JP3271885B2 - 印刷用プラスチックマスクの作製方法及びそのマスクを用いたペースト印刷方法 - Google Patents

印刷用プラスチックマスクの作製方法及びそのマスクを用いたペースト印刷方法

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JP3271885B2
JP3271885B2 JP34397695A JP34397695A JP3271885B2 JP 3271885 B2 JP3271885 B2 JP 3271885B2 JP 34397695 A JP34397695 A JP 34397695A JP 34397695 A JP34397695 A JP 34397695A JP 3271885 B2 JP3271885 B2 JP 3271885B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷用プラスチッ
クマスクの作製方法及びそのマスクを用いたペースト印
方法に関し、更に詳しくは、エキシマレーザー加工を
利用した印刷用プラスチックマスクの作製方法及びその
作製方法により得られる印刷用プラスチックマスクを用
いたペースト印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】印刷用マスクを用いて被印刷体上にイン
ク、接着剤、クリーム半田、ペースト状の樹脂等(以下
ペーストという)の微細パターンを形成するには次の方
法が一般に行われている。すなわち、この方法では、先
ず、パターン状の貫通開口部が形成された印刷用マスク
を被印刷体上に密着させ、ペーストをスキージにより印
刷用マスク面に擦り付けて展延することにより、ペース
トをパターン状の貫通開口部に充填するとともに余剰な
ペーストをマスク面から除去し、次いで被印刷体から印
刷用マスクを取り去ることにより、パターン状の貫通開
口部からペーストを被印刷体上に抜き、貫通開口部に対
応するペーストのパターンを被印刷体上に形成する。
【0003】印刷用マスクとしては、大きく分けるとス
クリーンマスクとメタルマスクの2種類が実用化されて
いる。このメタルマスクとしては、例えば、パンチプレ
スマスク、YAGレーザマスク、エッチングマスク、ア
ディティブマスク、ハーフエッチングマスクが知られて
いる。
【0004】パンチプレスマスクは、電子部品実装用の
クリーム半田印刷用マスクとして開発されたものであ
り、金属板にパンチで丸い貫通孔を開けて印刷用マスク
とするものである。
【0005】この印刷用マスクは、実装工程のマウンタ
のNCデータを加工用データとして利用することにより
容易に作製でき、孔開け速度が速く、短時間で製作でき
る。製法が簡単で非常に安価に印刷用マスクを製作で
き、製造装置も安価・小型で、印刷現場への導入も容易
であるという利点がある反面、貫通孔の開口部エッジの
ダレ(開口部上端部の丸み)が生じ、また開口部下端部
にはザラザラな破断面やバリが生じるため、ペーストの
抜けにくい開口部形状となり、印刷品質は最も悪いとい
う欠点がある。また、加工できる貫通孔の最小径は0.
3mm程度で、例えば、電子部品の実装用クリーム半田
印刷においては、QFPの0.5mmピッチ程度までし
か対応できない。
【0006】YAGレーザマスクは、YAGレーザで金
属板(普通はSUSの使用が多い)を加熱溶解し、アシ
ストガスで溶解部分を吹き飛ばして貫通孔を開けて印刷
用マスクとするものである。
【0007】NCデータ等により孔開け加工を行うた
め、人手作業によるばらつきが少なく、作製所要時間も
短いという利点がある反面、開口部内壁面が粗く、ま
た、開口部のエッジ部(縁部)にドロースの付着があ
り、やや印刷品質が悪いという欠点がある。更に、ドロ
ースの付着によるエッジ部凸形状のため、印刷時に印刷
用マスクと被印刷体との密着が不完全になりやすく、そ
の場合には、印刷用マスクの表面を研磨してエッジ部凸
形状を除去することが必要となる。
【0008】エッチングマスクは、感光性樹脂を金属板
両面に塗布してレジスト層を形成し、開口部のパターン
を描いたフォトマスクを介して露光し、次いでレジスト
層を現像することにより、開口部パターンに対応する部
分のレジスト層を除去し、それをエッチングして金属板
にパターン通りの貫通孔を開け印刷用マスクとするもの
である。
【0009】メタルマスクの最も一般的な製法であり、
下記のアディティブマスクよりも作製所要時間が短か
く、安価に印刷用マスクを作製できる反面、表裏両面か
らのエッチングにより、開口部の内壁中央に凸形状がで
き、ペーストの抜け性を悪化させ、また、開口部内壁面
も粗いため印刷品質が悪いという欠点がある。また、フ
ォトマスクの光学歪み補正やエッチング条件の調整な
ど、熟練作業を要し、自動化が困難なため、製作された
印刷用マスクの品質が安定しないという欠点がある。
【0010】アディティブマスクは、メッキ母材上にや
や厚めの感光性樹脂(ドライフィルム)層を形成し、開
口部パターンを描いたフォトマスクを介して露光し、次
いで感光性樹脂層を現像することにより、開口部パター
ンに対応する部分以外の感光性樹脂層を除去し、開口部
パターンに対応する部分のみ残して雌型とする。この開
口部パターンとして残っている感光性樹脂層の雌型周囲
の面に印刷用マスクとして必要な厚さにメッキ(主にニ
ッケル)を行い金属薄板を形成する。メッキ母材から金
属薄板をはずして感光性樹脂層を溶解除去することによ
りその除去された部分が開口部となり、この金属薄板を
印刷用マスクとするものである。この印刷用マスクは、
他の製法によるメタルマスクに比べて開口部内壁が最も
平滑で、印刷品質もよい反面、作製所要時間が長く、コ
ストも高いという欠点がある。また、時に、開口部内壁
面にドライフィルムへのオーバー露光によるザラツキ
や、ドライフィルムを貼りあわせて用いた時の段差が発
生することがあり、印刷品質が低下するという欠点があ
る。
【0011】ハーフエッチングマスクは、各種ペースト
中、特に電子部品の実装におけるクリーム半田の印刷に
使用されているものである。この分野では、電子部品の
小型化により、大型部品と微細部品の混載が求められる
ようになってきているが、微細部品に合わせてマスクを
薄くすると大型部品の半田量が不足し、逆に、大型部品
のためにマスクを厚くすると微細部品の半田が抜けな
い。このように、同一の版で両立し難かつた印刷を可能
にしたのが、ハーフエッチングマスク(エッチングによ
り部分的に掘り込んで薄くしたマスク)である。
【0012】この印刷用マスクは次のようにして作製さ
れる。すなわち、まず、前述のアディティブマスクの製
法で、大型部品に必要な厚さのマスクを作る。次に、ハ
ーフエッチングする範囲内の開口部に内壁面保護用の樹
脂を充填する。最後にエッチング不要部分をレジスト剤
によりマスキングしてから、微細部品に適した薄さにな
るまでエッチングする。これにより、微細部品部のみ薄
くしたマスクが出来る。電子部品実装分野において、同
一の版で大型部品・通常部品と微細部品を混載したクリ
ーム半田の印刷が可能となった反面、内壁面保護用の樹
脂充填を行なつても、完全にはエッチング液のしみ込み
を防ぎきれず、しみ込んだエッチング液によって、アデ
ィティブ製法によるきれいな内壁が荒らされるという欠
点がある。このため、最も品質を要求される微細開口部
が最も粗らされる結果となりやすい。さらに、このマス
クの作製工程となっているアディティブ製法の欠点(開
口部内壁面にドライフィルムへのオーバー露光によるザ
ラツキや、ドライフィルムを貼りあわせて用いた時の段
差が発生することがある)は、ハーフエッチングマスク
にも同様に発生することがある。ハーフエッチング加工
もほとんどが手作業のため、ばらつきが大きく、メタル
マスク中、最も高額となり、かつ製作所要時間も長いと
いう欠点がある。
【0013】また、上記のメタルマスクにおいて、パン
チプレスマスク、YAGレーザマスク、エッチングマス
クなどはいずれも柔軟性がないため、被印刷体上に凸部
等がある場合には、マスクを被印刷体上に密着させよう
としたときに、マスクと被印刷体との間に隙間が生じ、
貫通開口部にペーストを充填する際にマスクと被印刷体
との間の隙間にペーストが入り、印刷されたペーストパ
ターンににじみが発生するという欠点がある。さらに、
固形分を含むペーストを用いた場合にはマスク裏面に固
形分が付着し、そのマスクを繰り返し用いて印刷する際
に、その付着した固形分によってマスクと被印刷体との
間の隙間が大きくなり、印刷されたペーストパターンの
にじみが増大する。
【0014】また、アディティブマスク、ハーフエッチ
ングマスクなどのようにメッキによって形成された金属
版(主にニッケル版)マスクは柔らかく、このマスクを
被印刷体上に密着させたときに、被印刷体上の異物や凹
凸によってマスクが容易に変形する。このため、開口部
付近のマスクが変形すると、そのマスクを繰り返し用い
て印刷する際に、その変形部分の隙間からペーストがマ
スク裏面に入り込み、印刷されたペーストパターンにに
じみが発生し印刷品質が低下するという欠点がある。
【0015】さらに、メッキの厚さが厚くなるほどメッ
キ表面のざらつきが増大し、特にペースト中に半田粒の
ような容易に変形する固形分が含まれている場合には、
マスク裏面に入り込んだペースト中の固形分がマスクと
被印刷体とに挟まれて潰され、ざらつき面となっている
マスク面に固着することがある。そのマスクを繰り返し
用いて印刷すると、この固着した固形分によりマスクと
被印刷体との間の隙間が大きくなり、貫通開口部にペー
ストを充填する際にマスクと被印刷体との間の隙間にペ
ーストが入り、印刷されたペーストパターンのにじみが
増大するという欠点がある。また、マスク面に固着した
固形分が開口部にはみ出している場合には貫通開口部か
らのペースト抜け性が悪くなりペーストの印刷品質が悪
くなる。
【0016】さらに、メタルマスクと被印刷体との間の
隙間にペーストが入りマスクの裏面がペーストによって
汚れ、またマスク裏面にペーストの固形分が付着する結
果、メタルマスクを繰り返し用いてペースト印刷を行う
場合には、マスク裏面の洗浄やマスク裏面に付着したペ
ースト固形分の拭き取りを頻繁に行うことが必要とな
る。
【0017】さらに、近年、クリーム半田の印刷をはじ
めとして、電子機器等のペースト印刷応用分野の軽薄短
小化に伴って、ますますペースト印刷の微細化が進んで
きており、印刷されたペーストの微細パターンに欠けや
にじみのない高品位なペースト印刷が一層要求されるよ
うになってきている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記のよ
うな各種のメタルマスクにおける欠点を解決し、微細パ
ターンの高品位なペースト印刷を行うために、ペースト
印刷用マスクの作製方法及びペースト印刷方法について
検討したところ、プラスチック板にエキシマレーザーを
用いてパターン状の貫通開口部を形成してペースト印刷
用プラスチックマスクを作製し、そのペースト印刷用プ
ラスチックマスクを用いてペースト印刷を行うことによ
り前記の種々の欠点を解決し得ることを見い出した。
【0019】ペースト印刷用プラスチックマスク(以下
印刷用プラスチックマスクという)を用いたペースト印
刷は、通常、微細パターンの貫通開口部が形成された印
刷用プラスチックマスクを被印刷体上に密着させる工程
と、印刷用プラスチックマスク上にペーストをスキージ
で展延することにより微細パターンの貫通開口部にペー
ストを充填するとともに余剰なペーストをマスク面から
除去する工程と、次いで、被印刷体から印刷用プラスチ
ックマスクを取り去ることによりペーストの微細パター
ンを被印刷体上に形成する工程とによって行われる。
【0020】これにより、高品位なペースト印刷を行う
ためには、貫通開口部にペーストが完全に充填されるこ
と、および印刷用プラスチックマスクを被印刷体から取
り去る際にペーストの一部が印刷用プラスチックマスク
の貫通開口部内に残ることなく、ペーストが完全な形状
で貫通開口部から抜けること、すなわち、いわゆるペー
ストの充填性やペーストの抜け性が良好であることが必
要である。ペーストの貫通開口部への充填性やペースト
の貫通開口部からの抜け性の良否は、貫通開口部の形状
及び貫通開口部内壁の表面粗さ(平滑性)などによって
影響される。
【0021】印刷用プラスチックマスクの貫通開口部に
は、メタルマスクにおけるような貫通開口部エッジのバ
リ、貫通開口部エッジの凸形状、貫通開口部内壁中央の
凸形状、貫通開口部内壁面段差、貫通開口部端部内壁面
のザラツキ等の形状が発生することがない。また貫通開
口部内壁は非常に平滑であり、ペーストの貫通開口部へ
の充填性やペーストの抜け性はほぼ良好である。しかし
ながら、特に微細なパターンの貫通開口部を形成した場
合には、なお次のような主として2つの問題点があっ
た。
【0022】すなわち、第1に、加工対象物であるプラ
スチック板をエキシマレーザーにより微細パターンの貫
通開口形成加工を行う時に、プラスチック板が加工テー
ブルに密着していないところでは、貫通開口部の下端に
プラスチックの薄膜が残る現象(以下、「薄膜残り」と
いう)が発生した。
【0023】エキシマレーザーにより印刷用プラスチッ
クマスクに形成された貫通開口部は、通常テーパが上広
がりになる。しかし、この印刷用プラスチックマスクを
用いてペースト印刷を行う際には、印刷用プラスチック
マスクの貫通開口形成加工時の上下を反転して貫通開口
部のテーパが下広がりとなるようにして使用する。この
ため、薄膜残りが発生した場合には、印刷用プラスチッ
クマスクの貫通開口部上端にプラスチックの薄膜が残っ
ている。このプラスチックの薄膜が貫通開口部へのペー
ストの充填性や貫通開口部からのペーストの抜け性を阻
害し、微細パターンの高品位なペースト印刷ができない
という問題点があった。
【0024】また、第2に、加工対象物であるプラスチ
ック板をエキシマレーザにより微細パターンの孔開け加
工を行う時に、プラスチック板が加工テーブルに密着し
ていると、貫通開口部の下端エッジが丸みを帯びる現象
(以下、「エッジ欠け」という)が発生した。
【0025】印刷用プラスチックマスクを用いてペース
ト印刷を行う際には、印刷用プラスチックマスクの加工
時の上下を反転して使用する。このため、エッジ欠けが
発生した場合には、微細パターンの開口部上端エッジが
丸みを帯びている。この開口部上端エッジの丸みが貫通
開口部へのペーストの充填性や貫通開口部からのペース
トの抜け性を阻害し、微細パターンの高品位なペースト
印刷ができないという問題点があった。
【0026】そこで、本発明は、これらの問題点を解決
するために提案されるものである。即ち、本発明の目的
は、薄膜残りやエッジ欠けの発生のない、或いはエッジ
欠けを極めて少なくし、貫通開口部へのペーストの充填
性や貫通開口部からのペーストの抜け性に優れ、特に微
細パターンの高品位な印刷を行うことができる印刷用プ
ラスチックマスクの作製方法を提供することにある。
【0027】また、本発明の目的は、印刷用プラスチッ
クマスクを用いるペースト印刷方法において、貫通開口
部へのペーストの充填性や貫通開口部からのペーストの
抜け性に優れ、特に微細パターンの高品位な印刷を行う
ことができるペースト印刷方法を提供することにある。
【0028】
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、プラスチック板にエキシマレー
ザービームを照射して貫通開口部を形成する印刷用マス
クの作製方法において、プラスチック板のビーム照射面
と反対の面にエキシマレーザービームの少なくとも一部
を吸収する高分子フィルムを密着させ、ビーム照射面に
エキシマレーザービームを照射してプラスチック板に貫
通開口部を形成したのち、高分子フィルムを除去するこ
とを特徴とする印刷用プラスチックマスクの作製方法で
ある。
【0030】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記高分子フィルムを前記プラスチック板に剥離可
能に粘着することを特徴とする印刷用プラスチックマス
クの作製方法である。
【0031】請求項3の発明は、印刷用プラスチックマ
スクを被印刷体上に密着させ、この印刷用プラスチック
マスク上にペーストを展延してペーストのパターンを被
印刷体上に形成するペースト印刷方法において、プラス
チック板のビーム照射面と反対の面にエキシマレーザー
ビームの少なくとも一部を吸収する高分子フィルムを密
着させ、ビーム照射面にエキシマレーザービームを照射
してプラスチック板に貫通開口部を形成したのち、高分
子フィルムを除去した印刷用プラスチックマスクを被印
刷体上に密着させ、印刷用プラスチックマスク上にペー
ストを展延することによりパターン状貫通開口部に充填
し、次いで、被印刷体から印刷用プラスチックマスクを
取り去ることによりペーストのパターンを被印刷体上に
形成することを特徴とするペースト印刷方法である。
【0032】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記印刷用プラスチックマスクの厚さが10μm〜
500μmであり、且つ曲げ弾性率が20〜500Kg
f・mm-2であることを特徴とするペースト印刷方法で
ある。
【0033】請求項5の発明は、印刷用プラスチックマ
スクを被印刷体上に密着させ、この印刷用プラスチック
マスク上に固形分粒子を含有するペーストを展延してペ
ーストのパターンを被印刷体上に形成するペースト印刷
方法において、エキシマレーザー加工によりプラスチッ
ク板にパターン状の貫通開口部を形成した印刷用プラス
チックマスクの上表面から貫通開口部における最狭部ま
での深さ距離をペーストに含まれる固形分粒子径の2分
の1以下に形成し、この印刷用プラスチックマスクを被
印刷体上に密着させ、印刷用プラスチックマスク上に固
形分粒子を含有するペーストを展延することによりパタ
ーン状貫通開口部に充填し、次いで、被印刷体から印刷
用プラスチックマスクを取り去ることによりペーストの
パターンを被印刷体上に形成することを特徴とするペー
スト印刷方法である。
【0034】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、前記印刷用プラスチックマスクの厚さが10μm〜
500μmであり、且つ曲げ弾性率が20〜500Kg
f・mm-2であることを特徴とするペースト印刷方法で
ある。
【0035】
【0036】
【0037】請求項1の印刷用プラスチックマスクの作
製方法では、プラスチック板のビーム照射面と反対の面
に高分子フィルムを密着させているので、エキシマレー
ザーによる貫通直前の開口部底面に残った薄膜は、プラ
スチック板の裏側に廻り込むことができず、貫通開口部
となる最後までエキシマレーザービームに照射されるた
めに薄膜残りは起こらない。また、プラスチック板に密
着された高分子フィルムに薄膜残りが発生しても、貫通
開口部が形成された後に高分子フィルムは除去されるの
で、印刷用プラスチックマスクには薄膜が残らない。
【0038】さらに、プラスチック板に貫通開口部を形
成した後のエキシマレーザービームは、その少なくとも
一部が高分子フィルムにより吸収されて減衰しながら加
工テーブルに至り、その一部が反射される。反射された
エキシマレーザービームは再度高分子フィルムに吸収さ
れて減衰されるため、プラスチック板の導通開口部の加
工テーブル側端部は反射されたエキシマレーザービーム
によってアブレーション加工を受けることがなく、エッ
ジ欠けの発生を防止することができる。
【0039】請求項2の印刷用プラスチックマスクの作
製方法では、前記高分子フィルムを前記プラスチック板
に剥離可能に粘着するので、高分子フィルムの密着およ
び除去が容易である。
【0040】請求項3のペースト印刷方法では、印刷用
プラスチックマスクに薄膜残りがなく、またエッジ欠け
がない、或いは極めて少ないので、ペーストの貫通開口
部への充填性やペーストの貫通開口部からの抜け性が良
好であり、ペーストパターンに欠けなどのない高品位な
ペースト印刷を行うことができる。
【0041】さらに、印刷用プラスチックマスクは柔ら
かで可撓性があるので、被印刷体面に凹凸などがある場
合でもそれにしなやかに追随して密着し、また、印刷用
プラスチックマスクを被印刷体から取り去った際に印刷
用プラスチックは速やかに元の平らな状態に復元し、印
刷用プラスチックマスクに変形が発生しない。従って、
印刷用プラスチックマスクと被印刷体面との間に隙間を
生じさせることがないか、または極めて少なくすること
ができ、貫通開口部にペーストを充填する際に印刷用プ
ラスチックマスクと被印刷体との間の隙間にペーストが
入ることを防止することができる。また、ペーストが印
刷用プラスチックマスクの裏面に若干入り込み、ペース
ト中の固形分がマスクと被印刷体とに挟まれて潰されて
もプラスチック板表面が極めて平滑なため、固形分が印
刷用プラスチックマスクの裏面に固着することはほとん
どない。これらにより、印刷用プラスチックマスクを多
数回繰り返し用いて貫通開口部パターンに正確に対応し
たにじみのないペーストのパターンを被印刷体上に形成
することができる。
【0042】さらに、印刷用プラスチックマスクの裏面
がペーストによって汚れることが極めて少ないので、裏
面の洗浄や汚れの拭き取りを行うことなく印刷用プラス
チックマスクを多数回繰り返し用いてペースト印刷を行
うことができる。
【0043】請求項4のペースト印刷方法では、印刷用
プラスチックマスクの厚さが10μm〜500μmであ
り、且つ曲げ弾性率が20〜500Kgf・mm-2であ
るので、被印刷体面によりよく密着し、また印刷用プラ
スチックマスクを被印刷体から取り去った際に印刷用プ
ラスチックマスクは速やかに元の平らな状態に復元し、
印刷用プラスチックマスクに変形が発生せず、印刷用プ
ラスチックマスクと被印刷体面との間の隙間の発生をよ
り少なくすることができる。
【0044】請求項5のペースト印刷方法では、印刷用
プラスチックマスクの上表面から貫通開口部における最
狭部までの深さ距離がペーストに含まれる固形分粒子径
の2分の一以下であるので、印刷用プラスチックマスク
上に展延されたペーストが貫通開口部上を素通りし、ペ
ーストの底部が前方の開口部上端部により削り取られ易
く、削り取られたペーストは貫通開口部内に十分に充填
され、また、貫通開口部からのペーストの抜け性が良好
でありペーストパターンに欠けなどのない高品位なペー
スト印刷を行うことができる。
【0045】請求項6のペースト印刷方法では、印刷用
プラスチックマスクの厚さが10μm〜500μmであ
り、且つ曲げ弾性率が20〜500Kgf・mm-2であ
るので、印刷用プラスチックマスクを被印刷体上に密着
させたときに、被印刷体上に凸部があってもよく密着
し、また印刷用プラスチックマスクを被印刷体から取り
去った際に印刷用プラスチックマスクは速やかに元の平
らな状態に復元し、印刷用プラスチックマスクに変形が
発生せず、印刷用プラスチックマスクと被印刷体との間
の隙間の発生をより少なくすることができる。その結
果、貫通開口部にペーストを充填したときに印刷用プラ
スチックマスクと被印刷体との間にペーストが入ること
を防止でき、貫通開口部パターンに正確に対応したにじ
みのないペーストのパターンを被印刷体上に形成するこ
とができる。
【0046】また、マスクの裏面がペーストによって汚
れることが極めて少なく、裏面の洗浄を行うことなく印
刷用プラスチックマスクを繰り返し用いることができ
る。
【0047】
【0048】
【0049】
【発明の実施の形態】以下に本発明における印刷用プラ
スチックマスクの作製方法の一実施形態について説明す
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。図
10は、プラスチック板としての厚さ125μmのポリ
イミドフィルム20を用い、それにシリコン粘着剤21
(厚さ20μm)付きポリエステルフィルム22(厚さ
25μm)を剥離可能に貼り合わせたものである。
【0050】このシリコン粘着剤21付きポリエステル
フィルム22を剥離可能に貼り合わせたプラスチック板
35を必要な大きさに切り取り、図11のように、マス
ク枠23に貼られたポリエステル紗膜24にポリエステ
ルフィルム側を下にして接着剤25により貼り合わせ、
接着剤25が硬化したのち、接着剤25の内側のポリエ
ステル紗膜を切取って図11のようなエキシマレーザー
による加工前の印刷用プラスチックマスク26を作っ
た。なお、図11は、加工の時の状態で示しており、印
刷用マスクとして実際に使用する場合には図11と上下
が逆となる。
【0051】次いで、図12のように、加工前の印刷用
プラスチックマスク26のポリエステルフィルム側をエ
キシマレーザ加工装置の加工用XYテーブル28の面に
密着させて、マスク枠23をクランプ27により加工用
XYテーブル28に固定し、加工用XYテーブル28の
移動によって加工前の印刷用プラスチックマスク26を
エキシマレーザービームの照射位置に精密に位置決めし
た。次いで、その上方に配置されたエキシマレーザー発
振器29より出力されたエキシマレーザービーム30
を、遮光用アパ−チャーマスク31、次いで集光レンズ
32及びレンズ33を通してポリイミドフィルムに照射
した。
【0052】このようにして、クリプトンフッ素ガスに
よる波長249nm、パルス周波数200Hz/秒に発
振したエキシマレーザビームを、集光レンズ32および
レンズ33によってエネルギー密度1.7ジユール/c
2 となるように、ポリイミドフィルムの表面に照射
し、加工速度約0.5μm/パルスの速度でアブレーシ
ョン加工を1.25秒間行った。次いでポリエステルフ
ィルムをシリコン粘着剤と共に除去し、最狭ピッチ0.
1mmのパターンを有する印刷用プラスチックマスク2
6を得た。得られた印刷用プラスチックマスク26は、
薄膜残り及びエッジ欠けのないものであった。
【0053】この印刷用プラスチックマスク26をガラ
スエポキシからなるプリント基板上に密着させ、20μ
m〜44μmの粒子径を有する固形分球形粒子を含有す
る半田ペーストを印刷用プラスチックマスク26上に展
延することによりパターン状貫通開口部に充填し、次い
で、被印刷体から印刷用プラスチックマスク26を取り
去ることによりペーストのパターンを被印刷体上に形成
したところ、貫通開口部へのペーストの充填性及び貫通
開口部からのペーストの抜け性がよく、プリント基板上
にパターンに欠けやにじみのない高品位なペースト印刷
を行うことができた。また、マスクの裏面がペーストに
よって汚れることが極めて少なく、メタルマスクでも印
刷品質のよいアディティブマスクを使用して印刷を行っ
た場合には少なくとも数回の印刷ごとに裏面の汚れの拭
き取り、数10回の印刷ごとに裏面の洗浄を行うことが
必要であるのに対し、裏面の洗浄を行うことなく印刷用
プラスチックマスク26を100回以上繰り返し用いる
ことができた。
【0054】本発明の印刷用プラスチックマスク26の
作製方法において使用されるエキシマレーザーは、他の
レーザー(たとえば、CO2 やYAGレーザー)にはな
いアブレーシヨンといわれる特徴的な加工を行なうこと
ができ、特に有機高分子を加工対象とした場合に優れた
微細加工能力を発揮するものである。
【0055】CO2 やYAGのレーザー加工が主に赤外
線領域の波長を利用して熱加工を行なうのに対して、エ
キシマレーザーの紫外線領域のビームによるアブレーシ
ョン加工は非熱加工とも言われ、エキシマレ一ザーを有
機高分子に対して照射すると、そのエネルギを吸収した
分子は励起され、やがて分子間結合がちぎられて開裂
し、有機高分子(ポリマー)は構成分子に分解し、ガス
状になつて飛散する。
【0056】このプロセスは数十nsで進行するため、
開裂時6000°K程度になるといわれる分子は、50
00〜10000m/sec.もの初速で飛散し、周囲
に熱を与えるだけの時間的余裕がないため、加工部に隣
接した部分には熱加工時のような熱変性等の不具合が発
生せず、加工表面は平滑で非常にきれいなものとなる。
【0057】また、CO2 やYAGのレーザー加工で
は、細く絞り込まれたビームが加工対象物(ワーク)に
照射されるが、これに対し、エキシマレーザーのビーム
は広がりを持っており、中には長辺が20mm程度、短
辺8〜9mm程度のビーム断面面積を持つものもあり、
CO2 やYAGレーザによる加工法に比べ一度に広い範
囲の加工を行うことができるものである。
【0058】実際には、エキシマレーザの出力ビームそ
のままでは、加工に必要なエネルギ密度に達しないこと
があるため、集光して使用する事が多く、加工面積は元
のビーム断面面積の数分の一となることが多いが、面加
工が行なえることは大きな利点である。この特徴を利用
して、例えば、ビーム光路を図形やマークを抜いたアパ
−チャーマスクで遮光し、図形やマーク状にエキシマレ
ーザービームをプラスチック板に照射して加工すると、
プラスチック板に同じ形状の堀込み部や貫通開口部が形
成される。このようにして貫通開口部内壁の平滑性に優
れた印刷用プラスチックマスクを作製することができ
る。エキシマレーザー加工によって、0.lmmピッチ
以下までの微細パターンの印刷用プラスチックマスクを
製作することができる。
【0059】更に、本発明の印刷用プラスチックマスク
の作製方法によれば、プラスチック板のビーム照射面と
反対の面にエキシマレーザービームの少なくとも一部を
吸収する高分子フィルムを密着させてエキシマレーザー
ビームを照射し、プラスチック板に貫通開口部を形成し
たのち、高分子フィルムを除去することにより、「薄膜
残り」や「エッジ欠け」の発生のない、或いは「エッジ
欠け」の発生の極めて少ない印刷用プラスチックマスク
を作製することができる。
【0060】特に、薄膜残りやエッジ欠けのない、或い
はエッジ欠けの極めて少ない最狭ピッチ0.lmm以下
(0.0lmmピッチ程度まで可能)までの印刷用プラ
スチックマスクを作製することができる。これは、メタ
ルマスクでの最狭ピッチ(0.4mm〜0.3mmピッ
チ)に対し、1/4〜1/3以下の微細化ができるもの
である。本発明の印刷用プラスチックマスクの作製方法
により「薄膜残り」が発生しないのは、次ぎのような機
構によるものと推測される。
【0061】図1は印刷用プラスチックマスクの作製方
法において、「薄膜残り」が発生する機構を示す概念図
であり、(a)は開口部の一部が形成されたところを示
し、(b)は開口部内のえぐれ形状を拡大して示し、
(c)は薄膜残りを示す。図1(a)に示すように、プ
ラスチック板1のビーム照射面1aにエキシマレーザー
ビーム2を照射すると、内壁に上向きのテーパーを有す
る開口部3が形作られてゆくが、図1(b)に示すよう
に、テーパーを有する内壁4に照射されたエキシマレー
ザービーム2の反射ビーム5によりコーナー部6のアブ
レーションが進み、えぐれ形状となる。そして、図1
(c)に示すように、コーナー部のアブレーションが均
等に進まないときに、プラスチック板1が加工テーブル
に密着していないところでは、わずかにつながっている
部分を軸にプラスチックの薄膜7がアブレーションによ
る反発をうけてプラスチック板1の裏面1b側に廻り込
む。そして、薄膜7は、エキシマレーザーの照射を受け
ない状態となり、貫通開口部3の下端に残る。
【0062】これに対し、本発明の印刷用プラスチック
マスクの作製方法によれば、プラスチック板のビーム照
射面と反対の面に高分子フィルムが密着されているた
め、エキシマレーザーによる貫通直前の開口部底面に残
った薄膜は、プラスチック板の裏側に廻り込むことがで
きず、貫通開口部となる最後までエキシマレーザービー
ムに照射されるために薄膜残りは起こらず、また、プラ
スチック板に密着された高分子フィルムに薄膜残りが発
生しても、貫通開口部が形成された後に高分子フィルム
は除去されるので、印刷用プラスチックマスクには薄膜
が残らない。
【0063】図2は本発明の印刷用プラスチックマスク
の作製方法において、エキシマレーザーによる貫通直前
の開口部底面の状態を示す概念図である。図に示すよう
に、底面8と内壁面4との間のコーナー部9には、内壁
面4のテーパ面で反射された反射ビーム5と直接上方か
ら照射される直射ビーム2とが重なりあってエネルギ密
度が高くなったためにアブレーション加工が促進されて
えぐれ形状が発生している。一方、他のコーナー部6は
すでに貫通して、内壁面4と底面8は切り離された状態
であることを示している。このように切り離されたコー
ナー部6が多くなり、接続部分が少なくなったとき、底
面8のプラスチック薄膜はアブレーションによって50
00〜10000m/sec.もの初速で飛び出してい
くプラズマ化した分子の反力を受け、コーナー部9で一
部のみ接続しているところを軸に裏面1bに回り込もう
とする。しかし、底面8の下には、粘着剤10を介して
エキシマレーザービームの少なくとも一部を吸収する高
分子フィルム11が貼り合わされているのでプラスチッ
ク板1の裏面1bへ回り込むことはできず、貫通開口部
3となる最後までエキシマレーザービームに照射される
ために薄膜残りは起こらない。
【0064】また、本発明の印刷用プラスチックマスク
の作製方法により「エッジ欠け」が発生せず、或いは極
めて少なくし得るのは、次ぎのような機構によるものと
推測される。
【0065】図3は「エッジ欠け」が発生する機構を示
す概念図であり、(a)は開口部の一部が形成されたと
ころを示し、(b)は開口部が貫通した直後を拡大して
示し、(c)はエッジ欠けの様子を拡大して示す。図3
(a)に示すように、加工テーブル12に密着している
プラスチック板1にエキシマレーザー2を照射すると開
口部3が形作られてゆくが、図3(b)に示すように、
開口部3が貫通後にはエキシマレーザービーム2が加工
テーブル12に当り乱反射2aする。図3(c)に示す
ように、貫通開口部3の下端付近で乱反射したエキシマ
レーザービーム13によりプラスチック板1の貫通開口
部3の下端がアブレーション加工を受け、貫通開口部3
の下端にエッジ欠けが生じ丸み4aを帯びる。
【0066】これに対し、本発明の印刷用プラスチック
マスクの作製方法によれば、プラスチック板のビーム照
射面と反対の面に高分子フィルムが密着されているた
め、プラスチック板に貫通開口部を形成した後のエキシ
マレーザービームは高分子フィルムにより減衰しながら
加工テーブルに至り、一部が反射される。反射されたエ
キシマレーザービームは再度高分子フィルムに吸収され
るため、貫通開口部の下端のプラスチック板は反射され
たエキシマレーザービームによってアブレーション加工
を受けることがなく、エッジ欠けの発生を防止すること
ができる。
【0067】また、プラスチック板及び高分子フィルム
が共に貫通されて開口部が形成された場合には、加工テ
ーブルに至るまでのエキシマレーザービームの減衰はな
いが、反射後のビームは貫通開口部の下端部分でプラス
チック板に密着している高分子フィルムに吸収されて減
衰するため、貫通開口部の下端のプラスチック板は反射
されたエキシマレーザービームによってアブレーション
加工を受けることがなく、エッジ欠け現象の発生を防止
することができる。なお、この場合に、貫通開口部の下
端部分でプラスチック板に密着している高分子フィルム
がアブレーション加工を受け、高分子フィルムにエッジ
欠けが発生することもあるが、加工完了後に高分子フィ
ルムは除去されるので、印刷用プラスチックマスクを用
いるペースト印刷には影響を及ぼすことはない。
【0068】また、プラスチック板及び高分子フィルム
が共に貫通されて開口部が形成された場合に、加工テー
ブルに反射されたエキシマレーザービームが直接貫通開
口部内壁表面に至るが、そのビームによって貫通開口部
内壁表面がアブレーション加工を受けることはない。こ
れは、加工テーブル表面の反射率による減衰、散乱によ
るエネルギ密度の低減、内壁の下方斜めから照射される
こと等によって貫通開口部内壁表面における単位面積当
りの受光強度が低下していることによるものと推測され
る。
【0069】図4は本発明の印刷用プラスチックマスク
の作製方法において、エキシマレーザーによってプラス
チック板及び高分子フィルムが共に貫通されて開口部が
形成された状態を示す概念図であり、エキシマレーザビ
ームによる加工が進むと、プラスチック板1、粘着剤1
0及び高分子フィル11が全てアブレーション加工を受
けて消失し、ビーム2は、加工用XYテーブル12で一
部吸収されながら反射して、散乱ビーム14、15、1
6などが生じる。散乱ビーム15、16は印刷用プラス
チックマスクとなるプラスチック板1の開口部内壁に当
るが、散乱ビーム15は、散乱によるエネルギ密度の減
衰と、内壁面4に対して照射角度の大きい斜めからの照
射となることで単位面積当りのエネルギ密度が低下し、
また、散乱ビーム16は内壁面への照射角度は散乱ビー
ム15よりも小さい半面、壁面からの距離があり、散乱
によるエネルギ密度の減衰は散乱ビーム15よりも大き
く、こめため、いずれによっても貫通開口部内壁表面が
アブレーション加工を受けることがないものと推測され
る。
【0070】内壁面のすぐ近くで反射する散乱ビーム1
4はエネルギの散乱が小さく、これにより高分子フィル
11の下側先端部分がアブレーション加工を受ける可能
性があるが、貫通開口部が形成された後に、粘着剤10
と共に高分子フィルム11は除去されるので印刷用プラ
スチックマスクを用いるペースト印刷には影響を及ぼす
ことはない。
【0071】本発明の作製方法によって得られる印刷用
プラスチックマスクは、ペースト印刷を行う際には、貫
通開口部形成加工時の上下を反転して使用される。従っ
てエッジ欠けが発生しない場合には、貫通開口部におけ
る最狭部が印刷用プラスチックマスクの上表面にあり、
また、エッジ欠けが発生しても、それを極めて少なくす
ることができるため、貫通開口部における最狭部が印刷
用プラスチックマスクの上表面から極めて近い深さ距離
のところに形成される。
【0072】図5の(a)は、エッジ欠けが発生しない
場合における印刷用プラスチックマスク1の貫通開口部
を模式的に示す断面図であり、貫通開口部における最狭
部Wは印刷用プラスチックマスク1の上表面にある。図
5の(b)は、エッジ欠けが発生した場合における印刷
用プラスチックマスク1の貫通開口部を模式的に示す断
面図であり、貫通開口部における最狭部Wは印刷用プラ
スチックマスク1の上表面からの深さ距離Hのところに
あることを示している。
【0073】本発明者は、このようにして作製された印
刷用プラスチックマスクを用いてペースト印刷を行う方
法について検討したところ、印刷用プラスチックマスク
を被印刷体上に密着させ、固形分粒子を含有するペース
トを印刷用プラスチックマスク上に展延することにより
パターン状貫通開口部に充填し、次いで、被印刷体から
印刷用プラスチックマスクを取り去ることによりペース
トのパターンを被印刷体上に形成するペースト印刷方法
において、印刷用プラスチックマスクの上表面から貫通
開口部における最狭部までの深さ距離がペーストに含ま
れる固形分粒子径の2分の一以下であれば、貫通開口部
へのペーストの充填性や貫通開口部からのペーストの抜
け性に優れ、高品位なペースト印刷を行うことができる
ことを見い出した。
【0074】このペースト印刷方法において、貫通開口
部へのペーストの充填性や貫通開口部からのペーストの
抜け性に優れているのは、次ぎのような機構によるもの
と推測される。
【0075】図6は、本発明の作製方法によって得られ
る印刷用プラスチックマスクにおけるエッジ欠けのない
微細なパターン状貫通開口部にペーストが充填される様
子を示す概念図であり、(a)はペーストの展延開始の
様子を示し、(b)はペーストが削り取られる様子を示
し、(c)はペーストが開口部内に充填される様子を示
す。図6(a)に示すように、被印刷体19上に密着さ
れた印刷用プラスチックマスク40の面上にペースト1
8をスキージ17によって展延すると、ペースト18は
ローリングしつつマスク面をスリップしながら移動す
る。図6(b)に示すように、ペースト18は開口部3
上を素通りし、ペースト18の底部が前方の開口部3上
端部3aにより削り取られ、図6(c)に示すように、
削り取られたペースト18は貫通開口部3内をスキージ
17側に移動しつつ充填される。
【0076】このようにして貫通開口部3にペースト1
8が充填された印刷用プラスチックマスク40を被印刷
体19から取り去ると、図7のように、ペースト18が
貫通開口部3からきれいに抜けて、欠けやにじみのない
微細なパターンが被印刷体19上に形成される。
【0077】エッジ欠けがわずかに発生しても、印刷用
プラスチックマスクの上表面から貫通開口部における最
狭部までの深さ距離がペーストに含まれる固形分粒子径
の2分の一以下であれば、上記と同様に貫通開口部への
ペーストの充填性や貫通開口部からのペーストの抜け性
がよく、欠けやにじみのない微細なパターンのペースト
印刷を行うことができる。
【0078】これに対し、エッジ欠けにより、印刷用プ
ラスチックマスクの上表面から貫通開口部における最狭
部までの深さ距離がペーストに含まれる固形分粒子径の
2分の一を越えるようになると、図8に示すように、ペ
ースト18の底部が前方の開口部上端部により削り取ら
れにくくなり、貫通開口部3へのペースト18の充填が
不十分となり、また図9に示すように、印刷用プラスチ
ックマスク1を被印刷体19から取り去る際にペースト
18がエッジ欠けの生じた開口部上端部に引つ掛かり、
ペースト18の抜け性が悪く、被印刷体19上には一部
が欠けたペーストパターンが形成される。
【0079】本発明の印刷用プラスチックマスクの作製
方法によれば、薄膜残り及びエッジ欠けがない印刷用プ
ラスチックマスク、或いは薄膜残りがなく且つ印刷用マ
スクの上表面から貫通開口部における最狭部までの深さ
距離が5μm以下、更に必要に応じて、印刷用マスクの
上表面から貫通開口部における最狭部までの深さ距離が
10μm以下、15μm以下、20μm以下、25μm
以下の印刷用プラスチックマスクを容易に作製すること
ができる。
【0080】このような印刷用プラスチックマスクは、
作製効率、印刷に用いるペーストの種類によって適宜選
択することができるが、薄膜残り及びエッジ欠けがない
印刷用プラスチックマスク、或いは薄膜残りがなく且つ
印刷用マスクの上表面から貫通開口部における最狭部ま
での深さ距離が小さい印刷用プラスチックマスクが、あ
らゆる種類のペースト印刷に対応でき、欠けやにじみの
ない微細なパターンのペースト印刷を行うことができる
のでより好ましい。
【0081】本発明におけるプラスチック板の材料とし
ては、エキシマレーザーによりアブレーション加工が可
能な有機高分子材料を用いるが、エキシマレーザーによ
りアブレーション加工が困難あるいは不可能な有機高分
子材料であっても、微細なカーボン粉、紫外線吸収剤な
どのエキシマレーザーの波長光を吸収しやすい物質を混
合することにより、またはエキシマレーザーによりアブ
レーション加工が可能な有機高分子材料と混合すること
により使用することができる。
【0082】また、プラスチック板の材料は、印刷用プ
ラスチックマスクとして要求される特性、即ち、1)ペ
ースト、ペースト中に含まれる溶剤、又は印刷終了時の
洗浄剤等に侵されない耐薬品性、2)印刷版として使用
に耐えるための耐摩耗性、3)枠貼りのテンションでも
伸びによる寸法誤差を発生させない機械的強度、4)印
刷ペーストが抜けやすいための低摩擦性と撥水性、など
を有することが好ましい。
【0083】このようなプラスチック板の材料として
は、例えば、ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹
脂、ポリカーボネート等のアブレーション加工が容易な
有機高分子材料、或いはアブレーション加工が困難ある
いは不可能なポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセ
タール、テフロン等のアブレーション加工が困難あるい
は不可能な有機高分子材料が挙げられ、後者については
上記のようにエキシマレーザーの波長光を吸収しやすい
物質を混合することにより、またはエキシマレーザーに
よりアブレーション加工が可能な有機高分子材料と混合
することにより使用することができる。
【0084】また、プラスチック板の厚さ、即ち印刷用
プラスチックマスクの厚さは、10μm〜500μm程
度が好ましく、クリーム半田を用いるペースト印刷にお
いては特に100μm〜200μm程度が好ましい。
【0085】また、印刷用プラスチックマスクは、20
〜500Kgf・mm-2程度の曲げ弾性率を有すること
が好ましい。このような厚さ及び曲げ弾性率を有するこ
とによって、被印刷体上に凸部があっても、印刷用プラ
スチックマスクを被印刷体上に密着させたときに、印刷
用プラスチックマスクと被印刷体との間の隙間をなくす
か、或いは極めて少なくすることができ、貫通開口部に
ペーストを充填したときに印刷用プラスチックマスクと
被印刷体との間の隙間にペーストが入ることを防止でき
る。その結果、印刷されたペーストパターンににじみる
の発生することがない。また、マスクの裏面がペースト
によって汚れることが極めて少なく、裏面の洗浄を行う
ことなく印刷用プラスチックマスクを繰り返し用いるこ
とができる。
【0086】本発明の印刷用プラスチックマスクの作製
方法に用いるエキシマレーザービームを吸収する高分子
フィルムの材料としては、上記のプラスチック板の材料
が同様に使用できるが、除去の際、割れたり、裂けた
り、ちぎれたりしにくく、きれいな剥離ができる靱性を
有するものが好ましい。エキシマレーザービーム加工の
実際上、プラスチック板に用いた材料と同じ材料の高分
子フィルムを用いるのが好ましい。高分子フィルムの厚
さは、5μm〜50μm程度が好ましい。
【0087】本発明の印刷用プラスチックマスクの作製
方法において、プラスチック板のエキシマレーザービー
ム照射面と反対の面に高分子フィルムを密着させる方法
としては、高分子フィルムをプラスチック板に圧着する
方法、高分子フィルム上にそれより大きいプラスチック
板を乗せて空気を吸引して吸着させる方法、粘着剤が塗
布されている高分子フィルムをプラスチック板に剥離可
能に粘着させる方法などを挙げることができる。粘着剤
としては、エキシマレ一ザーの波長を吸収するもの、或
いはエキシマレ一ザーの波長を吸収する物質を含有させ
たもの、またはエキシマレ一ザーの波長を透過するも
の、を用いることが好ましく、またプラスチック板から
高分子フィルムを除去するときにプラスチック板に残留
しない剥離性を有する粘着剤を用いることが好ましい。
【0088】プラスチック板に粘着剤を介して高分子フ
ィルムを貼り台わせるには、例えば、ロール状に巻かれ
たプラスチックシートを巻き出し、一方、剥離紙を介し
てロール状に巻かれた粘着剤付き高分子フィルムを巻き
出し、高分子フィルムの粘着剤面とプラスチックシート
とを密着させて圧着ローラー間を通して貼り台わせ、次
いで、それを巻き取りロールで巻き取ればよい。この方
法はロールからロールへの連続加工が可能であり、貼り
合わせ品質としても、気泡の巻き込み、シワの発生等の
ない貼り合わせができ好ましい。
【0089】
【発明の効果】本発明の印刷用プラスチックマスク作製
方法によれば、プラスチック板のビーム照射面と反対の
面にエキシマレーザービームの少なくとも一部を吸収す
る高分子フィルムを密着させ、ビーム照射面にエキシマ
レーザービームを照射してプラスチック板に貫通開口部
を形成したのち、高分子フィルムを除去するので、薄膜
残りやエッジ欠けがない、或いはエッジ欠けが極めて少
ない微細パターンを有する印刷用プラスチックマスクを
作製することができる。
【0090】本発明のペースト印刷方法によれば、印刷
用プラスチックマスクに薄膜残りがなく、またエッジ欠
けがない、或いは極めて少ないので、ペーストの貫通開
口部への充填性やペーストの貫通開口部からの抜け性が
良好であり、ペーストパターンに欠けなどのない高品位
なペースト印刷を行うことができる。
【0091】さらに、印刷用プラスチックマスクは柔ら
かで可撓性があるので、被印刷体面に凹凸などがある場
合でもそれにしなやかに追随して密着し、また、印刷用
プラスチックマスクを被印刷体から取り去った際に印刷
用プラスチックマスクは速やかに元の平らな状態に復元
し、印刷用プラスチックマスクに変形が発生しにくい。
従って、印刷用プラスチックマスクと被印刷体面との間
に隙間を生じさせることがないか、または極めて少なく
することができ、貫通開口部にペーストを充填する際に
印刷用プラスチックマスクと被印刷体との間の隙間にペ
ーストが入ることを防止することができる。またペース
トが印刷用プラスチックマスクの裏面に若干入り込み、
ペースト中の固形分がマスクと被印刷体とに挟まれて潰
されてもプラスチック板表面が極めて平滑なため、固形
分が印刷用プラスチックマスクの裏面に固着することは
ほとんどない。これらにより、印刷用プラスチックマス
クを多数回繰り返し用いて貫通開口部パターンに正確に
対応したにじみのないペーストのパターンを被印刷体上
に形成することができる。
【0092】さらに、印刷用プラスチックマスクの裏面
がペーストによって汚れることが極めて少ないので、裏
面の洗浄や汚れの拭き取りを行うことなく印刷用プラス
チックマスクを多数回繰り返し用いてペースト印刷を行
うことができる。
【0093】また、本発明のペースト印刷方法によれ
ば、エキシマレーザー加工によりプラスチック板にパタ
ーン状の貫通開口部を形成し、この印刷用プラスチック
マスクの上表面から貫通開口部における最狭部までの深
さ距離をペーストに含まれる固形分粒子径の2分の1以
下に形成し、この印刷用プラスチックマスクを被印刷体
上に密着させ、印刷用プラスチックマスク上に固形分粒
子を含有するペーストを展延することによりパターン状
貫通開口部に充填し、次いで、被印刷体から印刷用プラ
スチックマスクを取り去ることによりペーストのパター
ンを被印刷体上に形成するようにしたので、貫通開口部
へのペーストの充填性や貫通開口部からのペーストの抜
け性に優れ、特に微細パターンについて欠けやにじみの
ない高品位な印刷を行うことができる。
【0094】さらに、本発明のペースト印刷方法によれ
ば、マスクの清掃回数を大幅に減らすことができる。
【0095】
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷用プラスチックマスクの作製方法におい
て、「薄膜残り」が発生する機構を示す概念図であり、
(a)は開口部の一部が形成されたところを示し、
(b)は開口部内のえぐれ形状を拡大して示し、(c)
は薄膜残りを示す。
【図2】本発明の印刷用プラスチックマスクの作製方法
において、エキシマレーザーによる貫通直前のプラスチ
ック板開口部底面の状態を示す概念図である。
【図3】印刷用プラスチックマスクの作製方法におい
て、「エッジ欠け」が発生する機構を示す概念図であ
り、(a)は開口部の一部が形成されたところを示し、
(b)は開口部が貫通した直後を示し、(c)はエッジ
欠けの様子を示す。
【図4】本発明の印刷用プラスチックマスクの作製方法
において、エキシマレーザーによってプラスチック板及
び高分子フィルムが共に貫通されて開口部が形成された
状態を示す概念図である。
【図5】貫通開口部を示す図であり、(a)はエッジ欠
けが発生しない場合における貫通開口部を、(b)はエ
ッジ欠けが発生した場合における貫通開口部を模式的に
示す断面図である。
【図6】本発明の作製方法によって得られる印刷用プラ
スチックマスクにおけるエッジ欠けのない微細なパター
ン状貫通開口部にペーストが充填される様子を示す概念
図であり、(a)はペーストの展延開始の様子を示し、
(b)はペーストが削り取られる様子を示し、(c)は
ペーストが開口部内に充填される様子を示す。
【図7】ペーストが貫通開口部から抜けてペーストの微
細なパターンが被印刷体上に形成される様子を示す概念
図である。
【図8】エッジ欠けにより、貫通開口部へのペーストの
充填が不十分となる様子を示す概念図である。
【図9】ペーストがエッジ欠けの生じた開口部上端部に
引つ掛かり、ペーストの抜け性が悪くなり、被印刷体上
に一部が欠けたペーストパターンが形成される様子を示
す概念図である。
【図10】本発明の印刷用プラスチックマスクの作製方
法に用いる際のプラスチック板の一例を模式的に示した
断面図である。
【図11】エキシマレーザーによる加工前の印刷用プラ
スチックマスクの一例を模式的に示した断面図である。
【図12】エキシマレーザー加工装置により加工してい
る様子の一例を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 プラスチック板 2 エキシマレーザービーム 3 開口部 4 内壁 5 反射ビーム 6 コーナー部 7 薄膜 8 開口部底面 9 コーナー部 10 粘着剤 11 高分子フィルム 12 加工テーブル 13 乱反射したエキシマレーザービーム 14 散乱ビーム 15 散乱ビーム 16 散乱ビーム 17 スキージ 18 ペースト 19 被印刷体 20 ポリイミドフィルム 21 シリコン粘着剤 22 ポリエステルフィルム 23 マスク枠 24 ポリエステル紗膜 25 接着剤 26 加工前の印刷用プラスチックマスク 27 クランプ 28 加工用XYテーブル 29 エキシマレーザー発振器 30 エキシマレーザービーム 31 遮光用アパ−チャーマスク 32 集光レンズ 33 レンズ 40 印刷用プラスチックマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−156569(JP,A) 特開 平7−16924(JP,A) 特開 平5−221174(JP,A) 特開 平5−112083(JP,A) 特開 平4−327993(JP,A) 特開 平4−176193(JP,A) 特開 平3−72364(JP,A) 特開 昭60−107342(JP,A) 特開 平5−229091(JP,A) 実開 平5−35339(JP,U) 実開 平4−122065(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41C 1/14 B41N 1/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック板にエキシマレーザービー
    ムを照射して貫通開口部を形成する印刷用マスクの作製
    方法において、プラスチック板のビーム照射面と反対の
    面にエキシマレーザービームの少なくとも一部を吸収す
    る高分子フィルムを密着させ、ビーム照射面にエキシマ
    レーザービームを照射してプラスチック板に貫通開口部
    を形成したのち、高分子フィルムを除去することを特徴
    とする印刷用プラスチックマスクの作製方法。
  2. 【請求項2】 前記高分子フィルムを前記プラスチック
    板に剥離可能に粘着することを特徴とする請求項1記載
    の印刷用プラスチックマスクの作製方法。
  3. 【請求項3】 印刷用プラスチックマスクを被印刷体上
    に密着させ、この印刷用プラスチックマスク上にペース
    トを展延してペーストのパターンを被印刷体上に形成す
    るペースト印刷方法において、プラスチック板のビーム
    照射面と反対の面にエキシマレーザービームの少なくと
    も一部を吸収する高分子フィルムを密着させ、ビーム照
    射面にエキシマレーザービームを照射してプラスチック
    板に貫通開口部を形成したのち、高分子フィルムを除去
    した印刷用プラスチックマスクを被印刷体上に密着さ
    せ、印刷用プラスチックマスク上にペーストを展延する
    ことによりパターン状貫通開口部に充填し、次いで、被
    印刷体から印刷用プラスチックマスクを取り去ることに
    よりペーストのパターンを被印刷体上に形成することを
    特徴とするペースト印刷方法。
  4. 【請求項4】 前記印刷用プラスチックマスクの厚さが
    10μm〜500μmであり、且つ曲げ弾性率が20〜
    500Kgf・mm-2であることを特徴とする請求項3
    記載のペースト印刷方法。
  5. 【請求項5】 印刷用プラスチックマスクを被印刷体上
    に密着させ、この印刷用プラスチックマスク上に固形分
    粒子を含有するペーストを展延してペーストのパターン
    を被印刷体上に形成するペースト印刷方法において、エ
    キシマレーザー加工によりプラスチック板にパターン状
    の貫通開口部を形成した印刷用プラスチックマスクの上
    表面から貫通開口部における最狭部までの深さ距離をペ
    ーストに含まれる固形分粒子径の2分の1以下に形成
    し、この印刷用プラスチックマスクを被印刷体上に密着
    させ、印刷用プラスチックマスク上に固形分粒子を含有
    するペーストを展延することによりパターン状貫通開口
    部に充填し、次いで、被印刷体から印刷用プラスチック
    マスクを取り去ることによりペーストのパターンを被印
    刷体上に形成することを特徴とするペースト印刷方法。
  6. 【請求項6】 前記印刷用プラスチックマスクの厚さが
    10μm〜500μmであり、且つ曲げ弾性率が20〜
    500Kgf・mm-2であることを特徴とする請求項5
    記載のペースト印刷方法。
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