JP3273226B2 - カードコネクタ - Google Patents

カードコネクタ

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JP3273226B2
JP3273226B2 JP30386594A JP30386594A JP3273226B2 JP 3273226 B2 JP3273226 B2 JP 3273226B2 JP 30386594 A JP30386594 A JP 30386594A JP 30386594 A JP30386594 A JP 30386594A JP 3273226 B2 JP3273226 B2 JP 3273226B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カードコネクタ、特
に、電話加入者のような加入者の同一性を識別するモジ
ュールである超小型のSIM(Subscriber Identity Mo
dule)カードを使用対象とするカードコネクタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のカードコネクタが特表平
5−502959に記載されており、このものを図18
と図19とに示してある。このカードコネクタは、縦横
寸法が25×15mmの大きさの上記SIMカードを使
用対象とするものである。このカードコネクタは、合成
樹脂製のベース100と、ベース100に開閉可能に取
り付けられたカバー110と、ベース100と共にイン
サート成形されてベース100に所定の配列で固定され
た複数の接片部材120とを有している。そして、複数
の接片部材120のそれぞれは、カードC側の面電極
(不図示)に対応する電極接点部121やその電極接点
部121の弾性変位を可能にする弾性片部122、さら
にはベース100に合成樹脂層中に埋入された取付片部
123や配線基板Pに半田付けされる接続用端子部12
4を一体に備えている。
【0003】このカードコネクタにおいて、それぞれの
接片部材120の弾性片部122は、カードCの面電極
で電極接点部121が押さえられたときに弾性変形する
ので、ベース100の電極接点部121との対応箇所に
は、弾性片部122の弾性変形に伴う電極接点部121
の変位を許容するための空間が形成されている必要があ
る。
【0004】ところで、上記カードコネクタのように、
ベース100を接片部材123…と共にインサート成形
するものにおいては、電極接点部121の変位を許容す
るための上記空間を図18や図19に示したような開口
101によって形成することを余儀なくされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ベース100に開口1
01が形成されており、その開口101の中で電極接点
部121が変位するようになっている従来の上記カード
コネクタにおいては、図19のようにそのベース100
を配線基板Pに重ねて搭載したときには、開口101の
中で変位した電極接点部121が配線基板Pの表面に干
渉し、電極接点部121が配線基板Pを傷付けたり電極
接点部121が損傷を受けたりするおそれがあり、ま
た、ベース100が配線基板Pの回路パターンに重なっ
ているときには電極接点部121が回路パターンに誤接
触してしまったりするおそれがある。
【0006】そこで、従来は、配線基板Pに形成した開
口箇所に上記ベース100を搭載したり、配線基板Pに
おけるベース100の搭載箇所には回路パターンを設け
ないようにしたりすることが行われていた。
【0007】しかしながら、例えば携帯電話器に組み込
まれている電子回路のように様々な電子部品の実装密度
を高めることが顕著に要求されているような機器におい
て、カードコネクタのベース100の搭載箇所に回路パ
ターンを形成することができないというような制約があ
ると、回路パターンを形成できないデッドスペースが広
くなり、電子部品の実装密度を高めたり配線基板面の有
効利用を図る上での障害になり、ひいては機器の小型化
を促進することが阻害される。
【0008】本発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
である。
【0009】本発明の目的は、合成樹脂製のベースを接
片部材と共にインサート成形する必要がなく、また、カ
ードの面電極に電極接点部が押されて接片部材の弾性片
部が弾性変形したとき等に電極接点部がベースの裏側へ
突き出るという事態の起こるおそれのないカードコネク
タを提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、ベースが重なり状に
配備される配線基板におけるベースとの重なり箇所を回
路パターンの形成箇所として有効利用することのできる
カードコネクタを提供することである。
【0011】また、本発明の他の目的は、カードコネク
タにおけるベースとカバーとの新規なロック構造を提案
することである。
【0012】本発明のさらに他の目的は、上記ロック構
造を構成している要素の製作を容易にし、しかもそのロ
ック構造の使い勝手を向上させることである。
【0013】本発明のさらに他の目的は、上記SIMカ
ードを使用対象とする超小型のカードコネクタに十分な
強度を持たせることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のカ
ードコネクタは、合成樹脂製のベースと、ベースに開閉
可能に取り付けられたカバーと、ベースの底壁に相対設
されかつその底壁の端縁で開放された一対の溝でなる圧
入用溝部と、この圧入用溝部に圧入状態で保持される取
付片部に弾性片部が延設されていると共にカバー側に保
持されたカードの面電極がカバーが閉じられたときに接
触する電極接点部が上記弾性片部に設けられた接片部材
と、を備えるカードコネクタであって、ベースの一端部
にカバーの一端部が開閉可能に軸着されており、カバー
の裏面側に押え板がスライド自在 に保持されていると共
に、この押え板の表面側に設けられた凹凸状の滑り止め
箇所が上記カバーに開設された開口に嵌め込まれ、この
押え板に裏面側に突出するリブ部が設けられ、このリブ
部の一端部に凹欠状の係合溝が設けられているのに対
し、ベースの底壁における接片部材の電極接点部との非
対向箇所に、カバーを閉じたときに上記リブ部が嵌合す
る開口が開設され、この開口の端縁部に、上記押え板の
係合溝が嵌脱される係合片部が設けられている、という
ものである。
【0015】請求項2に係る発明のカードコネクタは、
請求項1記載のカードコネクタにおいて、ベースの底壁
が、配線基板に重なり状に配備される構成になっている
というものであり、また、請求項3に係る発明のカード
コネクタは、請求項1記載のカードコネクタにおいて、
ベースの底壁が、回路パターンを具備する配線基板の上
記回路パターン形成箇所に重なり状に配備される構成に
なっているというものである。
【0016】請求項4に係る発明のカードコネクタは、
請求項2又は請求項3記載のカードコネクタにおいて、
ベースの底壁の端縁から突出される接続用端子部が接片
部材における取付片部に延設されているというものであ
る。
【0017】請求項5に係る発明のカードコネクタは、
請求項1記載のカードコネクタにおいて、押え板が合成
樹脂製であるというものである。
【0018】請求項6に係る発明のカードコネクタは、
請求項5記載のカードコネクタにおいて、押え板の表面
におけるカードの開口に臨む部分の一部の滑り止め箇所
が設けられていると共に他部に押え板のスライド方向を
示す表示が凹凸状に明示されているというものである。
【0019】請求項7に係る発明のカードコネクタは、
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、
請求項6のいずれかに記載のカードコネクタにおいて、
カバーが、縦横寸法が25×15mmの大きさのSIM
カードを裏面側に保持できる大きさを有するというもの
である。
【0020】請求項8に係る発明のカードコネクタは、
請求項7記載のカードコネクタにおいて、カバーが、金
属製であるというものである。
【0021】
【作用】請求項1に係る発明によると、ベースの底壁に
設けられた一対の溝でなる圧入用溝部に接片部材の取付
片部を圧入することにより接片部材がベースに取り付け
られるので、合成樹脂製のベースを接片部材と共にイン
サート成形する必要がなくなる。そのため、ベースにお
ける接片部材の取付箇所にインサート成形に際して必要
になる開口を形成しなくて済む。従って、接片部材の弾
性片部や電極接点部に対してベースの底壁が対向し、カ
ードの面電極に電極接点部が押されて接片部材の弾性片
部が弾性変形したときなどに電極接点部がベースの裏側
へ突き出たりすることがベースの底壁によって防止され
る。また、カバーを閉じると押え板のリブ部がベースの
底壁の開口に嵌合する。従って、カバーを閉じ、押え板
の滑り止め箇所に当てた指で押え板をスライドさせる
と、リブ部の係合溝がベース側の係合片部に嵌合してカ
バーがベースに対してロックされる。押え板を逆向きに
スライドさせるとロックが解除される。
【0022】請求項2、請求項3、請求項4に係る発明
のように、ベースの底壁が、配線基板に重なり状に配備
される構成となっている場合には、上記の電極接点部が
ベースの裏側へ突き出たりすることがベースの底壁によ
って防止されるという作用が特に有益なものとなる。す
なわち、ベースの裏側へ突き出た電極接点部が配線基板
と干渉して電極接点部や配線基板が傷付くといった事態
が起こるおそれがなく、特に請求項3に係る発明におい
ては、電極接点部が配線基板の回路パターンに誤接触す
るという事態の起こるおそれがない。このため、配線基
板におけるカードコネクタ搭載箇所にも回路パターンを
形成することができるようになる。
【0023】請求項5に係る発明のように押え板が合成
樹脂製であると、凹凸状の上記滑り止め箇所や、請求項
に係る発明のスライド方向を示す凹凸状の表示を押え
板の成形時に同時に凹凸状に具備させることができる。
【0024】請求項7に係る発明によると、電話加入者
のような加入者の同一性を識別するモジュールである超
小型のSIM(Subscriber Identity Module)カードの
使用が可能となり、また、請求項8に係る発明による
と、そのようなカードを使用する超小型の当該カードコ
ネクタに要求される強度が金属製のカバーによって確保
される。
【0025】
【実施例】図1は本発明の実施例のカードコネクタにお
ける接片部材5,6,7が組み込まれたベース1の平面
図、図2は図1のII線矢視図、図3は図1のIII線
矢視図、図4は配線基板Pに搭載した状態での図1のI
V−IV線に沿う断面図、図5は配線基板Pに搭載した
状態での図1のV−V線に沿う断面図、図6は図5のV
I部拡大図、図7は図5のVII部拡大図、図8は図1
のVIII−VIII線に沿う断面図、図9はベース1
への接片部材5,6の圧入工程を示す説明図、図10は
上記カードコネクタの平面図、図11はカバー4と押え
板9とを示す概略斜視図、図12はカバーの動作を表し
た側面図、図13は図12のXIII−XIII線に沿
う部分においてその一部を拡大図で示した断面図、図1
4は本発明の実施例のカードコネクタにおけるカードセ
ット状態での断面図、図15はベースとカバーとがロッ
クされていないときの断面図、図16はベースとカバー
とがロックされているときの断面図である。
【0026】図1において、1は電気絶縁性に優れた合
成樹脂成形体でなるベースである。このベース1におい
て、その底壁2には略中央部を境にしてその両側に接片
部材配備スペースS1,S2が区画形成されている。
【0027】一方のスペースS1はリブ状の縁枠部2
3,24,25によって取り囲まれている。そして、そ
のスペースS1として区画されている部分においては、
底壁2に横3列に凹溝21…が設けられていると共に、
それらの凹溝21…の両側部分であって縁枠部24,2
5の隣接箇所に縦長の開口26,27が開設されてい
る。これらの開口26,27からは細幅部分26a,2
7aが連設されている。また、上記縁枠部23,24や
縁枠部23,25によって形作られている2つのコーナ
部にそれぞれ段部28,29が備わっていると共に、そ
のうちの一方の段部29には当該段部29よりも少し背
高の段部31が付設されている。図1で類推できるよう
に、これら3つの段部28,29,30において、底壁
2の両側に振り分けられている2つの段部28,29
は、それらの相互間に同図に仮想線で示したカードCが
嵌まり込むことによってそのカードCをベース1の幅方
向Wで位置決めすることに役立ち、他の1つの段部31
はカードCに具備されている傾斜縁C1と共働してカー
ドCのセット姿勢を適正に確保することに役立つ。即
ち、カードCにおける傾斜縁C1以外の3つのコーナ部
が段部31に対応してカードCがセットされた場合に
は、その段部31の上にコーナ部が乗ってしまって後述
するカバー4を閉じられなくなるようになっている。
【0028】横3列の上記凹溝21…のそれぞれに対し
ては、上記縁枠部23に横に並べて開設された3つの開
口32…が連通している。そして、3列の凹溝21…や
3つの開口32…のそれぞれには、図2や図6に示した
ように、相対向する一対の溝でなる圧入用溝部33が付
設されている。また、図6に示したように、それぞれの
上記凹溝21には、上記底壁2を貫通するように形成さ
れた孔の孔壁でなる係合面34が備わっている。
【0029】他方のスペースS2として区画されている
部分においても、底壁2に横3列に凹溝22…が設けら
れている。これらの凹溝21…は底壁2の端縁で開放し
ている。そして、3列の凹溝22…のそれぞれには、図
3や図7に示したように、相対向する一対の溝でなる圧
入用溝部35が付設されている。また、図7に示したよ
うに、それぞれの上記凹溝21には、上記底壁2を貫通
するように形成された孔の孔壁でなる係合面36が備わ
っている。
【0030】さらに、両方のスペースS1,S2に亘る
長い凹溝37が底壁2に設けられている。この凹溝37
においては、それぞれのスペースS1,S2に振り分け
てそれぞれ圧入用溝部38,39が付設されていると共
に、縁枠部23には上記凹溝37につながる開口41が
開設されている。なお、凹溝37の両端部分には上記底
壁2を貫通するように形成された孔の孔壁でなる係合面
37a,37bが備わっている。
【0031】図1に示すように、底壁2の長手方向Dの
端部には、左右一対の隆起部11,11が設けられ、こ
れらの隆起部11,11に軸体12,12が外向きに突
設されている。また、軸体12,12に隣接して後述す
るカバー4の開動限を規制するストッパ13,13が設
けられている。
【0032】上記した各凹溝21,22には、上記圧入
用溝部33,35に圧入して保持される接片部材5,6
がそれぞれ配備され、また、凹溝37には上記圧入用溝
部38,39に圧入して保持される2種類の接片部材
7,8(図5参照)が配備されるのである。
【0033】図4に示したように、一方の上記スペース
S1側の凹溝21に配備される接片部材5は、取付片部
51と、取付片部51に傾斜して延設された弾性片部5
2と、弾性片部52の先端部に延設されたカール状の電
極接点部53と、取付片部51に設けられて上記弾性片
部52とは反対側に延び出た接続用端子部54とを一体
に有する金属製帯形材でなり、電極接点部53には相手
方電極(カードCの面電極T1,T2:後述する)との
接触信頼性を高めるためのめっき処理が施されている。
そして、上記取付片部51は弾性片部52などの他の部
分に比べて幅広になっていると共に、適所に係合爪55
が切起し形成されている。なお、接続用端子部54は段
付状に折り曲げられている。
【0034】図4に示したように、他方の上記スペース
S2側の凹溝22に配備される接片部材6は、上記した
接片部材5と同様に、取付片部61と、弾性片部62
と、めっき処理された電極接点部63と、接続用端子部
64とを一体に有する金属製帯形材でなり、取付片部6
1は弾性片部62などの他の部分に比べて幅広になって
いると共に、適所に係合爪65が切起し形成されてい
る。なお、接続用端子部64は段付状に折り曲げられて
いる。
【0035】また、上記凹溝37に配備される一方の接
片部材7は、図5又は図7に示したように、取付片部7
1と、取付片部71から延び出た中間片部72と、中間
片部72に傾斜して延設された山形の弾性片部73と、
弾性片部73の先端部に延設された可動接点部74と、
取付片部71に設けられて上記中間片部72とは反対側
に延び出た接続用端子部75とを一体に有する金属製帯
形材でなり、電極接点部53には相手方電極(固定接点
部83:後述する)との接触信頼性を高めるためのめっ
き処理が施されている。そして、上記取付片部71は弾
性片部52などの他の部分に比べて幅広になっていると
共に、適所に係合爪76が切起し形成されている。な
お、接続用端子部54は段付状に折り曲げられている。
【0036】これに対し、接片部材8は、図5又は図6
に示したように、固定接点部83を具備する取付片部8
1と、取付片部81から延び出た接続用端子部82とを
一体に有する金属製帯形材でなり、固定接点部83には
上記可動接点部74との接触信頼性を高めるためのめっ
き処理が施されている。そして、上記取付片部81は他
の部分に比べて幅広になっていると共に、適所に係合爪
84が切起し形成されている。なお、接続用端子部82
は段付状に折り曲げられている。
【0037】図9は上記した圧入用溝部33…,35…
に接片部材5…,6…を圧入する工程を示す説明図であ
る。同図で判るように、例えば合成樹脂で成形されたベ
ース1の片側に対してキャリア58で連設された接片部
材5…が搬送され、それらの接片部材5…がキャリア5
8で連設されたまま個々の開口32…(図2参照)を通
して凹溝21…に挿入される。この際、接片部材5の取
付片部51…が圧入用凹溝33…に圧入され、その取付
片部51…の端部51aが圧入用凹溝33…の端壁面3
3aに当たった時点で係合爪55…が係合面34を備え
た孔に嵌まり込んでその係合面34に図4のように係合
する。この後、キャリア58が個々の接片部材5から切
り離される。これと同様に、例えば合成樹脂で成形され
たベース1の他側に対してキャリア68で連設された接
片部材6…が搬送され、それらの接片部材6…がキャリ
ア68で連設されたまま個々の凹溝22…に挿入され
る。この際、接片部材6の取付片部61…が圧入用凹溝
35…に圧入され、その取付片部61…の端部61aが
圧入用凹溝35…の端壁面35aに当たった時点で係合
爪65…が係合面36を備えた孔に嵌まり込んでその係
合面36に図4のように係合する。この後、キャリア5
8が個々の接片部材5から切り離される。
【0038】なお、図示していないが、固定接点部83
を備えた接片部材8と可動接点部74を備えた接片部材
7とは、凹溝37…に反対側からそれぞれ挿入される。
その際、接片部材8,7の取付片部81,71が圧入用
凹溝38,39にそれぞれ圧入され、係合爪84,76
が係合面37a,37bにそれぞれ図6及び図7のよう
に係合する。
【0039】上記したように、圧入用溝部33,35,
38,39に圧入保持されたそれぞれの接片部材5,
6,8,7において、その接続用端子54,64,8
2,75の下面は、ベース1における底壁2の下面と同
一のレベルになる。
【0040】図11に示したカバー4は金属製であり、
同じく押え板9は合成樹脂製である。
【0041】カバー4は、矩形の開口42を有する板部
43の両側にリブ部44,44が折り曲げて形成されて
おり、これらのリブ部44,44に長い開口45,45
が設けられ、さらにリブ部44,44が一側に延出され
てアーム部46,46となされている。また、上記板部
43にはカードCを受け止めるためのカード受部43a
が折り曲げて形成されている。そして、このアーム部4
6,46に開設された軸受孔47,47が、図12のよ
うにベース1側の上記軸体12,12(図1参照)に嵌
合されている。従って、カバー4は、軸体12,12を
中心にして開閉動可能である。そして、図12のように
上記アーム46,46に設けられた突片部48がベース
1側のストッパ13に当たることによってカバー4の開
動限が位置規制されるようになっている。
【0042】合成樹脂製の押え板9は、平板部91の両
側に、この平板部91の裏面側に突出するリブ部92,
92を一体に備えている。図10に示されているよう
に、平板部91の表面には、多数の平行な条溝を具備す
る矩形の滑り止め箇所96が設けられ、その両側に押え
板9のスライド方向を示す矢印表示97a,97aやそ
の矢印表示97a,97aの意味を表す文字表示97
b,97bが凹凸状に明示されている。そして、これら
の表示97a,97bや上記滑り止め箇所96をあしら
った部分が平板部91の板面よりも少し迫り出すように
その部分を他の部分よりも厚肉にしてある。図13に詳
細に示したように、上記リブ部92,92には互いに対
向する溝部93,93が備わっており、この溝部93,
93でカードCの左右両端部を嵌合状に保持できるよう
になっていると共に、それらのリブ部93,93の外面
側に突起94,94が設けられている。さらに、リブ部
93,93の端部に凹欠状の係合溝95,95が設けら
れている。
【0043】図13に示したように、押え板9は、上記
カバー4の裏面側からその左右のリブ部44,44の間
に押し込まれて上記突起94,94をカバー4側のリブ
部44,44の開口45,45に嵌め込むことによって
カバー4にスライド自在に保持される。また、同時に、
上記した厚肉の表示97a,97bや上記滑り止め箇所
96をあしらった部分がカバー4の開口42に嵌まり込
む。
【0044】こうしてカバー4に取り付けられた押え板
9のスライドによるストロークは、突起94,94が開
口45,45の前後いずれかの端縁に当たることによっ
て規制される。また、カバー4を上記軸体12,12を
中心に閉動させたときには、カバー4のリブ部44と共
に押え板9のリブ部92が図15のようにベース1側の
開口26に嵌まり、そのリブ部92の係合溝95がベー
ス1側の開口26の端縁部によって形成されている係合
片部15に臨む。従って、カバー4を図15のように閉
じた状態で、押え板9を図16の矢印Aのようにスライ
ドさせると、係合溝95が係合片部15に嵌まり込んで
両者が係合する。これによりカバー4がロックされる。
まこ、図16の状態から矢印Aの反対側へ押え板9を
ライドさせると、係合溝95が係合片部15から離脱し
て両者の係合が解かれる。これによりロックが解除され
る。
【0045】以上説明したカードコネクタにおいて、ベ
ース1に圧入で組み付けられた6つの接片部材5…,6
…の6つの電極接点部53…,63…は、図10に示し
たカードCに備わっている6つの面電極T1…,T2…
に対応している。
【0046】カードCをセットするときは、図12のよ
うにカバー4を開動させた状態で、押え板9の溝部9
3,93にカードCを差し込み、カード受部43aでカ
ードCの端縁を受け止めさせると共に、溝部93,93
でカードCの左右両端部を嵌合状に保持させる。この
後、カバー4を軸体12,12を中心に閉動させること
によって図15の状態とし、次に押え板9の滑り止め箇
所96(図14参照)を指で押してこの押え板9をスラ
イドさせ、図16のようにロックする。このようにする
と、図14のように押え板9に保持されているカードC
の面電極T1…,T2…が6つの接片部材5…,6…の
それぞれの電極接点部53…,63…を押さえ、それら
が弾接して電気的導通状態となる。この場合、接片部材
5…,6…は、それらが配備されている凹溝21…,2
2…の溝底面に対向しているので、接片部材5…,6…
の電極接点部53…,63…が何らかの原因で凹溝21
…,22…の溝底面に接触することはあっても、それら
の電極接点部53…,63…がベース1の底壁2の裏側
に突き出るようなことは起こり得ない。従って、図14
のように配線基板Pにベース1の底壁2を重ねて配備し
た場合や、その配線基板Pの表面に形成されている回路
パターンの上にベース1の底壁2を重ねて配備した場合
においても、上記底壁2の裏側に電極接点部53…,6
3…が突き出るようなことはなく、ましてやベース1の
底壁2の裏側に突き出た電極接点部53…,63…で配
線基板Pが傷付けられたりそれらの電極接点部53…,
63…が損傷したりするおそれはまったくない。同様
に、配線基板Pの回路パターンと電極接点部53…,6
3…が誤接触するようなことも起こり得ない。接片部材
7についても同様のことが言える。なお、この接片部材
7はその相手方である接片部材8と共働し、カードCが
適正にセットされたか否かを検出するセンサーとして用
いることが可能である。
【0047】この実施例において、カバー4を閉じたと
きには、そのカバー4がベース1側の縁枠部23,2
4,25で囲まれた部分に嵌まり込むようになってお
り、そのため、カバー4を閉じた状態でのカードコネク
タ全体の厚さがベース1の厚さと同じになる。これによ
りカードコネクタの薄型化が図られている。そして、そ
のような薄型化を図ったものでありながら、カバー4を
金属製としてカードコネクタの必要強度を満たしてい
る。
【0048】ところで、上記カードコネクタの使用対象
となるカードは、ISO7816に従ったICカードが
含まれることは勿論、縦横寸法が25×15mmの大き
さのSIMカードも含まれる。SIMカードはICカー
ドに比べてその大きさが極端に小さい。なお、SIMカ
ード用として用いられるカードコネクタにおいては、上
記した押え板9の溝部93,93の間隔がそのSIMカ
ードの幅寸法に対応する寸法、即ち15mmよりも少し
だけ長い寸法になっている必要があることは勿論であ
る。
【0049】図17はベース1の底壁2において、横4
列に同じ形状の接片部材5…,6…を圧入で取り付ける
形式のカードコネクタにおいて、圧入用溝部33…,3
5…に接片部材5…,6…を圧入する工程を示す説明図
である。この工程では、図9で説明した工程に準じた工
程が行われる。なお、図17において、図9に示した部
分と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略し
た。
【0050】
【発明の効果】請求項1に係る発明によると、合成樹脂
製のベースを配線基板と共にインサート成形する必要が
なく、ベースだけを単独で成形し、成形したベースに対
して接片部材を圧入で取り付ける構成になっているの
で、接片部材の電極接点部の対向箇所においてベースの
底壁に開口を形成する必要がない。そのため、接片部材
の電極接点部がカードの面電極に押されてベースの裏側
へ突き出ることがなく、当該カードコネクタの搭載面例
えば配線基板面等に上記電極接点部が干渉して損傷を受
けたり配線基板面を傷付けたりするおそれがない。しか
も、カバーにベースに対するロック機能が付与されると
いう効果がある。
【0051】請求項2や請求項3に係る発明によると、
電極接点部が配線基板の回路パターンに誤接触するとい
う事態の起こるおそれがないので、配線基板におけるカ
ードコネクタ搭載箇所にも回路パターンを形成すること
ができるようになり、それだけ実装密度を高めることが
できるようになる。請求項4に係る発明についても同様
の効果がある。
【0052】請求項5や請求項6に係る発明によると、
押え板の凹凸状の滑り止め箇所や、スライド方向を示す
凹凸状の表示を押え板の成形時に同時に凹凸状に具備さ
せることができるという利便がある。
【0053】請求項7に係る発明によると、超小型のS
IMカードを使用対象とするカードコネクタを提供でき
るようになり、また、請求項8に係る発明によると、そ
のようなカードコネクタに要求される強度を金属製のカ
バーによって容易に確保することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例のカードコネクタにおけ
る接片部材が組み込まれたベースの平面図である。
【図2】図1のII線矢視図である。
【図3】図1のIII線矢視図である。
【図4】ベースを配線基板に搭載した状態での図1のI
V−IV線に沿う断面図である。
【図5】ベースを配線基板に搭載した状態での図1のV
−V線に沿う断面図である。
【図6】図5のVI部拡大図である。
【図7】図5のVII部拡大図である。
【図8】図1のVIII−VIII線に沿う断面図であ
る。
【図9】接片部材の圧入工程説明図である。
【図10】カードコネクタの平面図である。
【図11】カバーと押え板とを示す概略斜視図である。
【図12】カバーの動作を表した側面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う部分に
おいてその一部を拡大図で示した断面図である。
【図14】本発明の実施例のカードコネクタにおけるカ
ードセット状態での断面図である。
【図15】ベースとカバーとがロックされていないとき
の断面図である。
【図16】ベースとカバーとがロックされているときの
断面図である。
【図17】他のタイプのカードコネクタにおける接片部
材の圧入工程説明図である。
【図18】従来のカードコネクタの一部を切欠した平面
図である。
【図19】図18のカードコネクタの部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ベース 2 底壁 4 カバー 5,6 接片部材 9 押え板 15 係合片部26,27 開口 33,35 圧入用溝部 51,61 取付片部 52,62 弾性片部 53,63 電極接点部 54,64 接続用端子部 91 開口 92 リブ部 95 係合溝 96 滑り止め箇所 97a,97b 表示 C カード T1,T2 面電極 P 配線基板

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製のベースと、ベースに開閉可
    能に取り付けられたカバーと、ベースの底壁に相対設さ
    れかつその底壁の端縁で開放された一対の溝でなる圧入
    用溝部と、この圧入用溝部に圧入状態で保持される取付
    片部に弾性片部が延設されていると共にカバー側に保持
    されたカードの面電極がカバーが閉じられたときに接触
    する電極接点部が上記弾性片部に設けられた接片部材
    と、を備えるカードコネクタであって、 ベースの一端部にカバーの一端部が開閉可能に軸着され
    ており、カバーの裏面側に押え板がスライド自在に保持
    されていると共に、この押え板の表面側に設けられた凹
    凸状の滑り止め箇所が上記カバーに開設された開口に嵌
    め込まれ、この押え板に裏面側に突出するリブ部が設け
    られ、このリブ部の一端部に凹欠状の係合溝が設けられ
    ているのに対し、 ベースの底壁における接片部材の電極接点部との非対向
    箇所に、カバーを閉じたときに上記リブ部が嵌合する開
    口が開設され、この開口の端縁部に、上記押え板の係合
    溝が嵌脱される係合片部が設けられている ことを特徴と
    するカードコネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカードコネクタにおい
    て、ベースの底壁が、配線基板に重なり状に配備される
    カードコネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のカードコネクタにおい
    て、ベースの底壁が、回路パターンを具備する配線基板
    の上記回路パターン形成箇所に重なり状に配備されるカ
    ードコネクタ。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載のカードコネ
    クタにおいて、ベースの底壁の端縁から突出される接続
    用端子部が接片部材における取付片部に延設されている
    カードコネクタ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のカードコネクタにおい
    て、押え板が合成樹脂製であるカードコネクタ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のカードコネクタにおい
    て、押え板の表面におけるカードの開口に臨む部分の一
    部に滑り止め箇所が設けられていると共に他部に押え板
    のスライド方向を示す表示が凹凸状に明示されているカ
    ードコネクタ。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6のいずれかに記載のカードコネ
    クタにおいて、 カバーが、縦横寸法が25×15mmの大きさのSIM
    カードを裏面側に保持できる大きさを有するカードコネ
    クタ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のカードコネクタにおい
    て、カバーが、金属製であるカードコネクタ。
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