JP3274160B2 - インバータ式x線高電圧装置 - Google Patents

インバータ式x線高電圧装置

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JP3274160B2
JP3274160B2 JP34840791A JP34840791A JP3274160B2 JP 3274160 B2 JP3274160 B2 JP 3274160B2 JP 34840791 A JP34840791 A JP 34840791A JP 34840791 A JP34840791 A JP 34840791A JP 3274160 B2 JP3274160 B2 JP 3274160B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインバータ回路を用いた
X線高電圧装置に係り、特に小型化、高効率化に好適な
インバータ式X線高電圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】小型で高性能のX線高電圧装置として、
電力用半導体素子を備えたインバータ回路を用いて、商
用電源周波数よりも高い周波数の交流電圧に変換して高
電圧変圧器に入力するインバータ式X線高電圧装置が実
用化されている。
【0003】このインバータ式X線高電圧装置は、交流
電源を整流して直流にし、この直流電圧をインバータ回
路で高周波の交流電圧に変換し、この交流電圧を高電圧
変圧器で昇圧し整流してX線管に印加するものであり、
交流電源は単相でも三相でも使用できる。
【0004】このインバータ式X線高電圧装置におい
て、インバータ回路と高電圧変圧器を小型化するために
は、インバータ回路及び高電圧変圧器の入力電圧を高く
して、高電圧変圧器の巻数比を小さくする必要がある。
そして、高電圧変圧器の巻数比が小さくなればインバー
タ回路の電流が小さくなり、その結果電力損失を低減で
き効率が向上する。
【0005】そこで、交流電源が200Vの場合には次
の方法で行っていた。単相200V電源の場合は、交流
電源電圧を倍電圧整流し、インバータ入力電圧を全波整
流時の約2倍に昇圧する。また、三相200V電源の場
合は、整流回路によって昇圧する回路方式がなく、次の
3つの方法を用いていた。第一に昇圧変圧器で200V
から400Vに昇圧し全波整流をする。第二に昇圧チョ
ッパ回路により昇圧する。第三に既設の200V電源設
備を400V電源に変更する。以上の方法により200
V電源を400Vにして使用していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置は、三相
200V電源を使用する場合に昇圧変圧器やチョッパ回
路を必要とするため装置全体が大型となり高価なものと
なっていた。昇圧チョッパ回路による方法では、トラン
ジスタや絶縁ゲート形バイポーラトランジスタのような
大容量の自己消弧形半導体スイッチング素子とその制御
回路や、リアクタンスやコンデンサのような複数の大型
受動部品を必要とする。
【0007】昇圧変圧器による方法では、交流電源と同
程度の容量の変圧器を必要とするため昇圧チョッパ回路
を用いる場合より高価で大型のものとなる。また、20
0V電源を400V電源に変更する場合はその改造費用
が多額なものとなる。以上のようにX線診断装置のよう
な大電力を扱う用途では、新たに付加する装置や設備の
小型化や低価格化についてあまり配慮がなされていな
い。
【0008】また、医療用のX線装置では通常X線管の
電源である高電圧装置と、被検体を寝載して起倒する透
視撮影台とが同時に設置される。この透視撮影台では、
三相の誘導電動機を用いることが多く、装置を設置する
病院では三相交流電源を設備していることが多い。そし
て、上記高電圧装置がインバータ式のものであれば、三
相交流電源のうち単相のみを使用した場合に比べて、三
相の電源を用いたほうが一線に流れる電流量が少ないた
め、効率がよく大きなX線出力を得ることができる。こ
のため、三相の電源でも倍電圧化できる整流回路が望ま
れていた。また、X線CT装置では長時間連続のX線曝
射が行なわれるため、単相で用いた場合に電圧降下によ
る電源相間の電圧アンバランスが発生することがあるの
で、三相でX線出力を得るための倍電圧整流回路が必要
とされていた。
【0009】本発明の目的は、三相200V電源使用の
場合においても前記電源相間の電圧のアンバランスによ
る問題が発生することなく小型で安価な大容量のインバ
ータ式X線高電圧装置を提供することにある。
【0010】
【課題が解決するための手段】上記目的は以下によって
達成される。 (1)三相交流電源と、この三相交流電源の各相の電圧
を調整する電圧調整手段と、この電圧調整手段により調
整された三相交流電圧を入力してこれを直流に整流する
整流手段とこの整流手段に入力した前記三相交流電圧を
2倍に昇圧する昇圧手段とからなる倍電圧整流手段と、
前記電圧調整手段の出力電圧を前記整流手段で整流した
整流電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和の電圧を交流
電圧に変換するインバータ回路と、このインバータ回路
から出力した交流電圧を昇圧する高電圧変圧器と、この
高電圧変圧器の出力電圧を整流する整流回路とを備え、
該整流回路の出力電圧をX線管に印加して成る。 (2)三相交流電源と、この三相交流電源の各相の電圧
を調整する電圧調整手段と、この電圧調整手段により調
整された三相交流電圧を入力してこれを直流に整流する
整流手段とこの整流手段に入力した前記三相交流電圧を
2倍に昇圧する昇圧手段とからなる倍電圧整流手段と、
前記電圧調整手段の出力電圧を前記整流手段で整流した
整流電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和の電圧を検出
しこれが目標値に一致するように前記電圧調整手段を制
御する制御手段と、この制御手段により制御された前記
電圧調整手段の出力電圧を前記整流手段で整流した整流
電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和の電圧を交流電圧
に変換するインバータ回路と、このインバータ回路から
出力した交流電圧を昇圧する高電圧変圧器と、この高電
圧変圧器の出力電圧を整流する整流回路とを備え、該整
流回路の出力電圧をX線管に印加して成る。 (3)前記電圧調整手段は、電力用半導体素子を逆並列
に接続した双方向導通制御可能な双方向スイッチを前記
三相交流電源の各相に設けたものから成り、前記倍電圧
整流手段は、該倍電圧整流手段の正の直流出力側にカソ
ード側が接続された第一の整流素子と、この第一の整流
素子のアノード側にカソード側が接続された第二の整流
素子と、この第二の整流素子のアノード側及び前記電圧
調整手段の出力側の当該相にカソード側が接続された第
三の整流素子と、この第三の整流素子のアノード側にカ
ソード側が接続されると共にアノード側は前記倍電圧整
流手段の負の直流出力側に接続された第四の整流素子と
を直列接続して成り、かつ前記電圧調整手段の出力側の
各相に接続された前記第二の整流素子のカソード側と当
該相の次の相順の前記電圧調整手段の出力側の相との間
には第一のコンデンサを接続すると共に、前記電圧調整
手段の出力側の各相に接続された第三の整流素子のアノ
ード側と次の相順の前記電圧調整手段の出力側の相との
間には第二のコンデンサを前記第一のコンデンサと直列
に接続して成り、前記電圧調整手段の出力側の各相毎に
設けられた前記第一の整流素子及び第四の整流素子は、
当該相に設けられた前記第一及び第二の2個のコンデン
サの加算電圧が他相の電圧よりも高いときにのみ前記倍
電圧整流手段の負荷側に当該相の電圧を供給するスイッ
チとして働くものとし、これにより倍電圧を得て負荷側
に供給するようにしたものである。
【0011】
【作用】三相交流電源からの各相の電圧を電圧調整手段
により任意の設定電圧(目標電圧)に調整し、この調整
された三相交流電圧を倍電圧整流手段に入力して、半周
期ごとにコンデンサの直列接続体にそれぞれ充電する。
そして、前記倍電圧整流手段の整流素子及びコンデンサ
の並列接続体の両端にある整流素子のうち、電圧の高い
相の整流素子を導通させて、前記電圧調整手段の出力電
圧を前記整流手段で整流した整流電圧と前記昇圧手段の
出力電圧との和の電圧をインバータ回路に入力するよう
に制御する。このように、本発明によるインバータ式X
線高電圧装置は、三相交流電源の各相にそれぞれ電圧調
整手段を設け、これにより前記三相交流電源の各相の電
圧を制御し、この制御された三相交流電圧の整流電圧及
びこの整流電圧を2倍の電圧に昇圧した電圧との和の直
流電圧をインバータ回路の直流電源電圧としたので、前
記インバータ回路の直流電源電圧は最大で前記三相交流
電源電圧のピーク値の約3倍の電圧まで高くすることが
できる。これによって、インバータ回路の電流は低減し
て該インバータ回路における損失は低減し、高電圧変圧
器の巻数比も小さくなるので、小型で安価な大容量のイ
ンバータ式X線高電圧装置が可能となる。また、電圧調
整手段を三相交流電源の各相に設け、これにより前記三
相交流電源電圧を調整できるようにしたので、各相には
バランスのとれた電流が流れ、電源相間の電圧のアンバ
ランスによる問題は解消される。さらに本発明では、前
記電圧調整手段の出力電圧を前記整流手段で整流した整
流電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和の電圧を検出し
これが設定電圧(目標電圧)に一致するように前記電圧
調整手段を制御する制御手段を設け、この制御手段によ
り制御された前記電圧調整手段の出力電圧を前記整流手
段で整流した整流電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和
の電圧を前記インバータ回路の直流電源電圧とする構成
としたので、前記の効果の他に、該インバータ回路の直
流電源電圧が安定化し、より高性能のインバータ式X線
高電圧装置とすることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。図1は本発明によるインバータ式X線高電圧装置の
回路図である。このインバータ式X線高電圧装置は、イ
ンバータ回路より負荷としてのX線管に高電圧を供給す
るものである。まず、このインバータ式X線高電圧装置
の構成を説明する。三相交流電源1と、直列接続された
複数の整流素子を三相分並列に接続すると共に三相交流
電源1の出力電圧を入力して整流素子で交流を直流に変
換して直流の出力電圧を供給する三相倍電圧整流回路4
と、この三相倍電圧整流回路4からの直流電圧を交流電
圧に変換するインバータ回路5と、このインバータ回路
5の出力交流電圧を昇圧する高電圧変圧器7と、この高
電圧変圧器7の出力を直流に変換する高圧整流器8と、
この高圧整流器8の直流電圧を印加するX線管9とを有
する。
【0013】また、三相倍電圧整流回路4の前段には、
それぞれ点弧角制御が可能なサイリスタTu1,Tu
2,Tv1,Tv2,Tw1,Tw2の一対ずつがそれ
ぞれの相に逆並列に接続して設置される。上記サイリス
タは整流回路の出力電圧の制御を行うためのものであ
り、この制御を行うために上記各サイリスタを駆動する
ゲートトリガ発生回路10と、出力電圧Voutと目標
の電圧設定値Vsetとを比較する比較器11を有する
と共に、前記電圧設定値Vsetに応じた出力電圧とな
るように上記各サイリスタTu1,Tu2,Tv1,T
v2,Tw1,Tw2の点弧角を調整するフィードバッ
ク制御系を有する。さらに、この3本の電源配線のそれ
ぞれには電源側に発生する高調波や電流を制限するため
のリアクタンス3u,3v,3wが挿入されている。
【0014】次に、上記フィードバック制御系について
説明する。直流フィルタ用のコンデンサCから検出され
た出力電圧Voutは、上記比較器11へ入力して目標
の電圧設定値Vsetと比較される。この比較器11か
ら出力された誤差電圧Veは、ゲートトリガ発生回路1
0へ入力し、ここで出力電圧Voutが上記目標の電圧
設定値Vsetと一致するように最適な点弧位相角が設
定され、ゲートトリガ信号として上記各サイリスタTu
1,Tu2,Tv1,Tv2,Tw1,Tw2へ送出さ
れるようになっている。このようなフィードバック制御
系を備えたことにより、出力電圧が可変でありかつ入力
電源電圧が変動しても、常に一定の直流電圧を負荷側に
供給することができる。
【0015】三相倍電圧整流回路4においては、直流フ
ィルタ用のコンデンサCの出力電圧Voutを検出して
ゲートトリガ発生回路10を介して電圧をフィードバッ
ク制御しているが、X線管9の管電圧を検出してフィー
ドバック制御することも可能である。この場合は、設定
すべき管電圧が目標の電圧設定値Vsetとなるよう
に、三相倍電圧整流回路4の位相角が調整されることに
なる。なお、上記出力の制御は三相のうち二相だけに逆
位相サイリスタを設置して行うことも可能である。
【0016】上記フィードバック制御により制御された
電力が三相倍電圧整流回路4に供給され、昇圧と同時に
整流される。この三相倍電圧整流回路4は、三相交流電
源1からu相とv相とw相の3本の電源配線で電力が供
給されるようになっている。この三相倍電圧整流回路4
は、u,v,wの各相が全く同じ回路構成となっている
ので、u相のみについて説明する。
【0017】上記三相倍電圧整流回路4のu相は直列接
続されたダイオードからなる4個の整流素子Du1,D
u2,Du3,Du4と、直列接続された2個のコンデ
ンサCu1,Cu2とで構成されている。第一の整流素
子Du1は、カソード側が正の直流出力として直流フィ
ルタ用のリアクタンス6を介してコンデンサCの正極に
接続され、アノード側は第二の整流素子Du2に接続さ
れている。第二の整流素子Du2は、カソード側が第一
の整流素子Du1のアノード側に接続され、アノード側
は第三の整流素子Du3に接続されると共にu相電源に
挿入されたリアクタンス3uに接続されている。また、
第三の整流素子Du3は、カソード側が第二の整流素子
Du2のアノード側に接続されると共にリアクタンス3
uに接続され、アノード側は第四の整流素子Du4に接
続されている。さらに、第四の整流素子Du4は、カソ
ード側が第三の整流素子Du3のアノード側に接続さ
れ、アノード側は負の直流出力として直流フィルタ用の
コンデンサCの負極に接続されている。
【0018】また、第一のコンデンサCu1は、正極側
が第二の整流素子Du2のカソード側に接続され、負極
側は自相であるu相の次の相順であるv相電源に挿入さ
れたリアクタンス3vに接続されている。さらに、第二
のコンデンサCu2は、正極側が第一のコンデンサCu
1の負極に接続されると共にリアクタンス3vに接続さ
れ、負極側は第三の整流素子Du3のアノード側に接続
されている。
【0019】u相の回路は以上のように構成されており
v相及びw相も同様に構成され、u相,v相,w相が三
相分並列に設けられている。それぞれの第一の整流素子
Du1,Dv1,Dw1からの正の直流出力は、直流フ
ィルタ用のリアクタンス6を介してコンデンサCの正極
に共通に接続され、それぞれの第四の整流素子Du4,
Dv4,Dw4からの負の直流出力は、直流フィルタ用
のコンデンサCの負極に共通に接続されている。
【0020】また、u相において直列接続された第一の
コンデンサCu1の負極側と第二のコンデンサCu2の
正極側との接続点は、次の相順のv相において直列接続
された第二の整流素子Dv2のアノード側と第三の整流
素子Dv3のカソード側との接続点に接続されている。
【0021】同様に、v相において直列接続された第一
のコンデンサCv1の負極側と第二のコンデンサCv2
の正極側との接続点は、次の相順のw相において接続さ
れた第二の整流素子Dw2のアノード側と第三の整流素
子Dw3のカソード側との接続点に接続されている。
【0022】さらに同様に、w相において直列接続され
た第一のコンデンサCw1の負極側と第二のコンデンサ
Cw2の正極側との接続点は、次の相順のu相において
直列接続された第二の整流素子Du2のアノード側と第
三の整流素子Du3のカソード側との接続点に接続され
ている。
【0023】このような構成により、三相交流電源1に
対応した三相倍電圧整流回路4となるが、上記各相ごと
に設けられた第一の整流素子Du1,Dv1,Dw1及
び第四の整流素子Du4,Dv4,Dw4は、当該各相
に設けられた2個のコンデンサCu1,Cu2,Cv
1,Cv2,Cw1,Cw2の加算電圧が他相の電圧よ
り高いときのみ負荷側、すなわち直流フィルタ用のコン
デンサCに当該各相の電圧を供給するスイッチとして働
く。
【0024】三相交流電源1からの出力電圧をそれぞれ
の相に設けられたリアクタンス3u,3v,3w及び出
力電圧制御用の点弧角制御可能なスイッチング素子を介
して入力するが、あるタイミングにおいて例えばu相と
v相との間の線間電圧が正、すなわちu相の電位がv相
の電位より高いときは、電流はリアクタンス3u→第二
の整流素子Du2→第一のコンデンサCu1→リアクタ
ンス3vの経路で流れ、u相の第一のコンデンサCu1
を電源電圧まで充電する。次に他のタイミングにおいて
は、逆にu相とv相の間の線間電圧が負、すなわちv相
の電位がu相の電位より高いときは、電流はリアクタン
ス3v→第二のコンデンサCu2→第三の整流素子Du
3→リアクタンス3uの経路で流れ、u相の第二のコン
デンサCu2を電源電圧まで充電する。
【0025】ただし、上記第一及び第二のコンデンサC
u1,Cu2が既に充電されている場合は、三相交流電
源1から供給される電源電圧が各コンデンサCu1,C
u2の充電電圧より高くなったときのみ、第二の整流素
子Du2または第三の整流素子Du3が導通する。ま
た、負荷側に設けられた直流フィルタ用のコンデンサC
が充電されており、上記両コンデンサCu1,Cu2の
加算電圧よりも高い電位の場合は、第一の整流素子Du
1及び第四の整流素子Du4は逆バイアスされて非導通
となる。
【0026】上記のような状態で、u相のコンデンサC
u1,Cu2は、電源周期の半周期に一度ずつ交互に充
電されることになり、充電されない半周期の間はその直
前の半周期の電圧を保持するため、直列接続された第一
のコンデンサCu1の正極と第二のコンデンサCu2の
負極との間には、三相交流電源1の出力電圧の2倍の電
圧が現れることになる。ここまでの動作は、図2に示す
単相倍電圧整流回路10と同様であり、他の相間電圧で
もそれぞれ単独に倍電圧動作が行なわれる。すなわち、
v,w相間の線間電圧については、v相の第二及び第三
の整流素子Dw2,Dw3と第一及び第二のコンデンサ
Cw1,Cw2とによって、上述のu,v相間と同様の
動作で倍電圧が得られる。
【0027】次に、u相、v相、w相の三相間の関係に
ついて説明する。今、u相の第一のコンデンサCu1の
電圧をVu1とし、第二のコンデンサCu2の電圧をV
u2とし、負荷側に設けられた直流フィルタ用のコンデ
ンサCの両端に現れる出力電圧をVoutとすると、上
記両コンデンサCu1,Cu2の加算電圧(Vu1+V
u2)が出力電圧Voutより高くなった場合に、u相
の第一の整流素子Du1と第四の整流素子Du4とが順
バイアスされて導通する。この時、v相の第一のコンデ
ンサCv1の電圧Vv1と第二のコンデンサCv2の電
圧Vv2との加算電圧(Vv1+Vv2)及びw相の第
一のコンデンサCw1の電圧Vw1と第二のコンデンサ
Cw2の電圧Vw2との加算電圧(Vw1+Vw2)
が、共に上記u相のコンデンサCu1,Cu2の加算電
圧(Vu1+Vu2)より低い場合は、v相の第一の整
流素子Dv1と第四の整流素子Dv4及びw相の第一の
整流素子Dw1と第四の整流素子Dw4は、それぞれ逆
バイアスされて非導通となる。従って、u相のコンデン
サCu1,Cu2の加算電圧(Vu1+Vu2)のみが
負荷側のインバータ回路5に供給される。
【0028】次のタイミングでは、v相のコンデンサC
v1,Cv2の加算電圧(Vv1+Vv2)が出力電圧
Voutより高くなると共に、u相のコンデンサCu
1,Cu2の加算電圧(Vu1+Vu2)及び、w相の
コンデンサCw1,Cw2の加算電圧(Vw1+Vw
2)よりも高くなったとすると、v相の第一及び第四の
整流素子Dv1,Dv4は順バイアスされて導通し、u
相の第一及び第四の整流素子Du1,Du4ならびにw
相の第一及び第四の整流素子Dw1,Dw4はそれぞれ
逆バイアスされて非導通となる。従って、この時はv相
のコンデンサCv1,Cv2の加算電圧(Vv1+Vv
2)のみが負荷側のインバータ回路5に供給される。
【0029】w相についても全く同様の動作となる。す
なわち、上記各相ごとに設けられた第一の整流素子Du
1,Dv1,Dw1及び第四の整流素子Du4,Dv
4,Dw4は、u,v,wの三相のうちでいずれか最も
高い電圧状態の相のみを、負荷側に接続するためのスイ
ッチとして働くことになる。これにより、本発明の三相
倍電圧整流回路4によれば、三相交流電源1の出力電圧
について直流に変換すると共に、その倍電圧を得て負荷
側に供給することができる。
【0030】以上の説明においては、上記三相交流電源
1は、その相順がu相、v相、w相の順とされている
が、このうちいずれかの二相の相順が入れ換っても良
く、直流の出力電圧には変化がなく問題はない。さら
に、各相に設けられたコンデンサCu1,Cu2,Cv
1,Cv2,Cw1,Cw2には、整流された出力電圧
を平滑する作用もあるため、図1に示す直流フィルタ用
のリアクタンス6及びコンデンサCは設けなくてもよ
い。これにより、上記各整流素子がスイッチングする際
の電圧の変化率を軽減することができ、それぞれの整流
素子を保護できると共にノイズの低減を図ることができ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、従来のように整流回路
の後段に昇圧チョッパ回路を設けることなくあるいは4
00V用の昇圧変圧器を設置することなく、特に回路構
成を大型化しないでも高い直流電圧を得ることができ
る。よって、後段に接続されるインバータ回路に入力す
る電流が小さくなり、該インバータ回路における損失を
低減することができる。
【0032】また、従来の三相全波整流回路を用いた方
式よりも約3倍の直流電圧をインバータ回路の直流電源
電圧とすることができるので、装置設置場所の電源が三
相200V電源の場合でも、インバータ回路の電流及び
高電圧変圧器の巻数比は小さくなり、小型で安価な大容
量のインバータ式X線高電圧装置が可能となる。さら
に、電圧調整手段を三相交流電源の各相に設け、これに
より前記三相交流電源電圧を調整できるようにしたの
で、各相にはバランスのとれた電流が流れ、電源相間の
電圧のアンバランスによる問題を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインバータ式X線高電圧装置の回路図
【図2】単相倍電圧整流回路の回路図
【符号の説明】
1 三相交流電源 2 整流回路出力電圧制御回路 3 リアクタンス 4 三相倍電圧整流回路 5 インバータ回路 6 直流フィルタ用リアクタンス 7 高電圧変圧器 8 高圧整流器 9 X線管 D 整流素子 C コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−92397(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05G 1/00 - 1/70

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相交流電源と、この三相交流電源の各
    相の電圧を調整する電圧調整手段と、この電圧調整手段
    により調整された三相交流電圧を入力してこれを直流に
    整流する整流手段とこの整流手段に入力した前記三相交
    流電圧を2倍に昇圧する昇圧手段とからなる倍電圧整流
    手段と、前記電圧調整手段の出力電圧を前記整流手段で
    整流した整流電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和の電
    圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、このインバ
    ータ回路から出力した交流電圧を昇圧する高電圧変圧器
    と、この高電圧変圧器の出力電圧を整流する整流回路と
    を備え、該整流回路の出力電圧をX線管に印加して成る
    インバータ式X線高電圧装置。
  2. 【請求項2】 三相交流電源と、この三相交流電源の各
    相の電圧を調整する電圧調整手段と、この電圧調整手段
    により調整された三相交流電圧を入力してこれを直流に
    整流する整流手段とこの整流手段に入力した前記三相交
    流電圧を2倍に昇圧する昇圧手段とからなる倍電圧整流
    手段と、前記電圧調整手段の出力電圧を前記整流手段で
    整流した整流電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和の電
    圧を検出しこれが目標値に一致するように前記電圧調整
    手段を制御する制御手段と、この制御手段により制御さ
    れた前記電圧調整手段の出力電圧を前記整流手段で整流
    した整流電圧と前記昇圧手段の出力電圧との和の電圧を
    交流電圧に変換するインバータ回路と、このインバータ
    回路から出力した交流電圧を昇圧する高電圧変圧器と、
    この高電圧変圧器の出力電圧を整流する整流回路とを備
    え、該整流回路の出力電圧をX線管に印加して成るイン
    バータ式X線高電圧装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧調整手段は、電力用半導体素子
    を逆並列に接続した双方向導通制御可能な双方向スイッ
    チを前記三相交流電源の各相に設けたものから成り、前
    記倍電圧整流手段は、該倍電圧整流手段の正の直流出力
    側にカソード側が接続された第一の整流素子と、この第
    一の整流素子のアノード側にカソード側が接続された第
    二の整流素子と、この第二の整流素子のアノード側及び
    前記電圧調整手段の出力側の当該相にカソード側が接続
    された第三の整流素子と、この第三の整流素子のアノー
    ド側にカソード側が接続されると共にアノード側は前記
    倍電圧整流手段の負の直流出力側に接続された第四の整
    流素子とを直列接続して成り、かつ前記電圧調整手段の
    出力側の各相に接続された前記第二の整流素子のカソー
    ド側と当該相の次の相順の前記電圧調整手段の出力側の
    相との間には第一のコンデンサを接続すると共に、前記
    電圧調整手段の出力側の各相に接続された第三の整流素
    子のアノード側と次の相順の前記電圧調整手段の出力側
    の相との間には第二のコンデンサを前記第一のコンデン
    サと直列に接続して成り、前記電圧調整手段の出力側の
    各相毎に設けられた前記第一の整流素子及び第四の整流
    素子は、当該相に設けられた前記第一及び第二の2個の
    コンデンサの加算電圧が他相の電圧よりも高いときにの
    み前記倍電圧整流手段の負荷側に当該相の電圧を供給す
    るスイッチとして働くものとし、これにより倍電圧を得
    て負荷側に供給するようにしたことを特徴とする請求項
    又は2に記載のインバータ式X線高電圧装置。
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