JP3281369B2 - 非細胞性ワクチン - Google Patents

非細胞性ワクチン

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、非細胞性百日咳菌(Bordetella purtussi
s)ワクチン組成物、とくに百日咳菌からの69kDa抗原と
線維状ヘマグルチニン抗原(FHA)との相乗性組成物で
ある非細胞性百日咳菌ワクチン、それらからなるワクチ
ンの製造方法、およびそれらを含むキット及び医薬組成
物に関する。
百日咳菌はヒトに、重篤な消耗性疾患を惹起し、とく
に小児が罹患しやすいが、開発国においては大規模な免
疫処置計画によって制御されている。免疫処置はこの疾
患の減少にきわめて重要な因子であること、ワクチン接
種を行わないとこの疾患の発症率の上昇を招くことが明
らかにされている。ほとんどすべての地域で、免疫処置
は全細胞百日咳ワクチンを用いて行われ、これはその疾
患の予防に比較的有効なことが見出されている。しかし
ながら最近、このワクチンの有害反応に対する憂慮から
ワクチンの受入れが低下し、その使用の継続が討議され
るようになった。
知られている有害反応の一部としては、発熱、局所反
応および持続性スクリーミングがある。発熱および持続
性スクリーミングは患者の7%に起こると評価されてい
る(Wardlawら:Medical Microbiology、第2巻、Immuni
sation against Bacterial Disease、1983)。
免疫処置計画が行われている開発国では最近この疾患
の発症率が低下していることから、その利益/危険比に
は低い評価が与えられていて、多くの臨床家は、接種の
危険は免疫処置で得られる利益を上回ると考えている。
結果として、多くの子供達には接種が行われなくなり、
それにより現在は百日咳の流行の危険がある。実際に近
年、全細胞ワクチンの使用が低下するに従い、百日咳の
発症率とそれによる小児罹患率が上昇してきた。したが
って、改良された百日咳ワクチン、とくに、問題の原因
となる全細胞ワクチンの毒性作用に関連する成分を含ま
ず、一方、疾患の予防に必要な成分が組込まれた、非細
胞性ワクチンの開発に、かなりの研究努力が向けられる
ようになった。
より安全な、効果的な、非細胞性ワクチンの研究は、
過去には、全細胞ワクチン内に含まれる百日咳菌の病原
性、毒性および防禦性部分の実体および作用機構に関す
る情報不足のために妨げられていた。したがって、研究
は、百日咳菌生物体の20種もしくはそれ以上の表面抗原
の単離および精製、ならびにそれらが免疫応答を誘導す
る能力の性質の解明に集中されてきた(たとえば、J.A
m.Med.Soc.248(1)22〜23参照)。検討が考慮された
抗原の例には、リンパ球増多症促進因子(百日咳菌トキ
シン/LPF)、線維状ヘマグルチニン(FHA)、リポ多糖
(LPS)、アグルチノーゲン、皮膚壊死トキシン(DN
T)、熱不安定性および熱安定性トキシン、多形核白血
球阻害因子、アデニルサイクラーゼ、ならびに他の表面
成分が包含される。他の検討が提案された抗原の候補に
は、気管サイトトキシンおよび各種の外膜蛋白質があ
る。
初期の抽出ワクチンはL.Pillemer(Proc.Soc.Exp.Bio
l.Med.75:704〜705、1950)によって開発された。これ
は、分断した百日咳菌細胞に基づくものであり、防御効
果が認められたが、その製品の毒性により上市されるに
は至らなかった。
もっと最近になって提案された百日咳菌抽出ワクチン
には、培養上清からエンドトキシンを除去した英国特許
明細書2 083 358A(Takeda)に記載されたワクチ
ン、微生物懸濁液の陰イオン界面活性剤抽出によるフラ
ンス特許明細書2 047 886(Institut Merieux)に記
載されたワクチン、および百日咳菌トキシン(LPF)に
基づくサブユニット蛋白質ワクチンからなる特開昭58−
222032号公報(Teijin)記載のワクチンがある。
非細胞性百日咳ワクチンに関して行われた研究の多く
は、LPFに基づくワクチンの可能性に対して集中されて
いる。しかしながら、百日咳菌の予防接種に伴ってこれ
まで観察されている有害作用の一部はそのトキシンに関
連すると考えられている。狂犬病またはジフテリアのト
キソイドとLPSの混合物により、感受性マウスに実験的
脳炎を誘発することができる(L.Steinmanら:Nature,29
9:738〜740、1982;Redheadら:Workshop on B.pertussi
s,Nat.Inst.of Biol.Standards & Controls,Holy Hil
l,Hampstead,London,1983)。予防接種後に脳障害のよ
うな併発症を生じることがあれば、それはLPFによる可
能性が高いと考えている臨床家もいる。
それにもかかわらず、今日までの研究は、LPFが非細
胞性ワクチンの必須成分であるとの一般的な考え方を導
くようなデータを生み出してきた(Bacterial Vaccine
s,1984、第3章、Manclarkら、編者Germanier)。
現在日本で用いられている新しい非細胞性ワクチン
が、スェーデンにおいて、制御された臨床試験でテスト
された。このワクチンは百日咳菌トキシン(LPF)とFHA
またはLPFの単独を包含する(Lancet :955、198
8)。しかしながら、このワクチンは全細胞ワクチンほ
ど有効ではなく、約69%の防御しか与えないことが証明
された。
防御効果が劣るほかに、トキシンをベースとしたワク
チン群には、このワクチンに多分関連すると思われる3
例の死亡例が生じた。すべてのこれらのデータを考慮し
て、スェーデンの保健局はこのいわゆる「日本ワクチ
ン」のスェーデンにおける許可を拒否した。
しかしながら、この臨床試験は、百日咳がトキシン仲
介疾患であり、百日咳マウス防御試験におけるマウスの
防御はもっぱら、製剤中の活性LPFの存在に依存すると
の示唆があったことから、LPFはワクチンの必須成分で
あるとの考え方の実例である(Pittman,M.:The Concept
of Pertussis as a Toxin−Mediated Disease,Pediatr
ic Infection Disease,:467〜486、1984)。これらの
仮定は誤っていると思われる。
線維状ヘマトグルチニン(FHA)は分子量107〜130kDa
の蛋白質であり、電子顕微鏡では線維のようにみえる。
ヘマグルチニンはコレステロールによって阻害される。
多くの研究グループは、FHAが重要な免疫原であり、
ワクチン候補である可能性を示唆してきた(総説とし
て、Bacterial Vaccines1984、第3章、Manclarkら、編
者Germanier参照)。しかしながら、発明者らのデータ
では、FHA単独はわずかな防御作用を示すにすぎなかっ
た。
百日咳菌の69kDa抗原は、外膜蛋白質であり、熱安定
性で、本技術分野において既知の方法により製造できる
(EP 0 162 639参照)。69kDaそれ自体では、全細
胞ワクチンほど有効ではない。
本発明者は、69kDaとFHAを一緒に混合すると、驚くべ
きことに、個々の成分の合算よりも強力な効果を示すこ
とを見出した。69kDaとFHAの相乗的混合物は、LPFを必
要とせず、その結果、有害作用の危険が減少することか
ら有利である。しかも、69kDaとFHAのみを含む二価ワク
チンは、同時にLPFを含む三価ワクチンに比べて、製造
が明らかに容易で、安価である。
それはともかく、百日咳菌抗原の適当な組合わせによ
り、示唆された混合物の同等有効用量は、たとえば69kD
aとLPFの混合物に比べて15倍まで低い。
したがって、本発明は、医薬的に許容される賦形剤と
ともに活性成分として百日咳菌の69kDa抗原と百日咳菌
の線維状ヘマグルチニン抗原を含有する、百日咳に対す
る免疫を誘起するための非細胞性ワクチンであって、該
69kDa抗原と線維状ヘマグルチニン抗原とをワクチン活
性において相乗効果を発揮するために1:10と10:1の範囲
内の重量比で含有する上記非細胞性ワクチンを提供す
る。この場合、医薬組成物とはワクチン組成物を包含す
るものと理解すべきである。
本発明はまた、非細胞性ワクチンの製造法であって、
百日咳菌の69kDa抗原、百日咳菌の線維状ヘマグルチニ
ン抗原及び医薬的に許容される賦形剤とを、該69kDa抗
原と該線維状ヘマグルチニン抗原との重量比を1:10と1
0:1の範囲内でワクチン活性において相乗効果を発揮す
るような量で混合する、ことを含む上記製造法;百日咳
菌の69kDa抗原と百日咳菌の線維状ヘマグルチニン抗原
とを含む、百日咳に対する免疫を誘起するための非細胞
性ワクチンのためのキットであって、ワクチン活性にお
いて相乗効果を発揮するために該69kDa抗原と該線維状
ヘマグルチニン抗原とを重量比が1:10と10:1の範囲内で
含有する上記キット;百日咳に対する免疫を誘起する際
に百日咳菌の線維状ヘマグルチニン抗原の抗原性を促進
するための医薬組成物であって、活性成分としての百日
咳菌の69kDa抗原を、百日咳菌の線維状ヘマグルチニン
抗原とともに含有し、かつ該69kDa抗原と該線維状ヘマ
グルチニン抗原とを重量比が1:10と10:1の範囲内で含有
する上記医薬組成物;百日咳に対する免疫を誘起する際
に百日咳菌の69kDa抗原の抗原性を促進するための医薬
組成物であって、活性成分としての百日咳菌の線維状ヘ
マグルチニン抗原を、百日咳菌の69kDa抗原とともに含
有し、かつ該線維状ヘマグルチニン抗原と該69kDa抗原
とを重量比が1:10と10:1の範囲内で含有する上記医薬組
成物を提供する。
69kDa抗原とFHAの比は、広範囲に(たとえば1:10〜1
0:1)変動させることができるが、約1:1が好ましい。
本発明はさらに、百日咳菌の感染を受けやすい哺乳動
物の予防的処置に同時に使用するための69kDaおよびFHA
抗原を提供する。
医薬的に許容される賦形剤は、患者に抗原を導入する
ためのビヒクルとしての使用に適当な液体メジウムとす
ることができる。このような担体の例としては食塩溶液
がある。抗原性蛋白質は、担体中に溶解または固体とし
て懸濁される。
ワクチンの処方にはまた、免疫応答を刺激してワクチ
ンの効果を増強するために、アジュバントを添加するこ
ともできる。本発明に使用するのが便利なアジュバント
には、たとえば、水酸化アルミニウムおよびリン酸アル
ミニウムがある。
ワクチン処方は、抗原蛋白質を最終濃度が0.01〜5mg/
mの範囲になるように含有させるのが便利であり、こ
の濃度は好ましくは0.03〜2mg/m、とくに好ましくは
0.3mg/mである。処方後、ワクチンは滅菌容器に充填
し、ついで密閉し、低温たとえば4℃で保存するか、ま
たは凍結乾燥することができる。
百日咳に対する免疫をヒトに誘発するためには、適当
に処方されたワクチンの1または2用量以上の投与する
ことができる。各用量は、ワクチン0.1〜2m、好まし
くは0.2〜1m、最も好ましくは0.5mとすることが推
奨される。本発明は、さらに他の態様において、上に定
義したワクチン処方の有効量を宿主に投与することから
なる、百日咳に対する免疫をヒトに誘発する方法を提供
する。
本発明はまた、百日咳に対する免疫のヒトへの誘発に
使用するためのワクチンの製造における69kDaおよびFHA
の使用を包含する。本発明のワクチンは、経口および非
経口を含むワクチンの慣用の投与方法により、投与する
ことができる。処置は、単一用量または、ある期間にわ
たる複数回の用量とする。
したがって、本発明は、百日咳菌の69kDaおよびFHAを
同時にまたは連続的に投与することからなる、百日咳菌
の感染を受けやすい哺乳動物の処置方法を提供する。
例1 線維状ヘマグルチニン(FHA)の製造 FHAは、本技術分野でよく知られた方法により製造で
きる(Araih & Munoz,J.J.:Infect.Immunol.25、764〜
767、1970;Ashworthら:Infect.Immunol.37、1278〜128
1、1982;Cowellら:Bacterial Vaccines、p371〜379、Se
minars in Infectious Diseases第4巻、1982;Satoら:I
nfect.Immunol.41、313〜320、1983参照)。しかしなが
ら、以下の操作におけるFHAは以下のプロトコールに従
って製造した。
FHA精製 百日咳菌TomahaもしくはBP357〔LPFを分泌しないAA.W
eissら(1983)のTn5トランスポゾン変異体〕またはR.R
appuloiから得られるW28ΔLPFを、650mのコスターフ
ラスコ(各150m)によりStainer & Scholteメジウム
(0.05Tris)中37℃で5日間生育させた(Satoら、198
3、前出)。蛋白分解阻害剤として1,10−フェナンスロ
リン一水和物50μMを培養液に添加したのち、遠心分離
した(6000xg、30分)。細胞を含まない上清をpH8.7に
調整し(5N NaOH使用)、回転楕円体ヒドロキシアパタ
イト(BHD)の30×350mmカラムに流速500m/時で適用
した(すべての操作は室温で実施)。ついでカラムを冷
室(+4℃)中、安定なベースラインが達成されるまで
流速50m/時において、(a)10mMリン酸緩衝液、pH
8.0、(b)100mMリン酸緩衝液、pH8.0で洗浄し、最後
に(c)残留物質を100mMリン酸緩衝液、pH7.0中0.5N
NaClで溶出した。ガチョウ赤血球を凝集するピーク分画
(各分画からの10μ用量をPBS 50μに懸濁し、洗
浄0.5%ガチョウ血球の等量を添加し、37℃で1〜2時
間インキュベートした)をプールした。このプールを0.
025M BiS−Tris/HCl緩衝液、pH7.1の20〜30容量に対し
て、4℃で一夜透析した。沈殿したFHAを遠心分離して
(8000xgで20分)集めた。次工程はFHA(ならびにLPF)
が40mMβ−アラニン緩衝液、pH3.5に可溶性であること
を見出したCowellら(1983)の啓示によるものである。
沈殿したFHAを最小容量のβ−アラニン緩衝液(1あ
たりβ−アラニン3.57gおよびギ酸0.35g)に溶解し、不
溶物を遠心分離によって除去し、澄明な上清を、同じ緩
衝液で予め平衡化したUltrogel AcA34またはAca44のカ
ラム(25×800mm)に適用し、同じ緩衝液で溶出して、
不純物を除去した。残った血球凝集性物質は0.5M NaCl
含有0.05M Tris/HCL緩衝液(pH7.2)により溶出される
ピークに現れる。主ピークからの、血球凝集性を有する
分画を集め、凍結状態に保つか、または0.025M Bis−T
ris/HCl緩衝液、pH7.1に対する透析により再沈殿させ、
最小容量のβ−アラニン緩衝液に溶解した。溶解度は約
3.0mgFHA/mである、このようにしてTomha、BP357また
はW28LPF株から得られた最終生成物は、CHO細胞検定
(組織培養液200μを含む単一ウエルあたりFHA2〜3
μgの濃度で陰性であった。この試験の感度:ウエルあ
たり1〜2pgのLPFで陽性の凝集を示す)またはヒスタミ
ン感作により検出可能な量のLPFを含まない。N:NIH−S
マウスに50μgの用量のFHAを腹腔内に注射し、4日後
にヒスタミン塩酸塩4mgの腹腔内注射をチャレンジし
た。死亡例は認められなかった。酸性pHで凍結した物質
(−20または−40℃)はそのELISA反応性およびSDS−PA
GEにおける外観から判断して、安定と考えられる。これ
は、150〜100kDの領域に、主要な3個の強力なバンドを
形成する。
例2 69kDa抗原は、公告された欧州特許出願0162639号に概
述された操作に従って製造された。百日咳菌のBP357ま
たはW28ΔLPF株のいずれかを用い、Plblic Health Labo
ratory Service Centre for Applied Microbiology and
Research.Porton Down,Salisbury Wiltshire SP4 OJ
G,UKに、1990年2月1日90020103号として寄託されたモ
ノクローナル抗体BB05を使用して免疫精製した。
例3 Kendrick試験 これは、体重14〜16gの非近交系NIH−Sマウス(OLA
C、3類、B.bronchisepticaを包含する大部分の病原体
を含まない)を使用する百日咳菌ワクチンについてのW.
H.O.基準に従って行われた。0.5m容量の抗原が混合物
として腹腔内に接種され、これらは最初の希釈と3個の
3倍希釈系列とした。2週後、推奨の攻撃株18−323
(〜400 LD50)を用いて、マウス脳内にチャレンジし
た。各群の生存動物数を、近似線プロビット分析のプロ
グラムを用い英国百日咳菌標準ワクチン66/84に対する
相対強度の計算に使用した。69kDa/LPFワクチンを用い
た比較試験も実施した。結果は表1に示す。この実験で
の69kDa蛋白質およびFHAはBP357株に由来するものであ
った。
このデータを近似線プロビット分析法に従ってコンピ
ューターで処理した。結果は図1に示す。
結果は、69kDa/FHAワクチンが69kDa/LPFよりも強力で
あり、また全細胞ワクチンに比べそれ以上ではないにし
ても少なくとも同等に強力であることを、明瞭に示して
いる。
例4 百日咳菌のW28 LPF株に由来する抗原の組合せおよび
/または個々の抗原を用いて、さらにKendrick試験を行
った。この株では全トキシン遺伝子が遮断されていたの
で、これらのプレパレーションにLPFが夾雑する可能性
はない。抗原は0.5m容量を個々にまたは混合物として
腹腔内に接種し、これらは最初の希釈と3個の4倍希釈
系列とした。2週後、攻撃株18−323(約400LD50)を用
いて、マウス脳内にチャレンジした。各群の生存動物数
を、近似線プロビット分析のプログラムを用いる英国百
日咳菌標準ワクチン66/84に対する相対強度の計算に使
用した。英国標準66/84は0.5I.U.を含有する最初の希釈
と3個の4倍希釈系列として使用した。結果は表2およ
び図2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−246321(JP,A) 国際公開88/3809(WO,A1) THOMAS,M.G.,et a l.,’Human Serum An tibody Respo (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 39/00 - 39/10 A61P 31/00 - 31/04 BIOSIS(DIALOG) BIOTECHABS(STN) CA(STN) EMBASE(STN) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】医薬的に許容される賦形剤とともに活性成
    分として百日咳菌の69kDa抗原と百日咳菌の線維状ヘマ
    グルチニン抗原を含有する、百日咳に対する免疫を誘起
    するための非細胞性ワクチンであって、該69kDa抗原と
    線維状ヘマグルチニン抗原とをワクチン活性において相
    乗効果を発揮するために1:10と1:1の範囲内の重量比で
    含有する上記非細胞性ワクチン。
  2. 【請求項2】百日咳菌トキシン(LPF)を含まない請求
    項1のワクチン。
  3. 【請求項3】百日咳菌トキシン(LPF)を含む請求項1
    のワクチン。
  4. 【請求項4】重量比が1:1である請求項1か3のいずれ
    かのワクチン。
  5. 【請求項5】抗原性蛋白質の全濃度は0.01〜5.0mg/mlの
    範囲である請求項1から4のいずれかのワクチン。
  6. 【請求項6】更にアジュバントを含む請求項1から5の
    いずれかのワクチン。
  7. 【請求項7】百日咳菌の感染を受けやすい哺乳動物の予
    防処置用のための請求項1から6のいずれかのワクチ
    ン。
  8. 【請求項8】非細胞性ワクチンの製造法であって、 百日咳菌の69kDa抗原、百日咳菌の線維状ヘマグルチニ
    ン抗原及び医薬的に許容される賦形剤とを、該69kDa抗
    原と該線維状ヘマグルチニン抗原との重量比を1:10と1
    0:1の範囲内でワクチン活性において相乗効果を発揮す
    るような量で混合する、ことを含む上記製造法。
  9. 【請求項9】百日咳菌の69kDa抗原と百日咳菌の線維状
    ヘマグルチニン抗原とを含む、百日咳に対する免疫を誘
    起するための非細胞性ワクチンのためのキットであっ
    て、 ワクチン活性において相乗効果を発揮するために、該69
    kDa抗原と該線維状ヘマグルチニン抗原とを重量比が1:1
    0と10:1の範囲内で含有する、上記キット。
  10. 【請求項10】百日咳に対する免疫を誘起する際に百日
    咳菌の線維状ヘマグルチニン抗原の抗原性を促進するた
    めの医薬組成物であって、 活性成分としての百日咳菌の69kDa抗原を、百日咳菌の
    線維状ヘマグルチニン抗原とともに含有し、かつ該69kD
    a抗原と該線維状ヘマグルチニン抗原とを重量比が1:10
    と10:1の範囲内で含有する上記医薬組成物。
  11. 【請求項11】百日咳に対する免疫を誘起する際に百日
    咳菌の69kDa抗原の抗原性を促進するための医薬組成物
    であって、 活性成分としての百日咳菌の線維状ヘマグルチニン抗原
    を、百日咳菌の69kDa抗原とともに含有し、かつ該線維
    状ヘマグルチニン抗原と該69kDa抗原とを重量比が1:10
    と10:1の範囲内で含有する上記医薬組成物。
  12. 【請求項12】重量比が1:1である請求項10または11の
    医薬組成物。
  13. 【請求項13】百日咳菌トキシン(LPF)を含む請求項1
    0か12のいずれかの医薬組成物。
JP50666890A 1989-05-08 1990-04-26 非細胞性ワクチン Expired - Lifetime JP3281369B2 (ja)

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