JP3274021B2 - コンテナーのライニングの摩耗を測定する方法、およびコンテナー - Google Patents
コンテナーのライニングの摩耗を測定する方法、およびコンテナーInfo
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Description
を備えたコンテナー(容器、入れ物)のライニングの摩
耗(損耗)を測定する方法に関する。この方法では、測
定装置およびコンテナーにそれぞれ設けられる座標系の
設定は、光線を放射および受光する測定装置により行わ
れる。前記設定は、測定装置の座標系中の特定の設定点
の位置を測定することおよび傾いた状態にあるコンテナ
ーの角度データを測定することによって、測定装置およ
びコンテナーの座標系を数学的に結合することを含んで
いる。前記設定の後に、コンテナーの内表面上のライニ
ングは、ライニングに向けて光線を向けることおよびラ
イニングから反射した光線を受けることにより、測定さ
れる。
面上のライニングを具備し、かつ設定工程のときに内表
面上のライニングの摩耗を測定するために使用される特
定の設定点を備えたコンテナーに関する。前記設定工程
の間に、測定装置およびコンテナーにそれぞれ設けられ
る座標系の設定が行われる。
等のようなコンテナーのライニングの摩耗を測定するこ
とは、鋼製造において、極めて重要である。このこと
は、コンテナーの製品寿命の判定や、生産性および産業
上の安全性に関係するリスクを引き起こす、ライニング
の過度な摩耗を防止することに役立つ。コンバーターの
ライニングの摩耗は修理しなければならない。なぜなら
ば、ライニングの寿命は、コンバーターの中の溶解物、
ライニングの構成物、コンバーターの使用回数により、
一週間または通常は二週間から数ヶ月の範囲で、変化す
る。コンバーターの耐久使用回数は100から5000
回である。使用回数が少ない場合、ライニングの寿命を
見積り、使用回数が多くなると、日常の摩耗測定が必要
になる。通常の場合に加えて、日常的に、新しいライニ
ングを備えた(新品の)コンテナーを使用する時はいつ
も、摩耗測定が利用されることが明かである。この摩耗
測定には、摩耗していないライニングの規範測定(mo
delling measurements)を行うこ
とが必要である。
移時間やレーザービームの相変化の測定に基づいて測定
される。すなわち、レーザービームがコンバーターの内
表面上のライニングに向けて出射されると、ここからレ
ーザービームは測定装置に向けて反射される。レーザー
ビームの往路時間と復路時間の差を基に、測定装置の座
標系において、測定装置と測定すべきライニングの各位
置との距離を計算することができる。測定ポイントは摩
耗状態のプロファイル(輪郭)を表し、このプロファイ
ルは即座に表示用端末装置に出力される。使用中のコン
バーターの摩耗のプロファイルは、実際に使用される前
の同一のコンテナーすなわち1回目の溶解を行う前のコ
ンテナーのプロファイルと、図式的および数値的に比較
される。実際に使用される前のコンテナーのプロファイ
ルは規範測定工程の時に得たものである。
ー、とりべ、あるいは他のコンテナーのような三次元の
物体のライニングの摩耗を、レーザー機器により非接触
で測定するには、測定装置と被測定物とが同じ座標系に
あることが必要である。ここでは、測定装置の座標系と
被測定物の座標系とを結合することを設定(fixin
g)という。
ixing)のために行われる。例えばコンテナーのよ
うな被測定物に、静止した設定点(fixing po
ints)が取付けられる。設定点により、被測定物の
座標系と測定装置の座標系とを数学的に結合させること
ができる。それには、少なくとも3つの設定点が必要で
ある。設定点は、例えば、小さな鉄板のような、測定装
置のレーザー放射体から放射されたレーザービームを、
測定装置に向けて反射させるものを用いることができ、
これにより、例えば、コンバーターのような被測定物と
測定装置との間の距離を確認することができる。実際の
手順としては、設定点と実際の測定点とを同時に測定す
ることにより、被測定物と測定装置とを同じ座標系に含
ませることができる。現在の実際の測定の手順として
は、設定点はコンバーターの開口の隣接した位置に置か
れる。こうすることにより、測定範囲と設定点とが一緒
に測定装置により視認可能である。直接的な測定手順は
容易であるが、例えば製鋼等の金属産業においては、状
況(雰囲気)は極めて危険である。例えば、溶融金属の
頻繁な飛散やスラグが設定点を覆うことや、または、飛
散物が設定点の少なくとも近くに存在したりする。この
ような場合、設定点への機械的ブローや設定点の位置変
更が必要となる。また、温度や熱膨張の変化も問題を引
き起こし、特に、設定点の機械的移動は測定エラーを引
き起こす。設定点の例えば5mmの移動が測定結果にお
いて増大することが重大なこととなる。コンテナーの開
口の近傍の設定点は、スクラップ鉄の溶解のためのコン
テナーへの導入の前段階すなわちコンテナーへの装入
(チャージング)の結果、物理的に移される。
から若干遠いところへ設定点を移すことにより、上述し
たような問題点を防止することが試みられている。しか
しながら、この結果、設定点が、測定装置の測定範囲か
ら外れることになる。それゆえ、測定装置をコンテナー
である被測定物から、さらに離れたところへ移動させな
ければならない。測定装置を被測定物であるコンテナー
からさらに離れたところへ移動させることは、ライニン
グの実際の測定において測定装置の視野に、コンテナー
の内面の十分に大きな範囲が入らないという重大な欠点
を招く。それゆえ、実際の測定は複数の連続した工程で
行わなければならず、設定点の設定は、測定の都度実行
しなければならない。この手順を踏むことは、測定エラ
ーを多く招き、さらには、測定遅延を招くことは明かで
ある。別なそれ以前の方法は、コンテナーの前に鉛直に
設置された、いわゆるゴニオメータを利用することによ
り行われていた。
別な場合には、角度測定装置を使用することが可能であ
る。すなわち、角度測定装置は、例えば、コンテナーの
ピボット軸に設置されたり、いわゆる傾斜計の場合に
は、コンテナーの内部に設置できる。現時点では、角度
測定装置による設定点の設定は間接的な方法である。こ
の間接的な方法は、明確に視覚できたり少なくとも位置
が明らかな必要な設定点を被測定物に提供できない場合
に使用される。
された設定点を使用することにより、角度測定装置の設
置が行われ、そして、角度値は、座標系の数学的な結合
が可能な角度測定装置から得られる。設定点は、例え
ば、コンバーターの近くの、工場内のフレーム構造物に
設定される。角度測定装置が公知の方法で使用される場
合には、角度測定装置は、既知の環境に関連して、被測
定物の位置の測定装置を構成する。被測定物(コンテナ
ー)の外部に設定点を設置することは、測定エラーを引
き起こし、さらには、測定方法の計算結果の理解を複雑
にする。
題点を避けるために、新しいタイプの方法を提供するこ
とにある。すなわち、本発明は、測定エラーが発生せ
ず、安全性が向上し、簡単に行える、コンテナーのライ
ニングの摩耗を測定する方法、およびコンテナーを提供
することを目的としている。
本発明の方法により達成される。この発明は、以下のこ
とを特徴とする。設定点の設定は、測定装置の座標系の
中にあるコンテナーに結合されて取付けられた設定点の
位置を測定することにより行われる。このとき、コンテ
ナーの開口は測定装置とは反対側を向き、すなわち、測
定装置はコンテナーの底部の方へ向く。そして、コンテ
ナーは、その開口が測定装置に対向する位置まで、ピボ
ット軸の回りにある角度だけ回転する。設定点の設定
は、設定点の測定時に得た角度データとコンテナーの回
転の後に得た角度データとの角度差を利用することによ
り行われる。前記角度差は、コンテナーの傾斜を測定す
る公知の角度測定装置により得られる。
テナーの底部の領域中に取付けられることに特徴を有し
ている。
には、摩耗測定時の方向とは全く異なる方向から設定
(fixing)が行われるという思想に基づく。設定
点の設定は、測定装置がコンテナーの底部すなわちコン
テナーの後端の方へ向いている状態で、行われる。この
方法では、設定点の設定は、被測定物すなわちコンテナ
ーの底部の範囲内で最も望ましく行われ、さらに好まし
くは、従来の方法と比較して全く反対方向から、コンテ
ナーの平坦でかつ円形の底部で行われる。設定点の測定
の後に、実際の測定を可能にするために、コンテナー
は、好ましくは180度だけ回転されて、コンテナーの
開口面が測定装置に対向する位置にくる。ここで、被測
定範囲すなわちコンテナーの内表面上のライニングは、
測定装置の視野の範囲に入る。測定装置と被測定物のそ
れぞれの座標系の結合を実行する、すなわち測定装置を
被測定物に並べるために必要な、例えば小さな金属板か
らなる設定点は、被測定物すなわちコンテナーの底部の
範囲に取付けられる。傾斜計のような角度測定装置は、
設定当初と実際の測定開始との間での角度差を提供す
る。この角度差は、コンテナーのピボット軸回りの回転
に起因する。測定された角度差やコンテナーの回転位置
の情報は、被測定物すなわちコンテナーと測定装置の座
標系の結合に利用される。本発明による方法は、種々の
利点を有している。この利点は、新しい方法すなわち被
測定物に測定装置を並ばせることにより、設定点の設定
を行うという結果から生まれる。幾何的および視覚的に
測定するために、設定点は最適に設定される。工程のタ
イミングを考慮すると、この方法は、スラグや溶鋼の排
出中に測定のための準備(設定点の設定)を行うことが
できるため、有利である。
方法は利点を有する。なぜならば、測定装置は、熱く、
溶鉄が飛散すようなコンバーターのようなコンテナーの
隔離された底部側に向けて配置されるからである。コン
バーターのようなコンテナーの底部は、設定点がスラグ
の飛散物にさらされない場所、すなわち隔離された領域
になっている。底部の領域では、開口の領域と比較して
温度が安定しており、このため、設定点は、コンバータ
ーの開口を介して運び出される、装入(チャージン
グ)、クリーニングおよびその他の処置に起因する機械
的なブローから保護される。本発明によれば、従来装置
より、測定装置はコンバーターのより近くに設置でき
る。なんとなれば、通常の場合、十分な測定領域が、開
口により制限された視覚範囲を介して同時に測定装置に
より視認されるからである。この手段によれば、コンバ
ーターのような被測定物に近づくことができる。このた
め、先立って測定することの困難な範囲、例えば、激し
い摩耗にさらされる、ピボット軸に支持されているコン
バーターのライニング部分の範囲は、測定装置やコンバ
ーターのそれぞれの位置を替えることなく、一回の設定
(フィキィシング)や測定により測定される。新しい方
法は、付加的な機器や新規な測定機器を必要とせず、既
存の機器を利用するもので、基本的に、新しい発明は、
設定機能の新しい具体化である。すなわち、コンテナー
の設定点の測定は、ライニングの実際の測定の前の、コ
ンテナーの回転に続いて行われる。新しい方法によれ
ば、全ての測定を自動化できる。既知のコンテナーは既
知の方法と同様な欠点がある。なんとなれば、設定点は
コンテナの開口の近傍に取付けられていたからである。
本発明のコンテナーの利点は、本発明の方法によって成
し得た事項の一部に相当する。
図面を参照して詳細に説明する。図1は測定装置を示
し、図2は測定方法の設定(fixing)工程を例示
し、図3は測定方法の実際の測定工程を例示し、図4は
摩耗していないコンテナーと摩耗しているコンテナーと
を比較するための参考図であり、図5は図4のコンテナ
ーを前後方向から見た縦断面図である。
置の相対的配置を示している。この測定装置は、光学的
な送受光器1例えばレーザートランシーバーと、電子式
距離測定装置2と、電源3と、ディスプレイ4aとキー
ボード4bとディスクドライブ4cとからなる制御器
(コントロールユニット)4とから構成されている。レ
ーザートランシーバー1はケーブル5を介して電子式距
離測定装置2に接続されている。ケーブル5は、レーザ
ーパルスの通過時間を測定できる電子式距離測定装置2
にそれぞれ接続された3本の光ファイバより構成されて
いる。一方、本発明の本質は、それ自体公知の測定装置
を使用することにより、被測定物および測定装置のそれ
ぞれの座標系の設定を行うという新しい方法である。
は測定方法の実際の測定工程を例示している。図2およ
び図3は、底部7と側壁8と開口9と測定されるライニ
ング(裏張り、内張り)10とから構成された、例えば
コンテナー6である被測定物を示している。コンバータ
ーのようなコンテナー6は、軸支持体12に支持された
ピボット軸11に軸支されている。この軸支持体12
は、例えば工場内の低い部分である下部支持面13に支
持されている。図2および図3で示すレーザートランシ
ーバー1およびそれを支持する三脚14からなる実際の
測定装置は、工場内の高い部分である上部支持面15に
配置されている。
からなる、測定装置1の座標系16を示している。これ
に対応して、コンテナー6である被測定物の座標系17
もX軸、Y軸およびZ軸からなる。図2および図3から
明らかなように、被測定物すなわちコンテナー6の座標
系17は、数学的に、コンテナー6の開口9と同一平面
上にある。また、座標系17の中心は開口9の中心にあ
り、そのZ軸はコンテナー6の前後軸18を通って延び
ている。
9を示し、この角度測定装置19は、コンテナー6のピ
ボット軸11に予め配置されて、コンテナー6の傾斜角
を測定する。角度測定データはケーブルまたは無線を介
して測定装置に送られる。角度測定装置19は表示装置
に接続され、この表示装置から、測定装置1のオペレー
タは角度測定データを得て、この角度測定データを測定
装置1に送る。
イニングの測定は次のように行われる。すなわち、先
ず、光線を放射および受光する測定装置1は、測定装置
1およびコンテナー6の各座標系16,17を設定す
る。測定装置1およびコンテナー6の各座標系16,1
7は、測定装置1の座標系16中の所定の設定点P1,
P2,P3の位置を測定することにより、数学的に結合
される。加えて、コンテナー6の傾斜の測定データは角
度測定装置19により測定される。設定の後、コンテナ
ー6の内表面上のライニング10が測定される。本発明
による新規な方法によれば、設定は、コンテナー6の底
部7の範囲中の座標系16にある設定点P1,P2,P
3の位置を測定することにより行われる。この後、コン
テナー6は、図3に示すように、その開口9が測定装置
1の方へ向くように、ピボット軸11の回りに回転され
る。設定のために、本発明は、設定点P1,P2,P3
の測定時(図2の状態)に得た角度データα1とコンテ
ナー6の回転後(図3の状態)に得た角度データα2と
の角度差を利用する。この角度差は、コンテナー6の傾
斜角を測定できる公知の角度測定装置19により得られ
る。コンテナー6の底部7は、コンテナー6の開口9と
は反対側の端である。この底部7は側壁8の終端部を構
成し、真円の底面7aと、場合によっては底面7aと側
壁8との間にある、傾いたあるいは曲った部分からな
る。
は、レーザートランシーバー1の発光部から光線が設定
点P1,P2,P3に向けて射出され、設定点P1,P
2,P3からの反射光はレーザートランシーバー1の受
光部で受光される。
2,P3は、コンテナー6の内表面上のライニンングと
同じ程度の反射率を有する表面である。測定装置1の動
力学上、以下のことは可能な限りの最善の配置である。
すなわち、レーザートランシーバーの例えば受光検出器
である同一のレシーバユニットは、図2に示されるフィ
キィシング工程において設定点P1,P2,P3から反
射されたレーザービーム21と、図3に示される実際の
測定工程においてコンテナー6の内表面上のライニング
10から反射されたレーザービーム22との両方を受け
る。
て、計算を簡単化するために、コンテナー6の座標系1
7のZ軸は、被測定物すなわちコンテナー6の底部7上
に配置された設定点P1,P2,P3により決定される
円の中心を通るように調整されている。さらに好ましい
具体例としては、設定点P1,P2,P3がコンテナー
6の底部7上で正三角形を構成することであり、これに
より、測定エラーを低減できる。
2,P3は、可能な限り大きな円の円周である、コンテ
ナー6の円形の底面7aの範囲内にある設定点P1,P
2,P3から順番に測定する。このように、底部ドーム
のような円形の底面7a内にある設定点P1,P2,P
3は、最も良好な状態で保護される。すなわち、測定装
置1による視認性が良く、計算上最も利点のある配置で
ある。
は、設定点P1,P2,P3の測定状態時とコンテナー
6のライニング10の実際の測定状態との間を、約14
5度から225度の範囲好ましくは180度回転される
(図2と図3を比較参照のこと)。このようにコンテナ
ー6を回転させることにより、底部にある設定点の測定
時と前記回転の後の、ライニングの実際の測定時におい
て、視認性に関する状態を良好なものに保証できる。
2,P3の測定は、図2に示されるようなコンテナー6
の開口9が向く方向とは本質的に反対側の方向より、コ
ンテナー6から溶湯の注出を行っているときおよび/ま
たは内容物の排出を行っているときに行われる。このよ
うに、反対側から測定することは、図2および図3に示
す状態に制限されず、設定点の測定方向と注入およびド
レインの排出方向とは180度異なっている。しかし、
‘反対’という定義は、設定点の測定が仮想的な鉛直線
の一方の側で行われ、注入およびドレインの排出は前記
鉛直線の他方の側で行われることを含んでいる。このよ
うに、本発明の本質は、設定点の測定が、注出およびド
レインの排出時の方向とは全く異なる方向から行われる
ということである。‘コンテナーの内容物’という表現
は、溶けた鉄やコンテナーの中のスラグのような実際に
使用される金属を示す。図2中、符号23はドレインバ
ルブを示し、このドレインバルブ23から、例えばコン
バーターのようなコンテナー6中に入っている溶けた鉄
のような材料が矢印Sで示すように排出される。この場
合、設定点の設定は、例えば鉄のような、コンテナーの
実際の内容物の排出との関連をきたすことになる。実際
的なものは、鉄のような有用な材料は初期の段階でコン
テナー6から排出される。この場合、鉄は図3の状態で
ドレインバルブ24から排出され、この後、コンテナー
6は図2の状態になるよう回転される。ここで、コンテ
ナー6は、設定点P1,P2,P3の測定の間はその位
置に保持される。この後、スラグは矢印Tで示すように
コンテナー6から注出され、このとき、もし必要なら、
コンテナーを傾かせる。そして、最後の段階で、傾斜は
図3に示す状態で止まり、ライニング10の測定が可能
になる。このようにコンテナー6の回転を利用すること
は、すでに金属製造工程において利用されている。鉄の
排出とスラグの排出との間で、コンテナー6を回転させ
ることは、鉄の排出のために使用されるドレインバルブ
がスラグにより詰ることがないという利点を提供する。
テナー6の回転の後に設定点P1,P2,P3の測定が
行われ、この後、鉄のような有用な材料の排出が、スラ
グの注出より以前にあるいは同時に行われる。設定点の
設定がスラグの注出の以前に行われるかあるいは前記注
出中に行われるかは、設定点の測定の以前にコンテナ6
が傾いた状態にあるか否かに依存する。
テナーが使用される前にコンテナーの規範測定を行うこ
とにより、使用前および使用後にそれぞれ得た測定デー
タを比較することができる。規範測定は、設定点の測定
とコンテナーの摩耗していない内面の実際の測定とで構
成される。図4および図5に示すように、符号30は新
しいコンテナー6のライニングの表面を示し、曲線10
は、測定装置1で得た、摩耗したライニングの表面を表
している。コンテナー6は、規範測定のために、設定点
P1,P2,P3の座標の測定とコンテナー6のライニ
ング10の実際の測定との間で、回転されて本質的に反
対方向を向く。測定と同様に規範測定を行うことによ
り、設定に起因するエラーを最小限に押えることができ
る。このように、規範測定と本測定とは同一の手順で行
われ、このことは、方法の利用をわかりやすくする。反
対方向に向くように回転させるということついて、18
0度相違する図2および図3に示した状態に限られな
い。しかしながら、回転の角度は、上述したように、十
分に異なればよい。本質的なことは、設定を実際の測定
とは十分に異なる角度から行うことである。
Y軸およびZ軸の座標系および設定点の座標系が必要で
あり、これは、同じ座標系でX、YおよびZ値として点
を計算することにより、規範測定および本測定の工程に
おいて座標系を結合することによりなされる。設定工程
において、角度値が必要であり、加えて、X−Y平面が
開口9上にあるときの、ピボット軸11と開口9との間
の距離も必要である。
6(被測定物)に設置された設定点P1,P2,P3の
座標測定は、設定の後に行われる、コンテナー6のライ
ニング10の本測定の場合と全く相違する方向から行わ
れる。
コンテナー6の底部7上に配置された設定点P1,P
2,P3の位置は、測定装置1の座標系16の中で測定
される。コンテナー6の傾斜角の傾斜角度データα
1は、コンテナー6の底部7上の設定点P1,P2,P
3が測定される状態時に測定される。こののち、コンテ
ナー6は、この開口9が測定装置1に向く位置まで、ピ
ボット軸11の回りに回転される。コンテナー6が本測
定される位置にあるときのコンテナー6の新しい傾斜角
度データα2は、同じ角度測定装置19により傾斜角度
データα1のときと同様に行われる。
とおりである。先ず、測定装置をコンテナ6の近傍の設
置場所に運ぶ。この後、設定点P1,P2,P3は測定
装置のX−Y−Z軸の座標系17に設定される。コンテ
ナーに関するあるデータが与えられる。このデータと
は、例えば、設定点P1,P2,P3が決める平面とピ
ボット軸11との関係、あるいは開口9とピボット軸1
1との関係である。そして、被測定物であるコンテナー
6の座標系16が設定される。この後、コンテナー6は
図3の状態に回転され、この新しい状態は、回転前に測
定した角度データα1と回転後に測定した角度データα2
とにより、実際にはそれらの角度差により、測定装置の
座標系に指示される。最後に、コンテナー6のライニン
グ10の所望の点は、測定装置の座標系16において測
定される。摩耗したライニングの測定値は、図4および
図5で示すように、規範測定で得られたライニングと比
較される。例えば、この比較状態は図1の表示用端末装
置のスクリーン4aに表示される。
を参照して一例を挙げて説明したが、本発明は、この一
例に限られず、特許請求の範囲に示された発明の思想の
範囲内での改良をも包含する。
ナーの底部に設定点を取付け、コンテナーの底部が測定
装置の方に向いている状態で、測定装置およびコンテナ
ーのそれぞれの座標系の結合を行い、この後、コンテナ
ーを、その開口が測定装置の方に向くように回転させ、
この状態で、コンテナーの内表面上のライニングの測定
を測定装置により行うことにより、以下に記載するよう
な効果を奏する。設定点をコンテナーの底部に固定させ
るものなので、測定エラーが発生しにくい。測定装置
は、熱く、溶鉄が飛散するようなコンバーターのような
コンテナーの底部側に向けて配置されるため、安全性が
向上する。従来装置より、測定装置はコンバーターのよ
り近くに設置できるため、先立って測定することの困難
な範囲、例えば、激しい摩耗にさらされる、ピボット軸
に支持されているコンバーターのライニング部分の範囲
は、測定装置やコンバーターのそれぞれの位置を替える
ことなく、一回の設定や測定により測定される。コンテ
ナーの設定点の測定は、ライニングの実際の測定の前
の、コンテナーの回転に続いて行われ、全ての測定を自
動化できる。
る測定装置を示す図である。
p)を説明するための図である。
である。
テナーとを比較するための参考図である。
断面図である。
器) 2 電子式距離測定装置 3 電源 4 制御器(コントロールユニット) 4a ディスプレイ 4b キーボード 5 ケーブル 6 コンテナー(コンバーター) 7 底部 7a 底面 8 側壁 9 開口 10 ライニング 11 ピボット軸 12 軸支持体 13 下部支持面 14 三脚 15 上部支持面 16 座標系 17 座標系 18 前後軸 19 角度測定装置 21,22 レーザービーム 23,24 ドレインバルブ 30 曲線(新品のライニングの外形線) α1,α2 角度データ P1,P2,P3 設定点 C 設定点の中心
Claims (9)
- 【請求項1】 ピボット軸(11)および開口(9)を
備えたコンテナー(6)のライニング(10)の摩耗を
測定する方法であって、測定装置(1)およびコンテナ
(6)のそれぞれの座標系(16,17)の設定を、光
線を放射および受光する測定装置(1)により行い、前
記設定は、測定装置(1)の座標系(16)中の所定の
設定点(P1,P2,P3)の位置を測定しかつコンテ
ナー(6)の傾斜した状態の角度データを測定すること
によって、測定装置(1)およびコンテナー(6)の座
標系(16,17)を数学的に結合することを含み、前
記設定の後、光線をライニング(10)に向けて出射
し、ライニング(10)から反射した光線を受光するこ
とにより、コンテナー(6)の内表面上のライニング
(10)を測定する、コンテナー(6)のライニング
(10)の摩耗を測定する方法において、 前記設定は、コンテナー(6)の開口(9)が測定装置
(1)とは反対側を向くすなわち測定装置(1)がコン
テナー(6)の底部(7)の方を向く状態のときに、測
定装置(1)の座標系(16)中のコンテナー(6)に
結合して取付けられた設定点(P1,P2,P3)の位
置を測定することにより行い、この後、コンテナー
(6)は、その開口(9)が測定装置(1)に対向する
位置まで、そのピボット軸(11)の回りに回転され、
前記設定は、設定点(P1,P2,P3)の測定時に得
た角度データ(α1)とコンテナー(6)の回転後に得
た角度データ(α2)との角度差を利用して行い、前記
角度差は、コンテナー(6)の傾斜を測定する公知の角
度測定装置(19)により得られることを特徴とする、
コンテナーのライニングの摩耗を測定する方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、コンテ
ナー(6)の底部(7)の領域に取付けられた設定点
(P1,P2,P3)を使用することにより、コンテナ
ー(6)の底部(7)の領域において、測定装置(1)
の座標系(16)中の設定点(P1,P2,P3)の位
置を測定することを特徴とする、コンテナーのライニン
グの摩耗を測定する方法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法におい
て、コンテナー(6)は、ライニング(10)の実際の
測定と設定点(P1,P2,P3)の測定との間で、1
45度から225度の範囲、最も好ましくは180度回
転されることを特徴とする、コンテナーのライニングの
摩耗を測定する方法。 - 【請求項4】 請求項1,2,3のいずれか1項に記載
の方法において、設定点(P1,P2,P3)の測定
は、注出および/または内容物の排出と関連して、コン
テナー(6)の開口(9)とは十分に反対の方向から行
われることを特徴とする、コンテナーのライニングの摩
耗を測定する方法。 - 【請求項5】 請求項1,2,3,4のいずれか1項に
記載の方法において、設定点(P1,P2,P3)は、
前後軸(18)に関して中心にくるように、コンテナー
(6)の円形の底面(7a)の領域に取付けられた設定
点(P1,P2,P3)から測定されることを特徴とす
る、コンテナーのライニングの摩耗を測定する方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の
方法において、新しいコンテナー(6)は、使用前およ
び使用後にそれぞれ得られる測定データの比較を可能に
するために、予め規範測定が必要であり、前記規範測定
は、設定点の測定とコンテナーの摩耗していないライニ
ングの実際の測定とからなる方法において、規範測定に
おいてコンテナー(6)は、設定点(P1,P2,P
3)の座標系の測定とコンテナー(6)のライニング
(10)の実際の測定との間で、十分に反対側の方向に
おいて回転されることを特徴とする、コンテナーのライ
ニングの摩耗を測定する方法。 - 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
方法において、コンテナー(6)の開口(9)に設定さ
れた座標系(17)のZ軸は、コンテナー(6)の底部
(7)に取付けられた設定点(P1,P2,P3)の中
心(C)を通って延びることを特徴とする、コンテナー
のライニングの摩耗を測定する方法。 - 【請求項8】 底部(7)、側壁(8)、開口(9)お
よび内表面上のライニング(10)から構成されかつ設
定段階においてコンテナー(6)の内表面上のライニン
グ(10)の摩耗の測定に使用される特定の設定点(P
1,P2,P3)を備え、設定段階は、測定装置(1)
およびコンテナー(6)にそれぞれ設けられる座標系
(16,17)の設定がなされる間に行われるコンテナ
ーにおいて、設定点(P1,P2,P3)はコンテナー
(6)の底部(7)の領域に取付けられることを特徴と
するコンテナー。 - 【請求項9】 請求項8に記載のコンテナーにおいて、
設定点(P1,P2,P3)は、前後軸(18)に関し
て中心にくるように、コンテナー(6)の円形の底面
(7a)の領域に取付けられていることを特徴とするコ
ンテナー。
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