JP3273454B2 - 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ - Google Patents

電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体、該電子
写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体に用いられる材料
として有機光導電材料が、その無公害性、高生産性とい
った点で利点を有するため広く利用されている。これら
の電子写真感光体は電気的および機械的特性の双方を満
足するべく電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離
型の感光体として利用される場合が多い。一方、当然の
ことながら電子写真感光体には適用される電子写真プロ
セスに応じた感度、電気的特性、さらには光学的特性を
備えていることが要求される。特に繰り返し使用される
感光体にあっては、その感光体の表面層にはコロナ帯
電、画像露光、トナー現像、紙への転写、クリーニング
処理といった電気的、機械的外力が直接加えられるた
め、それらに対する耐久性が要求される。
【0003】具体的には、コロナ帯電時に発生するオゾ
ンによる劣化のために感度低下、電位低下及び残留電位
増加が起こったり、摺擦によって表面が摩耗したり傷が
発生することなどに対する耐久性などが要求されてい
る。感光体の表面は一般に薄い樹脂層であり、樹脂の特
性が非常に重要である。上述の条件を満足する樹脂とし
てビスフェノールAを骨格として有するポリカーボネー
ト樹脂が注目されているが、前述したような電気的特性
の全てがビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂で満
足されるわけではなく、次のような問題点を有してい
る。 (1)溶解性に乏しく、ジクロロメタンや1,2−ジク
ロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類の一部に
しか良好な溶解性を示さない。これらのハロゲン化脂肪
族炭化水素類は低沸点のため、これらの溶剤で調液した
塗工液を用いて感光体を製造すると塗工面が白化し易
い。塗工液の固形分などの工程管理にも手間がかかる。 (2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の溶剤に対して
は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノ
ンあるいはそれらの混合溶剤に一部可溶であるが、その
溶液は数日以内でゲル化してしまうなど経時性が悪く、
感光体の生産のためには不向きである。 (3)更に、上記(1)及び(2)に挙げた欠点が改善
されたとしてもビスフェノールA誘導体のみが主鎖骨格
のポリカーボネート樹脂にはソルベントクラックが発生
し易い。 (4)加えて従来のポリカーボネート樹脂では該樹脂で
形成された被膜があまり潤滑性を有さずこのため感光体
に傷が発生し易く画像欠陥となったり、クリーニングブ
レードの早期の劣化によるクリーニング不良およびクリ
ーニングブレードの反転によるクリーニング不足が生じ
てしまうこともあった。
【0004】従来、前記(1)及び(2)に挙げた溶液
安定性についてはポリマーの構造単位としてシクロヘキ
シレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用するこ
とによって解決されてきた。然しながらポリカーボネー
トZ樹脂は特に溶液からキャスト法によって被膜を形成
する際に体積収縮が比較的大きく、被膜内部に応力を残
す場合がある。このため応力腐蝕に対して比較的弱いと
いう欠点を有していた。これを解決するため、例えば特
開昭61−62040号公報には、ポリカーボネートA
樹脂とポリカーボネートZ樹脂を混合することにより応
力腐蝕割れが低減する方法が開示されている。また特開
昭61−62039号公報にはビスフェノールAとビス
フェノールZを共重合することにより応力腐蝕割れを低
減する方法が開示されているが、いずれの方法について
もソルベントクラックについては十分なものではない。 (5)加えて従来のポリカーボネート樹脂では該樹脂で
形成された被膜のキズに対する耐久性が低いという欠点
がある。これはポリカーボネート樹脂自体の直線性が強
い為、部分的に傷が発生し易すく画像欠陥となったり、
又その傷にクリーニングブレードが摺擦する事により削
れが促進され感光体として寿命が短いという欠点があっ
た。
【0005】更に、近年の有機電子写真感光体の高感度
化に対する要求から電荷輸送物質などの低分子量化合物
が比較的大量に添加される場合が多く、電子写真感光体
を長期にわたって保存する際に前述の低分子量成分が析
出してしまい、層分離するといった問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のポリカーボネート樹脂を表面層として使用した電子写
真感光体の有していた問題点を解決、すなわち耐摩耗性
を向上しつつ膜強度を向上し、かつ、ソルベントクラッ
ク性、耐析出性も良好でしかも製造が容易な電子写真感
光体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は導電性支持体上
に感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真
感光体の表面層が、下記式(1)で示される構成単位、
【0008】
【化5】
【0009】及び式(2)で示される構成単位、
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R9〜R20は水素原子、ハロゲン
原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)を有す
る共重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体
から構成される。
【0012】
【0013】
【0014】式(2)で示される構成単位の具体例を表
3に示すが、これらに限られるものではない。
【0015】
【表3】
【0016】好ましい例としては構成単位例12、13
及び16が挙げられ、特に構成単位例12が好ましい。
本発明において用いられる式(1)及び(2)で示され
る構成単位を有する共重合体は、下記式(5)で示され
るビスフェノールと、下記式(6)で示されるビスフェ
ノールをホスゲン、炭酸エステルまたはクロロホーメー
トなどの存在下、界面重合させることによって得ること
ができる。
【0017】
【化7】
【0018】
【0019】
【化8】
【0020】(式中R9 〜R20は式(2)におけるR9
〜R20と同義である。) 本発明の電子写真感光体においては、式(1)で示され
る構成単位の重量をαとし、式(2)で示される構成単
位をβとしたときにβ/(α+β)の値が0.01〜
0.9の範囲であることが好ましい。この範囲より少な
いと効果が著しく少ないという欠点が生じ、多いと塗工
膜がぜい弱になるという欠点が生じる。
【0021】本発明の電子写真感光体は、特に優れた表
面強度、保存安定性を有する。この理由としては表面層
に式(2)で示される構成単位を有する共重合体を導入
することにより、共重合体の剛直性を増し、膜形成時に
内部にかかる応力を緩めるものと思われる。更にまた、
かかる共重合体の添加により感光層中に添加される低分
子量成分の析出による層分離が防止されるのである。こ
の原因としては確認されたわけではないが、式(2)で
示される構成単位の骨格が電荷輸送物質に対して特に結
晶化防止剤的な機能をするためと考えられる。すなわち
式(1)及び(2)で示される構成単位を一定以上、共
重合化しているために、高分子内部がランダムとなり、
内部の空隙率が減少するため、電荷輸送物質が移動しに
くくなるためと考えられる。
【0022】また、部分的な剛直性の増加は膜強度の上
昇となる。実際、式(1)及び式(2)の共重合体のガ
ラス転移点は式(1)で示される重合体群に比べ平均し
て10℃程度の上昇が認められる。本発明の電子写真感
光体は、感光層が電荷発生物質と電荷輸送物質を同一の
層に含有する単層型であっても、電荷発生物質を含有す
る電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を積
層した積層型であってもよいが、電子写真感光体に要求
される諸特性を満足するためには積層型(機能分離型)
の電子写真感光体が好ましい。
【0023】また必要に応じて、表面保護層として結着
剤組成物を使用することもできる。結着剤組成物を表面
保護層として使用する場合には、適用する電子写真プロ
セスに応じた電気特性を付与するために酸化スズ、酸化
インジウム、ITO、酸化チタンなどの導電性粉体もし
くはこれらの混合物あるいは電荷輸送物質を添加するこ
ともできる。その添加量としては結着剤組成物に対して
1〜50重量%が好ましい。表面保護層には更にテトラ
フルオロエチレン粒子などの潤滑剤を添加してもよい。
【0024】本発明の電子写真感光体を製造する場合、
導電性支持体としてはアルミニウム、ステンレスなどの
金属や合金、紙、プラスチックなどが用いられるが、そ
の形状は円筒状シリンダーまたはフィルムなど適用され
る電子写真装置に応じて任意のものとすることができ
る。本発明においては導電性支持体の上には、バリアー
機能と接着機能をもつ下引き層を設けることができる。
【0025】下引き層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、基体上の欠陥の被覆、支持体からの
電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護など
のために形成される。下引き層の材料としてはポリビニ
ルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエ
チレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリ
ル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド、N−メトキシメ
チル化6ナイロン、共重合ナイロン、にかわ、ゼラチン
などが知られている。これらはそれぞれに適した溶剤に
溶解されて支持体上に塗布される。その際の膜厚として
は0.1〜2μm程度が好ましい。
【0026】本発明の電子写真感光体における電荷発生
物質としては、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリ
リウム系染料、各種の中心金属及び結晶系、具体的には
例えばα、β、γ、ε、X型などの結晶型を有するフタ
ロシアニン化合物、アントアントロン顔料、ジベンズピ
レンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、
ジスアゾ顔料、モノアゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリ
ドン顔料、非対称キノシアニン顔料、キノシアニンある
いは特開昭54−143645号公報に記載のアモルフ
ァスシリコーンなどが挙げられる。
【0027】機能分離型感光体の場合、電荷発生層は前
記の電荷発生物質を0.3〜4倍量の結着剤樹脂及び溶
剤と共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振
動ボールミル、サンドミル、アトライター及びロールミ
ルなどの方法でよく分散し、分散液を塗布、乾燥させて
形成される。その膜厚は5μm以下、特に0.1〜2μ
mの範囲であることが好ましい。
【0028】また。電荷輸送物質としては、ピレン、N
−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾー
ル、N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3−メチリ
デン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒ
ドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾールな
どのカルバゾール系化合物;N,N−ジフェニルヒドラ
ジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン、
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10
−エチルフェノキサジン、p−ジエチルアミノベンズア
ルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチ
ルアミノベンズアルデヒド−N−α−ナフチル−N−フ
ェニルヒドラゾン、p−ピロリジノベンズアルデヒド−
N,N−ジフェニルヒドラゾン、1,3,3−トリメチ
ルインドレニン−ω−アルデヒド−N,N−ジフェニル
ヒドラゾン、p−ジエチルベンズアルデヒド−3−メチ
ルベンズチアゾリノン−2−ヒドラゾンなどのヒドラゾ
ン系化合物;2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニ
ル)−1,3,4−オキアジアゾール、1−フェニル−
3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエ
チルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[キノリル
(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[ピ
リジル(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)
−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1
−[6−メトキシ−ピリジル(2)]−3−(p−ジエ
チルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(3)]−3−(p
−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミ
ノフェニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(2)]−3
−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[ピ
リジル(2)]−3−(α−メチル−p−ジエチルアミ
ノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピ
ラゾリン、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノス
チリル)−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノフェ
ニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(α−ベンジル
−p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチル
アミノフェニル)ピラゾリン、スピロピラゾリンなどの
ピラゾリン系化合物;2−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−6−ジエチルアミノベンズオキサゾール、2−
(p−ジエチルアミノフェニル)−4−(p−ジメチル
アミノフェニル)−5−(2−クロロフェニル)オキサ
ゾールなどのオキサゾール系化合物;2−(p−ジエチ
ルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノベンズチアゾ
ールなどのチアゾール系化合物;ビス(4−ジエチルア
ミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタンなどのトリ
アリールメタン系化合物;1,1−ビス(4−N,N−
ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,
1,2,2−テトラキス−4−N,N−ジメチルアミノ
−2−メチルフェニル)エタンなどのポリアリールアル
カンなどが挙げられる。
【0029】電荷輸送層は前記の電荷輸送物質と結着剤
樹脂を溶剤に溶解することによって得られた溶解液を塗
布、乾燥して形成される。電荷輸送物質と結着剤樹脂と
の混合割合は2:1〜1:2程度が好ましく、またその
溶剤としてはトルエン、キシレンあるいはモノクロルベ
ンゼンなどの芳香族系溶剤のほか、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、テトラヒドロピランなどの環状エーテル
類も使用可能である。この溶解剤を塗布する方法は、例
えば浸漬コーティング法、スプレイコーティング法、カ
ーテンコーティング法、スピンコーティング法などが知
られている。電子写真感光体を効率よく大量生産するに
は浸漬コーティング法が最良であり、本発明の共重合体
は浸漬塗布方法にて使用可能である。塗布後10〜20
0℃、好ましくは20〜150℃で5分〜5時間、好ま
しくは10分〜2時間の範囲は通風乾燥または静止乾燥
を行い、膜厚5〜30μmの電荷輸送層が形成される。
【0030】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、
レーザー製版などの電子写真応用分野にも広く用いるこ
とができる。また、本発明は前記本発明の電子写真感光
体を備えた電子写真装置から構成される。
【0031】また、本発明は前記本発明の電子写真感光
体を備えた電子写真装置及びリモート端末からの画像情
報を受信する受信手段を有するファクシミリから構成さ
れる。次に、本発明の電子写真感光体を備えた電子写真
装置並びにファクシミリについて説明する。図1に本発
明のドラム型感光体を用いた一般的な転写式電子写真装
置の概略構成を示した。図において、1は像担持体とし
てのドラム型感光体であり軸1aを中心に矢印方向に所
定の周速度で回転駆動される。該感光体1はその回転過
程で帯電手段2によりその周面に正または負の予定電位
の均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示の像露光
手段により光像露光L(スリット露光・レーザービーム
走査露光など)を受ける。これにより感光体周面に露光
像に対応した静電潜像が順次形成されていく。その静電
潜像は、次いで現像手段4でトナー現像され、そのトナ
ー現像像が転写手段5により不図示の給紙部から感光体
1と転写手段5との間に感光体1の回転と同期取りされ
て給送された転写材Pの面に順次転写されていく。像転
写を受けた転写材Pは感光体面から分離されて像定着手
段8へ導入されて像定着を受けて複写物(コピー)とし
て機外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の
表面はクリーニング手段6にて転写残りトナーの除去を
受けて清浄面化され、前露光手段7により除電処理がさ
れて繰り返して像形成に使用される。感光体1の均一帯
電手段2としてはコロナ帯電装置が一般に広く使用され
ている。また、転写装置5もコロナ転写手段が一般に広
く使用されている。電子写真装置として、上述の感光体
や現像手段、クリーニング手段などの構成要素のうち、
複数のものを装置ユニットとして一体に結合して構成
し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成し
ても良い。例えば、感光体1とクリーニング手段6とを
一体化して一つの装置ユニットとし、装置本体のレール
などの案内手段を用いて着脱自在の構成にしてもよい。
このとき上記の装置ユニットのほうに帯電手段及び/ま
たは現像手段を伴って構成してもよい。また、光像露光
Lは、電子写真装置を複写機やプリンターとして使用す
る場合には、原稿からの反射光や透過光を用いる、ある
いは、原稿を読み取り信号化し、この信号に従ってレー
ザービームの走査、発光ダイオードアレイの駆動、また
は液晶シャッターアレイの駆動などが行われることによ
り行われる。
【0032】またファクシミリのプリンターとして使用
する場合には、光像露光Lは受信データをプリントする
ための露光になる。図2は、この場合の1例をブロック
図で示したものである。コントローラー10は画像読取
部9とプリンター18を制御する。コントローラー10
の全体はCPU16により制御されている。画像読取部
からの読取りデータは、送信回路12を通して相手局に
送信される。相手局から受けたデータは受信回路11を
通してプリンター18に送られる。画像メモリには所定
の画像データが記憶される。プリンタコントローラー1
7はプリンター18を制御している。13は電話であ
る。回線14から受信された画像(回線を介して接続さ
れたリモート端末からの画像情報)は、受信回路11で
復調された後、CPU16は画像情報の信号処理を行い
順次画像メモリ15に格納される。そして、少なくとも
1ページの画像がメモリ15に格納されると、そのペー
ジの画像記憶を行う。CPU16は、メモリ15より1
ページの画像情報を読み出しプリンタコントローラー1
7に信号化された1ページの画像情報を送出する。プリ
ンタコントローラー17は、CPU16からの1ページ
の画像情報を受け取るとそのページの画像情報記録を行
うべく、プリンター18を制御する。なお、CPU16
は、プリンター18による記録中に、次のページの受信
を行っている。以上のように、画像の受信と記録が行わ
れる。
【0033】以下実施例により、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明は以下の実施例に限定される訳ではな
い。
【0034】
【実施例】
(実施例1)10%の酸化アンチモンを含有する酸化ス
ズで被覆した導電性酸化チタン粉体50重量部、フェノ
ール樹脂25重量部、メチルセロソルブ20重量部、メ
タノール5重量部及びシリコーンオイル(ポリジメチル
シロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量
3,000)0.002重量部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料
を調製した。この塗料をφ30mmのアルミニウムシリ
ンダー上に浸漬塗布方法で塗布し、140℃で30分間
乾燥して、膜厚20μmの導電層を形成した。
【0035】次に、N−メトキシメチル化ナイロン5重
量部をメタノール95重量部中に溶解し、中間層用塗料
を調製した。この塗料を前記の導電層上に浸漬塗布方法
によって塗布し、100℃で20分間乾燥し、0.6μ
の中間層を形成した。次に、CuKαのX線回折におけ
るブラック角2θ±0.2度が9.0度、14.2度、
23.9度及び27.1度に強いピークを有するオキシ
チタニウムフタロシアニンを3重量部、ポリビニルブチ
ラール(商品名エスレックBM2、積水化学(株)製)
2重量部及びシクロヘキサノン35重量部をφ1mmガ
ラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、
その後に酢酸エチル60重量部を加えて電荷発生層用塗
料を調製した。この塗料を前記の中間層の上に浸漬塗布
方法で塗布して、100℃で15分間乾燥して、膜厚
0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0036】次いで、下記構造式の化合物8重量部、
【0037】
【化9】
【0038】次いで、下記構造式の化合物2重量部、
【0039】
【化10】
【0040】下記式で示される構成単位からなる重合体
(粘度平均分子量2.05×104)5重量部、
【0041】
【化11】
【0042】下記(a)及び(b)で示される構成単位
からなり、
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】成分(a)が共重合体の全重量の90重量
%であり、成分(b)が10重量%である共重合体(粘
度平均分子量2.80×104 )5重量部をジクロロメ
タン20重量部、モノクロルベンゼン40重量部の混合
溶媒中に溶解し、電荷輸送層用塗料を調製した。この塗
料を前記の電荷発生層上に浸漬塗布方法で塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、膜厚23μmの電荷輸送層を
形成し、電子写真感光体を作成した。作成した電子写真
感光体を用いて表面削れ性、経時析出性及び耐ソルベン
トクラック性を測定した。評価はこの表面層にウレタン
クリーニングブレードを圧接し、75℃で保存し析出性
に対する加速試験を行った。評価については14日後に
感光体を顕微鏡により観察し、析出の有無を評価した。
析出の無いものは続けて30日後まで試験を続けた。ま
たソルベントクラック性についてはこの表面層に指脂を
付着し、24時間及び2日間、常温常湿に放置した後顕
微鏡によりソルベントクラックの有無を観察した。更
に、この感光体を40℃、93%RH下で24時間放置
した後、レーザービームプリンター(キヤノン(株)製
LBP−NX)にセットし、10,000枚連続で通紙
耐久を行い、感光体表面に付着したトナーが原因の黒ポ
チを観察した。
【0046】又、耐久前後での電荷輸送層の膜厚を測定
しその差分(μm)を削れ量=膜強度として表示した。
更に、感光体に2,000ルックスの光を10分間当て
て、5分間休止後−700Vに帯電させ、光の当たった
所と当たっていない所の差分をメモリーとして表示し
た。結果を後記表5及び表6に示す。表5中、○は20
0倍の顕微鏡で、微小なクラックが3本以下認められる
が、画像上影響はないこと、△は200倍の顕微鏡で、
微小なクラックが10本以下認められるが、画像上影響
はないこと、×は200倍の顕微鏡で、0.5mm以上
のクラックが10本以下に認められ、画像に影響するこ
と、××は200倍の顕微鏡で、0.5mm以上のクラ
ックが無数に認められ、画像に著しく影響することを表
わしている。
【0047】(実施例2〜6)共重合時の成分(b)を
表3の構成単位例13、14、16、17及び18に示
すように代えた他は、実施例1と同様にして実施例2〜
6に対応する電子写真感光体を作成し評価した。結果を
後記表5及び表6に示す。 (実施例7〜10)共重合時の成分(a)と成分(b)
の重量比と共重合体の重量部を表4に示すように代えた
他は、実施例1と同様にして実施例7〜10に対応する
電子写真感光体を作成し評価した。結果を表5及び表6
に示す。
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】(比較例1〜4)結着剤樹脂を表7に示す
ものに代えた他は、実施例1と同様にして比較例1〜4
に対応する電子写真感光体を作成し、評価した。
【0052】
【表7】
【0053】評価結果を表8及び表9に示す。
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は優れた耐久
性、保存安定性、クリーニング特性及び耐ソルベントク
ラック性を有するという優れた効果を奏する。また、該
電子写真感光体の効果は、該電子写真感光体を備えた電
子写真装置並びにファクシミリにおいても当然に該効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な転写式電子写真装置の概略構成図であ
る。
【図2】電子写真装置をプリンターとして使用したファ
クシミリのブロック図である。
【符号の説明】
1 像担持体としてのドラム型感光体(本発明の電子
写真感光体) 2 コロナ帯電装置 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリーニング手段 7 前露光手段 8 像定着手段 L 光像露光 P 像転写を受けた転写材 9 画像読取部 10 コントローラー 11 受信回路 12 送信回路 13 電話 14 回線 15 画像メモリ 16 CPU 17 プリンタコントローラー 18 プリンター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山▲崎▼ 至 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−137157(JP,A) 特開 平5−216251(JP,A) 特開 平6−301222(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記
    式(1)で示される構成単位、 【化1】 及び式(2)で示される構成単位 【化2】 (式中、R9〜R20は水素原子、ハロゲン原子または炭
    素数1〜4のアルキル基を示す。)を有する共重合体を
    含有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記式(1)で示される構成単位を有す
    る重合体を含有する事を特徴とする請求項1記載の電子
    写真感光体。
  3. 【請求項3】 前期式(1)で示される構成単位が下記
    式(3) 【化3】 であり、前期式(2)で示される構成単位が下記式
    (4) 【化4】 であることを特徴とする、請求項1乃至4記載の電子写
    真感光体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の電子写真感光体を
    備えた電子写真装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3記載の電子写真感光体を
    備えた電子写真装置及びリモート端末からの画像情報を
    受信する手段を有するファクシミリ。
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