JP3270881B2 - ハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方法 - Google Patents
ハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体装置の製
造における各種パターン形成技術等に用いられるハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法に関する。
造における各種パターン形成技術等に用いられるハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造におけるパターン転写
工程、所謂リソグラフィ工程で使用されるフォトマスク
は、フォトマスク上のパターン形状をウエハ上に形成さ
れたレジスト材料に転写するために用いられる。半導体
装置等におけるパターン加工の寸法は年々微細化してい
る。そして、遮光領域と光透過領域とから構成された従
来型のフォトマスクでは、リソグラフィ工程で使用する
露光装置の露光光の波長程度の解像度を得ることができ
ず、半導体装置等の製造において要求される解像度を得
ることが困難になりつつある。そこで、近年、このよう
な従来型のフォトマスクに替わって、光の位相を異なら
せる位相シフト領域を具備した、所謂位相シフトマスク
が用いられるようになってきている。位相シフトマスク
を用いることによって、従来型のフォトマスクでは形成
不可能な微細パターンの形成が可能とされている。
工程、所謂リソグラフィ工程で使用されるフォトマスク
は、フォトマスク上のパターン形状をウエハ上に形成さ
れたレジスト材料に転写するために用いられる。半導体
装置等におけるパターン加工の寸法は年々微細化してい
る。そして、遮光領域と光透過領域とから構成された従
来型のフォトマスクでは、リソグラフィ工程で使用する
露光装置の露光光の波長程度の解像度を得ることができ
ず、半導体装置等の製造において要求される解像度を得
ることが困難になりつつある。そこで、近年、このよう
な従来型のフォトマスクに替わって、光の位相を異なら
せる位相シフト領域を具備した、所謂位相シフトマスク
が用いられるようになってきている。位相シフトマスク
を用いることによって、従来型のフォトマスクでは形成
不可能な微細パターンの形成が可能とされている。
【0003】従来の位相シフトマスクは、光透過領域、
光を遮光する遮光領域、及び光透過領域を通過する光の
位相と異なる位相の光を透過させる光透過物質から成る
位相シフト領域から構成されている。典型的な従来のエ
ッジ強調型位相シフトマスクの模式的な一部切断図を図
6の(A)、(B)及び(C)に示す。図中、参照番号
10は基板、参照番号112は光透過領域、参照番号1
16は遮光領域、参照番号118は位相シフト領域、参
照番号122は光透過物質層、参照番号124は遮光層
である。光透過物質層122を設けることによって、光
透過領域112を通過した光の位相と、位相シフト領域
118を通過した光の位相を、例えば180度相違させ
ることができる。
光を遮光する遮光領域、及び光透過領域を通過する光の
位相と異なる位相の光を透過させる光透過物質から成る
位相シフト領域から構成されている。典型的な従来のエ
ッジ強調型位相シフトマスクの模式的な一部切断図を図
6の(A)、(B)及び(C)に示す。図中、参照番号
10は基板、参照番号112は光透過領域、参照番号1
16は遮光領域、参照番号118は位相シフト領域、参
照番号122は光透過物質層、参照番号124は遮光層
である。光透過物質層122を設けることによって、光
透過領域112を通過した光の位相と、位相シフト領域
118を通過した光の位相を、例えば180度相違させ
ることができる。
【0004】従来の位相シフトマスクにおいては、位相
シフト領域の形状あるいは位置を精確に制御しないと微
細なパターンの形成ができない。また、パターン形状に
よっては、位相シフト領域が、本来光の干渉を受けては
ならない他の光透過領域にまで光の干渉を生じさせる場
合がある。このような場合には、位相シフト領域を形成
することができない。
シフト領域の形状あるいは位置を精確に制御しないと微
細なパターンの形成ができない。また、パターン形状に
よっては、位相シフト領域が、本来光の干渉を受けては
ならない他の光透過領域にまで光の干渉を生じさせる場
合がある。このような場合には、位相シフト領域を形成
することができない。
【0005】このような従来の位相シフトマスクの問題
点を解決するための位相シフトマスクの一種に、半遮光
領域と光透過領域とから構成され、半遮光領域を通過し
た光の位相と光透過領域を通過した光の位相とが異なる
ハーフトーン方式位相シフトマスクがある。ハーフトー
ン方式位相シフトマスクにおいては、光透過領域を除く
全面に半遮光領域が形成されている。ハーフトーン方式
位相シフトマスクは、上述の従来の位相シフトマスクの
問題点を解決できる。しかも、位相シフトマスクにおい
て要求される光透過物質層の形成及び遮光領域の形成と
いった2回の形成工程の代わりに、半遮光領域の形成と
いう1回の形成工程で済むために、ハーフトーン方式位
相シフトマスクの作製は容易であり、しかも、マスク作
製時に欠陥が生成される度合も低いという利点を有す
る。
点を解決するための位相シフトマスクの一種に、半遮光
領域と光透過領域とから構成され、半遮光領域を通過し
た光の位相と光透過領域を通過した光の位相とが異なる
ハーフトーン方式位相シフトマスクがある。ハーフトー
ン方式位相シフトマスクにおいては、光透過領域を除く
全面に半遮光領域が形成されている。ハーフトーン方式
位相シフトマスクは、上述の従来の位相シフトマスクの
問題点を解決できる。しかも、位相シフトマスクにおい
て要求される光透過物質層の形成及び遮光領域の形成と
いった2回の形成工程の代わりに、半遮光領域の形成と
いう1回の形成工程で済むために、ハーフトーン方式位
相シフトマスクの作製は容易であり、しかも、マスク作
製時に欠陥が生成される度合も低いという利点を有す
る。
【0006】ハーフトーン方式位相シフトマスクの模式
的な一部切断図を図7の(A)及び(B)に示す。図
中、参照番号10は基板、参照番号12は光透過領域、
参照番号14は半遮光領域である。半遮光領域14は、
半遮光層20及び光透過物質層である位相シフト層22
から構成されている。位相シフト層22は、光透過領域
12を通過した光の位相と半遮光領域14を通過した光
の位相を異ならせるための光透過物質から成る。あるい
は又、図7の(C)に示したハーフトーン方式位相シフ
トマスクは、所謂基板掘り込み型である。基板10に凹
部12Aを形成することによって、光透過領域12を通
過した光の位相と半遮光領域14を通過した光の位相を
異ならせることができる。
的な一部切断図を図7の(A)及び(B)に示す。図
中、参照番号10は基板、参照番号12は光透過領域、
参照番号14は半遮光領域である。半遮光領域14は、
半遮光層20及び光透過物質層である位相シフト層22
から構成されている。位相シフト層22は、光透過領域
12を通過した光の位相と半遮光領域14を通過した光
の位相を異ならせるための光透過物質から成る。あるい
は又、図7の(C)に示したハーフトーン方式位相シフ
トマスクは、所謂基板掘り込み型である。基板10に凹
部12Aを形成することによって、光透過領域12を通
過した光の位相と半遮光領域14を通過した光の位相を
異ならせることができる。
【0007】ハーフトーン方式位相シフトマスクにおい
ては、半遮光領域14の振幅透過率は、0より大きく且
つレジスト材料を解像させない程度、例えば20〜45
%程度である。尚、光強度透過率で表現すると、4〜2
0%程度である。通常、半遮光領域14の光強度透過率
は、マスク全面において、一様な値に設定されている。
そして、ハーフトーン方式位相シフトマスクに設けられ
たパターン形状をウエハ上に形成されたレジスト材料に
転写するために、所定の光強度透過率及び位相を有する
半遮光領域14を通過した光と、位相が180度半遮光
領域とは異なる光透過領域12を通過した光の干渉を利
用する。
ては、半遮光領域14の振幅透過率は、0より大きく且
つレジスト材料を解像させない程度、例えば20〜45
%程度である。尚、光強度透過率で表現すると、4〜2
0%程度である。通常、半遮光領域14の光強度透過率
は、マスク全面において、一様な値に設定されている。
そして、ハーフトーン方式位相シフトマスクに設けられ
たパターン形状をウエハ上に形成されたレジスト材料に
転写するために、所定の光強度透過率及び位相を有する
半遮光領域14を通過した光と、位相が180度半遮光
領域とは異なる光透過領域12を通過した光の干渉を利
用する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようにハーフトー
ン方式位相シフトマスクは多数の利点を有するマスクで
あるが、解決しなければならない問題点もある。即ち、
例えば図7の(A)又は(B)に示したハーフトーン方
式位相シフトマスクを作製する場合、半遮光層20及び
位相シフト層22をエッチングする必要がある。然る
に、半遮光層20は例えばクロムから構成され、位相シ
フト層22は例えばSiO2から構成されているため、
各層のエッチング条件が異なる。従って、高い精度で所
望の形状及び寸法を有する光透過領域12を形成するこ
とは困難である。
ン方式位相シフトマスクは多数の利点を有するマスクで
あるが、解決しなければならない問題点もある。即ち、
例えば図7の(A)又は(B)に示したハーフトーン方
式位相シフトマスクを作製する場合、半遮光層20及び
位相シフト層22をエッチングする必要がある。然る
に、半遮光層20は例えばクロムから構成され、位相シ
フト層22は例えばSiO2から構成されているため、
各層のエッチング条件が異なる。従って、高い精度で所
望の形状及び寸法を有する光透過領域12を形成するこ
とは困難である。
【0009】また、図7の(B)に示す構造のハーフト
ーン方式位相シフトマスクを作製する場合、半遮光層2
0上の位相シフト層22上にレジスト層を形成し、例え
ば電子線描画法を用いてかかるレジスト層をパターニン
グする必要がある。然るに、一般に位相シフト層は絶縁
材料から成るために、電子線描画においてレジスト層が
帯電し、レジスト層を正確にパターニングすることが困
難となる。
ーン方式位相シフトマスクを作製する場合、半遮光層2
0上の位相シフト層22上にレジスト層を形成し、例え
ば電子線描画法を用いてかかるレジスト層をパターニン
グする必要がある。然るに、一般に位相シフト層は絶縁
材料から成るために、電子線描画においてレジスト層が
帯電し、レジスト層を正確にパターニングすることが困
難となる。
【0010】一方、図7の(C)に示した基板掘り込み
型のハーフトーン方式位相シフトマスクにおいては、凹
部12Aを形成する際にエッチングストップ層が存在し
ないので、凹部12Aの深さを正確に制御することは極
めて困難である。凹部12Aの深さにばらつきが生じる
と、半遮光領域14を通過した光と光透過領域12を通
過した光の位相差にばらつきが生じる。
型のハーフトーン方式位相シフトマスクにおいては、凹
部12Aを形成する際にエッチングストップ層が存在し
ないので、凹部12Aの深さを正確に制御することは極
めて困難である。凹部12Aの深さにばらつきが生じる
と、半遮光領域14を通過した光と光透過領域12を通
過した光の位相差にばらつきが生じる。
【0011】従って、本発明の目的は、高いパターニン
グ形成精度を有し、且つ半遮光領域を通過した光と光透
過領域を通過した光の位相差にばらつきが生じ難いハー
フトーン方式位相シフトマスクの作製方法を提供するこ
とにある。
グ形成精度を有し、且つ半遮光領域を通過した光と光透
過領域を通過した光の位相差にばらつきが生じ難いハー
フトーン方式位相シフトマスクの作製方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製
方法は、(イ)透明材料から成る基板の表面(おもてめ
ん)上にパターニングされた半遮光層を形成する工程
と、(ロ)半遮光層上を含む基板の表面(おもてめん)
に位相シフト層を形成し、次いで、位相シフト層上にレ
ジスト層を形成する工程と、(ハ)基板の裏面から光を
照射してレジスト層を露光した後、レジスト層を現像
し、レジスト層をパターニングする工程と、(ニ)パタ
ーニングされたレジスト層をマスクとして、位相シフト
層をエッチングする工程、から成ることを特徴とする。
めの本発明のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製
方法は、(イ)透明材料から成る基板の表面(おもてめ
ん)上にパターニングされた半遮光層を形成する工程
と、(ロ)半遮光層上を含む基板の表面(おもてめん)
に位相シフト層を形成し、次いで、位相シフト層上にレ
ジスト層を形成する工程と、(ハ)基板の裏面から光を
照射してレジスト層を露光した後、レジスト層を現像
し、レジスト層をパターニングする工程と、(ニ)パタ
ーニングされたレジスト層をマスクとして、位相シフト
層をエッチングする工程、から成ることを特徴とする。
【0013】本発明のハーフトーン方式位相シフトマス
クの作製方法においては、位相シフト層の正確な厚さ制
御の観点から、位相シフト層の形成を、CVD法、スパ
ッタ法又は真空蒸着法にて行うことが好ましい。
クの作製方法においては、位相シフト層の正確な厚さ制
御の観点から、位相シフト層の形成を、CVD法、スパ
ッタ法又は真空蒸着法にて行うことが好ましい。
【0014】本発明のハーフトーン方式位相シフトマス
クの作製方法においては、レジスト層をネガ型レジスト
材料から構成し、位相シフト層をSiO2、Si3N4又
はSOGから構成し、工程(ニ)における位相シフト層
のエッチングの際に半遮光層をエッチングストップ層と
して用いる第1の態様がある。あるいは又、レジスト層
をポジ型レジスト材料から構成し、位相シフト層をSi
3N4から構成し、工程(ニ)における位相シフト層のエ
ッチングの際に基板をエッチングストップ層として用い
る第2の態様がある。
クの作製方法においては、レジスト層をネガ型レジスト
材料から構成し、位相シフト層をSiO2、Si3N4又
はSOGから構成し、工程(ニ)における位相シフト層
のエッチングの際に半遮光層をエッチングストップ層と
して用いる第1の態様がある。あるいは又、レジスト層
をポジ型レジスト材料から構成し、位相シフト層をSi
3N4から構成し、工程(ニ)における位相シフト層のエ
ッチングの際に基板をエッチングストップ層として用い
る第2の態様がある。
【0015】
【作用】本発明においては、基板の表面上での半遮光層
のパターニングと、位相シフト層のエッチングを個別に
段階的に行う。従って、各層のエッチング条件の最適化
を容易に図ることができ、従来のハーフトーン方式位相
シフトマスクの作製方法におけるエッチング条件の相違
に起因した光透過領域の形成精度の低下を回避すること
ができる。また、パターニングされた半遮光層を一種の
マスクとして位相シフト層上に形成されたレジスト層の
露光を行う。従って、本発明においては、従来のハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法と同様に、例え
ば電子線描画によるパターニングは、半遮光層の形成時
の1回でよい。即ち、位相シフト層のパターニング時に
は、レジスト層に対する電子線描画は不要である。それ
故、従来のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方
法と比較して、マスク作製工程が大幅に増加することは
ない。
のパターニングと、位相シフト層のエッチングを個別に
段階的に行う。従って、各層のエッチング条件の最適化
を容易に図ることができ、従来のハーフトーン方式位相
シフトマスクの作製方法におけるエッチング条件の相違
に起因した光透過領域の形成精度の低下を回避すること
ができる。また、パターニングされた半遮光層を一種の
マスクとして位相シフト層上に形成されたレジスト層の
露光を行う。従って、本発明においては、従来のハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法と同様に、例え
ば電子線描画によるパターニングは、半遮光層の形成時
の1回でよい。即ち、位相シフト層のパターニング時に
は、レジスト層に対する電子線描画は不要である。それ
故、従来のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方
法と比較して、マスク作製工程が大幅に増加することは
ない。
【0016】また、半遮光層上の位相シフト層の上にレ
ジスト層を形成するが、電子線描画法にてかかるレジス
ト層をパターニングする必要がないので、電子線描画に
おいてレジスト層が帯電し、レジスト層を正確にパター
ニングすることが困難となるといった従来技術の問題点
を解消することができる。
ジスト層を形成するが、電子線描画法にてかかるレジス
ト層をパターニングする必要がないので、電子線描画に
おいてレジスト層が帯電し、レジスト層を正確にパター
ニングすることが困難となるといった従来技術の問題点
を解消することができる。
【0017】更には、位相シフト層の形成を、CVD
法、スパッタ法又は真空蒸着法にて行えば、位相シフト
層の厚さを正確に制御することが可能になる。また、位
相シフト層のエッチングの際に半遮光層あるいは基板を
エッチングストップ層として用いることができ、正確に
制御された位相シフト層のエッチングを行うことができ
る。
法、スパッタ法又は真空蒸着法にて行えば、位相シフト
層の厚さを正確に制御することが可能になる。また、位
相シフト層のエッチングの際に半遮光層あるいは基板を
エッチングストップ層として用いることができ、正確に
制御された位相シフト層のエッチングを行うことができ
る。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。尚、ウエハ上に形成されたレジスト材料
に対して露光光により転写パターン形状等を形成すると
き、縮小投影に使用されるものをレティクル、一対一投
影に使用されるものをマスクと称したり、あるいは原盤
に相当するものをレティクル、それを複製したものをマ
スクと称したりすることがあるが、本明細書において
は、このような種々の意味におけるレティクルやマスク
を総称してマスクと呼ぶ。
明を説明する。尚、ウエハ上に形成されたレジスト材料
に対して露光光により転写パターン形状等を形成すると
き、縮小投影に使用されるものをレティクル、一対一投
影に使用されるものをマスクと称したり、あるいは原盤
に相当するものをレティクル、それを複製したものをマ
スクと称したりすることがあるが、本明細書において
は、このような種々の意味におけるレティクルやマスク
を総称してマスクと呼ぶ。
【0019】(実施例1)実施例1は、本発明のハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法の第1の態様に
関する。実施例1においては、半遮光層はクロム(C
r)から成る。また、位相シフト層はRFスパッタ法に
て形成されたSiO2から成る。レジスト層はネガ型レ
ジスト材料から構成されており、位相シフト層のエッチ
ングの際に半遮光層をエッチングストップ層として用い
る。以下、実施例1のハーフトーン方式位相シフトマス
クの作製方法を、基板等の模式的な一部断面図である図
1〜図3を参照して説明する。
トーン方式位相シフトマスクの作製方法の第1の態様に
関する。実施例1においては、半遮光層はクロム(C
r)から成る。また、位相シフト層はRFスパッタ法に
て形成されたSiO2から成る。レジスト層はネガ型レ
ジスト材料から構成されており、位相シフト層のエッチ
ングの際に半遮光層をエッチングストップ層として用い
る。以下、実施例1のハーフトーン方式位相シフトマス
クの作製方法を、基板等の模式的な一部断面図である図
1〜図3を参照して説明する。
【0020】[工程−100]石英等の透明材料から成
る基板10の表面(おもてめん)上にパターニングされ
た半遮光層20を形成する。そのために、先ず、基板1
0の表面に、厚さ22nmのCrから成る半遮光層20
をスパッタ法にて形成した。尚、KrFエキシマレーザ
光(波長:248nm)を露光光として用いた場合、か
かる厚さの半遮光層20の光強度透過率は10%であ
る。一般には、光強度透過率が4〜20%となるよう
に、半遮光層20の厚さを選択する。半遮光層20の光
強度透過率を高くすれば、一層高い位相シフト効果を得
ることができる。しかしながら、光強度透過率を高くし
過ぎれば、半遮光層20の本来的な機能である光の部分
的な遮断という機能を果たさなくなり、ウエハ上に形成
されたレジストが全面的に露光してしまう。一方、半遮
光層20の光強度透過率が低すぎた場合、従来型のフォ
トマスクと略同じ構造になってしまう。
る基板10の表面(おもてめん)上にパターニングされ
た半遮光層20を形成する。そのために、先ず、基板1
0の表面に、厚さ22nmのCrから成る半遮光層20
をスパッタ法にて形成した。尚、KrFエキシマレーザ
光(波長:248nm)を露光光として用いた場合、か
かる厚さの半遮光層20の光強度透過率は10%であ
る。一般には、光強度透過率が4〜20%となるよう
に、半遮光層20の厚さを選択する。半遮光層20の光
強度透過率を高くすれば、一層高い位相シフト効果を得
ることができる。しかしながら、光強度透過率を高くし
過ぎれば、半遮光層20の本来的な機能である光の部分
的な遮断という機能を果たさなくなり、ウエハ上に形成
されたレジストが全面的に露光してしまう。一方、半遮
光層20の光強度透過率が低すぎた場合、従来型のフォ
トマスクと略同じ構造になってしまう。
【0021】次に、半遮光層20の上にレジスト層30
を形成し、電子線描画あるいはフォトリソグラフィ技術
を用いてかかるレジスト層30をパターニングし、レジ
スト層30を現像する。このレジスト層30はポジ型で
あってもネガ型であってもよい。こうして、図1の
(A)に示す構造を得ることができる。次に、パターニ
ングされたレジスト層30をマスクとして、塩素及び酸
素の混合ガスによるプラズマ中でクロムから成る半遮光
層20をドライエッチングした後、レジスト層30を除
去する(図1の(B)参照)。
を形成し、電子線描画あるいはフォトリソグラフィ技術
を用いてかかるレジスト層30をパターニングし、レジ
スト層30を現像する。このレジスト層30はポジ型で
あってもネガ型であってもよい。こうして、図1の
(A)に示す構造を得ることができる。次に、パターニ
ングされたレジスト層30をマスクとして、塩素及び酸
素の混合ガスによるプラズマ中でクロムから成る半遮光
層20をドライエッチングした後、レジスト層30を除
去する(図1の(B)参照)。
【0022】[工程−110]次に、半遮光層20上を
含む基板10の表面(おもてめん)に位相シフト層22
を形成し、次いで、位相シフト層22上にレジスト層3
2を形成する。実施例1においては、厚さ240nmの
SiO2から成る位相シフト層22をRFスパッタ法に
て形成した。尚、位相シフト層22の厚さは基板10の
表面上での厚さである。SiO2から成る位相シフト層
22の形成は、プラズマCVD法やバイアスECR C
VD法等の各種CVD法にて形成することもできる。位
相シフト層22の厚さをdとした場合、d=λ/(2
(n−1))を満足するとき、光透過領域を通過した光
の位相と、半遮光領域を通過した光の位相の差が180
度となる。ここで、λは露光光の波長であり、nは位相
シフト層22を構成する材料の屈折率である。尚、必要
に応じて、位相シフト層22を成膜した後、エッチバッ
クを行えば、位相シフト層22の厚さを正確に制御する
ことができ、しかも位相シフト層22を平坦化すること
ができる。実施例1においては、ネガ型レジスト材料の
厚さを1μmとした。尚、ネガ型レジスト材料の厚さ
は、次の[工程−120]における背面露光の際、半遮
光層20上のレジスト層32が異常露光しないように、
出来る限り厚くすることが望ましい。こうして、図1の
(C)に示す構造を得ることができる。
含む基板10の表面(おもてめん)に位相シフト層22
を形成し、次いで、位相シフト層22上にレジスト層3
2を形成する。実施例1においては、厚さ240nmの
SiO2から成る位相シフト層22をRFスパッタ法に
て形成した。尚、位相シフト層22の厚さは基板10の
表面上での厚さである。SiO2から成る位相シフト層
22の形成は、プラズマCVD法やバイアスECR C
VD法等の各種CVD法にて形成することもできる。位
相シフト層22の厚さをdとした場合、d=λ/(2
(n−1))を満足するとき、光透過領域を通過した光
の位相と、半遮光領域を通過した光の位相の差が180
度となる。ここで、λは露光光の波長であり、nは位相
シフト層22を構成する材料の屈折率である。尚、必要
に応じて、位相シフト層22を成膜した後、エッチバッ
クを行えば、位相シフト層22の厚さを正確に制御する
ことができ、しかも位相シフト層22を平坦化すること
ができる。実施例1においては、ネガ型レジスト材料の
厚さを1μmとした。尚、ネガ型レジスト材料の厚さ
は、次の[工程−120]における背面露光の際、半遮
光層20上のレジスト層32が異常露光しないように、
出来る限り厚くすることが望ましい。こうして、図1の
(C)に示す構造を得ることができる。
【0023】RFスパッタ法にて位相シフト層22を形
成する場合、位相シフト層22の厚さばらつきは、3σ
で12μm程度である。一方、図7の(C)に示した基
板掘り込み型のハーフトーン方式位相シフトマスクを作
製する場合の凹部12Aの深さのばらつきは、3σで3
5nm程度である。これらの値からも、本発明のハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法における位相シ
フト層22の厚さばらつきは格段に小さいことが判る。
従って、半遮光領域を通過した光と光透過領域を通過し
た光の位相差のばらつきを小さくすることができる。
成する場合、位相シフト層22の厚さばらつきは、3σ
で12μm程度である。一方、図7の(C)に示した基
板掘り込み型のハーフトーン方式位相シフトマスクを作
製する場合の凹部12Aの深さのばらつきは、3σで3
5nm程度である。これらの値からも、本発明のハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法における位相シ
フト層22の厚さばらつきは格段に小さいことが判る。
従って、半遮光領域を通過した光と光透過領域を通過し
た光の位相差のばらつきを小さくすることができる。
【0024】[工程−120]その後、基板10の裏面
から光を照射してレジスト層32を露光した後(図2の
(A)参照)、レジスト層32を現像し、レジスト層3
2をパターニングする(図2の(B)参照)。基板10
の裏面からの光の照射条件は、使用するネガ型レジスト
材料や半遮光層20の厚さに依存するが、基板10の表
面上に形成されたレジスト層が感光され、半遮光層20
上のレジスト層が感光しない条件であればよい。照射条
件として、照度を均一化した500Wの低圧水銀灯で1
0秒間を例示することができる。レジスト層32の感光
した部分を参照番号32Aで示した。レジスト層32の
現像は、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム等のア
ルカリ水溶液を用いて行えばよい。実施例1においては
ネガ型レジスト材料を用いているので、光が照射された
部分のレジスト層32Aが残される。具体的には、下に
半遮光層20が形成されていない位相シフト層22の部
分に、このレジスト層32Aが残存する(図2の(B)
参照)。
から光を照射してレジスト層32を露光した後(図2の
(A)参照)、レジスト層32を現像し、レジスト層3
2をパターニングする(図2の(B)参照)。基板10
の裏面からの光の照射条件は、使用するネガ型レジスト
材料や半遮光層20の厚さに依存するが、基板10の表
面上に形成されたレジスト層が感光され、半遮光層20
上のレジスト層が感光しない条件であればよい。照射条
件として、照度を均一化した500Wの低圧水銀灯で1
0秒間を例示することができる。レジスト層32の感光
した部分を参照番号32Aで示した。レジスト層32の
現像は、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム等のア
ルカリ水溶液を用いて行えばよい。実施例1においては
ネガ型レジスト材料を用いているので、光が照射された
部分のレジスト層32Aが残される。具体的には、下に
半遮光層20が形成されていない位相シフト層22の部
分に、このレジスト層32Aが残存する(図2の(B)
参照)。
【0025】[工程−130]次に、パターニングされ
たレジスト層32Aをマスクとして、位相シフト層22
をエッチングする(図2のC)参照)。例えば、四フッ
化炭素及び酸素の混合ガスによるプラズマ中で位相シフ
ト層22をドライエッチングする。位相シフト層22の
エッチングの際にCrから成る半遮光層20をエッチン
グストップ層として用いる。最後に、レジスト層32を
アッシング処理によって除去する。
たレジスト層32Aをマスクとして、位相シフト層22
をエッチングする(図2のC)参照)。例えば、四フッ
化炭素及び酸素の混合ガスによるプラズマ中で位相シフ
ト層22をドライエッチングする。位相シフト層22の
エッチングの際にCrから成る半遮光層20をエッチン
グストップ層として用いる。最後に、レジスト層32を
アッシング処理によって除去する。
【0026】こうして、図3に模式的な一部断面図を示
す実施例1のハーフトーン方式位相シフトマスクを作製
することができる。実施例1のハーフトーン方式位相シ
フトマスクは、基板10に形成された光透過領域12と
半遮光領域14から構成されている。光透過領域12の
上には位相シフト層22が形成されており、半遮光領域
14の上には半遮光層20が形成されている。その結
果、光透過領域12を通過した光と半遮光領域14を通
過した光の位相が、例えば180度相違する。
す実施例1のハーフトーン方式位相シフトマスクを作製
することができる。実施例1のハーフトーン方式位相シ
フトマスクは、基板10に形成された光透過領域12と
半遮光領域14から構成されている。光透過領域12の
上には位相シフト層22が形成されており、半遮光領域
14の上には半遮光層20が形成されている。その結
果、光透過領域12を通過した光と半遮光領域14を通
過した光の位相が、例えば180度相違する。
【0027】(実施例2)実施例2は、本発明のハーフ
トーン方式位相シフトマスクの作製方法の第2の態様に
関する。実施例2においても、半遮光層はクロム(C
r)から成る。また、位相シフト層は、実施例1と異な
りCVD法にて形成されたSi3N4から成る。レジスト
層は、実施例1と異なりポジ型レジスト材料から構成さ
れており、位相シフト層のエッチングの際に基板をエッ
チングストップ層として用いる。以下、実施例2のハー
フトーン方式位相シフトマスクの作製方法を、基板等の
模式的な一部断面図である図1、図4及び図5を参照し
て説明する。
トーン方式位相シフトマスクの作製方法の第2の態様に
関する。実施例2においても、半遮光層はクロム(C
r)から成る。また、位相シフト層は、実施例1と異な
りCVD法にて形成されたSi3N4から成る。レジスト
層は、実施例1と異なりポジ型レジスト材料から構成さ
れており、位相シフト層のエッチングの際に基板をエッ
チングストップ層として用いる。以下、実施例2のハー
フトーン方式位相シフトマスクの作製方法を、基板等の
模式的な一部断面図である図1、図4及び図5を参照し
て説明する。
【0028】[工程−200]先ず、石英等の透明材料
から成る基板10の表面(おもてめん)上にパターニン
グされた半遮光層20を形成する(図1の(A),
(B)参照)。この工程は、実施例1の[工程−10
0]と同様とすることができる。
から成る基板10の表面(おもてめん)上にパターニン
グされた半遮光層20を形成する(図1の(A),
(B)参照)。この工程は、実施例1の[工程−10
0]と同様とすることができる。
【0029】[工程−210]次に、半遮光層20上を
含む基板10の表面(おもてめん)に位相シフト層22
を形成し、次いで、位相シフト層22上にレジスト層3
2を形成する(図1の(C)参照)。この工程は、CV
D法にてSi3N4から成る位相シフト層22を形成する
点、及びポジ型レジスト材料を用いる点を除き、実施例
1の[工程−110]と同様とすることができる。尚、
位相シフト層22を構成する材料は、位相シフト層22
のエッチングの際の基板10との選択比が大きな材料で
あれば、Si3N4以外の材料を用いてもよい。
含む基板10の表面(おもてめん)に位相シフト層22
を形成し、次いで、位相シフト層22上にレジスト層3
2を形成する(図1の(C)参照)。この工程は、CV
D法にてSi3N4から成る位相シフト層22を形成する
点、及びポジ型レジスト材料を用いる点を除き、実施例
1の[工程−110]と同様とすることができる。尚、
位相シフト層22を構成する材料は、位相シフト層22
のエッチングの際の基板10との選択比が大きな材料で
あれば、Si3N4以外の材料を用いてもよい。
【0030】[工程−220]その後、基板10の裏面
から光を照射してレジスト層32を露光した後(図4の
(A)参照)、レジスト層32を現像し、レジスト層3
2をパターニングする(図4の(B)参照)。この工程
は、実質的には実施例1の[工程−120]と同様とす
ることができる。レジスト層32の感光した部分を参照
番号32Aで示した。実施例2においてはポジ型レジス
ト材料を用いているので、光が照射されていない部分の
レジスト層32が残される。具体的には、半遮光層20
が形成されている部分にはレジスト層32が残存し、半
遮光層20が形成されていない部分には開口部32Bが
形成される。
から光を照射してレジスト層32を露光した後(図4の
(A)参照)、レジスト層32を現像し、レジスト層3
2をパターニングする(図4の(B)参照)。この工程
は、実質的には実施例1の[工程−120]と同様とす
ることができる。レジスト層32の感光した部分を参照
番号32Aで示した。実施例2においてはポジ型レジス
ト材料を用いているので、光が照射されていない部分の
レジスト層32が残される。具体的には、半遮光層20
が形成されている部分にはレジスト層32が残存し、半
遮光層20が形成されていない部分には開口部32Bが
形成される。
【0031】[工程−230]次に、パターニングされ
たレジスト層32をマスクとして、位相シフト層22を
エッチングする(図4のC)参照)。例えば、KOHを
エッチャントとして用いたウエットエッチング法によっ
て位相シフト層22をエッチングする。位相シフト層2
2のエッチングの際に石英から成る基板10をエッチン
グストップ層として用いる。最後に、レジスト層32を
アッシング処理によって除去する。
たレジスト層32をマスクとして、位相シフト層22を
エッチングする(図4のC)参照)。例えば、KOHを
エッチャントとして用いたウエットエッチング法によっ
て位相シフト層22をエッチングする。位相シフト層2
2のエッチングの際に石英から成る基板10をエッチン
グストップ層として用いる。最後に、レジスト層32を
アッシング処理によって除去する。
【0032】こうして、図5に模式的な一部断面図を示
す実施例2のハーフトーン方式位相シフトマスクを作製
することができる。実施例2のハーフトーン方式位相シ
フトマスクは、基板10に形成された光透過領域12と
半遮光領域14から構成されている。光透過領域12に
は基板10が露出している。一方、半遮光領域14の上
には、半遮光層20が形成され、その上には位相シフト
層22が形成されている。その結果、光透過領域12を
通過した光と半遮光領域14を通過した光の位相が、例
えば180度相違する。
す実施例2のハーフトーン方式位相シフトマスクを作製
することができる。実施例2のハーフトーン方式位相シ
フトマスクは、基板10に形成された光透過領域12と
半遮光領域14から構成されている。光透過領域12に
は基板10が露出している。一方、半遮光領域14の上
には、半遮光層20が形成され、その上には位相シフト
層22が形成されている。その結果、光透過領域12を
通過した光と半遮光領域14を通過した光の位相が、例
えば180度相違する。
【0033】実施例1及び実施例2で説明したハーフト
ーン方式位相シフトマスクの作製方法に基づきマスクを
作製した。一方、光透過領域と遮光領域から構成された
従来型のフォトマスクを作製した。これらのマスクには
各種の大きさを有するコンタクトホールパターンを形成
した。そして、KrFエキシマレーザ光を露光光として
用い、開口数(NA)0.42、コヒーレンス度(σ)
0.5の1/5倍縮小光学系を使用して、マスクに形成
されたコンタクトホールパターンをウエハ上に形成され
た化学増幅型ポジ型レジストに転写した。露光条件、レ
ジスト処理条件を同一にして、ウエハ上のレジストに転
写されたコンタクトホールパターンの評価を行った。そ
の結果、レジストに転写されたコンタクトホールパター
ンの最小径は、実施例1にて得られたマスクでは0.2
5μm、実施例2にて得られたマスクでは0.24μm
であった。一方、従来型のフォトマスクにおいては、レ
ジストに転写されたコンタクトホールパターンの最小径
は0.30μmであった。この結果から、本発明のハー
フトーン方式位相シフトマスクの作製方法にて作製され
たマスクは、一層微細なパターン形成を可能にし得るこ
とが判った。
ーン方式位相シフトマスクの作製方法に基づきマスクを
作製した。一方、光透過領域と遮光領域から構成された
従来型のフォトマスクを作製した。これらのマスクには
各種の大きさを有するコンタクトホールパターンを形成
した。そして、KrFエキシマレーザ光を露光光として
用い、開口数(NA)0.42、コヒーレンス度(σ)
0.5の1/5倍縮小光学系を使用して、マスクに形成
されたコンタクトホールパターンをウエハ上に形成され
た化学増幅型ポジ型レジストに転写した。露光条件、レ
ジスト処理条件を同一にして、ウエハ上のレジストに転
写されたコンタクトホールパターンの評価を行った。そ
の結果、レジストに転写されたコンタクトホールパター
ンの最小径は、実施例1にて得られたマスクでは0.2
5μm、実施例2にて得られたマスクでは0.24μm
であった。一方、従来型のフォトマスクにおいては、レ
ジストに転写されたコンタクトホールパターンの最小径
は0.30μmであった。この結果から、本発明のハー
フトーン方式位相シフトマスクの作製方法にて作製され
たマスクは、一層微細なパターン形成を可能にし得るこ
とが判った。
【0034】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例にて説明した条件や数値は例示であり、
適宜変更することができる。例えば、各領域における光
の位相差や振幅透過率は例示であり、適宜最適な値に変
更することができる。
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例にて説明した条件や数値は例示であり、
適宜変更することができる。例えば、各領域における光
の位相差や振幅透過率は例示であり、適宜最適な値に変
更することができる。
【0035】ハーフトーン方式位相シフトマスクの作製
工程で用いた各種材料も適宜変更することができる。半
遮光層20を構成する材料はクロムに限定されず、タン
グステン、タンタル、アルミニウムやMoSi2等の光
を適当量遮光することができる材料を用いることができ
る。また、位相シフト層22は、SiO2やSi3N4あ
るいはSOGから構成する代わりに、ポリメチルメタク
リレート、フッ化マグネシウム、二酸化チタン、ポリイ
ミド樹脂、酸化インジウム、各種レジスト等、透明な材
料であればよい。使用する材料に適した方法で位相シフ
ト層22を形成すればよいが、位相シフト層22の正確
な厚さ制御の観点から、CVD法、スパッタ法又は真空
蒸着法にて行うことが好ましく、これらの方法で成膜し
得る材料を適宜選択することが望ましい。
工程で用いた各種材料も適宜変更することができる。半
遮光層20を構成する材料はクロムに限定されず、タン
グステン、タンタル、アルミニウムやMoSi2等の光
を適当量遮光することができる材料を用いることができ
る。また、位相シフト層22は、SiO2やSi3N4あ
るいはSOGから構成する代わりに、ポリメチルメタク
リレート、フッ化マグネシウム、二酸化チタン、ポリイ
ミド樹脂、酸化インジウム、各種レジスト等、透明な材
料であればよい。使用する材料に適した方法で位相シフ
ト層22を形成すればよいが、位相シフト層22の正確
な厚さ制御の観点から、CVD法、スパッタ法又は真空
蒸着法にて行うことが好ましく、これらの方法で成膜し
得る材料を適宜選択することが望ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明のハーフトーン方式位相シフトマ
スクの作製方法によれば、制御性良く、高いパターニン
グ形成精度にて、しかも、半遮光領域を通過した光と光
透過領域を通過した光の位相差にばらつきが生じ難いハ
ーフトーン方式位相シフトマスクを作製することができ
る。それ故、露光光の波長付近の大きさを有するパター
ンをウエハ上に形成されたレジストに対して形成するこ
とが可能になる。また、本発明のハーフトーン方式位相
シフトマスクの作製方法は、従来のハーフトーン方式位
相シフトマスクの作製方法と比較して、マスク作製工程
が大幅に増加することはない。
スクの作製方法によれば、制御性良く、高いパターニン
グ形成精度にて、しかも、半遮光領域を通過した光と光
透過領域を通過した光の位相差にばらつきが生じ難いハ
ーフトーン方式位相シフトマスクを作製することができ
る。それ故、露光光の波長付近の大きさを有するパター
ンをウエハ上に形成されたレジストに対して形成するこ
とが可能になる。また、本発明のハーフトーン方式位相
シフトマスクの作製方法は、従来のハーフトーン方式位
相シフトマスクの作製方法と比較して、マスク作製工程
が大幅に増加することはない。
【図1】実施例1のハーフトーン方式位相シフトマスク
の作製工程を説明するための基板等の模式的な一部断面
図である。
の作製工程を説明するための基板等の模式的な一部断面
図である。
【図2】図1に引き続き、実施例1のハーフトーン方式
位相シフトマスクの作製工程を説明するための基板等の
模式的な一部断面図である。
位相シフトマスクの作製工程を説明するための基板等の
模式的な一部断面図である。
【図3】図2に引き続き、実施例1のハーフトーン方式
位相シフトマスクの作製工程を説明するための基板等の
模式的な一部断面図である。
位相シフトマスクの作製工程を説明するための基板等の
模式的な一部断面図である。
【図4】実施例2のハーフトーン方式位相シフトマスク
の作製工程を説明するための基板等の模式的な一部断面
図である。
の作製工程を説明するための基板等の模式的な一部断面
図である。
【図5】図4に引き続き、実施例2のハーフトーン方式
位相シフトマスクの作製工程を説明するための基板等の
模式的な一部断面図である。
位相シフトマスクの作製工程を説明するための基板等の
模式的な一部断面図である。
【図6】典型的な従来のエッジ強調型位相シフトマスク
の模式的な一部切断図である。
の模式的な一部切断図である。
【図7】従来のハーフトーン方式位相シフトマスクの模
式的な一部切断図である。
式的な一部切断図である。
10 基板 12 光透過領域 14 半遮光領域 20 半遮光層 22 位相シフト層 30,32 レジスト層
Claims (11)
- 【請求項1】(イ)透明材料から成る基板の表面上にパ
ターニングされた半遮光層を形成する工程と、 (ロ)半遮光層上を含む基板の表面に位相シフト層を形
成し、次いで、該位相シフト層上にネガ型レジスト材料
から成るレジスト層を形成する工程と、 (ハ)基板の裏面から光を照射してレジスト層を露光し
た後、レジスト層を現像し、レジスト層をパターニング
する工程と、 (ニ)パターニングされたレジスト層をマスクとして、
位相シフト層をエッチングする工程、 から成ることを特徴とするハーフトーン方式位相シフト
マスクの作製方法。 - 【請求項2】前記工程(ニ)において、位相シフト層を
エッチングし、基板の表面上に位相シフト層を残すこと
を特徴とする請求項1に記載のハーフトーン方式位相シ
フトマスクの作製方法。 - 【請求項3】 位相シフト層の形成は、CVD法又はスパ
ッタ法にて行うことを特徴とする請求項1又は請求項2
に記載のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方
法。 - 【請求項4】位 相シフト層はSiO2、Si3N4又はS
OGから成り、工程(ニ)における位相シフト層のエッ
チングの際に半遮光層をエッチングストップ層として用
いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
1項に記載のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製
方法。 - 【請求項5】(イ)透明材料から成る基板の表面上にパ
ターニングされた半遮光層を形成する工程と、 (ロ)半遮光層上を含む基板の表面にSi 3 N 4 から成る
位相シフト層を形成し、次いで、該位相シフト層上にポ
ジ型レジスト材料から成るレジスト層を形成する工程
と、 (ハ)基板の裏面から光を照射してレジスト層を露光し
た後、レジスト層を現像し、レジスト層をパターニング
する工程と、 (ニ)パターニングされたレジスト層をマスクとして、
位相シフト層をエッチングする工程、 から成ることを特徴とするハーフトーン方式位相シフト
マスクの作製方法。 - 【請求項6】前記工程(ニ)において、基板をエッチン
グストップ層として位相シフト層をエッチングし、半遮
光層上に位相シフト層を残すことを特徴とする請求項5
に記載のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方
法。 - 【請求項7】位相シフト層の形成は、CVD法又はスパ
ッタ法にて行うことを特徴とする請求項5又は請求項6
に記載のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方
法。 - 【請求項8】(イ)透明材料から成る基板の表面上にパ
ターニングされた半遮光層を形成する工程と、 (ロ)半遮光層上を含む基板の表面に、後の工程(ニ)
において位相シフト層をエッチングするとき基板との選
択比が大きな材料から成る位相シフト層を形成し、次い
で、該位相シフト層上にポジ型レジスト材料から成るレ
ジスト層を形成する工程と、 (ハ)基板の裏面から光を照射してレジスト層を露光し
た後、レジスト層を現像し、レジスト層をパターニング
する工程と、 (ニ)パターニングされたレジスト層をマスクとして、
且つ、基板をエッチングストップ層として、位相シフト
層をエッチングする工程、 から成ることを特徴とするハーフトーン方式位相シフト
マスクの作製方法。 - 【請求項9】前記工程(ニ)において、位相シフト層を
エッチングし、半遮光層上に位相シフト層を残すことを
特徴とする請求項8に記載のハーフトーン方式位相シフ
トマスクの作製方法。 - 【請求項10】位相シフト層の形成は、CVD法又はス
パッタ法にて行うことを特徴とする請求項8又は請求項
9に記載のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方
法。 - 【請求項11】位相シフト層はSi 3 N 4 から成ることを
特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記
載のハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17358794A JP3270881B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | ハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17358794A JP3270881B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | ハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0815852A JPH0815852A (ja) | 1996-01-19 |
JP3270881B2 true JP3270881B2 (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=15963351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17358794A Expired - Fee Related JP3270881B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | ハーフトーン方式位相シフトマスクの作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3270881B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4986333B2 (ja) * | 2000-03-27 | 2012-07-25 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 半導体装置の作製方法 |
JP4655532B2 (ja) * | 2004-08-02 | 2011-03-23 | セイコーエプソン株式会社 | 露光用マスクの製造方法 |
-
1994
- 1994-07-01 JP JP17358794A patent/JP3270881B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0815852A (ja) | 1996-01-19 |
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