JP3276922B2 - 金属微粒子修飾基板の製造方法 - Google Patents

金属微粒子修飾基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属微粒子修飾基板
の製造方法に係り、詳しくは金属微粒子を強固にマトリ
クス材を介して基板に固定する金属微粒子修飾基板の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属微粒子は3次の非線形光学材料とし
ての応用の他に、将来の重要なデバイスとして近年盛ん
に研究が進められ、例えば単一電子輸送を示す材料とし
て注目されている。単一電子輸送においては、非常に微
少なトンネル2重接合を作製することが求められ、金属
微粒子はこれに適した材料であり、室温においても単一
電子輸送が起こっていることを示すクーロンブロッケイ
ド現象が観察される。
【0003】この種のデバイスを得るために、金属微粒
子のうち例えば金微粒子の場合には、金と親和性を持つ
ような官能基をもった有機化合物を用いて自己組織化単
分子膜を作製し、その上にクラスタービーム蒸着をする
などして作製されている。この自己組織化単分子膜の作
製は溶液中に基板を浸すだけでその中に溶解した分子が
自発的に累積することによって形成する。単なる表面修
飾とは異なり、高い密度と高度に秩序化された構造を有
している。
【0004】また、金と親和性を持つような官能基をも
った有機化合物を用いて自己組織化単分子膜を金コロイ
ド溶液に浸して官能基を通じて金微粒子を膜上に並べる
方法がある。更には、ガラスや金属表面上に直接、金を
蒸着して粒子ドットを作製する方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、真空蒸着法で
は、その都度金属微粒子を作製する必要があるため、慎
重な作業が要求され、大量生産には不向きであった。ま
た、金コロイド溶液を溶液で保存した場合、保存安定性
に問題があった。更に、溶液中の金濃度は使用するごと
に基板に付着する分だけ変化し、常に同じ状態での使用
ができない問題があった。更に、基板上に金を蒸着する
方法では、金を凝集することなく単層にすることが困難
であった。
【0006】本発明は、このような問題点を改善するも
のであり、安定したコロイドを作製して基板と強い結合
力で固定し、金属微粒子を凝集や融合させることなく、
かつ固定化された金属微粒子が重なり合わないように単
層化し、そして簡単にして金属微粒子をマトリクス材を
介して基板に固定することができる金属微粒子修飾基板
の製造方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本願請求項1の発
明は、基板にシランカップリング剤を付着させた後、該
基板をマトリクス材中に金属微粒子を分散させた高分子
複合物の融解もしくは溶液中に浸漬した後、洗浄するこ
とで金属微粒子を包囲したマトリクス材を介して基板に
固定する金属微粒子修飾基板の製造方法にあり、この方
法は予め作製しておいたマトリクス材中に金属微粒子を
分散させた高分子複合物の融解もしくは溶液中で微粒子
の修飾を基板の上に行うことができる簡便な方法であ
り、微粒子の品質が安定し、多様な基板形状に対応でき
る。また、浸漬処理した後の基板を洗浄しても金属微粒
子がマトリクス材を介して基板に固定している。
【0008】上記高分子複合物は固体での貯蔵が可能な
ため、常に安定したコロイド溶液が得られ、基板に付着
した分だけ複合体を加えて濃度調節が可能になり、安定
した量の金属微粒子を基板に修飾することができる。ま
た、金属微粒子はマトリクス材に被覆されているので、
直接金属微粒子同士が接することはない。
【0009】金属微粒子のコロイド同士は同じ電荷を持
っているので、静電気的に反発して凝集しにくく、これ
がコロイド液を安定に存在させる原因の一つになってい
る。そのことから、金属微粒子が付着した部分への付着
は、未付着部分に比べて起こりにくくなり、金属微粒子
の単層化が維持される。
【0010】
【0011】本願請求項の発明は、 マトリクス材が
高分子材料を熱分解して気化させた後、この気化物を冷
却することにより作製した金属微粒子修飾基板の製造方
法にある。
【0012】本願請求項の発明は、マトリクス材が分
子の末端あるいは側鎖にシアノ基、アミノ基、そしてチ
オール基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する
高分子あるいはオリゴマーである金属微粒子修飾基板の
製造方法にある。マトリクス材中に上記官能基が存在し
ていることにより、これがシランカップリング剤と反応
することで化学結合を起こし、基板−シランカップリン
グ剤−マトリクス材−金属微粒子との結合を強くしてい
る。
【0013】本願請求項の発明は、マトリクス材が分
子量を400〜7000の範囲に制限するように重合し
た合成ポリアミドであり、H N−(CH2n CO
OH(nは1〜36)の分子式で示されるアミノ酸モノ
マーと、R−(CH2 )m −NH2 (mは1〜36、R
はCH3 −、シアノ基、アミノ基、そしてチオール基か
ら選ばれる基)で示される分子末端にアミノ基を有する
アミンあるいはポリアミン、また該アミンあるいはポリ
アミンの側鎖にシアノ基、アミノ基、そしてチオール基
から選ばれる官能基を少なくとも1つ以上有するアミン
あるいはポリアミンから選ばれた少なくとも1種の重合
抑制剤とを触媒の存在下に重合したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は基板にシランカップリング
剤を付着させた状態を示すモデル図である。まず、シラ
ンカップリング剤をトルエン、メタノール、エタノール
等の有機溶媒に溶かした溶液を用意する。スライドガラ
ス、合成石英ガラス、ITOガラス、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン等の無機酸化物からなる基板11を洗浄
した後、これをシランカップリング剤の溶液に浸し、密
閉した状態において室温で12〜48時間静置し、静置
後、取り出して乾燥し、オーブン中、空気雰囲気下に6
0〜150°Cで加熱することにより基板11上にシラ
ンカップリング剤12を化学的に強く固定する。無論、
加熱しなくてもよい。
【0015】続いて、マトリクス材中に金属微粒子13
を分散させた高分子複合物の融解もしくはトルエン、ア
セトン、メタノール、エタノール、ジクロロメタン、ト
リクロロプロパン、メタクレゾール等から選ばれた有機
溶媒に溶かした溶液、あるいはマトリクス材の骨格がポ
リエチレンオキサイドの場合には水に溶かした水溶液と
することも可能であり、この中に上記のシランカップリ
ング剤12を固定した基板11を室温で12〜48時間
静置して、図2に示すように金属微粒子13を包囲した
マトリクス材14を介して基板11に固定する。
【0016】上記溶液から引き上げた基板11をトルエ
ン、アセトン、メタノール、エタノール、ジクロロメタ
ン、トルクロロプロパン、メタクレゾール等の浸漬した
ときの有機溶媒、あるいはマトリクス材の骨格がポリエ
チレンオキサイドの場合には水による洗浄も可能であ
り、20〜50°Cの温度で乾燥して金属微粒子修飾基
板10を作製する。
【0017】シランカップリング剤としては、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエト
キシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン等があるが、このなかでもアミノ基
を有するものが最も好ましい。有機溶媒への添加量は
0.5〜30重量%であり、好ましくは1〜10重量%
である。
【0018】マトリクス材の材料としては、減圧下にあ
る閉鎖した容器内にナイロン11、ナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン6.10、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリスチレン等からなる高分子材料を加熱して熱分
解し、いったん気化した後、この気化物を冷却して得ら
れた液状の再生高分子が使用される。
【0019】また、他のマトリクス材としては、分子の
末端あるいは側鎖にシアノ基、アミノ基、そしてチオー
ル基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する高分
子あるいはオリゴマーも使用できる。具体的には、上記
高分子あるいはオリゴマーは、分子の末端あるいは側鎖
にシアノ基(−CN)、アミノ基(−NH2 )、そして
チオール基(−SH)から選ばれた少なくとも1種の官
能基を有するもので、その骨格にはポリエチレンオキサ
イド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、ナイロン11、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン6.10、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレ
ン等からなり、その融点あるいは軟化点は40〜100
°Cである。オリゴマーの平均分子量も特に制限はない
が、500〜3000程度である。上記官能基は特に微
粒子の表面の金属原子と共有結合や配位結合を形成しや
すく、粒成長を抑制し、微粒子の分散性を高めることに
なる。
【0020】また、上記以外のマトリクス材としては、
分子量を400〜7000の範囲に制限するように合成
ポリアミドを重合したものである。この場合、分子量が
400未満になると、減圧中での金属そして/あるいは
金属酸化物の蒸着時に蒸発しやすくなり、また7000
を越えると、微粒子の分散が起こりにくくなる。
【0021】具体的には、上記合成ポリアミドの作製方
法としては、H2 N−(CH2nCOOH(nは1〜
36)の分子式で示されるアミノ酸モノマーと、分子末
端あるいは側鎖に少なくとも2つ以上のアミノ基を有す
るポリアミンからなる重合抑制剤と、触媒等をN−メチ
ルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の溶剤を入れ、
これを攪拌しながら100〜150°Cまで上昇させて
窒素ガスを流しながら重合させ、重合終了後、室温まで
冷却する。反応生成物を酢酸エチル、トルエン、ヘキサ
ン等に注いで、一昼夜放置して沈殿させた後、沈殿物を
濾過して集め、これを洗浄した後、40〜70°Cで乾
燥した。
【0022】上記H2 N−(CH2n COOH(nは
1〜36)の分子式で示されるアミノ酸モノマーとして
は、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン酸が
ある。
【0023】上記重合抑制剤としては、R−(CH2
m −NH2 (mは1〜36、RはCH3 −、シアノ基、
アミノ基、そしてチオール基から選ばれる基)で示され
る分子末端にアミノ基を有するアミンあるいはポリアミ
ン、また該アミンあるいはポリアミンの側鎖にシアノ
基、アミノ基、そしてチオール基から選ばれる官能基を
少なくとも1つ以上有するアミンあるいはポリアミンか
ら選ばれたものであり、具体的にはヘキサメチレンジア
ミン、ε−アミノカプロニトリル、エチレンジアミン等
が使用される。
【0024】また、触媒としては、キノリン、トリフェ
ニルホスファイト等が使用される。
【0025】ここで使用するマトリクス材中に金属微粒
子を分散させた高分子複合物は、例えば図3に示すよう
に真空装置2内に液状のマトリクス材5を入れた容器6
をヒータのような加熱装置4の上に設置し、加熱装置4
を70〜200°Cで加熱し、マトリクス材5を融解し
て常時一定の粘度に保持する。そして、真空ポンプを作
動させて、真空装置2内を5×10-5torr以下に減
圧にした後、蒸発源である金、銀、白金、銅、鉄、ニッ
ケル、コバルト、スズ、亜鉛、セリウム、イットリウム
等から選ばれた少なくとも1種の金属材料8を抵抗加熱
もしくは電子ビーム加熱により蒸発させ、金属微粒子9
を上記マトリクス材5の融解物に捕捉させることによ
り、微粒子9をマトリクス材5中に分散させたものであ
る。マトリクス材5は加熱されているため、常時対流し
ており、微粒子9は多くの量が均一に分散する。
【0026】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。 実施例1 市販のスライドガラスをアルカリ洗剤に浸し、超音波洗
浄器にて10分間洗浄した。これをプラスチック容器に
入れた3−アミノプロピルトリエトキシシランの1%ト
ルエン溶液に浸し、密閉した状態において24時間、2
5°Cで静置した。これによりスライドガラス上にシラ
ンカップリング剤を導入した。
【0027】このスライドガラスを分子末端にアミノ基
を持つ平均分子量2000のポリエチレンオキサイドを
用いて作製した金微粒子−高分子複合材料20mgを2
0mlのメタノールに溶かして調製した溶液に浸し所定
時間25°Cで静置した。溶液から引き上げたスライド
ガラスをメタノールで洗浄し、乾燥した。これにより金
微粒子をスライドガラス上に導入した金属微粒子修飾基
板を得た。
【0028】金微粒子の導入の確認は可視吸収スペクト
ル測定により行った。この結果を図4に示す。図4では
金微粒子に特徴的な540nmのプラズモン共鳴吸収に
よるピークが明確に認められた。このことより金微粒子
がスライドガラス基板上に導入できたことがわかる。ま
た、導入量は図4から明らかなように、4時間、24時
間、72時間の浸漬時間の経過とともに増大し、浸漬時
間により金微粒子導入量を容易にコントロールできるこ
とが判る。
【0029】実施例2 予め分子の末端をジアミノ化した平均分子量2000
(GPC測定による)のマトリクス材を真空装置内に入
れた容器を設置し、容器を赤外線ヒータにより80〜1
00°Cに加熱し、マトリクス材を液状化して常時一定
の粘度に保持した。そして、3個のタングステンボード
内に金をそれぞれ設置し、真空ポンプを作動させて真空
装置内を5×10-5torrまで減圧にした後、電圧を
印加して金を加熱蒸発させて、金の微粒子を上記マトリ
クス材に捕捉させ、金微粒子−高分子複合材料を作製し
た。この金微粒子−高分子複合材料の20mgを20m
lのメタノールに溶かして調製した。
【0030】実施例1で用いたシランカップリング剤を
導入したスライドガラスを実施例1と同様に金微粒子−
高分子複合材料溶液に浸し所定時間25°Cで静置し
た。溶液から引き上げたスライドガラスをメタノールで
洗浄し、乾燥した。これにより金微粒子をスライドガラ
ス上に導入した 金微粒子の導入の確認は可視吸収スペクトル測定により
行った。この結果、金微粒子に特徴的な540nmのプ
ラズモン共鳴吸収によるピークが明確に認められた。
【0031】実施例3 11−アミノウンデカン酸0.05モルとヘキサメチレ
ンジアミンを変量して冷却器を備えたフラスコに入れ、
N−メチルピロリドンを67ml加えた。これにキノリ
ン43ml、トリフェニルホスファイト0.005モル
を加えた。上記フラスコをオイルバスに浸し、マグネチ
ックスターラで攪拌しながら115〜130°Cに達し
たところで所定時間加熱し、その後室温まで冷却した。
反応中、フラスコ内には窒素ガスを流した。室温まで冷
却後、反応混合物を酢酸エチルに注いで沈殿物を濾過し
て集めた。酢酸エチル、1N水酸化ナトリウム水溶液お
よび蒸留水で洗浄した後、60°Cで乾燥した。
【0032】このポリアミドを入れた容器を真空装置内
に設置し、容器を赤外線ヒータにより80〜100°C
に加熱し、マトリクス材を液状化して常時一定の粘度に
保持した。そして、3個のタングステンボード内に金を
それぞれ設置し、真空ポンプを作動させて真空装置内を
5×10-5torrまで減圧にした後、電圧を印加して
金を加熱蒸発させて、金の微粒子を上記マトリクス材に
捕捉し、金微粒子−高分子複合材料20mgを20ml
のメタクレゾールに溶かして調製した。
【0033】実施例1で用いたシランカップリング剤を
導入したスライドガラスを実施例1と同様に高分子複合
材料溶液に浸し所定時間25°Cで静置した。溶液から
引き上げたスライドガラスをメタクレゾールで洗浄し、
乾燥した。これにより金微粒子をスライドガラス上に導
入した 金微粒子の導入の確認は可視吸収スペクトル測定により
行った。この結果、金微粒子に特徴的な540nmのプ
ラズモン共鳴吸収によるピークが明確に認められた。
【0034】比較例1 市販のスライドガラスをアルカリ洗剤に浸し、超音波洗
浄器にて10分間洗浄した。このスライドガラスを分子
末端にアミノ基を持つ平均分子量2000のポリエチレ
ンオキサイドを用いて作製した金微粒子−高分子複合材
料を作製した。この金微粒子−高分子複合材料20mg
を20mlのメタノールに溶かして調製したコロイド溶
液に浸し所定時間25°Cで静置した。溶液から引き上
げたスライドガラスをメタノールで洗浄し、乾燥した。
しかし、図5に示す可視吸収スペクトルの測定からは、
金微粒子に特徴的な540nmのプラズモン共鳴吸収に
よるピークは観察されなかった。このことよりシランカ
ップリング処理を行わなかった場合、金超微粒子は導入
できないことが示された。
【0035】
【発明の効果】以上のように本願請求項記載の発明で
は、基板にシランカップリング剤を付着させた後、該基
板をマトリクス材中に金属微粒子を分散させた高分子複
合物の融解もしくは溶液中に浸漬した後、洗浄すること
で金属微粒子を包囲したマトリクス材を介して基板に固
定する金属微粒子修飾基板の製造方法にあり、この方法
は予め作製しておいたマトリクス材中に金属微粒子を分
散させた高分子複合物の融解もしくは溶液中で微粒子の
修飾を基板の上に行うことができる簡便な方法であり、
基板と強い結合力で固定し、金属微粒子を凝集や融合さ
せることなく、かつ固定化された金属微粒子が量なり合
わないように単層化し、そして簡単にして金属微粒子を
マトリクス材を介して基板に固定することができ、金属
微粒子の品質が安定し、多様な基板形状に対応でき、ま
た浸漬処理した後の基板を洗浄しても金属微粒子がマト
リクス材を介して基板に固定できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板にシランカップリング剤を付着させた状態
を示すモデル図である。
【図2】金属微粒子を包囲したマトリクス材を介して基
板に固定したモデル図である。
【図3】本発明において使用する金属微粒子−高分子複
合物の製造装置の概略図である。
【図4】本発明に係る金微粒子をスライドガラス上に導
入した金属微粒子修飾基板の可視吸収スペクトルの測定
結果である。
【図5】比較例1に係る基板の可視吸収スペクトルの測
定結果である。
【符号の説明】
10 金属微粒子修飾基板 11 基板 12 シランカップリング剤 13 金属微粒子 14 マトリクス材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板にシランカップリング剤を付着させ
    た後、該基板をマトリクス材中に金属微粒子を分散させ
    た高分子複合物の融解もしくは溶液中に浸漬した後、洗
    することで金属微粒子を包囲したマトリクス材を介し
    て基板に固定することを特徴とする金属微粒子修飾基板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 マトリクス材が高分子材料を熱分解して
    気化させた後、この気化物を冷却することにより作製し
    た再生高分子である請求項1記載の金属微粒子修飾基板
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 マトリクス材が分子の末端あるいは側鎖
    にシアノ基、アミノ基、そしてチオール基から選ばれた
    少なくとも1種の官能基を有する高分子あるいはオリゴ
    マーである請求項1記載の金属微粒子修飾基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 マトリクス材が分子量を400〜700
    0の範囲に制限するように重合した合成ポリアミドであ
    り、H N−(CH2n COOH(nは1〜36)
    の分子式で示されるアミノ酸モノマーと、R−(CH
    2 )m −NH2(mは1〜36、RはCH3 −、シアノ
    基、アミノ基、そしてチオール基から選ばれる基)で示
    される分子末端にアミノ基を有するアミンあるいはポリ
    アミン、また該アミンあるいはポリアミンの側鎖にシア
    ノ基、アミノ基、そしてチオール基から選ばれる官能基
    を少なくとも1つ以上有するアミンあるいはポリアミン
    から選ばれた少なくとも1種の重合抑制剤とを触媒の存
    在下に重合したものである請求項1記載の金属微粒子修
    飾基板の製造方法。
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