JP3273289B2 - 染み抜き用組成物 - Google Patents
染み抜き用組成物Info
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Description
付着した油性のシミ汚れを除去するのに適した染み抜き
用組成物に関するものである。
を有効成分とし、主として衣服などに付着した油性のシ
ミ汚れを除去するためのものがあった。このものは、衣
服のシミの部分に滴下して油脂や口紅などの油性の汚れ
を繊維から溶出させ、他の布やティッシュ・ペーパーで
拭い取るのである。
口紅が増えてきている。このタイプの口紅は、コーヒー
・カップ等の口を付けた部分に付着しにくいとともに、
口紅を塗る頻度を減少させることができる。
して形成されたシミは、落ちにくいという機能の故に従
来の染み抜き用組成物では十分な除去が困難であるとい
う問題があった。
通常の油性シミ汚れと共に落ちにくいタイプの口紅など
のように除去が困難なシミでも、従来よりもきれいに除
去することができる染み抜き用組成物を提供しようとす
るものである。
決すべく鋭意研究を行った結果、炭素数が6以下のアル
コールと、低級アルコールと有機酸とのエステルとを有
効成分として含有せしめることにより、通常の油性シミ
汚れと共に落ちにくいタイプの口紅などのように除去が
困難なシミでも好適に除去することができることを見出
し、この発明を完成したものである。
は、炭素数が6以下のアルコールを約20〜60重量%
と、炭素数が4以下の低級アルコールと有機酸とのエス
テルを約40〜80重量%とを有効成分として含有する
ことを特徴とする。
重量%未満とすると極性の高い汚れが落ち難く、約60
重量%を越えると極性の低い汚れが落ち難い。また、ア
ルコールの炭素数が6を越えると、その使用時における
蒸発分の吸引によって人体に悪影響を及ぼす可能性がで
てくるとともに常温で固形状となるので染み抜き剤とし
ては扱いにくく、またコストが上がるという欠点が生ず
る。この炭素数が6以下のアルコールとして、例えばイ
ソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、第3級ブチルアルコ
ールなどを選択して実施することができる。イソプロピ
ルアルコールを選択すると、上記の三点において好適に
使用することができる。なお、このイソプロピルアルコ
ールは極性が高いという性質を有している。
機酸とのエステルを約40重量%未満とすると極性の低
い汚れが落ち難く、約80重量%を越えると極性の高い
汚れが落ち難い。この炭素数が4以下の低級アルコール
と有機酸とのエステルとして、例えば酢酸ブチル、酢酸
エチルなどを選択して実施することができる。この中で
酢酸ブチルを選択して実施すると、落ち難いタイプの口
紅の染みを非常に落としやすく、且つ生地を傷めにくい
とともに色落ちを起こしにくいという利点がある。な
お、酢酸ブチルは、イソプロピルアルコールよりは極性
が低いがベンジンよりは極性が高いという性質を有して
いる。
4以下の低級アルコールと有機酸とのエステルとの配合
比率は約3:2から約1:4の範囲が洗浄力の点で好ま
しい。約5:0から3:2の範囲では極性の低い汚れが
落ち難く、約1:4から0:5の範囲では極性の高い汚
れが落ち難いからである。
好ましくは約1〜10重量%含有することとして実施す
ることもできる。布地などの繊維への染み抜き用組成物
の浸透力を高め、また、汚れ成分を包み込んで繊維から
離脱しやすくするとともに、繊維への再付着を防止する
ことができる。これにより、衣類等のシミ汚れの除去性
能をさらに向上させることができる。なお、界面活性剤
は揮発性が低いため、あまり多く配合すると布地にシミ
となって残ってしまう恐れがある。界面活性剤を約10
重量%以下とすると、水を含ませた布等で輪ジミを残さ
ずにシミを落とすことができるという利点がある。
オン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性
剤、それぞれ単独或いは複数を組み合わせて用いること
ができる(但し、陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活
性剤との組合せを除く)。
ルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸エステル塩、多価アルコール脂肪
酸エステル塩、脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル
塩などのサルフェート系、アルキルアリルスルホン酸
塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、脂肪酸アミドスルホン酸塩などのスルホネート系、
高級アルコールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレン
アルキルエーテルリン酸エステル塩などのフォスフェー
ト系、それに脂肪酸塩などを選択できる。
ルコールの脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキ
ル(フェニル)エーテル、脂肪酸アルキロールアミド、
アミンオキサイドなどを選択できる。
アミン塩、第4級アンモニウム塩、ポリオキシエチレン
アルキルアミンなどを選択できる。
ン系、ベタイン系、アミノカルボン酸系などを選択でき
る。
のであり、通常の油性シミ汚れと共に落ちにくいタイプ
の口紅などのように除去が困難なシミでも、従来よりも
きれいに除去することができる染み抜き用組成物を提供
することができる。
る。
次のものを調整した。 (実施例)実施例1としてイソプロピルアルコールと酢
酸ブチルとを約4:6の配合比率で混合したものを、実
施例2としてイソプロピルアルコールと酢酸ブチルとを
約4:6の配合比率で混合したものに対してポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテルとトリエタノールア
ミンを少量混合したものを作成した。
プロピルアルコールを38.6重量%、酢酸ブチルを5
7.9重量%、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル(三洋化成工業社製、商品名ノニポール160)を
3.0重量%、トリエタノールアミン(三井東圧化学社
製、商品名T.E.A)を0.5重量%である。
エーテルは界面活性剤として機能し、トリエタノールア
ミンは過酸化水素を併用する際の洗浄助剤(アルカリ
剤)として働く。 (比較例)一方、比較例として次のものを調整した。
(単体)を、比較例2としてイソブチルアルコール(単
体)を、比較例3として酢酸ブチル(単体)を、比較例
4として石油系溶剤(リグロイン)を、比較例5として
塩素系溶剤(1,1,1−トリクロロエタン)を、比較
例6としてイソプロピルアルコールとリグロインを約
4:6の割合いで配合したものを形成した。
ン)は極性が低いという性質を有しており、比較例5の
塩素系溶剤(1,1,1−トリクロロエタン)は一般的
にドライ・クリーニングで使用されているもので、石油
系溶剤(リグロイン)よりも極性が高い。 (評価試験)次に、上記の各実施例及び各比較例の染み
抜き用組成物を用い、以下のような染み抜き性能に関す
る評価試験を行った。
れ綿布に付着せしめる。それから3時間経過して綿布に
汚れが染み込みシミが形成された後、既述のようにして
調整した各染み抜き用組成物を用いて染み抜きの処理を
行なった。
の裏側に当て布をあて、表側から染み抜き用組成物を収
容した容器の口部で叩きつつ染み汚れを繊維から染み抜
き用組成物中へと溶出させた後、水を含ませた他の布で
染み抜き用組成物が含浸されている部分を叩くようにし
てこれを拭き取るものである。三種の汚れの元として、
次のからのものを用いた。
名テスティモTPK−1)。 一般的な口紅(資正堂社製、商品名レシェンテPK
484)。
RED 5B)を配合したもの)。
抜き試験後の綿布の白色度、染み抜き試験前の綿布の白
色度をそれぞれ測定し、この測定値を用い、次述の汚れ
除去率(%)の計算式により、シミ汚れの除去率(%)
を算出した。 〔汚れ除去率(%)=(試験後の白色度−試験前の白色
度)÷(綿布の白色度−試験前の白色度)〕 なお、前記各白色度は測色色差計(日本電色工業社製、
商品名SZ−Σ80OF−3型)を使用して測定した。
試験結果を表1に示す。
抜き用組成物の試験結果は各比較例のものと比較して、
の落ちにくい口紅の汚れ除去率(%)に関しては特に
優れていることが分かる。また、実施例2の試験結果よ
り、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとト
リエタノールアミンとをさらに混合したものは、より除
去効果に優れたものとなることが分かる。
落ちにくい口紅などの油系のシミ汚れの除去に特に優れ
ている理由は、極性がある程度高いイソプロピルアルコ
ールと、これよりは極性が低いがリグロインよりは極性
が高い酢酸ブチルとの双方の相乗的な作用に起因するも
のと推定される。比較例1及び3の試験結果に示される
ように、イソプロピルアルコールと酢酸ブチルとは、単
体ではシミ汚れの除去効果はあまり期待できないのであ
る。
成物を用い、上記と同様にして、通常のシミ汚れに対す
る染み抜き性能に関する評価試験を行った。
ン、バター、マヨネーズ、食用油、ラー油、ゴマ油であ
る。シミ汚れの除去率(%)の試験結果を表2に示す。
組成物は通常の油性シミ汚れに対する染み抜き性能に関
しても非常に優れていることが分かる。
は通常の油性シミ汚れに対する染み抜き性能は従来のも
のと同等の性能を持ちながら、さらに、落ちにくいタイ
プの口紅などのように除去が困難なシミでも従来よりも
きれいに除去することができるという利点を有する。
Claims (4)
- 【請求項1】 炭素数が6以下のアルコール約20〜6
0重量%と、炭素数が4以下の低級アルコールと有機酸
とのエステル約40〜80重量%とを有効成分として含
有することを特徴とする染み抜き用組成物。 - 【請求項2】 界面活性剤を、約1〜40重量%含有す
る請求項1記載の染み抜き用組成物。 - 【請求項3】 前記炭素数が6以下のアルコールが、イ
ソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、及び第3級ブチルア
ルコールよりなる群から選択されるものである請求項1
または2に記載の染み抜き用組成物。 - 【請求項4】 前記低級アルコールと有機酸とのエステ
ルが、酢酸ブチル及び酢酸エチルの中から選択されるも
のである請求項1乃至3のいずれかに記載の染み抜き用
組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18756094A JP3273289B2 (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 染み抜き用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18756094A JP3273289B2 (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 染み抜き用組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001242456A Division JP3831839B2 (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 油性染み抜き用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0860531A JPH0860531A (ja) | 1996-03-05 |
JP3273289B2 true JP3273289B2 (ja) | 2002-04-08 |
Family
ID=16208226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18756094A Expired - Lifetime JP3273289B2 (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 染み抜き用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
US6200945B1 (en) | 1999-05-20 | 2001-03-13 | Mcdonnell Douglas Corporation | Environmentally safe solvent composition |
EP3904585A4 (en) * | 2018-12-28 | 2022-09-28 | Kao Corporation | WIPER DETERGENT COMPOSITION FOR FIBER PRODUCT |
-
1994
- 1994-08-09 JP JP18756094A patent/JP3273289B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0860531A (ja) | 1996-03-05 |
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