JP3273389B2 - 電界発光素子 - Google Patents

電界発光素子

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JP3273389B2 JP28009193A JP28009193A JP3273389B2 JP 3273389 B2 JP3273389 B2 JP 3273389B2 JP 28009193 A JP28009193 A JP 28009193A JP 28009193 A JP28009193 A JP 28009193A JP 3273389 B2 JP3273389 B2 JP 3273389B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光性物質からなる発
光層を有し、電界を印加することにより電気エネルギー
を直接光エネルギーに変換でき、従来の白熱灯、蛍光灯
あるいは発光ダイオード等とは異なり、低消費電力発光
体、微小体積発光体、軽量発光体あるいは大面積の面状
発光体の実現を可能にする電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器の多様化及び省スペース
化に伴い、CRTよりも低消費電力で空間占有面積の少
ない平面表示素子へのニーズが高まっている。このよう
な平面表示素子としては、液晶、プラズマディスプレイ
などがあるが、特に最近は自己発光型で表示が鮮明な、
また直流定電圧駆動が可能な有機電界発光素子への期待
が高まっている。有機電界発光素子の素子構造として
は、これまで2層構造(ホール注入電極と電子注入電極
の間に、ホール輸送層と発光層が形成された構造(SH
−A構造)(特開昭59−194393号,Appl.
Phys.Lett.51,913(1987)、また
は、ホール注入電極と電子注入電極の間に発光層と電子
輸送層とが形成された構造(SH−B構造)(USP
No.5,085947、特開平2−25092号,A
ppl.Phys.Lett.55,1489(198
9))、あるいは3層構造(ホール注入電極と電子注入
電極との間にホール輸送層と発光層と電子輸送層とが形
成された構造(DH構造)(Appl.Phys.Le
tt.57,531(1990))の素子構造が報告さ
れている。
【0003】上記ホール注入電極としては、AuやIT
O(酸化錫インジウム)などの様な仕事関数の大きな電
極材料を用い、電子注入電極としては、Ca、Mg、A
l等及びそれらの合金等の仕事関数の小さな電極材料を
用いる。また、現在まで、上記ホール輸送層、発光層、
電子輸送層に使用可能な材料として様々な有機化合物が
報告されている。これらに使用される有機材料として
は、例えば、ホール輸送層としては芳香族第3級アミン
が、発光層材料としてはアルミニウムトリスオキシン
(特開昭59−194393,特開昭63−29569
5)、スチリルアミン誘導体、スチリルベンゼン誘導体
等(特開平2−209988)が、また、電子輸送層と
しては、オキサジアゾール誘導体等(日本化学会誌N
o.11,p1540(1991)が報告されている。
現在まで、様々な素子構造及び有機材料を用いることに
より、初期的には1000cd/m2以上の高輝度発
光、駆動電圧10V程度の素子が得られているが、連続
駆動を行った場合、従来の有機材料では数時間で光出力
の低下、駆動電圧の上昇が観測され、EL素子の長期耐
久性には大きな問題を抱えている。特に青色発光素子に
おいては、まだ材料の探索が十分に行われておらず、発
光効率の向上など多くの課題が残されている。これらの
例を含め有機化合物を発光体とするキャリア注入型電界
発光素子はその研究開発の歴史も浅く、未だその材料研
究やデバイス化への研究が十分になされているとは言え
ず、現状では更なる輝度の向上、発光波長のコントロー
ルあるいは耐久性の向上など多くの課題を抱えているの
が実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の実情に鑑みて成されたものであり、その目的は十分
な輝度と発光性能が長時間に亘って持続する耐久性に優
れた有機電界発光素子(有機EL素子)を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するための有機EL素子の構成要素について鋭意
検討した結果、陽極及び陰極と、これらの間に挟持され
た一層または複数層の有機化合物層より構成される電界
発光層素子において、前記有機化合物層のうち少なくと
も一層を、特定なオキサジアゾール系化合物を構成成分
とする層とすることにより、上記課題に対し有効な電界
発光素子を提供できることを見いだした。
【0006】また、陽極及び陰極の間に、一層以上の発
光層及び一層以上の電子輸送層を構成要素として含有す
る電界発光素子、あるいは陽極及び陰極の間に一層以上
の正孔輸送層及び一層以上の発光層及び一層以上の電子
輸送層を構成要素として含有する電界発光素子におい
て、前記電子輸送層のうち少なくとも一層を、特定なオ
キサジアゾール系化合物を構成成分とする層とすること
によって更に有効な電界発光素子を提供できることを見
いだした。
【0007】すなわち、本発明によれば、陽極及び陰極
と、これらの間に挟持された一層または複数層の有機化
合物より構成される電界発光素子において、前記有機化
合物層のうち少なくとも一層が、下記一般式(I)(化
1)で表される有機化合物を構成成分とする層であるこ
とを特徴とする電界発光素子が提供される。
【化1】 (式中、Ar1、Ar2は各々独立に置換または未置換の
芳香族炭化水素基あるいは置換または未置換の芳香族複
素環基を表わし、各々同一でも異なっていてもよい。X
はナフタレン残基を表わす。)また、本発明によれば、
陽極及び陰極の間に、一層以上の発光層及び一層以上の
電子輸送層を構成要素として含有する電界発光素子、あ
るいは陽極及び陰極の間に、一層以上の正孔輸送層及び
一層以上の発光層及び一層以上の電子輸送層を構成要素
として含有する電界発光素子において、前記電子輸送層
のうち少なくとも一層が、上記一般式(I)(化1)で
表される有機化合物を構成成分とする層であることを特
徴とする電界発光素子が提供される。
【0008】本発明は前記したように有機化合物層の少
なくとも一層に特定なオキサジアゾール系化合物を含有
させたものであるが、かかる前記一般式(I)(化1)
で表される化合物について以下に具体例を挙げて説明す
る。ただし、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0009】一般式(I)化1においてAr1、Ar2
適用される芳香族炭化水素基あるいは芳香族複素環基と
してはスチリル、フェニル、ビフェニル、ターフェニ
ル、ナフチル、アントリル、アセナフテニル、フルオレ
ニル、フェナントリル、インデニル、ピレニル、ピリジ
ル、ピリミジル、フラニル、ピロニル、チオフェニル、
キノリル、べンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イン
ドリル、カルバゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサ
リル、ベンゾイミダゾリル、ピラゾリル、ジベンゾフラ
ニル、ジベンゾチオフェニル、オキサゾリル、オキサジ
アゾリル基等が挙げられる。これらの芳香族炭化水素基
あるいは芳香族複素環基は更に1つ以上のハロゲン原
子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、トリフル
オロメチル基、炭素数1〜12、好ましくは1〜6アル
キル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フェニル
基、スチリル基、ナフチル基、チオフェニル基、アラル
キル基、ビフェニル基、ビチオフェニル基、フラニル
基、ビフラニル基、ピロニル基、ビピロニル基等の置換
基を有していても良い。
【0010】又、Xは2価のナフタレン残基を表わし、
例えば具体的には以下の基等が挙げられる。
【表1】
【0011】次に、本発明で使用される前記一般式
(I)で表わされるオキサジアゾール系化合物の具体例
を以下に示す。
【表2−(1)】
【表2−(2)】
【0012】本発明における電界発光素子は、以上で説
明した有機化合物を真空蒸着法、溶液塗布法等により、
有機化合物層全体で0.5μmより小さい厚み、さらに
好ましくは、各有機化合物層を10nm〜100nmの
厚みに薄膜化することにより有機化合物層を形成し、陽
極及び陰極で直接または間接的に挟持することにより構
成される。また、構成有機化合物が著しく薄膜形成能に
富む場合、10nm以下の膜厚において層を形成するこ
とも可能である。また、別の有機化合物層中やポリマー
半導体層中に添加剤としてドーピングさせることも有効
である。また逆に本発明で説明される各有機化合物層中
に添加物として他の物質を複数種でも添加することもで
きる。
【0013】本発明の電界発光素子は発光層に電気的に
バイアスを印加し発光させるものであるが、わずかなピ
ンホールによって短絡をおこし、素子として機能しなく
なる場合もあるので、有機化合物層の形成には皮膜形成
性に優れた化合物を併用することが望ましい。さらにこ
のような皮膜形成性に優れた化合物とポリマー結合剤を
組み合わせて有機化合物層を形成することもできる。こ
の場合に使用できるポリマー結合剤としては、ポリスチ
レン、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレ
ート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド等
を挙げることができる。
【0014】陽極材料としては、ニッケル、金、白金、
パラジウムやこれらの合金あるいは酸化スズ(Sn
2))、酸化スズ−インジウム(ITO)、ヨウ化銅
などの仕事関数の大きな金属やそれらの合金、化合物、
更にはポリ(3−メチルチオフェン)等のポリアルキル
チオフェンやポリピロール、ポリアリーレンビニレン等
の導電性ポリマーなどを用いることができる。金属と導
電性ポリマーの積層体としても良い。一方、陰極材料と
しては、仕事関数の小さな銀、錫、鉛、カルシウム、マ
グネシウム、マンガン、インジウム、アルミニウム、或
はこれらの合金が用いられる。陽極及び陰極として使用
する材料のうち少なくとも一方は、素子の発光波長領域
において十分透明であることが望ましい。具体的には8
0%以上の光透過率を有することが望ましい。しかし、
端面発光の素子形態をとるときにはむしろ両極とも光反
射率が大きい方が望ましい。
【0015】本発明の電界発光素子は以上の各層をガラ
ス、プラスチックフィルム等の透明基板上に順次積層さ
れて素子として構成されるわけであるが、素子の安定性
の向上、特に大気中の水分、酸素に対する保護のため
に、別に保護層を設けたり、素子全体をセル中にいれ、
シリコンオイルや乾燥剤等を封入、もしくは、真空セル
中に封入してもよい。
【0016】以下、図面に沿って本発明をさらに詳細に
説明する。図1〜7においては、1は基板、2、4は電
極、3aは発光層、3bは電子輸送層、3cは正孔輸送
層である。図1は、基板上に電極2を設け、電極2上に
発光層3aを単独で設け、その上に電極を設けた構成の
ものである。図2は、図1において電極2と発光層3a
の間に正孔輸送層3cを設けたものである。図3は、図
1において発光層3aと電極4の間に電子輸送層3bを
設けたものである。図4は、図3において電極2と発光
層3aとの間に正孔輸送層3cを設けたものである。以
上代表的な構成例について図示したがこれらは最も基本
的な構成例であり、さらに電荷輸送性を向上させるため
の層等が各所に挿入されていても良い。例えば、図5
は、図2において正孔輸送層3cが少なくとも2層以上
の層からなる場合であり、図6は、図3において電子輸
送層3bが少なくとも2層以上の層からなる場合であ
る。また、図7は、図4において、正孔輸送層と電子輸
送層の何れかもしくは両層が少なくとも2層以上の層か
らなる場合である。これら複数の有機化合物層はその役
割によって異なる名称で呼ばれることがある。例えば、
正孔輸送層が正孔注入層であったり、電子バリヤー層で
あったり、励起子バリヤー層であったりする。本発明に
おいては正孔輸送層とは発光層と陽極電極の間の全ての
有機化合物層を意味し、電子輸送層とは発光層と陰極電
極の間の全ての有機化合物層を意味する。また、発光層
が複数存在するようなタンデム型積層構成をとる場合に
も適用される。また、本発明においては、透明陽極を透
明基板上に形成し、図1〜図7のような構成とすること
が望ましいが、場合によっては、その逆構成をとっても
良い。
【0017】本発明の中で組み合わせて使用される各種
材料については正孔輸送性、電子輸送性、発光性等の機
能を有するものであればいずれのものも使用できるが、
例えば以下に示す従来公知のものが使用できる。
【0018】発光層材料としては、固体において強い蛍
光を有し50nm以下の薄膜において緻密な膜を形成す
る物質が好ましい。これまで有機EL素子の発光層に用
いられてきた従来公知の材料はすべて本発明の有機EL
素子に適用することができる。たとえば、金属キレート
化オキシノイド化合物(8−ヒドロキシキノリン金属錯
体)(特開昭49−194393,特開昭63−295
695)、1,4ジフェニルブタジエンおよびテトラフ
ェニルブタジエンのようなブタジエン誘導体、クマリン
誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、オキサジアゾール
誘導体、オキサゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、
スチリルアミン誘導体、ビススチリルベンゼン誘導体
(特開平2−247277)、トリススチリルベンゼン
誘導体(特開平3−296595)、ビススチリルアン
トラセン誘導体(特開平3−163186)、ペリノン
誘導体、アミノピレン誘導体等は優れた発光層材料であ
る。以下に本発明で有用な発光層材料の具体例について
示す。
【0019】
【表3−(1)】
【0020】
【表3−(2)】
【0021】
【表3−(3)】
【0022】正孔輸送層材料としては、これまで正孔輸
送層材料として用いられてきた材料をすべて利用するこ
とができるが、少なくとも2つの芳香族3級アミンを含
み、かつ芳香族3級アミンがモノアリールアミン、ジア
リールアミン、トリアリールアミンである化合物が好ま
しい。代表的な有用な芳香族3級アミンとして、USP
No.4,175,960、USP No.4,53
9,507、昭63−264692によって開示されて
いる化合物を利用することができる。また、USP N
o.4,720,432に開示されているポルフィリン
誘導体(フタロシアニン類)も有用な化合物である。以
下に有用な正孔輸送層材料の具体例を示す。
【0023】
【表4−(1)】
【0024】
【表4−(2)】
【0025】電子輸送層材料としては、これまで電子輸
送層材料として使用されてきた公知の材料をすべて利用
することができる。1つの好ましい電子輸送材料は、電
子輸送能の発現ユニットであるオキサジアゾール環を少
なくとも1つ以上含む化合物である。代表的な有用なオ
キザジアゾール化合物は、Appl.Phys.Let
t55,1489(1989)および日本化学会誌15
40(1991)に開示されている。さらに、本発明の
積層電界発光素子の電子輸送層に使用するために好まし
い有機物質は8−ヒドロキシキノリンのキレートを含め
た金属キレート化オキシノイド化合物である。さらに、
他の好ましい電子輸送層材料としては、1,4−ジフェ
ニルブタジエンおよびテトラフェニルブタジエンのよう
なブタジエン誘導体、クマリン誘導体、ビススチリルベ
ンゼン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、ベン
ズオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキ
サゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ナフタルイミ
ド誘導体、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド誘導体、
キナクリドン誘導体等を挙げることができる。以下にこ
れらの具体例を示す。
【0026】
【表5】
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0028】実施例1 表面抵抗20Ω/□のITO陽極を有するガラス基板上
に前記化合物(C−10)で示されるトリフェニルアミ
ン誘導体より成る厚さ400Åのホール輸送層、前記化
合物(B−8)より成る厚さ150Åの発光層、前記一
般式(I)の化合物(No.10)より成る厚さ200
Åの電子輸送層、前記化合物(D−5)よりなる電子注
入層を250Å、さらに、原子比10:1のMgAg合
金より成る厚さ2000Åの陰極を順次真空蒸着法によ
り積層して図6に示すようなEL素子を作製した。素子
作製時の基板温度は室温、真空度は0.7×10-6to
rrであった。また、EL素子の発光面は2×2mmの
大きさである。この様にして得られたEL素子に直流電
圧を印加し駆動したところ、駆動電圧14.0V、電流
密度107.5mA/cm2において、5.6cd/m2
の発光輝度を示した。また、このときのEL発光ピーク
波長は499nmであった。この素子を乾燥空気中にお
いて1ヶ月室温保存後、再び、駆動したところ、明瞭な
発光が観測された。
【0029】実施例2 表面抵抗20Ω/□のITO陽極を有するガラス基板上
に前記化合物(C−10)で示されるトリフェニルアミ
ン誘導体より成る厚さ400Åのホール輸送層、前記化
合物(B−8)より成る厚さ150Åの発光層、前記一
般式(I)の化合物(No.14)より成る厚さ200
Åの電子輸送層、前記化合物(D−5)よりなる電子注
入層を250Å、さらに、原子比10:1のMgAg合
金より成る厚さ2000Åの陰極を順次真空蒸着法によ
り積層して図6に示すようなEL素子を作製した。素子
作製時の基板温度は室温、真空度は0.7×10-6to
rrであった。また、EL素子の発光面は2×2mmの
大きさである。この様にして得られたEL素子に直流電
圧を印加し駆動したところ、駆動電圧16.4V、電流
密度135mA/cm2において、15cd/m2の発光
輝度を示した。また、このときのEL発光ピーク波長は
475nmであった。この素子を乾燥空気中において1
ヶ月室温保存後、再び、駆動したところ、明瞭な発光が
観測された。
【0030】比較例1 電子輸送層に下記化合物(化2)を用いた以外は実施例
1と同様にEL素子を作製した。この素子に直流電圧を
印加したところ、明瞭な青緑色の発光が認められた。し
かし、1ヶ月室温保存後においては、EL発光は認めら
れなかった。
【化2】 比較例2 電子輸送層に下記化合物(化3)を用いた以外は実施例
1と同様にEL素子を作製した。この素子に直流電圧を
印加したところ、電流密度30mA/cm2においても
40cd/m2の発光輝度が観察された。このときの駆
動電圧は10.7Vであった。しかしながらこの素子は
極めて耐久性が悪く、数分間でEL発光が停止した。
【化3】
【0031】
【発明の効果】本発明の電界発光素子は、有機化合物の
構成材料として前記一般式(I)(化1)で表される化
合物を用いたことから、発光性能が長期間にわたって持
続し、耐久性に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】2枚の電極間に発光層単独を挾持する電界発光
素子の模式断面図である。
【図2】2枚の電極間に発光層と正孔輸送層を挾持する
電界発光素子の模式断面図である。
【図3】2枚の電極間に発光層と電子輸送層を挾持する
電界発光素子の模式断面図である。
【図4】2枚の電極間に正孔輸送層、発光層及び電子輸
送層をその順序で挾持する電界発光素子の模式断面図で
ある。
【図5】図2において正孔輸送層が2層以上からなる電
界発光素子の模式断面図である。
【図6】図3において電子輸送層が2層以上からなる電
界発光素子の模式断面図である。
【図7】図4において正孔輸送層と電子輸送層の何れか
もしくは両層が少なくとも2層以上からなる電界発光素
子の模式断面図である。
【符号の説明】
1……基板、2、4……電極、3a……発光層、3b…
…電子輸送層、3c……正孔輸送層。
フロントページの続き (72)発明者 田元 望 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平7−11249(JP,A) 特開 平6−140156(JP,A) 特開 平4−363894(JP,A) 特開 平6−215874(JP,A) 特開 平6−88072(JP,A) 特開 平5−302081(JP,A) 特開 平5−214334(JP,A) 特開 昭58−8763(JP,A) 特開 平4−46350(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/14 H05B 33/22 C09K 11/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極及び陰極と、これらの間に挟持され
    た一層または複数層の有機化合物より構成される電界発
    光素子において、前記有機化合物層のうち少なくとも一
    層が、下記一般式(I)(化1)で表される有機化合物
    を構成成分とする層であることを特徴とする電界発光素
    子。 【化1】 (式中、Ar1、Ar2は各々独立に置換または未置換の
    芳香族炭化水素基あるいは置換または未置換の芳香族複
    素環基を表わす。Ar1とAr2は各々同一でも異なって
    いてもよい。Xはナフタレン残基を表わす。)
  2. 【請求項2】 陽極及び陰極の間に、一層以上の発光層
    及び一層以上の電子輸送層を構成要素として含有する電
    界発光素子、あるいは陽極及び陰極の間に一層以上の正
    孔輸送層及び一層以上の発光層及び一層以上の電子輸送
    層を構成要素として含有する電界発光素子において、前
    記電子輸送層のうち少なくとも一層が、請求項1に記載
    の一般式(I)で表される有機化合物を構成成分とする
    層であることを特徴とする電界発光素子。
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WO2022177358A1 (ko) * 2021-02-19 2022-08-25 주식회사 엘지화학 화합물 및 이를 포함하는 유기 발광 소자

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