JP3271057B2 - 合成樹脂製糸条を用いた弾性力強化縒り紐とその製造方法 - Google Patents
合成樹脂製糸条を用いた弾性力強化縒り紐とその製造方法Info
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- JP3271057B2 JP3271057B2 JP28962397A JP28962397A JP3271057B2 JP 3271057 B2 JP3271057 B2 JP 3271057B2 JP 28962397 A JP28962397 A JP 28962397A JP 28962397 A JP28962397 A JP 28962397A JP 3271057 B2 JP3271057 B2 JP 3271057B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂製糸条に捩り
力に対する元に戻ろうとする力(戻り偶力)を内在保持
させた縒り紐を形成して弾性力を強化したり、反発力を
強化した合成樹脂製糸条を用いた縒り紐を簡便に且つ経
済的に提供せんとするものである。
力に対する元に戻ろうとする力(戻り偶力)を内在保持
させた縒り紐を形成して弾性力を強化したり、反発力を
強化した合成樹脂製糸条を用いた縒り紐を簡便に且つ経
済的に提供せんとするものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、合成樹脂製糸条を用いた縒り
紐は、釣り仕掛け等多方面に利用されている。しかし、
当該縒り紐の弾力性等の物性は、その素材の特性により
自動的に定まってくる。そのため、縒り紐の弾力性を強
化するためには、補助材を添えたり、糸条の径を太くす
るなどの手段しかなかった。前者の補助材を使用する
と、どうしても姿形が変化し、異質な素材を付加したこ
とによる不自然な感じを与えるし、後者は姿形が変化し
て同一素材感が失われてしまう欠点がある。
紐は、釣り仕掛け等多方面に利用されている。しかし、
当該縒り紐の弾力性等の物性は、その素材の特性により
自動的に定まってくる。そのため、縒り紐の弾力性を強
化するためには、補助材を添えたり、糸条の径を太くす
るなどの手段しかなかった。前者の補助材を使用する
と、どうしても姿形が変化し、異質な素材を付加したこ
とによる不自然な感じを与えるし、後者は姿形が変化し
て同一素材感が失われてしまう欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者は、同一素材で
同一形状の合成樹脂製糸条であっても、それに捩り力を
付与すると、元に戻ろうとする力(戻り偶力)が発生す
るが、当該糸条内に戻り偶力を内在保持している間は、
当該合成樹脂製糸条の弾力性が強化されその物性が変化
するとともに合成樹脂製糸条が縒りを起こし易くなるこ
とに着目した。そこで、合成樹脂製糸条の戻り偶力を内
在保持させる方法について種々研究した結果、合成樹脂
製糸条の戻り偶力を内在保持させた合成樹脂製糸条を縒
って紐状にしたうえ、これを接着剤で硬化させることに
より、同じ素材でも、弾性力やそれに基づく反発力やバ
ネ性等の物性が強化変性することが可能であるとの知見
を得た。
同一形状の合成樹脂製糸条であっても、それに捩り力を
付与すると、元に戻ろうとする力(戻り偶力)が発生す
るが、当該糸条内に戻り偶力を内在保持している間は、
当該合成樹脂製糸条の弾力性が強化されその物性が変化
するとともに合成樹脂製糸条が縒りを起こし易くなるこ
とに着目した。そこで、合成樹脂製糸条の戻り偶力を内
在保持させる方法について種々研究した結果、合成樹脂
製糸条の戻り偶力を内在保持させた合成樹脂製糸条を縒
って紐状にしたうえ、これを接着剤で硬化させることに
より、同じ素材でも、弾性力やそれに基づく反発力やバ
ネ性等の物性が強化変性することが可能であるとの知見
を得た。
【0004】本発明は、このような新たな知見に基づい
て弾性力を強化した合成樹脂製糸条を用いた縒り紐を提
供せんとするものである。
て弾性力を強化した合成樹脂製糸条を用いた縒り紐を提
供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】特許を受けようとする第
1発明は、合成樹脂製糸条の軸心方向を中心として、右
又は左方向に回転して捩り力を与えることにより、合成
樹脂製糸条に元に戻ろうとする力(戻り偶力)を内在さ
せ、この戻り偶力を内在保持したまま2条縒り紐を形成
し、当該2条縒り紐の表面を接着剤により硬化させて合
成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化2
条縒り紐にしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用い
た弾性力強化縒り紐である。
1発明は、合成樹脂製糸条の軸心方向を中心として、右
又は左方向に回転して捩り力を与えることにより、合成
樹脂製糸条に元に戻ろうとする力(戻り偶力)を内在さ
せ、この戻り偶力を内在保持したまま2条縒り紐を形成
し、当該2条縒り紐の表面を接着剤により硬化させて合
成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化2
条縒り紐にしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用い
た弾性力強化縒り紐である。
【0006】当該第1発明は、2条縒り紐の弾性力を強
化した縒り紐である。合成樹脂製糸条に元に戻ろうとす
る力(戻り偶力)を内在させ、これを接着剤で硬化させ
て保持することにより2条縒り紐の弾性力を強化したも
のである。合成樹脂製糸条の種類や接着剤については、
用途によって既存のものを適宜選定すればよく特に限定
されないこと勿論である。
化した縒り紐である。合成樹脂製糸条に元に戻ろうとす
る力(戻り偶力)を内在させ、これを接着剤で硬化させ
て保持することにより2条縒り紐の弾性力を強化したも
のである。合成樹脂製糸条の種類や接着剤については、
用途によって既存のものを適宜選定すればよく特に限定
されないこと勿論である。
【0007】特許を受けようとする第2発明は、合成樹
脂製糸条をその軸心方向を中心として、右又は左方向に
回転して捩り力を与えることにより、合成樹脂製糸条に
元に戻ろうとする力(戻り偶力)が内在するようにした
後、この戻り偶力の内在を維持したままの合成樹脂製糸
条を半折して、その内在する戻り偶力により2条の合成
樹脂製糸条を縒って2条縒り紐を形成し、当該2条縒り
紐の表面に接着剤を塗布し、当該2条縒り紐を所望の形
状に整形しながら接着剤を硬化させ、合成樹脂製糸条に
戻り偶力を内在保持させたままの強化2条縒り紐を形成
するようにしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用い
た弾性力強化縒り紐の製造方法である。
脂製糸条をその軸心方向を中心として、右又は左方向に
回転して捩り力を与えることにより、合成樹脂製糸条に
元に戻ろうとする力(戻り偶力)が内在するようにした
後、この戻り偶力の内在を維持したままの合成樹脂製糸
条を半折して、その内在する戻り偶力により2条の合成
樹脂製糸条を縒って2条縒り紐を形成し、当該2条縒り
紐の表面に接着剤を塗布し、当該2条縒り紐を所望の形
状に整形しながら接着剤を硬化させ、合成樹脂製糸条に
戻り偶力を内在保持させたままの強化2条縒り紐を形成
するようにしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用い
た弾性力強化縒り紐の製造方法である。
【0008】特許を受けようとする第3発明は、合成樹
脂製糸条の軸心方向を中心として、右又は左方向に回転
して捩り力を与えることにより、合成樹脂製糸条に元に
戻ろうとする力(戻り偶力)を内在させ、この戻り偶力
を内在保持したまま2条縒り紐を形成し、当該2条縒り
紐を挟持手段で挟持固定して捩り戻りを防止するか、ま
たは、当該2条縒り紐の表面を接着剤により硬化させて
合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化
2条縒り紐となし、当該強化2条縒り紐2本を4条に縒
りながらその表面に接着剤を塗布硬化させて、合成樹脂
製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化4条縒り
紐にしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用いた弾性
力強化縒り紐である。
脂製糸条の軸心方向を中心として、右又は左方向に回転
して捩り力を与えることにより、合成樹脂製糸条に元に
戻ろうとする力(戻り偶力)を内在させ、この戻り偶力
を内在保持したまま2条縒り紐を形成し、当該2条縒り
紐を挟持手段で挟持固定して捩り戻りを防止するか、ま
たは、当該2条縒り紐の表面を接着剤により硬化させて
合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化
2条縒り紐となし、当該強化2条縒り紐2本を4条に縒
りながらその表面に接着剤を塗布硬化させて、合成樹脂
製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化4条縒り
紐にしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用いた弾性
力強化縒り紐である。
【0009】第3発明は、4条縒り紐の弾性力を強化し
た縒り紐である。強化2条縒り紐を2本縒って接着剤に
より硬化させ、弾性力を倍増強化したものである。
た縒り紐である。強化2条縒り紐を2本縒って接着剤に
より硬化させ、弾性力を倍増強化したものである。
【0010】特許を受けようとする第4発明は、合成樹
脂製糸条をその軸心方向を中心として、右又は左方向に
回転して捩り力を与えることにより、合成樹脂製糸条に
元に戻ろうとする力(戻り偶力)が内在するようにした
後、この戻り偶力の内在を維持したままの合成樹脂製糸
条を半折して、その内在する戻り偶力により2条の合成
樹脂製糸条を縒って2条縒り紐を形成し、その後、当該
2条縒り紐を挟持手段で挟持固定して捩り戻りを防止す
るか、または当該2条縒り紐の表面に接着剤を塗布し、
当該2条縒り紐を所望の形状に整形しながら接着剤を硬
化させることにより、合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在
保持させたままの強化2条縒り紐となしたものを用意
し、当該強化2条縒り紐の表面に接着剤を塗布しながら
2本の強化2条縒り紐を縒って4条縒り紐を形成する
か、または2本の強化2条縒り紐を4条に縒りながら当
該4条縒り紐の表面に接着剤を塗布し、当該4条縒り紐
を所望の形状に整形しながら接着剤を硬化させ、合成樹
脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化4条縒
り紐を形成するようにしたことを特徴とする合成樹脂製
糸条を用いた弾性力強化縒り紐の製造方法である。
脂製糸条をその軸心方向を中心として、右又は左方向に
回転して捩り力を与えることにより、合成樹脂製糸条に
元に戻ろうとする力(戻り偶力)が内在するようにした
後、この戻り偶力の内在を維持したままの合成樹脂製糸
条を半折して、その内在する戻り偶力により2条の合成
樹脂製糸条を縒って2条縒り紐を形成し、その後、当該
2条縒り紐を挟持手段で挟持固定して捩り戻りを防止す
るか、または当該2条縒り紐の表面に接着剤を塗布し、
当該2条縒り紐を所望の形状に整形しながら接着剤を硬
化させることにより、合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在
保持させたままの強化2条縒り紐となしたものを用意
し、当該強化2条縒り紐の表面に接着剤を塗布しながら
2本の強化2条縒り紐を縒って4条縒り紐を形成する
か、または2本の強化2条縒り紐を4条に縒りながら当
該4条縒り紐の表面に接着剤を塗布し、当該4条縒り紐
を所望の形状に整形しながら接着剤を硬化させ、合成樹
脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化4条縒
り紐を形成するようにしたことを特徴とする合成樹脂製
糸条を用いた弾性力強化縒り紐の製造方法である。
【0011】特許を受けようとする第5発明は、合成樹
脂製糸条がナイロン系のモノフィラメントで、接着剤が
シアノアクリレート系の湿式硬化型瞬間接着剤であるこ
とを特徴とする第1発明又は第3発明に記載する合成樹
脂製糸条を用いた釣り仕掛け用の弾性力強化縒り紐であ
る。第5発明は、釣り仕掛けに用いて好適な弾性力強化
縒り紐である。
脂製糸条がナイロン系のモノフィラメントで、接着剤が
シアノアクリレート系の湿式硬化型瞬間接着剤であるこ
とを特徴とする第1発明又は第3発明に記載する合成樹
脂製糸条を用いた釣り仕掛け用の弾性力強化縒り紐であ
る。第5発明は、釣り仕掛けに用いて好適な弾性力強化
縒り紐である。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は、合成樹脂製糸条をその軸心方向を中心と
して、右又は左方向に回転して捩り力を与え、合成樹脂
製糸条に戻り偶力が内在するようにする装置を示す側面
図で、図2は、合成樹脂製糸条の要部を示す斜視図で、
その(イ)は、捩り力を与える前の状態を示し、その
(ロ)は、捩り力を与えて戻り偶力が内在する状態にな
ったことを示すものである。図3は、戻り偶力の内在を
維持したままの合成樹脂製糸条を半折して、その内在す
る戻り偶力により2条の合成樹脂製糸条を縒って第2発
明の2条縒り紐を製造する方法を示す側面図で、図4
は、第1発明に係る強化2条縒り紐の正面図である。図
5は、第1発明に係る強化2条縒り紐の捩り力と内在す
る戻り偶力とを説明する要部断面図である。図6は、2
本の2条縒り紐を縒って第4発明の4条縒り紐を形成す
る作業を示す斜視図であり、図7は、第3発明に係る強
化4条縒り紐の要部を示す正面図であり、図8は、第3
発明に係る強化4条縒り紐の捩り力を内在する捩り偶力
とを説明する要部断面図である。また、図9は、曲げ試
験の行い方を示す正面図である。
する。図1は、合成樹脂製糸条をその軸心方向を中心と
して、右又は左方向に回転して捩り力を与え、合成樹脂
製糸条に戻り偶力が内在するようにする装置を示す側面
図で、図2は、合成樹脂製糸条の要部を示す斜視図で、
その(イ)は、捩り力を与える前の状態を示し、その
(ロ)は、捩り力を与えて戻り偶力が内在する状態にな
ったことを示すものである。図3は、戻り偶力の内在を
維持したままの合成樹脂製糸条を半折して、その内在す
る戻り偶力により2条の合成樹脂製糸条を縒って第2発
明の2条縒り紐を製造する方法を示す側面図で、図4
は、第1発明に係る強化2条縒り紐の正面図である。図
5は、第1発明に係る強化2条縒り紐の捩り力と内在す
る戻り偶力とを説明する要部断面図である。図6は、2
本の2条縒り紐を縒って第4発明の4条縒り紐を形成す
る作業を示す斜視図であり、図7は、第3発明に係る強
化4条縒り紐の要部を示す正面図であり、図8は、第3
発明に係る強化4条縒り紐の捩り力を内在する捩り偶力
とを説明する要部断面図である。また、図9は、曲げ試
験の行い方を示す正面図である。
【0013】本発明は、合成樹脂製糸条に捩り力を付与
すると、元に戻ろうとする力(戻り偶力)が発生する
が、当該糸条内に戻り偶力を内在保持している間は合成
樹脂製糸条の弾力性が強化されその物性が変化すること
に着目するとともに合成樹脂製糸条が捩り縒りを起こし
易くなることに着目して形成した弾性力強化縒り紐とそ
の製造方法である。
すると、元に戻ろうとする力(戻り偶力)が発生する
が、当該糸条内に戻り偶力を内在保持している間は合成
樹脂製糸条の弾力性が強化されその物性が変化すること
に着目するとともに合成樹脂製糸条が捩り縒りを起こし
易くなることに着目して形成した弾性力強化縒り紐とそ
の製造方法である。
【0014】図1は、捩り機2を用いて合成樹脂製糸条
1をその軸心方向を中心として、右又は左方向に回転し
て捩り力を与えている斜視図である。捩り機2は、先端
に合成樹脂製糸条を挟持固定する固定金具2aを備えた
回転機3と合成樹脂製糸条を挟持固定する受固定金具4
で、この受固定金具4は前記回転機3の固定金具2aと
所定間隔離れて向き合うように配設されている。この捩
り機2の固定金具2aに合成樹脂製糸条1の一端を固定
し、他端を受固定金具4に固定し、その中間部に重り5
を係止する。例えば、合成樹脂製糸条1として、ナイロ
ンテグスフィラメント7号2m10cmを所定間隔17
2cm〜175cm離れて向き合う回転機3の固定金具
2aと受固定金具4との間にたるませて固定し、ナツメ
型重り5(150g)を係止させ糸条の不均一な縒りを
なくす。そのうえで、回転機3をまわし合成樹脂製糸条
1をその軸心方向を中心として所定の方向に回転して捩
り力Aを与える。すると合成樹脂製糸条1は短くなる
が、その長さがほぼ15%位短縮されるまで回転による
捩り力を与えると、図2(ロ)に示すように、ほぼ十分
な元に戻ろうとする力(戻り偶力)Bが内在することに
なる。合成樹脂製糸条1が太い場合は、回転数が少なく
て済、細い場合は回転数を多くすることにより、ほぼ1
5〜20%位短縮され、合成樹脂製糸条1内に十分な戻
り偶力Bが内在することとなる。このように、ほぼ15
〜20%位短縮され合成樹脂製糸条1内に十分な戻り偶
力Bが内在すると、図2(イ)に示す放置状態の合成樹
脂製糸条1より弾性力が強くなる。
1をその軸心方向を中心として、右又は左方向に回転し
て捩り力を与えている斜視図である。捩り機2は、先端
に合成樹脂製糸条を挟持固定する固定金具2aを備えた
回転機3と合成樹脂製糸条を挟持固定する受固定金具4
で、この受固定金具4は前記回転機3の固定金具2aと
所定間隔離れて向き合うように配設されている。この捩
り機2の固定金具2aに合成樹脂製糸条1の一端を固定
し、他端を受固定金具4に固定し、その中間部に重り5
を係止する。例えば、合成樹脂製糸条1として、ナイロ
ンテグスフィラメント7号2m10cmを所定間隔17
2cm〜175cm離れて向き合う回転機3の固定金具
2aと受固定金具4との間にたるませて固定し、ナツメ
型重り5(150g)を係止させ糸条の不均一な縒りを
なくす。そのうえで、回転機3をまわし合成樹脂製糸条
1をその軸心方向を中心として所定の方向に回転して捩
り力Aを与える。すると合成樹脂製糸条1は短くなる
が、その長さがほぼ15%位短縮されるまで回転による
捩り力を与えると、図2(ロ)に示すように、ほぼ十分
な元に戻ろうとする力(戻り偶力)Bが内在することに
なる。合成樹脂製糸条1が太い場合は、回転数が少なく
て済、細い場合は回転数を多くすることにより、ほぼ1
5〜20%位短縮され、合成樹脂製糸条1内に十分な戻
り偶力Bが内在することとなる。このように、ほぼ15
〜20%位短縮され合成樹脂製糸条1内に十分な戻り偶
力Bが内在すると、図2(イ)に示す放置状態の合成樹
脂製糸条1より弾性力が強くなる。
【0015】次に、図3に示すように、戻り偶力Bが内
在したままの合成樹脂製糸条1を半折して、その内在す
る戻り偶力Bにより2条の合成樹脂製糸条2を縒って2
条縒り紐5を形成する。この2条縒り紐5の作り方は、
戻り偶力Bの内在する合成樹脂製糸条1の1/2の位置
に、ボールベアリング入りよりもどしの付いた重り5b
を吊下し左右両端部を近付けると、合成樹脂製糸条1に
内在する戻り偶力Bにより自然に2本の合成樹脂製糸条
1が縒れて2条縒り紐6を形成する。このときの2条縒
り紐6は、図4に示すように「山・谷・山・谷…」と4
本縒りのために好適なピッチを持って縒られた紐となっ
ている。しかも、その2条縒り紐6は、図5に示すよう
に、それぞれの糸条が同じ方向に回転Aされ捩られてい
るので、戻り偶力Bが互いに逆向きに作用しながら接触
し、縒り合っている。そのため2条縒り紐6は戻り偶力
Bがバランスして内在保持された状態で安定する。この
2条縒り紐6の表面に接着剤(α−シアノアクリレート
を主成分とする湿気硬化型瞬間接着剤)を塗布しC、当
該2条縒り紐を所望の形状に整形しながら硬化させ、合
成樹脂製糸条1に戻り偶力を内在保持させたままの強化
2条縒り紐6を形成するようにした。尚、本実施例の接
着剤としてα−シアノアクリレートを主成分とする湿気
硬化型瞬間接着剤を用いたため、作業する室温を20℃
以上に保ち、湿度を60〜65%以上の環境に整えると
強化縒り紐の製造作業を円滑に進めることができる。
在したままの合成樹脂製糸条1を半折して、その内在す
る戻り偶力Bにより2条の合成樹脂製糸条2を縒って2
条縒り紐5を形成する。この2条縒り紐5の作り方は、
戻り偶力Bの内在する合成樹脂製糸条1の1/2の位置
に、ボールベアリング入りよりもどしの付いた重り5b
を吊下し左右両端部を近付けると、合成樹脂製糸条1に
内在する戻り偶力Bにより自然に2本の合成樹脂製糸条
1が縒れて2条縒り紐6を形成する。このときの2条縒
り紐6は、図4に示すように「山・谷・山・谷…」と4
本縒りのために好適なピッチを持って縒られた紐となっ
ている。しかも、その2条縒り紐6は、図5に示すよう
に、それぞれの糸条が同じ方向に回転Aされ捩られてい
るので、戻り偶力Bが互いに逆向きに作用しながら接触
し、縒り合っている。そのため2条縒り紐6は戻り偶力
Bがバランスして内在保持された状態で安定する。この
2条縒り紐6の表面に接着剤(α−シアノアクリレート
を主成分とする湿気硬化型瞬間接着剤)を塗布しC、当
該2条縒り紐を所望の形状に整形しながら硬化させ、合
成樹脂製糸条1に戻り偶力を内在保持させたままの強化
2条縒り紐6を形成するようにした。尚、本実施例の接
着剤としてα−シアノアクリレートを主成分とする湿気
硬化型瞬間接着剤を用いたため、作業する室温を20℃
以上に保ち、湿度を60〜65%以上の環境に整えると
強化縒り紐の製造作業を円滑に進めることができる。
【0016】その結果、合成樹脂製糸条1の軸心方向を
中心として、右又は左方向に回転して捩り力を与えるこ
とにより、合成樹脂製糸条1に元に戻ろうとする力(戻
り偶力)Bを内在させ、この戻り偶力Bを内在保持した
まま2条縒り紐を形成し、当該2条縒り紐6の表面を接
着剤により硬化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在
保持させたままの強化2条縒り紐6にした弾性力強化縒
り紐を得た。
中心として、右又は左方向に回転して捩り力を与えるこ
とにより、合成樹脂製糸条1に元に戻ろうとする力(戻
り偶力)Bを内在させ、この戻り偶力Bを内在保持した
まま2条縒り紐を形成し、当該2条縒り紐6の表面を接
着剤により硬化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在
保持させたままの強化2条縒り紐6にした弾性力強化縒
り紐を得た。
【0017】次に、強化4条縒り紐を製造する方法は、
先ず、強化2条縒り紐6を形成し、これを2本更に縒っ
て4条縒り紐7となし、この表面を更に接着剤で硬化し
て強化4条縒り紐7とする。即ち、合成樹脂製糸条1を
その軸心方向を中心として、右又は左方向に回転して捩
り力を与えることにより、合成樹脂製糸条1に元に戻ろ
うとする力(戻り偶力)Bが内在するようにした後、こ
の戻り偶力Bの内在を維持したままの合成樹脂製糸条1
を半折して、その内在する戻り偶力Bにより2条の合成
樹脂製糸条1を縒って2条縒り紐6を形成する。こうし
て出来た2条縒り紐6は、構成する合成樹脂製糸条1に
戻り偶力Bが内在保持しているので、このような状態を
保持するため、次のような方法を採る。その第1の方法
は、当該2条縒り紐6を挟持手段D,D’にて固定して
捩り戻りを防止する方法である。第2の方法は、当該2
条縒り紐6の表面に接着剤を塗布し、当該2条縒り紐6
を所望の形状に整形しながら接着剤を硬化させる方法で
ある。このような方法により、合成樹脂製糸条1に戻り
偶力Bを内在保持させたままの強化2条縒り紐6とな
す。この強化2条縒り紐6を1本又は2本用意する。
先ず、強化2条縒り紐6を形成し、これを2本更に縒っ
て4条縒り紐7となし、この表面を更に接着剤で硬化し
て強化4条縒り紐7とする。即ち、合成樹脂製糸条1を
その軸心方向を中心として、右又は左方向に回転して捩
り力を与えることにより、合成樹脂製糸条1に元に戻ろ
うとする力(戻り偶力)Bが内在するようにした後、こ
の戻り偶力Bの内在を維持したままの合成樹脂製糸条1
を半折して、その内在する戻り偶力Bにより2条の合成
樹脂製糸条1を縒って2条縒り紐6を形成する。こうし
て出来た2条縒り紐6は、構成する合成樹脂製糸条1に
戻り偶力Bが内在保持しているので、このような状態を
保持するため、次のような方法を採る。その第1の方法
は、当該2条縒り紐6を挟持手段D,D’にて固定して
捩り戻りを防止する方法である。第2の方法は、当該2
条縒り紐6の表面に接着剤を塗布し、当該2条縒り紐6
を所望の形状に整形しながら接着剤を硬化させる方法で
ある。このような方法により、合成樹脂製糸条1に戻り
偶力Bを内在保持させたままの強化2条縒り紐6とな
す。この強化2条縒り紐6を1本又は2本用意する。
【0018】それから、図6に示すように、固定された
ベアリング入りスナップよりもどし付きフック8に1本
の強化2条縒り紐6の中央部を固定し、その左右両端部
を持って半折した両方の紐を縒って4条縒り紐7とな
す。又は、2本の強化2条縒り紐6の端部を結ぶなどし
たうえ、固定されたベアリング入りスナップよりもどし
付きフック8に固定し、当該2本の強化2条縒り紐6,
6の他端部を持って縒り4条縒り紐7となす。この際、
2条縒り紐6,6に接着剤を塗布しながら縒って4条縒
り紐7となしたうえで、所望の形状に整形しながら硬化
させることにより強化4条縒り紐7を形成する。尚、具
体的には、縒る紐の長さが短い場合には、一気に両方の
2条縒り紐6に接着剤を塗布して縒り4条縒り紐7とな
すが、縒る紐の長さが長い場合には、数回縒ったところ
で接着剤を塗り、それから縒りもどして接着剤をなじま
せたうえ、縒って紐を形成して硬化させ、これを繰り返
して強化4条縒り紐7を形成する。つまり、4条縒りに
する場合には、あくまで縒る時にあらためて2本の2本
縒り紐6,6に接着剤を塗り縒っていく。4条縒りをは
じめた部分は縒ってから接着し、逆回転して接着剤をな
じませ、それから本格的に縒っていくのである。尚、必
要に応じて4条縒り紐7を形成し、所望の形状に整形す
るなど各製品に成形仕上げをしていくとき、接着剤を塗
布し硬化させて、その4条縒り紐7を補強するようにし
てもよい。尚、塗布した接着剤を完全に硬化させるに
は、整形しながら30分ぐらいおくと良い。
ベアリング入りスナップよりもどし付きフック8に1本
の強化2条縒り紐6の中央部を固定し、その左右両端部
を持って半折した両方の紐を縒って4条縒り紐7とな
す。又は、2本の強化2条縒り紐6の端部を結ぶなどし
たうえ、固定されたベアリング入りスナップよりもどし
付きフック8に固定し、当該2本の強化2条縒り紐6,
6の他端部を持って縒り4条縒り紐7となす。この際、
2条縒り紐6,6に接着剤を塗布しながら縒って4条縒
り紐7となしたうえで、所望の形状に整形しながら硬化
させることにより強化4条縒り紐7を形成する。尚、具
体的には、縒る紐の長さが短い場合には、一気に両方の
2条縒り紐6に接着剤を塗布して縒り4条縒り紐7とな
すが、縒る紐の長さが長い場合には、数回縒ったところ
で接着剤を塗り、それから縒りもどして接着剤をなじま
せたうえ、縒って紐を形成して硬化させ、これを繰り返
して強化4条縒り紐7を形成する。つまり、4条縒りに
する場合には、あくまで縒る時にあらためて2本の2本
縒り紐6,6に接着剤を塗り縒っていく。4条縒りをは
じめた部分は縒ってから接着し、逆回転して接着剤をな
じませ、それから本格的に縒っていくのである。尚、必
要に応じて4条縒り紐7を形成し、所望の形状に整形す
るなど各製品に成形仕上げをしていくとき、接着剤を塗
布し硬化させて、その4条縒り紐7を補強するようにし
てもよい。尚、塗布した接着剤を完全に硬化させるに
は、整形しながら30分ぐらいおくと良い。
【0019】即ち、合成樹脂製糸条1の軸心方向を中心
として、右又は左方向に回転して捩り力を与えることに
より、合成樹脂製糸条1に元に戻ろうとする力(戻り偶
力)Bを内在させ、この戻り偶力Bを内在保持したまま
2条縒り紐6を形成する。それから、当該2条縒り紐6
を挟持手段D,D’にて固定して捩り戻りを防止する
か、または、当該2条縒り紐6の表面を接着剤により硬
化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力Bを内在保持させた
ままの強化2条縒り紐6となす。そのうえで、当該強化
2条縒り紐6を2本を縒って4条縒り紐7となし、その
表面に塗布した接着剤により硬化させて合成樹脂製糸条
1に戻り偶力を内在保持させたままの強化4条縒り紐7
にしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用いた弾性力
強化縒り紐となる(図8)。当該強化4条縒り紐7は、
図8に示すように、4本の合成樹脂製糸条それぞれが、
同じ方向に捩られているので、隣接する合成樹脂製糸条
の戻り偶力Bが互いに逆向きに作用しながら接触し、縒
り合っている。このため4条縒り紐7は、それぞれの戻
り偶力Bがバランスして内在保持された状態で安定す
る。
として、右又は左方向に回転して捩り力を与えることに
より、合成樹脂製糸条1に元に戻ろうとする力(戻り偶
力)Bを内在させ、この戻り偶力Bを内在保持したまま
2条縒り紐6を形成する。それから、当該2条縒り紐6
を挟持手段D,D’にて固定して捩り戻りを防止する
か、または、当該2条縒り紐6の表面を接着剤により硬
化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力Bを内在保持させた
ままの強化2条縒り紐6となす。そのうえで、当該強化
2条縒り紐6を2本を縒って4条縒り紐7となし、その
表面に塗布した接着剤により硬化させて合成樹脂製糸条
1に戻り偶力を内在保持させたままの強化4条縒り紐7
にしたことを特徴とする合成樹脂製糸条を用いた弾性力
強化縒り紐となる(図8)。当該強化4条縒り紐7は、
図8に示すように、4本の合成樹脂製糸条それぞれが、
同じ方向に捩られているので、隣接する合成樹脂製糸条
の戻り偶力Bが互いに逆向きに作用しながら接触し、縒
り合っている。このため4条縒り紐7は、それぞれの戻
り偶力Bがバランスして内在保持された状態で安定す
る。
【0020】
【効果】本願発明の効果を確認するため、次のような試
験を行った。先ず、合成樹脂製糸条として釣り糸として
市販されているナイロンテグスフィラメント7号(径
0.435mm)を用いて、次のように本願発明の試料
と対照を作成する。
験を行った。先ず、合成樹脂製糸条として釣り糸として
市販されているナイロンテグスフィラメント7号(径
0.435mm)を用いて、次のように本願発明の試料
と対照を作成する。
【0021】本願発明の試材は、合成樹脂製糸条を右
の方向に回転して長さがほぼ15%位短縮されるまで捩
り力を与えたもの(第1試材)と、同じ合成樹脂糸条を
右方向に回転して、長さがぼ20%位短縮されるまで捩
り力を与えたもの(第2試材)とを作成し、それぞれに
元に戻ろうとする力(戻り偶力)を内在させ、この戻り
偶力を内在保持したまま2条縒り紐を形成した。それか
ら、前記第1試材の2条縒り紐の表面を接着剤により硬
化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたま
まの強化2条縒り紐となし、当該強化2条縒り紐2本を
縒りながら接着して4条縒り紐となし、その表面に接着
剤を塗布して硬化させてなる直線状の弾性力強化4条縒
り紐(第1試材)となす。また、前記第1試材と同様2
条縒り紐を挟持手段D,D’で固定し捩り戻りを防止し
た2条縒り紐となし、当該2条縒り紐2本を縒って4条
縒り紐となし、その表面に接着剤を塗布して硬化させて
なる直線状の弾性力強化紐(第2試材)となす。
の方向に回転して長さがほぼ15%位短縮されるまで捩
り力を与えたもの(第1試材)と、同じ合成樹脂糸条を
右方向に回転して、長さがぼ20%位短縮されるまで捩
り力を与えたもの(第2試材)とを作成し、それぞれに
元に戻ろうとする力(戻り偶力)を内在させ、この戻り
偶力を内在保持したまま2条縒り紐を形成した。それか
ら、前記第1試材の2条縒り紐の表面を接着剤により硬
化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたま
まの強化2条縒り紐となし、当該強化2条縒り紐2本を
縒りながら接着して4条縒り紐となし、その表面に接着
剤を塗布して硬化させてなる直線状の弾性力強化4条縒
り紐(第1試材)となす。また、前記第1試材と同様2
条縒り紐を挟持手段D,D’で固定し捩り戻りを防止し
た2条縒り紐となし、当該2条縒り紐2本を縒って4条
縒り紐となし、その表面に接着剤を塗布して硬化させて
なる直線状の弾性力強化紐(第2試材)となす。
【0022】これに対し対照は、第1、第2試材と同
じ合成樹脂製糸条を用いて、これに捩り力を与えること
なく縒って2条縒り紐を形成し、当該2条縒り紐の表面
を接着剤により硬化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を
内在保持させたままの強化2条縒り紐となし、更に当該
強化2条縒り紐2本を4条に縒りながらその表面に接着
剤を塗布し硬化させて直線状になした接着剤硬化4条縒
り紐(第1対照、第2対照)となす。
じ合成樹脂製糸条を用いて、これに捩り力を与えること
なく縒って2条縒り紐を形成し、当該2条縒り紐の表面
を接着剤により硬化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を
内在保持させたままの強化2条縒り紐となし、更に当該
強化2条縒り紐2本を4条に縒りながらその表面に接着
剤を塗布し硬化させて直線状になした接着剤硬化4条縒
り紐(第1対照、第2対照)となす。
【0023】次に、これを宮城県工業技術センターに持
ち込み、図8に示すような曲げ試験器具10を用いて試
材や対照の曲げ試験を行った。即ち、試験温度22℃の
環境下で、支点9a,9b間距離30mm間に試材や対
照を固定し、中間部の押し棒11を押込んで、そのとき
の荷重量を測定した。その結果は、表1に示した通りで
ある。つまり、同じ押込量を得るために試材は、対照よ
り明らかに大きい荷重値が必要である。つまり本願発明
の強化4条縒り紐は、対照の接着剤硬化4条縒り紐より
その弾性力が強化されていることを確認した。
ち込み、図8に示すような曲げ試験器具10を用いて試
材や対照の曲げ試験を行った。即ち、試験温度22℃の
環境下で、支点9a,9b間距離30mm間に試材や対
照を固定し、中間部の押し棒11を押込んで、そのとき
の荷重量を測定した。その結果は、表1に示した通りで
ある。つまり、同じ押込量を得るために試材は、対照よ
り明らかに大きい荷重値が必要である。つまり本願発明
の強化4条縒り紐は、対照の接着剤硬化4条縒り紐より
その弾性力が強化されていることを確認した。
【0024】
【表1】
【0025】本願発明にかかる合成樹脂製糸条を用いた
弾性力強化縒り紐は、合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在
保持させた状態にしており、更に表面を接着剤で硬化し
ていることにより、弾性力に富み、強い反発力のある縒
り紐となる。また、ペンチ等の道具を使って弾性力強化
縒り紐を強制的に折り曲げ、接着剤で硬化するとその折
り曲げ状態を維持する。そのため、合成樹脂製糸条であ
りながら、針金のような弾性力に富み、強い反発力のあ
る縒り紐が具現化した。つまり、同じ素材で、部分的に
弾性力に富み、強い反発力のある縒り紐部分を自在に作
成出来るので、多様な変化に富んだ機能を作り出すこと
が可能になった。
弾性力強化縒り紐は、合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在
保持させた状態にしており、更に表面を接着剤で硬化し
ていることにより、弾性力に富み、強い反発力のある縒
り紐となる。また、ペンチ等の道具を使って弾性力強化
縒り紐を強制的に折り曲げ、接着剤で硬化するとその折
り曲げ状態を維持する。そのため、合成樹脂製糸条であ
りながら、針金のような弾性力に富み、強い反発力のあ
る縒り紐が具現化した。つまり、同じ素材で、部分的に
弾性力に富み、強い反発力のある縒り紐部分を自在に作
成出来るので、多様な変化に富んだ機能を作り出すこと
が可能になった。
【0026】例えば、本願発明の弾性力強化縒り紐を用
いれば、釣り用のみち糸をそのまま使用して天秤やカタ
テンや両テンや松葉ピン等様々な仕掛けを作ることが可
能となった。
いれば、釣り用のみち糸をそのまま使用して天秤やカタ
テンや両テンや松葉ピン等様々な仕掛けを作ることが可
能となった。
【図1】 合成樹脂製糸条をその軸心方向を中心とし
て、右又は左方向に回転して捩り力を与え、合成樹脂製
糸条に戻り偶力が内在するようにする装置を示す側面図
である。
て、右又は左方向に回転して捩り力を与え、合成樹脂製
糸条に戻り偶力が内在するようにする装置を示す側面図
である。
【図2】 合成樹脂製糸条の要部を示す斜視図である。
【図3】 本発明に係る戻り偶力の内在を維持したまま
の合成樹脂製糸条を半折して、その内在する戻り偶力に
より2条の合成樹脂製糸条を縒って第2発明の2条縒り
紐を製造する方法を示す側面図である。
の合成樹脂製糸条を半折して、その内在する戻り偶力に
より2条の合成樹脂製糸条を縒って第2発明の2条縒り
紐を製造する方法を示す側面図である。
【図4】 本発明に係る第1発明に係る強化2条縒り紐
の正面図である。
の正面図である。
【図5】 本発明に係る強化2条縒り紐の捩り力と内在
する戻り偶力を説明する要部断面図である。
する戻り偶力を説明する要部断面図である。
【図6】 2本の2条縒り紐を縒って第4発明の4条縒
り紐を形成する作業を示す斜視図である。
り紐を形成する作業を示す斜視図である。
【図7】 第3発明に係る強化4条縒り紐の要部を示す
正面図である。
正面図である。
【図8】 第3発明に係る強化4条縒り紐の捩り力を内
在する戻り偶力とを説明する要部断面図である。
在する戻り偶力とを説明する要部断面図である。
【図9】 曲げ試験の行い方を示す正面図である。
1…合成樹脂製糸条 2…捩り機 2a…固定金具 3…回転機 4…固定金具 5…重り 6…2条縒り紐 7…4条縒り紐 8…よりもどし付きフック 9a,9b…支点 10…曲げ試験器具 11…押し棒 A…捩り力 B…戻り偶力 C…接着剤を塗布 D,D’…挟持手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 3/00 - 3/48 D07B 1/00 - 9/00
Claims (5)
- 【請求項1】 合成樹脂製糸条の軸心方向を中心とし
て、右又は左方向に回転して捩り力を与えることによ
り、合成樹脂製糸条に元に戻ろうとする力(戻り偶力)
を内在させ、この戻り偶力を内在保持したまま2条縒り
紐を形成し、当該2条縒り紐の表面を接着剤により硬化
させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたまま
の強化2条縒り紐にしたことを特徴とする合成樹脂製糸
条を用いた弾性力強化縒り紐。 - 【請求項2】 合成樹脂製糸条をその軸心方向を中心と
して、右又は左方向に回転して捩り力を与えることによ
り、合成樹脂製糸条に元に戻ろうとする力(戻り偶力)
が内在するようにした後、この戻り偶力の内在を維持し
たままの合成樹脂製糸条を半折して、その内在する戻り
偶力により2条の合成樹脂製糸条を縒って2条縒り紐を
形成し、当該2条縒り紐の表面に接着剤を塗布し、当該
2条縒り紐を所望の形状に整形しながら接着剤を硬化さ
せ、合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたままの
強化2条縒り紐を形成するようにしたことを特徴とする
合成樹脂製糸条を用いた弾性力強化縒り紐の製造方法。 - 【請求項3】 合成樹脂製糸条の軸心方向を中心とし
て、右又は左方向に回転して捩り力を与えることによ
り、合成樹脂製糸条に元に戻ろうとする力(戻り偶力)
を内在させ、この戻り偶力を内在保持したまま2条縒り
紐を形成し、当該2条縒り紐を挟持手段で固定して捩り
戻りを防止するか、または当該2条縒り紐の表面を接着
剤により硬化させて、合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在
保持させたままの強化2条縒り紐となし、当該強化2条
縒り紐2本を4条に縒りながらその表面に接着剤を塗布
硬化させて合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させた
ままの強化4条縒り紐にしたことを特徴とする合成樹脂
製糸条を用いた弾性力強化縒り紐。 - 【請求項4】 合成樹脂製糸条をその軸心方向を中心と
して、右又は左方向に回転して捩り力を与えることによ
り、合成樹脂製糸条に元に戻ろうとする力(戻り偶力)
が内在するようにした後、この戻り偶力の内在を維持し
たままの合成樹脂製糸条を半折して、その内在する戻り
偶力により2条の合成樹脂製糸条を縒って2条縒り紐を
形成し、その後、当該2条縒り紐を挟持手段で固定し
て、捩り戻りを防止するか、または当該2条縒り紐の表
面に接着剤を塗布し、当該2条縒り紐を所望の形状に整
形しながら接着剤を硬化させることにより、合成樹脂製
糸条に戻り偶力を内在保持させたままの強化2条縒り紐
となしたものを用意し、当該強化2条縒り紐の表面に接
着剤を塗布しながら、2本の強化2条縒り紐を縒って4
条縒り紐を形成するか、または2本の強化2条縒り紐を
4条に縒りながら当該4条縒り紐の表面に接着剤を塗布
し、4条縒り紐を所望の形状に整形しながら接着剤を硬
化させ、合成樹脂製糸条に戻り偶力を内在保持させたま
まの強化4条縒り紐を形成するようにしたことを特徴と
する合成樹脂製糸条を用いた弾性力強化縒り紐の製造方
法。 - 【請求項5】 合成樹脂製糸条がナイロン系のモノフィ
ラメントで、接着剤がシアノアクリレート系の湿式硬化
型瞬間接着剤であることを特徴とする請求項1又は請求
項3に記載する合成樹脂製糸条を用いた釣り仕掛け用の
弾性力強化縒り紐。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28962397A JP3271057B2 (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 合成樹脂製糸条を用いた弾性力強化縒り紐とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28962397A JP3271057B2 (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 合成樹脂製糸条を用いた弾性力強化縒り紐とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11124749A JPH11124749A (ja) | 1999-05-11 |
JP3271057B2 true JP3271057B2 (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=17745638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28962397A Expired - Fee Related JP3271057B2 (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 合成樹脂製糸条を用いた弾性力強化縒り紐とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3271057B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010179154A (ja) * | 2010-05-14 | 2010-08-19 | Canon Inc | 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法、及び記憶媒体 |
JP5284434B2 (ja) * | 2011-09-21 | 2013-09-11 | キヤノン株式会社 | X線画像処理装置、x線撮影装置、x線画像処理方法及びプログラム |
CN107173253B (zh) * | 2017-05-23 | 2019-09-03 | 长兴华宝宠物玩具有限公司 | 一种半自动化宠物用狗咬胶制作装置及其制作流程 |
-
1997
- 1997-10-22 JP JP28962397A patent/JP3271057B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11124749A (ja) | 1999-05-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |