JP3268403B2 - 免震床用水平ばね装置 - Google Patents

免震床用水平ばね装置

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JP3268403B2
JP3268403B2 JP07959793A JP7959793A JP3268403B2 JP 3268403 B2 JP3268403 B2 JP 3268403B2 JP 07959793 A JP07959793 A JP 07959793A JP 7959793 A JP7959793 A JP 7959793A JP 3268403 B2 JP3268403 B2 JP 3268403B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は免震床用水平ばね装置に
係り、特に、線形な復元力特性を有し、据付け性が良
く、コンパクトで、計算機などを支持する免震床装置に
好適な免震床用水平ばね装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の免震床装置は、図1に示されるよ
うに、計算機10を搭載する免震床9の水平移動を可能
にする免震支持装置2と、水平方向の復元力を与える水
平ばね装置5から構成され、免震床装置2は免震床9と
基礎部1との間に設けられる。特に、水平ばね装置5に
おいては特願平2−284283号におけるように(図
10参照)、二本のばね部材13を平行に配置し、これ
らのばね部材13の引っ張り方向に二個のプーリ部材1
5を基礎部1に設け、ばね部材13の端部どうしをワイ
ヤ部材14で連結し、そのワイヤ部材14をプーリ部材
15で支持し、さらに、ばね部材13の引っ張り方向に
レール部材17を設け、このレール部材17上を移動で
きる可動部材16には、架台6に固定した伝達棒部材2
2を両側から支持し、かつ、滑らかに動かす手段である
伝達ローラ部材21、並びにワイヤ部材14を保持する
フック部材26が設けられている。この水平ばね装置5
は、ばね部材13をあらかじめ許容変形分引っ張って設
置する必要がなく、そのため、据付け性が良く、コンパ
クトな装置となる特徴を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような欠点がある。すなわち、上記の水
平ばね装置は、変位が小さいときにはそのばね定数が小
さく、変位が大きくなるに従って、所定のばね定数(ば
ね部材の総ばね定数)に近づく、いわゆる非線形な復元
力特性を有している。
【0004】このことは、免震支持装置として、コロガ
リ部材を用いる場合には問題はないが、摩擦を有する滑
り部材を用いる場合、変位が小さいときに水平ばね装置
のばね定数が小さいため、地震時に免震床が作動した
後、残留変位が大きくなる恐れがある。
【0005】本発明の目的は、免震床用水平ばね装置に
おいて、この復元力特性の線形化を図り、小さな変位の
ときでも所定のばね定数を持たせることによって、滑り
方式の免震支持装置との組合せにおいても、地震後の残
留変位を抑制する免震床用水平ばね装置を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、基礎部に一端を固定され、他端は互いにワ
イヤ部材で連結された一対のばね部材と、前記ワイヤ部
材を支承し、前記基礎部に水平方向移動可能に支持され
た架台へ水平方向の復元力を伝達する可動部材とからな
り、前記基礎部の2個所に前記ワイヤ部材を支承する固
定ローラ部材を設け、前記2個所の固定ローラ部材間の
ワイヤ部材を支承する可動ローラ部材を前記可動部材に
設け、前記固定ローラ部材と前記可動ローラ部材とは、
互いの間隔を小さくすることによって前記ばね部材のば
ね定数の変位依存性を改善したことを特徴とするもので
ある。
【0007】例えば、二本のばね部材13を平行に配置
し、これらのばね部材13の引っ張り方向に2個のプー
リ部材15を基礎部1に設け、ばね部材13の端部どう
しをワイヤ部材14で連結し、そのワイヤ部材14をプ
ーリ部材15で支持し、また、ばね部材13の引っ張り
方向にレール部材17を設け、このレール部材17上を
移動できる可動部材16には、架台6に固定した伝達棒
部材22を両側から支持し、かつ、滑らかに動かす手段
である伝達ローラ部材21あるいは滑り部材を設けてい
る。さらに、ワイヤ部材13を挟むように、可動部材1
6に可動ローラ部材19、基礎部1に固定ローラ部材1
8をそれぞれ2つのローラ部材を1組にして設け、これ
ら可動ローラ部材19と固定ローラ部材18との間隔を
狭くして配設している。
【0008】
【作用】上記構成によれば、基礎部1に水平方向の地震
力が加わったとき、免震床6が免震支持装置2によっ
て、滑らかに水平移動し、免震床9の架台6に固定され
た伝達棒部材22を支持している伝達ローラ部材21
が、水平ばね装置5の可動部材16をレール部材17方
向に移動させ、可動部材16上に設けられた可動ローラ
部材19がワイヤ部材14を引っ張ることになり、ばね
部材13の復元力が免震床9に伝達されることになる。
このとき、本水平ばね装置5の可動部材16の移動方向
の復元力は固定ローラ部材18と可動ローラ部材19の
間隔が狭いほど、ばね部材13の本来の復元力に近くな
り、また、あらかじめ、ばね部材13に引っ張り変位を
与えておくことにより、変位の小さいときでも、所定の
ばね定数を持たせることができる。なお、本水平ばね装
置5の移動方向と直角方向に免震床9が変位した場合、
架台6に固定された伝達棒部材22は伝達ローラ部材2
1が回転することによって、滑らかに免震床9と共に移
動する。従って、水平ばね装置5は、水平2方向に作用
させるため、2方向に配置することになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例を、図面を
参照して説明する。図1及び図2はそれぞれ本発明の一
実施例を用いた免震床の縦断面図及び横断面図であり、
図3及び図4は本実施例の免震床用水平ばね装置の縦断
面図及び横断面図である。
【0010】図1及び図2において、架台6は複数個の
免震支持装置2によって支持され、免震支持装置2は水
平移動部材3を介して、基礎部1上に配置されたプレー
ト部材4上に設置されている。免震床装置は免震支持装
置2と水平ばね装置5から構成され、免震床9は人が乗
るパネル部材8を支持するペデスタル部材7、ペデスタ
ル部材7を支持する架台6及び免震床装置からなる。ま
た、計算機10はパネル部材8上に直接搭載されるか、
又は架台6上に支持ブロックを介して搭載される。又、
図2に示すように、水平ばね装置5は架台6の周辺に複
数個設けられ、図2の場合には、水平ばね装置5a、5
bが免震床9の短辺方向用と長辺方向用にそれぞれ4台
づつ設置されている。
【0011】図3及び図4における水平ばね装置5は2
本のばね部材13を並列に配置し、これらのばね部材1
3の引っ張り方向に2個のプーリ部材15を基礎部1に
配置されたベース部材20に設け、ばね部材13の端部
どうしをワイヤ部材14で連結し、かつワイヤ部材14
をプーリ部材15で支持する。また、ばね部材13のそ
れぞれの他端部は支持ボルト12により、支持部材11
に取付けられる。さらに、ばね部材13に平行にレール
部材17を基礎部1側のベース部材20に設け、このレ
ール部材17上をブロック部材23に搭載されて移動す
る可動部材16に、ワイヤ部材14を挟むように配置さ
れた2個1組の可動ローラ部材19を2組設け、これら
の可動ローラ部材19に対応してワイヤ部材14を挟む
ように2個1組の固定ローラ部材18を基礎部1側のベ
ース部材20に設ける。さらに、可動部材16には架台
6に固定された伝達棒部材22を両側から支持し、伝達
棒部材22を紙面内の上下方向に滑らかに動かすことの
できる伝達ローラ部材21を設けたものである。
【0012】次に、本実施例の作用について説明する。
図2において、基礎部1から紙面内の左右方向の地震動
が加わると、架台6は免震支持装置2の水平移動部材3
(図1参照)によって、プレート部材4上を左右方向に
移動する。この際、図3において、水平ばね装置5a
(図2参照)の伝達ローラ部材21を介して可動部材1
6は、架台6に固定された伝達棒部材22によってレー
ル部材17上を紙面内の左右方向に移動させられる。こ
の動きに伴って可動部材16に設けられた可動ローラ部
材19がワイヤ部材14を引っ張り、ワイヤ部材14は
支持ボルト12によって支持部材11に他端を固定され
ているばね部材13を引っ張ることになる。
【0013】図5にワイヤ部材14が可動ローラ部材1
9に引っ張られている状況の概念図を示す。図5に示さ
れる本水平ばね装置の作動概念図に基づいて、本水平ば
ね装置のばね定数Kxを求めると、 Kx=2Fx/X =2K{Lo(1/sinθ−1)+Yo}cosθ/X …(1) ただし、θ=tan-1(Lo/X):ワイヤ部材とx軸
との角 X :可動ローラ部材の移動方向の変位 Yo:ばね部材の引張方向の初期変位 Lo:固定ローラ部材と可動ローラ部材との距離 K :ばね部材のばね定数 のようになる。
【0014】図6は、式(1)におけるLoとYoの本
水平ばね装置のばね定数Kxへの影響を示したものであ
る。この図より、LoとYoとを等しくした場合(Lo
=Yo=A)、ばね定数Kは変位に依存せず、一定とな
り、本水平ばね装置のばね特性が線形化されることが分
かる。次に、Loを大きくした場合(Lo=B、Yo=
A、B>A)、ばね定数Kは変位が大きくなるにしたが
って、増加傾向となり、Lo=Yo=Aの場合に比べ
て、全体的に小さくなる。このことから、逆に、Loを
小さくすることによって、ばね定数Kの変位依存性を改
善することに寄与していることが分かる。また、Yo=
0の場合には、変位が小さいと、ばね定数Kが極端に小
さくなり、変位が増加するにしたがって、Lo=B、Y
o=Aの場合のばね特性に近づく。このことから、変位
の小さいときには、初期引張変位Yoを与えることが、
ばね特性の線形化に大きく寄与することが分かる。
【0015】なお、プーリ部材15は初期引張変位Yo
による静的荷重を支持している。この静的荷重があまり
大きくない場合にはプーリ部材15を省略して、固定ロ
ーラ部材18で支持してもよい。また、ワイヤ部材14
が接触するローラ部材の側面に溝を設けることによっ
て、ワイヤ部材14がローラ部材から外れることを完全
に防止することができる。
【0016】図7は、本発明の別の実施例の横断面図を
示したものである。この実施例は、図3において、ばね
部材13、ワイヤ部材14、プーリ部材15、固定ロー
ラ部材18及び可動ローラ部材19から構成されるばね
要素部材を複数組設けたもので、本実施例によれば、免
震床の固有周期を確保するのに必要な水平ばね装置の数
量を節約できる。
【0017】又、図8は、本発明の更に別の実施例の横
断面図を示したものである。本実施例では、2本のばね
部材13とワイヤ部材14を直線状に、しかもレール部
材17と直交させて設けたものであり、ばね部材13の
端部のそれぞれを支持ボルト12と支持部材11で基礎
部1に固定したものである。本実施例は、ばね部材1
3、ワイヤ部材14、固定ローラ部材18、可動ローラ
部材19からなるばね要素部材を複数組設けることが容
易である。しかも、初期引張変位による静的荷重は2つ
の支持部材11で支持されるため、プーリ部材15を設
ける必要がない。
【0018】図9は、本発明の更に別の実施例の横断面
図を示したものである。本実施例は2本のばね部材13
a、13bを直線状にレール部材17と平行に設け、そ
れぞれ、ばね部材13a、13bの互いに遠い側の端部
を支持ボルト12と支持部材11で支持し、近い側の端
部は1本のワイヤ部材14で連結され、ワイヤ部材14
はベース部材20に設けられた2つの固定プーリ部材2
4a、24bと可動部材16に設けられた可動プーリ部
材25で支持される。なお、本実施例における固定プー
リ部材24は、図3の実施例における固定ローラ部材1
8に相当し、可動プーリ部材25は可動ローラ部材19
に相当する。本実施例では、ばね部材13a、13b、
ワイヤ部材14、2つの固定プーリ部材24と可動プー
リ部材25などからなるセットを、さらに、レール部材
17に対称にして別に設けている。このようにプーリ部
材を配置すると、可動部材16が移動したとき、可動プ
ーリ部材25が動滑車の役目をすることによって、ばね
部材13が可動部材11の2倍の変位をするため、水平
ばね装置はここで用いている4本の総ばね定数の2倍の
ばね定数を持つことになり、免震床に配置すべき水平ば
ね装置の数量を低減できる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、水平ばね装置のばね特
性を線形化することができ、免震支持装置として滑り部
材を用いても地震後の残留変位を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の水平ばね装置を適用した免震床
の縦断面図である。
【図2】図2は本発明の水平ばね装置を適用した免震床
の横断面図である。
【図3】図3は本発明の一実施例を示す横断面図であ
る。
【図4】図4は本発明の一実施例を示す縦断面図であ
る。
【図5】図5は水平ばね装置の作動原理の概念図であ
る。
【図6】図6は本発明のばね特性の例を示した図であ
る。
【図7】図7は本発明の別の実施例の横断面図である。
【図8】図8は本発明の更に別の実施例の横断面図であ
る。
【図9】図9は本発明の更に別の実施例の横断面図であ
る。
【図10】図10は従来の水平ばね装置の横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基礎部 2 免震支持装置 3 水平移動部材 4 プレート部材 5 水平ばね装置 6 架台 7 ペデスタル部材 8 パネル部材 9 免震床 10 計算機 11 支持部材 12 支持ボルト 13 ばね部材 14 ワイヤ部材 15 プーリ部材 16 可動部材 17 レール部材 18 固定ローラ部材 19 可動ローラ部材 20 ベース部材 21 伝達ローラ部材 22 伝達棒部材 23 ブロック部材 24 固定プーリ部材 25 可動プーリ部材 26 フック部材
フロントページの続き (72)発明者 大竹 生司 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 塩沢 昭彦 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平4−161560(JP,A) 実開 平3−40431(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/00 - 15/22 F16F 15/02 - 15/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎部に一端を固定され、他端は互いに
    ワイヤ部材で連結された一対のばね部材と、前記ワイヤ
    部材を支承し、前記基礎部に水平方向移動可能に支持さ
    れた架台へ水平方向の復元力を伝達する可動部材とから
    なり、前記基礎部の2個所に前記ワイヤ部材を支承する
    固定ローラ部材を設け、前記2個所の固定ローラ部材間
    のワイヤ部材を支承する可動ローラ部材を前記可動部材
    に設け、前記固定ローラ部材と前記可動ローラ部材と
    は、互いの間隔を小さくすることによって前記ばね部材
    のばね定数の変位依存性を改善したことを特徴とする免
    震床用水平ばね装置。
  2. 【請求項2】 基礎部上の水平面内に移動可能な複数個
    の水平移動部材を有する免震支持装置に支持された架台
    へ、ばね部材による復元力を与える免震床用水平ばね装
    置において、前記基礎部に設けた支持部材に一端を固定
    され、他端は互いにワイヤ部材で連結された2本のばね
    部材と、前記基礎部に設置されたレール部材上を移動可
    能に設けられ、前記ワイヤ部材を支承して前記架台へ水
    平方向の復元力を伝達する可動部材とからなり、前記2
    本のばね部材は前記レール部材に平行に配置され、前記
    基礎部には、これらのばね部材の引っ張り方向に前記ワ
    イヤ部材を支持する2個のプーリ部材を設け、かつ前記
    ワイヤ部材を挟むように支承する2個1組の固定ローラ
    部材を、前記レール部材を挟んで前記可動部材の両側に
    1組づつ設けるとともに、前記可動部材には、前記ワイ
    ヤ部材を挟むように支承する2個1組の可動ローラ部材
    を設け、前記固定ローラ部材と前記可動ローラ部材の
    を小さくすることによって前記ばね部材のばね定数の
    変位依存性を改善し、かつ前記架台に固定された伝達棒
    部材を両側から支持するように、2個1組の伝達ローラ
    部材を設けたことを特徴とする免震床用水平ばね装置。
  3. 【請求項3】 基礎部上の水平面内に移動可能な複数個
    の水平移動部材を有する免震支持装置に支持された架台
    へ、ばね部材による復元力を与える免震床用水平ばね装
    置において、前記基礎部に設けた支持部材に一端を固定
    され、他端は互いにワイヤ部材で連結された2本のばね
    部材と、前記基礎部に設置されたレール部材上を移動可
    能に設けられ、前記ワイヤ部材を支承して前記架台へ水
    平方向の復元力を伝達する可動部材とからなり、前記2
    本のばね部材と前記ワイヤ部材を直線状に、かつ前記レ
    ール部材と直交させて設け、前記基礎部には、前記ばね
    部材の引っ張り方向に前記ワイヤ部材を挟むように支承
    する2個1組の固定ローラ部材を、前記レール部材を挟
    んで前記可動部材の両側に1組づつ設けるとともに、前
    記可動部材には、前記ワイヤ部材を挟むように支承する
    2個1組の可動ローラ部材を設け、前記固定ローラ部材
    前記可動ローラ部材の間隔を小さくすることによって
    前記ばね部材のばね定数の変位依存性を改善し、かつ前
    記架台に固定された伝達棒部材を両側から支持するよう
    に、2個1組の伝達ローラ部材を設けたことを特徴とす
    る免震床用水平ばね装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載
    の免震床用水平ばね装置において、前記ばね部材、ワイ
    ヤ部材、可動ローラ部材、固定ローラ部材等から構成さ
    れるばね要素部材を複数組設けたことを特徴とする免震
    床用水平ばね装置。
  5. 【請求項5】 基礎部上の水平面内に移動可能な複数個
    の水平移動部材を有する免震支持装置に支持された架台
    へ、ばね部材による復元力を与える免震床用水平ばね装
    置において、前記基礎部に設けた支持部材に一端を固定
    され、他端は互いにワイヤ部材で連結された2本のばね
    部材と、前記基礎部に設置されたレール部材上を移動可
    能に設けられ、前記ワイヤ部材を支承して前記架台へ水
    平方向の復元力を伝達する可動部材とからなり、前記2
    本のばね部材を直線状にして前記レール部材と平行に設
    け、前記基礎部には、前記ワイヤ部材を支持する2つの
    固定プーリ部材を設け、前記可動部材には、これら2つ
    の固定プーリ間のワイヤ部材を支持する可動プーリ部材
    が設けられ、前記2つの固定プーリ部材と前記可動プー
    リ部材の間隔を小さくすることによって前記ばね部材の
    ばね定数の変位依存性を改善したことを特徴とする免震
    床用水平ばね装置。
  6. 【請求項6】 基礎部上の水平面内に移動可能な複数個
    の水平移動部材を有する免震支持装置に支持された架台
    へ、ばね部材による復元力を与える免震床用水平ばね装
    置において、前記基礎部に設けた支持部材に一端を固定
    され、他端は互いにワイヤ部材で連結された2本のばね
    部材と、前記基礎部に設置されたレール部材上を移動可
    能に設けられ、前記ワイヤ部材を支承して前記架台へ水
    平方向の復元力を伝達する可動部材とからなり、前記2
    本のばね部材を直線状にして前記レール部材と平行に設
    け、前記基礎部には、前記ワイヤ部材を支持する2つの
    固定プーリ部材を設け、前記可動部材には、これら2つ
    の固定プーリ間のワイヤ部材を支持する可動プーリ部材
    が設けられ、前記2つの固定プーリ部材と前記可動プー
    リ部材の間隔を小さくすることによって前記ばね部材の
    ばね定数の変位依存性を改善し、これらの2本のばね部
    材、ワイヤ部材、2つの固定プーリ部材と可動プーリ部
    材等から構成されるばね要素部材を、前記レール部材の
    両側に対称的に設けたことを特徴とする免震床用水平ば
    ね装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載
    の免震床用水平ばね装置において、前記基礎部に設けた
    固定ローラ部材と、前記可動部材に設けた可動ローラ部
    材との間隔を、前記ばね部材に与えた引張方向の初期変
    位に等しくしたことを特徴とする免震床用水平ばね装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5又は6に記載の免震床用水平ば
    ね装置において、前記基礎部に設けた固定プーリ部材
    と、前記可動部材に設けた可動プーリ部材との間隔を、
    前記ばね部材に与えた引張方向の初期変位に等しくした
    ことを特徴とする免震床用水平ばね装置。
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