JP3272243B2 - 多重信号受信システム装置 - Google Patents

多重信号受信システム装置

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JP3272243B2
JP3272243B2 JP14041696A JP14041696A JP3272243B2 JP 3272243 B2 JP3272243 B2 JP 3272243B2 JP 14041696 A JP14041696 A JP 14041696A JP 14041696 A JP14041696 A JP 14041696A JP 3272243 B2 JP3272243 B2 JP 3272243B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する分野】本発明は、複数の番組データと番
組選択するための番組情報との多重信号を受信する多重
信号受信システム装置に関し、特に接続された記録再生
装置等を用いて記録した番組を視聴する際に、再生デー
タに含まれる番組情報を利用して番組選択するのに好適
の多重信号受信システム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像のディジタル処理が検討され
ている。一般的に、映像信号をディジタル化すると、そ
の情報量は膨大となり、情報を圧縮することなく伝送又
は記録等を行うことは、通信速度及び費用の点で困難で
ある。このため、ディジタル映像信号の伝送又は記録に
おいては、画像圧縮技術が必須であり、近年各種標準化
案が検討されている。
【0003】動画用としては、MPEG(Moving Pictu
re Experts Group)方式が規格化されている。特に、M
PEG2方式は、画像圧縮の標準化方式として最も普及
しており、アメリカ及び欧州のディジタル放送において
採用されていることが決定されている。一般に、MPE
Gにおいては、DCT(Discrete Cosine Transform)
変換、フレーム間予測符号化、ランレングス符号化及び
エントロピー符号化を複合的に用いて映像信号を符号化
する。即ち、MPEG方式においては、1フレーム内で
DCTによる圧縮(フレーム内圧縮)を行うだけでな
く、フレーム間の相関を利用して時間軸方向の冗長度を
削減するフレーム間圧縮を採用する。フレーム間圧縮
は、一般の動画像が前後のフレームでよく似ているとい
う性質を利用して、前後のフレーム差分を求め差分値を
符号化することによって、ビットレートを一層低減させ
るものである。特に、画像の動き補償を予測してフレー
ム間差を求めることにより、予測誤差を低減する動き補
償フレーム間予測符号化が有効である。このように動画
像信号に対して高能率圧縮符号化を行うことにより、よ
り一層符号量を低減して伝送メディア、蓄積メディア等
に幅広く活用することが可能となる。
【0004】ところで、一般の放送分野においても、上
述の高能率符号化技術を採用して番組情報に対応するテ
レビジョン信号等を圧縮符号化データとして放送するデ
ィジタル放送が期待されている。即ち、高能率符号化技
術を利用することによって、従来の非圧縮符号化データ
より所要伝送周波数帯域幅を大幅に狭域化する。これに
より、更に多チャンネル化を図ると共に高画質の画像を
視聴者に提供することが可能となる。
【0005】このようなディジタル放送に基づく番組を
視聴するために、上述のMPEG規格に対応したデコー
ダも商品化されている。また、画像圧縮技術の成長に伴
って、ディジタル画像機器の開発も進んでおり、ディジ
タルVTRだけではなく、ディジタル放送用デコーダ
(ディジタルセットトップボックス)、ディジタルビデ
オディスクプレーヤ(以下、DVDと称す)等も商品化
されてきている。
【0006】視聴者は、例えばMPEG規格に対応した
デコーダが搭載されたディジタルセットトップボックス
等の受信装置を用いて、ディジタル放送信号を受信し且
つデコードすることにより、ディジタル放送に基づく番
組を視聴する。また、視聴者は、上記受信装置により受
信したディジタル放送信号をDVDやディジタルVTR
等の記録再生装置とで構成されるシステム(以下、受信
システム装置と称す)を用いて、記録・再生することに
より、ディジタル放送に基づく番組を視聴することもで
きる。ここで、視聴者の番組選択操作を考慮すると、現
在実施されているテレビジョン放送及び衛星放送では、
放送されているチャンネルが少ないことから、所望の番
組に基づくチャンネルを選択することは容易である。一
方、ディジタル放送では、MPEG2等の高能率符号化
により所要伝送周波数帯域幅が大幅に狭域化されること
から、従来の放送形態より多くの番組数が存在する。つ
まり、1つのビットストリームに複数の番組が多重さ
れ、更に、このようなビットストリームが複数伝送され
ることから、全体として非常に多くの番組が放送される
ことになる。このため、多くの番組の中から視聴者が所
望する番組を選択することは、従来放送よりも容易では
ない。
【0007】そこで、ディジタル放送においては、多数
の番組から所望する番組を容易に選択するために、放送
局側は番組データに番組選択を行うための番組情報を付
加して送信する。一方、受信側では受信データから付加
された番組情報を分離し且つこの番組情報に基づく画面
を表示させる。これにより、受信システム装置が表示画
面から番組の選択を行うと共に選択された番組を選局す
るシステムであるとすると、視聴者はこの画面を見なが
ら所望する番組を選択して視聴することが可能となり、
ディジタル放送に伴う番組選択操作を容易にしていた。
【0008】しかしながら、このように番組選択に基づ
く表示を介して番組選択の可能な受信システム装置にお
いて、例えば該受信装置に接続されるVTR等の記録再
生装置を用いて、例えば少なくも1つ以上の番組に基づ
く番組データを記録し、再生して視聴する場合を考える
と、記録データには記録した番組データに基づく番組情
報が記録されておらず、即ち、再生時に再生データ中の
番組を示す番組情報を得ることができない。したがっ
て、視聴者は上記のように番組情報に基づく画面を見な
がら番組選択を行うことができないという問題点があっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の多
重信号受信システム装置では、ディジタル放送に基づく
番組をVTR等の記録再生装置に記録して再生する場合
に、記録データには番組選択するための番組情報が記録
されないため、再生データ中には含まれて折らず、この
ため番組情報に基づく画面を利用して番組選択を行うこ
とができないという問題点があった、そこで、本発明は
上記問題点に鑑みてなされたもので、番組選択を行うの
に必要な番組情報を番組データと共に記録させることに
より、記録した複数の番組を再生する場合でも、所望の
番組の選択を可能にする多重信号受信システム装置の提
供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による多重信号シ
ステム装置は、送信手段により少なくとも1つ以上の番
組データと番組選択するための番組情報とを多重して送
信されたディジタル放送信号を受信し、受信データとし
て出力する受信手段と、前記受信手段からの受信データ
に対し、該受信データに含まれる識別情報に基づいてパ
ケット分離を行い、パケット単位の番組データ及び番組
情報を出力するパケット分離手段と、前記パケット分離
手段からの番組データにデコード処理を施して、番組デ
ータに基づく表示を行うための表示手段へと出力するデ
コード手段と、前記パケット分離手段からの番組情報に
デコード処理を施して前記表示手段に与えることにより
番組情報に基づく表示を行わせると共に、この番組情報
に基づく表示を利用して少なくとも1つ以上の番組を選
択し、選択した番組を示す指示信号を出力する番組選択
手段と、前記受信手段からの前記受信データを入力と
し、前記番組選択手段からの指示信号が供給された場合
には、前記受信データから前記指示信号に基づく番組デ
ータを選択し、選択した番組データと前記パケット分離
手段からの番組情報とを多重して得た多重信号を、前記
受信データの記録再生を行う記録再生装置へと出力する
ものであって、前記記録再生手段による記録開始から所
定時間の間は前記指示信号に基づく前記多重信号を出力
し、所定時間経過後には前記受信手段からの受信データ
を出力するように切り替える番組情報多重手段と、を具
備したものである。また、本発明による多重信号システ
ム装置は、送信手段により少なくとも1つ以上の番組デ
ータと番組選択するための番組情報とを多重して送信さ
れたディジタル放送信号を受信し、受信データとして出
力する受信手段と、前記受信手段からの受信データに対
し、該受信データに含まれる識別情報に基づいてパケッ
ト分離を行い、パケット単位の番組データ及び番組情報
を出力するパケット分離手段と、前記パケット分離手段
からの番組情報を所定量記憶する記憶手段と、前記パケ
ット分離手段からの番組データにデコード処理を施し
て、番組データに基づく表示を行うための表示手段へと
出力するデコード手段と、前記パケット分離手段からの
番組情報にデコード処理を施して前記表示手段に与える
ことにより番組情 報に基づく表示を行わせると共に、こ
の番組情報に基づく表示を利用して少なくとも1つ以上
の番組を選択し、選択した番組を示す指示信号を出力す
る番組選択手段と、前記受信手段からの前記受信データ
を入力とし、前記番組選択手段からの指示信号が供給さ
れた場合には、前記受信データから前記指示信号に基づ
く番組データを選択し、選択した番組データに前記記憶
手段から読み出した番組情報を繰り返して多重して得た
多重信号を、前記受信データの記録再生を行う記録再生
装置へと出力する番組情報多重手段と、を具備したもの
である。
【0011】本発明においては、受信手段は送信手段に
より少なくとも1つ以上の番組データと番組選択するた
めの番組情報とを多重して送信されたディジタル放送信
号を受信し、受信データとして出力する。パケット分離
手段は前記受信手段からの受信データに対し、該受信デ
ータに含まれる識別情報に基づいてパケット分離を行
い、パケット単位の番組データ及び番組情報を出力す
る。デコード手段は前記パケット分離手段からの番組デ
ータにデコード処理を施して、番組データに基づく表示
を行うための表示手段へと出力する。これより、所定の
番組データに基づく映像を表示手段の画面上に映出する
ことができる。
【0012】視聴者は番組選択を行う場合には、番組選
択手段によって前記パケット分離手段からの番組情報に
デコード処理を施して前記表示手段に与えることにより
番組情報に基づく表示を行わせると共に、この番組情報
に基づく表示を利用して少なくとも1つ以上の番組を選
択し、選択した番組を示す指示信号を出力する。する
と、番組情報多重手段は前記受信手段からの前記受信デ
ータを入力とし、前記番組選択手段からの指示信号が供
給された場合には、前記受信データから前記指示信号に
基づく番組データを選択し、選択した番組データと前記
パケット分離手段からの番組情報とを多重して得た多重
信号を、前記受信データの記録再生を行う記録再生装置
へと出力する。これにより、記録する番組データに基づ
く番組情報を記録再生装置に出力して記録させることが
可能となり、再生時においてもこの番組情報に基づく表
示を利用した番組選択を行うことができる。さらに、前
記番組情報多重手段は、前記記録再生手段による記録開
始から所定時間の間は前記指示信号に基づく前記多重信
号を出力し、所定時間経過後には前記受信手段からの受
信データを出力するように切り替える構成とすることに
より、再生時に受信装置側での番組情報の分離処理を容
易に行うことが可能となる。 或いは、前記パケット分離
手段からの番組情報を所定量記憶する記憶手段を設け、
前記番組情報多重手段は、この記憶手段から読み出した
番組情報を前記番組データに繰り返して多重して前記記
録再生装置に出力する構成とすることにより、前記番組
情報多重手段は、前記記憶手段から読み出した前記番組
情報を、前記記録再生手段により記憶する番組データと
は異なる記録領域に記録させるタイミングで前記番組デ
ータに多重して出力することができたり、また前記番組
選択手段における受信時の番組選択と再生時の番組選択
とを区別させるために、前記記録再生装置により記録す
る前記番組情報の内容を修正しその修正した番組情報を
前記記憶手段に一時記憶しておくことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0014】図1は本発明に係る多重信号受信システム
装置の一実施形態例を示すブロック図である。
【0015】図1に示すように、アンテナ1は複数の番
組に応じた番組データと番組選択するための番組情報と
が圧縮符号化され且つ1つのビットストリーム中に多重
されたディジタル放送データを受信して選局回路2に与
える。
【0016】選局回路2は、番組選択回路7からの制御
信号に基づいて、番組情報データが含まれる受信データ
から所定の伝送チャンネルを選択(同調)し、選択した
伝送チャンネルの受信データを切換回路3及び番組情報
多重回路13に夫々出力する。
【0017】切換回路3は、受信データに基づく番組を
視聴する場合には入力した選局回路2からの受信データ
をパケット分離回路4へと出力し、また、記録再生装置
(例えばVTR)からの再生データに基づく番組を視聴
する場合にはこの再生データをパケット分離回路4へと
出力する。即ち、実行されるモードに応じて入力信号を
切り換えて出力する。
【0018】パケット分離回路4は、受信データのビッ
トストリーム中に含まれる識別情報(以下、IDと称
す)に基づいてパケットを分離し、パケット単位毎のビ
ットストリームを得る。このとき、パケット分離回路4
は、番組情報を分離すると、この番組情報を切換回路5
を介して番組情報デコード回路6へと与える。
【0019】番組情報デコード回路6は、入力された番
組情報にデコード処理を施した後に、この番組情報から
ビットストリームのどのIDが何の番組であるかを抽出
し、抽出結果を、例えば表示手段としてのモニタ10に
与える。このとき、モニタ10の画面上に、番組情報に
基づく表示を、図2に示すような画面表示形態(ク゛ラフィカ
ル・ユーサ゛・インターフェイス といい、以下、GUIと称す)で表示
させる。つまり、GUIに示す画面表示例の如く、番組
選択するための番組情報に基づく表示がなされることに
より、視聴者は複数の番組に対応する番組名及び番組の
開始時刻等の番組情報が一目で認識することができるよ
うになっている。
【0020】したがって、視聴者は、図2中に示すよう
に、番組名とその番組に基づくデータが含まれるビット
ストリーム、番組IDとの対応、即ち、所望する番組が
どのビットストリームのどのIDを持った番組であるか
の認識を必要とせず、番組選択を行うことができるよう
になっている。尚、GUIの画面表示を利用して、例え
ば画面上からタッチすることにより番組選択可能な入力
操作手段としてのモニタ10を用いることにより番組選
択を行うように構成しても良く、この場合画面上から番
組名を選択することにより、所望の番組を選択すること
も可能となる。
【0021】このように、視聴者はGUIを見ながら、
例えばリモコン等の入力手段を用いて所望する番組を選
択すると、番組選択回路6は、例えばリモコン等からの
リモコン信号を受信して、視聴者が選択した番組名のビ
ットストリームと番組IDとを指定するための制御信号
を選局回路2及びパケット分離回路4へと出力する。
【0022】選局回路2では、番組選択回路6からの制
御信号に基づくビットストリームを選択し、選択したビ
ットストリームを切換回路3を介してパケット分離回路
4に与える。パケット分離回路4は、得られたビットス
トリームの中から番組選択回路6により指定された番組
IDを持つ番組データのみを分離してMPEGデコーダ
8に与える。
【0023】MPEGデコーダ8は、与えられた受信デ
ータが圧縮符号化されたものであるため、この圧縮符号
化データにデコード処理(復号化処理等)を施すと共
に、表示手段としてのモニタ10に映像出力及び音声出
力として出力するための変換処理(復調処理等)を施し
て出力する。これにより、MPEGデコーダ8の出力
は、圧縮符号化される以前の元の状態に戻した信号とな
り、その後、出力端子9を介してモニタ10に与えるこ
とにより、結果として、モニタ10には視聴者の所望す
る番組に基づく映像が表示されると共に音声も得ること
ができるようになっている。
【0024】一方、図1に示す装置の2つの入出力端子
14、15には、VTR等の記録再生装置(本実施形態
例ではVTRを使用)が接続される。これにより、ディ
ジタル放送に基づく複数の番組の記録・再生が可能とな
り、更に受信した番組情報を利用して番組選択可能な多
重信号受信システム装置を構成する。
【0025】このようなシステム装置を用いて、ディジ
タル放送の番組を記録する場合には、上述したように通
常の受信番組を視聴する場合と同様に、パケット分離回
路4により分離された番組情報が切換回路5を介して番
組情報デコード回路6に供給され、番組情報デコード回
路6によってデコードされた後に、モニタ10に与え
る。これにより、モニタ10の画面上には、図2に示す
GUIが表示され、記録する番組を選択するための番組
情報を視聴者に認識させることができる。
【0026】視聴者は、モニタ10に表示されたGUI
を見ながら記録する番組を、例えば受信時に伴う番組選
択と同様にリモコン等の入力手段を用いて所望する番組
を選択すると、番組選択回路7は選択した番組名のビッ
トストリームと番組IDとを指定するための制御信号を
選局回路2に与える。選局回路2では、供給された制御
信号に基づく指定番組の含まれるビットストリームを選
択し、選択したビットストリームを番組情報多重回路1
3へと供給する。尚、この場合、選択した番組が複数で
且つ、番組に対応する複数のビットストリームを同時に
記録する場合には、上記選局回路2も複数必要となる。
【0027】一方、パケット分離回路4によってパケッ
ト分離された番組情報は、番組情報修正回路11にも与
えられる。番組修正回路11は、番組情報受信時に入力
された番組情報からVTRに記録する番組の番組情報の
みを抽出し、再生時と通常受信時との誤動作を回避する
ために記録する番組情報を修正してメモリ12に与え
る。メモリ12は修正された番組情報を一時記憶する。
この場合の番組修正回路11による修正処理が図3に示
されている。
【0028】例えば、番組修正回路11は、図3に示す
ように供給される放送受信中の番組情報の内、番組選択
回路7からの指定番組が仮にA番組、ビットストリーム
α及び図示例に示す番組IDだとすると、このビットス
トリームαをVTR記録用データとするビットストリー
ムδに変更してメモリ12に与える。即ち、記録する番
組情報においては、受信時における番組名A及び番組I
Dは同一なものとなるが、番組Aが含まれるビットスト
リームαのみがビットストリームδとして修正処理され
る。これにより、受信装置に番組情報を含む再生データ
が供給された場合には、受信した番組が仮に同一番組
(番組名や番組ID)であったとしても、ビットストリ
ーム名を利用して判別することにより、放送された番組
であるのか再生されたものであるのかを検出することが
可能となる。
【0029】番組情報多重回路13には、選局回路2に
より選局されたビットストリームが供給される。番組情
報多重回路13は、供給されたビットストリームから記
録する番組データを抜き出すと共に、この番組データに
メモリ12に記憶されている番組情報を多重して多重信
号を生成して出力する。この多重信号は出力端子14を
介してVTRへの記録部(図示せず)へと与えられる。
【0030】VTRの記録部(図示せず)は、与えられ
た多重信号を分離して番組情報及び番組データを得ると
共に記録するのに必要な処理を施して、例えば図4に示
すように磁気テープ等の記録媒体20上に記録する。こ
のとき、VTRの記録部は再生時に再生データに含まれ
る番組情報を分離し易くするために、例えば図4(a)
に示すようにディジタル規格の記録フォーマットを利用
してこの記録フォーマットに基づく所定の領域に番組情
報及び番組データを順次記録する。即ち、1トラック2
0aを2分割した領域Aに番組情報を記録し、領域Bに
番組データを記録する。
【0031】また、記録するデータ列に番組データであ
るのか、番組情報であるのかの識別情報が付加されてい
る場合には、例えば図4(b)に示すようにトラック単
位で領域を分割して多重するように記録しても良い。つ
まり、図中に示すように、トラック20a、20bに示
す領域Aに番組情報を記録し、それ以降のトラックが示
す領域Bに番組データを記録する。これにより、再生時
に受信装置側での番組情報分離処理を容易に行うことが
可能となる。尚、番組情報多重回路13は、VTRの記
録部による記録開始から所定時間の間、多重信号を出力
し、所定時間経過後には前記選局回路2からのビットス
トリームのみを出力するように切り替えることも可能で
ある。
【0032】再生時においては、VTRの再生部(図示
せず)によって図4に示す磁気テープ20上に記録され
た記録データが再生され、再生して得られるデータ列に
応じた再生データが入力端子15を介して多重信号受信
システム装置へと供給される。入力端子15を介して入
力された再生データは番組情報分離回路16へ与える。
【0033】番組情報分離回路16は、入力された再生
データからVTRのトラック上に記録されている位置情
報又は識別情報に基づいて番組データと番組情報とを分
離し、番組情報については切換回路5を介して番組情報
デコード回路6に供給し、番組データについては切換回
路3を介してパケット分離回路4に供給する。この場
合、上記の切換回路3及び5はVTRからの再生データ
が受信装置内に入力されると、自動的にVTRからのデ
ータ列を選択して出力するようになっている。
【0034】再生された番組情報は番組デコード回路6
によってデコード処理され、モニタ10に与えることに
より、放送波受信時と同様な表示形態、即ち、図2に示
すGUIで記録した番組情報に基づく表示が行われるこ
とになる。これにより、視聴者はGUIを見ながら記録
された番組の番組選択を行うことが可能となり、番組選
択回路7によって視聴者の指定番組を示す制御信号をパ
ケット分離回路4に与える。
【0035】一方、再生データから分離された番組デー
タは、パケット分離回路4によって、放送波受信時と同
様に番組選択回路16からの制御信号(指定番組及び番
組ID)に基づく番組データのみが抽出され、抽出され
た番組データがMPEGデコーダ8に供給される。これ
により、デコードされた番組データはモニタ10に与え
ることにより、モニタ10の画面上に再生した番組デー
タに基づく映像を映出することがことができると共に音
声についても再生することが可能となる。
【0036】したがって、このように構成によれば、放
送波受信時と同様に、記録された番組情報に基づく表示
(GUI)を再生時に表示することができると共に、こ
のGUIを見ながら再生時における番組選択を行うこと
が可能となる。
【0037】次に、図1示す装置の動作を詳細に説明す
る。
【0038】いま、ディジタル放送におけるある番組を
選択して視聴するものとする。このとき、受信装置の電
源が投入されると、アンテナ1によって番組データと番
組選択するための番組情報とが圧縮符号化され且つ1つ
のビットストリーム中に多重されたディジタル放送デー
タが受信され、選局回路2に与えられる。
【0039】そして、選局回路2は番組選択回路7から
の制御信号に基づいて、番組情報データが含まれる受信
データから所定の伝送チャンネルを選択(同調)し、選
択した伝送チャンネルの受信データを切換回路3及び番
組情報多重回路13に夫々出力する。
【0040】切換回路3は、受信データに基づく番組を
視聴する場合には入力した選局回路2からの受信データ
をパケット分離回路4へと出力し、パケット分離回路4
によって、受信データのビットストリーム中に含まれる
IDに基づきパケット単位毎に分離し番組情報が分離さ
れると、この番組情報を切換回路5を介して番組情報デ
コード回路6へと与えられる。
【0041】その後、番組情報は番組情報デコード回路
6によって、デコード処理が施された後にこの番組情報
からビットストリームのどのIDが何の番組であるかが
抽出され、抽出結果は出力端子9を介してモニタ10に
与える。その結果、モニタ10の画面上には、番組を選
択するための番組情報に基づく表示がGUI(図2参
照)で表示する。これにより、視聴者は先ず、GUIを
見ることにより、受信している複数の番組の情報を一目
で認識することが可能となる。
【0042】そして、視聴者はGUIを見ながら図示し
ないリモコン等の入力手段を用いて所望する番組名を選
択することにより、選択された番組を示すリモコン信号
が受信装置側に供給される。すると、リモコン信号は受
信手段(図示せず)によって受信されると、デコードさ
れた番組情報が供給された番組選択回路7によって選択
された番組及び番組IDを指定するための制御信号を生
成して、選局回路2及びパケット分離回路4へと出力す
る。
【0043】すると、選局回路2によって、番組選択回
からの制御信号に基づくビットストリームが選択さ
れ、選択されたビットストリームは切換回路3を介して
パケット分離回路4に与える。そして、パケット分離回
路4によって得られたビットストリームの中から番組選
択回路により指定された番組IDを持つ番組データの
みが分離され、MPEGデコーダ8に与える。その後、
MPEGデコーダ8によって、この圧縮符号化データに
デコード処理(復号化処理等)を施すことにより、符号
化以前の元の信号に戻され、映像出力及び音声出力とし
て出力するための変換処理(復調処理等)を施した後に
モニタ10へと出力される。これにより、モニタ10に
は視聴者の所望する番組に基づく映像が表示されると共
に音声も出力される。
【0044】次に、選択した番組をVTRに記録するも
のとする。この場合も上述したように通常の受信番組を
視聴する場合と同様に、パケット分離回路4により分離
された番組情報が切換回路5を介して番組情報デコード
回路6に供給され、番組情報デコード回路6によってデ
コードされた後に、モニタ10に与える。これにより、
モニタ10の画面上には、図2に示すGUIが表示さ
れ、記録する番組を選択するための番組情報を視聴者に
認識させる。
【0045】そして、視聴者は、モニタ10に表示され
たGUIを見ながら記録する番組を、例えば受信時に伴
う番組選択と同様にリモコン等の入力手段を用いて所望
する番組を選択すると、番組選択回路7は選択した番組
名のビットストリームと番組IDとを指定するための制
御信号を選局回路2に与える。その後、選局回路2によ
って、供給された制御信号に基づく指定番組を含むビッ
トストリームが選択され、選択されたビットストリーム
が番組情報多重回路13へと供給する。
【0046】同時に、パケット分離回路4によってパケ
ット分離された番組情報は、番組情報修正回路11にも
与えられ、番組修正回路11によって、番組情報受信時
に入力された番組情報からVTRに記録する番組の番組
情報のみが抽出されると共に、再生時と通常受信時との
誤動作を回避するための修正処理が施されてメモリ11
に記憶される。
【0047】その後、番組情報多重回路13によって、
選局回路2から供給されたビットストリームから記録す
る番組データを抜き出すと共に、この番組データにメモ
リ12に記憶されている番組情報を多重して多重信号を
生成して出力する。この多重信号は出力端子14を介し
てVTRへの記録部(図示せず)へと与えられる。
【0048】その後、多重信号はVTR内部で分離され
た後に、VTRの記録部(図示せず)によって、番組情
報と番組データとが図4に示す記録フォーマットで磁気
テープ20に記憶される。
【0049】いま、記録した複数の番組を再生し、この
再生データに含まれる複数の番組から所望する番組を選
択して視聴するものとする。この場合には、上述したよ
うな記録方法で記録された磁気テープ20を、VTRの
再生部(図示せず)によって再生して得られた再生デー
タが入力端子15を介して受信装置側の番組分離回路1
6に与えられる。
【0050】すると、番組分離回路16によって、入力
された再生データからVTRのトラック上に記録されて
いる位置情報又は識別情報に基づいて番組データと番組
情報とが分離され、番組情報は切換回路5を介して番組
情報デコード回路6に供給され、番組データは切換回路
3を介してパケット分離回路4に供給される。
【0051】その後、再生された番組情報は、番組デコ
ード回路6によってデコード処理され、モニタ10に与
えることにより、放送波受信時と同様な表示形態、即
ち、図2に示すGUIで記録した番組情報に基づく表示
が映出される。
【0052】視聴者は、記録された番組情報に基づくG
UIを見ながら記録された番組から再生する所望の番組
を選択する。すると、例えば上記と同様にリモコン等の
リモコン操作を介して番組が選択されると、番組選択回
路7によって視聴者の指定番組を示す制御信号がパケッ
ト分離回路4に与えられる。
【0053】同時に、切換回路3によって、再生データ
から分離された番組データがパケット分離回路4に供給
されている。すると、パケット回路4によって、供給さ
れている番組データから、番組選択回路7からの制御信
号(指定番組及び番組ID)に基づく番組データのみが
抽出され、抽出された番組データがMPEGデコーダ8
に供給される。これにより、MPEGデコーダ8により
デコードされた番組データはモニタ10に与えることに
より、モニタ10の画面上には、再生データから番組選
択を行った視聴者の所望する番組データに基づく映像が
映出されると共に、音声についても再生される。
【0054】したがって、本実施形態例によれば、ディ
ジタル放送にて放送される複数の番組から、番組データ
に付加して送信された番組情報に基づく表示(GUI)
を利用して番組選択を行うことができることは勿論のこ
と、受信した複数の番組を記録し再生する場合には、番
組情報を番組データに多重してVTRへと出力する番組
情報多重回路13を設けることにより、再生時に番組選
択を行うのに必要な番組情報を番組データと共に記録す
ることができるため、再生時にて上記番組情報に基づく
表示(GUI)を可能にすると共に、このGUIを利用
して番組選択を行うことが可能となる。
【0055】尚、本発明に係る実施形態例においては、
記録再生手段としてのVTRが受信装置の入出力端子1
4、15を介して接続される構成のシステムとして説明
したが、これに限定されることはなく、例えばVTR等
の記録再生装置を受信装置(例えばセットトップボック
ス)内に搭載して多重信号受信システム装置を構成する
ようにしても良い。
【0056】また、本実施形態例においては、受信デー
タを記録する記録再生手段としてVTRを用いて説明し
たが、他に番組情報と番組データとを記録・再生可能な
ものであれば実施可能であり、例えばDVD等の記録再
生装置を用いて構成するようにしても良い。この場合に
おいても、上記実施形態例と同様に効果を得ることがで
きる。
【0057】
【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、受
信したディジタル放送に基づく複数の番組を記録する場
合に、記録する番組データに番組選択を行うための番組
情報を多重して出力する番組情報多重回路13を設ける
ことにより、上記番組情報を番組データと共に記録する
ことができる。これにより、再生時した場合でも、再生
デーから分離した番組情報に基づく表示(GUI)を利
用して視聴者の所望する番組を選択することができると
共に、選択した番組を再生して視聴することができると
いう効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多重信号受信システム装置の一実
施形態を示すブロック図。
【図2】番組選択のための番組情報に基づく画面表示例
(GUI)を示す図。
【図3】記録再生装置に記録する場合の番組修正回路の
動作を説明する説明図。
【図4】記録再生装置により磁気テープに記録する場合
のフォーマットを示す図。
【符号の説明】
1…アンテナ、2…選局回路、3、5…切換回路、4…
パケット分離回路、6…番組情報でコード回路、7…番
組選択回路、8…MPEGデコーダ、9、14…出力端
子、10…モニタ、11…番組情報修正回路、12…メ
モリ、13…番組情報多重回路、15…再生データ入力
端子、16…番組情報分離回路。
フロントページの続き (72)発明者 阿部 修司 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 マルチメディア技術研究 所内 (72)発明者 坂崎 芳久 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 マルチメディア技術研究 所内 (56)参考文献 特開 平9−252446(JP,A) 特開 平2−189753(JP,A) 特開 平6−46366(JP,A) 特開 平7−320336(JP,A) 特開 平8−340514(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/91 - 5/956 H04N 7/08 H04B 1/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信手段により少なくとも1つ以上の番
    組データと番組選択するための番組情報とを多重して送
    信されたディジタル放送信号を受信し、受信データとし
    て出力する受信手段と、 前記受信手段からの受信データに対し、該受信データに
    含まれる識別情報に基づいてパケット分離を行い、パケ
    ット単位の番組データ及び番組情報を出力するパケット
    分離手段と、 前記パケット分離手段からの番組データにデコード処理
    を施して、番組データに基づく表示を行うための表示手
    段へと出力するデコード手段と、 前記パケット分離手段からの番組情報にデコード処理を
    施して前記表示手段に与えることにより番組情報に基づ
    く表示を行わせると共に、この番組情報に基づく表示を
    利用して少なくとも1つ以上の番組を選択し、選択した
    番組を示す指示信号を出力する番組選択手段と、 前記受信手段からの前記受信データを入力とし、前記番
    組選択手段からの指示信号が供給された場合には、前記
    受信データから前記指示信号に基づく番組データを選択
    し、選択した番組データと前記パケット分離手段からの
    番組情報とを多重して得た多重信号を、前記受信データ
    の記録再生を行う記録再生装置へと出力するものであっ
    て、前記記録再生手段による記録開始から所定時間の間
    は前記指示信号に基づく前記多重信号を出力し、所定時
    間経過後には前記受信手段からの受信データを出力する
    ように切り替える番組情報多重手段と、 を具備したことを特徴とする多重信号受信システム装
    置。
  2. 【請求項2】 送信手段により少なくとも1つ以上の番
    組データと番組選択するための番組情報とを多重して送
    信されたディジタル放送信号を受信し、受信データとし
    て出力する受信手段と、 前記受信手段からの受信データに対し、該受信データに
    含まれる識別情報に基づいてパケット分離を行い、パケ
    ット単位の番組データ及び番組情報を出力するパケット
    分離手段と、 前記パケット分離手段からの番組情報を所定量記憶する
    記憶手段と、 前記パケット分離手段からの番組データにデコード処理
    を施して、番組データ に基づく表示を行うための表示手
    段へと出力するデコード手段と、 前記パケット分離手段からの番組情報にデコード処理を
    施して前記表示手段に与えることにより番組情報に基づ
    く表示を行わせると共に、この番組情報に基づく表示を
    利用して少なくとも1つ以上の番組を選択し、選択した
    番組を示す指示信号を出力する番組選択手段と、 前記受信手段からの前記受信データを入力とし、前記番
    組選択手段からの指示信号が供給された場合には、前記
    受信データから前記指示信号に基づく番組データを選択
    し、選択した番組データに前記記憶手段から読み出した
    番組情報を繰り返して多重して得た多重信号を、前記受
    信データの記録再生を行う記録再生装置へと出力する番
    組情報多重手段と、 を具備したことを特徴とする 多重信号受信システム装
    置。
  3. 【請求項3】 前記番組情報多重手段は、前記記憶手段
    から読み出した前記番組情報を、前記記録再生手段によ
    り記憶する番組データとは異なる記録領域に記録させる
    タイミングで前記番組データに多重して出力することを
    特徴とする請求項2の記載の多重信号受信システム装
    置。
  4. 【請求項4】 前記番組選択手段における受信時の番組
    選択と再生時の番組選択とを区別させるために、前記記
    録再生装置により記録する前記番組情報の内容を修正し
    て前記番組情報多重手段へと与える修正手段を付加した
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載
    多重信号受信システム装置。
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