JP3273183B2 - 多板クラッチケース等の製造方法および製造装置 - Google Patents

多板クラッチケース等の製造方法および製造装置

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JP3273183B2
JP3273183B2 JP11467896A JP11467896A JP3273183B2 JP 3273183 B2 JP3273183 B2 JP 3273183B2 JP 11467896 A JP11467896 A JP 11467896A JP 11467896 A JP11467896 A JP 11467896A JP 3273183 B2 JP3273183 B2 JP 3273183B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多板クラッチケー
ス等に用いられる筒状部と、筒状部内方に突出して設け
られたリング状部とからなり、筒状部の内周面に凹条ま
たは凸条の少なくともいずれか一方が形成された部品の
製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多板クラッチケース等に用いられ
る筒状部と、筒状部内方に突出して設けられたリング状
部とからなり、筒状部の内周面に凸条または凹条の少な
くともいずれか一方が形成された部品は、一体で製作す
るのが困難であり、筒状部品を分割した形状の中間成品
を切削加工等により成形し、それらの中間成品を溶接し
て製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接に
より複数の中間成品を接合して部品を製造すると、筒状
部の真円度が悪くなったり、筒状部の内周面の形状に製
造誤差が生じるという問題がある。完成した部品の強度
が低いという問題もある。また、溶接時に歪みが発生す
るという問題もある。そのうえ、各中間成品を切削加工
により成形すると、各中間成品にかえりおよび切粉が発
生するため、各部品ごとにかえりおよび切粉を除去する
必要があり、生産性が低く、コストが高くなるという問
題がある。
【0004】本発明の目的は、上記課題を解決した多板
クラッチケース等の製造方法および製造装置を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の多板クラッチケ
ース等の製造方法は、筒状部と、筒状部内方に突出して
設けられたリング状部とからなるブランクのリング状部
端面を、外周面に軸線方向の凸条または凹条の少なくと
もいずれか一方からなる加工部がそれぞれ形成された2
個の円筒状金型の向かい合った端面により挾持し、少な
くともいずれか一方の金型を回転駆動してブランクを回
転させ、両金型の外側に回転自在かつ両金型の半径方向
に移動自在に配置されたそろばん玉状のローラをブラン
クの軸線方向に相対的に移動させるとともに、ローラを
ブランクの筒状部外周面に押圧することにより、ブラン
クの筒状部を所定の長さかつ厚さに成形するとともに筒
状部内周面に凸条または凹条の少なくともいずれか一方
を成形するものである。
【0006】上記の場合、ローラをブランクの筒状部外
周面に押圧するさいに、リング状部から押圧を開始して
筒状部一端まで押圧した後に、押圧を開始した位置から
再び押圧を開始して筒状部他端まで押圧するようにすれ
ばよい。
【0007】底壁を有する大径筒状部と、大径筒状部の
底壁外面に大径筒状部と同軸線上に設けられた小径筒状
部とからなるブランクの底壁内外面を、外周面に軸線方
向の凸条または凹条の少なくともいずれか一方からなる
加工部がそれぞれ形成された2個の円筒状金型の向かい
合った端面により挾持し、少なくともいずれか一方の金
型を回転駆動して駆動されていない金型およびブランク
と一体に回転させ、両金型の外側に回転自在かつ両金型
の半径方向に移動自在に配置されたそろばん玉状のロー
ラをブランクの軸線方向に相対的に移動させるととも
に、ローラをブランクの筒状部外周面に押圧することに
より、ブランクの筒状部を所定の長さかつ厚さに成形し
てもよい。
【0008】上記の方法を実施するために、回転駆動さ
れる円筒状駆動金型と、駆動金型の外周面に形成された
軸線方向の凸条または凹条の少なくともいずれか一方か
らなる加工部と、駆動金型の頂壁の中心部に形成された
位置合せ孔と、駆動金型の頂壁側に軸線方向に移動自在
かつ回転自在に配置された円筒状従動金型と、従動金型
の外周面に形成された軸線方向の凸条または凹条の少な
くともいずれか一方からなる加工部と、従動金型の底壁
中心部に形成された断面円形状凹部と、駆動金型の周囲
に軸線方向に移動自在に配置されたリング状ブランク押
出部材と、従動金型を貫通して先端部が駆動金型の位置
合せ孔に抜差自在に嵌め入れられる位置合せロッドと、
位置合せロッドに形成されて断面円形状凹部内に位置す
る鍔状のブランク押圧部と、両金型の外側に回転自在、
両金型の半径方向に移動自在かつ両金型の軸線方向に移
動自在に設けられたそろばん玉状のローラとよりなる製
造装置を用いればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0010】図1ないし図4は、本発明の1実施形態の
装置を示したものである。同図の製造装置は、筒状部と
筒状部内方に突出して設けられたリング状部とからなる
ブランクの筒状部内周面に凸条または凹条のいずれか一
方を成形するとともに筒状部を所定の長さかつ厚さに成
形する装置であり、円筒状の駆動金型(1) 、駆動金型
(1) の上方に駆動金型(1) と同一中心軸線上に配置され
た円筒状の従動金型(2)、駆動金型(1) の周囲に配置さ
れたリング状ブランク押出部材(3) 、両金型(1)(2)の周
囲に配置された2個のそろばん玉状の第1、第2ローラ
(14)(15)、両金型(1)(2)と同一中心軸線上に軸方向に移
動自在に設けられるとともに従動金型(2)を貫通して先
端が従動金型(2) の底壁面から突出した位置合せロッド
(5) とからなる。
【0011】駆動金型(1) は、外周面に所定の形状の加
工部(1a)を有するとともに底壁面が円板状の載置台(6)
上面に固定されている。載置台(6) は回転軸(7) に連結
されている。回転軸(7) は図示しない回転駆動装置に連
結されており、この回転駆動装置により回転軸(7) 、載
置台(6) および駆動金型(1) が中心軸回りに一体に回転
させられる。また、駆動金型(1) の頂壁中心部には断面
円形状の凹部(1b)が形成されている。凹部(1b)の中心部
に断面円形状の位置合せ孔(1c)が形成されている。
【0012】従動金型(2) は、外周面に所定の形状の加
工部(2a)を有し、従動金型(2) の底壁中心部には断面円
形状凹部(2b)が形成されている。従動金型(2) の頂壁面
が円柱状の押圧台(8) の下面に固定されている。押圧台
(8) は昇降ロッド(9) に連結されている。昇降ロッド
(9) は中心軸回りに回転自在であるとともに図示しない
昇降装置に連結されている。そして、従動金型(2) は押
圧台(8) および昇降ロッド(9) を介して中心軸方向に移
動自在であるとともに昇降ロッド(9) 、押圧台(8) とと
もに中心軸回りに一体に回転自在になされている。従動
金型(2) 、押圧台(8) および昇降ロッド(9) の中心にそ
れぞれ中心軸方向の貫通孔(2c)(8a)(9a)が連通して形成
されている。
【0013】押出部材(3) は、リング状部(3a)とリング
状部(3a)の下端に設けられたフランジ状部(3b)とからな
る。リング状部(3a)は駆動金型(1) の周囲に配置されて
おり、リング状部(3a)の内周面と駆動金型(1) の加工部
(1a)との間にはわずかな隙間があけられている。フラン
ジ状部(3b)に複数の昇降ロッド(10)が連結されている。
各昇降ロッド(10)はそれぞれ図示しない昇降装置に連結
されており、押出部材(3) は中心軸方向に移動自在にな
されている。
【0014】両ローラ(14)(15)は異なる水平面上に配置
されている。すなわち、第1ローラ(14)がやや上方に配
置されている。そして、両ローラ(14)(15)は円柱状の支
持部(14a)(15a)と支持部(14a)(15a)の外周面の全周にわ
たって半径方向に突出して設けられた環状押圧部(14b)
(15b)とからなっている。支持部(14a)(15a)の中心軸と
両金型(1)(2)の中心軸とが平行になるようにかつ両ロー
ラ(14)(15)の中心を結んだ線と両金型(1)(2)の中心軸線
とが直交するように配置されている。押圧部(14b)(15b)
は半径方向外方に向かって先細かつ、上下の斜面が水平
面となす角度はそれぞれ同一角度になるように形成され
ている。また、押圧部(14b)(15b)の先端面は凸曲面状に
なされている。両ローラ(14)(15)はそれぞれ図示しない
支持軸に回転自在に支持されている。その支持軸はそれ
ぞれ図示しない移動装置に連結されており、両ローラ(1
4)(15)はその支持軸とともに中心軸方向に移動自在かつ
両金型(1)(2)の半径方向に移動自在になされている。
【0015】位置合せロッド(5) は、従動金型(2) 、押
圧台(8) および昇降ロッド(9) の各貫通孔(2c)(8a)(9a)
を貫通し、かつ中心軸回りに回転自在に設けられてい
る。また、位置合せロッド(5) は図示しない昇降装置に
連結されており、従動金型(2)、押圧台(8) および昇降
ロッド(9) と別個に上下に移動自在になされている。位
置合せロッド(5) の従動金型(2) の凹部(2b)内に位置し
ている部分に従動金型(2) の凹部(2b)と嵌まり合う鍔状
のブランク押圧部(5a)が設けられており、従動金型(2)
の中心軸と位置合せロッド(5) の中心軸とが正確に合さ
れている。
【0016】上記の装置を用いて、ブランクの筒状部を
所定の長さかつ厚さに成形するとともに筒状部内周面に
凸条または凹条の少なくともいずれか一方を成形する手
順は以下の通りである。
【0017】図5に示した形状のブランク(11)は鍛造ま
たは切削加工により成形される。このブランク(11)は筒
状部(11a) 、筒状部(11a) の内部に筒状部(11a) と一体
状に設けられた所定の肉厚の水平方向のリング状部(11
b) およびリング状部(11b) の中央に上下に突出して設
けられた所定の形状および寸法のボス(11c) とからな
る。ボス(11c) 中央部に所定の直径を有した貫通孔が形
成されている。
【0018】図示しない載置装置により、ブランク(11)
のリング状部(11b) 下端面が駆動金型(1) 頂壁面に載置
されるとともにボス(11c) 下部が駆動金型(1) 上面の凹
部(1b)に挿入される。この後、従動金型(2) と位置合せ
ロッド(5) が同時に下方に移動し、従動金型(2) 底壁面
がリング状部(11b) 上端面に当接するとともにボス(11
c) 上部が従動金型(2) 底壁面の凹部(2b)に嵌まり込
み、図1に示したようにブランク(11)が駆動金型(1) と
従動金型(2) により強固に挾持される。このさい、従動
金型(2) と同時に下方に移動した位置合せロッド(5) が
ボス(11c) 中央の貫通孔に挿通されてその先端部が駆動
金型(1) の位置合せ孔(1c)に嵌まり込み、位置合せロッ
ド(5) と駆動金型(1) との中心軸が正確に合わせられ、
両金型(1)(2)の中心軸および相対的な位置関係が正確に
合わせられる。このとき、位置合せロッド(5) の押圧部
(5a)上面は従動金型(2) の凹部(2b)の頂面により押圧さ
れているとともに押圧部(5a)下面とブランク(11)のボス
(11c) 上面との間には間隙があいている。
【0019】次に、駆動金型(1) が図示しない回転駆動
装置により回転駆動される。このとき、駆動金型(1) と
従動金型(2) とによりブランク(11)が強固に挾持されて
おり、さらに、従動金型(2) の凹部(2b)内に位置する押
圧部(5a)の上面が従動金型(2) の凹部(2b)の頂面により
押圧されているため、両金型(1)(2)、ブランク(11)およ
び位置合せロッド(5) が一体に回転する。
【0020】そして、この回転が始まると同時に、両金
型(1)(2)に挾持されたブランク(11)のリング状部(11b)
の外周側に位置している両ローラ(14)(15)が、それぞれ
ブランク(11)外周面に向かって、すなわち両金型(1)(2)
の半径方向内方に移動しつつ上方に移動する。このさ
い、やや上方に位置した第1ローラ(14)がブランク(11)
外周面に向かって移動を開始した後に、第2ローラ(15)
がブランク(11)外周面に向かって移動を開始し、第1ロ
ーラ(14)、第2ローラ(15)の順でブランク(11)のリング
状部(11b) 外周面から押圧を開始する。そして、第1ロ
ーラ(14)により押圧された部分を第2ローラ(15)が押圧
し、加工が除々に行われるようになされているのでブラ
ンク(11)および両ローラ(14)(15)に急に過大な負荷がか
からず加工をスムーズに行うことができる。
【0021】そして、リング状部(11a) 外周面に当接し
た両ローラ(14)(15)は、ブランク(11)の回転に従動して
回転する。さらに、両ローラ(14)(15)は両金型(1)(2)の
中心軸に向かって移動しつつ上方に移動して筒状部(11
a) を半径方向内方および上方向の両方向に押圧する。
両方向に押圧された筒状部(11a) は内周面が従動金型
(2) 外周面に押し付けられて凸条または凹条の少なくと
もいずれか一方が形成されるとともに筒状部(11a) が上
方に延伸される。上方に延伸された筒状部(11a) は上方
に向かって肉厚が徐々に薄く成形され、筒状部(11a) の
上部は、一定の肉厚すなわち所定の肉厚に成形される。
【0022】図2に示したように、両ローラ(14)(15)は
所定の位置まで上昇した後、筒状部(11a) 外周面から離
れて下方に移動する。両ローラ(14)(15)は下方に移動し
ながら、再び両金型(1)(2)の半径方向内方に移動する。
両ローラ(14)(15)は所定の肉厚に成形された筒状部(11
a) の下端で再び筒状部(11a) 外周面に当接する。
【0023】このさい、やや下方に位置した第2ローラ
(15)が先にブランク(11)に押圧され、第2ローラ(15)に
より押圧がされた部分を第1ローラ(14)が押圧し、加工
が除々に行われるようになされているのでブランク(11)
および両ローラ(14)(15)に急に過大な負荷がかからず加
工をスムーズに行うことができる。
【0024】筒状部(11a) 外周面に当接した両ローラ(1
4)(15)は、ブランク(11)の回転に従動して回転する。さ
らに、両ローラ(14)(15)は両金型(1)(2)の中心軸に向か
って移動しつつ下方に移動して筒状部(11a) の外周面を
半径方向および下方向の両方向に押圧する。両ローラ(1
4)(15)により押圧された筒状部(11a) はその内周面が駆
動金型(1) 外周面に押し付けられて凸条が形成されると
ともに下方に延伸されて肉厚が薄くなり、筒状部(11a)
の全部が所定の肉厚に成形される。
【0025】このとき、図3に示したように押出部材
(3) の下端部は載置台(6) に当接し、所定の長さに成形
された筒状部(11a) の下端面が押出部材(3) の上端面に
当接して成形時に生じる余肉はブランク(11)の筒状部(1
1a) の半径方向に盛り上がる。そして、両ローラ(14)(1
5)がブランク(11)外周面から離れてブランク(11)のリン
グ状部(11b) 外周側に移動する。
【0026】成形が終了したブランク(11)は以下の手順
で取り出される。
【0027】図4に示したように、位置合せロッド(5)
が下方に移動して押圧部(5a)下面がブランク(11)のボス
(11c) の上面を押圧する。同時に従動金型(2) が上方に
移動してブランク(11)から従動金型(2) が離れる。次に
位置合せロッド(5) が上方に移動してボス(11c) の上面
から離れるとともに押出部材(3) が上方に移動してブラ
ンク(11)の筒状部下端面を押圧してブランク(11)を駆動
金型(1) から押し出し、押し出されたブランク(11)は図
示されていない取出装置により取り出される。押出部材
(3) がブランク(11)を押圧するさいは、フランジ状部(3
b)が複数の昇降ロッド(10)に支持されて上方に移動させ
られる。
【0028】そして、成形が終了したブランク(11)の筒
状部(11a) の上端部および下端部を切削加工等により成
形して余肉等を取り除き、図6および図7に示した部品
(12)をえる。
【0029】なお、本発明の製造方法および製造装置に
より成形される部品は、上記実施形態の部品に限られる
ものではなく、リング状部にボスが形成されていない部
品を成形することもできる。さらに、金型の外周面の加
工部の形状を変えることにより筒状部内周面を任意の形
状に成形することができる。また、互いに直径の異なる
駆動金型と従動金型を用いれば図8に示したように、上
部と下部とで筒状部の直径が異なる部品(13)を成形する
こともできる。
【0030】ローラの数は2個に限るものではなく、成
形するブランクの形状等により増減させてもよい。ロー
ラをブランク上端まで移動させた後、ローラをブランク
外周面から離すことなしに、そのまま下方に移動させて
所定の肉厚より厚いところから再び押圧するようにして
もよい。また、部品の下部を成形した後に、上部を形成
してもよい。
【0031】また、上記実施形態においてはブランク(1
1)のリング状部外周部から押圧を開始しているが、ブラ
ンク(11)のリング状部から軸線方向一端側にずれた位置
から押圧を開始することもある。
【0032】押圧部の形状がそれぞれ異なるローラを用
いてもよい。また、ローラを同一水平面上に配置しても
よい。さらに、複数のローラが同時に押圧を開始するよ
うになされている場合もある。
【0033】ブランクは正確な円筒状である必要はな
く、内部に形成されるリング状部およびボス等が所定の
形状および寸法に成形されていればよい。
【0034】また、本発明の方法および装置により成形
される部品は多板クラッチケースに限られるものではな
く、筒状部と、筒状部内方に突出して設けられたリング
状部とからなり、筒状部の内周面に凹条または凸条の少
なくともいずれか一方が形成された部品であればよい。
【0035】
【発明の効果】本発明の、多板クラッチケース等の製造
方法および製造装置によれば、所定の形状に加工した筒
状のブランクから一度の加工で所定の長さかつ厚さの筒
状部を成形するとともに筒状部内周面を所定の形状に成
形するため、高い真円度の部品を得ることができ、筒状
部の内周面の形状に製造誤差が生じることがない。さら
に、溶接を行わないので部品に歪みが発生することがな
く、完成した部品の強度も高くなる。
【0036】また、ブランクからクラッチケース等を得
るさいに切粉が発生することがなく、歩留まりを高くす
ることができる。そのうえ、部品が一体に成形されるた
め、接合部がなく、接合部のかえりを除去する必要がな
い。さらに、筒状部の内周面にかえりが発生することが
なく、内周面のかえりを除去する必要がなく、生産性が
高くなり、コストも安くなる。
【0037】さらに、ブランクを鍛造加工により成形す
れば、金属繊維が連続した強度が大きいクラッチケース
等を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示す装置のブランク成形
前の断面図である。
【図2】図1の装置のブランク上部成形中の断面図であ
る。
【図3】図1の装置のブランク下部成形中の断面図であ
る。
【図4】図1の装置のブランク取出時の断面図である。
【図5】ブランクの成形前の断面図である。
【図6】完成した部品の断面図である。
【図7】図6の斜視図である。
【図8】他の完成した部品の図6相当の図である。
【符号の説明】
1 駆動金型 1a 加工部 1c 位置合せ孔 2 従動金型 2a 加工部 2b 断面円形状凹部 3 リング状ブランク押出部材 5 位置合せロッド 5a ブランク押圧部 11 ブランク 11a 筒状部 11b リング状部 14 第1ローラ 15 第2ローラ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−286030(JP,A) 特開 昭61−249632(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21H 1/00 - 1/22 B21H 5/00 - 5/04 B21D 53/00 - 53/92 F16D 13/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状部と、筒状部内方に突出して設けら
    れたリング状部とからなるブランクのリング状部端面
    を、外周面に軸線方向の凸条または凹条の少なくともい
    ずれか一方からなる加工部がそれぞれ形成された2個の
    円筒状金型の向かい合った端面により挾持し、少なくと
    もいずれか一方の金型を回転駆動してブランクを回転さ
    せ、両金型の外側に回転自在かつ両金型の半径方向に移
    動自在に配置されたそろばん玉状のローラをブランクの
    軸線方向に相対的に移動させるとともに、ローラをブラ
    ンクの筒状部外周面に押圧することにより、ブランクの
    筒状部を所定の長さかつ厚さに成形するとともに筒状部
    内周面に凸条または凹条の少なくともいずれか一方を成
    形する多板クラッチケース等の製造方法。
  2. 【請求項2】 ローラをブランクの筒状部外周面に押圧
    するさいに、リング状部から押圧を開始して筒状部一端
    まで押圧した後に、押圧を開始した位置から再び押圧を
    開始して筒状部他端まで押圧することを特徴とする請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 底壁を有する大径筒状部と、大径筒状部
    の底壁外面に大径筒状部と同軸線上に設けられた小径筒
    状部とからなるブランクの底壁内外面を、外周面に軸線
    方向の凸条または凹条の少なくともいずれか一方からな
    る加工部がそれぞれ形成された2個の円筒状金型の向か
    い合った端面により挾持し、少なくともいずれか一方の
    金型を回転駆動して駆動されていない金型およびブラン
    クと一体に回転させ、両金型の外側に回転自在かつ両金
    型の半径方向に移動自在に配置されたそろばん玉状のロ
    ーラをブランクの軸線方向に相対的に移動させるととも
    に、ローラをブランクの筒状部外周面に押圧することに
    より、ブランクの筒状部を所定の長さかつ厚さに成形す
    るとともに筒状部内周面に凸条または凹条の少なくとも
    いずれか一方を成形する多板クラッチケース等の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 回転駆動される円筒状駆動金型と、駆動
    金型の外周面に形成された軸線方向の凸条または凹条の
    少なくともいずれか一方からなる加工部と、 駆動金型の頂壁の中心部に形成された位置合せ孔と、駆
    動金型の頂壁側に軸線方向に移動自在かつ回転自在に配
    置された円筒状従動金型と、従動金型の外周面に形成さ
    れた軸線方向の凸条または凹条の少なくともいずれか一
    方からなる加工部と、従動金型の底壁中心部に形成され
    た断面円形状凹部と、駆動金型の周囲に軸線方向に移動
    自在に配置されたリング状ブランク押出部材と、従動金
    型を貫通して先端部が駆動金型の位置合せ孔に抜差自在
    に嵌め入れられる位置合せロッドと、位置合せロッドに
    形成されて断面円形状凹部内に位置する鍔状のブランク
    押圧部と、両金型の外側に回転自在、両金型の半径方向
    に移動自在かつ両金型の軸線方向に移動自在に設けられ
    たそろばん玉状のローラとよりなることを特徴とする多
    板クラッチケース等の製造装置。
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