JP3283247B2 - フェンス構造体及びそれに使用される支柱とフェンス - Google Patents

フェンス構造体及びそれに使用される支柱とフェンス

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JP3283247B2 JP26459099A JP26459099A JP3283247B2 JP 3283247 B2 JP3283247 B2 JP 3283247B2 JP 26459099 A JP26459099 A JP 26459099A JP 26459099 A JP26459099 A JP 26459099A JP 3283247 B2 JP3283247 B2 JP 3283247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェンス構造体及
びそれに使用される支柱とフェンスに関するものであ
り、更に詳しくは、例えば降雪地域において、積雪の重
さによってフェンスが変形することを防止できるように
したものに関する。
【0002】
【従来技術】従来より、例えば高速道路内への動物の侵
入防止や、道路への落石防止、歩道と車道を区画するた
めの境界として、各種フェンス構造体が構築されてい
る。この種のフェンス構造体としては、図10に示すよ
うな、所要の間隔で立設された支柱7にフェンス8が張
設されたものが一般的である。また、支柱7とフェンス
8との連結には、板状の連結金具70,80が広く使用
されている。
【0003】連結金具70,80は、例えば支柱7の左
右両側とフェンス8の左右両端側に各々溶接され、相対
する連結金具80,70に重ねた状態で、ボルト90と
ナット91などにより固定される。連結金具70,80
は、相対する連結金具80,70に当接する当接面70
1,801と、ボルト90またはナット91が固定され
る固定面702,802を有している。取り付けられる
ボルト90に対して、当接面701,801及び固定面
702,802は各々垂直に位置している。また、当接
面701,801と固定面702,802は、互いに平
行になっている。
【0004】更に、ボルト90が取り付けられる取付孔
は、長孔703,803になっている。これにより、長
孔703,803の長さの範囲内でフェンス8の固定位
置を調整することができ、支柱7の立設時に生じた支柱
7,7間の距離の誤差を適宜補正することが可能であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、降雪地
域において、上記した従来のフェンス構造体を傾斜面や
傾斜面の下端側に設置した場合、次のような課題があっ
た。即ち、従来のフェンス構造体の連結金具70,80
は、ボルト90に対し当接面701,801及び固定面
702,802が各々垂直に位置しており、また、当接
面701,801と固定面702,802が互いに平行
になっているので、ボルト90とナット91による締め
付けだけでは、連結金具70,80同士の横ずれに対し
強度的に弱かった。
【0006】このため、図11に示すように、傾斜側に
降り積もった雪によってフェンス8全体に矢印a方向の
荷重がかかると、フェンス8の左右両端側に取り付けて
ある連結金具80がフェンス8の張設方向(矢印b方
向)に引っ張られてずれてしまい、フェンス8全体が弓
なり状に変形してしまうという欠点があった。
【0007】(発明の目的) そこで、本発明の目的は、例えば降雪地域において、積
雪の重さによってフェンスが変形することを防止できる
フェンス構造体及びそれに使用される支柱とフェンスを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第の発明
にあっては、所要の間隔で設けてある支柱と、上記支柱
間に設けてあるフェンスと、上記支柱の連結部と上記フ
ェンスの連結部、またはフェンスの連結部同士を、互い
に重ねた状態で固定するための締付固定具と、を含んで
いるフェンス構造体であって、上記連結部は、重なり合
った連結部同士が互いに離れる方向にずれて移動したと
き、締付固定具による締付部分の厚みが増すように形成
されていることを特徴とする、フェンス構造体である。
【0009】第の発明にあっては、所要の間隔で設け
てある支柱と、上記支柱間に設けてあるフェンスと、上
記支柱の連結部と上記フェンスの連結部、またはフェン
スの連結部同士を、互いに重ねた状態で固定するための
締付固定具と、を含んでおり、上記連結部には、締付固
定具が取り付けられる取付孔が設けてあり、相対する連
結部の各々に設けてある取付孔のうち、いずれか一方ま
たは双方は長孔になっているフェンス構造体であって、
上記支柱及びフェンスの連結部、または上記各フェンス
の連結部には、重なり合った連結部が離れる方向にずれ
て移動したとき、締付固定具による締付部分の厚みが増
すような傾斜面が形成されていることを特徴とする、フ
ェンス構造体である。
【0010】第の発明にあっては、フェンスを連結し
てフェンス構造体を構成するための支柱であって、上記
フェンスの連結部に重ねた状態で、締付固定具により固
定される連結部を有しており、当該連結部には、締付固
定具が取り付られる取付孔が設けてあり、重なり合う連
結部同士が離れる方向にずれて移動したとき、締付固定
具による締付部分の厚みが増すような傾斜面が形成され
ていることを特徴とする、支柱である。
【0011】第の発明にあっては、支柱または他のフ
ェンスに連結してフェンス構造体を構成するフェンスで
あって、上記支柱または他のフェンスの連結部に重ねた
状態で、締付固定具により固定される連結部を有してお
り、当該連結部には、締付固定具が取り付られる取付孔
が設けてあり、重なり合う連結部同士が離れる方向にず
れて移動したとき、締付固定具による締付部分の厚みが
増すような傾斜面が形成されていることを特徴とする、
フェンスである。
【0012】本発明にいう、連結部に設けられた「連結
部同士のずれを防止するための手段」とは、第乃至第
の発明に記載の連結部の構造の他、例えば、重なり合
う連結部同士の摩擦抵抗を増加させるために、連結部の
重なり合う側の面に鋸の歯のような入り違った刻み目を
設ける等の凹凸部が形成された構造などが挙げられる
が、これに限定されない。
【0013】(作 用) 所要の間隔で設けてある支柱と、上記支柱間に設けてあ
るフェンスと、上記支柱の連結部と上記フェンスの連結
部、またはフェンスの連結部同士を、互いに重ねた状態
で固定するための固定具と、を含んでいるフェンス構造
体であって、上記連結部には、連結部同士のずれを防止
するための手段が設けてあるものでは、例えば降雪地域
において、傾斜側に降り積もった雪の荷重によって、支
柱の連結部とフェンスの連結部、またはフェンスの連結
部同士がずれようとしても、連結部に設けられた連結部
同士のずれを防止するための手段によって、連結部同士
のずれは防止される。したがって、連結されたフェンス
の長さは実質変わらないので、フェンス全体が弓なり状
に変形してしまうことを防ぐことができる。
【0014】所要の間隔で設けてある支柱と、上記支柱
間に設けてあるフェンスと、上記支柱の連結部と上記フ
ェンスの連結部、またはフェンスの連結部同士を、互い
に重ねた状態で固定するための締付固定具と、を含んで
いるフェンス構造体であって、重なり合った連結部同士
が互いに離れる方向にずれて移動したとき、締付固定具
による締付部分の厚みが増すように、上記連結部に例え
ば傾斜面などが形成されているものでは、例えば降雪地
域において、傾斜側に降り積もった雪の荷重によって連
結部同士がずれようとすると、締付固定具による締付部
分の厚みが増そうとするが、実際には締付部分の厚さは
それ以上厚くならないように締付固定具によって固定さ
れているので、結果的に連結部同士がずれることはな
い。よって、連結されたフェンスの長さは実質変わらな
いので、フェンス全体が弓なり状に変形してしまうこと
を防ぐことができる。
【0015】また、フェンス構造体の長期使用により、
締付固定具として主に使用される例えばボルトとナット
の締め付けが仮に多少緩んでいたとしても、次のような
作用により、連結部同士のずれは防止される。即ち、連
結部同士が若干スライドして締付部分の厚みが増すこと
により、ボルトのヘッド部とナットは拡がり方向へ押さ
れる。これにより、ボルトとナットのねじ山同士が圧着
し、ナットはボルトに強固に固定される。したがって、
連結部はボルトとナットによって強固に締め付けられ、
連結具同士のずれが防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係るフェ
ンス構造体の第1の実施の形態を示しており、フェンス
の下部側を埋設した状態で張設してある説明図、図2は
フェンスと支柱の連結構造を示す分解斜視図、図3は図
2において支柱にフェンスが連結された状態の横断面を
示す拡大説明図、図4は図2に示すフェンスのI−I断
面図である。
【0017】フェンス構造体1Aは、例えば山間部など
の高速道路沿いなどに張設して動物の侵入を防止するた
めのものである。フェンス構造体1Aは、所要の間隔で
立設された支柱2間にフェンス3が連結されて構築され
ている。支柱2及びフェンス3の所定の位置には、支柱
2とフェンス3を連結する連結部である連結金具20
A,30Aが設けてある。そして、締付固定具であるボ
ルト40とナット41により、上記した連結金具20
A,30Aを互いに重ねた状態で、支柱2とフェンス3
が連結されている。なお、ボルト40と連結金具20
A、及びナット41と連結金具30Aの間に設けてある
ものは、ワッシャ42である。
【0018】支柱2について説明する。支柱2は、断面
四角形の鋼管を用いて形成されている。支柱2は、下部
側を地中に埋設してあり、周りをコンクリート5で固め
て動かないようにしてある。なお、支柱2の断面形状は
一般的に四角形であるが、その他の多角形や円形などに
に形成することもできる。
【0019】支柱2の所定の高さ位置の左右両側には、
上記した連結金具20Aが溶接されている。連結金具2
0Aは板状に形成されており、相対するフェンス3の連
結金具30Aに当接する当接面201と、ボルト40が
固定される固定面202を有している。連結金具20A
には、当接面201と固定面202とを貫通してボルト
が取り付けられる取付孔203が設けてある。この取付
孔203は、フェンス3の張設方向に長い長孔となって
いる。
【0020】連結金具20Aの固定面202は、図3に
示すように、支柱2の正面部21と面一になっている。
これに対し、連結金具20Aの当接面201は、固定面
202と平行でなく、連結金具20Aの先端側に向かっ
てボルト40とナット41による締付方向の厚みが増す
ような傾斜面となっている。
【0021】フェンス3について説明する。フェンス3
は、その全体が長方形であり、動物が飛び越えることが
できないような高さに適宜設計してある。フェンス3
は、動物が通過できない隙間の幅を以て、垂直方向にほ
ぼ平行に並設してある所要数のフェンス部材31・・・
を備えている。フェンス部材31…は鉄製の線材で形成
してあり、キツネやタヌキ等の動物が衝突しても損傷や
変形は起こりにくく、且つよじ登ることもできない太さ
に設定してある。
【0022】フェンス部材31・・・の上部側には上部
連結部材32が設けてあり、フェンス部材31・・・の
下部側には下部連結部材33が設けてある。上部連結部
材32及び下部連結部材33は互いに二本の鉄製の線材
で構成されている。上部連結部材32と下部連結部材3
3はそれぞれ水平方向に設けてあり、フェンス部材31
・・・をそれぞれ連結している。フェンス部材31・・
・の下部連結部材33より下部には下部突出部34が設
けられており、下方に所要長さ突出している。フェンス
部材31・・・を連結する上部連結部材32と下部連結
部材33との間には、中間連結部材35・・・が水平方
向に等間隔に2箇所設けてある。中間連結部材35は、
それぞれ二本の鉄製の線材で構成されている。
【0023】そして、上部連結部材32、下部連結部材
33、及び中間連結部材35の左右両端部には、上記し
た連結金具30Aが溶接されている。連結金具30A
は、上部連結部材32、下部連結部材33、及び中間連
結部材35をそれぞれ構成する二本の線材の間に挟まれ
た状態で溶接されている。
【0024】連結金具30Aは板状に形成されており、
相対する支柱2の連結金具20Aに当接する当接面30
1と、ナット41が固定される固定面302を有してい
る。連結金具30Aには、当接面301と固定面302
を貫通してボルト40が取り付けられる取付孔303が
設けてある。この取付孔303は、フェンス3の張設方
向に長い長孔となっている。
【0025】連結金具30Aの固定面302は、図4に
示すように、二本のフェンス部材31に当接しており、
上部連結部材32の背面側と面一となっている。これに
対し、連結金具30Aの当接面301は、固定面302
と平行でなく、連結金具30Aの先端側に向けて傾斜面
となっている。
【0026】また、上記したように、連結金具20A,
30Aに設けてあるボルト40の取付孔203,303
は長孔になっているので、長孔の長さの範囲内でフェン
ス3の張設位置を調整することができる。したがって、
支柱2の立設時に生じた支柱2,2間の距離の誤差を適
宜補正することができる。
【0027】なお、相対する連結金具20A,30Aの
取付孔203,303のうち、いずれか一方のみを長孔
とすることもできる。その場合、他方の取付孔を円形に
することもできるし、縦方向に長い長孔にすることもで
きる。これについては、後述する第2及び第3の実施の
形態に示す連結金具20B,30B,30Cについても
同様である。
【0028】(作 用) 図3を参照して、フェンス構造体1Aの作用を、降雪地
域において、傾斜面や傾斜面の下端側に設置した場合を
例にとって説明する。連結金具20Aの当接面201
は、連結金具20Aの先端側に向かってボルト40とナ
ット41による締付方向の厚みが増すような傾斜面とな
っている。連結金具30Aの当接面301は、連結金具
30Aの先端側に向かってボルト40とナット41によ
る締付方向の厚みが増すような傾斜面となっている。連
結金具20A,30Aの固定面202,302は、互い
に平行になるように形成されている。そうして、支柱2
とフェンス3は、連結金具20A,30Aを互いに重ね
た状態で、ボルト40とナット41により連結されてい
る。
【0029】上記したような構成により、連結金具20
A,30Aは、重なり合った連結金具20A,30A同
士が互いに離れる方向にずれて移動したとき、ボルト4
0とナット41による締付部分の厚みが増すように形成
されている。
【0030】したがって、傾斜側に降り積もった雪の荷
重によって連結金具20A,30A同士がずれようとす
ると、ボルト40とナット41による締付部分の厚みが
増そうとするが、実際には締付部分の厚さはそれ以上厚
くならないようにボルト40とナット41によって固定
されているので、結果的に連結金具20A,30A同士
がずれることはない。よって、連結されたフェンス3の
長さは実質変わらないので、フェンス3全体が弓なり状
に変形してしまうことを防ぐことができる。
【0031】また、フェンス構造体1Aの長期使用によ
り、仮にボルト40とナット41の締め付けが多少緩ん
でいたとしても、次のような作用により、連結金具20
A,30A同士のずれは防止される。即ち、連結金具2
0A,30A同士が若干スライドして締付部分の厚みが
増すことにより、ボルト40のヘッド部とナット41は
拡がり方向へ押される。これにより、ボルト40とナッ
ト41のねじ山同士が圧着し、ナット41はボルト40
に強固に固定される。したがって、連結金具20A,3
0Aはボルト40とナット41によって強固に締め付け
られ、連結金具20A,30A同士のずれが防止され
る。
【0032】図5は本発明に係るフェンス構造体の第2
の実施の形態を示しており、フェンスと支柱の連結構造
を示す分解斜視図、図6は図5において支柱にフェンス
が連結された状態の横断面を示す拡大説明図、図7は図
5に示すフェンスのII−II断面図である。また、第1の
実施の形態と同一または同等箇所には同一の符号を付し
て示し、上記第1の実施の形態で示してある箇所につい
ては、説明を省略し、主に相異点を説明する。
【0033】フェンス構造体1Bは、第1の実施の形態
で示したフェンス構造体1Aと、支柱2及びフェンス3
に設けてある連結金具20B,30Bが若干異なってい
る。即ち、図7に示すように、フェンス3の連結金具3
0Bは、図4で示す連結金具30Aと相違して、当接面
301が上部連結部材32の正面側と面一となってい
る。これに対し、連結金具30Bの固定面302は、当
接面301と平行でなく、連結金具30Bの先端側に向
けて傾斜面となっている。
【0034】また、図6に示すように、支柱2の連結金
具20Bは、図3で示す連結金具20Aと相違して、当
接面201が支柱2の正面部21と平行になっている。
これに対し、連結金具20Bの固定面202は、支柱2
の正面部21と面一ではなく、連結金具20Bの先端側
に向かってボルト40とナット41による締付方向の厚
みが増すような傾斜面となっている。
【0035】更に、支柱2の左右両側に設けてあるボル
ト40,40は、それぞれの軸線方向が支柱2の正面部
21側で交差するように、正面部21側にやや傾斜して
いる。また、連結金具20B,30Bの当接面201,
301の当接方向と、フェンス3の張設方向は本質的に
同一となっている。
【0036】(作 用) 図6を参照して、フェンス構造体1Bの作用を、降雪地
域において、傾斜面や傾斜面の下端側に設置した場合を
例にとって説明する。連結金具20Bの固定面202
は、連結金具20Bの先端側に向かってボルト40とナ
ット41による締付方向の厚みが増すような傾斜面とな
っている。連結金具30Bの固定面302は、連結金具
30Bの先端側に向かってボルト40とナット41によ
る締付方向の厚みが増すような傾斜面となっている。連
結金具20B,30Bの固定面202,302は、互い
に平行になるように形成されている。そうして、支柱2
とフェンス3は、連結金具20B,30Bを互いに重ね
た状態で、ボルト40とナット41により連結されてい
る。
【0037】上記したような構成により、連結金具20
B,30Bは、重なり合った連結金具20B,30B同
士が互いに離れる方向にずれて移動したとき、ボルト4
0とナット41による締付部分の厚みが増すように形成
されている。
【0038】したがって、傾斜側に降り積もった雪の荷
重によって連結金具20B,30B同士がずれようとす
ると、ボルト40とナット41による締付部分の厚みが
増そうとするが、実際には締付部分の厚さはそれ以上厚
くならないようにボルト40とナット41によって固定
されているので、結果的に連結金具20B,30B同士
がずれることはない。よって、連結されたフェンス3の
長さは実質変わらないので、フェンス3全体が弓なり状
に変形してしまうことを防ぐことができる。
【0039】また、フェンス構造体1Bの長期使用によ
り、仮にボルト40とナット41の締め付けが多少緩ん
でいたとしても、次のような作用により、連結金具20
B,30B同士のずれは防止される。即ち、連結金具2
0B,30B同士が若干スライドして締付部分の厚みが
増すことにより、ボルト40のヘッド部とナット41は
拡がり方向へ押される。これにより、ボルト40とナッ
ト41のねじ山同士が圧着し、ナット41はボルト40
に強固に固定される。したがって、連結金具20B,3
0Bはボルト40とナット41によって強固に締め付け
られ、連結金具20B,30B同士のずれが防止され
る。
【0040】更に、支柱2の左右両側に設けてあるボル
ト40,40は、それぞれの軸線方向が支柱2の正面部
21側で交差するように、正面部21側にやや傾斜して
いる。よって、重なり合った連結金具20B,30B同
士が離れる方向にずれて移動しようとすると、ボルト4
0とナット41は、フェンス3の中央側に向かって回転
するように作用する。これにより、図6におけるナット
41の左端側とボルト40頭部の右端側が連結金具30
B,20Bを強く押圧して挟み込み、連結金具30Bの
ずれを効果的に防止する。
【0041】また、連結金具20B,30Bの当接面2
01,301の当接方向は、フェンス3の張設方向と本
質的に同一となっている。したがって、フェンス3を支
柱2に固定する際にフェンス3を張設方向にスライドさ
せやすいので、施工が比較的簡単である。
【0042】図8は本発明に係るフェンス構造体の第3
の実施の形態を示しており、フェンス同士の連結構造を
示す分解斜視図、図9は図8においてフェンス同士が連
結された状態の横断面を示す拡大説明図である。また、
第1の実施の形態と同一または同等箇所には同一の符号
を付して示し、上記第1の実施の形態で示してある箇所
については、説明を省略し、主に相異点を説明する。
【0043】フェンス構造体1Cは、第1及び第2の実
施の形態で示したフェンス構造体1A,1Bと異なり、
フェンス3同士が連結金具30A,30Cを介して直接
的に連結されている。
【0044】図8において、左側のフェンス3に設けて
ある連結金具30Aは、第1の実施の形態で示したもの
と同一のものである。これに対し、右側のフェンス3に
設けてある連結金具30Cは、基端側が上部連結部材3
2を構成する線材の間に挟まれた状態で溶接され、先端
側がフェンス3の左端側に突出している。連結金具30
Cの固定面302は、連結金具30Aの固定面302と
互いに平行になるように形成されている。これに対し、
連結金具30Cの当接面301は、連結金具30Cの先
端側に向かってボルト40とナット41による締付方向
の厚みが増すような傾斜面となっている。
【0045】また、支柱2Cは、断面円形の鋼管を用い
て形成されており、次に示す取着部材6によってフェン
ス2Cを固定している。即ち、取着部材6はUボルト6
1及びナット62,62と2枚のプレート63,63に
よって構成されている。そして、2枚のプレート63,
63が支柱2Cの近傍に位置し隣接するフェンス3の適
宜箇所のフェンス部材31・・・を挟み込んでいる。この
フェンス部材31・・・の一部と支柱2CとがUボルト6
1の内側部分に配置されるようにして、Uボルト61の
ネジ部610,610をプレート63,63の貫通孔6
30,630に挿通し、ネジ部610,610にナット
62,62を螺合している。符号64はワッシャを示し
ている。なお、取着金具6は上記したものに限定するも
のではなく、種々の形態のものを使用することができ
る。
【0046】また、第2の実施の形態で示したフェンス
構造体1Bのように、ボルト40とナット41がフェン
ス3の張設方向に対してやや傾斜するように、連結金具
30A,30Cを形成することもできる。
【0047】(作 用) 図面を参照して、フェンス構造体1Cの作用を説明す
る。なお、第1の実施の形態で示した作用のうち同様の
ものは説明を省略する。フェンス構造体1Cのフェンス
3は、取着部材6によりフェンス3の張設方向の任意の
位置で支柱2Cに固定できるようになっている。即ち、
第1及び第2の実施の形態に示すフェンス構造体1A,
1Bのように、フェンス3の両端部を支柱2Cに固定す
るようになってはいない。したがって、施工箇所の状況
に対応して等間隔でない位置にも支柱2Cを立てること
ができる。また、必ずしも、支柱2C間の幅に対応した
フェンス3を使用する必要もない。
【0048】なお、本明細書で使用している用語と表現
は、あくまで説明上のものであって限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示した実施の形態に限定さ
れるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変
形が可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)所要の間隔で設けてある支柱と、上記支柱間に設
けてあるフェンスと、上記支柱の連結部と上記フェンス
の連結部、またはフェンスの連結部同士を、互いに重ね
た状態で固定するための固定具と、を含んでいるフェン
ス構造体であって、上記連結部には、連結部同士のずれ
を防止するための手段が設けてあるものでは、例えば降
雪地域において、傾斜側に降り積もった雪の荷重によっ
て、支柱の連結部とフェンスの連結部、またはフェンス
の連結部同士がずれようとしても、連結部に設けられた
連結部同士のずれを防止するための手段によって、連結
部同士のずれは防止される。したがって、連結されたフ
ェンスの長さは実質変わらないので、フェンス全体が弓
なり状に変形してしまうことを防ぐことができる。
【0050】(b)所要の間隔で設けてある支柱と、上
記支柱間に設けてあるフェンスと、上記支柱の連結部と
上記フェンスの連結部、またはフェンスの連結部同士
を、互いに重ねた状態で固定するための締付固定具と、
を含んでいるフェンス構造体であって、重なり合った連
結部同士が互いに離れる方向にずれて移動したとき、締
付固定具による締付部分の厚みが増すように、上記連結
部に例えば傾斜面などが形成されているものでは、例え
ば降雪地域において、傾斜側に降り積もった雪の荷重に
よって連結部同士がずれようとすると、締付固定具によ
る締付部分の厚みが増そうとするが、実際には締付部分
の厚さはそれ以上厚くならないように締付固定具によっ
て固定されているので、結果的に連結部同士がずれるこ
とはない。よって、連結されたフェンスの長さは実質変
わらないので、フェンス全体が弓なり状に変形してしま
うことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフェンス構造体の第1の実施の
形態を示しており、フェンスの下部側を埋設した状態で
張設してある説明図である。
【図2】 フェンスと支柱の連結構造を示す分解斜視図
である。
【図3】 図2において支柱にフェンスが連結された状
態の横断面を示す拡大説明図である。
【図4】 図2に示すフェンスのI−I断面図である。
【図5】 本発明に係るフェンス構造体の第2の実施の
形態を示しており、フェンスと支柱の連結構造を示す分
解斜視図である。
【図6】 図5において支柱にフェンスが連結された状
態の横断面を示す拡大説明図である。
【図7】 図5に示すフェンスのII−II断面図である。
【図8】 本発明に係るフェンス構造体の第3の実施の
形態を示しており、フェンス同士の連結構造を示す分解
斜視図である。
【図9】 図9は図8においてフェンス同士が連結され
た状態の横断面を示す拡大説明図である。
【図10】 従来のフェンス構造体を構成するフェンス
と支柱の連結構造を示す分解斜視図である。
【図11】 図10において支柱にフェンスが連結され
た状態の横断面を示す拡大説明図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C フェンス構造体 2,2C 支柱 20A,20B 連結金具 201 当接面 202 固定面 203 取付孔 21 正面部 3 フェンス 30A,30B,30C 連結金具 301 当接面 302 固定面 303 取付孔 31 フェンス部材 32 上部連結部材 33 下部連結部材 34 下部突出部 35 中間連結部材 40 ボルト 41 ナット 42 ワッシャ 5 コンクリート 6 取着部材 61 Uボルト 610 ネジ部 62 ナット 63 プレート 630 貫通孔 64 ワッシャ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−30366(JP,A) 特開 平11−13316(JP,A) 実開 昭64−11258(JP,U) 実開 昭61−58216(JP,U) 登録実用新案3018662(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 17/16 102

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要の間隔で設けてある支柱と、 上記支柱間に設けてあるフェンスと、 上記支柱の連結部と上記フェンスの連結部、またはフェ
    ンスの連結部同士を、互いに重ねた状態で固定するため
    の締付固定具と、 を含んでいるフェンス構造体であって、 上記連結部は、重なり合った連結部同士が互いに離れる
    方向にずれて移動したとき、締付固定具による締付部分
    の厚みが増すように形成されていることを特徴とする、 フェンス構造体。
  2. 【請求項2】 所要の間隔で設けてある支柱と、 上記支柱間に設けてあるフェンスと、 上記支柱の連結部と上記フェンスの連結部、またはフェ
    ンスの連結部同士を、互いに重ねた状態で固定するため
    の締付固定具と、 を含んでおり、 上記連結部には、締付固定具が取り付けられる取付孔が
    設けてあり、 相対する連結部の各々に設けてある取付孔のうち、いず
    れか一方または双方は長孔になっているフェンス構造体
    であって、 上記支柱及びフェンスの連結部、または上記各フェンス
    の連結部には、重なり合った連結部が離れる方向にずれ
    て移動したとき、締付固定具による締付部分の厚みが増
    すような傾斜面が形成されていることを特徴とする、 フェンス構造体。
  3. 【請求項3】 フェンスを連結してフェンス構造体を構
    成するため支柱であって、 上記フェンスの連結部に重ねた状態で、締付固定具によ
    り固定される連結部を有しており、 当該連結部には、締付固定具が取り付られる取付孔が設
    けてあり、重なり合う連結部同士が離れる方向にずれて
    移動したとき、締付固定具による締付部分の厚みが増す
    ような傾斜面が形成されていることを特徴とする、 支柱。
  4. 【請求項4】 支柱または他のフェンスに連結してフェ
    ンス構造体を構成するフェンスであって、 上記支柱または他のフェンスの連結部に重ねた状態で、
    締付固定具により固定される連結部を有しており、 当該連結部には、締付固定具が取り付られる取付孔が設
    けてあり、重なり合う連結部同士が離れる方向にずれて
    移動したとき、締付固定具による締付部分の厚みが増す
    ような傾斜面が形成されていることを特徴とする、 フェンス。
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