14を通らない断面図を示している。図3(a)で、液
晶層7は、導電部13及び導電部14(図示せず)の近
傍を除いて、基板2の全面に連続的な層として形成され
ている。
【0074】図3(b)に示すGH型液晶表示装置は、
図3(a)に示すのとほぼ同じ構成であるが、図3
(b)では、絶縁部としてブラックマトリクス41が、
基板2の非画素部に桝目状に形成されている。このよう
に導電部13上にブラックマトリクス41を設けること
により、導電部13の頂部が絶縁され、さらに、表面が
平滑化されて次工程での塗布や印刷が容易になる。
【0075】このブラックマトリクス41は、基板2上
に、電極3、液晶層7、保護層10、及び電極4を形成
した後に、水酸基、カルボン酸基、及びスルホン酸基等
の置換基を有する化合物を含有する親水性の塗布液を塗
布することにより形成される。
【0076】図3(c)に示すGH型液晶表示装置で
は、ブラックマトリクス42により、液晶層7が各画素
毎に分割され、並置されている。なお、図3(c)は、
導電部を全く通らない断面図を示している。
【0077】図3(c)に示すGH型液晶表示装置は、
基板2上に、まず、電極3、導電部13、及び桝目状に
ブラックマトリクス42を形成し、次に、液晶層7、保
護層10、及び電極4を順次積層することにより形成さ
れる。このように、液晶層7を形成する前に、非画素部
に予めブラックマトリクス42等の絶縁部を設けると、
液晶層7を画素部のみに形成することができる。
【0078】以上、3層の液晶層を2系統のスイッチン
グ素子で駆動するGH型液晶表示装置について説明した
が、本発明のGH型液晶表示装置は、3層の液晶層が3
系統のスイッチング素子で駆動されてもよい。
【0079】図4に、本発明の他の態様に係るGH型液
晶表示装置の断面図を示す。図4に示すGH型液晶表示
装置30は、基板2上に、電極3、液晶層7、電極2
3、透明絶縁層25、電極4、液晶層8、電極24、透
明絶縁層26、電極5、液晶層9、及び電極6が順次積
層された構造を有している。
【0080】基板2上には、3系統のスイッチング素子
(図示せず)が設けられており、それぞれのスイッチン
グ素子のソース電極は、電極3、電極4、及び電極5に
電気的に接続されている。また、電極23、24、及び
6は、電極3、4、及び5のそれぞれと対向して設けら
れており、定電位に維持される。
【0081】3系統のスイッチング素子が設けられたG
H型液晶表示装置30において、透明絶縁層25及び2
6は、電極23と電極4とを、及び電極24と電極5と
を電気的に絶縁するために設けられる。この透明絶縁層
25、26は、上述の保護層に用いたのと同様の材料で
構成され、同様の方法で形成される。
【0082】このGH型液晶表示装置30は、例えば以
下のようにして駆動される。すなわち、電極23、2
4、及び25を定電位に保ち、電極3、4、及び5の電
位をそれぞれ別系統のスイッチング素子で制御すること
により、所望の液晶層に選択的に電位差を形成すること
ができる。したがって、このGH型液晶表示装置30で
は、フルカラー表示が可能である。
【0083】以上説明した本発明のGH型液晶表示装置
の製造においては、熱処理或いは光照射等の処理が施さ
れる。この熱処理で、過剰な温度の熱が液晶マイクロカ
プセルに加えられると、液晶の配向状態がキャンセルさ
れる場合がある。
【0084】これを、図5を用いて説明する。初期状態
で図5(a)に示すように配向したホスト液晶材料50
及びゲスト二色性色素51は、装置に所定温度の熱を加
えることにより、配向状態がキャンセルされて、図5
(b)に示すように配向してしまう。
【0085】このような配向状態のキャンセルは、カプ
セル壁52のガラス転移温度以上の熱処理を行うと生じ
るため、各層の形成に必要な温度が、このガラス転移温
度以下になるように、GH型液晶表示装置の製造に用い
る材料を選定することが好ましい。なお、GH型液晶表
示装置の製造に、熱処理を必要としない光硬化樹脂等を
用いると、図5(a)に示すような配向状態を維持する
ことができる。
【0086】この際、光照射部では硬化された層が形成
されるが、非照射部では未硬化のままである場合があ
る。このような場合は、非照射部の未硬化の光硬化性樹
脂等を所定の溶媒を用いて除去することが好ましい。な
お、上述のゾル−ゲル法を用いた場合は、非照射部を除
去する必要はない。ゾル−ゲル法等を用いて形成された
層は、光照射の有無に関わらず硬化し、光照射部のみが
導電性となり、非照射部は絶縁性に保たれる。
【0087】以上説明したGH型液晶表示装置は、基板
側から、イエロー、シアン、及びマゼンタの液晶層が順
次積層された構造を有しているが、それぞれの色の液晶
層の積層順に特に制限はない。また、それぞれの図で共
通する箇所には同一の符号を付し、重複する説明は省略
した。
【0088】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)図6に示すGH型液晶表示装置を以下に示
すようにして作製した。
【0089】まず、ガラス基板61上に、スパッタリン
グによりITO膜62を形成した。次に、1〜10重量
%のアクリル樹脂、10〜20重量%のエポキシ樹脂、
及び1〜10重量%のポリエステル樹脂から選ばれる樹
脂の1つと、10〜30重量%のブチルセルソルブアセ
テート及び10〜30重量%のカルビトールアセテート
のいずれか1つと、60〜80重量%の銀粉とを混合し
て種々の導電ペーストを調製した。
【0090】上記ガラス基板61の電極62上に、ディ
スペンサにより、これら導電ペーストの1つを用いて、
高さ30μm、直径0.5mmのバンプ63をピッチ1
mmで形成した。
【0091】次に、ホスト液晶材料と二色性色素とを含
有し、カプセル壁が、イソブチルメタクリレート、メチ
ルメタクリレート、及びTMPTAで構成される液晶マ
イクロカプセルを形成した。この液晶マイクロカプセル
30重量%と純水70重量%とを混合し、これに、2〜
4重量%のポリビニルアルコール、2〜4重量%のポリ
ビニルピロリドン、2〜4重量%のヒドロキシメチルセ
ルロース、2〜4重量%のカルボキシメチルセルロー
ス、2〜4重量%のエチルセルロース、2〜4重量%の
ニトロセルロース、2〜4重量%のポリエチレングリコ
ール、及びカルボキシル基、水酸基、及びスルホ基で表
面修飾された2〜4重量%のポリエステル粒子から選ば
れるいずれか1つを混合して、複数種のマイクロカプセ
ル分散液を調製した。なお、これらマイクロカプセル分
散液は、上記導電ペーストを用いて形成した膜に対し
て、45°以上の接触角を有していた。
【0092】これらマイクロカプセル分散液の1つを、
ガラス基板61のバンプ63が形成された面にベタ塗り
し、常温、窒素雰囲気下で乾燥した後、150℃でエー
ジングし、表面をレベリングして、液晶層64を形成し
た。
【0093】さらに、この液晶層64上に、ITO微粒
子25重量%、ポリエステル25重量%、及びn−メチ
ルピロリドン(以下NMPという)50重量%を混合し
た親水性の導電性塗布液をスクリーン印刷より塗布・硬
化して、バンプ63を除く基板全面に電極65を形成し
た。
【0094】以上の操作を、全ての導電ペースト及びマ
イクロカプセル分散液の組み合せについて行った。以上
のようにして形成した図6に示す全てのGH型液晶表示
装置について、バンプ63の上部とITO膜62との間
の導通を調べたところ、全てのバンプ63の導通が確認
された。したがって、バンプ63は、マイクロカプセル
分散液により上部を絶縁されることがないことが確認さ
れた。
【0095】また、電極62と電極65との間に電位差
を形成したところ、これら電極間に電気的短絡が生じて
いないことが確認された。 (実施例2)図4に示すGH型液晶表示装置を以下に示
すようにして作製した。
【0096】まず、図7(a)に示すように、3系統の
スイッチング素子(図示せず)が形成されたガラス基板
2上に、蒸着法によりAl膜を成膜・パターニングする
ことにより、一辺が160μmの反射膜兼画素電極3を
形成した。この画素電極3は、3系統のスイッチング素
子の1つのソース電極と電気的に接続して設けた。
【0097】次に、導電ペースト4929N(大宮化成
社製)を用いて、スクリーン印刷により、上記ガラス基
板2の電極が形成されていない領域に、電極3と並置し
て、高さ14μm、直径30μmの導電部13、14
を、ピッチ150μmで形成した。なお、それぞれの導
電部13、14は、3系統のスイッチング素子の残りの
2つのソース電極のそれぞれに電気的に接続して設け
た。
【0098】次に、ポリメチルメタクリレートに黒色染
料としてS−435(三井東圧社製)を混合し、これを
スクリーン印刷により、基板2の導電部13、14が形
成された面に塗布して、高さ11μm、幅30μm、長
さ170μmの隔壁71を形成した。
【0099】次に、99:1の重量比のホスト液晶材料
とイエローの二色性色素とからなる90重量%の液晶材
料を、10重量%のカプセル壁で包含して、液晶マイク
ロカプセルを作製した。なお、このカプセル壁は、60
重量%のシクロヘキシルメチルメタクリレート、30重
量%のメチルメタクリレート、及び10重量%のTMP
TAから形成された3次元コポリマー壁である。この液
晶マイクロカプセル25重量%と、ヒドロキシメチルセ
ルロース3重量%と、純水72重量%とを混合して、マ
イクロカプセル分散液を調製した。
【0100】このイエローのマイクロカプセル分散液
を、スクリーン印刷により電極3上に選択的に塗布し、
厚さ10μmのイエローの液晶層7を形成した。なお、
このマイクロカプセル分散液は、上記導電ペーストを用
いて形成した膜に対する接触角が60°で、隔壁71に
対する接触角が56°であり、電極3に対する接触角が
18°であった。
【0101】この液晶層7上に、変性エステル樹脂30
重量%と純水70重量%とを混合した水系変性エステル
樹脂分散液A−210(高松油脂社製)を、スリットコ
ートにより塗布し、保護層10を形成した。ここで、こ
の水系変性エステル樹脂分散液は、上記導電ペーストを
用いて形成した膜に対して55°の接触角を有し、液晶
層7に対して3°の接触角を有し、隔壁71に対して4
°の接触角を有していた。この保護層10は隔壁71に
親和性を示しているため、基板表面をレベリングしたの
と同様の効果が得られた。
【0102】この保護層10上に、ITO微粒子25重
量%、ポリエステル25重量%、及びNMP50重量%
を混合した親水性の導電性塗布液をスリットコートより
塗布・硬化して、導電部13、14を除く基板全面に電
極23を形成した。
【0103】次に、この電極23上に、保護層10と同
様にして保護層25を形成し、液晶マイクロカプセルの
ガラス転移温度以下である100℃で乾燥・エージング
し、さらに、空気雰囲気中で、130℃でアニールし
た。その結果、保護層25の表面が一時的に疎水化され
た。
【0104】この疎水性が保持されている間に、ITO
微粒子25重量%、ポリエステル25重量%、及びNM
P50重量%を混合した疎水性の導電性塗布液を、保護
層25上に、オフセット印刷により塗布して塗布膜を形
成した。さらに、常温窒素雰囲気下で乾燥し、波長14
7nmのXeランプ光を、それぞれの画素電極3に対応
するパターンで照射することにより、塗布膜の照射部を
硬化させ導電性を発現させて、電極4を形成した。な
お、この電極4は、導電部13と電気的に接続して形成
し、塗布膜の未硬化部はトルエンで洗浄することにより
除去した。
【0105】これを乾燥した後、導電部14を除く基板
全面に保護層28を形成した。上述したのと同様にし
て、導電部14上に導電部15を形成し、隔壁71上に
別の隔壁(図示せず)を形成した後、シアンの液晶層
8、保護層11、電極24、保護層26を順次積層し、
電極29を導電部15に電気的に接続して設けた。さら
に、電極29上に保護層29、マゼンタの液晶層9、保
護層27、電極6を順次積層した後、ポリカーボネート
からなる保護層12をシールしてGH型液晶表示装置3
0を形成した。
【0106】以上のように作製したGH型液晶表示装置
30は、基板2と保護層12との間にガラス等の中間基
板を有していないため反射光の損失や視差が生じず、液
晶マイクロカプセル内の液晶材料の配向は良好であっ
た。また、このGH型液晶表示装置30のそれぞれの液
晶層に8V、50Hzの交流電圧を印加したところ、
3:1という良好なコントラストが得られた。
【0107】(実施例3)それぞれの画素を分離する隔
壁を設けて、図1に示すGH型液晶表示装置を以下に示
すようにして作製した。
【0108】まず、厚さ1.1mmの透明ガラス基板2
に、1画素につき2系統のTFT、ゲート、及び信号配
線を形成し、その上に2μmの厚さでポリイミド膜を設
けた。このポリイミド膜の表面に、型押しによりディン
プル加工を施した後、蒸着法により1000オングスト
ロームの厚さでアルミニウム膜を形成した。このアルミ
ニウム膜上に、スピンコートにより熱硬化性エポキシ樹
脂を塗布して、厚さ3μmの透明樹脂膜を形成した(図
示せず)。
【0109】この樹脂膜上にスパッタリングによりIT
O膜を形成し、これをフォトエッチングによりパターニ
ングして、図7(b)に示す画素電極3を形成した。な
お、2系統のTFTのソース電極から樹脂膜上に導通が
図られている。
【0110】次に、基板2の電極3が形成された面に、
スクリーン印刷により、銀粉45重量%、アリルグリシ
ジルエーテル54重量%、及びベンゾフェノン1重量%
からなる絶縁性の銀ペーストを塗布して、図7(b)に
示す隔壁72を形成した。この隔壁72の所定の領域に
UV光を照射し、照射部に導電性を発現させて導電部1
3、14を形成した。なお、この導電部13、14は、
2系統のスイッチング素子のそれぞれのソース電極に電
気的に接続されている。
【0111】次に、電極3上に、実施例2と同様で用い
たのと同様のイエローのマイクロカプセル分散液を塗布
し、液晶層7を形成した。なお、このマイクロカプセル
分散液は、電極3に対する接触角が19°で、隔壁72
に対する接触角が64°であり、導電部13、14に対
する接触角が71°であった。
【0112】液晶層7を形成した後、イエローの液晶層
7に対する接触角が16°で、隔壁72に対する接触角
が59°であり、導電部13、14を構成する材料から
なる平板に対する接触角が60°の親水性の光硬化型エ
ポキシ系保護コート剤をスリットコートにより塗布し、
電極3の領域に光照射することにより保護層10を形成
した。なお、この光硬化型エポキシ系保護コート剤は、
グリシジルメタクリレート94重量%、イソプロピルベ
ンゾインエーテル1重量%、ブチルセルソルブアセテー
ト3重量%、及びIPA2重量%の混合液である。
【0113】保護層10の非照射部を、IPAを用いて
除去した後、この保護層10上に、エタノールにSn
(NO33 とTi(OC254 とを溶解したゾル
−ゲル型の導電性塗布液をスリットコートし、選択露光
して電極4を形成した。なお、この電極4は、導電部1
3と電気的に接続して設けた。
【0114】上述したのと同様にして、隔壁(図示せ
ず)、導電部15、シアンの液晶層8、及び保護層11
を順次形成した後、この保護層11上に、電極4と同様
にして導電部14と電気的に接続して電極5を形成し
た。
【0115】この電極4上に、マゼンタの液晶層9、電
極6、及び保護層12を順次積層してGH型液晶表示装
置1を作製した。以上のように作製したGH型液晶表示
装置1は、基板2と保護層12との間にガラス等の中間
基板を有していないため反射光の損失や視差が生じず、
液晶マイクロカプセル内の液晶材料の配向は良好であっ
た。また、このGH型液晶表示装置1のそれぞれの液晶
層に8V、50Hzの交流電圧を印加したところ、4:
1という良好なコントラストが得られた。
【0116】(実施例4)厚さ1.1mmの透明ガラス
基板に、1画素につき2系統のTFT、ゲート、及び信
号配線を形成し、その上に2μmの厚さでポリイミド膜
を設けた。このポリイミド膜の表面に、型押しによりデ
ィンプル加工を施した後、蒸着法により1000オング
ストロームの厚さでアルミニウム膜を形成した。このア
ルミニウム膜をフォトエッチングによりパターニングす
ることにより、図8(a)に示す画素電極3を形成し
た。なお、2系統のTFTのソース電極からポリイミド
膜上に導通が図られている。
【0117】次に、基板2の電極3が形成された面に、
ポリシクロヘキシルメタクリレートとポリアクリレート
とのコポリマーである黒色染料S−435(三井東圧社
製)を用いて、疎水性のブラックマトリクス73を形成
した。このブラックマトリクス73の上部及び側部に、
銀粉70重量%、グリシジルメタクリレート28重量
%、及びブチルセルソルブアセテート2重量%を混合し
た親水性の導電ペーストをスクリーン印刷で塗布し、2
系統のスイッチング素子のそれぞれのソース電極に電気
的に接続して導電部13、14を形成した。なお、この
導電ペーストは、ブラックマトリクス73に対する接触
角が11°であり、電極3に対する接触角が9°であっ
た。
【0118】この基板2上に、スリットコートにより、
実施例2と同様にしてイエローの液晶層及び保護層を形
成した。これら液晶層及び保護層は、各画素ごとに分割
して形成せずに、ブラックマトリクス73に沿って連続
する帯状の形状に形成した。なお、液晶層の形成に用い
たマイクロカプセル分散液は、大気雰囲気下で150℃
の温度でアニールした直後で、電極3に対する接触角が
17°、ブラックマトリクスに対する接触角が70°、
及び導電部13、14に対する接触角が61°であっ
た。また、保護層の形成に用いた塗布液は、液晶層に対
する接触角が14°、ブラックマトリクスに対する接触
角が54°、及び導電部13、14に対する接触角が5
1°であった。
【0119】次に、イエローの液晶層上に、実施例2で
用いたのと同様の導電性塗布液をスクリーン印刷により
塗布・硬化して、電極3と同様のパターンで別の電極を
導電部13に電気的に接続して形成した。
【0120】上述したのと同様にして、ブラックマトリ
クス、シアンの液晶層、及び保護層を順次形成した後、
この保護層上に、導電部13と電気的に接続して電極3
と同様のパターンで別の電極を形成した。
【0121】この電極上に、マゼンタの液晶層を形成
し、下面に200オングストロームの厚さでITO膜が
形成された透明ガラス基板を重ねてGH型液晶表示装置
を作製した。
【0122】以上のように作製したGH型液晶表示装置
は、基板間にガラス等の中間基板を有していないため反
射光の損失や視差が生じず、液晶マイクロカプセル内の
液晶材料の配向は良好であった。また、このGH型液晶
表示装置に、TABによりドライバICの実装を行い、
それぞれの液晶層に8V、50Hzの交流電圧を印加し
たところ、3:1という良好なコントラストが得られ
た。
【0123】(実施例5)厚さ1.1mmの透明ガラス
基板に、1画素につき2系統のTFT、ゲート、及び信
号配線を形成し、その上に2μmの厚さでポリイミド膜
を設けた。このポリイミド膜の表面に、型押しによりデ
ィンプル加工を施した後、蒸着法により1000オング
ストロームの厚さでアルミニウム膜を形成した。このア
ルミニウム膜をフォトエッチングによりパターニングす
ることにより、図8(b)に示す画素電極3を形成し
た。なお、2系統のTFTのソース電極からポリイミド
膜上に導通が図られている。
【0124】次に、基板2の電極3が形成された面に、
インジウムの有機化合物及び錫の有機化合物の混合物を
含有する疎水性の塗布液であるアデカITO塗布液(旭
電化工業社製)を、ピエゾ変形を利用したインクジェッ
トにより、図8(b)に示すように塗布して、高さ11
μm、幅30μmの隔壁74を形成した。
【0125】この隔壁74の所定の位置に選択露光する
ことにより、露光部に導電性を発現させて幅10μmの
導電部13、14を形成し、導電部13、14をそれぞ
れ2系統のTFTのソース電極に電気的に接続した。
【0126】次に、ホスト液晶材料とイエローの二色性
色素とを含有し、イソブチルメタクリレート、メチルメ
タクリレート、及びTMPTAで構成される3次元コポ
リマー壁を有する液晶マイクロカプセルを形成した。こ
の液晶マイクロカプセル20重量%、ポリビニルアルコ
ール(分子量6000)5重量%、及び純水75重量%
を混合して、マイクロカプセル分散液を調製した。
【0127】このイエローのマイクロカプセル分散液を
スリットコートにより基板2上に塗布し、厚さ10μm
のイエローの液晶層を形成した。なお、このイエローの
マイクロカプセル分散液は、電極3に対する接触角が1
8°、隔壁74に対する接触角が59°、及び導電部1
3、14に対する接触角が57°であった。
【0128】この液晶層上に、2重量%のヒドロキシメ
チルセルロース水溶液をスリットコートにより塗布し
た。なお、このヒドロキシメチルセルロース水溶液は、
イエローの液晶層に対する接触角が3°であり、導電部
13、14に対する接触角は55°であった。また、隔
壁に対する接触角は60°であり、親和性を有してい
た。その結果、基板の表面状態を画素単位で均一化する
ことができた。
【0129】カプセル壁のガラス転移温度以下である1
20℃で乾燥、エージングを行った後、空気雰囲気中で
130℃に加熱することにより、保護膜の表面を一時的
に疎水化した。この疎水性が保持されている間に、IT
O微粒子25重量%、ポリエステル25重量%、及びN
MP50重量%を混合した疎水性の導電性塗布液アニリ
ード(日東電工社製)をスリットコートにより保護膜上
に塗布した。
【0130】常温窒素雰囲気下で乾燥し、波長147n
mのXeランプ光を照射して硬化させ導電性を付与し
て、導電部13と電気的に接続して電極を形成した。次
に、上述したのと同様にして、隔壁、導電部、シアンの
液晶層、及び保護層を順次形成した後、この保護層上
に、導電部14と電気的に接続して電極3と同様のパタ
ーンで別の電極を形成した。
【0131】この電極上に、マゼンタの液晶層、電極、
及び保護膜積層してGH型液晶表示装置を作製した。以
上のように作製したGH型液晶表示装置は、ガラス等の
中間基板を有していないため反射光の損失や視差が生じ
ず、液晶マイクロカプセル内の液晶材料の配向は良好で
あった。また、それぞれの液晶層に8V、50Hzの交
流電圧を印加したところ、3:1という良好なコントラ
ストが得られた。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のGH型液
晶表示装置の製造方法によると、液晶層、電極、及び保
護層を、塗布・印刷することにより形成することができ
る。したがって、製造が容易になり、低コストでGH型
液晶表示装置を製造することができる。また、中間基板
を用いていないため、反射光の損失や視差等の表示品位
の低下が生じにくいGH型液晶表示装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るGH型液晶表示装置の
断面図。
【図2】本発明の実施形態に係るGH型液晶表示装置の
導電部の形成方法を示す図。
【図3】本発明の実施形態に係るGH型液晶表示装置の
部分断面図。
【図4】本発明の実施形態に係るGH型液晶表示装置の
断面図。
【図5】本発明の実施形態に係るGH型液晶表示装置の
液晶の配向状態を示す図。
【図6】本発明の実施例に係るGH型液晶表示装置の断
面図。
【図7】本発明の実施例に係るGH型液晶表示装置の隔
壁の形成方法を示す図。
【図8】本発明の実施例に係るGH型液晶表示装置の隔
壁の形成方法を示す図。
【図9】従来のGH型液晶表示装置の断面図。
【符号の説明】
1…GH型液晶表示装置 2、61、101、104…基板 3〜6、23、24、62、65、108〜113…電
極 7〜9、64、105〜107…液晶層 10〜12、25〜29…保護層 13〜15、63…導電部 16〜18…液晶マイクロカプセル 19〜21…樹脂 30…GH型液晶表示装置 37、38…孔 41、42、73…ブラックマトリクス 50…ホスト液晶材料 51…ゲスト二色性色素 52…カプセル壁 71、72、74…隔壁 100…液晶表示装置 102、103…中間基板 114〜118…ビア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春原 一之 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 廣保 直純 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株式会社東芝生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 平9−80401(JP,A) 特開 平9−80464(JP,A) 特開 平8−122752(JP,A) 特開 平6−337643(JP,A) 特開 平10−123984(JP,A) 特開 平5−62523(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1333 G02F 1/1343 G02F 1/137

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子が形成された基板の一
    方の主面上に、前記スイッチング素子のソース電極と電
    気的に接続して疎水性導電部を形成する工程、 前記基板の一方の主面上に、前記疎水性導電部と電気的
    に絶縁して、前記疎水性導電部よりも高い親水性を有す
    る第1の電極を形成する工程、 前記第1の電極上に、GH型液晶マイクロカプセルを含
    有し、前記疎水性導電部に対する接触角が45°以上の
    マイクロカプセル分散液を塗布して液晶層を形成する工
    程、及び前記液晶層上に、前記疎水性導電部と電気的に
    接続して第2の電極を形成する工程を具備することを特
    徴とするGH型液晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 スイッチング素子が形成された基板の一
    方の主面上に、所定のパターンで第1の電極を形成する
    工程、 前記第1の電極上に、GH型液晶マイクロカプセルを含
    有するマイクロカプセル分散液を塗布して液晶層を形成
    する工程、 前記基板の一方の主面上に、前記液晶層に対する接触角
    が45°以上の導電部形成用塗布液を塗布して、前記第
    1の電極と電気的に絶縁し、前記スイッチング素子のソ
    ース電極と電気的に接続して疎水性導電部を形成する工
    程、及び前記液晶層上に、前記疎水性導電部と電気的に
    接続して第2の電極を形成する工程を具備することを特
    徴とするGH型液晶表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 スイッチング素子が形成された基板の一
    方の主面上に、所定のパターンで第1の電極を形成する
    工程、 前記基板の一方の主面上に、前記第1の電極と並置し
    て、所定の波長の光を照射することにより導電性を発現
    する絶縁性の補助部材を形成する工程、 前記第1の電極上に、GH型液晶マイクロカプセルを含
    有するマイクロカプセル分散液を塗布して液晶層を形成
    する工程、 前記補助部材の所定の領域に光照射して、前記スイッチ
    ング素子のソース電極と電気的に接続して導電部を形成
    する工程、及び前記液晶層上に、前記導電部と電気的に
    接続して第2の電極を形成する工程を具備することを特
    徴とするGH型液晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板の一方の主面上に、前記第1の
    電極と並置して絶縁部を形成する工程を具備することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のGH型
    液晶表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の電極を形成する工程が、所定
    の処理により硬化して導電膜を形成する導電性塗布液を
    塗布することを含むことを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載のGH型液晶表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記液晶層上に、前記液晶層を保護する
    絶縁性の透明保護層を形成する工程を具備することを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のGH型液
    晶表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記基板の一方の主面上に、それぞれ吸
    収波長の異なるGH型液晶マイクロカプセルを含有する
    3層の液晶層を積層することを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項に記載のGH型液晶表示装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 複数系統のスイッチング素子が形成され
    た基板と、 前記基板の一方の主面上に、前記複数系統のスイッチン
    グ素子の2つのソース電極とそれぞれ電気的に接続して
    設けられた2つの疎水性導電部と、 前記基板の一方の主面上に形成された第1の電極と、 前記第1の電極上に形成され、ホスト液晶材料とゲスト
    二色性色素とを包含する液晶マイクロカプセルを含有
    し、それぞれ吸収波長の異なる3層の液晶層と、 前記3層の液晶層の液晶層間にそれぞれ形成された第2
    及び第3の電極と、 前記3層の液晶層上に形成された第4の電極とを具備
    し、 前記第2の電極が、前記2つの疎水性導電部の一方と電
    気的に接続され、前記第3の電極が、前記2つの疎水性
    導電部の他方と電気的に接続されることを特徴とするG
    H型液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記複数系統のスイッチング素子が2系
    統のスイッチング素子であることを特徴とする請求項8
    に記載のGH型液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 前記複数系統のスイッチング素子が3
    系統のスイッチング素子であり、前記2つの疎水性導電
    部と電気的に絶縁されたソース電極が前記第1の電極と
    電気的に接続されることを特徴とする請求項8に記載の
    GH型液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記3層の液晶層のそれぞれの上に、
    絶縁性の透明保護膜を具備することを特徴とする請求項
    8〜10のいずれか1項に記載のGH型液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 前記基板の一方の主面上に、前記第1
    の電極と並置された絶縁部を具備することを特徴とする
    請求項8〜11のいずれか1項に記載のGH型液晶表示
    装置。
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