JP3269419B2 - ベルト式プーリ装置 - Google Patents

ベルト式プーリ装置

Info

Publication number
JP3269419B2
JP3269419B2 JP08171697A JP8171697A JP3269419B2 JP 3269419 B2 JP3269419 B2 JP 3269419B2 JP 08171697 A JP08171697 A JP 08171697A JP 8171697 A JP8171697 A JP 8171697A JP 3269419 B2 JP3269419 B2 JP 3269419B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
centrifugal
movable pulley
shaft
hydraulic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08171697A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10274299A (ja
Inventor
潤二 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP08171697A priority Critical patent/JP3269419B2/ja
Publication of JPH10274299A publication Critical patent/JPH10274299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3269419B2 publication Critical patent/JP3269419B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pulleys (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の無段自動
変速装置、特に、車両用ベルト式変速装置に用いて好適
の、ベルト式プーリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等に車両に搭載される
変速機として、無段階で変速を行なう無段自動変速機が
開発されている。そして、このような無段自動変速機と
しては、例えば溝幅を変更可能に構成された一対のプー
リ間に無端ベルトを掛け渡したベルト式変速装置、いわ
ゆるCVT(=Continuously Variable Transmissio
n)が広く知られている。
【0003】ここで、図6はこのような従来のベルト式
変速装置におけるプーリ装置の一例を示す断面図であ
る。従動プーリ118と図示しない駆動プーリとの間に
は、やはり図示しないスチールベルト(無端ベルト)が
掛け渡されており、従動プーリ118の溝幅を油圧ピス
トン機構162により変更することで、駆動プーリと従
動プーリ118との間の変速比が変更されるように構成
されている。
【0004】ここで、従動プーリ118は、シャフト1
04と一体に形成された固定プーリ118aと、固定プ
ーリ118aと同軸上に設けられて軸方向へ移動可能な
可動プーリ118bとからなっており、各プーリ118
a,118bのそれぞれ対向する面には、略円錐状の動
力伝達面118a−1,118b−1が形成されてい
る。そして、このような2つの動力伝達面118a−
1,118b−1により断面が略V字状の溝118cが
形成されている。
【0005】また、上記のスチールベルトは、溝118
c内に掛け渡されており、動力伝達面118a−1,1
18b−1とスチールベルトとの間の摩擦力によって、
スチールベルトからの回転駆動力が従動プーリ118に
伝達される。また、従動プーリ118に隣接した位置に
は、油圧ピストン機構162が設けられている。この油
圧ピストン機構162には、シャフト104に固定され
たピストン部材172が設けられており、このピストン
部材172の外周側には、ピストン部材172を覆うよ
うなシリンダ部180が設けられている。
【0006】このシリンダ部180の一端(図中右端)
は、シャフト104に固定されたトランスファドライブ
ギア114との間に隙間が介在するように設けられ、他
端(図中左端)は可動プーリ118bの動力伝達面11
8b−1とは反対側の面に、例えば図8に示すよう状態
で係合されている。また、図6,図7に示すように、ピ
ストン部材172の外周縁部は、シール部材172aを
介してシリンダ部180の内周側に当接しており、これ
により、シリンダ部180の内周側は、油圧室174と
遠心バランス室(遠心油圧室)178とに区画されてい
る。
【0007】また、油圧室174内には、ピストン部材
172と可動プーリ118bとに当接するリターンスプ
リング176が配設されている。また、シャフト104
内には、作動油供給路104a,104bがそれぞれ設
けられており、油圧室174には作動油供給路104a
を介して図示しないオイルポンプにより所定の圧力に加
圧された高圧作動油が供給されるとともに、遠心バラン
ス室178には作動油供給路104bを介して特に加圧
されていない大気圧相当の作動油が供給される。
【0008】そして、油圧室174に作動油が供給され
ていない状態では、リターンスプリング176の付勢力
(プリロード)のみが可動プーリ118bに作用して、
可動プーリ118bが図中左側に付勢される。そして、
この付勢力によりエンジンが停止しているときなど作動
油圧が発生していない際にもプーリ溝118cの幅が狭
くなり、変速比が最大限に保たれる。
【0009】また、油圧室174に作動油が供給される
と、可動プーリ118bには、リターンスプリング17
6による付勢力に加えて、図示しないオイルポンプから
の油圧力も作用して、可動プーリ118bが図中左側に
付勢される。そして、この付勢力により、ドリブンプー
リ118の動力伝達面118a−1,118b−1とス
チールベルトとの間に作動油圧に応じた摩擦力が生じ、
ドリブンプーリ118とスチールベルトとが滑ることな
くドリブンプーリ118が回転駆動されるのである。
【0010】ところで、油圧室174に作動油が供給さ
れていないときであっても、油圧室174内に作動油が
残留した状態では、シャフト104が回転(特に高速回
転)すると、油圧室174内の作動油に大きな遠心力が
作用することになる。このような遠心力は、回転中心か
らの距離の2乗に比例し、回転半径方向のみならず油圧
室174の全方位に作用することになる。したがって、
油圧室174内に作動油が供給されていたり残留してい
たりすると、シャフト104の高速回転時に油圧室17
4内が高圧になり可動プーリ118bを図中左側に付勢
する力(クランプ力)が生じ、場合によっては過大なク
ランプ力となり、所望の変速比に変更できなかったり、
ベルトあるいは、プーリの動力伝達面118a−1,1
18b−1に磨耗が生じてしまうことになる。
【0011】上述の遠心バランス室(遠心油圧室)17
8は、このような遠心力による油圧力をキャンセルする
ために設けられたものであり、遠心バランス室178内
に、作動油が供給されることにより、油圧室174内の
遠心力による油圧力が相殺されるのである。すなわち、
シャフト104の回転時、特に高速回転時には、遠心力
により油圧室174内の作動油が高圧となって油圧室1
74の容積を拡げようとする力が発生するが、このとき
には、同時に遠心バランス室178内の作動油も遠心力
により高圧となり、遠心バランス室178の容積を拡げ
ようとする力が発生するのである。ここで、シリンダ部
180は可動プーリ118に取り付けられているため、
遠心力により生じる油圧力、即ち、油圧室174内にお
いて可動プーリ118bを図中左方向に移動させようと
する油圧力と、遠心バランス室178内においてシリン
ダ部180を図中右方向に移動させようとする油圧力と
が相殺され、可動プーリ118bが遠心力によって付勢
されるような力がキャンセルされるのである。また、遠
心力により油圧室174内及び遠心バランス室178内
においてピストン部材172を押圧するそれぞれの油圧
力は互いに相殺される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、油圧室17
4及び遠心バランス室178内において作動油に働く遠
心力(遠心油圧力)は、当然回転半径方向にも作用する
ことになる。したがって、上述のように、油圧室174
の周方向壁部と遠心バランス室178の周方向壁部とを
シリンダ部180により一体に形成すると、シャフト1
04の高速回転時には、回転半径方向に作用する遠心油
圧力により、シリンダ部180が回転半径方向に膨ら
み、ピストン部材172のシール部材172aがシリン
ダ部180から離れてしまうことが考えられる。
【0013】そして、このような場合には、可動プーリ
118bを図中左側に駆動させようとして油圧室174
内に高圧の作動油を供給しても、この油圧室174内の
作動油がシール部材172a部分から遠心バランス室1
78内に漏れてしまうという問題がある。このような課
題を解決するには、図7に示すピストン部材172とシ
リンダ部180とのクリアランスを極力小さく設定した
り、シリンダ部180の板厚を大きくしてシリンダ部1
80の剛性を高めることも考えられるが、クリアランス
を厳密に管理するには高い加工精度を要し、コストが増
大するという課題がある。また、シリンダ部180の板
厚を増大させると、シリンダ部180の重量が増加して
しまうという課題がある。特に、シリンダ部180はシ
ャフト104とともに高速回転するので、このような重
量増加は好ましくない。
【0014】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、上述のピストン部材の寸法精度を厳密に管理
することなく、油圧室と遠心油圧室との間を確実にシー
ルできるようにした、ベルト式プーリ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のベル
ト式プーリ装置は、軸方向に固定された固定プーリと、
該固定プーリと同軸上に設けられ該軸方向へ移動可能な
可動プーリと、該固定プーリ及び該可動プーリの動力伝
達面に当接して回転駆動力を伝達する無端ベルトとをそ
なえ、該可動プーリを軸方向へ移動させて該固定プーリ
と該可動プーリとの動力伝達面間の距離を変更すること
により該無端ベルトを介して伝達される回転速度を変速
しうるベルト式プーリ装置において、該可動プーリと一
体に形成され該可動プーリの該動力伝達面と反対側に該
軸方向に沿って設けられた円筒部と、該軸方向に固定さ
れ外周縁部が該円筒部の内周に当接して該円筒部及び該
可動プーリとともに油圧室を形成するピストン部材と、
該円筒部及び該ピストン部材を覆い該可動プーリと連動
して軸方向に移動可能に設けられるとともに該ピストン
部材との間に第1遠心油圧室を形成するバランス部材と
をそなえ、該円筒部と該バランス部材との間に該第1遠
心油圧室と連通するとともに、該円筒部の径方向に作用
する遠心油圧力を相殺して該円筒部の外周方向に膨らも
うとする力を打ち消すための第2遠心油圧室が設けられ
ていることを特徴としている。
【0016】したがって、油圧室に作用する遠心力を第
1遠心油圧室及び第2遠心油圧室に作用する遠心力によ
り適応に相殺される。また、ピストン部材の外周縁部と
円筒部とはシール部材を介して当接しているのが好まし
い。また、バランス部材は円筒部材又は可動プーリに係
止手段を介して取り付けられるとともに円筒部材との間
にシール部材が介在されているのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としてのベルト式プーリ装置について説明する。
図1はその要部構成を示す模式的な断面図、図2は図1
におけるA部を拡大して示す模式的な断面図、図3は本
発明のベルト式プーリ装置を適用した車両用ベルト式変
速装置の全体構成を示す模式的断面図、図4はその要部
を拡大して示す図である。
【0018】まず、最初に、本発明が適用される車両用
ベルト式変速装置の全体構成について図3,図4を用い
て説明する。この図3に示すように、この変速装置に
は、内部の機構を収納するケーシング1が設けられてい
る。このケーシング1は、トルクコンバータハウジング
(ハウジング部材)3とトランスミッションケース5と
により2分割可能に構成されており、ボルト1aにより
締結されている。また、トルクコンバータハウジング3
には、ケーシング1の内部の空間を2つに区画するため
の隔壁3aが一体に形成されており、トルクコンバータ
ハウジング3とトランスミッションケース5とが一平面
上で分割されるように構成されている。
【0019】ケーシング1の内部には、第1軸2,第2
軸(セカンダリシャフト)4及び第3軸(トランスファ
シャフト)6が設けられており、第1軸2に入力された
回転駆動力は、セカンダリシャフト4及びトランスファ
シャフト6を介してディファレンシャル(差動機構)2
7に伝達され、左右の出力軸(ドライブシャフト)24
が駆動されるようになっている。
【0020】また、図3,図4に示すように、第1軸2
上には、エンジン側から順にトルクコンバータ(動力伝
達手段)8,前後進切替機構10,ドライブプーリ(駆
動プーリ)12,オイルポンプ13等が設けられ、セカ
ンダリシャフト4上には、ドリブンプーリ(従動プー
リ)18,パーキングギア16,トランスファドライブ
ギア14等が設けられている。さらに、トランスファシ
ャフト上6には、トランスファドリブンギア20及びフ
ァイナルドライブピニオンギア22が設けられており、
ファイナルドライブピニオンギア22は、出力軸(ドラ
イブシャフト)24上に設けられたファイナルギア26
に噛合している。
【0021】このうち、第1軸2は、中空の入力軸(イ
ンプットシャフト)2Aと、ドライブプーリ12の一部
と一体形成された中空のプライマリシャフト2Bとから
構成されている。また、これらのインプットシャフト2
A及びプライマリシャフト2B内には、オイルポンプド
ライブシャフト2Cが相対回転可能に配設されている。
【0022】また、インプットシャフト2Aは、リアク
ションシャフト36a,リアクションシャフトサポート
36b等を介して軸支されている。ところで、トルクコ
ンバータ8は、図4に示すように、上述のトルクコンバ
ータハウジング3内に収納されており、このトルクコン
バータ8から出力された回転駆動力は、インプットシャ
フト2Aを介して前後進切替機構10に伝達されるよう
になっている。
【0023】ここで、トルクコンバータ8は、通常のオ
ートマチックトランスミッションと同様に構成されたも
のであり、ポンプ8a,タービン8b及びステータ8c
をそなえている。ポンプ8aはドライブプレート8dを
介してエンジンのクランクシャフトに接続されており、
このポンプ8aが回転駆動されるとトルクコンバータ8
内の作動油を介して、ポンプ8aの回転エネルギがター
ビン8bに伝達されるようになっている。また、タービ
ン8bは、タービンハブ8eを介してインプットシャフ
ト2Aにスプライン結合されており、タービン8bに伝
達された回転駆動力によりインプットシャフト2Aが回
転駆動されるようになっている。なお、このトルクコン
バータは、ドライブプレート8dからの駆動力を直接タ
ービン8bに伝達する直結(ロックアップ)機構をそな
えている。
【0024】また、トルクコンバータ8の後方(図4
中、左側)には、前後進切替機構10が設けられてい
る。この前後進切替機構10は、インプットシャフト2
Aからプライマリシャフト2Bへ伝達される回転駆動力
の回転方向を切り替えたり、プライマリシャフト2Bへ
の駆動力の伝達を絶つためのものである。ここで、前後
進切替機構10は、図4に示すような円筒状ケース(切
替機構ケース)28内に収納されており、円筒状ケース
28内には、遊星歯車機構30,クラッチ32及びブレ
ーキ34等が設けられている。なお、この円筒状ケース
28は、トルクコンバータハウジング3の隔壁3aにボ
ルト28aにより取り付けられており、変速装置全体の
剛性の向上が図られている。
【0025】遊星歯車機構30は、2つのピニオンギア
を有するダブルピニオン式の遊星歯車機構として構成さ
れており、サンギア30a,第1ピニオンギア30b,
第2ピニオンギア30c,プラネタリキャリア30d及
びアニュラスギア(リングギア)30eから構成されて
いる。なお、図4に示すように、本実施形態では、サン
ギア30aはインプットシャフト2Aに一体に形成され
ている。また、第1ピニオンギア30b及び第2ピニオ
ンギア30cは互いに噛合しながらプラネタリキャリア
30dに軸支され、第1ピニオンギア30bはサンギア
30aに、第2ピニオンギア30cはアニュラスギア3
0eに噛合している。
【0026】また、プラネタリキャリア30dは、ドラ
イブプーリ12側端部に設けられた軸支持部30d−1
を有し、この軸支持部30d−1がドライブプーリ12
とスプライン結合されている。また、上述のブレーキ3
4は、アニュラスギア30eの外周側と円筒状ケース2
8の内周側との間に配設されており、アニュラスギア3
0eの回転を規制するために設けられている。このブレ
ーキ34は、アニュラスギア30eに噛み合ってアニュ
ラスギア30eと一体に回転するブレーキディスク34
aと、円筒状ケース28に噛み合って円筒状ケース28
に対して回転方向に固定された複数のブレーキプレート
34bとをそなえており、これらのプレート34a,3
4bがそれぞれ交互に配設されている。また、円筒状ケ
ース28内のドライブプーリ12側端部には、円筒状の
ブレーキピストン34cが設けられており、円筒状ケー
ス28とブレーキピストン34cとの間に形成された油
圧室34dに作動油が供給されると、ブレーキピストン
34cがリターンスプリング34eの付勢力に抗して図
4中右方向に駆動されて、ブレーキプレート34bに当
接するようになっている。
【0027】そして、このようにブレーキピストン34
cが駆動されると、ブレーキピストン34cによりブレ
ーキプレート34bが押圧されて、各プレート34aと
各ディスク34bとの間の摩擦力によりアニュラスギア
30eの回転が規制されるようになっているのである。
一方、クラッチ32は、サンギア30aとプラネタリキ
ャリア30dとの間の相対回転を規制すべく設けられて
おり、上述のブレーキ34と同様に、複数のクラッチデ
ィスク32aと複数のクラッチプレート32bとが交互
に配設されている。ここで、クラッチディスク32a
は、プラネタリキャリア30dの本体から軸方向に延び
た円筒部分のスプラインに噛み合っており、クラッチデ
ィスク32aとプラネタリキャリア30dとが一体に回
転するようになっている。
【0028】また、クラッチプレート32bは、図4に
示すクラッチリテーナ32fの外側の円筒部分のスプラ
インに噛み合い、クラッチリテーナ32fと一体に回転
するようになっている。ここで、クラッチリテーナ32
fは、リアクションシャフトサポート36に摺接しなが
ら支持されるとともに、インプットシャフト2Aにスプ
ライン結合された部材であり、これにより、クラッチプ
レート32bはサンギア30a及びインプットシャフト
2Aと一体に回転するようになっている。
【0029】また、クラッチリテーナ32fの端部に
は、クラッチ作動用ピストン32cが配設されており、
クラッチリテーナ32fとクラッチピストン32cとの
間に形成された油圧室32dに作動油が供給されると、
クラッチピストン32cがリターンスプリング32eの
付勢力に抗して図4中左方向に駆動されて、クラッチプ
レート32bに当接するようになっている。
【0030】そして、このようにクラッチピストン32
cが駆動されると、クラッチピストン32cによりクラ
ッチプレート32bが押圧されて、各プレート32a,
32b間の摩擦力によりサンギア30aとプラネタリキ
ャリア30dとの間の相対回転が規制されて、プラネタ
リキャリア30dがサンギア30aと一体に回転するよ
うになっているのである。
【0031】したがって、クラッチ32をオンにし、ブ
レーキ34をオフにすると、プラネタリキャリア30d
とサンギア30aとが一体して回転して、サンギア30
aに入力された回転駆動力が、そのままドライブプーリ
12のプライマリシャフト2Bに伝達される。すなわ
ち、この場合には、インプットシャフト2Aとドライブ
プーリ12とは等速で回転することになる。
【0032】また、クラッチ32をオフにし、ブレーキ
34をオンにした場合には、円筒状ケース28に対して
アニュラスギア30eが固定される。したがって、サン
ギア30aに回転駆動力が入力されると、第1ピニオン
ギア30b及び第2ピニオンギア30cが自転しながら
サンギア30aの回転方向と逆方向に公転することにな
り、これにより、ピニオンキャリア30dもサンギア3
0aと逆方向に回転するのである。
【0033】さらに、クラッチ32及びブレーキ34を
両方ともオフにすると、インプットシャフト2Aからプ
ライマリシャフト2Bへの回転駆動力が遮断され、ニュ
ートラル状態となる。このように、前後進切替機構10
では、クラッチ32及びブレーキ34の作動を制御する
ことにより、ドライブプーリ12に伝達される回転方向
の切り替え制御が行なわれるようになっているのであ
る。
【0034】なお、本実施形態では、前後進切替機構1
0にダブルピニオン式の遊星歯車機構30を用いている
が、この前後進切替機構10としては、このような機構
に限定されるものではなく、シングルピニオン式の遊星
歯車機構や、シンクロメッシュ式の切替機構であっても
よい。さて、前後進切替機構10と隣接した位置には、
ドライブプーリ(駆動プーリ)12が設けられている。
このドライブプーリ12は、プライマリシャフト2Bと
一体に形成された固定プーリ12aと、プライマリシャ
フト2B上に設けられ軸方向に移動可能な可動プーリ1
2bとからなっており、各プーリ12a,12bのそれ
ぞれ対向する面には、略円錐状の動力伝達面12a−
1,12b−1が形成されている。そして、これらの動
力伝達面12a−1,12b−1によりプーリ12a,
12b間にはV字状の溝12cが形成されている。
【0035】また、プライマリシャフト2Bの一端(図
4中右端)はプラネタリキャリア30dの軸支持部30
d−1及びベアリング40を介して円筒状ケース28の
端部に軸支されており、他端(図4中左端)はベアリン
グ42を介してトランスミッションケース5に軸支され
ている。そして、上述のように、プライマリシャフト2
Bを円筒状ケース28の端部に軸支することにより、プ
ライマリシャフト2Bの軸受け距離(又はベアリングス
パン、図3参照)を短縮化することができ、プライマリ
シャフト2Bの剛性向上が図られている。すなわち、こ
のプライマリシャフト2Bには、後述のスチールベルト
(無端ベルト)44によりセカンダリシャフト4方向へ
大きな曲げモーメントが作用することになるが、上述の
ようにベアリングスパンを短縮化することで、このよう
な張力に対する曲げ剛性を向上させることができるので
ある。
【0036】また、この変速装置では、上記円筒状ケー
ス28のベアリング40の配設位置近傍においてプライ
マリシャフト2Bとプラネタリキャリア30dとがスプ
ライン結合されている。すなわち、図4に示すように、
ベアリング40の配設位置において、プライマリシャフ
ト2Bの外周部とプラネタリキャリア30dの軸支持部
30d−1の内周部とがスプラインにより噛み合い、さ
らにこの軸支持部30d−1の外周側が、ベアリング4
0により軸支持されるようになっている。
【0037】また、プライマリシャフト2Bの他端(図
4中左端)はベアリング42を介してトランスミッショ
ンケース5に軸支されている。そして、このようにベア
リング40の内周側において、プライマリシャフト2B
とプラネタリキャリア30dとをスプライン結合すると
いう構成により、前後進切替機構10とドライブプーリ
12とを高剛性で、且つコンパクトに構成できるのであ
る。また、このような構成により、変速装置の組み立て
自体も容易なものとすることができるのである。
【0038】一方、セカンダリシャフト4上におけるド
ライブプーリ12に対向する位置には、ドリブンプーリ
(従動プーリ)18が設けられている。ドリブンプーリ
18もドライブプーリ12と同様に構成されており、固
定プーリ18a及び可動プーリ18bをそなえている。
また、各プーリ18a,18bのそれぞれ対向する面に
は、略円錐状の動力伝達面18a−1,18b−1が形
成されており、やはりV字状の溝18cが形成されてい
る。
【0039】また、ドライブプーリ12の溝12cとド
リブンプーリ18の溝18cとの間には無端ベルトとし
てのスチールベルト44が掛け渡されており、このスチ
ールベルト44を介してドライブプーリ12の回転駆動
力がドリブンプーリ18に伝達されるようになってい
る。つまり、ドライブプーリ12側においては、スチー
ルベルト44と動力伝達面12a−1,12b−1との
間の摩擦力によりドライブプーリ12の回転駆動力がス
チールベルト44に伝達され、ドリブンプーリ18側に
おいては、スチールベルト44と動力伝達面18a−
1,18b−1との間の摩擦力によりドリブンプーリ1
8が回転駆動されるようになっているのである。
【0040】そして、固定プーリ12a,18aと可動
プーリ12b,18bとの間の距離、すなわち溝12
c,18cの幅を変更することにより、変速比が変更さ
れるようになっている。このため、ドライブプーリ12
には、可動プーリ12bを駆動してドリブンプーリ12
の溝12cの幅寸法を変更するための油圧ピストン機構
60が付設されている。
【0041】ここで、ドライブプーリ12及び油圧ピス
トン機構60について説明すると、可動プーリ12b
は、固定プーリ12aと一体形成されたプライマリシャ
フト2B上にボールスプライン機構46を介して設けら
れており、このボールスプライン機構46により可動プ
ーリ12bはプライマリシャフト2Bに対して相対回転
が規制されるとともに、軸方向に移動可能に設けられて
いる。
【0042】また、プライマリシャフト2Bの他端(図
4中左端)側には、プライマリシャフト2Bと一体に回
転し、可動プーリ12b方向に延びる円筒状の壁部48
aを有するシリンダ部48が設けられている。また、可
動プーリ12bの外周側には、このシリンダ部48の円
筒壁部48aを覆うような円筒壁部12b−2が形成さ
れている。さらに、このようなシリンダ部48と可動プ
ーリ12bとにより形成された空間内には、2つのピス
トン50,52が配設されており、このうちピストン5
0とシリンダ部48とにより油圧室54が形成され、ピ
ストン52と可動プーリ12bとにより油圧室56が形
成されている。
【0043】ここで、ピストン50は、可動プーリ12
bの軸端部に当接しており、可動プーリ12bに対する
軸方向への相対的な移動が規制されている。また、ピス
トン52は、シリンダ部48の壁部48aの先端部に当
接しており、シリンダ部48に対する軸方向への相対的
な移動が規制されている。また、ピストン50とシリン
ダ部48との間や、ピストン52と可動プーリ12bと
の間には、それぞれシール部材が介装されており、各油
圧室54,56の液密性が保持されている。
【0044】また、これらの油圧室54,56には、図
示しない制御手段(コントローラ)により同時に作動油
が供給されるようになっている。したがって、油圧室5
4に作動油が供給されると、ピストン50が図4中右方
向に駆動されて、可動プーリ12bが図4中右側に駆動
される。また、油圧室56に作動油が供給されると、ピ
ストン52は図中左方向に押圧されるが、このピストン
52は、シリンダ部48の壁部48aにより軸方向の位
置が規制されているので、可動プーリ12bが図中右側
に駆動されるのである。
【0045】なお、上述のように、可動プーリ12bを
移動させるための油圧ピストン機構60を2つのピスト
ン50,52をそなえたダブルピストンの油圧ピストン
機構としているのは、駆動プーリ12の溝幅を狭くする
とき(可動プーリ12bを図中右側に駆動するとき)に
は大きな力を必要とするからである。このためには、供
給される作動油の圧力自体を大きくすることも考えられ
るが、上述のようなダブルピストンの油圧ピストン機構
60とすることで、限られた空間内で、作動油の受圧面
積を略2倍とすることができ、効率的に大きな力を得る
ことができるのである。
【0046】また、このような油圧力は、オイルポンプ
13により供給されるようになっている。オイルポンプ
13は、第1軸2の後端側(左側)のトランスミッショ
ンケース5に取り付けられており、オイルポンプドライ
ブシャフト2Cにより駆動されるようになっている。ま
た、オイルポンプドライブシャフト2Cは、上述したよ
うに、インプットシャフト2A及びプライマリシャフト
2B内に相対回転可能に配設されており、エンジンのク
ランクシャフトと一体に回転するように取り付けられて
いる。
【0047】ところで、ドリブンプーリ18に入力され
た回転駆動力は、セカンダリシャフト4上のトランスフ
ァドライブギア14から図3に示すトランスファシャフ
ト6上のトランスファドリブンギア20に伝達されるよ
うになっている。ここで、図4に示すように、セカンダ
リシャフト4は、ドリブンプーリ18の固定プーリ18
aと一体に形成されており、その一端(図中右端)がベ
アリング64を介してトルクコンバータハウジング3に
支持され、他端(図中左端)がベアリング66を介して
トランスミッションケース5に支持されている。
【0048】また、このセカンダリシャフト4内には、
軸方向に作動油供給路4aが形成されており、トランス
ミッションケース5側に形成された作動油供給路5aを
介して可動プーリ18bを駆動するための作動油が供給
されるようになっている。また、図4に示すように、こ
のドリブンプーリ18では、上述のドライブプーリ12
と同様に、セカンダリシャフト4上にボールスプライン
機構68を介して可動プーリ18bが設けられており、
このボールスプライン機構68によりセカンダリシャフ
ト4に対して可動プーリ18bの相対回転が規制される
とともに、軸方向に移動可能に設けられている。
【0049】さて、ここで、図1を用いて本発明の要部
としてのベルト式プーリ装置について説明すると、ドリ
ブンプーリ18には、可動プーリ18bを軸方向に駆動
してドリブンプーリ18の溝18cの幅を変更する油圧
ピストン機構62が付設されている。油圧ピストン機構
62は、可動プーリ18bの外周側の動力伝達面18b
−1と反対方向に延びる円筒壁部(円筒部)70と、円
筒壁部70の内側に配設されたセカンダリピストン(ピ
ストン部材)72とをそなえている。そして、このセカ
ンダリピストン72の外周縁部がシール部材72aを介
して円筒壁部70の内周面に当接するようになってお
り、これらの円筒壁部70とセカンダリピストン72と
可動プーリ18とにより油圧室74が形成されている。
また、油圧室74内には、セカンダリピストン72と可
動プーリ18bとに当接するリターンスプリング76が
配設されている。
【0050】なお、このセカンダリピストン72は、セ
カンダリシャフト4に対して軸方向及び回転方向とも固
定されている。また、セカンダリピストン72の外周縁
部と円筒壁部70の内周側との間では、シール部材72
aにより油圧室74の液密性が保持されるようになって
いる。したがって、油圧室74に作動油が供給されてい
ない状態では、リターンスプリング76の付勢力(プリ
ロード)のみが可動プーリ18bに作用して、可動プー
リ18bが図中左側に付勢される。そして、この付勢力
により動力伝達面18a−1,18b−1とスチールベ
ルト44との間に所望の摩擦力が生じ、ある程度の挟持
力(クランプ力)を発生させ、ドリブンプーリ18が滑
ることなく回転駆動されるようになっているのである。
【0051】次に、ドライブプーリ12とドリブンプー
リ18との間における変速時の作用について説明する。
変速比が低速側に変更される場合には、ドライブプーリ
12側の可動プーリ12bが図中左方向に駆動されるこ
とにより、溝12cの幅が大きくなりスチールベルト4
4のドライブプーリ12側の回転半径が小さくなる。
【0052】そして、ドリブンプーリ18側では、作動
油供給油路5a,4aを介して油圧室74に作動油が供
給されることにより、可動プーリ18bには、リターン
スプリング76による付勢力に加えてオイルポンプ13
からの油圧力も作用して、可動プーリ18bが図中左側
に駆動される。つまり、ドリブンプーリ18の溝18c
の幅寸法が狭くなってスチールベルト44の回転半径が
大きくなるとともに、リターンスプリング76による付
勢力とオイルポンプ13からの油圧による付勢力とによ
り、動力伝達面18a−1,18b−1とスチールベル
ト44との間に所望の摩擦力が生じ、ドライブプーリ1
2からの駆動力をドリブンプーリ18へ低速状態で伝達
することができる。
【0053】また、変速比が高速側に変更される場合に
は、ドライブプーリ12側の可動プーリ12bが図中右
方向に駆動されることにより、溝12cの幅が狭くなり
スチールベルト44のドライブプーリ12側の回転半径
が大きくなる。また、ドリブンプーリ18側では、スチ
ールベルト44の回転半径が小さくなる方向に力が作用
するので、スチールベルト44により溝18cが押し広
げられることにより可動プーリ18bが駆動されるので
ある。
【0054】そして、作動油供給路5a,4aを介して
油圧室74に作動油が供給されることにより、可動プー
リ18bには、リターンスプリング76による付勢力に
加えてオイルポンプ13からの油圧力も作用して、可動
プーリ18bが図中左側に駆動される。つまり、ドリブ
ンプーリ18の溝18cの幅寸法が大きくなってスチー
ルベルト44の回転半径が小さくなるとともに、リター
ンスプリング76による付勢力とオイルポンプ13から
の油圧による付勢力とにより、動力伝達面18a−1,
18b−1とスチールベルト44との間に所望の摩擦力
が生じ、ドライブプーリ12からの駆動力をドリブンプ
ーリ18へ高速状態で伝達することができるのである。
【0055】ところで、油圧ピストン機構62の油圧室
74内に作動油が供給された状態、又は残留した状態で
セカンダリシャフト4が高速回転すると、油圧室74内
の作動油に大きな遠心力が作用することになる。このよ
うな遠心力は、回転中心からの距離の2乗に比例し、回
転半径方向のみならず油圧室74の全方位に作用するこ
とになる。したがって、油圧室74内に作動油が介在し
ていると、セカンダリシャフト4の回転時、特に高速回
転時に油圧室74内が高圧になり可動プーリ18bを図
中左側へ付勢するような力が生じてしまうことになり、
所望の挟持力以上の挟持力が発生してしまう。この場
合、所望の変速比が達成されなかったり、駆動力伝達面
18a−1,18b−1とスチールベルト44との間の
磨耗が発生するおそれがある。
【0056】このため、本ベルト式プーリ装置では、油
圧室74の外側に遠心バランス室(第1遠心油圧室)7
8が設けられており、このような遠心力による油圧力を
キャンセルするようになっている。すなわち、図1,図
4に示すように、油圧ピストン機構62には、バランシ
ングキャップ(バランス部材)80が設けられており、
このバランシングキャップ80とセカンダリピストン7
2とにより遠心バランス室78が形成されているのであ
る。
【0057】なお、このバランシングキャップ80は可
動プーリ18bの円筒壁部70に取り付けられており、
可動プーリ18bと一体になって軸方向に移動可能に構
成されている。また、この遠心バランス室78には、セ
カンダリシャフト4内に設けられた穴部4bを介して潤
滑油相当の作動油が供給されるようになっている。した
がって、セカンダリシャフト4の回転時、特に高速回転
時には、遠心力により油圧室74内の特に外形側におい
て作動油が高圧となって油圧室74の容積を拡げようと
する力が発生するが、このときには、同時に遠心バラン
ス室78内の作動油も遠心力により高圧となり、遠心バ
ランス室78の容積を拡げようとする力が発生するので
ある。これにより、可動プーリ18bに作用する力(即
ち、可動プーリ18bを図中左方向に駆動しようとする
力)とバランシングキャップ80に作用する力(即ち、
可動プーリ18bを図中右方向に駆動しようとする力)
とが相殺され、遠心油圧力がキャンセルされるのであ
る。
【0058】また、この遠心力により、油圧室74及び
遠心バランス室78においてセカンダリピストン72に
作用する力(即ち、セカンダリピストン72を図中右方
向及び左方向に押す力)は互いに相殺される。さて、上
述したように、このような遠心油圧力は全方位に作用す
るので、当然油圧室74及び遠心バランス室78内にお
いては、円筒壁部70の径方向(回転半径方向)にも遠
心油圧力が作用することになる。そして、このような遠
心油圧力により円筒壁部70が外周側に押し広げられる
と、円筒壁部70がシール部材72aから離れてしま
い、油圧室74内の作動油が遠心バランス室78内に漏
れることが考えられる。
【0059】そこで、本発明のベルト式プーリ装置で
は、円筒壁部70の径方向に作用する遠心油圧力を打ち
消すべく、円筒壁部70の外周側に空間部(第2遠心油
圧室)82が設けられている。そして、この空間部82
に作動油を供給することにより、円筒壁部70が拡大す
るのを防止するようになっているのである。すなわち、
図1,図2に示すように、本ベルト式プーリ装置では、
バランシングキャップ80は、円筒壁部70を覆うよう
な形状に形成されており、円筒壁部70とバランシング
キャップ80との間に、空間部82が形成されている。
また、この空間部82は、遠心バランス室(第1遠心油
圧室)78と連通しており、遠心バランス室78内に供
給された作動油が流入するようになっている。
【0060】また、バランシングキャップ80は、円筒
壁部70の基端部側で係止されている。すなわち、図2
に示すように、円筒壁部70の基端部の外周には、周方
向に溝70aが形成されており、この溝70aにスナッ
プリング(係止手段)81が取り付けられている。ま
た、バランシングキャップ80の内周には、溝70aに
対向する位置に溝80aが形成されており、バランシン
グキャップ80の組み付け時には、図中右側から円筒壁
部70にバランシングキャップ80を被せていき、バラ
ンシングキャップ80の先端が可動プーリ18bに当接
する位置で、スナップリング81が溝80aに入り込む
ようになっているのである。このスナップリング81の
外径は、自由時に溝80aの外径よりも大きくなるよう
に設定されており、スナップリング81が溝80aに入
り込んだときには張り力を生じ容易に外れないようにな
っている。なお、バランシングキャップ80の先端内周
側には、図2に示すように面取り加工が施されており、
この面取り加工により、バランシングキャップ80の取
り付け時に、スナップリング81が滑らかにバランシン
グキャップ80内に入っていき、バランシングキャップ
80を簡単に円筒壁部70に係止させることができるよ
うになっている。
【0061】また、円筒壁部70とバランシングキャッ
プ80との間には、シールリング(シール部材)83が
配設されており、このシール部材83により、空間部8
2内の作動油の外部への漏れが防止されるようになって
いる。そして、このような構成により、円筒壁部70の
径方向(回転半径方向)に作用する遠心油圧力を打ち消
すことができるようになる。すなわち、従動プーリ18
(図1参照)が回転、特に高速回転すると、図2に示す
ように、油圧室74及び遠心バランス室78には、円筒
壁部70を径方向に拡げようとする遠心油圧力P1 ,P
2 が作用する。一方、空間部82では、遠心バランス室
78から供給される作動油により、円筒壁部70を径方
向内側へ押圧する遠心油圧力P3 が発生する。したがっ
て、上述のような遠心油圧力P1 ,P2 と遠心油圧力P
3 とにより、円筒壁部70の径方向に作用する油圧力が
略相殺されて、外周方向に膨らもうとする力がキャンセ
ルされるのである。
【0062】なお、空間部82に生じる遠心油圧力P3
は、当然バランシングキャップ80を外側に拡げる方向
にも作用するが、バランシングキャップ80がこの遠心
油圧力P3 により拡がった場合であっても、円筒壁部7
0とバランシングキャップ80との間には、シールリン
グ83及びスナップリング81が配設されているので、
作動油の漏れを防止することができるのである。
【0063】また、バランシングキャップ80は、円筒
壁部に対してスナップリング81で係止されているだけ
なので、空間部82内の遠心力によりバランシングキャ
ップ80に作用する力が、円筒壁部70あるいは可動プ
ーリ18bに影響を及ぼすことはない。さらに、バラン
シングキャップ80は、円筒壁部に対して固定的に係止
されているので、シール部のクリアランスは0でもよ
く、可動部より公差、表面粗度等をラフにすることがで
きる。
【0064】そして、遠心油圧力による円筒壁部70の
径方向の拡大を防止することにより、円筒壁部70とセ
カンダリピストン72との間のクリアランスCL(図2
参照)の公差管理が容易なるという利点がある。すなわ
ち、上述のように構成することにより、円筒壁部70と
セカンダリピストン72との相対的な変位をなくすこと
ができ、これにより、上記クリアランスCLの公差を厳
密に管理する必要がなくなるのである。また、このよう
な厳密な公差管理を不要とすることで、円筒壁部70と
セカンダリピストン72とを容易に加工することができ
るようになるのである。
【0065】ところで、図3に示すように、セカンダリ
シャフト4上には、油圧ピストン機構62に隣接して、
パーキングギア16及びトランスファドライブギア14
が設けられている。これらのギア16,14はいすれも
セカンダリシャフト4にスプライン結合されており、セ
カンダリシャフト4と一体に回転するように構成されて
いる。
【0066】このうち、トランスファドライブギア14
は、図3に示すように、トランスファシャフト6にスプ
ライン結合されたトランスファドリブンギア20に噛合
しており、これらのトランスファドライブギア14及び
トランスファドリブンギア20により、セカンダリシャ
フト4の回転駆動力が減速されてトランスファシャフト
6に伝達されるようになっている。
【0067】また、パーキングギア16は、セカンダリ
シャフト4の回転を拘束するものであり、図示しないト
ランスミッションレバーがパーキング位置(Pポジショ
ン)に操作されると、やはり図示しないパーキングスプ
ラグがパーキングギア16に噛み合い、セカンダリシャ
フト4の回転を拘束するようになっている。また、図3
に示すように、トランスファシャフト6は、その一端
(図中右端)側が、ベアリング90を介してトルクコン
バータハウジング3に支持され、他端が(図中左端)側
が、ベアリング92を介してトランスミッションケース
5に支持されている。
【0068】このうちベアリング90はトルクコンバー
タハウジング3に直接取り付けられている。一方、ベア
リング92は、図3に示すようなベアリングリテーナ9
4に取り付けられており、このベアリングリテーナ94
がボルト96によりトランスミッションケース5に取り
付けられている。また、トランスファシャフト6には、
ファイナルドライブピニオンギア22が一体に形成され
ており、このファイナルドライブピニオンギア22は出
力軸24上に設けられたファイナルギア26に噛合して
いる。そして、ファイナルドライブピニオンギア22か
ら伝達された駆動力は、ファイナルギア26を介して左
右のドライブシャフト24に出力されるようになってい
るのである。
【0069】本発明の一実施形態としてのベルト式プー
リ装置は、上述のように構成されているので、本装置を
適用した車両用ベルト式変速装置では、まず、エンジン
からの駆動力は、トルクコンバータ8を介して前後進切
替機構10に伝達される。そして、前後進切替機構10
では、クラッチ32及びブレーキ34の作動が制御され
ることにより、ドライブプーリ12の正転,逆転及び中
立が切り替えられる。また、ドライブプーリ12に入力
された回転駆動力は、スチールベルト44を介してドリ
ブンプーリ18に伝達される。
【0070】ここで、ドライブプーリ12と一体に形成
されたプライマリシャフト2Bの一端(図中右端)がベ
アリング40を介して円筒状ケース28の端部に軸支さ
れ、他端(図中左端)がベアリング42を介してトラン
スミッションケース5に軸支されることにより、プライ
マリシャフト2Bのベアリングスパン(図1参照)が短
縮化され、プライマリシャフト2Bの剛性の向上が図ら
れている。特に、このプライマリシャフト2Bには、ス
チールベルト44によりセカンダリシャフト4方向へ曲
げモーメントが作用することになるが、上述のようにベ
アリングスパンを短縮化することで、このような張力に
対する曲げ剛性を向上させることができるのである。
【0071】一方、ドリブンプーリ18を介してセカン
ダリシャフト4に入力された回転駆動力は、トランスフ
ァドライブギア14からトランスファシャフト6上のト
ランスファドリブンギア20に伝達される。そして、ト
ランスファドライブギア14及びトランスファドリブン
ギア20を介してセカンダリシャフト4の回転駆動力が
減速されてトランスファシャフト6に伝達される。
【0072】また、トランスファシャフト6に入力され
た回転駆動力は、ファイナルドライブピニオンギア22
及びファイナルギア26を介して左右のドライブシャフ
ト24に出力されるのである。ところで、スチールベル
ト44を介してドリブンプーリ18に駆動力が伝達され
ると、このドリブンプーリ18とともに、セカンダリシ
ャフト4及び油圧ピストン機構62も一体となって回転
駆動される。
【0073】このとき、油圧ピストン機構62の油圧室
74内に作動油が供給された状態、又は、残留した状態
でセカンダリシャフト4が高速回転すると、油圧室74
内の作動油に大きな遠心力が作用する。このような遠心
油圧力は、回転中心からの距離の2乗に比例し、回転半
径方向のみならず油圧室74の全方位に作用する。した
がって、油圧室74内に作動油が介在していると、セカ
ンダリシャフト4の高速回転時に油圧室74内が高圧に
なり、可動プーリ18bを駆動するような力(クランプ
力)が生じることになるが、本装置では、油圧室74の
外側に遠心バランス室(第1遠心油圧室)78を設ける
ことにより、上述の遠心油圧力が相殺されるのである。
【0074】すなわち、セカンダリシャフト4が回転、
特に高速回転すると、油圧室74内の作動油が遠心力に
より高圧となって油圧室74の容積を拡げようとする力
が発生するが、このときには、同時に遠心バランス室7
8内の作動油も遠心力により高圧となり、遠心バランス
室78の容積を拡げようとする力が発生する。これによ
り、可動プーリ18bに作用する力(即ち、可動プーリ
18bを図中左方向に駆動しようとする力)とバランシ
ングキャップ80に作用する力(即ち、可動プーリ18
bを図中右方向に駆動しようとする力)とが相殺され、
遠心油圧力がキャンセルされるのである。
【0075】また、遠心力により、油圧室74及び遠心
バランス室78内において、セカンダリピストン72に
作用するそれぞれの力(即ち、セカンダリピストン72
を図中右方向又は左方向に押す力)は互いに相殺され遠
心油圧力がキャンセルされる。一方、このような遠心油
圧力は、油圧ピストン機構62の円筒壁部70の径方向
(回転半径方向)にも作用することになるが、本装置で
は、バランシングキャップ80と円筒隔壁70との間に
空間(第2遠心油圧室)82を設けることにより、この
ような径方向の遠心油圧力もキャンセルされるのであ
る。
【0076】すなわち、従動プーリ18が高速回転する
と、図2に示すように、油圧室74及び遠心バランス室
78には、円筒壁部70を径方向に拡げようとする遠心
油圧力P1 ,P2 が作用する。一方、空間部82では、
遠心バランス室78から供給される作動油により、円筒
壁部70を径方向内側へ押圧する遠心油圧力P3 が発生
する。したがって、上述のような遠心油圧力P1 ,P2
と遠心油圧力P3 とにより、円筒壁部70の径方向に作
用する油圧力が略相殺されて、外周方向に膨らもうとす
る力がキャンセルされるのである。
【0077】なお、空間部82に生じる遠心油圧力P3
は、当然バランシングキャップ80を外側に拡げる方向
にも作用するが、バランシングキャップ80が遠心油圧
力P 3 により拡がった場合であっても、円筒壁部70と
バランシングキャップ80との間に配設されたシール部
材83及びスナップリング81により、作動油の漏れが
確実に防止される。また、バランシングキャップ80
は、スナップリング81により円筒壁部に対してで係止
されているだけなので、空間部82内においてバランシ
ングキャップ80に作用する力が、円筒壁部70あるい
は可動プーリ18bに影響を及ぼすことはない。
【0078】そして、遠心油圧力による円筒壁部70の
径方向の拡大を防止することにより、円筒壁部70とセ
カンダリピストン72との間のクリアランスCL(図2
参照)の公差管理が容易なるという利点がある。すなわ
ち、円筒壁部70とセカンダリピストン72との相対的
な変位がなくなるので、上述のようなクリアランスCL
の公差を厳密に管理することなく、油圧室と遠心油圧室
との間を確実にシールすることができるようになるので
ある。また、円筒壁部70とセカンダリピストン72と
の加工も容易にすることができるようになり、加工コス
トも低減することができるという利点もある。
【0079】次に、本発明の変形例について説明する
と、図5に示すように、この変形例では、可動プーリ1
8bの円筒壁部70と、油圧機構62のバランシングキ
ャップ80との間に設けられたシール部材83の配設位
置のみが上述の実施形態と異なって構成されたものであ
る。すなわち、この変形例では、シール部材83は、バ
ランシングキャップ80の先端部分の面取り加工部と円
筒壁部70の基端部分との間に配設されており、これに
より、空間部(第2遠心油圧室)82内の液密性が保持
されるように構成されている。そして、このように構成
した場合であっても、上述の実施形態と同様の作用,効
果を得ることができる。
【0080】なお、本発明のベルト式プーリ装置は、上
述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない限り種々の変形が可能である。また、本発
明のベルト式プーリ装置は、上述のような車両用ベルト
式変速装置にのみ適用されるものではなく、油圧力によ
り溝幅を変更可能な一対のプーリ間に無端ベルトを掛け
渡したプーリ装置に広く適用することができる。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のベルト式
プーリ装置によれば、円筒部とバランス部材との間に該
第1遠心油圧室と連通するとともに、該円筒部の径方向
に作用する遠心油圧力を相殺して該円筒部の外周方向に
膨らもうとする力を打ち消すための第2遠心油圧室を設
けることにより、円筒部の径方向に作用する遠心油圧力
が略相殺されて、外周方向に膨らもうとする力を打ち消
すことができるという利点がある。そして、遠心油圧力
による円筒部の径方向の拡大を防止することにより、ク
リアランスの公差管理を容易することができる利点があ
る。すなわち、円筒部とピストン部材との相対的な変位
をなくすことができるので、円筒部とピストン部材との
寸法精度を厳密に管理することなく、油圧室と遠心油圧
室との間を確実にシールすることができるようになるの
である。また、これにより、円筒部とピストン部材との
加工も容易なものとすることができ、加工コストも低減
することができるという利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのベルト式プーリ装
置における構成を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのベルト式プーリ装
置における要部構成を示す模式的な断面図であって図1
におけるA部を拡大して示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのベルト式プーリ装
置を適用した車両用ベルト式変速装置の全体構成を示す
模式的断面図である。
【図4】本発明の一実施形態としてのベルト式プーリ装
置を適用した車両用ベルト式変速装置の要部を拡大して
示す図である。
【図5】本発明の一実施形態としてのベルト式プーリ装
置における変形例を示す模式的な断面図である。
【図6】従来のベルト式プーリ装置の一例を示す模式的
な断面図である。
【図7】従来のベルト式プーリ装置の一例を示す模式的
な断面図である。
【図8】従来のベルト式プーリ装置の一例を示す模式的
な断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 第1軸 2A 入力軸(インプットシャフト) 2B プライマリシャフト 2C オイルポンプドライブシャフト 3 トルクコンバータハウジング 3a 隔壁 3b 穴部(支持部) 4 第2軸(セカンダリシャフト) 5 トランスミッションケース 6 第3軸(トランスファシャフト) 8 トルクコンバータ 8a ポンプ 8b タービン 8c ステータ 8d ドライブプレート 8e プレート 10 前後進切替機構 12 ドライブプーリ(駆動プーリ) 12a 固定プーリ 12b 可動プーリ 12a−1,12b−1 動力伝達面 12b−2 円筒壁部 12c 溝 13 オイルポンプ 14 トランスファドライブギア 16 パーキングギア 18 ドリブンプーリ(従動プーリ) 18a 固定プーリ 18b 可動プーリ 18a−1,18b−1 動力伝達面 18c 溝 20 トランスファドリブンギア 22 ファイナルドライブピニオンギア 24 出力軸(ドライブシャフト) 26 ファイナルギア 27 ディファレンシャル 28 円筒状ケース(切替機構ケース) 28a ボルト 30 遊星歯車機構 30a サンギア 30b 第1ピニオンギア 30c 第2ピニオンギア 30d プラネタリキャリア 30d−1 軸支持部 30e アニュラスギア(リングギア) 32 クラッチ 32a クラッチディスク 32b クラッチプレート 32c クラッチピストン 32d 油室 32e リターンスプリング 32f クラッチリテーナ 34 ブレーキ 34a ブレーキディスク 34b ブレーキプレート 34c ブレーキピストン 34d 油室 34e リターンスプリング 36 リアクションシャフトサポート 40,42 ベアリング 44 スチールベルト(無端ベルト) 46 ボールスプライン機構 48 シリンダ部 48a 壁部 50,52 ピストン 54,56 油圧室 60,62 油圧ピストン機構 64 66 ベアリング 68 ボールスプライン機構 70 円筒壁部(円筒部) 70a 溝 72 セカンダリピストン(ピストン部材) 72a シール部材 74 油圧室 76 リターンスプリング 78 遠心バランス室(第1遠心油圧室) 80 バランシングキャップ(バランス部材) 80a 溝 81 スナップリング 82 空間部(第2遠心油圧室) 83 シール部材 90,92 ベアリング 94 ベアリングリテーナ 96 ボルト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に固定された固定プーリと、該固
    定プーリと同軸上に設けられ該軸方向へ移動可能な可動
    プーリと、該固定プーリ及び該可動プーリの動力伝達面
    に当接して回転駆動力を伝達する無端ベルトとをそな
    え、 該可動プーリを軸方向へ移動させて該固定プーリと該可
    動プーリとの動力伝達面間の距離を変更することにより
    該無端ベルトを介して伝達される回転速度を変速しうる
    ベルト式プーリ装置において、 該可動プーリと一体に形成され該可動プーリの該動力伝
    達面と反対側に該軸方向に沿って設けられた円筒部と、 該軸方向に固定され外周縁部が該円筒部の内周に当接し
    て該円筒部及び該可動プーリとともに油圧室を形成する
    ピストン部材と、 該円筒部及び該ピストン部材を覆い該可動プーリと連動
    して軸方向に移動可能に設けられるとともに、該ピスト
    ン部材との間に第1遠心油圧室を形成するバランス部材
    とをそなえ、 該円筒部と該バランス部材との間に、該第1遠心油圧室
    と連通するとともに、該円筒部の径方向に作用する遠心
    油圧力を相殺して該円筒部の外周方向に膨らもうとする
    力を打ち消すための第2遠心油圧室が設けられているこ
    とを特徴とする、ベルト式プーリ装置。
JP08171697A 1997-03-31 1997-03-31 ベルト式プーリ装置 Expired - Fee Related JP3269419B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08171697A JP3269419B2 (ja) 1997-03-31 1997-03-31 ベルト式プーリ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08171697A JP3269419B2 (ja) 1997-03-31 1997-03-31 ベルト式プーリ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10274299A JPH10274299A (ja) 1998-10-13
JP3269419B2 true JP3269419B2 (ja) 2002-03-25

Family

ID=13754139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08171697A Expired - Fee Related JP3269419B2 (ja) 1997-03-31 1997-03-31 ベルト式プーリ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3269419B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010059211A (ko) * 1999-12-30 2001-07-06 이계안 무단 변속기의 벨트 풀리 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10274299A (ja) 1998-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4467670A (en) Belt drive continuously-variable speed automatic transmission
US7585243B2 (en) Automatic transmission
JP4356679B2 (ja) 摩擦係合装置
JP3097439B2 (ja) 無段変速機の油路構造
EP1156235A2 (en) Continuously variable belt transmission
US7998011B2 (en) Speed change apparatus
JPH02107859A (ja) 遊星歯車装置
KR20070058001A (ko) 무단 변속기의 전후진 전환장치
GB2321678A (en) Adjustable pulley for continuously-variable transmission
JP6217740B2 (ja) 動力伝達装置
US20090114501A1 (en) Frictional engagement device
US6968934B2 (en) Lubricating structure of friction engaging device
JP2003166605A (ja) プラネタリギヤ装置
US20190293129A1 (en) Frictional coupling device of vehicular power transmitting system
JP3269419B2 (ja) ベルト式プーリ装置
JP3228174B2 (ja) 車両用ベルト式変速装置
JP2020063774A (ja) 車両用動力伝達装置
JP3784915B2 (ja) 車両用ベルト式変速装置
WO2017022699A1 (ja) 動力分割式無段変速機及びオイル供給構造
JPH05180281A (ja) 車両用遊星歯車式自動変速機
JP3424492B2 (ja) 車両用ベルト式変速装置
JP3489385B2 (ja) 車両用ベルト式変速装置及びその組み立て方法
JP2007303562A (ja) ベルト式無段変速機
KR100402989B1 (ko) 차량용 자동변속기
JP2005299698A (ja) ベルト式無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011218

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100118

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees