JP3270577B2 - トラッキング方法および装置 - Google Patents
トラッキング方法および装置Info
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- JP3270577B2 JP3270577B2 JP16265093A JP16265093A JP3270577B2 JP 3270577 B2 JP3270577 B2 JP 3270577B2 JP 16265093 A JP16265093 A JP 16265093A JP 16265093 A JP16265093 A JP 16265093A JP 3270577 B2 JP3270577 B2 JP 3270577B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、VTRの再生出力変動
に対して再生出力を最大に保つべく磁気ヘッドの位置を
制御するようにしたトラッキング方法および装置に関す
る。
に対して再生出力を最大に保つべく磁気ヘッドの位置を
制御するようにしたトラッキング方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、VTRの再生出力変動に対して最
大の出力を得るためのトラッキング方法の代表的なもの
としては、例えばATF(Automatic Tracking Findin
g)方式と呼ばれている方法があり、あらかじめトラッ
キングのためのパイロット信号を情報信号に周波数多重
または時間軸多重して記録し、このパイロット信号の再
生情報からトラッキングずれの方向と大きさを検出し、
これによって最適なトラッキング用の制御電圧を生成し
て磁気ヘッドが固定されているヘッドアクチュエータを
駆動し、信号再生出力を最大にする方式(以下、方式1
という)がある。
大の出力を得るためのトラッキング方法の代表的なもの
としては、例えばATF(Automatic Tracking Findin
g)方式と呼ばれている方法があり、あらかじめトラッ
キングのためのパイロット信号を情報信号に周波数多重
または時間軸多重して記録し、このパイロット信号の再
生情報からトラッキングずれの方向と大きさを検出し、
これによって最適なトラッキング用の制御電圧を生成し
て磁気ヘッドが固定されているヘッドアクチュエータを
駆動し、信号再生出力を最大にする方式(以下、方式1
という)がある。
【0003】また、いわゆる山登り方式の制御として知
られているもので、再生出力エンベロープを常時検出
し、規定の再生出力値に対してある一定量出力が低下し
たときに磁気ヘッドを固定したヘッドアクチュエータを
適当な振幅で交流的に駆動し、このときの出力変動の大
きさ、及び位相に基づいて信号が記録されているトラッ
クからのずれ量と方向を検出して、信号再生出力が最大
になるように制御する方式(以下、方式2という)、お
よびディジタル信号をセグメント記録する場合に、隣接
する2チャンネルヘッドによってトラック上に記録した
基準信号の再生において、トラッキングずれが生じた場
合にアジマス角によって信号の再生時間に差が生ずるこ
とを利用してアジマス位相差を検出し、これに加えてト
ラッキングずれ量の基準値を得るために前述の山登り方
式を併用して再生出力が最大になるように制御する方式
(以下、方式3という)などがある。
られているもので、再生出力エンベロープを常時検出
し、規定の再生出力値に対してある一定量出力が低下し
たときに磁気ヘッドを固定したヘッドアクチュエータを
適当な振幅で交流的に駆動し、このときの出力変動の大
きさ、及び位相に基づいて信号が記録されているトラッ
クからのずれ量と方向を検出して、信号再生出力が最大
になるように制御する方式(以下、方式2という)、お
よびディジタル信号をセグメント記録する場合に、隣接
する2チャンネルヘッドによってトラック上に記録した
基準信号の再生において、トラッキングずれが生じた場
合にアジマス角によって信号の再生時間に差が生ずるこ
とを利用してアジマス位相差を検出し、これに加えてト
ラッキングずれ量の基準値を得るために前述の山登り方
式を併用して再生出力が最大になるように制御する方式
(以下、方式3という)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来のト
ラッキング方法においては、それぞれ方式1のパイロッ
ト信号、および方式3のアジマス位相差を用いたトラッ
キング方式ではトラッキングずれの方向とずれ量がほぼ
正確に分かるが、方式1については若干の記録密度の低
下を伴うこと、方式3については基準信号として同期信
号を用いているため全トラックにわたる制御が行えない
という欠点があった。さらに方式1,3においては再生
SN比が低下した場合には制御不能になるなどロバスト
性(外乱など悪条件下においても制御に発散を生ずるこ
となく、ある程度の安定性を維持すること)に問題があ
った。一方、方式2に示す山登り方式では、制御初期の
トラッキングずれの方向が不明であることが問題となる
が、信号の記録方式にかかわらず全てのトラッキング方
法に適用できること、また再成出力エンベロープを常時
検出しているので制御においてロバスト性が確保されて
いるなどの特長を有することから、この山登り方式は、
方式3のようにアジマス位相差の検出との折衷型として
使用することも考えられている。
ラッキング方法においては、それぞれ方式1のパイロッ
ト信号、および方式3のアジマス位相差を用いたトラッ
キング方式ではトラッキングずれの方向とずれ量がほぼ
正確に分かるが、方式1については若干の記録密度の低
下を伴うこと、方式3については基準信号として同期信
号を用いているため全トラックにわたる制御が行えない
という欠点があった。さらに方式1,3においては再生
SN比が低下した場合には制御不能になるなどロバスト
性(外乱など悪条件下においても制御に発散を生ずるこ
となく、ある程度の安定性を維持すること)に問題があ
った。一方、方式2に示す山登り方式では、制御初期の
トラッキングずれの方向が不明であることが問題となる
が、信号の記録方式にかかわらず全てのトラッキング方
法に適用できること、また再成出力エンベロープを常時
検出しているので制御においてロバスト性が確保されて
いるなどの特長を有することから、この山登り方式は、
方式3のようにアジマス位相差の検出との折衷型として
使用することも考えられている。
【0005】しかしながら従来の山登り方式による制御
は、再生出力エンベロープの値を常時検出し、ある出力
規定値から一定量出力低下が生じた場合にヘッド位置を
制御するようにしているために、特にテープ厚が薄くな
ってヘッド−テープ間のスペース損失により出力変動が
発生している場合にも、再生出力エンベロープ値の低下
からトラッキングずれが発生したものとみなしてヘッド
を振ってしまい、一層出力の低下を来すという欠点があ
った。
は、再生出力エンベロープの値を常時検出し、ある出力
規定値から一定量出力低下が生じた場合にヘッド位置を
制御するようにしているために、特にテープ厚が薄くな
ってヘッド−テープ間のスペース損失により出力変動が
発生している場合にも、再生出力エンベロープ値の低下
からトラッキングずれが発生したものとみなしてヘッド
を振ってしまい、一層出力の低下を来すという欠点があ
った。
【0006】また、山登り方式による制御の開始情報と
して、一定の出力低下が生じた場合に開始信号を検出す
るが、この規定値の設定は磁気ヘッド取付後の初期段
階、あるいは再生開始時点における再生出力を基準とし
て行うので、例えば再生途中においてヘッドずまりなど
ヘッド自体の劣化による出力低下を生じた場合にも、そ
の時点でのトラッキングずれが小さいにもかゝわらず山
登り制御を開始してしまい、ヘッドを交流的に振ること
によって新たな出力変動を引き起こす(誤制御)など逆
効果になるという問題もあった。
して、一定の出力低下が生じた場合に開始信号を検出す
るが、この規定値の設定は磁気ヘッド取付後の初期段
階、あるいは再生開始時点における再生出力を基準とし
て行うので、例えば再生途中においてヘッドずまりなど
ヘッド自体の劣化による出力低下を生じた場合にも、そ
の時点でのトラッキングずれが小さいにもかゝわらず山
登り制御を開始してしまい、ヘッドを交流的に振ること
によって新たな出力変動を引き起こす(誤制御)など逆
効果になるという問題もあった。
【0007】本発明の目的は、VTRの再生出力変動に
対して、従来技術における上記問題点を解決し、再生出
力を最大に保つように磁気ヘッドの位置を制御するトラ
ッキング方法および装置を提供することにある。
対して、従来技術における上記問題点を解決し、再生出
力を最大に保つように磁気ヘッドの位置を制御するトラ
ッキング方法および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明トラッキング方法は、VTRの再生出力信号
から高域信号成分と低域信号成分とを抽出し、それら抽
出したそれぞれの信号成分について最大値を検出し、該
検出した最大値に対する前記抽出した信号成分のレベル
の比率をそれぞれ前記高域信号成分と前記低域信号成分
とについて求め、それら求めた両信号成分についての前
記比率相互間の大小関係からトラッキングずれ量を推論
し、該ずれ量に対応してトラッキング制御を行うように
したことを特徴とするものである。
め、本発明トラッキング方法は、VTRの再生出力信号
から高域信号成分と低域信号成分とを抽出し、それら抽
出したそれぞれの信号成分について最大値を検出し、該
検出した最大値に対する前記抽出した信号成分のレベル
の比率をそれぞれ前記高域信号成分と前記低域信号成分
とについて求め、それら求めた両信号成分についての前
記比率相互間の大小関係からトラッキングずれ量を推論
し、該ずれ量に対応してトラッキング制御を行うように
したことを特徴とするものである。
【0009】また本発明トラッキング装置は、少なくと
もVTRの再生出力信号から高域信号成分および低域信
号成分をそれぞれ抽出する高域通過フィルタおよび低域
通過フィルタと、該それぞれのフィルタにより抽出した
高域信号成分および低域信号成分に関してそれぞれの信
号成分の最大値を検出する第1および第2の最大値検出
器と、該第1および第2の最大値検出器によりそれぞれ
検出した高域信号成分および低域信号成分の最大値それ
ぞれに対する前記高域信号成分および前記低域信号成分
のレベルの比率を求める第1および第2の除算回路と、
該第1および第2の除算回路によりそれぞれ求めた比率
相互間の大小関係を判断する第3の除算回路と、該第3
の除算回路による比率相互間の大小関係の判断結果から
トラッキングずれ量を推論するオフトラッキング・スペ
ース推論回路と、該オフトラッキング・スペース推論回
路によるトラッキングずれ量の推論結果に基づいてヘッ
ドアクチュエータを駆動するヘッドアクチュエータ駆動
回路と、該ヘッドアクチュエータ駆動回路によって駆動
され磁気ヘッドが固定されてなるヘッドアクチュエータ
とを備えたことを特徴とするものである。
もVTRの再生出力信号から高域信号成分および低域信
号成分をそれぞれ抽出する高域通過フィルタおよび低域
通過フィルタと、該それぞれのフィルタにより抽出した
高域信号成分および低域信号成分に関してそれぞれの信
号成分の最大値を検出する第1および第2の最大値検出
器と、該第1および第2の最大値検出器によりそれぞれ
検出した高域信号成分および低域信号成分の最大値それ
ぞれに対する前記高域信号成分および前記低域信号成分
のレベルの比率を求める第1および第2の除算回路と、
該第1および第2の除算回路によりそれぞれ求めた比率
相互間の大小関係を判断する第3の除算回路と、該第3
の除算回路による比率相互間の大小関係の判断結果から
トラッキングずれ量を推論するオフトラッキング・スペ
ース推論回路と、該オフトラッキング・スペース推論回
路によるトラッキングずれ量の推論結果に基づいてヘッ
ドアクチュエータを駆動するヘッドアクチュエータ駆動
回路と、該ヘッドアクチュエータ駆動回路によって駆動
され磁気ヘッドが固定されてなるヘッドアクチュエータ
とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
【実施例】以下に図面を参照し実施例により本発明を詳
細に説明する。図1は本発明によるトラッキング装置の
一実施例を示すブロック線図である。図1において、1
はVTR記録される信号(情報信号)の発生源、2は記
録増幅器、3は記録再生ヘッド(磁気ヘッド)が固定さ
れたヘッドアクチュエータ、4は磁気ヘッド、5は磁気
テープ、6は再生増幅器および7は信号分配器、また
8,8′は信号分配器7で2分配されたVTR再生出力
についてそれぞれ高域信号成分および低域信号成分を抽
出する帯域通過型フィルタである。
細に説明する。図1は本発明によるトラッキング装置の
一実施例を示すブロック線図である。図1において、1
はVTR記録される信号(情報信号)の発生源、2は記
録増幅器、3は記録再生ヘッド(磁気ヘッド)が固定さ
れたヘッドアクチュエータ、4は磁気ヘッド、5は磁気
テープ、6は再生増幅器および7は信号分配器、また
8,8′は信号分配器7で2分配されたVTR再生出力
についてそれぞれ高域信号成分および低域信号成分を抽
出する帯域通過型フィルタである。
【0011】また、図1において、9,9′は、帯域通
過型フィルタ8,8′を通すことにより得られた高、低
それぞれの信号成分に対する再生出力エンベロープを検
出するエンベロープ検波器、10,10′は検出された
それぞれのエンベロープ信号について最大値を検出する
最大値検出回路、11,11″は最大値メモリ、12,
12′および13はそれぞれ後述する機能を有する除算
回路、14は除算回路13で得られた再生出力比に応じ
てオフトラッキング(トラッキングずれの量)およびス
ペースの量を推論するオフトラッキング・スペース推論
回路、15はオフトラッキング・スペース推論回路14
より得られたトラッキングずれ情報によってヘッドアク
チュエータ3を駆動するヘッドアクチュエータ駆動回路
である。なお、16は高、低各信号成分の最大値を最大
値メモリ11,11′にラッチするトリガ信号を形成す
るためのドラム回転位相(PG)パルス発生器である。
過型フィルタ8,8′を通すことにより得られた高、低
それぞれの信号成分に対する再生出力エンベロープを検
出するエンベロープ検波器、10,10′は検出された
それぞれのエンベロープ信号について最大値を検出する
最大値検出回路、11,11″は最大値メモリ、12,
12′および13はそれぞれ後述する機能を有する除算
回路、14は除算回路13で得られた再生出力比に応じ
てオフトラッキング(トラッキングずれの量)およびス
ペースの量を推論するオフトラッキング・スペース推論
回路、15はオフトラッキング・スペース推論回路14
より得られたトラッキングずれ情報によってヘッドアク
チュエータ3を駆動するヘッドアクチュエータ駆動回路
である。なお、16は高、低各信号成分の最大値を最大
値メモリ11,11′にラッチするトリガ信号を形成す
るためのドラム回転位相(PG)パルス発生器である。
【0012】次に動作につき説明する。情報信号発生源
1によって発生した情報信号は、記録増幅器2によって
最適記録レベルに増幅され、磁気ヘッド4によって磁気
テープ5に記録される。磁気ヘッド4で再生された信号
は再生増幅器6を介し分配器7で2分配され、例えば通
過周波数帯域の中心周波数を5MHz と1MHz に設定した
高、低それぞれの周波数の帯域通過フィルタ8,8′に
よってそれぞれ高域および低域の信号成分に周波数分離
される。この2周波の周波数は、ヘッド−テープ間のス
ペース変動による出力差が確実に検出できるような値に
設定するものとする。またそれぞれの通過帯域幅は高調
波、相互変調の影響を受けにくいようにできるだけ狭く
した方がよい。
1によって発生した情報信号は、記録増幅器2によって
最適記録レベルに増幅され、磁気ヘッド4によって磁気
テープ5に記録される。磁気ヘッド4で再生された信号
は再生増幅器6を介し分配器7で2分配され、例えば通
過周波数帯域の中心周波数を5MHz と1MHz に設定した
高、低それぞれの周波数の帯域通過フィルタ8,8′に
よってそれぞれ高域および低域の信号成分に周波数分離
される。この2周波の周波数は、ヘッド−テープ間のス
ペース変動による出力差が確実に検出できるような値に
設定するものとする。またそれぞれの通過帯域幅は高調
波、相互変調の影響を受けにくいようにできるだけ狭く
した方がよい。
【0013】周波数分離された高域および低域の信号成
分はそれぞれエンベロープ検波器9,9′に入力され、
高域信号成分のレベルEHと低域信号成分のレベルEL
とが検出される。高、低それぞれの周波数について、エ
ンベロープ検波された信号成分は2分され、その一方は
それぞれの除算回路12,12′に送られる。また他方
はそれぞれの信号成分の最大値を検出する最大値検出回
路10,10′に送られ、高域信号成分の最大値EHma
x ,および低域信号成分の最大値ELmax が検出され、
それら検出された信号はPGパルス発生器16からのP
Gパルスをもとに生成したパルスをトリガとして最大値
メモリ11,11′にそれぞれ記憶される。記憶された
最大値は除算回路12,12′に送られ、除算回路1
2,12′によって最大値と再生出力レベルとの比率E
H/EHmax およびEL/ELmaxが算出される。
分はそれぞれエンベロープ検波器9,9′に入力され、
高域信号成分のレベルEHと低域信号成分のレベルEL
とが検出される。高、低それぞれの周波数について、エ
ンベロープ検波された信号成分は2分され、その一方は
それぞれの除算回路12,12′に送られる。また他方
はそれぞれの信号成分の最大値を検出する最大値検出回
路10,10′に送られ、高域信号成分の最大値EHma
x ,および低域信号成分の最大値ELmax が検出され、
それら検出された信号はPGパルス発生器16からのP
Gパルスをもとに生成したパルスをトリガとして最大値
メモリ11,11′にそれぞれ記憶される。記憶された
最大値は除算回路12,12′に送られ、除算回路1
2,12′によって最大値と再生出力レベルとの比率E
H/EHmax およびEL/ELmaxが算出される。
【0014】さらに、これら算出した両比率は除算回路
13に送られ、除算回路13においてそれぞれの周波数
成分についての再生出力比の割合、すなわち(EH/E
Hmax )/(EL/ELmax )のデータが算出され、高
低それぞれの周波数について比率相互間の大小関係が判
断される。こうして得られた高域および低域の各信号成
分の再生出力比の割合のデータ(大小関係の判断結果)
は、オフトラッキング・スペース推論回路14に送られ
る。オフトラッキング・スペース推論回路14において
は、高域、低域の各信号成分の再生出力比の大小に応じ
て、例えばファジィ推論、あるいはあらかじめ比較すべ
きデータが格納されているマッピッングROMなどによ
って、再生出力の変動においてトラッキングずれ量だけ
を推論し、再生出力の変化に基づいてヘッドの位置をど
れだけ移動したらよいかの回答となる量を出力する。こ
の出力はヘッドアクチュエータ駆動回路15に送られ、
その出力によりヘッドアクチュエータ3を駆動する。こ
れによりヘッドアクチュエータ3に固定された磁気ヘッ
ド4を振り、再生出力が最大になるような制御が行われ
る。
13に送られ、除算回路13においてそれぞれの周波数
成分についての再生出力比の割合、すなわち(EH/E
Hmax )/(EL/ELmax )のデータが算出され、高
低それぞれの周波数について比率相互間の大小関係が判
断される。こうして得られた高域および低域の各信号成
分の再生出力比の割合のデータ(大小関係の判断結果)
は、オフトラッキング・スペース推論回路14に送られ
る。オフトラッキング・スペース推論回路14において
は、高域、低域の各信号成分の再生出力比の大小に応じ
て、例えばファジィ推論、あるいはあらかじめ比較すべ
きデータが格納されているマッピッングROMなどによ
って、再生出力の変動においてトラッキングずれ量だけ
を推論し、再生出力の変化に基づいてヘッドの位置をど
れだけ移動したらよいかの回答となる量を出力する。こ
の出力はヘッドアクチュエータ駆動回路15に送られ、
その出力によりヘッドアクチュエータ3を駆動する。こ
れによりヘッドアクチュエータ3に固定された磁気ヘッ
ド4を振り、再生出力が最大になるような制御が行われ
る。
【0015】このように本発明においては、高域および
低域の各信号成分の再生出力比の大小から、(EH/E
Hmax )<(EL/ELmax )の場合にはヘッド−テー
プ間のスペースの変動が存在することを考慮して再生出
力変動の要因を推論し、スペースの変動を除いてトラッ
キングずれだけを検出し、そのずれ量に応じてヘッドの
位置を制御することにより高精度なトラッキングを行う
ことが可能となる。
低域の各信号成分の再生出力比の大小から、(EH/E
Hmax )<(EL/ELmax )の場合にはヘッド−テー
プ間のスペースの変動が存在することを考慮して再生出
力変動の要因を推論し、スペースの変動を除いてトラッ
キングずれだけを検出し、そのずれ量に応じてヘッドの
位置を制御することにより高精度なトラッキングを行う
ことが可能となる。
【0016】また本発明においては、前述の高域および
低域信号成分それぞれにおける最大値 EHmax ,EL
max の抽出は、ヘッド表面の汚れ、あるいはヘッド自体
の性能劣化による出力変動がある場合においてもヘッド
−スペースの変動に無関係にトラッキングずれが推論で
きるようにするために、あらかじめ再生初期の最大値
(以下、初期最大値という)を検出し、これとは別に常
時適当な短い時間間隔で最大値(以下、瞬時最大値とい
う)を検出し、この瞬時最大値と初期最大値とを比較し
て、その結果、例えば再生出力が規定値以下になり十分
山登り制御を行った期間においても出力増加が認められ
ない場合には、最大値として瞬時最大値を選択するよう
にする。
低域信号成分それぞれにおける最大値 EHmax ,EL
max の抽出は、ヘッド表面の汚れ、あるいはヘッド自体
の性能劣化による出力変動がある場合においてもヘッド
−スペースの変動に無関係にトラッキングずれが推論で
きるようにするために、あらかじめ再生初期の最大値
(以下、初期最大値という)を検出し、これとは別に常
時適当な短い時間間隔で最大値(以下、瞬時最大値とい
う)を検出し、この瞬時最大値と初期最大値とを比較し
て、その結果、例えば再生出力が規定値以下になり十分
山登り制御を行った期間においても出力増加が認められ
ない場合には、最大値として瞬時最大値を選択するよう
にする。
【0017】図2は、本発明によるトラッキング装置を
このような構成にするために使用する最大値検出回路の
一例の構成を示すブロック線図である。図2において、
VTRの再生出力はエンベロープ検波されて端子24か
ら最大値検出回路10に入力する。検出された最大値
は、最大値メモリ11(図1参照)を構成する2個の最
大値メモリ21,22に分岐してそれぞれに最大値デー
タを与える。最大値メモリ21はVTR再生の開始時に
おける初期最大値を確認し、最大値として検出された値
を格納するためのメモリで、端子23にラッチパルスが
印加されることによって、これをトリガとしてデータを
記憶する。また、最大値メモリ22はVTR再生開始後
のある短い期間を設定し、この期間における瞬時最大値
を逐次記憶するためのメモリで、前述のPGパルス発生
器16にて発生させたPGパルスをカウンタ&ラッチパ
ルス発生回路17によってカウントし、適当な時間間隔
でラッチパルスを発生し、これをトリガとしてデータを
記憶する。
このような構成にするために使用する最大値検出回路の
一例の構成を示すブロック線図である。図2において、
VTRの再生出力はエンベロープ検波されて端子24か
ら最大値検出回路10に入力する。検出された最大値
は、最大値メモリ11(図1参照)を構成する2個の最
大値メモリ21,22に分岐してそれぞれに最大値デー
タを与える。最大値メモリ21はVTR再生の開始時に
おける初期最大値を確認し、最大値として検出された値
を格納するためのメモリで、端子23にラッチパルスが
印加されることによって、これをトリガとしてデータを
記憶する。また、最大値メモリ22はVTR再生開始後
のある短い期間を設定し、この期間における瞬時最大値
を逐次記憶するためのメモリで、前述のPGパルス発生
器16にて発生させたPGパルスをカウンタ&ラッチパ
ルス発生回路17によってカウントし、適当な時間間隔
でラッチパルスを発生し、これをトリガとしてデータを
記憶する。
【0018】またN回レベル比較器18およびその出力
側に接続されたスイッチング制御回路19は、最大値出
力としてメモリ21,あるいはメモリ22のいずれに記
憶されているデータを使用すべきかについて、両者の最
大値データを、たとえば山登り方式による制御によって
十分最大値を捕捉できると考えられる時間、最大値メモ
リ22に記憶されているデータの値(瞬時最大値)が最
大値メモリ21に記憶されているデータの値(初期最大
値)よりもある時間間隔にわたって確実に低く、原因と
してヘッド表面の汚れやヘッドの性能劣化が考えられる
時間を考慮して回数(N回)を設定したうえで両者を比
較し、この時間間隔において常にある一定のレベル差以
上に最大値メモリ22に記憶されているデータの値が高
くならない場合には、最大値として最大値メモリ22に
記憶されているデータの値を本実施例における最大値と
して選択するように制御する。このようにして選択され
た最大値は、切換スイッチ20および最大値出力信号端
子25を経由して除算回路12(図1参照)に供給され
る。
側に接続されたスイッチング制御回路19は、最大値出
力としてメモリ21,あるいはメモリ22のいずれに記
憶されているデータを使用すべきかについて、両者の最
大値データを、たとえば山登り方式による制御によって
十分最大値を捕捉できると考えられる時間、最大値メモ
リ22に記憶されているデータの値(瞬時最大値)が最
大値メモリ21に記憶されているデータの値(初期最大
値)よりもある時間間隔にわたって確実に低く、原因と
してヘッド表面の汚れやヘッドの性能劣化が考えられる
時間を考慮して回数(N回)を設定したうえで両者を比
較し、この時間間隔において常にある一定のレベル差以
上に最大値メモリ22に記憶されているデータの値が高
くならない場合には、最大値として最大値メモリ22に
記憶されているデータの値を本実施例における最大値と
して選択するように制御する。このようにして選択され
た最大値は、切換スイッチ20および最大値出力信号端
子25を経由して除算回路12(図1参照)に供給され
る。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、V
TR再生出力信号中から高域信号成分EHをフィルタリ
ングするとともに、またこれよりも低い低域信号成分E
Lもフィルタリングして、それぞれの周波数(EH,E
L)の信号成分に対して最大値EHmax ,ELmax を抽
出し、それら最大値に対する各測定点における再生出力
レベルの比率(EH/EHmax ,EL/ELmax )を算
出することによって、高、低それぞれの周波数における
上記比率の大小から、ヘッド−テープ間のスペースの変
動を除いた純粋なトラッキングずれ量を把握することが
でき、これに応じた値でヘッドの駆動制御を行うことに
よってトラッキング精度の向上を図ることが可能とな
る。
TR再生出力信号中から高域信号成分EHをフィルタリ
ングするとともに、またこれよりも低い低域信号成分E
Lもフィルタリングして、それぞれの周波数(EH,E
L)の信号成分に対して最大値EHmax ,ELmax を抽
出し、それら最大値に対する各測定点における再生出力
レベルの比率(EH/EHmax ,EL/ELmax )を算
出することによって、高、低それぞれの周波数における
上記比率の大小から、ヘッド−テープ間のスペースの変
動を除いた純粋なトラッキングずれ量を把握することが
でき、これに応じた値でヘッドの駆動制御を行うことに
よってトラッキング精度の向上を図ることが可能とな
る。
【0020】また本発明を適用して山登りトラッキング
方式などにおける最大値検出を行う場合において、再生
直後の最大値データである初期最大値と、常時適当な短
い時間間隔での最大値データである瞬時最大値との比較
を繰り返し、その差が一定値(例えば3dB) 以上である
ことが確認でき、また両者のレベル差がトラッキング制
御によっても向上しない場合、初期最大値を瞬時最大値
に切り換え制御することによって、ヘッド表面の汚れや
ヘッド自体の性能劣化の場合においてトラッキングずれ
がない場合にもヘッドを振るようなことを防止すること
ができる。
方式などにおける最大値検出を行う場合において、再生
直後の最大値データである初期最大値と、常時適当な短
い時間間隔での最大値データである瞬時最大値との比較
を繰り返し、その差が一定値(例えば3dB) 以上である
ことが確認でき、また両者のレベル差がトラッキング制
御によっても向上しない場合、初期最大値を瞬時最大値
に切り換え制御することによって、ヘッド表面の汚れや
ヘッド自体の性能劣化の場合においてトラッキングずれ
がない場合にもヘッドを振るようなことを防止すること
ができる。
【0021】さらにまた本発明によれば、従来方式( 方
式1,2,3)に比較してより高精度な記録トラックの
トラッキングが可能となり、VTR再生出力と安定化、
ひいては再生画質を向上させることが可能となる。
式1,2,3)に比較してより高精度な記録トラックの
トラッキングが可能となり、VTR再生出力と安定化、
ひいては再生画質を向上させることが可能となる。
【図1】本発明によるトラッキング装置の一実施例を示
すブロック線図である。
すブロック線図である。
【図2】本発明によるトラッキング装置に使用する最大
値検出回路の一例の構成を示すブロック線図である。
値検出回路の一例の構成を示すブロック線図である。
1 情報信号発生源 2 記録増幅器 3 ヘッドアクチュエータ 4 磁気ヘッド 5 磁気テープ 6 再生増幅器 7 信号分配器 8,8′ 帯域通過型フィルタ 9,9′ エンベロープ検波器 10, 10′ 最大値検出回路 11, 11′ 最大値メモリ 12, 12′, 13 除算回路 14 オフトラッキング・スペース推論回路 15 ヘッドアクチュエータ駆動回路 16 ドラム回転位相(PG)パルス発生器 17 カウンタ&ラッチパルス発生回路 18 N回レベル比較器 19 スイッチング制御回路 20 切換スイッチ 21, 22 最大値メモリ 23 ラッチパルス入力端子 24 再生出力(エンベロープ検波出力)信号入力端子 25 最大値出力信号端子
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/588 G11B 15/467 H04N 5/78
Claims (3)
- 【請求項1】 VTRの再生出力信号から高域信号成分
と低域信号成分とを抽出し、それら抽出したそれぞれの
信号成分について最大値を検出し、該検出した最大値に
対する前記抽出した信号成分のレベルの比率をそれぞれ
前記高域信号成分と前記低域信号成分とについて求め、
それら求めた両信号成分についての前記比率相互間の大
小関係からトラッキングずれ量を推論し、該ずれ量に対
応してトラッキング制御を行うようにしたことを特徴と
するトラッキング方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のトラッキング方法におい
て、前記最大値として再生初期の最大値と連続する任意
の時間間隔ごとの最大値とを検出し、前記比率を求める
ため通常は前記再生初期の最大値を使用し、トラッキン
グ制御中にもかかわらず前記再生初期の最大値と前記任
意の時間間隔ごとの最大値とのレベル差が小さくならな
いときには前記任意の時間間隔ごとの最大値を使用する
ようにしたことを特徴とするトラッキング方法。 - 【請求項3】 少なくともVTRの再生出力信号から高
域信号成分および低域信号成分をそれぞれ抽出する高域
通過フィルタおよび低域通過フィルタと、該それぞれの
フィルタにより抽出した高域信号成分および低域信号成
分に関してそれぞれの信号成分の最大値を検出する第1
および第2の最大値検出器と、該第1および第2の最大
値検出器によりそれぞれ検出した高域信号成分および低
域信号成分の最大値それぞれに対する前記高域信号成分
および前記低域信号成分のレベルの比率を求める第1お
よび第2の除算回路と、該第1および第2の除算回路に
よりそれぞれ求めた比率相互間の大小関係を判断する第
3の除算回路と、該第3の除算回路による比率相互間の
大小関係の判断結果からトラッキングずれ量を推論する
オフトラッキング・スペース推論回路と、該オフトラッ
キング・スペース推論回路によるトラッキングずれ量の
推論結果に基づいてヘッドアクチュエータを駆動するヘ
ッドアクチュエータ駆動回路と、該ヘッドアクチュエー
タ駆動回路によって駆動され磁気ヘッドが固定されてな
るヘッドアクチュエータとを備えたことを特徴とするト
ラッキング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16265093A JP3270577B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | トラッキング方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16265093A JP3270577B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | トラッキング方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0721539A JPH0721539A (ja) | 1995-01-24 |
JP3270577B2 true JP3270577B2 (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=15758659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16265093A Expired - Fee Related JP3270577B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | トラッキング方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3270577B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP16265093A patent/JP3270577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0721539A (ja) | 1995-01-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |