JP3273900B2 - 建築物の外装構造及びその施工方法 - Google Patents

建築物の外装構造及びその施工方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の屋根や壁
といった外装構造にあって、複数の外装材によって構成
される外装面を連続する弾性防水層で被覆し、耐候性及
び耐久性を向上させた建築物の外装構造及び施工方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物の外装構造として、隣接す
る縦葺き外装材の接続部の屋内側に樋部材を添設する構
造が数多く提案されている。例えばこれらの構造として
は、特公平1−52540号公報、特公平7−3971
8号公報、特公平8−6409号公報等に記載される外
装構造が知られているが、このような構造では、外装材
の側縁間を被覆するカバー部材と外装材との隙間、或い
は隣接する外装材どうしの隙間からの浸入水を、外装面
の屋内側に添設された樋部材で受け止めて軒側に排出す
る構造である。そのため、外部は強風雨のような高い圧
力を伴う悪気象条件でも、構造内部の樋部材空間はこの
ような圧力を殆ど受けることがなく、円滑な排水を行う
ことができるという特性を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の外装構造では、以下のような問題があった。即ち、風
雨等により木の葉や枝、塵、埃等が外装面に頻繁に飛来
してくるような環境の建築物では、経年の使用により浸
入水とともに微細な木の葉や枝、塵、埃が樋部材内に浸
入し、排水面に堆積することがある。そして、排水面の
堆積物は排水を妨げる抵抗物となる(樋部材素材の粗度
係数を大きく低下させる)ので、所期の排水性が損なわ
れる。また、表面形状が平坦状の外装材の場合、その裏
面にバックアップ材が敷設されていて外装面上を歩行で
きる歩行屋根として好適であるが、縦葺き外装材の素材
として一般に薄膜のプレコート材が用いられるため、歩
行者の靴に付いた砂粒や小石で擦り傷が生じ、地金が表
出して錆等の腐食の原因となったり、塗膜の剥離を招き
やすいという問題がある。尚、前記プレコート材はカラ
ーコイルメーカーでロールコートされるため、品質に優
れるが、塗膜厚は一般的に数十ミクロンしかない。さら
に、カバー部材と外装材との隙間、或いは隣接する外装
材どうしの隙間を覆うように部分的に防水シートを貼着
する構造も一部提案されているが、このような構造では
防水シートと外装面との接着性が完全でなければ問題を
解決することができず、接着作業に雨仕舞い性が依存す
るものであった。また、外装材の伸縮に追従できず、亀
裂を発生させたり剥離する等の問題を生じて結局雨仕舞
い性を向上することができなかった。さらに、防水シー
トと外装材の両方に化粧性が求められる構造であるもの
の、素材が異なる(外装材表面の塗料バインダーとシー
トを構成する樹脂成分との相違)ため、色を一致させる
ことが極めて困難であり、しかも経年に伴う退色、変色
によって結局異なる色となるので、継ぎ当て状の外観と
なり意匠性を著しく損ねるものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので隣接する縦葺き外装材の接続部の屋内側に
樋部又は樋部材を設けてなる建築物の外装構造にあっ
て、前記縦葺き外装材によって構成される外装面の全面
に亘って、弾性防水塗料により形成された塗膜である連
続する弾性防水層を形成したことを特徴とする建築物の
外装構造、及びその施工方法を提案する。尚、本発明に
おける縦葺き外装材は、建築物の屋根や外壁に用いられ
る縦葺き屋根板材や縦張り外壁材であって、より具体的
には瓦棒、折板、サイディングである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における弾性防水層として
は、弾性防水塗料により形成された塗膜を用いるが、防
滑性を有するものが好ましい。
【0006】適宜に濃度や粘度等を調整された弾性防水
塗料を外装面に塗装することにより弾性防水層が形成さ
れるものであって、具体的な塗装(塗布)方法について
は公知の吹き付け(噴霧)、刷毛塗り、ローラー塗り等
どのような方法を採用してもよい。また、連続する弾性
防水層を形成するには一般の塗装に比べて極めて厚肉の
塗膜を形成する必要があるが、特にその膜厚を限定する
ものではなく、通常簡易タイプでも0.4mm以上、一
般的には1mm以上に設定される。さらに、必ずしも均
一な厚みの塗膜とする必要はなく、例えば意匠性を損な
わない程度に接続部における空隙部分(雨水の浸入部
分)を覆う箇所を特に厚肉に形成するようにしてもよ
い。尚、一般に行われている200ミクロン以下のコー
トでは、比較的塗料の粘度が低くても塗装直後に溶媒
(水)の蒸発により粘度上昇が生じてタレ等の発生が抑
制されるが、塗布量がその数倍に及ぶ弾性防水塗料の塗
装で一度塗り仕上げする場合には、タレ等を生じないよ
うにタレ等を生じないように高粘度で塗装することが望
ましい。重ね塗りする場合には、低粘度のものとしても
よい。尚、これらの弾性防水塗料の塗装の下処理として
防錆性や密着性等を向上する目的で公知の下塗り錆止め
塗装やプライマーコートを行うようにしてもよい。ま
た、これら弾性防水塗料の塗膜表面に意匠性や耐久性等
を向上する目的で公知のトップコートを行うようにして
もよい。
【0007】前記弾性防水塗料としては、その乾燥塗膜
が外装材の伸縮に追従できる程度の伸縮性と防水性とを
有する点を除いて特に限定するものではないが、例えば
以下の構成の塗料を用いることができる。 ・アクリル系水性弾性防水塗料 アクリル系樹脂エマルジョンに、SBRラテックス、ポ
リ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の合成
樹脂、二酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニ
ウム等の無機体質顔料、分散剤、消泡剤、増粘剤、乳化
剤、可塑剤、湿潤剤、着色顔料、滑石パウダー、ガラス
ビーズ、シリカフラワー、セラミック粉等の無機微粉
末、ホワイトスピリット、防黴剤、防湿剤、か焼アルミ
ナ、マイカ、カオリン、ドロマイト、タルク、酸化亜鉛
等の無機材、酸化鉄炭化水素、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル等の各種添加剤を適宜に配合して調製す
ることができる。上記のアクリル系樹脂エマルジョンと
しては、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらのエステ
ルの(共)重合体、或いはスチレンや酢酸ビニル等のビ
ニル系モノマー等の共重合可能な他のモノマーとの共重
合体等を用いることができる。また、このアクリル系樹
脂エマルジョンにセメントやフィラーを配合してポリマ
ーセメントエマルジョンとしてもよい。尚、このアクリ
ル系(共)重合体は、Tg(ガラス転移点)が−10〜
−60℃程度のものを使用するので、このアクリル系水
性弾性防水塗料は、防水性能及び高伸張性(弾性)を有
し、耐水性、耐久性、耐折り曲げ性、クラック追従性、
経済性も優れている。
【0008】・カルボキシ変性スチレンブタジエン系水
性弾性防水塗料 カルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体(CSB
R)、メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、脂肪酸石
鹸等からなる複合ポリマーエマルジョンに、酸化珪素
(珪砂)、酸化カルシウム、酸化鉄(鉄粉)、酸化亜鉛
(亜鉛華)、グリシン、フライアッシュ、セラミック粉
等を混合して調製される。さらに、前記アクリル系塗料
において記載した各種添加剤等を添加するようにしても
よい。また、必要に応じてセメント、砂からなるモルタ
ルを配合するようにしてもよい。このCSBR系塗料
は、乾燥膜厚が最低1.1mm程度となるように塗装さ
れ、前記アクリル系水性弾性防水塗料と同様に、鉄や亜
鉛メッキ面等に対する接着性に優れ、また伸縮性にも優
れているため外装材の伸縮にも十分に追従することがで
き、さらに防水、防錆、弾力を付与させる。
【0009】・アスファルト系水性弾性防水塗料 アスファルト乳剤、アスファルト乳剤にポリマーエマル
ジョン、ポリマーセメント、水性ポリウレタン系樹脂と
珪砂等の砂状粒子を混合して調製される。このアスファ
ルト系水性弾性防水塗料は、前記ポリマー系の水性防水
塗料と同様に外装材の伸縮に追従するが、前記ポリマー
系の水性防水塗料に比べて伸縮性や追従性では劣る。し
かし、前記ポリマー系の水性防水塗料に比べて強度特性
については優れている。
【0010】尚、これらのアクリル系、CSBR系、ア
スファルト系の各弾性防水塗料の塗膜に防滑性を付与す
るには、塗料中に50〜1500ミクロンのガーネット
ダスト、クウォートダスト、珪砂、銅スラグ、ジルコニ
ウム粉粒、酸化アルミニウムカーボランダム粒、グラニ
ット、セラミック粉砕粒、破砕ガラス等の無機質細粒等
を配合したり、塗装後に散布するようにしてもよいし、
塗料を塗布後、半乾きの状態で表面に型押し具等を圧接
して適宜形状の凹凸を形成するようにしてもよい。ま
た、これらの塗料を塗布する際には、硬質のハケを用い
て塗料を塗布、仕上げするようにしてもよい。また、前
記例示した塗料に用いられる各ポリマーには軟質ウレタ
ン、弾性エポキシ、SBS等の他の弾性樹脂を用いても
よいし、適宜に塑性樹脂を配合するようにしてもよい。
さらに、この弾性防水塗料は、水性のものに限定するも
のではないが、前記アクリル系、CSBR系、アスファ
ルト系の各水性弾性防水塗料は、有機溶剤等を使用して
いないので自然環境の保全に貢献する。
【0011】本発明におけるその他の構成については隣
接する縦葺き外装材の接続部の屋内側に樋部又は樋部材
を設けたこと以外は、特に限定するものではなく、どの
ような外装構造、構成部材を採用してもよい。例えば、
外装材は、比較的安価な防蝕メッキを施した鋼板でよい
が、チタン合金板、ステンレス鋼板、アルミ合金板、表
面化粧鋼板、ラミネート鋼板、銅板、真鍮板、鉛板等の
公知の金属素材を用いてもよい。尚、本発明では、前記
の弾性防水層を外装面の全面に亘って形成する構成であ
って化粧性は基本的に外装材に求められないため、外装
材としては施工までの間の品質低下を生じない程度の表
面処理(例えば防錆処理など)を行ったものを用いるこ
とができる。また、この外装材及び外装構造は、その形
状や接続、固定方式についても特に限定するものではな
く、従来公知の嵌合式、重合式、係合式等のいずれの方
式のものでも良い。
【0012】本発明の建築物の外装構造は、弾性防水層
を外装面の全面に亘って設けたので、その弾性により弾
性防水層は外装材の熱伸縮に対応して亀裂を発生させる
ことも外装面から剥離することもなく、雨水やその他の
外的影響から外装面を保護することができる。また、弾
性防水層の存在により、外装材の温度上昇が緩和され、
外装材の熱伸縮量が抑制されるので、外装材と固定部材
等との摩耗が減少し、長期的安全性が向上する。さら
に、この弾性防水層は、従来のプレコート材の塗膜に比
較して厚肉に形成されるので、極めて耐候性、耐食性に
優れる。したがって、本発明の外装構造は、長期に亘っ
て美観を維持するものとなる。
【0013】特に弾性防水層を弾性防水塗料の塗装によ
り形成するので、極めて簡単な操作で高い接着性を得る
ことができ、局部的に破損が生じても破損が拡張するこ
とがない。
【0014】隣接する縦葺き外装材の接続部の屋内側に
樋部又は樋部材を設けた外装構造では、前記のように雨
水の浸入に伴って微細な木の葉や枝、塵、埃等が樋部や
樋部材に浸入して堆積するという問題があったが、本発
明では前記の弾性防水層によって微細な木の葉や枝、
塵、埃等の浸入が防止されるので、樋部材の排水性の低
下を防止することができる。このように本発明では隣接
する縦葺き外装材の接続部の屋内側に樋部又は樋部材を
設けた構成であるため、経年の使用により弾性防水層に
局部的な破損が生じたり、施工不良箇所があっても樋部
又は樋部材が設けられているので、雨仕舞い性能が確保
されるものとなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0016】図1には、外装材1の一部に樋部16を設
ける態様、図2、図3には、外装材1とは別部材の樋部
材2を設ける態様を示した。
【0017】図1に示す各外装構造は、一方の側縁に、
平面部11から外方へ延在する折り返し片状の重合部1
2を備えると共に該重合部12の下方に係止部13を備
え、他方の側縁に被重合部15を備えると共に該被重合
部15の下方に樋部16を備える外装材(縦葺き屋根
板)1を用いて施工した表面(外装面)が平坦な外装構
造(屋根構造)である。図中、4は外装材1の樋部16
の外側壁面に跨がる抱持部41を備えると共に被係止部
42を備える吊子部材であり、5は平面部11の裏面に
敷設されるバックアップ材である。このバックアップ材
5は外装材1と一体に敷設してもよい。そして、外装材
1の係止部13を他方の外装材1の樋部16内で吊子部
材4の被係止部42に係合させると共に重合部12と被
重合部15を重合させて樋部16を覆うように接続した
構成である。
【0018】図1の外装面の全面に亘って形成される弾
性防水層3は、外装面を十分に洗浄した後、アクリル系
樹脂(固形分)を30〜50重量%、好ましくは35〜
42重量%、酸化チタンを2.5〜5重量%、好ましく
は3〜5重量%、酸化鉄を3〜4重量%、好ましくは3
〜3.6重量%、炭酸カルシウムを8〜15重量%、好
ましくは8〜13重量%を配合した水性弾性エマルジョ
ン塗料(ハイ−FX,株式会社ハイウッドシステム製)
を塗装することが好ましい。この弾性防水塗料は、乾燥
膜厚が最低1.3mm程度となるように塗装され、高伸
張性(伸張率500%以上)、耐水性(透水性0.04
ml)、クラック追従性等の特性が何れも優れ、しかも
水性であるにもかかわらず、下塗り錆止め塗料やプライ
マーを必要とすることなく腐食性素材等に直接塗布する
ことができ(付着強度25kgf/cm2)、さらに防
錆効果をも発揮する。また、上記の水性弾性エマルジョ
ン塗料の塗装表面には、アクリル系樹脂68〜88重量
部と、消泡剤1.5〜0.2重量部と、流動加湿成分1
〜0.22重量部と、防湿剤1〜0.033重量部と、
水4〜0.5重量部と、可塑剤3〜0.62重量部と、
防黴剤1〜0.1重量部と、顔料分散剤1〜0.15重
量部と、酸化チタン8〜1.45重量部、炭酸カルシウ
ム9〜16重量部、か焼アルミナ9〜16重量部、マイ
カ9〜16重量部、カオリン9〜16重量部、ドロマイ
ト9〜16重量部、タルク9〜16重量部、酸化亜鉛9
〜16重量部、炭化水素2〜0.5重量部、エチレング
リコールモノブチルエーテル3〜0.25重量部からな
る仕上げ塗料による塗装(膜厚100ミクロン程度)を
用いると、特に伸縮性に優れ、亀裂等の発生が確実に防
止されるものとなる。
【0019】このように施工される図示実施例の外装構
造は、弾性防水層を外装面の全面に亘って設けたので、
雨水やその他の外的影響から外装面(構造)を保護する
ことができ、長期に亘って美観を維持するものとなる。
また、この外装構造は、重合部12と被重合部15とが
重合して樋部16を覆う構造であるため、基本的に微細
な木の葉や枝、塵、埃等が樋部16に浸入しにくいもの
であり、しかも外装面の全面に亘って弾性防水層3が設
けられているので、微細な木の葉や枝、塵、埃等が樋部
16に浸入して堆積することがなく、樋部16の排水性
の低下を防止することができる。さらに、図1の弾性防
水層3の表面には無機質粉粒が多数表出し、防滑性を備
えているので、歩行屋根として好適に利用することがで
きる。また、弾性防水層3の存在により、外装材1の急
激な温度変化が緩和され、外装材1の熱伸縮量は抑制さ
れる。その結果、外装材1の熱伸縮による吊子部材4と
の摩耗が減少し、長期的安全性が向上する。
【0020】図2、図3に示す各外装構造は、前記図1
の外装構造と同様に表面(外装面)が平坦な外装構造
(屋根構造)であるが、外装材1と別部材の樋部材2が
配設され、外装材1,1間に樋部材2を塞ぐカバー部材
6が配設される構成であり、図2では樋部材2を跨ぐよ
うに吊子部材4が固定され、図3では樋部材2自体が吊
子部材4を兼ねる構成である。尚、図2における7は外
装材1の側縁を樋部材2の内部で固定する固定金具であ
る。図2の外装面の全面に亘って形成される弾性防水層
3は前記図1と同様の水性弾性防水塗料を用いてもよい
が、防滑性を付与する目的で粒径50〜1500ミクロ
ンのガーネットと、水硬性セメントと、アクリル系合成
樹脂を含有する水性エマルジョンとを含有するアクリル
系弾性防水塗料(塗料配合は以下に示した)を用いてロ
ーラ塗り等により乾燥膜厚1.5mm程度となるように
塗布して形成してもよい。このアクリル系水性弾性防水
塗料による弾性防水層3は、前記のように防滑性を付与
するばかりでなく、ハンマーショックで剥離が起こらな
い程の高い耐衝撃性も付与し、高い接着性(46kgf
/cm2)、耐摩耗性、圧縮強度、曲げ強度等において
も優れ、さらに防錆効果をも発揮する。 (塗料配合) ハイ−BX 粉体A材(株式会社ハイウッドシステム製) 1kg 溶剤B材 215ml 図3の外装面の全面に亘って形成される弾性防水層3は
アクリル繊維シート及び前記アクリル系弾性防水塗料に
て形成した。このように施工される図示実施例の外装構
造は、前記図1の外装構造と全く同様の効果が果たさ
れ、この場合、樋部材2の排水性の低下を防止すること
ができる。
【0021】以上本発明を図面の実施の形態に基づいて
説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限
りどのようにでも実施することができる。
【0022】
【発明の効果】以上要するに本発明は、弾性防水塗料を
塗布することにより、伸張性、防水性を有する弾性防水
層を外装面の全面に亘って設けたので、その弾性により
弾性防水層は外装材の熱伸縮に対応して亀裂を発生させ
ることも外装面から剥離することもなく、雨水やその他
の外的影響から外装面(構造)を保護することができ、
長期に亘って美観を維持するものとなる。即ち、弾性防
水層の存在により、外装材の急激な温度変化が緩和され
るので、この弾性防水層がない場合に比べて外装材の熱
伸縮量は抑制される。その結果、外装材の熱伸縮による
固定部材等との摩耗が減少するので、長期的安全性が向
上する。また、弾性防水層は、プレコート材に比べて厚
肉に形成されるので、極めて耐候性、耐食性に優れる。
【0023】また、本発明の外装構造は、新設の建築物
としての使用は勿論、既設屋根の改修構造としても有用
であり、さらに緑化屋根の人工地盤の基礎構造としても
有用である。
【0024】さらに、隣接する縦葺き外装材の接続部の
屋内側に樋部又は樋部材を設けた構成であり、雨水の浸
入に伴って微細な木の葉や枝、塵、埃等が樋部や樋部材
に浸入して堆積するという従来の問題を解消し、樋部又
は樋部材の排水性の低下を防止することができる。経年
の使用により弾性防水層に局部的な破損が生じたり、施
工不良箇所があっても樋部又は樋部材が設けられている
ので、雨仕舞い性能が確保されるものとなる。
【0025】また、防滑性を有する弾性防水層を設けた
外装構造は、表面形状が平坦状の外装構造にあっては歩
行屋根とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外装構造の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の外装構造の他の一実施例を示す断面図
である。
【図3】本発明の外装構造の他の一実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 外装材 16 樋部 2 樋部材 3 弾性防水層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E04D 13/04 E04D 13/04 J

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する縦葺き外装材の接続部の屋内側
    に樋部又は樋部材を設けてなる建築物の外装構造にあっ
    て、 前記縦葺き外装材によって構成される外装面の全面に亘
    って、弾性防水塗料により形成された塗膜である連続す
    る弾性防水層を形成したことを特徴とする建築物の外装
    構造。
  2. 【請求項2】 弾性防水層は、防滑性を有することを特
    徴とする請求項1に記載の建築物の外装構造。
  3. 【請求項3】 外装材によって構成される外装面が平坦
    であり、平坦状の外装構造が形成されることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の建築物の外装構造。
  4. 【請求項4】 隣接する縦葺き外装材の接続部の屋内側
    に樋部又は樋部材を設けて建築物の外装構造を施工した
    後、弾性防水塗料を塗布して前記外装材によって構成さ
    れる外装面の全面に亘って連続する弾性防水層を形成す
    ることを特徴とする建築物の外装構造の施工方法。
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