JP3268947B2 - 転送速度整合装置及び方法 - Google Patents

転送速度整合装置及び方法

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JP3268947B2 JP14030194A JP14030194A JP3268947B2 JP 3268947 B2 JP3268947 B2 JP 3268947B2 JP 14030194 A JP14030194 A JP 14030194A JP 14030194 A JP14030194 A JP 14030194A JP 3268947 B2 JP3268947 B2 JP 3268947B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線通信により情報を
伝達するシステムに用いられる転送速度整合技術に関す
る。特に、64Kbit/s以下の速度の同期・非同期モードで
の非ISDN端末を64Kbit/sの速度のISDN回線と接続するタ
ーミナルアダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の同期・非同期モードでの非ISDN端
末(データ端末)とISDN回線とを接続するターミナルア
ダプタは、その転送速度整合の機能が1つの筐体に収め
られている。このターミナルアダプタは、データ端末と
ISDN回線との間に有線接続されている。
【0003】この転送速度整合については、良く知られ
ていように旧名称CCITT(国際電信電話諮問委員会)であ
るITU-T(国際電気通信連合−電気通信標準化部門)勧告
に基づいて行われる。例えば、特開平2-253739(H04L12/
02),特開平4-181832(H04J3/22)には、転送速度整合の一
例が示されている。又、特開平4-360442(H04L29/10)に
は、中間速度に整合してからISDN回線に整合させる技術
が示されている。
【0004】ところで、従来の有線接続型のターミナル
アダプタによる接続では、データ端末の位置はISDN回線
に近傍に限定される。図8に、無線電話回線を利用して
非ISDN端末をISDN回線と接続する場合を説明する。この
図8の様に、無線電話回線を利用して非ISDN端末(2)をI
SDN回線(3)と接続する場合は、無線基地局(5)はISDN回
線(3)に接続される。この無線基地局(5)と無線通信を行
う携帯電話(4)は、モデム(6)を介して、非ISDN端末(2)
に接続される。
【0005】この携帯電話(4)は、音声通話のために開
発された方式であるので、データをモデム(6)でアナロ
グ音声信号に変換し、この音声信号により、通信を行っ
ている。このように、アナログ信号に一旦変換するため
に無駄が生じる。これは、携帯電話(4)がデジタル携帯
電話でも同様である。つまり、データをモデム(6)でア
ナログ音声信号に変換し、携帯電話(4)でこの音声信号
をデジタルデータに変換して、通信している。
【0006】そこで、デジタル携帯電話でのデータ通信
のための、データ転送の効率が良いプロトコルを設定す
れば、効率は向上する。しかし、このプロトコルが、全
く新たなプロトコルである場合、世の中で利用するに
は、従来からの技術を流用できず、産業の発達に寄与し
難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑み、無線通信に適合した転送速度整合技術を提供する
ものである。更に、本発明は、汎用の通信プロトコルを
流用して、非ISDN端末とISDN回線を無線接続するための
移動局と基地局との間の伝送容量を有効に活用する転送
速度整合技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の特開平
4-360442(H04L29/10)に示された多段階の速度整合技術
を無線通信に適用する。つまり、転送速度の整合を複数
の整合手段で行い、この複数の整合手段を、無線通信の
移動局側と基地局側とに分散する。本発明は、移動局側
に接続された非ISDN端末(2)と基地局側に接続されたISD
N回線(3)との転送速度を整合する転送速度整合装置にお
いて、 前記移動局側に設けられ、前記非ISDN端末(2)の
通信情報を、ITU-T勧告I.461及びI.463の少なくても1
つに従った速度整合を行う第1速度整合手段(111,112)
と、 前記基地局側に設けられ、前記第1速度整合手段(1
11,112)からの通信情報にITU-T勧告I.460に従った速度
整合を行う第2速度整合手段(121)と、 を備え、前記移
動局と前記基地局間の無線通信による情報転送速度を2 n
×8Kbit/s(n=0,1,2)の速度とすることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、転送速度が32Kbit/s以下
のデータ端末(2)と、転送速度が64Kbit/sのISDN回線(3)
との転送速度を整合する転送速度整合装置において、
動局側に設けられ、ITU-T勧告I.461又はI.463に従い前
記データ端末(2)の転送速度を、前記データ端末(2)の転
送速度より高く且つ、2 n ×8Kbit/s(n=0,1,2)の転送速度
に整合する移動局側第1整合回路(111)と、 移動局側に
設けられ、この移動局側第1整合回路(111)による転送
速度が8Kbit/sまたは16Kbit/sの場合は32Kbit/sに速度
整合し、前記移動局側第1整合回路(111)による転送速
度が32Kbit/sの場合はそのままとする移動局側第2整合
回路(112)と、 この移動局とRCR STD-28規格に従った通
信方式により、情報転送速度が32Kbit/sで通信する基地
局側に設けられ、前記移動局側第2整合回路(112)によ
り32Kbit/sに既に速度整合された情報をISDN回線(3)の6
4Kbit/sに速度整合する基地局側整合回路(121)と、 を備
えることを特徴とする。
【0010】更に、本発明は、前記基地局側整合回路(1
21)が前記移動局側第2整合回路(112)により32Kbit/sに
既に速度整合された情報をISDN回線(3)の64Kbit/sに速
度整合した情報のビット配列が、ITU-T勧告I.460に従い
前記データ端末(2)の転送速度を直接ISDN回線(3)の64Kb
it/sに速度整合した場合と同様の情報のビット配列と成
るように、前記移動局側第2整合回路(112)は、32Kbit/
sに速度整合することを特徴とする。
【0011】また、本発明は、転送速度が64Kbit/s以下
のデータ端末(2)の情報を、ITU-T勧告I.461及びI.463の
少なくとも1つに従った速度整合を行う第1速度整合手
段(111,112)を移動局(11)側に設け、 前記第1速度整合
手段(111,112)からの通信情報にITU-T勧告I.460に従っ
た速度整合を行う第2速度整合手段(121)を基地局(12)
側に設け、 前記移動局と前記基地局間の無線通信による
情報転送速度を2 n ×8Kbit/s(n=0,1,2)の速度とすること
を特徴とする。
【0012】また、本発明は、転送速度が32Kbit/s以下
のデータ端末(2)と、転送速度が64Kbit/sのISDN回線(3)
との転送速度を整合する転送速度整合方法において、
動局側で、ITU-T勧告I.461又はI.463に従い前記データ
端末(2)の転送速度を、前記データ端末(2)の転送速度よ
り高く且つ、2 n ×8Kbit/s(n=0,1,2)の転送速度に整合
し、この転送速度が8Kbit/sまたは16Kbit/sの場合は、3
2Kbit/sに再度速度整合し、 RCR STD-28規格による無線
通信方式により、32Kbit/sで前記移動局と基地局とで情
報交換を行うと共に、この32Kbit/sの情報を前記基地局
側で64Kbit/sに速度整合した時に、ITU-T勧告I.460に従
い前記データ端末(2)の転送速度を直接ISDN回線(3)の64
Kbit/sに速度整合した場合と同様の情報のビット配列と
成るように32Kbit/sに速度整合し、 前記基地局側で、IT
U-T勧告I.460に従い前記データ端末(2)の転送速度をISD
N回線(3)の64Kbit/sに速度整合することを特徴とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【作用】 発明では、転送速度が64Kbit/s以下のデータ
端末(2)の情報を転送速度が2n×8Kbit/s(n=0,1,2)に整
合する第1速度整合手段(111,112)を移動局(11) 側に設
け、ISDN回線(3)の64Kbit/sの転送速度と前記2n×8Kbit
/s(n=0,1,2)の情報とを整合する第2速度整合手段(121)
を基地局(12)側に設け、移動局(11)と基地局(12)の間を
前記2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の情報転送速度で無線通信を
行い、 前記第1速度整合手段(111,112)は、ITU-T勧告I.
461及びI.463の少なくても1つに従った速度整合を行
い、 前記第2速度整合手段(121)はITU-T勧告I.460に従
った速度整合を行う。
【0020】更に、本発明では、前記第1速度整合手段
(111,112)は、ITU-T勧告I.461及びI.463の少なくても1
つに従った速度整合を行い、前記第2速度整合手段(12
1)はITU-T勧告I.460に従った速度整合を行うことを特徴
とする。
【0021】また、本発明では、転送速度が32Kbit/s以
下のデータ端末(2)と、転送速度が64Kbit/sのISDN回線
(3)との転送速度を整合する場合に、移動局側で、ITU-T
勧告I.461又はI.463に従い前記データ端末(2)の転送速
度を、前記データ端末(2)の転送速度より高く且つ、2n
×8Kbit/s(n=0,1,2)の転送速度に整合し、この転送速度
が8Kbit/sまたは16Kbit/sの場合は、32Kbit/sに再度速
度整合し、RCR STD-28規格による無線通信方式により、
32Kbit/sで前記移動局と基地局とで情報交換を行うと共
に、この32Kbit/sの情報を前記基地局側で64Kbit/sに速
度整合した時に、ITU-T勧告I.460に従い前記データ端末
(2)の転送速度を直接ISDN回線(3)の64Kbit/sに速度整合
した場合と同様の情報のビット配列と成るように前記移
動局側第2整合回路(112)は32Kbit/sに速度整合し、前
記基地局側で、ITU-T勧告I.460に従い前記データ端末
(2)の転送速度をISDN回線(3)の64Kbit/sに速度整合す
る。
【0022】また、本発明では、移動局において非ISDN
端末との同期・非同期モードでの64Kbit/s以下の速度を
2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の速度に整合し、基地局において
ISDN網の64Kbit/sの速度をこの2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の
速度に整合し、この2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の情報転送速
度で移動局と基地局の間を無線通信するので、移動局と
基地局の間の伝送容量を有効に活用した高速データ通信
が可能となる。
【0023】また、速度整合機能を移動局と基地局とに
分散して構成することによりITU-T勧告標準の速度整合
方式を実現でき、通信相手側に特別の装置を接続するこ
となく非ISDN端末とISDN回線を接続することが可能とな
る。
【0024】
【実施例】図1〜図7を参照して本発明の一実施例を説
明する。この実施例は、本発明をPHS(パーソナルハ
ンディホンシステム、第二世代コードレス電話システ
ム)に適用した例を示している。このPHSに関して
は、財団法人電波システム開発センタ−により、PHS
の標準規格「RCR STD-28」が設定されている。本実施例
は、この規格に従って、無線部分のデータ通信を行うも
のである。
【0025】図1は、ターミナルアダプタのブロック図
である。(1)は、ターミナルアダプタである。ターミナ
ルアダプタ(1)は、移動局(11)と基地局(12)から構成さ
れる。移動局(11)には非ISDN端末(2)が、基地局(12)に
はISDN回線(3)がそれぞれ接続される。移動局(11)にお
いて、(111)は、R点速度整合回路である。R点速度整
合回路(111)は、ITU-T勧告で規定するR点インタフェー
スとの速度整合(ITU-T勧告I.463の速度整合ステップ1)
を行う。
【0026】(112)は、中間速度整合回路(112)である。
中間速度整合回路(112)は、R点速度整合回路(111)にお
いてR点インタフェースと整合する速度が8Kbit/sまた
は16Kbit/sの場合に、32Kbit/sに速度整合する。(113)
は、変復調回路(113)である。変復調回路(113)は、中間
速度整合回路(112)とPHSの通信プロトコルに準じ
て、基地局(12)とディジタル無線データを授受する。
【0027】(114)は、中央制御回路である。中央制御
回路(114)は、前記各回路(111)(112)(113)の制御を行
う。基地局(12)において、(122)は、変復調回路であ
る。変復調回路(122)は、PHSの通信プロトコルに準
じて移動局(11)とディジタル無線データを授受する。(1
21)は、回線速度整合回路である。回線速度整合回路(12
1)は、ISDN網と接続するITU-T勧告I.460に従った速度整
合を行う。
【0028】(123)は、中央制御回路である。中央制御
回路(123)は、前記各回路(122)(121)の制御を行う。次
に、この実施例において速度整合を行うために準じてい
るITU-T勧告I.463及びI.460の速度整合の方式について
説明しておく。図2は、ITU-T勧告I.463で規定されるタ
ーミナルアダプタ内のビット変換機能を示したものであ
る。
【0029】図2のRA1は、データの転送速度を2n×8Kbi
t/s(n=0,1,2)で表現される適当な中間速度に変換する。
この速度変換は、I.463速度整合ステップ1と呼ばれて
いる。同じく図2のRA2は、中間速度から64Kbit/sへの2
度目の変換を行う。この速度変換は、I.463速度整合ス
テップ2と呼ばれ、速度変換の手段はITU-T勧告I.460に
述べられている。
【0030】図3に、速度整合ステップ1における非ISD
N端末の各データ転送速度と変換される中間速度の対応
を示す。図4に、非ISDN端末の各転送速度から中間速度
への変換のビットコーディングの例を示す。図4のDi
は、データ端末のデータビットであり、例えば図4(a)
では、データのビット列D1〜D24の24ビットが全80ビッ
トにマッピングされ、2400bit/sの転送速度が、8Kbit/s
の中間速度に整合されている。
【0031】図5に、中間速度から64Kbit/sのISDN回線
Bチャネルに整合させるビットコーディングを示す。図
5のDiは中間速度のデータビットである。例えば、図5
(a)では、中間速度のビット列D1〜D8の8ビットが全64ビ
ットにマッピングされる。つまり、8Kbit/s中間速度
が、64Kbit/sISDN回線Bチャネルに整合されている。
【0032】この図1の各部をもう一度説明する。R点
速度整合回路(111)は、非ISDN端末(2)の転送速度に応
じ、図3に示すI.463速度整合ステップ1に従って転送速
度の整合を行う。つまり、図3に従って、600bit/sから1
9.2Kbit/sの転送速度と、8Kbit/s,16Kbit/sまたは32Kbi
t/sの中間速度とを相互に変換する。
【0033】中間速度整合回路(112)は、R点速度整合
回路(111)との間の中間速度が8Kbit/sまたは16Kbit/sの
場合に、32Kbit/sに整合する。これにより、移動局(11)
と基地局(12)の間をPHSの通信プロトコルに準じる32
Kbit/sの通信チャネルに通信データを割り当てることが
できる。この中間速度整合回路(112)は、引き続いて回
線速度整合回路(121)でI.463速度整合ステップ2の32Kb
it/sから64Kbit/sへの速度整合を行ったときに、R点速
度整合回路(111)の中間速度の8Kbit/sまたは16Kbit/sか
らISDN回線の64Kbit/sへの変換がITU-T勧告I.460におけ
る8Kbit/sまたは16Kbit/sから64Kbit/sへの速度整合に
完全に適合するように、ビットデータを割り当てる。
【0034】この実施例の、8Kbit/sまたは16Kbit/sか
ら32Kbit/sに整合させるビットコーディングを図6に示
す。回線速度整合回路(121)は、図5に示すI.463速度整
合ステップ2(ITU-T勧告I.460)に従って、32Kbit/sの中
間速度を64Kbit/sのISDN回線Bチャネル速度に相互に変
換する。
【0035】この実施例における速度整合の動作につい
て説明する。まず、非ISDN端末(2)からの送信時につい
て、説明する。非ISDN端末(2)からの送信時には、この
非ISDN端末(2)からの転送データがR点速度整合回路(11
1)で2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の中間速度に変換され、中間
速度整合回路(112)に送信される。
【0036】中間速度整合回路(112)では、R点速度整
合回路(111)からのデータは、その速度に応じて処理さ
れる。R点速度整合回路(111)からの中間速度が8Kbit/s
または16Kbit/sの場合には、図6に示したビットコーデ
ィングに従い32Kbit/sに変換されて、変復調回路(113)
に送信される。R点速度整合回路(111)からの中間速度
が32Kbit/sの場合はそのまま変換されずに、変復調回路
(113)に送信される。
【0037】変復調回路(113)では、中間速度整合回路
(112)から受信した32Kbit/sのデータは、PHSの通信
プロトコルに準じてディジタル無線信号に変調される。
そして、アンテナ(115)より基地局(12)へ送信される。
続いて、基地局(12)の変復調回路(123)では、ディジタ
ル無線信号をアンテナ(124)より受信する。受信したデ
ィジタル無線信号は、PHSの通信プロトコルに準じて
32Kbit/sのデータに復調される。復調されたデータは、
回線速度整合回路(121)へ送信される。
【0038】回線速度整合回路(121)では、変復調回路
(123)からの32Kbit/sのデータは、64Kbit/sに変換さ
れ、ISDN回線(3)へ送出される。次に、ISDN回線(3)から
の受信時について説明する。64Kbit/sでISDN回線(3)か
ら受信したデータが、回線速度整合回路(121)で32Kbit/
sの速度に変換され、変復調回路(123)を経由して、送信
時とは逆の手順で移動局(11)へ送信される。
【0039】移動局(11)の変復調回路(113)を経由して
受信した32Kbit/sのデータは、中間速度整合回路(112)
でR点速度整合回路(111)への中間速度に応じ、送信時
とは逆の手順で8Kbit/sまたは16Kbit/sの中間速度に変
換される。あるいは、中間速度整合回路(112)では、32K
bit/sの速度のまま変換されずに、R点速度整合回路(11
1)に送信される。
【0040】R点速度整合回路(111)では、中間速度整
合回路(112)から受信した2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の中間
速度のデータは、送信時とは逆の手順で端末の転送速度
に整合され、非ISDN端末(2)へ送信される。以上の動作
により、この実施例のターミナルアダプタ(1)を介し
て、非ISDN端末(2)とISDN回線(3)は速度整合され、相互
にデータ通信を行うことが可能となる。
【0041】図7に、R点速度整合回路(111)の中間速度
と、この中間速度が中間速度整合回路(112)及び回線速
度整合回路(121)を経て変換されたISDN回線の64Kbit/s
の速度とのデータビット配列の関係を示す。この図7よ
り明らかなように、R点速度整合回路(111)の中間速度
とISDN回線(3)の64Kbit/sの転送速度との整合は、ITU-T
勧告I.460規定の8Kbit/s、16Kbit/s、32Kbit/sの信号の
64Kbit/sへの速度整合に完全に一致している。
【0042】このことより、このターミナルアダプタに
おいて、非ISDN端末(2)のデータからISDN回線の64Kbit/
sへの変換は、ITU-T勧告I.463に準拠している。従っ
て、通信相手側の端末には、同勧告準拠の汎用ターミナ
ルアダプタを使用するのみで特別な装置を必要としない
ことが明らかである。尚、本実施例では、第1速度整合
手段をR点速度整合回路(111)及び中間速度整合回路(11
2)で実現し、第2速度整合手段を回線速度整合回路(12
1)で実現する例を説明したが、これら速度整合手段はソ
フトウェアでも実現できるので、ソフトウエアであって
も良い。
【0043】尚、本実施例では、ITU-T勧告I.463につい
て説明したが、これは、ITU-T勧告I.461に関しても同様
である。尚、本実施例では、転送速度が64KBbit/sのISD
Nについて、説明したが、本願は、これに限られるわけ
ではない。つまり、本願の特徴の1つは、移動局と基地
局とに速度整合回路を分散配置したことである。これに
より、速度整合と効率のよいデータ無線伝送の両方が、
良好に実施される。つまり、本実施例では、無線部分の
転送速度をISDNの転送速度を1/2としているが、これ
は、1/3,1/4,1/5,1/6・・・でもよい。つまり、1/n(nは2
以上の自然数)としてもよい。なお、この転送速度の比
の値は、1/2L(Lは自然数)とする方が、より現実的であ
ろう。
【0044】このように、本実施例によれば、移動局に
おいて非ISDN端末との同期・非同期モードでの64Kbit/s
以下の速度を2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の速度に整合し、基
地局においてISDN網の64Kbit/sの速度を2n×8Kbit/s(n=
0,1,2)の速度に整合し、この2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の情
報転送速度で移動局と基地局の間を無線通信するので、
移動局と基地局の間の伝送容量を有効に活用した高速デ
ータ通信が可能となる。
【0045】また、速度整合機能を移動局と基地局とに
分散して構成することによりITU-T勧告標準の速度整合
方式を実現でき、通信相手側に特別の装置を接続するこ
となく非ISDN端末とISDN回線を接続することが可能とな
る。さらに、速度整合、無線部分ともに標準規格に準じ
る方式を利用でき、標準部品の量産効果によりターミナ
ルアダプタの小型化・経済化を図ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、速度整合
機能を移動局と基地局とに分散して構成してるので、IS
DN回線への速度整合を良好に行えると共に、無線部分で
の情報転送効率を上げることができる。また、本発明に
よれば、移動局において非ISDN端末との同期・非同期モ
ードでの32Kbit/s以下の速度を2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の
速度に整合し、基地局においてISDN網の64Kbit/sの速度
を2n×8Kbit/s(n=0,1,2)の速度に整合し、この2n×8Kbi
t/s(n=0,1,2)の情報転送速度で移動局と基地局の間を無
線通信するので、移動局と基地局の間の伝送容量を有効
に活用した高速データ通信が可能となる。
【0047】また、本発明によれば、PHSにおいて、
良好に効率よく、データの通信を行えことができる。ま
た、本発明によれば、速度整合部分に標準規格に準じる
方式を利用でき、標準部品の量産効果によりターミナル
アダプタの小型化・経済化を図ることができる。また、
ITU-T勧告標準の速度整合を実現しているので、無線通
信を介したデータ通信でありながら、通信相手側に特別
の装置を接続することなく非ISDN端末とISDN回線を接続
することが可能である。
【0048】また、本発明によれば、速度整合部分及び
無線部分に標準規格に準じる方式を利用でき、標準部品
の量産効果によりターミナルアダプタの小型化・経済化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の図である。
【図2】ITU-T勧告I.463ターミナルアダプタ内ビット変
換機能を示した図である。
【図3】ITU-T勧告I.463速度整合ステップ1における非
ISDN端末各ユーザデータ速度と変換される中間速度の対
応を示した図である。
【図4】ITU-T勧告I.463非ISDN端末各ユーザ速度から中
間速度への変換ビットコーディング例を示す図である。
【図5】ITU-T勧告I.463中間速度から64Kbit/sISDN回線
Bチャネルに整合させるビットコーディングを示す図で
ある。
【図6】本発明ターミナルアダプタの一実施例の、8Kbi
t/sまたは16Kbit/sから32Kbit/sに整合させるビットコ
ーディングを示す図である。
【図7】本発明ターミナルアダプタの一実施例の、中間
速度と、中間速度整合回路及び回線速度整合回路を経て
変換された64Kbit/sの速度とのデータビット配列の関係
を示す図である。
【図8】従来の移動体通信端末を利用した接続の説明図
である。
【符号の説明】
(1) ターミナルアダプタ、 (2) 非ISDN端末(データ端末)、 (3) ISDN回線(ISDN網)、 (11) 移動局、 (111) R点速度整合回路(第1速度整合手段)(移動局側
第1整合回路)、 (112) 中間速度整合回路(第1速度整合手段)(移動局側
第2整合回路)、 (113) 変復調回路、 (114) 中央制御回路、 (12) 基地局、 (121) 回線速度整合回路(第2速度整合手段)(基地局側
整合回路)、 (122) 変復調回路、 (123) 中央制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−164492(JP,A) 特開 平4−181832(JP,A) 特開 平5−136758(JP,A) 特開 昭63−237624(JP,A) 特開 平7−222238(JP,A) 特開 平4−104529(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 29/00 H04J 3/00 H04B 7/00 H04Q 7/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動局側に接続された非ISDN端末(2)と
    基地局側に接続されたISDN回線(3)との転送速度を整合
    する転送速度整合装置において、 前記移動局側に設けられ、前記非ISDN端末(2)の通信情
    報を、ITU-T勧告I.461及びI.463の少なくても1つに従
    った速度整合を行う第1速度整合手段(111,112)と、 前記基地局側に設けられ、前記第1速度整合手段(111,1
    12)からの通信情報にITU-T勧告I.460に従った速度整合
    を行う第2速度整合手段(121)と、 を備え、前記移動局と前記基地局間の無線通信による情
    報転送速度を2 n ×8Kbit/s(n=0,1,2)の速度とすることを
    特徴とする転送速度整合装置。
  2. 【請求項2】 転送速度が32Kbit/s以下のデータ端末
    (2)と、転送速度が64Kbit/sのISDN回線(3)との転送速度
    を整合する転送速度整合装置において、 移動局側に設けられ、ITU-T勧告I.461又はI.463に従い
    前記データ端末(2)の転送速度を、前記データ端末(2)の
    転送速度より高く且つ、2 n ×8Kbit/s(n=0,1,2)の転送速
    度に整合する移動局側第1整合回路(111)と、 移動局側に設けられ、この移動局側第1整合回路(111)
    による転送速度が8Kbit/sまたは16Kbit/sの場合は32Kbi
    t/sに速度整合し、前記移動局側第1整合回路(111)によ
    る転送速度が32Kbit/sの場合はそのままとする移動局側
    第2整合回路(112)と、 この移動局とRCR STD-28規格に従った通信方式により、
    情報転送速度が32Kbit/sで通信する基地局側に設けら
    れ、前記移動局側第2整合回路(112)により32Kbit/sに
    既に速度整合された情報をISDN回線(3)の64Kbit/sに速
    度整合する基地局側整合回路(121)と、 を備えることを特徴とする転送速度整合装置。
  3. 【請求項3】 前記基地局側整合回路(121)が前記移動
    局側第2整合回路(112)により32Kbit/sに既に速度整合
    された情報をISDN回線(3)の64Kbit/sに速度整合した情
    報のビット配列が、ITU-T勧告I.460に従い前記データ端
    末(2)の転送速度を直接ISDN回線(3)の64Kbit/sに速度整
    合した場合と同様の情報のビット配列と成るように、前
    記移動局側第2整合回路(112)は、32Kbit/sに速度整合
    するこ とを特徴とする請求項2の転送速度整合装置。
  4. 【請求項4】 転送速度が64Kbit/s以下のデータ端末
    (2)の情報を、ITU-T勧告I.461及びI.463の少なくとも1
    つに従った速度整合を行う第1速度整合手段(111,112)
    を移動局(11)側に設け、 前記第1速度整合手段(111,112)からの通信情報にITU-T
    勧告I.460に従った速度整合を行う第2速度整合手段(12
    1)を基地局(12)側に設け、 前記移動局と前記基地局間の無線通信による情報転送速
    度を2 n ×8Kbit/s(n=0,1,2)の速度とすることを特徴とす
    る転送速度整合方法。
  5. 【請求項5】 転送速度が32Kbit/s以下のデータ端末
    (2)と、転送速度が64Kbit/sのISDN回線(3)との転送速度
    を整合する転送速度整合方法において、 移動局側で、ITU-T勧告I.461又はI.463に従い前記デー
    タ端末(2)の転送速度を、前記データ端末(2)の転送速度
    より高く且つ、2 n ×8Kbit/s(n=0,1,2)の転送速度に整合
    し、この転送速度が8Kbit/sまたは16Kbit/sの場合は、3
    2Kbit/sに再度速度整合し、 RCR STD-28規格による無線通信方式により、32Kbit/sで
    前記移動局と基地局とで情報交換を行うと共に、この32
    Kbit/sの情報を前記基地局側で64Kbit/sに速度整合した
    時に、ITU-T勧告I.460に従い前記データ端末(2)の転送
    速度を直接ISDN回線(3)の64Kbit/sに速度整合した場合
    と同様の情報のビット配列と成るように32Kbit/sに速度
    整合し、 前記基地局側で、ITU-T勧告I.460に従い前記データ端末
    (2)の転送速度をISDN回線(3)の64Kbit/sに速度整合する
    ことを特徴とする転送速度整合方法。
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