JP3273528B2 - 出力選択制御回路 - Google Patents

出力選択制御回路

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JP3273528B2
JP3273528B2 JP12129194A JP12129194A JP3273528B2 JP 3273528 B2 JP3273528 B2 JP 3273528B2 JP 12129194 A JP12129194 A JP 12129194A JP 12129194 A JP12129194 A JP 12129194A JP 3273528 B2 JP3273528 B2 JP 3273528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出力選択制御回路に係
わり、特に、トランジスタECLゲート(カレントスイ
ッチ)の出力側にエミッタフォロワトランジスタを接続
した構成の単位選択回路(半導体集積回路装置)を設
け、これら複数の単位選択回路(半導体集積回路装置)
のエミッタフォロワトランジスタのエミッタ出力をワイ
ヤードORによって出力選択する出力選択制御回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体記憶装置は、取り扱う情報
量の増大によって大きな記憶容量のものが使われるよう
になり、半導体記憶装置の記憶容量の増大化に伴って、
半導体記憶装置から読み出された複数の論理信号の中の
1つの論理信号を選択的に共通のデータバスに供給する
出力選択制御回路においても、コレクタノードから取り
出した論理信号を共通のデータバスに選択供給する従前
の出力手段に代わって、コレクタノードよりも寄生容量
の小さいエミッタノードから出力を取り出す最新の出力
手段が採用されるようになってきた。
【0003】ところで、かかる最新の出力手段を備えた
出力選択制御回路は、カレントスイッチを構成するトラ
ンジスタECLゲートとトランジスタECLゲートの出
力に接続されたエミッタフォロワトランジスタとからな
る単位選択回路(半導体集積回路装置で構成される)を
備え、これら複数の単位選択回路のエミッタフォロワト
ランジスタのエミッタが共通のデータバスに接続され、
選択された単位選択回路からの論理信号だけがワイヤー
ドORによって共通のデータバスに選択的に出力される
ものである。この出力選択制御回路において、選択され
た単位選択回路の出力論理信号だけを共通のデータバス
に出力させるためには、選択されていない単位選択回路
のエミッタフォロワトランジスタのベース電圧を、選択
された単位選択回路のエミッタフォロワトランジスタの
ベース電圧に比べて十分に低くなるように制御する必要
がある。
【0004】図6は、前記既知の出力選択制御回路にお
ける1つの単位選択回路の構成の一例を示す回路図であ
って、この回路は、信学技報Vol.91 No.64
(SDM91−11) p7に記載のものである。
【0005】図6において、51はカレントスイッチを
構成するトランジスタECLゲート、52はエミッタフ
ォロワトランジスタ、53は第1のPMOSFET、5
4は第2のPMOSFET、55は第3のPMOSFE
T、56はNMOSFET、57は基準電圧端子、58
は高電圧端子、59は反転選択信号端子、60はプルア
ップノードである。
【0006】そして、トランジスタECLゲート51
は、エミッタが共通結合された2つのトランジスタ51
a、51bと、電流源用NMOSFET51cと、2つ
のコレクタ負荷抵抗51d、51eとからなり、コレク
タ負荷抵抗51d、51eの他端はプルアップノード6
0に接続される。エミッタフォロワトランジスタ52
は、2つの並列トランジスタ52a、52bからなって
おり、トランジスタ52a、52bのベースはそれぞれ
トランジスタ51a、51bのコレクタに接続される。
第1のPMOSFET53は高電圧端子58とプルアッ
プノード60間に接続され、第2のPMOSFET54
はプルアップノード60と基準電圧端子57間に接続さ
れる。第3のPMOSFET55とNMOSFET56
は、直列接続されて基準電圧端子57と接地電位点間に
接続される。
【0007】いま、この単位選択回路を選択する場合、
トランジスタECLゲート(カレントスイッチ)51に
反転選択信号Psel*(ここで、*は反転記号を表わ
す)の否定信号である論理0を供給すると、第1のPM
OSFET53、第3のPMOSFET55がオン状
態、第2のPMOSFET54、NMOSFET56が
オフ状態になり、電流源用NMOSFET51cがオン
状態になる。このとき、第1のPMOSFET53のオ
ンによってプルアップノード60に高電圧Vccが供給
され、トランジスタECLゲート(カレントスイッチ)
51が動作(選択)状態になる。そして、トランジスタ
51a、51bのベースに供給されたプリセンスアンプ
前段(図示なし)からの論理信号は、動作状態にあるト
ランジスタECLゲート(カレントスイッチ)51を通
して次続のエミッタフォロワトランジスタ52に供給さ
れ、次いで、エミッタフォロワトランジスタ52のエミ
ッタに結合されるデータバス(図示なし)に伝送供給さ
れる。
【0008】一方、この単位選択回路を非選択にする場
合、トランジスタECLゲート(カレントスイッチ)5
1に反転選択信号Psel*の肯定信号である論理1を
供給すると、第1のPMOSFET53、第3のPMO
SFET55がオフ状態、第2のPMOSFET54、
NMOSFET56がオン状態になり、電流源用NMO
SFET51cがオフ状態になる。このとき、電流源用
NMOSFET51cのオフによってトランジスタEC
Lゲート(カレントスイッチ)51が非動作(非選択)
状態になるが、プルアップノード60は、第1のPMO
SFET53のオフによって高電圧Vccの供給が停止
され、代わりに第2のPMOSFET54のオンによっ
て基準電圧Vrefが供給される。
【0009】このように、前記単位選択回路において
は、動作状態にあるトランジスタECLゲート(カレン
トスイッチ)51に接続されたエミッタフォロワトラン
ジスタ52のベース電圧が、非動作状態にあるトランジ
スタECLゲート(カレントスイッチ)51に接続され
たエミッタフォロワトランジスタ52のベース電圧より
も高くなるので、それぞれのエミッタフォロワトランジ
スタ52のエミッタに共通結合されるデータバスには、
選択されたトランジスタECLゲート(カレントスイッ
チ)51の出力だけが供給される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記既知の出力選択制
御回路(単位制御回路)においては、消費電力を極力少
なくするために高電圧Vccをできるだけ低電圧化する
ようにしており、一方、高電圧Vccの低電圧化に伴
い、トランジスタECLゲート(カレントスイッチ)5
1における2つのトランジスタ52a、52bのベース
動作電圧が高電圧Vccから1Vbe(ここで、Vbe
はトランジスタのベース・エミッタ間電圧降下を表わ
す)程度下がった電圧レベルまで高めるようにして、ト
ランジスタECLゲート(カレントスイッチ)51の動
作マージンを確保している。ところが、トランジスタE
CLゲート(カレントスイッチ)51が反転選択信号P
sel*によって非選択状態に制御される場合は、トラ
ンジスタECLゲート(カレントスイッチ)51のコレ
クタノードの電圧が基準電圧Vrefに等しくなるよう
に制御されるため、それらのコレクタ電圧がベース動作
電圧より低くなり、これらのトランジスタ52a、52
bが飽和領域で動作するという問題が懸念される。一
方、トランジスタECLゲート(カレントスイッチ)5
1を制御(クランプ)電圧で規定する場合、これらトラ
ンジスタ52a、52bが飽和領域で動作しないよう
に、その制御(クランプ)電圧の下限値はトランジスタ
ECLゲート(カレントスイッチ)51の基準電圧Vr
ef程度までしか下げることができないという問題もあ
る。
【0011】また、前記既知の出力選択制御回路(単位
制御回路)においては、トランジスタECLゲート(カ
レントスイッチ)51が反転選択信号Psel*によっ
て選択または非選択される場合、一時的ではあるもの
の、第1のPMOSFET53と第2のPMOSFET
54が同時にオン状態になってしまい、高電圧端子58
と基準電圧端子57間が瞬間短絡状態になり、その間及
びその後の僅かの期間、基準電圧Vrefが本来の電圧
値から変動してしまうという問題がある。
【0012】本発明は、これらの問題点を解消するもの
であって、その目的は、トランジスタECLゲート(カ
レントスイッチ)のトランジスタを飽和させず、かつ、
基準電圧や制御(クランプ)電圧を変動させることがな
い出力選択制御回路及びこの出力選択制御回路を構成す
る各別の半導体集積回路装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の他の目的は、トランジスタ
ECLゲート(カレントスイッチ)の制御(クランプ)
電圧を基準電圧よりも低く設定することが可能な出力選
択制御回路及びこの出力選択制御回路を構成する各別の
半導体集積回路装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的及び他の目的を
達成するために、本発明は、入力論理信号が供給される
トランジスタECLゲートと、このトランジスタECL
ゲートの出力側に接続されたエミッタフォロワトランジ
スタとによって単位選択回路が構成され、複数の単位選
択回路の前記エミッタフォロワトランジスタのエミッタ
出力が共通接続されてワイヤードOR機能を果たす出力
選択制御回路において、前記各単位選択回路は、前記ト
ランジスタECLゲートの出力と前記エミッタフォロワ
トランジスタの入力間に第1の転送ゲートが接続される
とともに、前記エミッタフォロワトランジスタの入力に
第2の転送ゲートが分路接続され、前記トランジスタE
CLゲートの選択状態への駆動時は、前記第2の転送ゲ
ートが非転送状態に制御された後で前記第1の転送ゲー
トが転送状態に制御され、一方、前記トランジスタEC
Lゲートの非選択状態への駆動時は、前記第1の転送ゲ
ートが非転送状態に制御された後で前記第2の転送ゲー
トが転送状態に制御される第1の手段を備えている。
【0015】また、前記目的及び他の目的を達成するた
めに、本発明は、少なくともトランジスタECLゲート
と第1及び第2の転送ゲートを備えるインバータ回路段
と、エミッタフォロワトランジスタを備えるエミッタフ
ォロワ回路段とからなり、前記第1の転送ゲートは前記
トランジスタECLゲートと前記エミッタフォロワトラ
ンジスタの入力に接続されるとともに、前記第2の転送
ゲートは前記エミッタフォロワトランジスタの入力に分
路接続され、前記トランジスタECLゲートが選択状態
へ駆動される時は、前記第2の転送ゲートが非転送状態
に制御された後で前記第1の転送ゲートが転送状態に制
御され、一方、前記トランジスタECLゲートが非選択
状態へ駆動される時は、前記第1の転送ゲートが非転送
状態に制御された後で前記第2の転送ゲートが転送状態
に制御される第2の手段を備えている。
【0016】
【作用】前記第1及び第2の手段によれば、トランジス
タECLゲート(カレントスイッチ)の出力コレクタノ
ードとエミッタフォロワトランジスタのベース間に第1
の転送ゲートが接続されるとともに、エミッタフォロワ
トランジスタのベースに第2の転送ゲートが分路接続さ
れ、トランジスタECLゲート(カレントスイッチ)が
選択状態に駆動されるときは、第2の転送ゲートが非転
送状態に制御された後で第1の転送ゲートが転送状態に
制御され、一方、トランジスタECLゲート(カレント
スイッチ)が非選択状態に駆動されるときは、第1の転
送ゲートが非転送状態に制御された後で第2の転送ゲー
トが転送状態に制御される。
【0017】このため、トランジスタECLゲート(カ
レントスイッチ)の出力コレクタノードは、トランジス
タECLゲート(カレントスイッチ)が選択状態に駆動
される際、高電圧Vccに等しい電圧まで上昇し、最低
の場合でも高電圧Vccから出力論理信号振幅を差し引
いた電圧になる。そして、トランジスタECLゲート
(カレントスイッチ)のベース電圧は、高電圧Vccか
ら出力論理信号振幅を差し引いた電圧よりもさらに低い
電圧に設定されるのが普通であるので、トランジスタE
CLゲート(カレントスイッチ)を構成するトランジス
タのコレクタ電圧とベース電圧間で電圧逆転が生じるこ
とはなくなり、トランジスタECLゲート(カレントス
イッチ)を構成するトランジスタが飽和することはな
い。
【0018】また、トランジスタECLゲート(カレン
トスイッチ)が非選択状態に駆動される際、第1の転送
ゲートが非転送状態に制御され、エミッタフォロワトラ
ンジスタのベースが高電圧Vccから絶縁された後、第
2の転送ゲートが転送状態に制御され、エミッタフォロ
ワトランジスタのベースに制御(クランプ)電圧Vcl
pが供給されるので、高電圧Vccと制御(クランプ)
電圧Vclpとが短絡を起し、制御(クランプ)電圧V
clpが変動することはなく、しかも、トランジスタE
CLゲート(カレントスイッチ)が非選択状態に駆動さ
れた際に、エミッタフォロワトランジスタのベース電圧
が変動することもない。
【0019】さらに、トランジスタECLゲート(カレ
ントスイッチ)が非選択状態に駆動される際、それらト
ランジスタのコレクタノードとエミッタフォロワトラン
ジスタのベースノードとを切離し、エミッタフォロワト
ランジスタのベースノードのみを制御してトランジスタ
ECLゲート(カレントスイッチ)のトランジスタは飽
和に陥ることがないため、制御(クランプ)電圧Vcl
pをトランジスタECLゲート(カレントスイッチ)の
基準電位より低い電圧に設定することが可能になる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0021】図1は、本発明に係わる出力選択制御回路
の全体構成の概略及び一部の半導体集積回路装置の内部
構成の概略を示す基本的な実施例の構成図である。
【0022】図1において、1はトランジスタECLゲ
ート(カレントスイッチ)、1aは第1のトランジス
タ、1bは第2のトランジスタ、1cは電流源、2は第
1の転送ゲート、3は第2の転送ゲート、4はコレクタ
負荷抵抗、5はエミッタフォロワトランジスタ、6は論
理信号入力端子、7は基準電圧(Vref)端子、8は
高電圧(Vcc)端子、9は第1のトランジスタ1aの
コレクタにあるコレクタノード、10はエミッタフォロ
ワトランジスタ5のベースにあるベースノード、11は
データバスである。
【0023】ここにおいて、トランジスタECLゲート
1、第1の転送ゲート2、第2の転送ゲート3、コレク
タ負荷抵抗4からなる部分は、インバータ回路段C0を
構成し、エミッタフォロワトランジスタ5からなる部分
は、エミッタフォロワ回路段E0を構成している。ま
た、C1、C2はインバータ回路段C0と同一構成のイ
ンバータ回路段であり、E1、E2はエミッタフォロワ
回路段E0と同一構成のエミッタフォロワ回路段であ
る。さらに、インバータ回路段C0及びエミッタフォロ
ワ回路段E0は1つの単位選択回路、即ち半導体集積回
路装置を構成しており、他のインバータ回路段C1、C
2及びエミッタフォロワ回路段E1、E2も同様に各別
の単位選択回路、即ち半導体集積回路装置を構成してい
る。
【0024】そして、トランジスタECLゲート1は、
エミッタが共通結合された第1のトランジスタ1a及び
第2のトランジスタ1bと、共通結合されたエミッタと
接地電位点Vee間に接続された電流源1cとからな
り、第1のトランジスタ1aのベースが論理信号入力端
子6に、第2のトランジスタ1bのベースが基準電圧端
子7にそれぞれ接続される。第1の転送ゲート2はコレ
クタノード9とベースノード10間に接続され、第2の
転送ゲート3はベースノード10と基準電圧端子7間、
即ち、ベースノード10に分路接続される。コレクタ負
荷抵抗4は高電圧端子8とコレクタノード9間に接続さ
れ、エミッタフォロワトランジスタ5のエミッタはデー
タバス11に接続される。
【0025】なお、図1には図示されていないが、トラ
ンジスタECLゲート1は、別途供給される選択信号P
selによって選択(動作)状態または非選択(非動
作)状態に駆動される構成が採用されており、この構成
としては、例えば、後述する図3または図5に示される
構成が用いられる。また、同じく図1には図示されてい
ないが、第1の転送ゲート2及び第2の転送ゲート3
も、別途供給される選択信号Pselによって転送(オ
ン)状態または非転送(オフ)状態に駆動される構成が
採用されており、この構成についても、例えば、後述す
る図3または図5に示される構成が用いられる。
【0026】前記構成による本実施例の出力選択制御回
路及び半導体集積回路装置は、概要、次のように動作す
る。
【0027】いま、選択信号Pselの供給によって、
インバータ回路段C0(トランジスタECLゲート1)
が選択(動作)状態に駆動されるときは、第1の転送ゲ
ート2が転送(オン)状態に、第2の転送ゲート3が非
転送(オフ)状態になる。このときに第1の転送ゲート
2と第2の転送ゲート3が制御される状態は、まず第2
の転送ゲート3がオフ状態に制御された後、若干の時間
差をもって第1の転送ゲート2がオン状態に制御され
る。そして、第1の転送ゲート2のオンによってコレク
タノード9とベースノード10間が短絡接続され、ま
た、第2の転送ゲート3のオフによってベースノード1
0と基準電圧端子7間の接続が開放される。一方、反転
選択信号Psel*の供給によって、インバータ回路段
C0(トランジスタECLゲート1)が非選択(非動
作)状態に駆動されるときは、第1の転送ゲート2がオ
フ状態に、第2の転送ゲート3がオン状態になる。この
ときに第1の転送ゲート2と第2の転送ゲート3が制御
される状態は、始めに第1の転送ゲート2がオフ状態に
制御され、その後若干の時間差をもって第2の転送ゲー
ト3がオン状態に制御される。そして、第1の転送ゲー
ト2のオフによって、コレクタノード9とベースノード
10間の接続が開放され、また、第2の転送ゲート3の
オンによりベースノード10と基準電圧端子7間が短絡
接続される。
【0028】ここで、図2は、図1に図示の本実施例の
回路における入出力論理信号の電圧レベル及び基準電圧
Vref等の電圧レベルの関係を示す特性図である。
【0029】図2に示されるように、トランジスタEC
Lゲート1に供給される入力論理信号は、通常、プリセ
ンスアンプ前段に配置されるエミッタフォロワトランジ
スタ(図示なし)の出力から取り出されるため、その論
理1(H)の電圧レベルは高電圧Vccから1Vbe
(ここで、1Vbeは1つのトランジスタのベース・エ
ミッタ間電圧降下である)だけ低下した電圧レベルにな
っている。また、トランジスタECLゲート1のコレク
タノード9に得られる出力論理信号は、入力論理信号に
対して1Vbeだけ高い電圧レベルになり、その論理1
(H)の電圧レベルは高電圧Vccに等しくなってい
る。この場合、基準電圧Vrefは、入力論理信号の論
理1(H)と論理0(L)の中間の電圧レベルになるよ
うに選択される。
【0030】再び、図1に図示された本実施例の出力選
択制御回路に戻って、トランジスタECLゲート1が選
択状態に駆動される際に、トランジスタECLゲート1
に、図2に示されるような入力論理信号が供給される
と、その入力論理信号に応答してコレクタノード9から
取り出される出力論理信号は、図2に示されるようなも
のになり、論理1(H)の電圧レベルが高電圧Vccに
等しくなる。続いて、この出力論理信号は、オン状態に
ある第1の転送ゲート2を介してベースノード10に転
送された後、エミッタフォロワトランジスタ5のベース
に供給される。このとき、出力論理信号は、エミッタフ
ォロワトランジスタ5のベース・エミッタ間電圧降下V
beによって、1Vbeだけ電圧レベルが低下し、入力
論理信号の電圧レベルと同じ電圧レベルを有する出力が
エミッタフォロワトランジスタ5のエミッタからデータ
バス11に供給される。
【0031】このように、図1の図示された本実施例の
出力選択制御回路及び半導体集積回路装置によれば、ト
ランジスタECLゲート1が選択状態に駆動された際
は、第2の転送ゲート3がオフ状態に制御された後に第
1の転送ゲート2がオン状態に制御される。このとき、
まずベースノード10が基準電圧Vrefと隔離され、
続いてベースノード10がコレクタノード9に結合され
るようになるので、入力論理信号の論理状態に関係な
く、コレクタノード9の電圧はベースノード10を通し
てエミッタフォロワトランジスタ5にそのまま伝送され
る。一方、トランジスタECLゲート1が非選択状態に
駆動された際は、第1の転送ゲート2がオフ状態に制御
された後に第2の転送ゲート3がオン状態に制御され
る。このとき、まずベースノード10がコレクタノード
9の電圧と隔離され、続いてベースノード10が基準電
圧Vrefに結合されるようになるので、入力論理信号
の論理状態に関係なく、コレクタノード9の電圧はその
ままの状態に保持されるとともに、第1のトランジスタ
1aは、常時コレクタ電圧がベース電圧よりも低下する
ことはなく、第1のトランジスタ1aが飽和状態に駆動
されることはない。また、コレクタノード9から隔離さ
れたベースノード10に基準電圧Vrefが供給される
ので、確実にエミッタフォロワトランジスタ5をカット
オフすることが可能になる。
【0032】なお、図1に図示された実施例において
は、入出力論理信号の形態が不平衡型であり、出力選択
制御回路及び半導体集積回路装置の構成が不平衡型回路
の一種であるシングルエンド構成の回路例を示すもので
あるが、本発明による入出力論理信号の形態や出力選択
制御回路及び半導体集積回路装置の構成は、不平衡型の
もの及びシングルエンド構成の回路のものに限られず、
平衡型の形態のもの及び平衡型回路の一種であるダブル
エンド構成の回路を用いてもよい。ただし、出力選択制
御回路及び半導体集積回路装置の構成を、ダブルエンド
構成の回路に変更する場合は、例えば、後述する図3に
示されるような構成の回路が用いられ、第1の転送ゲー
ト2、第2の転送ゲート3、コレクタ負荷抵抗4、エミ
ッタフォロワトランジスタ5等の回路素子は、それぞれ
平衡型信号伝送路上にそれぞれ対で設けられる。
【0033】次いで、図3は、本発明に係わる出力選択
制御回路及び半導体集積回路装置の他の実施例の構成を
示す回路図であって、全体がダブルエンド構成の回路か
らなる例を示すものである。
【0034】図3において、1dは選択用NMOSFE
T、2aは第1の転送用PMOSFET、2bは第2の
転送用PMOSFET、3aは第3の転送用PMOSF
ET、3bは第4の転送用PMOSFET、4aは第1
のコレクタ負荷抵抗、4bは第2のコレクタ負荷抵抗、
5aは第1のエミッタフォロワトランジスタ、5bは第
2のエミッタフォロワトランジスタ、6aは第1の論理
信号入力端子、6bは第2の論理信号入力端子、9aは
第1のコレクタノード、9bは第2のコレクタノード、
10aは第1のエミッタフォロワトランジスタ5aのベ
ースノード、10bは第2のエミッタフォロワトランジ
スタ5bのベースノード、11aは第1のデータバス、
11bは第2のデータバス、12は選択用PMOSFE
T、13は第1のインバータ段、14は第2のインバー
タ段、15はクランプ電圧供給端子、16aはプリセン
スアンプ前段の第1のエミッタフォロワトランジスタ、
16bはプリセンスアンプ前段の第2のエミッタフォロ
ワトランジスタ、17aはプリセンスアンプ前段の第1
の選択用NMOSFET、17bはプリセンスアンプ前
段の第2の選択用NMOSFET、18aはプリセンス
アンプ前段の第1の定電流源、18bはプリセンスアン
プ前段の第2の定電流源、19aは出力側の第1の定電
流源、19bは出力側の第2の定電流源、20は選択信
号供給端子であり、その他、図1に示された構成要素と
同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0035】そして、トランジスタECLゲート1は、
第1及び第2のトランジスタ1a、1bの共通接続され
たエミッタと定電流源1c間に選択用NMOSFET1
dが接続配置される。第1の転送ゲート2は、並列的に
配置された第1の転送用PMOSFET2aと第2の転
送用PMOSFET2bとからなる。第2の転送ゲート
3は、並列的に配置された第3の転送用PMOSFET
3a及び第4の転送用PMOSFET3bと、これらと
クランプ電圧供給端子15間に接続配置された選択用P
MOSFET12とからなる。負荷抵抗4は、第1のト
ランジスタ1aのコレクタに接続された第1のコレクタ
負荷抵抗4aと、第2のトランジスタ1bのコレクタに
接続された第2のコレクタ負荷抵抗4bとからなる。エ
ミッタフォロワトランジスタ5は、並列的に配置された
第1のエミッタフォロワトランジスタ5aと第2のエミ
ッタフォロワトランジスタ5bとからなる。入力論理信
号端子6は、第1のトランジスタ1aのベースに接続さ
れる第1の論理信号入力端子6aと第2のトランジスタ
1bのベースに接続された第2の論理信号入力端子6b
とからなる。コレクタノード9は、第1のトランジスタ
1aのコレクタに接続された第1のコレクタノード9a
と第2のトランジスタ1bのコレクタに接続された第2
のコレクタノード9bとからなる。ベースノード10
は、第1のエミッタフォロワトランジスタ5aに接続さ
れた第1のベースノード10aと第2のエミッタフォロ
ワトランジスタ5bに接続された第2のベースノード1
0bとからなる。
【0036】また、データバス11は対の第1及び第2
のデータバス11a、11bからなる。第1及び第2の
データバス11a、11bは、各単位選択回路の第1及
び第2のエミッタフォロワトランジスタ5a、5bのエ
ミッタにそれぞれ接続され、また、出力側の第1及び第
2の定電流源にそれぞれ接続される。選択用PMOSF
ET12は、ゲートが選択信号入力端子20に接続され
る。第1のインバータ段13は、入力が選択信号入力端
子20に接続され、出力が次続の第2のインバータ段1
4の入力に接続されるとともに、第1の転送用PMOS
FET2a及び第2の転送用PMOSFET2bのゲー
トに接続される。第2のインバータ段14は、出力が第
3の転送用PMOSFET3a及び第4の転送用PMO
SFET3bのゲートに接続される。プリセンスアンプ
前段は、第1のエミッタフォロワトランジスタ16a、
第1の選択用NMOSFET17a、第1の定電流源1
8aの直列回路、及び、第2のエミッタフォロワトラン
ジスタ16b、第2の選択用NMOSFET17b、第
2の定電流源18bの直列回路からなり、これら直列回
路が並列的に配置された構成になっている。この場合、
第1及び第2のエミッタフォロワトランジスタ16a、
16bは、各ベースが入力論理信号ラインに接続され、
各エミッタが第1及び第2の入力論理信号端子6a、6
bに接続される。なお、クランプ電圧供給端子15に供
給されるクランプ電圧Vclpは、図1や図2に示され
ている基準電圧Vrefと同様の電圧レベルを有するも
のであってもよく、基準電圧Vrefよりも低い電圧レ
ベルを有するものであってもよい。
【0037】この場合においても、トランジスタECL
ゲート1と第1の転送ゲート2と第2の転送ゲート3と
負荷抵抗4と第1及び第2のインバータ段13、14と
からなる回路部分はインバータ回路段C0を構成し、エ
ミッタフォロワトランジスタ5からなる回路部分は、エ
ミッタフォロワ回路段E0を構成する。また、インバー
タ回路段C0及びエミッタフォロワ回路段E0からなる
回路部分は、半導体集積回路装置または単位選択回路を
構成する。
【0038】前記構成による本実施例の出力選択制御回
路及び半導体集積回路装置は、以下に述べるように動作
する。
【0039】始めに、この単位選択回路を選択状態また
は非選択状態にさせる場合は、選択信号供給端子20に
論理1(H)の選択信号Pselまたは論理0(L)の
反転選択信号Psel*を供給する。そして、この単位
選択回路を選択状態にするために、論理1(H)の選択
信号Pselを供給すると、この選択信号Pselは、
選択用NMOSFET1d、選択用PMOSFET1
2、第1及び第2の選択用NMOSFET17a、17
dの各ゲートに直接供給されるとともに、第1のインバ
ータ段13を介して第1及び第2の転送用PMOSFE
T2a、2bの各ゲートに供給され、第1及び第2のイ
ンバータ段13、14を介して第3及び第4の転送用P
MOSFET3a、3bの各ゲートに供給される。この
場合、選択用NMOSFET1d、第1及び第2の選択
用NMOSFET17a、17dは、それぞれ選択信号
Pselが供給された後直ちにオン状態になり、選択用
PMOSFET12も選択信号Pselが供給された後
直ちにオフ状態になる。また、第1及び第2の転送用P
MOSFET2a、2bは、選択信号Pselが供給さ
れた後第1のインバータ段13の動作遅延時間Δtを経
た後にオン状態になり、第3及び第4の転送用PMOS
FET3a、3bは、選択信号Pselが供給された後
に第1及び第2のインバータ段13、14の動作遅延時
間2Δtを経た後にオフ状態になる。
【0040】一方、この単位選択回路を非選択状態にす
るために論理0(L)の反転選択信号Psel*を供給
すると、この論理0(L)の反転選択信号Psel*
は、選択用NMOSFET1d、選択用PMOSFET
12、第1及び第2の選択用NMOSFET17a、1
7dの各ゲートに直接供給されるとともに、第1のイン
バータ段13を介して第1及び第2の転送用PMOSF
ET2a、2bの各ゲートに供給され、第1及び第2の
インバータ段13、14を介して第3及び第4の転送用
PMOSFET3a、3bの各ゲートに供給される。こ
の場合、選択用NMOSFET1d、第1及び第2の選
択用NMOSFET17a、17dは、それぞれ反転選
択信号Psel*が供給された後直ちにオフ状態にな
り、選択用PMOSFET12も反転選択信号Psel
*が供給された後直ちにオン状態になる。また、第1及
び第2の転送用PMOSFET2a、2bは、反転選択
信号Psel*が供給された後前記時間Δtを経てオフ
状態になり、第3及び第4の転送用PMOSFET3
a、3bは、反転選択信号Psel*が供給された後に
前記時間2Δtを経てオフ状態になる。
【0041】次に、この単位選択回路を選択状態または
非選択状態にさせた際の定常時の動作は、次のとおりで
ある。まず、選択信号供給端子20に論理1(H)の選
択信号Pselが供給されたことによって、トランジス
タECLゲート1及びプリセンスアンプ前段が能動状態
になり、第1の転送ゲート2が転送状態、第2の転送ゲ
ート3が非転送状態になっているとき、プリセンスアン
プ前段の第1及び第2のエミッタフォロワトランジスタ
16a、16bのベースに論理信号が供給されると、こ
の論理信号は能動状態の第1及び第2のエミッタフォロ
ワトランジスタ16a、16bにおいて入力電圧レベル
がVbeだけレベルダウンされ、それらのエミッタから
出力される。次いで、この論理信号は、第1及び第2の
入力論理端子6a、6bを介してトランジスタECLゲ
ート1の第1及び第2のトランジスタ1a、1bのベー
スに供給され、第1及び第2のトランジスタ1a、1b
で構成されるカレントスイッチにより増幅され、出力論
理信号がコレクタノード9a、9bに出力される。続い
て、この出力論理信号は、既に転送状態にある第1の転
送ゲート2の第1及び第2の転送用PMOSFET2
a、2bを殆んど無損失状態で転送され、第1及び第2
のベースノード10a、10bに出力される。そして、
第1及び第2のベースノード10a、10bに供給され
た出力論理信号は、既に第2の転送ゲート3の第3及び
第4の転送用PMOSFET3a、3b及び選択用PM
OSFET12がともにオフ状態になっているので、第
2の転送ゲート3による損失は殆んどない。続いて、出
力論理信号は、第1及び第2のエミッタフォロワトラン
ジスタ5a、5bにおいて再び電圧レベルがVbeだけ
レベルダウンされ、それらのエミッタから第1及び第2
のデータバス11a、11bに供給される。
【0042】一方、選択信号供給端子20に論理0
(L)の選択信号Psel*が供給されることによっ
て、トランジスタECLゲート1及びプリセンスアンプ
前段が非能動状態になり、第1の転送ゲート2が非転送
状態、第2の転送ゲート3が転送状態になっていると
き、プリセンスアンプ前段の第1及び第2のエミッタフ
ォロワトランジスタ16a、16bのベースに論理信号
が供給されると、プリセンスアンプ前段及びトランジス
タECLゲート1は非能動状態にあるので、この論理信
号は、プリセンスアンプ前段において阻止され、トラン
ジスタECLゲート1に伝送されない。このとき、第1
の転送ゲート2の第1及び第2の転送用PMOSFET
2a、2bはオフ状態にあるので、第1及び第2のコレ
クタノード9a、9bと第1及び第2のベースノード1
0a、10bは絶縁状態にあり、しかも、第2の転送ゲ
ート3の第3及び第4の転送用PMOSFET3a、3
b及び選択用PMOSFET12がいずれもオン状態に
あるので、第1及び第2のベースノード10a、10b
にはクランプ電圧供給端子15のクランプ電圧Vclp
が供給され、それによって第1及び第2のエミッタフォ
ロワトランジスタ5a、5bはオフ状態に駆動される。
【0043】このように、本実施例の出力選択制御回路
及び半導体集積回路装置は、選択信号Pselまたは反
転選択信号Psel*が供給された後の定常時において
は、選択された単位選択回路の出力論理信号だけが第1
及び第2のエミッタフォロワトランジスタ5a、5bを
介して第1及び第2のデータバス11a、11bに伝送
され、選択されない単位選択回路の第1及び第2のエミ
ッタフォロワトランジスタ5a、5bはオフ状態に維持
されているので、第1及び第2のデータバス11a、1
1bにおいてはワイアードOR機能が達成されるように
なる。
【0044】続く、図4は、図3に図示された実施例の
回路(単位選択回路)に選択信号Pselまたは反転選
択信号Psel*が供給された直後のおけるトランジス
タECLゲート1とプリセンスアンプ前段の能動、非能
動状態への転移タイミング、及び、第1の転送ゲート2
と第2の転送ゲート3の転送、非転送状態への転移タイ
ミングを示す動作説明図である。
【0045】この図4を用いて、この単位選択回路に選
択信号Pselまたは反転選択信号Psel*が供給さ
れた直後の過渡的な動作状態について述べると、次のと
おりである。
【0046】まず、この単位選択回路が選択されない状
態(非選択状態)にあるとき、論理1(H)の選択信号
Pselが供給されると、選択用NMOSFET1d及
び第1及び第2の選択用NMOSFET17a、17d
が直ちにオンになるため、トランジスタECLゲート1
及びプリセンスアンプ前段も同様に直ちに能動(オン)
状態になる。また、第1の転送ゲート2は第1のインバ
ータ段13の動作遅延時間Δtにより、選択信号Pse
lが供給されてから時間Δtを経た後に転送(オン)状
態になり、第2の転送ゲート3は選択用PMOSFET
12が直ちにオフになるので、同様に直ちに非転送(オ
フ)状態になる。このように、この単位選択回路が選択
された状態(選択状態)に変更される過渡状態において
は、第1の転送ゲート2がオン状態に転移したとき、第
1及び第2のコレクタノード9a、9bに出力論理信号
が得られていても、既に第2の転送ゲート3がオフ状態
に転移しており、第1及び第2のベースノード10a、
10bがクランプ電圧Vclpに対して絶縁状態にある
ので、出力論理信号の電圧レベルが変動することはな
く、トランジスタECLゲート1を構成する第1及び第
2のトランジスタ1a、1bのコレクタ電圧とベース電
圧間で電圧逆転現象が生じることはない。
【0047】一方、この単位選択回路が選択された状態
(選択状態)にあるとき、論理0(L)の反転選択信号
Psel*が供給されると、選択用NMOSFET1d
及び第1及び第2の選択用NMOSFET17a、17
dが直ちにオフになるため、トランジスタECLゲート
1及び前置段も同様に直ちに非能動(オフ)状態にな
る。また、第1の転送ゲート2は第1のインバータ段1
3の動作遅延時間Δtにより、反転選択信号Psel*
が供給されてから時間Δtを経た後に非転送(オフ)状
態になり、第2の転送ゲート3は第1及び第2のインバ
ータ段13、14の動作遅延時間2Δtにより、反転選
択信号Psel*が供給されてから時間2Δtを経た後
に転送(オフ)状態になる。このように、この単位選択
回路が選択されない状態(非選択状態)に変更される過
渡状態においては、第2の転送ゲート2がオン状態に転
移する以前に、既に第1の転送ゲート2がオフ状態に転
移しているので、第1及び第2のコレクタノード9a、
9bに得られた電源電圧Vccに等しい高電圧が第1及
び第2の転送ゲート2、3を介してクランプ電圧供給端
子15に転送されることがなく、クランプ電圧Vclp
が高電圧によって電圧変動を受け、第1及び第2のベー
スノード10a、10bの電圧が変動することはない。
【0048】次に、図5は、本発明に係わる出力選択制
御回路及び半導体集積回路装置のさらに別の実施例の構
成を示す回路図であって、全体がシングルエンド構成の
回路からなる例を示すものである。
【0049】図5において、図3に示された構成要素と
同じ構成要素については同じ符号を付けている。
【0050】そして、本実施例と図3に図示された実施
例との構成の違いは、トランジスタECLゲート1の構
成を除いて、図3に図示された実施例は、それぞれaの
サフィックスを付けている構成要素とbのサフィックス
を付けている構成要素の並列配置によって構成されてい
るのに対し、本実施例は、bのサフィックスを付けてい
る構成要素が全て撤廃され、aのサフィックスを付けて
いる構成要素単独のもので構成されている点、及び、ト
ランジスタECLゲート1において、図3に図示された
実施例は、第2のトランジスタ1bのベースが第2の論
理信号入力端子6bに接続されているのに対し、本実施
例は、第2のトランジスタ1bのベースがクランプ電圧
供給端子15に接続されている点だけであって、その他
には、本実施例と図3に図示された実施例との間に構成
上の違いはない。
【0051】前記構成において、本実施例の動作は、論
理信号の形態が平衡型のものから不平衡型のものに変更
され、それに伴って出力選択制御回路及び半導体集積回
路装置の構成がダブルエンド構成のものからシングルエ
ンド構成のものに変更された点を除けば、図3に図示さ
れた実施例の動作と殆んど同じであるので、本実施例の
動作についての説明は、省略する。
【0052】また、本実施例と図3に図示された実施例
の動作が殆んど同じであるため、本実施例において得ら
れる効果も、図3に図示された実施例において得られる
効果と同じである。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トランジスタECLゲート1の出力コレクタノード9a
(9b)とエミッタフォロワトランジスタ5a(5b)
のベース10a(10b)間に第1の転送ゲート2を接
続するとともに、エミッタフォロワトランジスタ5a
(5b)のベース10a(10b)に第2の転送ゲート
3を分路接続し、トランジスタECLゲート1が選択状
態に駆動される際は、第2の転送ゲート3が非転送状態
に制御された後で第1の転送ゲート2が転送状態に制御
され、一方、トランジスタECLゲート1が非選択状態
に駆動される際は、第1の転送ゲート2が非転送状態に
制御された後で第2の転送ゲート3が転送状態に制御さ
れる。
【0054】このため、トランジスタECLゲート1が
選択状態に駆動される際、トランジスタECLゲート1
の出力コレクタノード9a(9b)は、高電圧Vccに
等しい電圧まで上昇し、最低の場合でも高電圧Vccか
ら出力論理信号振幅を差し引いた電圧になり、しかも、
それらの電圧はクランプ電圧Vclpまたは基準電圧V
refと確実に電気的に絶縁されるので、トランジスタ
ECLゲート1を構成する第1及び第2のトランジスタ
1a、1bはコレクタ電圧とベース電圧間で電圧逆転を
生じることがなく、第1及び第2のトランジスタ1a、
1bが飽和状態に陥ることがないという効果がある。
【0055】また、トランジスタECLゲート1が非選
択状態に駆動される際、第1の転送ゲート2が非転送状
態に制御され、エミッタフォロワトランジスタ5a(5
b)のベースノード10a(10b)が高電圧Vccか
ら絶縁された後、第2の転送ゲート3が転送状態に制御
され、エミッタフォロワトランジスタ5a(5b)のベ
ースノード10a(10b)にクランプ電圧Vclpま
たは基準電圧Vrefが供給されるので、高電圧Vcc
とクランプ電圧Vclpまたは基準電圧Vrefとが短
絡を起し、クランプ電圧Vclpや基準電圧Vrefが
変動することはなく、エミッタフォロワトランジスタ5
a(5b)のベースノード10a(10b)の電圧が変
動しないという効果がある。
【0056】さらに、トランジスタECLゲート1が非
選択状態に駆動される際、第1及び第2のトランジスタ
1a、1bのコレクタノードコレクタノード9a(9
b)とエミッタフォロワトランジスタ5a(5b)のベ
ースノードノード10a(10b)とを切離し、エミッ
タフォロワトランジスタのベースノードのみを制御して
第1及び第2のトランジスタ1a、1bは飽和に陥るこ
とがないため、制御(クランプ)電圧Vclpをトラン
ジスタECLゲート(カレントスイッチ)の基準電位よ
り低い電圧に設定することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる出力選択制御回路の全体構成の
概略及び一部の半導体集積回路装置の内部構成の概略を
示す基本的な実施例の構成図である。
【図2】図1に図示の出力選択制御回路における入出力
論理信号の電圧レベルや基準電圧Vref等の電圧レベ
ルを示す特性図である。
【図3】本発明に係わる出力選択制御回路及び半導体集
積回路装置の他の実施例の構成を示す回路図である。
【図4】単位選択回路に選択信号Pselまたは反転選
択信号Psel*が供給された直後の各部の能動、非能
動状態への転移タイミング、及び、各部の転送、非転送
状態への転移タイミングを示す動作説明図である。
【図5】本発明に係わる出力選択制御回路及び半導体集
積回路装置のさらに別の実施例の構成を示す回路図であ
る。
【図6】既知の出力選択制御回路における1つの単位選
択回路(半導体集積回路装置)の構成の一例を示す回路
図である。
【符号の説明】
1 トランジスタECLゲート(カレントスイッチ) 1a 第1のトランジスタ 1b 第2のトランジスタ 1c 電流源 1d 選択用NMOSFET 2 第1の転送ゲート 2a 第1の転送用PMOSFET 2b 第2の転送用PMOSFET 3 第2の転送ゲート 3a 第3の転送用PMOSFET 3b 第4の転送用PMOSFET 4 コレクタ負荷抵抗 4a 第1のコレクタ負荷抵抗 4b 第2のコレクタ負荷抵抗 5 エミッタフォロワトランジスタ 5a 第1のエミッタフォロワトランジスタ 5b 第2のエミッタフォロワトランジスタ 6 論理信号入力端子、 6a 第1の論理信号入力端子 6b 第2の論理信号入力端子 7 基準電圧端子 8 高電圧端子 9 第1のトランジスタ1aのコレクタにあるコレクタ
ノード 9a 第1のコレクタノード 9b 第2のコレクタノード 10 エミッタフォロワトランジスタ5のベースにある
ベースノード 10a 第1のエミッタフォロワトランジスタ 10b 第2のエミッタフォロワトランジスタ 11 データバス 11a 第1のデータバス 11b 第2のデータバス 12 選択用PMOSFET 13 第1のインバータ段 14 第2のインバータ段 15 クランプ電圧供給端子 16a プリセンスアンプ前段の第1のエミッタフォロ
ワトランジスタ 16b プリセンスアンプ前段の第2のエミッタフォロ
ワトランジスタ 17a プリセンスアンプ前段の第1の選択用NMOS
FET 17b プリセンスアンプ前段の第2の選択用NMOS
FET 18a プリセンスアンプ前段の第1の定電流源 18b プリセンスアンプ前段の第2の定電流源 19a 出力側の第1の定電流源 19b 出力側の第2の定電流源 20 選択信号供給端子 C0、C1、C2 同一構成のインバータ回路段 E0、E1、E2 同一構成のエミッタフォロワ回路段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 光本 欽哉 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株式会社 日立製作所 半導体事業部内 (56)参考文献 特開 平3−224316(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 19/086 H03K 17/00 - 17/70

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力論理信号が供給されるトランジスタ
    ECLゲートと、このトランジスタECLゲートの出力
    側に接続されたエミッタフォロワトランジスタとによっ
    て単位選択回路が構成され、複数の単位選択回路の前記
    エミッタフォロワトランジスタのエミッタ出力が共通接
    続されてワイヤードOR機能を果たす出力選択制御回路
    において、前記各単位選択回路は、前記トランジスタE
    CLゲートの出力と前記エミッタフォロワトランジスタ
    の入力間に第1の転送ゲートが接続されるとともに、前
    記エミッタフォロワトランジスタの入力に第2の転送ゲ
    ートが分路接続され、前記トランジスタECLゲートの
    選択状態への駆動時は、前記第2の転送ゲートが非転送
    状態に制御された後で前記第1の転送ゲートが転送状態
    に制御され、一方、前記トランジスタECLゲートの非
    選択状態への駆動時は、前記第1の転送ゲートが非転送
    状態に制御された後で前記第2の転送ゲートが転送状態
    に制御されることを特徴とする出力選択制御回路。
  2. 【請求項2】 前記第1の転送ゲートは、1つの転送ゲ
    ート素子のみで構成され、前記第2の転送ゲートは、直
    列接続された2つの転送ゲート素子で構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の出力選択制御回路。
  3. 【請求項3】 前記第1の転送ゲートの1つの転送ゲー
    ト素子及び前記第2の転送ゲートの一方の転送ゲート素
    子はPMOSFETによって構成され、前記第2の転送
    ゲートの他方の転送ゲート素子はNMOSFETによっ
    て構成されていることを特徴とする請求項2に記載の出
    力選択制御回路。
  4. 【請求項4】 前記第1の転送ゲートの1つの転送ゲー
    ト素子は1つのインバータ回路を介して選択信号が供給
    され、前記第2の転送ゲートの一方の転送ゲート素子は
    2つのインバータ回路を介して選択信号が供給され、前
    記第2の転送ゲートの他方の転送ゲート素子は直接選択
    信号が供給されることを特徴とする請求項2乃至3のい
    ずれかに記載の出力選択制御回路。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の転送ゲート及び前記
    エミッタフォロワトランジスタはそれぞれダブルエンド
    構成の回路からなり、前記トランジスタECLゲートは
    ダブルエンド構成の入力論理信号が供給されることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の出力選択制
    御回路。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の転送ゲート及び前記
    エミッタフォロワトランジスタはそれぞれシングルエン
    ド構成の回路からなり、前記トランジスタECLゲート
    はシングルエンド構成の入力論理信号が供給されること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の出力選
    択制御回路。
  7. 【請求項7】 少なくともトランジスタECLゲートと
    第1及び第2の転送ゲートを備えるインバータ回路段
    と、エミッタフォロワトランジスタを備えるエミッタフ
    ォロワ回路段とからなり、前記第1の転送ゲートは前記
    トランジスタECLゲートと前記エミッタフォロワトラ
    ンジスタの入力に接続されるとともに、前記第2の転送
    ゲートは前記エミッタフォロワトランジスタの入力に分
    路接続され、前記トランジスタECLゲートが選択状態
    へ駆動される時は、前記第2の転送ゲートが非転送状態
    に制御された後で前記第1の転送ゲートが転送状態に制
    御され、一方、前記トランジスタECLゲートが非選択
    状態へ駆動される時は、前記第1の転送ゲートが非転送
    状態に制御された後で前記第2の転送ゲートが転送状態
    に制御されることを特徴とする半導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の転送ゲートは、1つの転送ゲ
    ート素子のみで構成され、前記第2の転送ゲートは、直
    列接続された2つの転送ゲート素子で構成されているこ
    とを特徴とする請求項7に記載の半導体集積回路装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の転送ゲートの1つの転送ゲー
    ト素子及び前記第2の転送ゲートの一方の転送ゲート素
    子はPMOSFETによって構成され、前記第2の転送
    ゲートの他方の転送ゲート素子はNMOSFETによっ
    て構成されていることを特徴とする請求項7に記載の半
    導体集積回路装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の転送ゲートの1つの転送ゲ
    ート素子は1つのインバータ回路を介して選択信号が供
    給され、前記第2の転送ゲートの一方の転送ゲート素子
    は2つのインバータ回路を介して選択信号が供給され、
    前記第2の転送ゲートの他方の転送ゲート素子は直接選
    択信号が供給されることを特徴とする請求項8乃至9の
    いずれかに記載の半導体集積回路装置。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2の転送ゲート及び前
    記エミッタフォロワトランジスタはそれぞれダブルエン
    ド構成の回路からなり、前記トランジスタECLゲート
    はダブルエンド構成の入力論理信号が供給されることを
    特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の半導体
    集積回路装置。
  12. 【請求項12】 前記第1及び第2の転送ゲート及び前
    記エミッタフォロワトランジスタはそれぞれシングルエ
    ンド構成の回路からなり、前記トランジスタECLゲー
    トはシングルエンド構成の入力論理信号が供給されるこ
    とを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の半
    導体集積回路装置。
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