JP3269425B2 - 発光ドットの光量測定および光量補正方法、および、プリンタ用光源 - Google Patents

発光ドットの光量測定および光量補正方法、および、プリンタ用光源

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の発光ドット
を備えたライン光源における各発光ドットの発光量を均
一化するための発光ドットの光量測定および光量補正方
法、および、プリンタ用光源に関するものである。この
ライン光源は、例えば、フィルムを線状に順次露光させ
る光プリンタ用ヘッドとして用いられる。
【0002】
【従来の技術】真空蛍光管、電界放出ディスプレイ(F
ED)、発光ダイオード(LED)等のライン光源を用
いて線状に順次露光させる光プリンタが知られている。
図6は、光プリンタ用真空蛍光管の外観図である。図
中、1は発光ドット、11は真空蛍光管、11aは基
板、11bは透光部、21は感光フィルムである。この
真空蛍光管11は、複数の発光ドット1が直線状に配置
されたライン光源の一例である。この真空蛍光管11の
基板11a上には、複数の発光ドット1が2列の直線状
に設けられ、同ピッチで1ドットおきに列を変えた千鳥
状に並べられている。基板11aの上面は透光部11b
で覆われ、基板11aと透光部11bとにより外囲器を
構成し内部が真空にされている。発光ドット1は約10
0μ、列間隔は約1.1mmである。複数の発光ドット
1が3列以上の複数列の直線上に設けられる場合もあ
り、この場合も、各発光ドットは1ドットずつ列を変え
て各列に周期的に分配配置される。発光ドット1は、図
示しない線状カソードから放出される電子の射突により
発光する。
【0003】透光部11bの上面には、この図では図示
を省略したセルフォックレンズアレイ等の集光レンズ部
を介し、感光フィルム21が対置され、複数の発光ドッ
ト1の列の長手方向に直角な方向を主走査方向として、
感光フィルム21と真空蛍光管11および集光レンズ部
側とを相対的に主走査方向に相対移動させる。感光フィ
ルム21には、インスタント写真用のフィルム等を用
い、各発光ドット1の発光により順次、副走査方向に線
状に露光される。副走査方向において、最初は1列目の
各発光ドット1により1ドットおきに線状に露光される
が、主走査方向の移動とともに2列目の各発光ドット1
により露光されなかった領域が露光される。主走査方向
の全移動を完了すると、感光フィルム21に画像が形成
される。この例では、記録媒体に直接に画像形成する場
合を示したが、帯電された感光ドラムを露光させて潜像
を形成し、これを現像して紙に転写する場合もある。
【0004】このような、光プリンタ用光源において
は、各発光ドットの輝度が均一でなく、各発光ドット1
の輝度には±20%程度のばらつきがある。したがっ
て、印字品位を向上させるためには、各発光ドット1の
光量をできるだけ均一にする必要がある。そのため、従
来は、光電子増倍管を用いて各発光ドットの輝度を測定
して光量補正データを作成し、画像形成の際に光量補正
をしている。
【0005】図7は、従来のプリンタ用光源の概要ブロ
ック図および従来の光量補正方法を説明する線図であ
る。図中、11は図6に示した真空蛍光管、12は乗算
部、15はパルス幅変調部、16は階調クロック発生
部、17はアノードドライバ、31はROMである。次
に、光量補正の機能を概念的に説明する。真空蛍光管1
1は、蛍光体を被着した複数のアノード電極と、このア
ノード電極の周辺に輝度を上げるために設けられた平面
グリッド電極とを有している。
【0006】図8,図9を参照して後述するように、真
空蛍光管11の各発光ドットの輝度のばらつきを補正す
るために、あらかじめ光電子増倍管を用いて各発光ドッ
トの平均輝度(相対値)を測定し、補正のための露光テ
ーブルをROM31に書き込み、露光時の入力データに
対する補正値を参照して発光時間を制御することによ
り、光量を均一化している。
【0007】図7(A)はプリンタ用光源の概要ブロッ
ク図を示す。真空蛍光管11のi番目のアノードを制御
するための入力画像データをG(i)(0≦G(i)≦
1)とする。この入力画像データG(i)は、乗算部1
2において、ROM31から読み出されたLstd /L
(i)と乗算され、露光データL’(i)(0≦L’
(i)≦1)が出力される。すなわち、次式が成り立
つ。 L’(i)=(Lstd /L(i))× G(i) (1 )
【0008】図7(B)は光量補正を説明する線図であ
る。L(i)は、ドット番号(i)の発光ドット1をパ
ルス幅を最大にして発光させたときの光量である。L
std は、真空蛍光管11の全発光ドット1の発光量を均
一化させたときの目標光量であり、例えば、全発光ドッ
ト1のうち最も輝度が小さいが規格値を満足する発光ド
ットの発光量に合わせる。この目標光量になるように光
量補正するために、ドット番号(i)の発光ドット1の
パルス幅を(Lstd /L(i))にする。さらに、入力
画像データG(i)に比例した発光量とするために、G
(i)を乗算して上述した式(1)となる。
【0009】露光データL’(i)は、パルス幅変調部
15に入力される。パルス幅変調部15は、所定周期の
クリア信号によってリセットされる毎に、階調クロック
発生部16からのクロックパルスを露光データL’
(i)に応じた数だけ計数して、露光データL’(i)
に応じた幅のパルス信号を発生する。パルス幅を8ビッ
トで制御する場合には、28 −1=255種類のパルス
幅が得られ、255階調の制御が行える。上述したL
std /L(i)は、入力画像データG(i)を表わす階
調が、光量補正のために255×(Lstd /L(i))
に減少することを意味する。
【0010】アノードドライバ17は、図6に示した真
空蛍光管11の発光ドット1の各列の複数の発光ドット
1に対応した複数のアノード電極にアノード電圧を供給
する。パルス幅変調部15から出力されたパルス信号
は、アノードドライバ17に供給され、i番目のアノー
ド電極に与えられる駆動信号のパルス幅となり、i番目
の発光ドット1の発光量が補正されるとともに、入力画
像データG(i)に応じた階調に制御される。
【0011】上述したドット番号(i)の発光ドット1
の発光光量L(i)は、次のような光量測定によって決
定される。図8は、従来の光量測定方法を説明するため
の光量測定装置の斜視図である。図中、図7と同様な部
分には同じ符号を付して説明を省略する。1aは発光中
の発光ドット、41は光電子増倍管である。測定には、
光を電気信号に変換する光電センサが必要となる。現在
は、光電子増倍管を用いている。各発光ドット1には同
じパルス幅のアノード電圧が印加されるようにして、各
発光ドット1を1つずつ同じ時間だけ順次発光させ、光
電子増倍管41をこの発光中の発光ドット1aの上に位
置させて発光量を測定する。この図では、真空蛍光管1
1がXY平面上に置かれ、光電子増倍管41に対し相対
的に移動させて各発光ドット1の光量を測定する。
【0012】図9(A)は、光電子増倍管の斜視図、
(B)は従来の光量測定装置の側面図、および(C)は
光電子増倍管の感度分布特性図である。図中、図6,図
8と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。
3は集光レンズ、51は拡散板、41aは受光窓であ
る。図9(A)に示すように、光電子増倍管41には直
径dの受光窓41aを有する。光電子増倍管13の受光
窓41aの直径dは、約10mmφであり、発光ドット
1の大きさである約100μm前後よりも十分大きい。
図9(B)に示すように、受光窓41aの前面には拡散
板51が設けられ、この受光窓41aから入射した光が
電気信号に変換される。発光中の発光ドット1aからの
空間伝搬光は、セルフォックレンズアレイ等の集光レン
ズ3を通し、拡散板51に発光中の発光ドット1aから
の光が結像する。なお、この集光レンズ3は、図6を参
照して説明したように、真空蛍光管11を光プリンタ用
ヘッドとして使用する際に感光フィルム21との間に設
けられたものである。
【0013】真空蛍光管11の発光ドット1の列間隔
は、既に説明したように約1.1mmであり、光電子増
倍管41の受光面41aの直径約10mmよりもかなり
小さいため、XY方向について1mm単位程度の位置合
わせを行なっている。Y方向を合わせる位置の目安は2
列の発光ドット1の中間に光電子増倍管41の中心が位
置するように目視によって調整している。そして、光電
子増倍管41をX方向に移動させながら各発光ドット1
の光量を測定する。
【0014】ところが、光電子増倍管41には、拡散板
51を使用した場合でも、図9(C)に示すような感度
分布特性がある。入射する点状の光が受光窓41aの直
径dの中心に来たときに最も相対感度が高く、中心近傍
が最も滑らかな変化になっており、中心から離れると感
度が低下し、受光窓41aの境界近傍で急速に感度が低
下する。したがって、上述したように、1mm単位程度
の位置合わせであると、各列と光電子増倍管41の相対
位置のずれによる感度の差から、光量測定値として感度
差分の誤差が生じることになる。その結果、当然光量補
正値にも誤差が生じ結果的にプリンター出力画像に1ラ
インおきの明暗の筋が現れてしまう。
【0015】さらにまた、光電子増倍管41は、全ての
光量を一括して1つの値として検出してしまうので、各
発光ドット1の輝度分布を検出することが不可能であっ
た。プリンタ用光源の階調は、以前は16階調程度であ
ったが、最近ではカラー画像形成に対応させるため、階
調段数が増加して255階調程度になってきており、光
量補正のための光量測定も以前にも増して正確性が要求
されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、ライン光源にお
ける複数の発光ドットの光量分布を測定することができ
る発光ドットの光量測定方法を提供することを目的とす
るものである。また、このような光量測定により得られ
た補正データを用いて、隣接ドット領域への漏れ発光の
影響までも補正することができる発光ドットの光量補正
方法およびプリンタ用光源を提供することを目的とする
ものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
おいては、1または複数の列に配置された複数の発光ド
ットを備えるライン光源における前記発光ドットの各光
量を測定する発光ドットの光量測定方法であって、イメ
ージセンサを相対的に移動させて、発光中の発光ドット
自体の発光ドット領域に属する光量および隣接する隣接
発光ドット領域に属する光量を、前記ライン光源におけ
る各発光ドットに対して測定するものである。したがっ
て、隣接する発光ドット領域への漏れ発光を測定するこ
とができ、発光ドットの実効光量を計算することが可能
となる。
【0018】請求項2に記載の発明においては、発光ド
ットの光量補正方法において、請求項1に記載の発光ド
ットの光量測定方法を用いて測定した前記発光中の発光
ドット自体の発光ドット領域および前記隣接発光ドット
領域に属する光量に基づいて、前記各発光ドットを駆動
するパルスのパルス幅を、前発光ドット発光光量
が均一化するように制御するものである。したがって、
隣接ドット領域への漏れ発光の影響が補正された光量補
正を行うことができる。
【0019】請求項3に記載の発明においては、1また
は複数の列に配置された複数の発光ドットを備えるライ
ン光源を有するプリンタ用光源において、前記各発光ド
ットに対する入力画像データを入力し該入力画像データ
に前記各発光ドットの補正データを乗算して露光データ
を出力する乗算手段、および、前記露光データに基づい
て前記各発光ドットを駆動するパルスのパルス幅を制御
するパルス幅変調部を有し、前記補正データは、発光中
の発光ドット自体の発光ドット領域に属する光量および
隣接する隣接発光ドット領域に属する光量に基づいて計
算された前記発光ドットの実効光量で補正基準光量を割
った値である。したがって、隣接発光ドット領域への漏
れ発光の影響が補正された光量補正を行うことができ
る。前記補正データは、入力画像データとは独立して設
定される定数であるため、従来と同様なプリンタ用光源
のROMに書き込むだけで、従来よりも高精度の光量補
正を行うことができる。
【0020】請求項4に記載の発明においては、1また
は複数の列に配置された複数の発光ドットを備えるライ
ン光源を有するプリンタ用光源において、前記各発光ド
ットに対する入力画像データを入力し該入力画像データ
に補正基準光量を乗算して露光データを出力する乗算手
段、前記露光データおよび前記各発光ドットの補正デー
タに基づいて露光率を出力する数値計算手段、および、
前記露光率に基づいて前記各発光ドットを駆動するパル
スのパルス幅を制御するパルス幅変調部を有し、前記補
正データは、発光中の発光ドット自体の発光ドット領域
に属する光量および隣接する発光ドット領域に属する光
量と前記各発光ドットの露光率に基づいて計算される前
記発光ドットの実効光量が前記露光データに等しいこと
を表わす連立1次方程式を解いて、前記露光率を出力す
るものである。したがって、隣接発光ドット領域への漏
れ発光の影響が補正された光量補正を行うことができ
る。光量補正は入力画像データに適応させて制御される
ため、高精度な光量補正を行うことができ、階調数が極
端に高い画素と低い画素とが隣接している場合に顕著な
効果が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の発光ドットの光
量測定方法を説明するための原理図である。図1(A)
は真空蛍光管の発光分布を説明するための等高線図、図
1(B)は副走査方向の発光分布を説明するための線
図、図1(C)は境界補正方法に必要とされる1ドット
周辺の分割領域の発光光量の分配図である。図1
(A),図1(B)に示す発光分布は、図2を参照して
後述するCCDイメージセンサを用いた光量測定装置を
用いて測定したものである。ただし、すべての発光ドッ
トに対して測定した結果の平均分布を示すものであっ
て、特定の発光ドットに対する測定では、1個1個につ
いてばらつきがある。
【0022】図1(A)に示すように、実際には、1つ
の発光ドットから放射される光は、輝度ムラがあるだけ
でなく、自らが露光すべき領域1ドットの範囲を越え
て、さらに隣接する発光ドットが露光すべき領域にまで
光が漏れて干渉していることわかった。したがって、そ
れぞれの発光ドット1の領域の露光量は、対象発光ドッ
トとその左右に隣接する1つのドットの計3ドットの影
響を受ける。図1(B)は主走査方向に対しては平均化
して副走査方向の発光量の分布を見ている。そのため、
従来のように光電子増倍管を用いた光量測定による光量
補正では補正しきれない。1つの発光ドット1の光量
は、自らが露光すべき領域に属する光量、隣接ドット
(両側各1ドット)が露光すべき領域に属する光量、の
3通りに分けることができる。図1(C)に示すよう
に、副走査方向に領域を3領域に分割したとき、一般的
に、点灯している発光ドット1で露光される領域iの光
量をLi i とし、その左右の領域(i−1),領域
(i+1)に漏れてこれらの領域を露光させるであろう
光量をLi i-1 、Li i+1 とする。左右の領域に漏
れる光量は、全発光ドットについて平均化すると、それ
ぞれ全体の約5%であった。
【0023】本発明の発光ドットの光量測定方法の実施
の一形態は、光プリンタ用ライン光源について、領域i
のある発光ドット1から、副走査方向に隣接する発光ド
ットが露光すべき左右の領域への発光漏れを測定するた
めに、イメージセンサを用いて光量分布測定を行うもの
である。図2は、本発明の発光ドットの光量測定方法の
実施の一形態に用いる光量測定装置の説明図である。図
中、図6,図9と同様な部分には同じ符号を付して説明
を省略する。2はCCD画素である。ラインCCD(電
荷結合素子)をイメージセンサとして用いたものであっ
て、ラインCCDの数μ角の画素が数千個から数万個直
線状に並んだもので、従来の光電子増倍管では検出不可
能であった1つの発光ドット1内の輝度分布や隣接発光
ドット1への漏れ光量も検出することができ、従来より
も改善された精度の高い補正データを作成することが可
能である。
【0024】発光ドット1からの空間伝搬光は、セルフ
ォックレンズアレイ等の集光レンズ3を通し、副走査方
向にライン配列されたCCD画素2の上に結像し、CC
D画素2は、発光ドット1の副走査方向の光量を電気信
号として検出する。主走査方向には、CCD画素2また
は発光ドット1を相対的に移動させて測定する。イメー
ジセンサとして2次元の面センサを用いれば、主走査方
向にも1度の測定で光量分布を測定することができる。
上述したラインCCDを用いた光量測定装置を用いて、
真空蛍光管の光量測定を行い、i=1〜480の全発光
ドットについて、図1(C)に示したような領域毎の光
量データLi i 、Li i-1 、Li i+1 を得ること
ができる。
【0025】図3は、本発明の発光ドットの光量測定方
法を説明するためのドット配列図である。現在のカラー
プリンタ用真空蛍光管のドット配列に合わせたのもので
ある。図3(A)はライン光源の左端近傍の、図3
(B)は右端近傍の複数の発光ドットである。図中、各
発光ドット1には、左から順番に番号を付け、D1,D
2,・・・、D479,D480という記号で表わして
いる。なお、発光ドットの奇数番号のものからなる奇数
列と偶数番号のものからなる偶数列との間のピッチは、
実際のものとは異なっている。
【0026】図9,図10を参照して説明した、従来の
光量測定方法で問題となるのは、図8を参照して説明し
た、式(1)に用いる光量L(i)の誤差である。図3
に示した測定データ、Li i 、Li i-1 、Li
i+1 が得られた場合、従来では次式のように、左右の領
域に漏れる光量を合わせて各発光ドット1の光量L
(i)としていたことになる。 L(1) =L1 0 +L1 1 +L1 2 L(2) =L2 1 +L2 2 +L2 3 L(3) =L3 2 +L3 3 +L3 4 ・・・・・・・・・・・・ L(i) =Li i-1 +Li i +Li i+1 ・・・・・・・・・・・・ L(480)=L480 479 +L480 480 +L480 481 (2 )
【0027】しかし、正確には、式(1)の光量L
(i)は、隣接ドットへの漏れ光量の寄与を考慮すると
次式のようになる。 L(1) =L1 1 +L2 1 L(2) =L1 2 +L2 2 +L3 2 L(3) =L2 3 +L3 3 +L4 3 ・・・・・・・・・・・・ L(i) =Li-1 i +Li i +Li+1 i ・・・・・・・・・・・・ L(479)=L478 479 +L479 479 +L480 479 L(480)=L479 480 +L480 480 (3)
【0028】本発明のプリンタ用光源の第1の実施の形
態においては、図1,図2を参照して説明した光量測定
により得られた補正データを用いて、任意の入力画像デ
ータに対して各発光ドットの実効光量を計算する連立1
次方程式を解くことによって、光量補正を行い、隣接ド
ット領域への漏れ発光の影響までも補正することができ
る。図4は、本発明のプリンタ用光源の第1の実施の形
態のブロック図である。図中、図7と同様な部分には同
じ符号を付して説明を省略する。13はROM、14は
数値計算回路である。図7と同様に、光量補正の機能を
概念的に説明するものである。
【0029】入力画像データG(i)は、乗算部12に
おいてROM13から読み出された補正基準値Lstd
乗算され、露光データL’(i)が出力される。この露
光データL’(i)は、各発光ドット1の補正後の目標
光量である。すなわち、露光データL’(i)は、入力
画像データG(i)が1のときに補正基準値Lstd とな
るようにするので次式が成り立つ。
【0030】 L’(i)=Lstd ×G(i) (4) 補正基準値Lstd は、式(3)によって各発光ドット1
の補正前の光量を計算して算出する。この補正基準値と
しては、例えば、従来と同様に、最も輝度の小さな発光
ドットの発光量レベルまたは中間値レベルとする。
【0031】数値計算回路14においては、この目標光
量である露光データL’(i)を実現するための露光率
(点灯率)R(i)を演算し、パルス幅変調部15に出
力する。この露光率R(i)は0≦R(i)≦1であ
る。露光データL’(i)と露光率(点灯率)R(i)
との間には、次式(5)が成り立ち、行列を使って表す
と、次式(6)のようになる。
【0032】
【数1】
【数2】 また、ベクトルを使って表すと、次式のようになる。な
お、式(6)の係数行列中、空白は成分が0であること
を示す。
【数3】
【0033】ここで、係数行列Aは光量測定データであ
る。b(ベクトル)は各発光ドットの目標光量である。
式(7)における未知数は、x(ベクトル)であり、こ
のベクトル成分は、露光率(点灯率)R(i)(i=1
〜480)である。この露光率(点灯率)は、各発光ド
ット1に与える最大階調(8ビットの場合255階調)
に対する階調数の比を意味する。上述した露光率(点灯
率)R(i)を求めることは、数学的には式(5)〜
(7)で表わされる連立1次方程式を解くことに他なら
ない。この方程式の解は、ガウス−ザイデル法などの一
般的な数値計算によって求めることができる。反復によ
る収斂性については、係数行列Aの対角成分が非対角成
分に比べてかなり大きいために必ず収斂する。
【0034】パルス幅変調部15は、露光率R(i)に
比例した幅のパルスを出力し、図7と同様に、アノード
ドライバ17に供給され、i番目のアノード電極に与え
られる駆動信号のパルス幅となり、i番目の発光ドット
1の発光量を補正するとともに、入力画像データG
(i)に応じた階調に制御される。
【0035】図5は、ガウスザイデル法を用いた光量分
布の収斂の様子を示す線図である。発光ドットの数が4
80ドットの真空蛍光管で、255階調の制御をする例
である。図中、aは無補正状態での発光ドットの光量分
布を示す線図であり、b,cは演算の反復回数が1回
目,2回目の時の発光量である。図ではわかりにくい
が、1回の演算でかなりばらつきがなくなり、4回目で
全発光ドット1が目標光量になっている。上述したガウ
ス−ザイデル法は、連立1次方程式の数値解法の中で
は、収斂速度が遅い方であり、反復時に用いる係数を変
える、加速収斂法を用いることにより、より収斂を早く
することができる。なお、従来の光量補正では、±3%
未満のずれがあり、階調数にすると1または2のずれが
ある。
【0036】上述した光量補正方法は、任意の入力画像
データG(i)に対して有効であり専用の数値計算回路
14によって実現することができる。数値計算回路14
における行列演算の効果が顕著に現れる画像パターン
は、入力画像データG(i)において、階調数が極端に
高い画素と極端に低い画素とが隣接している場合であ
る。つまり、文字などの出力に適している。
【0037】本発明のプリンタ用光源の光量補正回路の
第2の実施の形態においては、1ライン分の入力画像デ
ータG(i)を1、すなわち、最大階調となるように設
定したときに、式(3)から得られた光量L(i)を、
式(1)に代入して露光データL’(i)を求めてもよ
い。すなわち、補正基準値Lstd を光量L(i)で割り
算したものを図7に示した従来の光量補正回路のROM
31に書き込み、任意の入力画像データG(i)につい
てはこれに比例するように補正された露光データデータ
L’(i)を用いるものである。その結果、真空蛍光管
11の全発光ドット1の目標光量が補正基準値Lstd
一致するように光量補正をすることができる。
【0038】厳密には、上述した式(3)は、すべての
発光ドット1への入力画像データG(i)が等しく、か
つ、光量補正のためにパルス幅を補正していないときに
成り立つ式であり、従来の補正データ作成方法よりも理
屈的に正確な補正データを作成できるものの、正確な光
量補正をすることはできない。すなわち、補正するため
に、ある発光ドット1の光量を下げると、隣接する発光
ドット1の領域への漏れ光量も下がる。しかし、数値計
算のための演算回路を組まなくても、光量補正用のRO
M13に書き込むデータを作成する時の前処理で対応が
可能である。
【0039】光量を測定する対象物であるライン光源は
真空蛍光管1に限らず、複数個の発光ダイオード(LE
D)が線状に配置されたライン光源であっても、また、
常時発光している光源の光を透光,遮光する複数個の液
晶シャッタが線状に配置されたようなライン光源であっ
てもよい。また、その列は、2列に限らず1列でも、ま
た、3列以上でもよく、本発明による光量測定方法によ
ってROMに補正データを書き込んだり、数値計算回路
を用いれば、2列の場合と同様に主走査方向の各発光ド
ットによる印刷特性が均一化されることになる。
【0040】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、本発
明の発光ドットの光量測定方法によれば、ライン光源に
おける複数の発光ドットの隣接発光ドット領域への漏れ
発光を測定することができるという効果がある。本発明
発光ドットの光量補正方法によれば、隣接ドット領域
への漏れ発光の影響も補正することができ高精度の光量
補正ができるという効果がある。特に、ライン光源をプ
リンタ用光源として用いたときには、むらのない高品質
な画像を形成することができるという効果がある。その
結果、高階調の画像を形成する場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光ドットの光量測定方法を説明する
ための原理図である。
【図2】本発明の発光ドットの光量測定方法の実施の一
形態に用いる光量測定装置の説明図である。
【図3】本発明の発光ドットの光量測定方法を説明する
ためのドット配列図である。
【図4】本発明のプリンタ用光源の第1の実施の形態の
ブロック図である。
【図5】ガウスザイデル法を用いた光量分布の収斂の様
子を示す線図である。
【図6】光プリンタ用真空蛍光管の外観図である。
【図7】従来のプリンタ用光源の概要ブロック図および
従来の光量補正方法を説明する線図である。
【図8】従来の光量測定方法を説明するための光量測定
装置の斜視図である。
【図9】光電子増倍管の斜視図、従来の光量測定装置の
側面図、および光電子増倍管の感度分布特性図である。
【符号の説明】
1 発光ドット、2 CCD画素、3 集光レンズ、1
1 真空蛍光管、12乗算部、15 パルス幅変調部、
16 階調クロック発生部、17 アノードドライバ、
21 感光フィルム、31 ROM、41 光電子増倍
管、41a受光窓、51 拡散板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/44 B41J 2/45 B41J 2/455 G01J 1/42 H01J 31/15

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1または複数の列に配置された複数の発
    光ドットを備えるライン光源における前記発光ドットの
    各光量を測定する発光ドットの光量測定方法であって、 イメージセンサを相対的に移動させて、発光中の発光ド
    ット自体の発光ドット領域に属する光量および隣接する
    隣接発光ドット領域に属する光量を、前記ライン光源に
    おける各発光ドットに対して測定することを特徴とする
    発光ドットの光量測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発光ドットの光量測定
    方法を用いて測定した前記発光中の発光ドット自体の発
    光ドット領域および前記隣接発光ドット領域に属する光
    量に基づいて、前記各発光ドットを駆動するパルスのパ
    ルス幅を、前発光ドット発光光量が均一化するよ
    うに制御することを特徴とする発光ドットの光量補正方
    法。
  3. 【請求項3】 1または複数の列に配置された複数の発
    光ドットを備えるライン光源を有するプリンタ用光源に
    おいて、前記各発光ドットに対する入力画像データを入
    力し該入力画像データに前記各発光ドットの補正データ
    を乗算して露光データを出力する乗算手段、および、前
    記露光データに基づいて前記各発光ドットを駆動するパ
    ルスのパルス幅を制御するパルス幅変調部を有し、前記
    補正データは、発光中の発光ドット自体の発光ドット領
    域に属する光量および隣接する隣接発光ドット領域に属
    する光量に基づいて計算された前記発光ドットの実効光
    量で補正基準光量を割った値であることを特徴とするプ
    リンタ用光源。
  4. 【請求項4】 1または複数の列に配置された複数の発
    光ドットを備えるライン光源を有するプリンタ用光源に
    おいて、前記各発光ドットに対する入力画像データを入
    力し該入力画像データに補正基準光量を乗算して露光デ
    ータを出力する乗算手段、前記露光データおよび前記各
    発光ドットの補正データに基づいて露光率を出力する数
    値計算手段、および、前記露光率に基づいて前記各発光
    ドットを駆動するパルスのパルス幅を制御するパルス幅
    変調部を有し、前記補正データは、発光中の発光ドット
    自体の発光ドット領域に属する光量および隣接する発光
    ドット領域に属する光量であり、前記補正データおよび
    前記各発光ドットの露光率に基づいて計算される前記発
    光ドットの実効光量が前記露光データに等しいことを表
    わす連立1次方程式を解いて、前記露光率を出力するこ
    とを特徴とするプリンタ用光源。
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